JPH04354879A - 金属酸化膜の形成方法 - Google Patents

金属酸化膜の形成方法

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JPH04354879A
JPH04354879A JP12730791A JP12730791A JPH04354879A JP H04354879 A JPH04354879 A JP H04354879A JP 12730791 A JP12730791 A JP 12730791A JP 12730791 A JP12730791 A JP 12730791A JP H04354879 A JPH04354879 A JP H04354879A
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Japan
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film
metal oxide
oxide film
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substrate
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JP12730791A
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Koichi Tanaka
康一 田中
Morihiro Kawarasaki
守弘 河原崎
Masaru Yoshida
勝 吉田
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属酸化膜の形成方
法に関し、より詳しくは、金属を組成に含むアルコキシ
ドを熱分解して、化学気相成長法により基板上に金属酸
化膜を形成する金属酸化膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子産業においては、種々のデバ
イスに多種多様な絶縁材料が使用されており、絶縁膜の
需要は多岐にわたっている。特に、半導体関連では、L
SIやULSIの製造過程において、SiO2膜やSi
N膜等が重要な絶縁膜として位置づけられている。また
、キャパシタ材料として高誘電率を有するTa2O5が
用いられている。これらの絶縁膜は、電子ビーム蒸着法
、反応性スパッタ法、化学気相成長法(CVD)法等多
様な薄膜形成技術により形成されており、中でも、CV
D法は半導体デバイスの重要な成膜技術として広く用い
られている。
【0003】また最近、三次元ICの開発や多層配線構
造の必要性に伴って、従来の高温プロセス(〜1000
℃以上)に代わる低温プロセス(〜600℃以下)によ
る成膜技術が求められている。これに伴って、CVD法
により低温で成膜する技術も多くの機関で研究されてお
り、その一つとして、金属を組成に含むアルコキシドを
熱分解して、基板上に金属酸化膜を形成するが提案され
ている(例えばRCAレビュー1970年12月号P7
28〜741またはジャーナル・オブ・エレクトロケミ
カル・ソサエティ114巻の9,p946〜952(1
967)など)。
【0004】上記文献中にも述べられているように、従
来は、成膜条件として基板温度Tsを420〜450℃
の範囲に設定して成膜を行っている。その後、膜質を改
善するために、N2,ArまたはO2などの雰囲気中で
熱処理を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、アルコ
キシドを熱分解して金属酸化膜を形成する検討を、図5
に示すような減圧CVD装置を用いて、成膜条件を様々
に変えて行なって、従来法による場合の問題点を抽出す
ることとした。
【0006】図5に示す減圧CVD装置は、反応管10
の一端10aから供給された原料が成長領域10cを通
り、他端10bから排気される構造となっている。反応
管10の周囲には、基板温度制御用のヒータ7が設けら
れ、原料導入部10aには原料およびキャリアガスの温
度制御用のヒータ6が設けられている。反応管10内に
は、基板ホルダ8上に多数枚の基板9が設置される。原
料導入部10aには、成膜後の熱処理雰囲気を導入する
系(熱処理雰囲気導入系)1と、成膜中にキャリアガス
を導入する系(キャリアガス導入系)2と、金属を組成
に含むアルコキシド原料5’を導入する系(原料導入系
)3が接続されている。原料導入系3は、アルコキシド
原料5’を入れたバブラー5と、このバブラー5にバブ
リングガスを導入するガス管3’と、このバブリングガ
スに混入したアルコキシド原料5’をバブラー5から反
応管10まで導くガス管3”と、上記バブラー5の温度
を制御する恒温槽4およびガス管3”を保温するテープ
