JPH04347584A - 超音波モータ - Google Patents

超音波モータ

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Publication number
JPH04347584A
JPH04347584A JP3118262A JP11826291A JPH04347584A JP H04347584 A JPH04347584 A JP H04347584A JP 3118262 A JP3118262 A JP 3118262A JP 11826291 A JP11826291 A JP 11826291A JP H04347584 A JPH04347584 A JP H04347584A
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JP
Japan
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movable body
annular
ultrasonic motor
vibrating
moving body
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Pending
Application number
JP3118262A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Sumihara
正則 住原
Katsu Takeda
克 武田
Takahiro Nishikura
西倉 孝弘
Osamu Kawasaki
修 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP3118262A priority Critical patent/JPH04347584A/ja
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電セラミック等の圧
電体を用いて弾性波を励振することにより駆動力を発生
する超音波モータ、詳しくは超音波モータの移動体の構
成に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、圧電体を用いて構成した振動体に
弾性振動を励振し、これを駆動力とした超音波モータが
注目されている。
【0003】以下、図面を参照しながら超音波モータの
従来技術について説明する。図8は、従来の円環形超音
波モータの一部切り欠き斜視図である。同図において、
1は複数個の突起体1aを有する円環形の弾性基板2の
底面に円環形の圧電体3を貼合せて構成した円環形の振
動体である。さらに、4は円環形の弾性体5に耐摩耗性
の摩擦材6を結合した移動体で、振動体1に加圧接触し
て設置されている。
【0004】上記の超音波モータにおいて、弾性体5の
材質としては、従来は鉄鋼,ステンレス鋼等の金属が使
用されており、この弾性体5に耐摩耗性の摩擦材6を接
着等の方法により結合することにより、超音波モータの
移動体4を構成している。
【0005】圧電体3には2組の駆動電極が構成されて
おり、その駆動電極に所定の位相差を有する2つの交流
電圧をそれぞれ印加すると圧電体3は伸縮振動をし、弾
性基板2は伸縮に対して抵抗するように働くので、バイ
メタルと同様の効果により、撓み振動の進行波が振動体
1に励振される。振動体1の表面の任意の点は撓み振動
の進行波により楕円軌跡を描いて運動する。突起体1a
はこの楕円軌跡の横方向(進行波の進行する方向成分)
の変位を拡大する。振動体1の突起体1aに加圧接触し
て設置された移動体4は拡大された横方向の変位によっ
て摩擦力を介して駆動されて回転する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように超音波モー
タは、圧電体3と弾性基板2とからなる振動体1に数ミ
クロン程度の振幅の撓み振動の進行波を励振し、この進
行波による横方向変位を突起体1aで拡大して、突起体
1aの先端に加圧接触して設置された移動体4を駆動す
るモータである。
【0007】したがって、上記のように、耐摩耗性の摩
