JPH04351694A - 石炭の迅速熱分解方法 - Google Patents

石炭の迅速熱分解方法

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JPH04351694A
JPH04351694A JP22543591A JP22543591A JPH04351694A JP H04351694 A JPH04351694 A JP H04351694A JP 22543591 A JP22543591 A JP 22543591A JP 22543591 A JP22543591 A JP 22543591A JP H04351694 A JPH04351694 A JP H04351694A
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coal
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heating
tar
gas
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健治 橋本
Koichi Miura
孝一 三浦
Kazuhiro Mae
一廣 前
Hisaji Matsui
久次 松井
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工業分析による固定炭
素分が50%以下の石炭を迅速に熱分解して、有用なガ
スおよびタール類を効率的に製造する方法に関する。な
お、本明細書において、“%”及び“部”とあるのは、
それぞれ“重量%”および“重量部”を意味する。
【0002】
【従来の技術】固体燃料である石炭を分解して得られる
炭化水素ガスおよびベンゼン、トルエン、キシレンなど
の液状生成物は、石炭に比して有用性が高い。従来、石
炭を原料として炭化水素ガスとタールとを製造する方法
として、微粉砕した石炭を700〜1000℃まで急速
に昇温し、数秒乃至数十秒の反応時間で石炭を迅速熱分
解する方法が知られている(「燃料協会誌」第67巻第
1号(1988)、第14〜27頁)。しかしながら、
この方法では、昇温過程における400〜500℃での
石炭の熱分解時に生じる熱分解フラグメントの架橋によ
り、その後に引き続く熱分解が抑制され、炭化水素ガス
およびタールへの転化率が低い。
【0003】石炭からの炭化水素ガスおよびタールへの
転化率を高める方法として、熱分解フラグメントにタイ
ミング良く水素を与えて安定化させ、架橋を防止する方
法がある(特開平2−151690号公報)。この方法
は、石炭粉末に液状の水素供与性溶剤を浸透させ、石炭
を膨潤させた後、迅速に熱分解させ、転化率を向上させ
るものである。しかしながら、この方法は、高価な液状
の水素供与性溶剤を大量に使用するので、操作が煩雑で
あり、経済性にも劣っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、操作が簡便
で且つ経済性にも優れ、炭化水素ガスおよびタールへの
転化率も高い石炭の熱分解方法を提供することを主な目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の如き
技術の現状に鑑みて種々研究を重ねた結果、原料として
工業分析による固定炭素分が50%以下の石炭を使用し
、該石炭を特定の温度域で一定時間加熱保持した後、高
温域まで急速に加熱する場合には、全く予想外にも、水
素供与性溶剤を一切使用することなく、石炭の炭化水素
ガスおよびタールへの転化率を高め得ることを見出した
【0006】すなわち、本発明は、下記の方法を提供す
るものである:「石炭の迅速熱分解方法において、工業
分析による固定炭素分が50%以下の石炭を100〜2
00℃で5分乃至2時間保持した後、該石炭の粉末を不
活性ガスまたは水素瓦斯雰囲気中500℃/秒以上の昇
温速度で500〜900℃まで加熱し、保持することを
特徴とする石炭の迅速熱分解方法。」
【0007】本発明方法の対象となる石炭は、JIS 
 M  8812に基く工業分析による固定炭素分が5
0%以下の石炭である。
【0008】本発明方法においては、先ず、第一段階と
して、工業分折による固定炭素分が50%以下の石炭(
特に必要でない限り、以下単に石炭という)を窒素ガス
、ヘリウムガスなどの不活性ガス雰囲気中および/また
は水素ガス雰囲気中100〜200℃で5分乃至2時間
保持する。石炭は、反応性を高めるために、粒径100
メッシュ通過以下程度の粉体の形態で使用することが好
ましい。石炭成分中の50〜80%程度は、非共有結合
状態にあり、これらの結合部位は400〜500℃で分
解されて、架橋し、それ以上の分解を抑制してしまう。 非共有結合は、ファンデアワールス結合、水素結合など
で構成されており、その結合エネルギーが低いので、本
発明方法の第一段階において100〜200℃程度の低
温で石炭を加熱する場合にも、一定時間以上加熱保持す
ることにより、これらの弱い結合が緩んで、引き続く急
速加熱により、石炭が容易に分解するものと推測される
。この加熱により緩んだ弱い結合は、直接的には赤外線
吸収スペクトルにより測定出来るが、これに対応する間
接的な分析値として、JIS  M  8812に基く
工業分析による固定炭素分を利用することができる。 すなわち、結合の弱い石炭では、後述する第二段階によ
る熱分解において、炭化水索ガスおよびタール類などへ
の分解が容易であり、分解しない残余がチャーとなる。 したがって、このチャーの量と工業分析による固定炭素
分とが対応するものと考えられる。換言すれば、結合の
弱い石炭とは、この工業分析による固定炭素分が50%
以下のものに相当する。この第一段階は、通常独立した