ヒータ4’とからなっている。各系1,2,3に導入さ
れるガスの流量はマスフローコントローラなどによって
制御される。
【0007】アルコキシド原料5’は一般に室温で液体
または固体であり、固体であっても融点が200℃以下
のものがほとんどである。したがって、昇温する事によ
り液化させて、バブリング法により輸送を行なうことが
できる。この実験には、アルコキシド原料5’として融
点が118℃のアルミニウム−イソ−プロポキシドAl
(O−i−C3H7)3を用いた。この材料を、恒温槽
4を用いて一旦温度130℃まで上げて液化した後、1
00〜130℃に保った。一度液化させた後は、過冷却
状態となるため100℃でも固化は生じない。反応管1
0までのガス管3”は、テープヒータ4’により約15
0℃に加熱し、温度制御用ヒータ6は、約200℃に制
御した。 原料導入系3のバブリングガス,キャリアガス導入系2
のキャリアガスとして、それぞれN2ガスを用いた。バ
ブリングガス,キャリアガスのトータルのガス流量を1
000SCCM一定に制御し、個々のガス流量を50〜
200SCCM,950〜800SCCMとした。そし
て、反応管ヒータ7により、基板温度Tsを300℃〜
500℃の範囲内で設定値を変えて成膜を行った(この
時、反応管10内の圧力は約0.5torrであった。 )。
【0008】図6は、上に述べた成膜条件で成膜したA
l2O3膜の成膜速度と比誘電率εrおよび誘電損失t
anδを示している。図6から分かるように、Al2O
3膜の成膜速度は、基板温度Tsによって大きく変化し
ている。 基板温度Tsが高くなると成膜速度が速くなる(Ts=
500℃では1000Å/min以上)一方、基板温度
Tsが低くなると成膜速度が遅くなっている。比誘電率
εrは基板温度Tsによって殆んど変化しないが、誘電
損失tanδは基板温度Tsによって大きく変化してい
る。誘電損失tanδは、基板温度Tsが400℃以下
で低いときは非常に大きく悪い値を示すが、基板温度T
sが高くなると改善されて低い値を示している(Ts≧
450℃では略一定の低い値が得られている。)。同図
中には、誘電損失tanδについて、成膜後にO2雰囲
気中で550℃,1時間の熱処理を行った後の値も併せ
て示している。成膜後にO2雰囲気中で熱処理を行うこ
とにより、低基板温度(Ts≦400℃)で成膜した試
料でも高基板温度(Ts=450℃前後)で成膜した試
料と同程度の値まで誘電損失tanδが改善されている
。なお、本実験では、真空中およびN2,Ar,O2の
各雰囲気中で熱処理を行ったが、熱処理雰囲気の種類に
よる特性差は殆んど生じなかった。
【0009】また、図7は、基板温度Ts=350℃お
よびTs=450℃で成膜した試料について、絶縁性(
リーク電流密度と印加電界の関係)を調べた結果を示し
ている。成膜後の特性を比較すると、Ts=350℃で
成膜した試料では低電界領域で既に多くのリーク電流が
流れているが、Ts=450℃で成膜した試料では3M
V以上の高電界領域になるまでリーク電流が殆んど流れ
ない。また、同図中には、先に述べたO2雰囲気中で熱
処理を行った後のリーク電流密度も示している。基板温
度Ts=450℃で成膜した試料では熱処理による顕著
な変化は見られないが、Ts=350℃で成膜した試料
では、熱処理によりリーク電流が低減し、大きな特性改
善がなされている。しかし、Ts=350℃で成膜した
試料は、Ts=450℃で成膜した試料よりも依然とし
てリーク電流が大きく、特性的に劣っている。
【0010】これまでの検討結果から、電気的特性、特
に絶縁性に優れた金属酸化膜を得るためには、基板温度
Tsが重要なパラメータであり、Ts=450℃前後が
好ましいことが分かった(なお、誘電損失tanδは熱
処理により改善できるので基板温度Tsの決定要因には
なっていない。)。この結果は、従来より採用されてい
る基板温度Ts=420〜450℃と一致している。
【0011】ここで、本発明者らは、更に、上に述べた
方法で成膜した金属酸化膜の膜厚制御性と膜厚分布の評
価を行った。
【0012】一般に、絶縁膜として利用される膜厚は数
十Åから数千Åの範囲と考えられる。しかしながら、絶
縁性に優れた金属酸化膜が得られる基板温度(約450
℃以上)では、図6に示したように成膜速度が速い(数
百Å/min以上)ため、薄い絶縁膜を成膜する場合に
膜厚を制御するのが難しい。また、一般にCVD法では
、量産性を高めるために、図5に示したように基板ホル
ダ8上に同時に多数枚の基板9をセットして成膜を行う
。このとき、成膜速度が速い状態(基板温度Tsが高い
状態)においては、反応管10内でアルコキシド原料5
’の熱分解が多量に生じるため、原料導入側10aでア
ルコキシド原料5’が大量に消費されて排気側10bの
