JPH04346785A - キメラプラスミノーゲンアクチベーター - Google Patents

キメラプラスミノーゲンアクチベーター

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JPH04346785A
JPH04346785A JP3170478A JP17047891A JPH04346785A JP H04346785 A JPH04346785 A JP H04346785A JP 3170478 A JP3170478 A JP 3170478A JP 17047891 A JP17047891 A JP 17047891A JP H04346785 A JPH04346785 A JP H04346785A
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JP
Japan
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plasminogen activator
chimeric
urokinase
polypeptide structure
ability
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Application number
JP3170478A
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English (en)
Inventor
Desire J Collen
デジレ・ジ・コーレン
Roger H Lijnen
ハー・ロジャー・レイネン
Lucien G R Nelles
ルシエン・ヘー・エル・ネレス
Jean-Marie E I Stassen
ジャン−マリー・ウ・イ・スターセン
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Katholieke Universiteit Leuven
Original Assignee
Katholieke Universiteit Leuven
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Publication date
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • C12N9/50Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
    • C12N9/64Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue
    • C12N9/6421Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue from mammals
    • C12N9/6424Serine endopeptidases (3.4.21)
    • C12N9/6456Plasminogen activators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/02Antithrombotic agents; Anticoagulants; Platelet aggregation inhibitors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスミノーゲンアク
チベーター、その製造法及び用途に関する。より詳しく
は、分子にすぐれたインビボ血栓崩壊能力を付与するポ
リペプチド構造を有するウロキナーゼタイプのプラスミ
ノーゲンアクチベーターのキメラである新規プラスミノ
ーゲンアクチベーター、並びにこれらの新規なプラスミ
ノーゲンアクチベーターの製造法、それらアクチベータ
ーを含む医薬組成物、及びかかるプラスミノーゲンアク
チベーターを血栓塞栓疾患の患者に用いる方法に関する
【0002】
【従来の技術】プラスミノーゲンアクチベーターと呼ば
れる酵素が、ヒト又は動物への静脈注入後、インビボ血
栓崩壊作用を発揮することは知られている。この作用は
、血液中に存在する、血管内のフイブリン含有血餅を溶
解させる一連の反応を開始するプラスミノーゲンの活性
化に基づく。作用のメカニズムは複雑で、使用されるプ
ラスミノーゲンアクチベーターの型によって異なる。 ヒトプラスミノーゲンアクチベーターは2つの型、即ち
組織型のプラスミノーゲンアクチベーター(t−PA)
とウロキナーゼタイプのプラスミノーゲンアクチベータ
ー(u−PA)に分けることができる。ウロキナーゼタ
