JPH04357370A

JPH04357370A - 組合せオイルリング

Info

Publication number: JPH04357370A
Application number: JP15544391A
Authority: JP
Inventors: Yoshio Naito; 内藤善夫; Akira Takahashi; 高橋明; Katsushi Ishihara; 石原勝志
Original assignee: Nippon Piston Ring Co Ltd
Current assignee: Nippon Piston Ring Co Ltd
Priority date: 1991-05-31
Filing date: 1991-05-31
Publication date: 1992-12-10

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関に使用される
組合せオイルリングにかかるものであり、更に詳しくは
、半径方向波型のスペーサーエキスパンダー部分に特徴
を有する組合せオイルリングに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の組合せオイルリングに使用される
スペーサーエキスパンダーは通常、肉厚が均一な原板を
打ち抜いて成形されていたため、全体がほぼ均一の肉厚
を有していた。

【０００３】更に、組合せオイルリングの軽量化の要請
からスペーサーエキスパンダー全体の肉厚を薄肉にし、
スペーサーエキスパンダーの軽量化を図ることが行われ
ていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ここで半径方向波型の
スペーサーエキスパンダーを使用した組合せオイルリン
グでは、半径方向波型のスペーサーエキスパンダーの曲
げ加工を施した湾曲部の弾撥力による拡開作用により、
サイドレールがシリンダー内周面に追従するための張力
が付与される。このため、内燃機関作動時においては、
スペーサーエキスパンダーの湾曲部には繰り返し応力が
作用することとなる。

【０００５】このため、半径方向波型スペーサーエキス
パンダー全体を薄肉化した場合には、上記のような応力
が作用する湾曲部のような曲げによる加工度の高い部分
（曲率半径の小さな部分）が折損するか若しくはこの部
分の耐久性が低下する等の問題が生じていた。

【０００６】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
って、その目的とするところは、半径方向波型スペーサ
ーエキスパンダーの耐久性を維持しつつ、軽量化を実現
した組合せオイルリングを提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は半径方向波型スペーサーエキスパンダーと、
該半径方向波型スペーサーエキスパンダーに組合わせら
れるサイドレールとによって構成される組合せオイルリ
ングであって、上記半径方向波型スペーサーエキスパン
ダーの曲げ加工度の小さな直線的部分の肉厚を小さく形
成すると共に、曲げ加工度の高い部分の肉厚を大きく形
成したことを特徴とする組合せオイルリングを提供する
ものである。

【０００８】

【作用】上記構成を有する本発明によれば、組合せオイ
ルリングを構成するスペーサーエキスパンダーの応力が
作用する曲率半径の小さな部分の肉厚を、比較的加工度
の小さな直線的部分に比して大きく形成されている。こ
のため、薄肉化されたことに起因するスペーサーエキス
パンダーの折損を防止しつつ、組合せオイルリングの軽
量化が達成されている。

【０００９】

【実施例】以下、実施例に従って本発明を詳細に説明す
る。

【００１０】図１は本発明の１実施例による組合せオイ
ルリング１０を示すものである。この組合せオイルリン
グ１０は半径方向波型のスペーサーエキスパンダー１と
、該スペーサーエキスパンダー１の上側（シリンダーヘ
ッド方向側）に載置された上側サイドレール２と、該ス
ペーサーエキスパンダー１の下側（クランクシャフト方
向側）に配置された下側サイドレール２とからなる。

【００１１】スペーサーエキスパンダー１は図１に示さ
れるように、該スペーサーエキスパンダー１の内周側に
位置する複数の内周側板状部４、４、・・・と、外周側
に位置する複数の外周側板状部５、５、・・・と、これ
ら内周側板状部４、４、・・・と外周側板状部５、５、
・・・とを連結する連結部６、６、・・・とからなる。内周側板状部４、４・・と、外周側板状部５、５・・・
とは交互に配置され、それぞれの中間に連結部６、６・
・・が接続されリング状のスペーサーエキスパンダー１
が構成されている。

【００１２】内周側板状部４、４、・・・の上側及び下
側にはそれぞれ上側耳部４ａ、４ａ・・・及び下側耳部
４ｂ、４ｂ、・・・が内周方向側に傾斜角を有した状態
で内周側板状部４、４・・・と一体的に形成されている
。又、外周側板状部５、５・・の上側及び下側にはそれ
ぞれ上側突起部５ａ、５ａ・・・及び下側突起部５ｂ、
５ｂ・・・が外方側板状部５、５、・・・と一体的に形
成されている。更に、連結部６、６、・・・には、その
長手方向に沿って通油孔６ａ、６ａ・・・が穿設されて
いる。

【００１３】図２はスペーサーエキスパンダー１の部分
平面図である。図１及び図２から明らかなように、曲げ
加工が施されている連結部６、６、・・・は比較的直線
的な形状を有する内方側板状部４、４、・・・、上側及
び下側耳部４ａ、４ｂ、・・・、外方側板状部５、５、
・・・、上側及び下側突起部５ａ、５ｂ・・・より肉厚
に成形されている。