原料濃度が減少する。このため、原料導入側10aの基
板9に成長する膜厚が厚くなる一方、排気側10bの基
板9に成長する膜厚が薄くなるという膜厚分布(不均一
性)が発生する。
【0013】つまり、従来の方法では、絶縁性に優れた
金属酸化膜を得るために基板温度Tsを450℃前後に
設定した場合、膜厚制御性や膜厚分布に問題が生じる。 逆に、基板温度Tsを下げた場合、成膜速度が遅くなり
、アルコキシド原料5’の消費量が減るので、膜厚制御
性や膜厚分布を改善できる。しかし、既に述べたように
絶縁性が悪化する。
【0014】そこで、この発明の目的は、絶縁性と膜厚
制御性,膜厚分布とをいずれも満足できる金属酸化膜の
形成方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、この発明の金属酸化膜の形成方法は、金
属を組成に含むアルコキシドを熱分解して、化学気相成
長法により基板上に金属酸化膜を形成する金属酸化膜の
形成方法であって、上記基板を400℃以下の所定温度
に保った状態で、この基板に上記金属の酸化膜を成膜し
た後、成膜した金属酸化膜をオゾンを含む雰囲気中で熱
処理することを特徴としている。
【0016】この発明は、本発明者らによる次の発見に
より創出された。本発明者らは、CVD法により基板温
度Tsを400℃以下の所定温度に設定して金属酸化膜
を成膜した後、オゾン(O3)を含む雰囲気中で熱処理
を行うことにより、上記金属酸化膜の絶縁性が、大きく
改善されることを見い出した。そして、基板温度Ts=
450℃前後に設定して成膜したもの(その後、O3を
含む雰囲気中で熱処理を行ったもの)より優れた絶縁性
を示すことを見い出した。
【0017】したがって、この発明によれば、基板温度
Tsを400℃以下に設定して成膜した金属酸化膜の絶
縁性を高めることができる。そして、基板温度Ts=4
50℃前後に設定して成膜したもの(その後、O3を含
む雰囲気中で熱処理を行ったもの)より優れた絶縁性が
得られる。しかも、基板温度Tsを400℃以下に設定
して成膜を行う場合、図6に示したように、成膜速度を
低く抑えることができる。したがって、薄い絶縁膜を形
成する場合であっても膜厚制御性が高まる。また、反応
管中での原料消費量が減って膜厚分布(均一性)が良く
なる。したがって、絶縁性と膜厚制御性,膜厚分布とを
いずれも満足できる金属酸化膜が形成される。
【0018】
【実施例】以下、この発明の金属酸化膜の形成方法を実
施例により詳細に説明する。図5に示した減圧CVD装
置を使用し、アルコキシド原料としてイソ・プロポキシ
ルアルミニウム;Al(O−i−C3H7)3を用いて
、Al2O3膜を形成する場合について説明するものと
する。
【0019】アルミニウムを組成に含むアルコキシドと
しては、Al(OCH3)3、Al(O−C2H5)3
等多くの種類があり、物性的にはほとんど変わらない。 価格が最も安く、コスト的に有利な点でAl(O−i−
C3H7)3を使用した。この材料は融点が118℃で
あるので恒温槽4の温度を130℃まで上げて一旦液化
し、その後100〜130℃の範囲で蒸気圧を制御する
。この時、アルコキシド原料5’の温度は融点以下にな
るが過冷却状態となるため固化は生じない。、実際には
、アルコキシド原料5’の温度を105℃(この時、原
料の蒸気圧は〜1mmHgである)、ガス管3”の温度
を140℃、温度制御ヒータ6の温度を200℃に設定
し、さらに、反応管ヒータ7により基板温度Tsを35
0℃に設定した。バブリングガスとしてN2を100S
CCM、キャリアガスとしてN2を900SCCMに制
御し、それぞれ、原料導入系3およびキャリアガス導入
系2を通して反応管10内に流した。この時、Al2O
3膜の成膜速度は約100Å/minとなった(この値
は図6に示したデータと一致している)。膜の特性を評
価するために、電極としてITO(錫添加酸化インジウ
ム)をコーティングした複数のガラス基板9上に、Al
2O3膜を約2000Åの厚さに成膜した。この後、上
記ガラス基板9のうち一部のものは、O2雰囲気中(1
〜760torr)で550℃,1時間の熱処理(従来
)を行なう一方、上記ガラス基板9のうち残りのものは
、オゾン発生機を通して発生させた1〜10パーセント
のオゾン(O3)を含むO2ガスを用いて、オゾン雰囲
気中(1〜760torr,O3/O2=1〜10%)
で550℃,1時間の熱処理(本発明)を行った。次に
、これらのガラス基板9のAl2O3膜上にそれぞれ電
極としてAlを蒸着して、ITO\Al2O3\Al構
造のキャパシタを構成した。そして、各キャパシタを用
いて上記Al2O3膜の電気的特性を測定した。
【0020】図1は、本発明によるAl2O3膜の絶縁
性すなわちリーク電流密度と印加電界の関係を示してい
る(従来法によるAl2O3膜のデータは図7に示した