イプのプラスミノーゲンアクチベーターは、二鎖形(t
cu−PA)と一鎖形(scu−PA)に細別できる(
コレン、ジェイ.セル.バイオケム.(J.Cell.
Biochem.)33、77−86、1987)。
【0003】以下、理解を容易にするため、添付の図面
を引用する。図1はヒトt−PAの一次構造を示す。図
2はヒトscu−PAの一次構造を示す。図3は本明細
書の実施例で用いたキメラプラスミノーゲンアクチベー
ターの図解的表現である。
【0004】図1によって、ヒトt−PAは、527の
アミノ酸を含む一つのポリペプチド鎖からなるセリンプ
ロテアーゼである。これらのアミノ酸は、ペニカ等、ネ
イチャー(Nature)301、214−221、1
983のシステムにより数えられた。Arg275−I
le276ペプチド結合(矢印で示した)の限定された
血漿の(plasmic)加水分解により、分子は一つ
のジスルフイド結合によって結合した二鎖アクチベータ
ーに変換する。t−PA触媒部位は、図1で星印で示し
た322、371及び478の位置に、それぞれHis
、Asp及びSer残基を含む。t−PA分子は4つの
特異ドメイン、即ち、1)フィブロネクチンのフイブリ
ン親和性に関与するフインガードメインと同種である4
3残基長の(43−residue−long)アミノ
末端部分、2)ヒト表皮性生長因子と同種である残基4
4−91、3)プラスミノーゲンの5つのクリンゲル(
kringle)と共に高度に同種である各82アミノ
酸(残基92−173及び180−261)の2つの部
分、4)活性部位残基、His、Asp及びSerを有
するセリンプロテアーゼ部を有する。本明細書において
は、これら4つのドメインは、(1)フインガードメイ
ン(F−ドメイン)、(2)表皮性生長因子ドメイン(
E−ドメイン)、(3)クリングルドメインK1及びク
リングルドメインK2、並びに(4)触媒ドメインとし
て示される。
【0005】図2によって、ヒトscu−PAは24の
システイン残基を有する411のアミノ酸を含む単一ポ
リペプチド鎖からなるセリンプロテアーゼである。この
アミノ酸残基は、ホルムス等、バイオテクノロジィ(B
iotechnology)、3、923−929,1
985のシステムにより数えた。プラスミンの手段によ
るLys158−Ile159ペプチド結合(矢印で示
した)の加水分解により、分子はウロキナーゼ、一つの
ジスルフイド結合により結合した二鎖分子に変換する。 scu−PA分子は、3つのドメイン、即ち、表皮性生
長因子と同種のシステインリッチなアミノ末端部分(残
基5−49)、アミノ酸残基50−136を含むクリン
グル部分、及び分子のカルボキシル末端を構成し、位置
204、255及び356にそれぞれ活性部位残基、H
is、Asp及びSerを有するセリンプロテアーゼ部
を有する。本明細書では、三つのドメインは、それぞれ
表皮性生長因子ドメイン(E−ドメイン)、クリングル
ドメイン、及び触媒ドメイン又はプロテアーゼドメイン
として示す。活性部位は図2において星印で示した。
【0006】組織型プラスミノーゲンアクチベーター(
t−PA)はプラスミノーゲンの活性化を起こすことが
できるが、それが存在しないことよりもフイブリンが存
在することがより一層有効である。これは、活性化が主
として溶解される血餅の近くに起こり、一方、プラスミ
ノーゲンの活性化は循環血液中ではほとんど起こらない
ことを意味する。t−PAのフイブリン特異性は、主と
してそのフイブリンへの親和性と、フイブリン表面での
プラスミノーゲンの非常に強い活性化による。t−PA
内のそのフイブリン親和性に関係する構造は、そのNH
2−末端部分、多分、指様ドメイン及び第二クリングル
(kringle)にある。t−PAはtcu−PA又
はscu−PAに対する抗血清と反応しない。
【0007】単鎖ウロキナーゼタイププラスミノーゲン
アクチベーター(scu−PA)は、プラスミノーゲン
を効果的に活性化するが、フイブリン含有血餅の存在に
おいてのみである。同様にt−PAについても、活性化
のメカニズムは異なるにも拘らず循環血液中の線維素溶
解系の活性化はほとんど起こらない。u−PAのみがL
ys158−Ile159ペプチド結合が無傷であるそ
のscu−PA形でフイブリン特異性を示す。フイブリ
ン特異性は、NH2−末端143アミノ酸の存在に依存
しない。逆に、tcu−PA(ウロキナーゼ)はフイブ
リンの存在下及び不存在下ともに、血中プラスミノーゲ
ンの活性化を起こす。これは、血餅を溶解できることと
、しかし又、フイブリノーゲン崩壊及び出血傾向に導き
うる循環血液中の線維素溶解系の活性化を起こすことを
意味する(コレン、ジェイ.セル.パイオケム.(J.