擦材6を金属等の弾性体5に結合することにより移動体
4を構成した場合、振動体1による撓み振動の進行波を
効率良く移動体4に伝達するためには、摩擦材6の剛性
は、超音波モータの負荷トルクによって摩擦材6が横方
向(進行波の進行方向)に大きく弾性変形しないだけの
剛性が必要である。
【0008】また、振動体1と移動体4が加圧状態で相
互に面接触し、振動体1による撓み振動の進行波を効率
良く移動体4に伝達するためには、加圧接触状態での均
一接触を実現する必要があるが、接触面に金属やセラミ
ック等の剛性の大きな材料を用いた場合には、加圧時の
縦方向の弾性変形が小さくなり均一接触を実現すること
が困難であり、騒音の発生を伴いモータ効率の低下をき
たすという課題がある。
【0009】一方上記のように、耐摩耗性の摩擦材6を
金属等の弾性体5に結合することにより移動体4を構成
した場合においても、摩擦材6の厚みを薄くした際には
、モータの加圧力によっても異なるが、騒音の発生を伴
いモータ効率の低下を起こす場合があった。これは、摩
擦材6の厚みを薄くすることで、移動体4の縦方向の弾
性変形が小さくなり、均一接触が実現できなくなること
と、不要振動に対する減衰が小さくなることに起因する
ものであり、実用上大きな課題となる。
【0010】本発明は、このような従来の課題を解決す
るものであり、振動体と移動体との均一接触を実現し、
出力伝達効率が高く、しかも信頼性の高い超音波モータ
を提供することを目的とするもので、移動体の部品点数
の削減および接着工程の省略による製造工程の簡略化を
も可能とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の超音波モータは、移動体を、移動体梁部とそ
の移動体梁部の両端部から延出した移動体突起部とによ
り、または移動体梁部と、その移動体梁部の両端部から
延出した移動体第一突起部と、振動体との接触面側の移
動体梁部から延出した移動体第二突起部とにより構成す
る。さらに、移動体突起部または移動体第一突起部を介
して振動体と加圧し、かつ移動体梁部または移動体第二
突起部で振動体と接触させる構成としたものである。
【0012】
【作用】したがって本発明によれば、移動体を移動体梁
部と、その移動体梁部の両端部から延出した移動体突起
部とにより構成し、移動体突起部を介して振動体と加圧
し、かつ移動体梁部で振動体と接触させることにより、
両端支持条件の梁構造の効果により、振動体と移動体と
の接触面のうねりを吸収するための効果(面補正効果)
を持たせ、安定な均一接触を確保することができるため
、振動体による撓み振動の進行波を効率良く移動体に伝
達することが可能となる。
【0013】また、移動体を移動体梁部と、その移動体
梁部の両端部から延出した移動体第一突起部と、振動体
との接触面側の梁部から延出した移動体第二突起部とに
より構成することにより、接触面の面補正効果とともに
、接触幅を限定することが可能となる。
【0014】また、移動体を少なくとも炭素繊維を用い
て強化した炭素繊維強化樹脂複合体で構成することによ
り、この複合体が耐摩耗性に優れると同時に、炭素繊維
を用いたことにより、摩擦接触面に適度の潤滑性を付与
する効果があるため、長時間の駆動においても安定した
モータ特性を維持することが可能となり、長期信頼性に
優れた超音波モータを実現することができる。
【0015】さらに、移動体を少なくとも炭素繊維を用
いて強化した炭素繊維強化樹脂複合体で構成することに
より、摩擦材を金属弾性体に結合した構成と比較して、
移動体の部品点数を削減し、接着工程を省略することに
より製造工程を簡略化することができると同時に、移動
体の重量を低減することができ、したがって超音波モー
タの軽量化を実現することができる。
【0016】
【実施例】以下、図面とともに本発明の一実施例につい
て詳細に説明する。
【0017】図1は本発明の一実施例の超音波モータの
主要部構成図である。図において、7は移動体梁部8と
、その移動体8の両端部から延出した移動体突起部9と
により構成された移動体である。また10は台形形状の
突起体11aを有する弾性基板11に圧電体12を結合
した振動体である。さらに移動体突起部9のA面にて振