【００１４】ここで本実施例におけるスペーサーエキス
パンダーの寸法の具体的数値を例示する。薄肉に形成さ
れた直線部である内周側板状部４、４・・・、上側及び
下側耳部４ａ、４ｂ、・・・、外周側板状部５、５、・
・・、上側及び下側突起部５ａ、５ｂ、・・・の厚さは
０．４ｍｍであり、曲げ加工が施され肉厚に形成された
連結部６の肉厚は０．５１ｍｍである。更に、該スペー
サーエキスパンダーの他の部分の寸法は以下のようにな
っている。上側耳部４ａの上端と下側耳部４ｂの下端と
の長さが３．７５ｍｍであり、両耳部の傾斜角は２０゜
である。内周側板状部４のピストン軸方向（上下方向）
の幅は２．５ｍｍである。この内周側板状部４の外側面
と外周側板状部５の外側面との距離は１．７５ｍｍであ
り、通油孔６ａのピストン軸方向の幅は０．８ｍｍであ
る。外周側板状部５の上側下側突起部５ａ、５ｂの高さ
はそれぞれ０．０８ｍｍであり、両突起部の端部のなす
距離は２．７７ｍｍである。尚、この数値はあくまで本
発明の１実施例に関する数値であり、本発明を限定する
ものではない。

【００１５】次に、スペーサーエキスパンダー１と上側
サイドレール２と下側サイドレール３との関係を説明す
る。環状の形状を有する上側サイドレール２はその内周
端がスペーサーエキスパンダー１の上側耳部４ａ、４ａ
、・・・の外側面に当接し、その下面が外方側板状部５
、５、・・・の上側突起部５ａ、５ａ・・・の端面に接
触するようにして、スペーサーエキスパンダー１上に載
置されている。一方、上側サイドレール２と同一の形状
を有する下側サイドレール３はその内周端がスペーサー
エキスパンダー１の下側耳部４ｂ、４ｂ、・・・の外側
面に当接し、その上面が外方側板状部５、５、・・・の
下側突起部５ｂ、５ｂ、・・・の端面に接触するように
してスペーサーエキスパンダー１の下側に配置されてい
る。

【００１６】上記のようにして配置された上側及び下側
サイドレール２、３は内周方向に傾斜角を有する上側及
び下側耳部４ａ、４ｂとの当接により、該組合せオイル
リング１がピストンリングのリング溝に嵌装され、シリ
ンダー内に挿入された際には、シリンダー内壁に対し一
定の張力をもって摺接することとなる。

【００１７】上記実施例においては比較的直線的な形状
を有する部分を薄肉部として、均一に薄肉としているも
のであるが、薄肉とした部分の中で更に薄肉の部分を設
けるようにしても良い。例えば、内方側板状部４、４、
・・・の上側及び下側耳部４ａ、４ｂを内方側板状部４
、４、・・・より薄肉としても良い。この場合には、ピ
ストンが揺動した際のサイドレールのシリンダー内壁へ
の追従性を確保することも可能となる。かかる場合の効
果に付いては同一出願人による特開昭６３−２３０６７
号において開示されている。

【００１８】本発明は上記実施例に限定されることなく
、特許請求の範囲に記載された事項の技術的範囲に従っ
て種々の変更が可能となるものである。

【００１９】

【発明の効果】上記詳述した本発明によれば、組合せオ
イルリングを構成するスペーサーエキスパンダーの加工
度が高く、折損の危険性の高い部分に付いては従来通り
の厚さを確保しつつ、加工度が低い、即ち直線的な部分
に付いてのみ薄肉とし軽量化を図っているものである。

【００２０】このため、薄肉化されたことに起因するス
ペーサーエキスパンダーの折損を防止することが出来る
。

【００２１】更に、スペーサーエキスパンダーの軽量化
により組合せリングの軽量化が達成され、リングのフリ
クションが低減し、該組合せリングが使用された内燃機
関の燃費が向上する。

【００２２】加えて、薄肉化する部分の肉厚を適宜調整
することにより、スペーサーエキスパンダーの周長を変
化させることなく、スペーサーエキスパンダーによって
サイドレールに付与されるシリンダー内壁に対する張力
を調整することが可能となる。

【００２３】本発明による半径方向波型スペーサーエキ
スパンダーでは、湾曲した連結部が板状部に比し厚肉に
形成されているとはいえ、全体として薄肉化が達成され
ているためスペーサーエキスパンダー全体の柔軟性が維
持されている。このため、シリンダーボアが変形してい
た場合においても、サイドレールのシリンダー内壁への
追従性を確保することができ、このような場合において
も、適切なオイル掻き機能を達成することが可能となる
。

【００２４】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例の組合せオイルリングの部分
を示す斜視図。

【図２】図１の組合せオイルリングに使用されるスペー
サーエキスパンダーの一部分の平面図。

【符号の説明】

１　　　　組合せオイルリング２　　　　上側サイドレール３　　　　下側サイドレール４　　　　内方側板状部４ａ　　上側耳部４ｂ　　下側耳部５　　　　外方側板状部５ａ　　上側突起部５ｂ　　下側突起部６　　　　連結部６ａ　　通油孔

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　半径方向波型スペーサーエキスパンダ
ーと、該半径方向波型スペーサーエキスパンダーに組合
わせられるサイドレールとによって構成される組合せオ
イルリングであって、上記半径方向波型スペーサーエキ
スパンダーの曲げ加工度の小さな直線的部分の肉厚を小
さく形成すると共に、曲げ加工度の高い部分の肉厚を大
きく形成したことを特徴とする組合せオイルリング。