Cell.Bcochem.)33、77−86、19
87)。
【0008】これら3つのヒトプラスミノーゲンアクチ
ベーター(t−PA,scu−PA及びtcu−PA)
のうち、tcu−PAは、既に長い間、その間、記述さ
れた副作用がハンディキャップであったが医療業務に用
いられて来た。t−PAは1987年から改良血栓崩壊
剤として認められて来た。これらの活性化合物の最適使
用に関する多くの問題はまだ未回答であるが、ヒトでの
t−PA及びscu−PAのフイブリン特異性は、動物
モデルから予想できるほどは報告されていないことが認
められた。  t−PA及びu−PAとも、速やかな肝
臓クリアランスの結果として非常に短かい血漿半減期を
有し、その結果、それらの治療用使用は比較的大量の物
質の連続的静脈内注入を必要とし、それは時間を消費し
高価である。従って、より高い血栓崩壊能力、より高い
特異的血栓崩壊活性及び/又はより良好なフイブリン選
択性を有する血栓崩壊剤に対する探求が続行されている
(コレン等、アン.レヴ.メド(Ann.Rev.Me
d.)39、405−423、1988)。
【0009】改良血栓崩壊剤の開発への一つの接近は、
化学架橋又は組換え型DNA法による、t−PA及びs
cu−PAの共方のフイブリン特異性に関与する構造を
含むキメラ蛋白の生成にあるようである。この接近は、
ハーバー等により(サイエンス(Science)24
3,51−56、1989)、クロウズにより(フイブ
リノリシス(Fibrinolysis)2、133−
142、1988)及びリュネン及びコリンにより(ブ
ルト(Bult)57、147−162、1988)考
察されるように幾つかのグループにより既になされた。 キメラプラスミノーゲンアクチベーターは、t−PA又
はu−PAの酵素活性をかくまう(harbourin
g)構造を、他の蛋白から誘導されたアミノ酸配列と組
合せて含む分子である。後者の構造は、分子のフイブリ
ン選択性を増強するために選択され、例えばt−PAの
指様ドメイン、或いはt−PA、u−PA、プロトロン
ビン又はプラスミンのクリングルドメイン或いはフイブ
リン−特異的抗体を含む。
【0010】u−PA基礎のキメラはプラスミンのA−
鎖とウロキナーゼのB鎖の間の(ロビンス及びタナカ、
バイオケミストリィ(Biochemistry)25
、3603−3611、1986、ヨーロッパ特許出願
EP−A−0250071、EP−A−0290118
、EP−A−0297882)又はt−PAのA−鎖と
ウロキナーゼのB−鎖の間の(ヨーロッパ特許出願EP
−A−0155387)ジスルフイド架橋により生成さ
れて来た。他のキメラ分子は、t−PAのNH2−末端
配列の部分又は組換え型DNA技術によりuPAのCO
OH−末端プロテアーゼ部位に融合したプラスミンを組
合せる(ネレス等、ジャーナル・オブ・バイオロジカル
・ケミストリィ(J.Biol.Chem.)262、
10855−18862、1987、ド・ヴリース等、
バイオケミストリィ(Biochemistry)27
、2565−2572、1988、ピーラード等、ディ
ーエヌエイ(DNA)8、321−328、1989、
リー等、ジャーナル・オブ・バイオケミカル・ケミスト
リィ(J.Biol.Chem.)263、2917−
2924、1988、ライプット等、スロンボシス・ア
ンド・ヘモスタシス(Thromb.Haemost.
)58、438、1987、マオ等、フイブリノリシス
(Fibrinolysis)2、補遺1、50、19
88、ハイム等スロンボシス・アンド・ヘモスタシス(
Thromb.Haemost.)62、337、19
89、オーストラリア特許出願AU−A−370714
8、ヨーロッパ特許出願EP−A−0231794、E
P−A−0273774、EP−A−0231883、
PCT特許出願WO88/08451及びWO89/1
0401)。
【0011】一方、t−PA基礎のキメラは、先を切り
取ったt−PA分子にu−PAのNH2−末端部分を連
結することによる(ヨーロッパ特許EP−A−0213
794、リー等、スロンボシス・アンド・ヘモスタシス
(Thromb.Haemost)58、313、19
87)、t−PA分子内の2つのクリングルの一側又は
間にウロキナーゼ又はプロトロンビンを挿入することに
よる(リー等、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケ
ミストリィ(J.Biol.Chem.)263、29
17−2924、1988)、又は先を切り取ったt−
PA分子にプラスミノーゲンクリングルを融合すること
による(ランガー−セイファー等、スロンボシス・アン
ド・ヘモスタシス(Thromb.Haemost.)
