JPH04351998A - X線ビームスプリッタ - Google Patents
X線ビームスプリッタInfo
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- JPH04351998A JPH04351998A JP3152171A JP15217191A JPH04351998A JP H04351998 A JPH04351998 A JP H04351998A JP 3152171 A JP3152171 A JP 3152171A JP 15217191 A JP15217191 A JP 15217191A JP H04351998 A JPH04351998 A JP H04351998A
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- ray
- rays
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Landscapes
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばX線光学素子の
反射率の測定等において、X線源からの単一ビームを複
数に分割するためのX線ビームスプリッタに関するもの
である。
反射率の測定等において、X線源からの単一ビームを複
数に分割するためのX線ビームスプリッタに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、X線リソグラフィやX線顕微鏡に
使用するX線光学素子の開発が行われている。その開発
において、前記素子のX線に対する反射率や散乱特性等
の測定は重要な課程である。従来このような測定には、
X線源として、例えばX線発生装置やシンクロトロン放
射光装置が用いられていたが、1つの測定装置に対して
1つのX線発生装置、もしくはシンクロトロン放射光の
ビームラインが設けられていた。
使用するX線光学素子の開発が行われている。その開発
において、前記素子のX線に対する反射率や散乱特性等
の測定は重要な課程である。従来このような測定には、
X線源として、例えばX線発生装置やシンクロトロン放
射光装置が用いられていたが、1つの測定装置に対して
1つのX線発生装置、もしくはシンクロトロン放射光の
ビームラインが設けられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように測定装置に対して各々X線源を用意することは効
率が悪く、特にシンクロトロン放射光発生装置を用いる
の場合、1つのビームラインの設置だけで莫大な資金が
必要であり、これを複数用意することはコスト面からみ
て容易に実現できるものではなかった。このため、1つ
のX線源から発生したX線を分割して、同時に複数の測
定を行うことが望まれていた。
ように測定装置に対して各々X線源を用意することは効
率が悪く、特にシンクロトロン放射光発生装置を用いる
の場合、1つのビームラインの設置だけで莫大な資金が
必要であり、これを複数用意することはコスト面からみ
て容易に実現できるものではなかった。このため、1つ
のX線源から発生したX線を分割して、同時に複数の測
定を行うことが望まれていた。
【0004】本発明は、上記問題を解消し、X線を簡便
に分割して効率良く用いることが可能となるX線ビーム
スプリッタを得ることを目的とする。
に分割して効率良く用いることが可能となるX線ビーム
スプリッタを得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本請求項1に記載の発明
に係るX線ビームスプリッタでは、特定の波長を有する
X線を反射する多層膜と、該多層膜を支持する基板と、
該基板の前記多層膜におけるX線照射領域を支持する部
分に設けられたX線透過部とからなるものである。
に係るX線ビームスプリッタでは、特定の波長を有する
X線を反射する多層膜と、該多層膜を支持する基板と、
該基板の前記多層膜におけるX線照射領域を支持する部
分に設けられたX線透過部とからなるものである。
【0006】また、本請求項2に記載の発明に係るX線
ビームスプリッタでは、前記請求項1に記載のX線ビー
ムスプリッタにおいて、前記X線透過部が、X線透過可
能な厚さ以下に形成された前記基板からなるものである
。
ビームスプリッタでは、前記請求項1に記載のX線ビー
ムスプリッタにおいて、前記X線透過部が、X線透過可
能な厚さ以下に形成された前記基板からなるものである
。
【0007】
【作用】本発明は、下記の式を満たす波長のX線を反射
する多層膜が支持基板上に形成され、該基板のX線照射
領域がX線透過部で形成されてなるX線ビームスプリッ
ターである。 2dsinθ=nλ (d:多層膜周期長,θ:X線入射角度,n:次数,λ
:X線波長)
する多層膜が支持基板上に形成され、該基板のX線照射
領域がX線透過部で形成されてなるX線ビームスプリッ
ターである。 2dsinθ=nλ (d:多層膜周期長,θ:X線入射角度,n:次数,λ
:X線波長)