動体10と加圧し、移動体梁部8で移動体10と接触さ
せることにより、超音波モータを構成している。
【0018】図2は本発明の他の実施例の超音波モータ
の主要構成図であり、図において13は移動体梁部14
と、その移動体梁部14の両端部から延出した移動体第
1突起部15と、振動体16との接触面側の移動体梁部
14から延出した移動体第2突起部17とにより構成さ
れた移動体である。また16は矩形形状の突起体18a
を有する弾性基板18に圧電体19を結合した振動体で
ある。さらに移動体第一突起部15のB面にて振動体1
6と加圧し、移動体第2突起部17で振動体16と接触
させることにより、超音波モータを構成している。
【0019】上記2つの実施例において、振動体10,
16により励振された撓み振動の進行波による横方向変
位を複数個の突起体11a,18aで拡大して、加圧接
触して設置された移動体7,13を駆動する。したがっ
て、振動体10,16による撓み振動の進行波を効率良
く移動体7,13に伝達するためには、振動体10,1
6と移動体7,13との接触面のうねりを吸収するため
の効果(面補正効果)を移動体7,13に持たせ、移動
体7,13を振動体10,16に追従させると同時に、
負荷トルクによってこの移動体7,13の接触面が横方
向(進行波の進行方向)に大きく弾性変形しないだけの
剛性を持たせる必要がある。
【0020】本発明では、上記のことに着目して、移動
体7,13を両端支持条件の梁構造とすることで、移動
体梁部8,14によって振動体10,16と移動体7,
13との接触面のうねりを吸収するための効果(面補正
効果)を持たせることが可能となる。
【0021】また、移動体7,13を炭素繊維を用いる
ことで剛性を高めると同時に、樹脂単独成分では不十分
な機械的強度を補うために、炭素繊維強化樹脂複合体で
構成している。ここで、炭素繊維を用いる理由としては
、炭素繊維を用いることにより、ガラス繊維等の無機繊
維に比べて同一繊維含有量で移動体7,13の剛性を向
上させる効果が大きく、したがってより少ない繊維含有
量にて摩擦接触面の剛性を高めることが可能であると同
時に、移動体7,13の機械的強度を向上させることが
可能となるためである。
【0022】さらに、この移動体7,13に必要な剛性
は、超音波モータの加圧力によって異なるため、炭素繊
維強化樹脂複合体に含まれる炭素繊維の含有量、または
移動体梁部8,14の幅および厚みを調整することで、
移動体7,13の剛性を調整することができる。
【0023】次に、本発明を具体的実施例によって、さ
らに詳しく説明する。 (実施例1)図3(a),(b)は本発明の第1の実施
例の円環形の超音波モータの主要構成部を示すものであ
り、図に示すように、複数個の台形状突起体20aを有
するステンレス鋼製の円環形弾性基板20の底面に円環
形圧電体21を接着することにより、円環形振動体22
を構成した。次に、30重量%の炭素繊維と70重量%
のポリフェニレンサルファイド樹脂との混練物を射出成
形することにより、円環形状で比重が1.45である炭
素繊維強化樹脂複合体よりなる円環形移動体23を得た
。さらに、この円環形移動体23を円環形振動体22に
皿ばね(図示省略)を用いて加圧接触して設置すること
により、第1の実施例の円環形超音波モータを構成した
【0024】この円環形移動体23は図3(b)にその
断面を示すように、円環形振動体22の底面の幅をwと
すると、w/2の幅を有する円環形移動体梁部24とw
/4の幅を有する円環形移動体突起部25とにより構成
し、w/4の幅で円環形振動体22と接触させている。
【0025】なお、円環形移動体梁部24の幅は上記寸
法に限定されるものではなく、円環形移動体梁部24の
最適幅および円環形移動体梁部24の最適厚み(図面中
t)は、超音波モータの加圧力によって異なるため、円
環形移動体梁部24の幅および厚みを調整することで、
円環形移動体23の剛性を調整することができる。
【0026】(実施例2)図4(a),(b)は本発明
の第2の実施例の円環形超音波モータの主要構成部を示
すものである。なお以降の実施例において第1の実施例
と同一部分には同一番号を付して説明する。図に示すよ