62、337、1989)、t−PAのB−鎖へのプラ
スミンのA−鎖のジスルフイド架橋により構成される。
【0012】ほとんどのこれらの組換型酵素は、いくら
か、しかし全く全部ではなく、t−PAの部分フイブリ
ン親和性を維持し、又、いくらか、しかし全部ではない
、有意に遅延したクリアランスを有する酵素活性を示し
た。しかしながらシヤフリングする(shafflin
g)ドメインは天然プラスミノーゲンアクチベーターに
より獲得したものを越えてフイブリン選択性を増強しな
いことが明らかとなった。さらに、長年の熱心な研究に
もかかわらず、インビボで明らかに改良された血栓崩壊
能を有するキメラ分子は発見されなかった。
【0013】我々の研究所で、t−PA分子のドメイン
と接合又は融合することによりフイブリン親和性をsc
u−PAの酵素的に活性な部位に与える試みは、scu
−PAのそれに比べてキメラの血栓崩壊能を減少するか
、又はよくてもわずかに維持するという証拠が得られた
。即ち、t−PA及びu−PAのキメラ分子は、(アミ
ノ酸136ないし411、139ないし411又は19
5ないし411をそれぞれプログラムしている)scu
−PAのcDNA断片に融合する(アミノ酸1ないし6
7、1ないし212又は1ないし313をそれぞれプロ
グラムしている)t−PAのcDNA細片の一時的表現
により生成した。これらの組換型生成物は、続いてプラ
スミンにより切断し、u−PAへのt−PA構造の融合
が酵素の触媒活性をそこなわないことを示すプラスミノ
ーゲンをu−PAと非常によく似た速度で活性化した(
ピーラード等、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケ
ミストリィ(J.Biol.Chem.)262、11
771−11778、1987)。しかしながら、これ
らのキメラ分子(t−PAの1ないし67及び、scu
−PAの136ないし411アミノ酸)の1つについて
さらに研究の結果、scu−PAに比べてt−PAへの
フイブリン親和性も改良されたインビボフイブリン選択
性をも獲得したことが明らかとなった(ゲイセン等、ジ
ャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリィ(J.
Biol.Chem.)262、11779−1178
4、1987)。これらキメラのあるものについて最近
さらに付け加えられた研究により、scu−PAへのt
−PAのフインガー及び/又はクリングルドメインの融
合が分子にフイブリン親和性を付与しないことを示した
(ピーラード等、ディ−エヌエイ(DNA)8、321
−328、1989)。
【0014】さらに我々の研究所では、幾つかのキメラ
プラスミノーゲンアクチベーターが、哺乳動物細胞系で
のcDNAの安定な表現により生成した。t−PAのN
H2−末端部分(それぞれアミノ酸1ないし263及び
1ないし274)及びscu−PAの触媒ドメイン(そ
れぞれアミノ酸144ないし411及び138ないし4
11)よりなる2つのキメラプラスミノーゲンアクチベ
ーター(t−PA/u−PA−s及びt−PA/u−P
A−e)は、(それらの単鎖又はそれらの二鎖形のいず
れかで)u−PAインビボ特異活性、触媒効率及び線維
素溶解能を維持したが、部分的にフイブリン親和性とt
−PAのフイブリン刺激のみを獲得した(ネルス等、ジ
ャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリィ(J.
Biol.Chem.)262、10855−1086
2、1987、リュネン等、ジャーナル・オブ・バイオ
ロジカル・ケミストリィ(J.Biol.Chem.)
263、19083−19091、1988)。
【0015】t−PA/u−PA−eキメラのドメイン
削除/置換変異体とみなすことができる他の3つのキメ
ラプラスミノーゲンアクチベーターは我々により生成さ
れた。これらの変異体のうち、フインガー様(F)及び
表皮性発育因子様(E)ドメインは、削除され、及び/
又はクリングル1(K1)はクリングル2(K2)の二
次複写で置換される。t−PA/u−PA−e内のE及
びEドメインの削除は明らかにそのフイブリン親和性を
減ずることが明らかとなり、一方、同一分子内のK2の
二次複写によるK1の置換はフイブリンに対する親和性
を有意に増強した。しかしながら、修飾は、インビトロ
での試験では、血餅溶解系で、特異的活性、触媒効率又
は線維素溶解能を何ら有意に変えなかった。
【0016】t−PA/u−PA−s、t−PA/u−
PA−e及び3つの最後に説明した変異体の構造は、図
3で棒図表により図式的に示した。削除及び再配列の起
こる位置はアンダーラインをしたアミノ酸により示す。
【0017】5つの最後に説明したキメラのインビボ試
験での配列について、非常に驚いたことに、我々は、こ
れらキメラの一つ、即ち、F及びEドメインが削除され
たt−PA/u−PA−eの変異体(t−PA−△FE