【0008】従って、前記多層膜に入射したX線の内、
反射されなかったX線は多層膜部を通過しX線入射面の
裏面まで達するが、X線照射領域の支持基板部がX線透
過可能な厚さ以下に形成された透過部であるので、前記
裏面に達したX線は、基板に吸収されることなく透過す
る。このように、本発明においては、X線の一部を反射
し、残りを透過させることによって、X線を分割するこ
とが可能となる。
反射されなかったX線は多層膜部を通過しX線入射面の
裏面まで達するが、X線照射領域の支持基板部がX線透
過可能な厚さ以下に形成された透過部であるので、前記
裏面に達したX線は、基板に吸収されることなく透過す
る。このように、本発明においては、X線の一部を反射
し、残りを透過させることによって、X線を分割するこ
とが可能となる。
【0009】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を説明する。図1
は、本発明の一実施例に係るX線ビームスプリッタであ
る。図において、シリコン基板2上にX線を反射する多
層膜1が成膜されており、シリコン基板2のエッチング
により透過部3が形成されている。透過部3における基
板のエッチングは、多層膜1によって反射される以外の
X線のうち、多層膜1を介して基板2にまで到達したX
線がその基板2に吸収されることなく透過できる程度の
厚さ以下になるまで行なう。
は、本発明の一実施例に係るX線ビームスプリッタであ
る。図において、シリコン基板2上にX線を反射する多
層膜1が成膜されており、シリコン基板2のエッチング
により透過部3が形成されている。透過部3における基
板のエッチングは、多層膜1によって反射される以外の
X線のうち、多層膜1を介して基板2にまで到達したX
線がその基板2に吸収されることなく透過できる程度の
厚さ以下になるまで行なう。
【0010】ここで、基板の厚さに対応したX線透過率
を表1に示す。尚、基板の厚さにおいて、0μmは多層
膜のみの場合であり、400μmは一般に用いられる多
層膜反射鏡のシリコン基板の厚さである。
を表1に示す。尚、基板の厚さにおいて、0μmは多層
膜のみの場合であり、400μmは一般に用いられる多
層膜反射鏡のシリコン基板の厚さである。
【0011】
【表1】
【0012】表1に示す結果から明らかなように、シリ
コン基板の厚さが0.1μmの場合のX線透過率は、基
板の厚さが0μm,即ち多層膜のみの場合の透過率とほ
とんど変わらない。従って、本実施例におけるX線ビー
ムスプリッタの透過部3の基板の厚さは、0.1μm程
度およびそれ以下が望ましい。なお、透過部3を形成す
る基板部分は、完全に除去してしまっても良い。また、
ポリプロピレンのようなX線を透過する自立膜上に前記
多層膜を形成させても同様の効果が得られる。
コン基板の厚さが0.1μmの場合のX線透過率は、基
板の厚さが0μm,即ち多層膜のみの場合の透過率とほ
とんど変わらない。従って、本実施例におけるX線ビー
ムスプリッタの透過部3の基板の厚さは、0.1μm程
度およびそれ以下が望ましい。なお、透過部3を形成す
る基板部分は、完全に除去してしまっても良い。また、
ポリプロピレンのようなX線を透過する自立膜上に前記
多層膜を形成させても同様の効果が得られる。
【0013】図2に、本発明の一実施例に係るX線ビー
ムスプリッタを用いて試料のX線反射率を測定する場合
の光学系の一例を示す。X線ビームスプリッタ5を配置
してX線源であるX線発生装置4からのX線を反射及び
透過することによって分割する。X線ビームスプリッタ
5によって反射したX線は反射率測定装置7に入射させ
、透過したX線はX線検出器6によって強度を測定する
。
ムスプリッタを用いて試料のX線反射率を測定する場合
の光学系の一例を示す。X線ビームスプリッタ5を配置
してX線源であるX線発生装置4からのX線を反射及び
透過することによって分割する。X線ビームスプリッタ
5によって反射したX線は反射率測定装置7に入射させ
、透過したX線はX線検出器6によって強度を測定する
。
【0014】反射率測定装置7は、被反射率測定試料(
図示せず)と、該試料に入射するX線強度を測定する入
射強度測定器(図示せず)と、前記試料によって反射し
たX線強度を測定する反射強度測定器(図示せず)とを
備えている。
図示せず)と、該試料に入射するX線強度を測定する入
射強度測定器(図示せず)と、前記試料によって反射し
たX線強度を測定する反射強度測定器(図示せず)とを
備えている。
【0015】X線ビームスプリッタ5は、厚さ400μ
mのシリコンウエハ上に積層数30ペアのニッケル(N
i)/炭素(C)からなり各層厚がニッケル0.8nm
,炭素3.2nmである多層膜を形成した後、透過部の
基板をエッチングにより0.1μmとしたものである。
mのシリコンウエハ上に積層数30ペアのニッケル(N
i)/炭素(C)からなり各層厚がニッケル0.8nm
,炭素3.2nmである多層膜を形成した後、透過部の
基板をエッチングにより0.1μmとしたものである。
【0016】ここでX線ビームスプリッタ5の波長0.