うに、複数個の台形状突起体20aを有するステンレス
鋼製の円環形弾性基板20の底面に円環形圧電体21を
接着することにより、円環形振動体22を構成した。次
に、30重量%の炭素繊維と70重量%のポリエーテル
エーテルケトン樹脂との混練物を射出成形することによ
り、円環形状で比重が1.44である炭素繊維強化樹脂
複合体よりなる円環形移動体23を得た。さらに、この
円環形移動体23を円環形振動体22に皿ばね(図示省
略)を用いて加圧接触して設置することにより、第2の
実施例の円環形超音波モータを構成した。
【0027】この円環形移動体23は図4(b)にその
断面を示すように、円環形振動体22の底面の幅をwと
すると、w/2の幅を有する円環形移動体梁部24とw
/4の幅を有する円環形移動体突起部25とにより構成
するとともに、円環形移動体梁部24の円環形振動体2
2に相対する面側にテーパ26を設け、w/4の幅で円
環形振動体22と接触させている。
【0028】上記のように、円環形移動体梁部24にテ
ーパ26を設けることで、移動体接触部の剛性を高める
と同時に面補正効果を増大させることが可能となる。
【0029】(実施例3)図5(a),(b)は本発明
の第3の実施例の円環形超音波モータの主要構成部を示
すものであり、図に示すように複数個の台形状突起20
を有するステンレス鋼製の円環形弾性基板20の底面に
円環形圧電体21を接触することにより、円環形振動体
22を構成した。次に、30重量%の炭素繊維と70重
量%のポリエーテルサルホン樹脂との混練物を射出成形
することにより、円環形状で比重が1.47である炭素
繊維強化樹脂複合体よりなる円環形移動体23を得た。 さらに、この円環形移動体23を振動体22に皿ばね(
図示省略)を用いて加圧接触して設置することにより、
第3の実施例の円環形超音波モータを構成した。
【0030】この円環形移動体23は図5(b)にその
断面を示すように、円環形振動体22の底面の幅をwと
すると、2w/3の幅を有する円環形移動体梁部24と
w/6の幅を有する円環形移動体突起部25とにより構
成するとともに、円環形移動体梁部24の裏面側にそれ
ぞれ角度の異なる外周側のテーパ27と内周側のテーパ
28とを設け、w/4の幅で円環形振動体22と接触さ
せている。
【0031】具体的には、円環形移動体23の外周側の
テーパ27の角度を内周側のテーパ28の角度よりも大
きくすることで、円環形移動体23の外周側に内周側よ
りもより大きな面補正効果を持たせることが可能であり
、円環形振動体22の径方向の振幅が外周側の方がより
大きいという、径方向の振幅を考慮した円環形移動体2
3の設計を行うことができる。
【0032】(実施例4)図6(a),(b)は本発明
の第4の実施例の円環形超音波モータの主要構成部を示
すものであり、図に示すように、複数個の矩形状突起体
28aを有するステンレス鋼製の円環形弾性基板28の
底面に円環形圧電体29を接着することにより、円環形
振動体30を構成した。次に、30重量%の炭素繊維と
70重量%のポリフェニレンサルファイド樹脂との混練
物を射出成形することにより、円環形状で比重が1.4
5である炭素繊維強化樹脂複合体よりなる円環形移動体
31を得た。さらに、この円環形移動体31を円環形振
動体30に皿ばね(図示省略)を用いて加圧接触して設
置することにより、第4の実施例の円環形超音波モータ
を構成した。
【0033】この円環形移動体31は図6(b)にその
断面を示すように、円環形振動体30の底面の幅をwと
すると、w/2の幅を有する円環形移動体梁部32と、
w/4の幅を有する円環形移動体第1突起部33と、w
/6の幅を有する移動体第二突起部34により構成し、
w/6の幅で円環形振動体30と接触させている。
【0034】なお、円環形移動体梁部32の幅は上記寸
法に限定されるものではなく、円環形移動体梁部32の
最適幅または円環形移動体梁部32の最適厚み(図面中
t1)および円環形移動体第2突起部34の最適高さ(
図中t2)は、超音波モータの加圧力によって異なるた
め、円環形移動体梁部32の幅または厚みおよび円環形
移動体第二突起部34の高さを調整することで、円環形
移動体31の剛性を調整することができる。