/u−PA−eとして示す)が、t−PA又はscu−
PAに比べ明らかに増加したインビボ線維素溶解能を有
することを発見した。この効果は、ハムスター肺塞栓症
モデルで発見され、ウサギ頸静脈血栓症モデル及びヒヒ
大腿静脈血栓症モデルで確認された。さらに、我々は、
インビボでの増強された血栓崩壊能力が、インビボでの
特異的血栓崩壊活性の相対的維持を組合せて、身体から
の減少クリアランスにより主として測定されることを見
いだした。明らかに減少したクリアランスの現象は、t
−PA/u−PA−eの2つの他の変異体(t−PA−
△K1▽K2/u−PA−e及びt−PA−△FEK1
▽K2/u−PA−eとして示す)によっても示された
が、これらは特異的血栓崩壊活性も明らかに減少した。 即ち、血栓崩壊能において、scu−PAのそれと同様
であるか、よくてかろうじて少し高いという結果になっ
た。本発明はこれらの発見に基づくものである。
【0018】本発明の第一の目的は、t−PA又はsc
u−PAに比べて増強された血栓崩壊能力を有する新規
なキメラプラスミノーゲンアクチベーターを提供するこ
とである。関連する目的はかかるキメラプラスミノーゲ
ンアクチベーターの製造法を提供することである。
【0019】その次の目的は、かかるキメラプラスミノ
ーゲンアクチベーターを基礎とし、血栓塞栓疾患の処置
に有用である医薬組成物及び/又は治療方法を提供する
ことである。
【0020】本発明に包含される新規なキメラプラスミ
ノーゲンアクチベーターは、分子のクリアランスを実質
的に減少し、一方インビボでその特異的血栓崩壊活性を
相対的に維持する能力を有するポリペプチド構造と結合
した単鎖ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ
ーのカルボキシ末端部位を含む試験した及び他の全ての
キメラとして上記t−PA−△FE/u−PA−eキメ
ラを含む。より一般的には、本発明は、分子に改良され
たインビボ血栓崩壊能力を付与する能力を有するポリペ
プチド構造と連結した、ウロキナーゼ型プラスミノーゲ
ンアクチベーターの酵素活性を有するポリペプチド構造
を含む全てのキメラプラスミノーゲンアクチベーターを
含む。
【0021】新規なキメラプラスミノーゲンアクチベー
ターは、化学的方法により又は組換え型DNA方法によ
り生成することができる。化学的生成法は、架橋、削除
、付加操作を含む。組換え型DNA方法は、所望のキメ
ラをプログラムするDNAクローンの構成、プラスミド
の構成、適当な宿主細胞中でのプラスミドの発現、並び
にかかる細胞により生成したプラスミノーゲンアクチベ
ーターの分離及び精製を含む。cDNA断片及び分子の
構成に適した技術は、この分野の当業者にとって入手可
能である。どのような細胞タイプもプラスミドの発現用
宿主細胞として使用しうるが、チャイニーズハムスター
卵巣細胞(CHO細胞)がこの目的にとって好ましい。 生成したプラスミノーゲンアクチベーターの分離及び精
製は、既知の方法、例えば亜鉛キレートセファロースの
クロマトグラフィ、不溶化マウスモノクローナル抗体の
免疫吸着等により行ないうる。
【0022】本発明のキメラプラスミノーゲンアクチベ
ーターは、適当な賦形剤と組合せて血栓塞栓疾患の処置
に有効な医薬組成物を提供しうる。賦形剤は、この目的
に通した全ての慣用で製薬上許容しうる媒体でありうる
。さらに他のプラスミノーゲンアクチベーターも、本発
明のキメラプラスミノーゲンアクチベーターに付随して
使用し、これにより可能な相乗効果を奏しうる。得られ
る組成物は、好ましくは、静脈内注入用液体の形であり
、というのはこの形が有効な結果を与える最良の機会を
有するからである。そして投与は、連続的注入、又はボ
ーラス(Bolus)注入のいずれでも行ないうる。本
発明を以下の実施例で示すが、これは限定的意味に読む
べきではない。
【0023】実施例1 t−PA/u−PA−s及びt−PA/u−PA−eの
生成2つのキメラプラスミノーゲンアクチベーター、t
−PA/u−PA−s及びt−PA/u−PA−eを、
ネレス等、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミス
トリィ(J.Biol.Chem.)262、1085
5−10862、1987、及びリュネン等、ジャーナ
ル・オブ・バイオロジカル・ケミストリィ(J.Bio
l.Chem.)263、19083−19091、1
988により記載された方法で生成し、精製した。生成
工程の種々の段階を便宜上、本明細書中に繰り返す。全
RNAを、既知のイソチオシアン酸グアニジウム抽出/
塩化リチウム沈澱法(カサラ等、ディ−エヌエイ(DN
A)2、329−335、1983)によりボウス(B
owes)ヒトメラノーマ細胞から分離した。ポリA+
mRNAをオリゴーdTクロマトグラフィ(アヴィヴ及
びレダー、プロシーデングス・オブ・ナショナル・アカ
デミィ・オブ・サイエンス・ユーエスエイ(Proc.