849nmX線に対する反射率および透過率を測定した
ところ、それぞれ約29%と19%であった。さらに、
前記透過部を設けていない同じ多層膜で同様に測定した
ところ、反射率は約29%であったが、透過したX線は
検出限界以下であった。上記X線ビームスプリッタ5に
ついて、基板の厚さとX線透過率との関係を図4に示す
。
849nmX線に対する反射率および透過率を測定した
ところ、それぞれ約29%と19%であった。さらに、
前記透過部を設けていない同じ多層膜で同様に測定した
ところ、反射率は約29%であったが、透過したX線は
検出限界以下であった。上記X線ビームスプリッタ5に
ついて、基板の厚さとX線透過率との関係を図4に示す
。
【0017】上記光学系における、前記試料のX線反射
率測定の過程を説明する。まず、X線ビームスプリッタ
5によって反射されたX線強度を前記入射強度測定器で
測定すると同時に、透過したX線強度をX線検出器6に
よって測定し、その強度比を求めておく。次に、多層膜
で反射した前記X線を前記試料に照射し、その反射強度
を前記反射強度測定器によって測定する。このとき同時
にX線ビームスプリッタ5を透過したX線強度をX線検
出器6によって常に測定し、前記強度の時間変動をモニ
タしておく。
率測定の過程を説明する。まず、X線ビームスプリッタ
5によって反射されたX線強度を前記入射強度測定器で
測定すると同時に、透過したX線強度をX線検出器6に
よって測定し、その強度比を求めておく。次に、多層膜
で反射した前記X線を前記試料に照射し、その反射強度
を前記反射強度測定器によって測定する。このとき同時
にX線ビームスプリッタ5を透過したX線強度をX線検
出器6によって常に測定し、前記強度の時間変動をモニ
タしておく。
【0018】試料の反射率は、反射強度測定器で測定さ
れた反射強度値を入射強度測定器で測定された入射強度
値で割ることによって求められるが、このとき、入射強
度の値を測定中にモニタしておいた値と、予め測定して
求めておいたX線強度比から補正することによって正確
な反射率を得ることができる。本例において前記試料の
反射率を測定したところ、、10回の測定でばらつきが
0.61%と非常に少ないものであった。
れた反射強度値を入射強度測定器で測定された入射強度
値で割ることによって求められるが、このとき、入射強
度の値を測定中にモニタしておいた値と、予め測定して
求めておいたX線強度比から補正することによって正確
な反射率を得ることができる。本例において前記試料の
反射率を測定したところ、、10回の測定でばらつきが
0.61%と非常に少ないものであった。
【0019】ここで比較のために、従来法によって同じ
試料の反射率を求めたところ、10回の測定で、そのば
らつきは2.8%であった。従来法は、あらかじめ測定
しておいた入射強度の値と試料の反射強度値とから反射
率を求めるものであるが、入射強度は時間によって変動
しており、試料の反射率測定時の入射強度が必ずしもあ
らかじめ測定しておいた入射強度と等しいわけではない
。従って、入射強度の時間変動を無視した従来の測定法
では決して正確な反射率は得られない。
試料の反射率を求めたところ、10回の測定で、そのば
らつきは2.8%であった。従来法は、あらかじめ測定
しておいた入射強度の値と試料の反射強度値とから反射
率を求めるものであるが、入射強度は時間によって変動
しており、試料の反射率測定時の入射強度が必ずしもあ
らかじめ測定しておいた入射強度と等しいわけではない
。従って、入射強度の時間変動を無視した従来の測定法
では決して正確な反射率は得られない。
【0020】以上の結果から明らかなように、本実施例
のX線ビームスプリッタを用いれば試料のX線反射率測
定において、同一のX線源から発したX線を、試料に照
射して反射強度を測定するためのX線と、測定中の入射
強度の時間変動を求めるためのX線分割することが可能
であるため、より正確な反射率を得ることができる。
のX線ビームスプリッタを用いれば試料のX線反射率測
定において、同一のX線源から発したX線を、試料に照
射して反射強度を測定するためのX線と、測定中の入射
強度の時間変動を求めるためのX線分割することが可能
であるため、より正確な反射率を得ることができる。
【0021】図3に、本発明の一実施例に係るX線ビー
ムスプリッタを用いて構成した分光器の光学系の例を示
す。X線ビームスプリッタ9と結晶10をX線源である
シンクロトロン放射光発生装置8のビームラインに配置
して2結晶分光器を製作した。シンクロトロン放射発生
装置8から発生したX線は、X線ビームスプリッタ9に
よって分割され、反射されたX線が結晶10によって分
光される。該分光されたX線はX線検出器6で測定され
る。
ムスプリッタを用いて構成した分光器の光学系の例を示
す。X線ビームスプリッタ9と結晶10をX線源である
シンクロトロン放射光発生装置8のビームラインに配置
して2結晶分光器を製作した。シンクロトロン放射発生
装置8から発生したX線は、X線ビームスプリッタ9に
よって分割され、反射されたX線が結晶10によって分
光される。該分光されたX線はX線検出器6で測定され