【0035】(実施例5)図7(a),(b)は本発明
の第5の実施例の円環形超音波モータの主要構成部を示
すものであり、図に示ように、複数個の矩形状突起体2
8aを有するステンレス鋼製の円環形弾性基板28の底
面に円環形圧電体29を接着することにより、円環形振
動体30を構成した。次に、30重量%の炭素繊維と7
0重量%のポリエーテルサルホン樹脂との混練物を射出
成形することにより、円環形状で比重が1.47である
炭素繊維強化樹脂複合体よりなる円環形移動体31を得
た。さらに、この円環形移動体31を円環形振動体30
に皿ばね(図示省略)を用いて加圧接触して設置するこ
とにより、第5の実施例の円環形超音波モータを構成し
た。
【0036】この円環形移動体31は図(b)にその断
面を示すように、円環形振動体30の底面の幅をwとす
ると、w/2の幅を有する円環形移動体梁部32と、w
/4の幅を有する円環形移動体第一突起部33と、w/
6の幅を有する円環形移動体第二突起部34とにより構
成するとともに、円環形移動体第二突起部34を円環形
移動体梁部32の内周側に設け、w/6の幅で円環形移
動体30と接触させている。
【0037】具体的には、円環形移動体第2突起部34
を円環形移動体梁部32の内周側に設けることで、円環
形移動体31の外周側に内周側よりもより大きな面補正
効果を持たせることが可能であり、円環形振動体30の
径方向の振幅が外周側の方が大きいという、径方向の振
幅を考慮した円環形移動体31の設計を行うことができ
る。
【0038】上記5つの実施例に示したように、移動体
を少なくとも炭素繊維を用いて強化した炭素繊維強化樹
脂複合体で構成することにより、従来の円環形超音波モ
ータのように、摩擦材を金属弾性体に結合するための接
着工程を必要とせず、しかも射出成形または圧縮成形等
の方法により、金型を用いて容易に成形することが可能
である。さらに、上記構成とすることにより、移動体を
従来の円環形超音波モータのように摩擦材をステンレス
鋼製弾性体に結合して構成した同寸法の移動体に比較し
て、移動体の重量を低減することが可能である。
【0039】以上具体的実施例について説明してきたが
、上記5つの具体的実施例において、移動体を構成する
炭素繊維強化樹脂複合体に含まれる炭素繊維の含有量は
、超音波モータの加圧力に応じて調整可能であるが、繊
維含有量が5重量%未満の場合には、剛性向上のための
効果が不足するとともに、移動体の摩擦接触面の耐摩耗
性が不足する。繊維含有量が50重量%を超える場合に
は、成形方法または樹脂の流動性によっても異なるが、
成形が困難となると同時に成形物の機械的強度が脆くな
るため、5重量%以上50重量%以下の範囲とする必要
がある。移動体に必要とされる材料特性,移動体の成形
性,移動体のコスト等より、総合的に判断すると、15
重量%以上35重量%以下であることが望ましい。
【0040】また、同実施例においては、強化繊維の種
類として、炭素繊維を用いたが、上記炭素繊維に炭素繊
維以外の無機繊維を組み合わせて用いることも同様に可
能であり、さらに移動体の潤滑性を調整するために、上
記繊維にグラファイト粉末,四フッ化エチレン粉末,硫
化モリブデン粉末,フッ化黒鉛粉末等の無機充填材を組
み合わせることも可能である。
【0041】さらに、上記5つの具体的実施例において
炭素繊維強化樹脂複合体を構成する樹脂として、ポリフ
ェニレンサルファイド樹脂,ポリエーテルエーテルケト
ン樹脂,ポリエーテルサルホン樹脂等の熱可塑性樹脂を
用いたが、これらに限定されるものではない。この炭素
繊維強化樹脂複合体を構成する樹脂を選定する際の目安
としては、耐熱性が150℃以上であり、熱変形温度の
高い樹脂を用いることが望ましく、この理由としては、
樹脂の耐熱性が150℃以下であり、熱変形温度の低い
樹脂を用いた場合には、移動体の摩擦接触部の摩耗が促
進され、モータ性能の劣化を引き起こす等、長期信頼性
を確保することが困難となる。上記観点より、実施例に
示した樹脂以外に、ポリサルホン樹脂,ポリアリレート
樹脂,ポリアミドイミド樹脂,ポリエーテルイミド樹脂
,ポリイミド樹脂,全芳香族ポリエステル樹脂等の熱可
塑性樹脂またはフェノール樹脂,ビスマレイミド・トリ