工程として行なわれている石炭の乾燥工程をも兼ね得る
ので、有利である。
【0009】本発明方法においては、次いで、第二段階
として、第一段階処理を経た石炭を冷却することなくそ
のまま窒素ガス、ヘリウムガスなどの不活性ガス雰囲気
中および/または水素ガス雰囲気中500〜900℃程
度の温度域まで(より好ましくは、700〜800℃程
度の温度域まで)500℃/秒以上の昇温速度で(より
好ましくは、1000℃/秒以上の昇温速度で)昇温さ
せ、同温度に1〜60秒程度(より好ましくは、5〜1
5秒程度)保持し、熱分解を行なった後、急冷する。不
活性ガスおよび/または水素ガスの圧力は、特に限定さ
れないが、通常常圧〜10.0MPa程度である。昇温
速度が低すぎる場合には、緩やかな昇温による不十分な
効果しか得られず、タール+有機ガス+無機ガスの収率
が低くなる。熱分解温度および時間は、反応生成物の分
解或いは重合反応などの二次反応が生じない様に選択す
る必要がある。熱分解は、常圧乃至10MPa程度の間
での加圧下に行なえば良い。熱分解反応後に急冷するの
も、生成物(炭化水素ガスおよびタール類)の二次反応
を抑制するためである。
【0010】
【発明の効果】本発明方法によれば、下記の様な顕著な
効果が達成される。 (1)高価な液状水素供与性溶剤を使用する必要がない
ので、経済性に優れている。 (2)液状水素供与性溶剤を使用する場合の煩雑な操作
が省略できる。 (3)石炭の熱処理に際して必須の乾燥工程を第一段階
と同時に行ない得るので、有利である。 (4)石炭から炭化水素ガスおよびタールへの転化率が
高い。
【0011】
【実施例】以下に参考例、実施例及び比較例を示し、本
発明の特徴とするところをより一層明らかにする。
【0012】参考例1 工業分析による固定炭素分が50%以下の200メッシ
ュ通過以下の粉末を窒素雰囲気中25℃、100℃およ
び170℃で5分間加熱した。赤外線吸収スペクトルに
より測定した加熱に伴う石炭の官能基の変化を図1に示
す。図1から明らかな様に、100℃までの加熱によっ
ては、結合に変化が認められないが、170℃での加熱
により、3000〜3400cm−1の水素結合が35
00cm−1付近のフリーまたは弱い水素結合にシフト
していることが判る。このことから、石炭を低温で一定
時間保持することにより、非共有結合の緩みまたは切断
を生じることが明かとなった。
【0013】実施例1 ステンレススチール製のコイル状チューブ反応管中に常
圧でN2ガスを流通させつつ、200メッシュ通過以下
に粉砕した各種の石炭粉末を150℃で1時間保持し、
本発明の第1段階を実施した。次いで、第1段階を終え
た石炭粉末を高周波加熱により500℃/秒の昇温速度
で750℃まで急速加熱し、同温度に2秒間保持して、
本発明の第2段階を実施した。次いで、反応管内に導入
した室温のHeガスにより生成物を急冷し、生成物を反
応管壁および反応管に充填した石英ウール上で捕集した
。使用した各種石炭の性状および組成は、第1表に示す
通りであった。また、熱処理の結果を第2表に結果を示
す。なお、第2表において、Py1とあるのは、第1段
階による処理を省略して直接第2段階による処理を行な
った結果(比較例)を示し、Py2とあるのは、本発明
による2段階処理を行なった結果を示す。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】第2表に示す結果から明らかな様に、本発
明方法を実施することにより、A炭およびB炭について
は、タール収率が向上し、D炭およびE炭については、
タール収率が向上し且つ転化率も改善された。これに対
し、工業分析による固定炭素分が50%以下という条件
を満足しないその他の石炭を原料とする場合および第1
段階による処理を省略して直接第2段階による処理を行
なった場合には、所望の効果が達成されていない。
【0018】実施例2 実施例1で使用したE炭を加熱することなく或いは20
0℃で5分間加熱保持した後、500℃/秒の昇温速度
で所定の温度まで急速加熱し、同温度に2秒間保持した
。図1に第二段階での加熱温度とタール収量、炭化水素
ガスおよび転化率(タール+炭化水素ガス+無機ガスの
収率合計)との関係をグラフとして示す。図1に示す結
果から、本発明方法の第一段階熱処理による顕著な効果
が明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】  本発明方法の第一段階熱処理による効果を
示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  石炭の迅速熱分解方法において、工業
    分析による固定炭素分が50%以下の石炭を100〜2
    00℃で5分乃至2時間保持した後、該石炭の粉末を不
    活性ガスまたは水素瓦斯雰囲気中500℃/秒以上の昇
    温速度で500〜900℃まで加熱し、保持することを
    特徴とする石炭の迅速熱分解方法。
JP3225435A 1991-05-27 1991-05-27 石炭の迅速熱分解方法 Expired - Fee Related JP3062634B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010144094A (ja) * 2008-12-19 2010-07-01 Idemitsu Kosan Co Ltd 改質炭と炭化水素油の製造法
JP2020516728A (ja) * 2017-04-11 2020-06-11 テラパワー, エルエルシー 柔軟な熱分解システムおよび方法

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