ものである。)。図1から分かるように、基板温度Ts
=350℃で成膜した試料の方が基板温度Ts=450
℃で成膜した試料よりもリーク電流が少なく、絶縁性が
良くなっている。これは、図7に示した従来法によるA
l2O3膜の結果と反対になっている。図1と図7とを
重ね合わせれば分かるように、高基板温度(Ts=45
0℃前後)で成膜した試料は熱処理の雰囲気が異なって
いても大きな特性変化が生じないが、低基板温度(Ts
≦400℃)で成膜した試料では熱処理の雰囲気がO3
を含むとき著しい特性改善が生じて、上記高基板温度で
成膜した試料よりも優れた絶縁性が得られている。
【0021】したがって、この発明によれば、基板温度
Tsを400℃以下に設定して成膜した金属酸化膜の絶
縁性を高めることができる。そして、基板温度Ts=4
50℃前後に設定して成膜したもの(その後、O3を含
む雰囲気中で熱処理を行ったもの)より優れた絶縁性が
得られる。基板温度Tsを400℃以下に設定して成膜
を行う場合、図6に示したように、成膜速度を低く抑え
ることができる。したがって、薄い絶縁膜を形成する場
合であっても膜厚制御性を高めることができる。また、
反応管中での原料消費量が減って膜厚分布(均一性)が
良くなる。したがって、絶縁性と膜厚制御性,膜厚分布
とをいずれも満足させることができる。
【0022】本発明者らは、この結果を説明するために
次のような実験,解析を行った。一般に、アルコキシド
原料を熱分解して金属酸化膜を形成する系においては、
基板温度Tsが低い場合には、アルコキシド原料が十分
に分解されず、原料とAl2O3との中間状態のまま、
膜中に取り込まれることが知られている。図2(a),
(b)は、一例としてそれぞれ基板温度Ts=350℃
,Ts=450℃でSiウェハ上に成膜したAl2O3
膜の赤外吸収スペクトルを示している。図より明らかな
様に、基板温度Ts=350℃で成膜したAl2O3膜
では、Al−Oの吸収以外に約3400cm−1近傍に
−OH基に相当する強い吸収が見られ、膜中に多量の未
分解物が存在することがわかる。−OH基が存在する理
由は、アルコキシド原料が金属原子とアルコキシル(−
OR;Rはアルキル基)との結合から成るため、熱分解
時にアルコキシルが生じ、これに水素原子が結合するか
らである。−OH基が多量に存在する膜では、このOH
基のイオン性に基づく電流経路が生じて、リーク電流が
多く流れ、絶縁性が低下する。しかし、この−OH基に
よる吸収は、膜を熱処理することにより消失する。これ
は、熱処理時の温度上昇により、膜中に取り込まれた未
分解物(−OH基を含む)が分解して、アルコールや水
となって放出されると共にAl2O3膜の結合状態が改
善されるからだと考えられる。このことが、低基板温度
(Ts≦400℃)で成膜したAl2O3膜(成膜後は
リーク電流が大きい)であっても、熱処理後にリーク電
流が低減する理由だと考えられる。
【0023】次に、本発明者らは、熱処理の雰囲気がO
3を含むことの作用効果を確認するための実験,解析を
行った。図3は、基板温度Tsを変えて成膜したAl2
O3膜を異なる雰囲気中で熱処理した場合の膜厚変化を
示している。O2雰囲気中またはO3雰囲気中で熱処理
を行った場合、基板温度Ts=450℃で成膜したAl
2O3膜はほとんど膜厚変化が生じないのに対して、基
板温度Ts=400℃で成膜したAl2O3膜は約5%
の膜厚減少が生じている。さらに、基板温度Ts=35
0℃で成膜したAl2O3膜は、O2雰囲気中で熱処理
したとき約20%、O3を含む雰囲気中で熱処理したと
き約25%の膜厚減少が生じている。この膜厚減少量は
、膜中に存在する未分解物(既述)の分解量に対応する
と考えられる。この結果は、同じ温度,時間の熱処理で
あってもO2雰囲気中よりはO3を含む雰囲気中の方が
分解が促進されることを示唆している。つまり、低基板
温度(Ts≦400℃)で成膜した膜をO2雰囲気中で
熱処理しただけでは、膜中にまだ多くの未分解物が残存
して絶縁性を悪化させるが、O3を含む雰囲気中で熱処
理を行うと膜中に存在する未分解物を完全に分解できる
のである。
【0024】また、アルコキシドを熱分解して得られた
金属酸化膜は、完全な組成を持つ結晶ではなく、一般に
非晶質膜であり、膜中にはダングリングボンドや欠陥が
多く存在し、その一つとして酸素原子空孔も生じている
。O3を含む雰囲気中で熱処理を行うことによる特性改
善効果は、この酸素原子空孔をO3の活性な酸素原子O
が埋めることによっても生じていると思われる。低基板
温度(Ts≦400℃)で成膜したAl2O3膜では、
O3を含む雰囲気中での熱処理によって膜中の多量の未
分解物が分解してAl−Oボンドが形成される時に、O
3の活性な酸素原子Oが成膜時に発生した酸素原子空孔
を埋める。これにより、膜中の酸素欠陥が減少して顕著