アジン樹脂,ポリイミド樹脂等の熱硬化樹脂を用いるこ
とも同様に可能である。
【0042】
【発明の効果】上記実施例より明らかなように本発明の
超音波モータは、移動体を両端支持条件の梁構造とする
ことにより、出力伝達効率の高い超音波モータを実現で
きると同時に、移動体の部品点数の削減および接着工程
の省略による製造工程の簡略化を実現することができる
。また、移動体を少なくとも炭素繊維を用いて強化した
炭素繊維強化樹脂複合体にて構成することにより、長期
信頼性に優れた超音波モータを実現することができると
同時にモータ重量の軽量化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における超音波モータの主要
構成部を示す部分断面斜視図
【図2】本発明の他の実施例における超音波モータの主
要構成部を示す部分断面斜視図
【図3】(a)本発明の第1の実施例における円環形超
音波モータの主要構成部を示す部分断面斜視図(b)同
円環形超音波モータの部分拡大断面図
【図4】(a)本
発明の第2の実施例における円環形超音波モータの主要
構成部を示す部分断面斜視図(b)同円環形超音波モー
タの部分拡大断面図
【図5】(a)本発明の第3の実施
例における円環形超音波モータの主要構成部を示す部分
断面斜視図(b)同円環形超音波モータの部分拡大断面
【図6】(a)本発明の第4の実施例における円環形
超音波モータの主要構成部を示す部分断面斜視図(b)
同円環形超音波モータの部分拡大断面図
【図7】(a)
本発明の第5の実施例における円環形超音波モータの主
要構成部を示す部分断面斜視図(b)同円環形超音波モ
ータの部分拡大断面図
【図8】従来の円環形超音波モー
タの主要構成部を示す部分断面分解斜視図
【符号の説明】
7  移動体 8  移動体梁部 9  移動体突起部 10  振動体 11  弾性基板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性基板に圧電体を結合した振動体に移動
    体を加圧接触させ、前記振動体に撓み振動の進行波を励
    振することにより前記振動体と前記移動体との間の摩擦
    力を用いて、前記移動体を移動させる超音波モータであ
    って、移動体梁部と、その移動体梁部の両端部からそれ
    ぞれ延出した移動体突起部とにより前記移動体を構成し
    、前記移動体突起部を介して前記振動体と加圧し、かつ
    前記移動体梁部で前記振動体と接触させた超音波モータ
  2. 【請求項2】弾性基板に圧電体を結合した振動体に移動
    体を加圧接触させ、前記振動体に撓み振動の進行波を励
    振することにより前記振動体と前記移動体との間の摩擦
    力を用いて、前記移動体を移動させる超音波モータであ
    って、移動体梁部と、その移動体梁部の両端部から延出
    した移動体第一突起部と、前記振動体との接触面側の前
    記移動体梁部から延出した移動体第二突起部とにより前
    記移動体を構成し、前記移動体第一突起部を介して前記
    振動体と加圧し、かつ前記移動体第二突起部で前記振動
    体と接触させた超音波モータ。
  3. 【請求項3】移動体を少なくとも炭素繊維を用いて強化
    した炭素繊維強化樹脂複合体により構成した請求項1ま
    たは2記載の超音波モータ。
JP3118262A 1991-05-23 1991-05-23 超音波モータ Pending JPH04347584A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010063230A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Canon Inc 振動波モータ
US8049396B2 (en) 2009-02-03 2011-11-01 Samsung Electronics Co., Ltd. Piezoelectric ultrasonic motor and method of manufacturing the same

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