る。
【0022】X線ビームスプリッタ9は、厚さ400μ
mのシリコンウエハ上に、積層数150ペアのタングス
テン(W)/シリコン(Si)からなり、各層厚がタン
グステン0.5nm,シリコン0.5nmである多層膜
を形成した後、透過部の基板をエッチングにより0.1
μmとしたものである。
mのシリコンウエハ上に、積層数150ペアのタングス
テン(W)/シリコン(Si)からなり、各層厚がタン
グステン0.5nm,シリコン0.5nmである多層膜
を形成した後、透過部の基板をエッチングにより0.1
μmとしたものである。
【0023】ここでX線ビームスプリッタ9の波長0.
154nmX線に対する反射率および透過率を測定した
ところ、それぞれ約41%,35%であった。なお、前
記透過部を設けていない同じ多層膜を用いて同様に測定
したところ、反射率約41%に対して透過率は0.1%
であった。
154nmX線に対する反射率および透過率を測定した
ところ、それぞれ約41%,35%であった。なお、前
記透過部を設けていない同じ多層膜を用いて同様に測定
したところ、反射率約41%に対して透過率は0.1%
であった。
【0024】従来の2結晶分光器は第一結晶,第二結晶
の2つの結晶で構成されその分解能は高いものである。 しかしながら、結晶はX線を照射すると劣化しやすいと
いう欠点を有していた。例えば第一結晶としてKAPと
呼ばれる結晶を使用した場合、シンクロトロン放射光を
照射すると3日で劣化が目立ち始め、1週間で結晶構造
が崩れて使用不可能となっていた。なお、第二結晶(本
例における結晶10の位置に配置される)については、
第一結晶での反射光のみが照射されるため劣化はほとん
どない。
の2つの結晶で構成されその分解能は高いものである。 しかしながら、結晶はX線を照射すると劣化しやすいと
いう欠点を有していた。例えば第一結晶としてKAPと
呼ばれる結晶を使用した場合、シンクロトロン放射光を
照射すると3日で劣化が目立ち始め、1週間で結晶構造
が崩れて使用不可能となっていた。なお、第二結晶(本
例における結晶10の位置に配置される)については、
第一結晶での反射光のみが照射されるため劣化はほとん
どない。
【0025】本例は、第一結晶の代わりに本発明に係る
X線ビームスプリッタ9を用いたものである。この場合
、分光器を4週間連続使用してもX線ビームスプリッタ
9の劣化は認められなかった。また、分光器の分光性能
は第二結晶10で決定されるため、本例においても従来
の分光器と同様な性能を得ることができた。
X線ビームスプリッタ9を用いたものである。この場合
、分光器を4週間連続使用してもX線ビームスプリッタ
9の劣化は認められなかった。また、分光器の分光性能
は第二結晶10で決定されるため、本例においても従来
の分光器と同様な性能を得ることができた。
【0026】以上の結果から明らかなように、本発明に
係るX線ビームスプリッタを分光器に利用することによ
り、従来の2結晶分光器で見られていたX線による第一
結晶の劣化を防ぎ、分光器自身の長寿命化を達成するこ
とが可能となる。
係るX線ビームスプリッタを分光器に利用することによ
り、従来の2結晶分光器で見られていたX線による第一
結晶の劣化を防ぎ、分光器自身の長寿命化を達成するこ
とが可能となる。
【0027】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり、X線反射
多層膜が支持基板上に形成され、該基板のX線照射領域
がX線透過部で形成されてなるX線ビームスプリッター
であるため、所定波長のX線を反射し、残りを透過させ
ることによって、X線を分割することが可能となる。
多層膜が支持基板上に形成され、該基板のX線照射領域
がX線透過部で形成されてなるX線ビームスプリッター
であるため、所定波長のX線を反射し、残りを透過させ
ることによって、X線を分割することが可能となる。
【0028】また、X線を多層膜に照射すると、反射さ
れたX線以外のX線は基板に入りこみ吸収されてしまう
。しかし本発明においては、前述したX線ビームスプリ
ッタの支持基板のX線照射領域がX線透過部となってい
るため、基板のX線吸収率は非常に低下する。従って、
X線の吸収による素子の劣化,破壊を防止し、長寿命化
を図ることが可能となる。さらに、本発明のX線ビーム
スプリッタはX線ビームを容易に分割することができる
ため、様々な応用分野で利用可能であるという効果を有
する。
れたX線以外のX線は基板に入りこみ吸収されてしまう
。しかし本発明においては、前述したX線ビームスプリ
ッタの支持基板のX線照射領域がX線透過部となってい
るため、基板のX線吸収率は非常に低下する。従って、
X線の吸収による素子の劣化,破壊を防止し、長寿命化
を図ることが可能となる。さらに、本発明のX線ビーム
スプリッタはX線ビームを容易に分割することができる
ため、様々な応用分野で利用可能であるという効果を有
する。
【図1】本発明の一実施例に係るX線ビームスプリッタ
の説明図である。
の説明図である。
【図2】本発明の一実施例によるX線ビームスプリッタ
を用いたX線反射率測定系の要部光学系の構成図である