な特性改善が生じる。これに対して、高基板温度(Ts
=450℃前後)で成膜したAl2O3膜では、膜中に
未分解物が殆んど存在せず、成膜時にある程度強固なA
l−Oボンドの組み合せが生じているため、このAl2
O3膜をO3を含む雰囲気中で熱処理しても、活性な酸
素原子Oが膜中に存在する空孔位置までなかなか到達で
きない。このため、酸素欠陥の減少に伴う絶縁特性の改
善がみられない。この結果、同じO3を含む雰囲気中で
熱処理を行った場合でも、図1で示したように、高基板
温度(Ts=450℃)で成膜したAl2O3膜よりも
低基板温度(Ts=350℃)で成膜したAl2O3膜
の方が優れた絶縁特性を示すのである。
【0025】なお、この実施例はAlを組成に含むアル
コキシドを原料としてAl2O3膜を形成する場合につ
いて述べたが、当然ながらこれに限られるものではない
。 図4は、この発明によりペンタエトキシ・タンタル;T
a(O・C2H5)5を原料として形成したTa2O5
膜の絶縁性データ(リーク電流密度−印加電界特性)を
示している。 Al2O3膜の場合と同様に、O3を含む雰囲気中で熱
処理を行うことにより、絶縁性を顕著に改善することが
できた。なお、この場合、成膜条件として、基板温度T
s=400℃に設定した。恒温槽4は温度140〜16
0℃に加熱保持し、テープヒータ4’は約180℃、温
度制御ヒータ6は約200℃に保持した。また、熱処理
の条件は、1〜16%のO3を含むO2雰囲気(03/
02=1〜16%,圧力1〜760torr)、温度4
50〜550℃とした。
【0026】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の金
属酸化膜の形成方法は、アルコキシドを原料に用いて、
基板を400℃以下の所定温度に保った状態で金属酸化
膜を成長した後、成長した金属酸化膜をオゾンを含む雰
囲気中で熱処理しているので、絶縁性と膜厚制御性,膜
厚分布とをいずれも満足できる金属酸化膜を形成するこ
とができる。したがって、電気的特性と量産性を同時に
満足することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】  本発明を適用して形成したAl2O3膜の
絶縁性を表すデータを示す図である。
【図2】  成膜後の赤外吸収スペクトルを示す図であ
る。
【図3】  成膜後のAl2O3膜を熱処理したときの
膜厚変化率を示す図である。
【図4】  本発明を適用して形成したAl2O3膜の
絶縁性を表すデータを示す図である。
【図5】  本発明を実施するのに用いる減圧CVD装
置を示す図である。
【図6】  従来法により形成したAl2O3膜の成膜
速度および電気的特性を示す図である。
【図7】  従来法により形成したAl2O3膜の絶縁
性を表すデータを示す図である。
【符号の説明】
1    熱処理雰囲気導入系 2    キャリアガス導入系 3    原料導入系 4    原料保温用恒温槽 4’   テープヒータ 5    バブラー容器 5’   アルコキシド原料 6    温度制御用ヒータ 7    反応管ヒータ 8    基板ホルダ 9    基板 10    反応管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  金属を組成に含むアルコキシドを熱分
    解して、化学気相成長法により基板上に金属酸化膜を形
    成する金属酸化膜の形成方法であって、上記基板を40
    0℃以下の所定温度に保った状態で、この基板に上記金
    属の酸化膜を成膜した後、成膜した金属酸化膜をオゾン
    を含む雰囲気中で熱処理することを特徴とする金属酸化
    膜の形成方法。
JP12730791A 1991-05-30 1991-05-30 金属酸化膜の形成方法 Pending JPH04354879A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100324822B1 (ko) * 1999-12-28 2002-02-28 박종섭 반도체소자의 게이트 산화막 제조방법
US6352889B1 (en) 1998-01-08 2002-03-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method for fabricating capacitor and method for fabricating semiconductor device
JP2007287804A (ja) * 2006-04-13 2007-11-01 Fujitsu Ltd 半導体装置の製造方法

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