Natl.Acad.Sci.USA)69、1408
−1412、1972)により調製した。オリゴーdT
−感作(primed)cDNAをグブラー及びホフマ
ン(ジーン(Gene)25、263−269、198
3)に従って調製し、λgtllにクローン化した(フ
ィン等、「ディエヌエイ・クローニング:ア・プラクチ
カル・アプローチ(DNA cloning:a pr
actical approach)」第1巻、49−
78頁、ディ.エム.グロヴァー等、アイアールシー・
プレス・オクスフォード、1984)。t−PAcDN
Aの2つの部分重複デオキシリボヌクレオチドを表現す
る相補ストランドを化学的に合成した。これら2つのス
トランド、5’−GGGCACCTGCCAGCAGG
CCCTGTACTTCTC−3’および5’−GGG
ACTCGGCACACGAAATCTGAGAAGT
AC−3’をアニールし、エセリシア・コリ(E.co
li)DNAポリメラーゼI(最終濃度0.1単位/m
l、ベーリンガー・マンハイム)のクルノウ(Klen
ow)断片、並びに各200μMのdGTP、dTTP
及びdATP(ファルマシア、ウプサラ、スゥエーデン
)並びに250μCi(α−32P)dCTP、5,0
00Ci/mモル(ニュー・イングランド・ヌクレアー
,ボストン,マサチュセッツ)を用い満たして、−10
8cpm/μgの特異活性を有する51ヌクレオチドの
プローブを生成した。このプローブはcDNA配列のヌ
クレオチド366ないし416に及ぶ(ペニカ等、ネイ
チャー(Nature)301、214−221、19
83)。ボウスメラノーマcDNAライブライ−でのプ
ラクハイブリッド形成はこのプローブにより実施した。 陽性プラク(λt−PA4及びλt−PA8)からのc
DNAをpUC18(セニシューペロン等;ジーン(G
ene)33、103−119、1985)と継ぎ、隣
接cDNA配列をコードするt−PA(pUL−t−P
A)を生成した。次いでt−PAcDNA配列をM13
mp18またはM13mp19(ヤニシューペロン等、
ジーン(Gene)33、103−119、1985)
中にサブクローン化し、ジデオキシヌクレオチド鎖終止
法(chain termination metho
d)(サンガー等、プロシーディングス・オブ・ナショ
ナル・アカデミィ・オブ・サイエンス・ユーエスエイ(
Proc.Natl.Acad.Sci.USA)74
,5463−5467,1977)により配列を決めた
。完全t−PAcDNAをコードする配列、並びに5’
−未翻訳配列の付加的125ヌクレオチド及び3’−未
翻訳配列の391ヌクレオチドをpULt−PAからB
amHI制限エンドヌクレアーゼ断片として分離し、発
現ベクターpSV328DHFR(ネルス等、ジャーナ
ル・オブ・バイオロジカル・ケミストリィ(J.Bio
l.Chem.)262、5682−5689、198
7)のユニークなBamHI制限部位にクローン化して
pSVt−PA−DHFRを生成した。
【0024】I、2、u−PAcDNAクローンの構築
全RNAをイソチオシアン酸グアニジウム抽出/塩化リ
チウム沈澱法によりCALU−3細胞(ATCC、HT
B−55)から分離した。ポリA+mRNAをオリゴー
dTセルロースクロマトグラフィーにより調製した。オ
リゴーdT−感作cDNAを調製しλgtllにクロー
ン化した。 scu−PAcDNAの2つの部分重複デオキシリボヌ
クレオチドを表現する相補ストランドを化学的に合成し
た。 これら2つのストランド、5’−GGGCAGGTGT
GCGCAGCCATCCCGGACT−3’および5
’−GGGCAGGCAGATGGTCTGTATAG
TCCGGG−3’を前節に記載したようにアニールし
、満して−108cpm/μgの特異活性を有する49
ヌクレオチドのプローブを生成した。本プローブはu−
PAcDNA配列(ダブリュ.イー.ホルムス等、バイ
オテクノロジィ(Biotechnology)3、9