。
を用いたX線反射率測定系の要部光学系の構成図である
。
【図3】本発明の一実施例によるX線ビームスプリッタ
を用いた2結晶分光器の要部光学系の構成図である。
を用いた2結晶分光器の要部光学系の構成図である。
【図4】本発明の一実施例によるX線ビームスプリッタ
における基板の厚さとX線透過率との関係を示した図で
ある。
における基板の厚さとX線透過率との関係を示した図で
ある。
1:多層膜
2:シリコン基板
3:X線透過部
4:X線発生装置
5:ニッケル/炭素多層膜からなるX線ビームスプリッ
タ 6:X線検出器 7:反射率測定装置 8:シンクロトロン放射光装置 9:タングステン/シリコン多層膜からなるX線ビーム
スプリッタ 10:結晶
タ 6:X線検出器 7:反射率測定装置 8:シンクロトロン放射光装置 9:タングステン/シリコン多層膜からなるX線ビーム
スプリッタ 10:結晶
Claims (2)
- 【請求項1】 特定の波長を有するX線を反射する多
層膜と、該多層膜を支持する基板と、該基板の前記多層
膜におけるX線照射領域を支持する部分に設けられたX
線透過部とからなることを特徴とするX線ビームスプリ
ッタ。 - 【請求項2】 前記X線透過部が、X線透過可能な厚
さ以下に形成された前記基板であることを特徴とする請
求項1に記載のX線ビームスプリッタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3152171A JPH04351998A (ja) | 1991-05-29 | 1991-05-29 | X線ビームスプリッタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3152171A JPH04351998A (ja) | 1991-05-29 | 1991-05-29 | X線ビームスプリッタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04351998A true JPH04351998A (ja) | 1992-12-07 |
Family
ID=15534594
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3152171A Pending JPH04351998A (ja) | 1991-05-29 | 1991-05-29 | X線ビームスプリッタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04351998A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002236200A (ja) * | 2001-02-09 | 2002-08-23 | Sumitomo Electric Ind Ltd | X線光学素子およびその製造方法 |
US7432517B2 (en) | 2004-11-19 | 2008-10-07 | Asml Netherlands B.V. | Pulse modifier, lithographic apparatus, and device manufacturing method |
EP2271959A1 (en) * | 2008-05-06 | 2011-01-12 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Fabrication of thin pellicle beam splitters |
JP2013221882A (ja) * | 2012-04-18 | 2013-10-28 | Hitachi Ltd | 測定装置 |
-
1991
- 1991-05-29 JP JP3152171A patent/JPH04351998A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2011523466A (ja) * | 2008-05-06 | 2011-08-11 | ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. | 薄いペリクルビームスプリッタの製造 |
EP2271959A4 (en) * | 2008-05-06 | 2012-03-28 | Hewlett Packard Development Co | MANUFACTURE OF THIN PELLICULAR RADIATORS |
US8711484B2 (en) | 2008-05-06 | 2014-04-29 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Fabrication of thin pellicle beam splitters |
JP2013221882A (ja) * | 2012-04-18 | 2013-10-28 | Hitachi Ltd | 測定装置 |
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