23−929、1985)のヌクレオチド931ないし
979に及ぶ。プラクハイブリッド形成を前節に記載し
たように実施した。後者の言及したデオキシリボヌクレ
オチドを用いて、二次特異的に感作したcDNAライブ
ラリィを調製し、一次ストランドcDNA合成を開始し
た。3つの重複cDNAをpUC18に継ぎ、近接する
cDNA配列をコード化する短縮していないscu−P
A(pULscu−PA)を生成し、これを前節で記載
したように配列を決めた。scu−PAを完全にコード
している配列、5’−未翻訳配列の89ヌクレオチド及
び3’−未翻訳配列の78ヌクレオチドを含む、pUL
scu−PAからのHindIII制限エンドヌクレア
ーゼ断片をpSV328DHFRのユニークなHind
III制限エンドヌクレアーゼ部位(ネルス等、ジャー
ナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリィ(J.Bi
ol.Chem.)262、5682−5689、19
87)に挿入してpSVscu−PA−DHFRを生成
し、これを以下に記載するようにCHO細胞中scu−
PAの発現に用いた。
【0025】I、3、t−PA/u−PAキメラcDN
Aクローンの構築 t−PA/u−PA−s cDNAの構成のために、p
ULscu−PAからのBlgll−sau3A1断片
(ヌクレオチド399ないし732、アミノ酸Arg8
8ないしVal199をコードする)を、M13mp1
8を分解したBamHIに連結してM13mtIを生成
した。次いでNH2−末端Met−35ないしLeu4
11のアミノ酸をコードするpULt−PAのSstI
断片(ヌクレオチド−20ないし1421)を、scu
−PA配列の上流、M13int1のSstI部位に連
結しM13t−PA−scu−PAを生成した。このD
NA分子中、c−PAとscu−PAの配列は共に同一
配向である。 t−PAコドンThr263及びscu−PAコドンL
eu144でDNAを継ぐことは、M13t−PA−s
cu−PAの単一ストランド鋳型DNA及びt−PAの
アミノ酸Ser260ないしThr263、及びscu
−PAのアミノ酸Leu144ないしGln147に対
するコドンと相補である合成デオキシリボヌクレオチド
削除プライマー5’−CTGAAATTTTAAGGT
GGAGCAGGA−3’(ニュー・イングランド・バ
イオロブス)を用いるインビボ変異誘発部位により行な
った。200ngのリン酸化デオキシリボヌクレオチド
を1μgの鋳型と、50mMのトリス−HCl緩衝液p
H7、8、10mMMgCl2及び20mMDTT中、
65℃で5分間加熱し、室温及び0℃に段階的に冷却す
ることによりアニールした。ATPを0.4mMの濃度
まで加え、dNTPsを0.05mMの濃度に、最終容
量50μlで加えた。400UT4DNAリガーゼ及び
エセリシア・コリ(E.coli)DNAポリメラーゼ
の5単位クルノウ断片を加えた。14℃で1時間インキ
ュベート後得られたDNAをエセリシア・コリ(E.c
oli)SM101細胞に移入するのに用いた。250
ngの削除プライマーを、10mMMgCl2及び5m
Mジチオトレイトールを含み、20μl反応混合物中1
00μCiの(γ−32P)ATP及び10単位のT4
−ポリヌクレオチドキナーゼの70mMトリス−HCl
緩衝液、pH8.0中、37℃で30分間インキュベー
トすることにより、108cpm/μgの特異的活性に
放射能標式した。次いでこの標式プローブをプラクハイ
ブリッド形成に用いてM13t−PA/u−PA−sの
結合DNAを確認した。ハイブリッド形成は、0.9M
NaCl、0.5%ノニデット(Nonidet)P4
0界面活性剤、1×デンハーツ(Denhardts)
、6mMEDTA,1mMピロリン酸Na、0.1mM
ATP及び0.2mg/mlエセリシア・コリ(E.c
oli)tRNAを含む0.09Mトリス−HCl緩衝
液中22℃で一晩行なった。ニトロセルロースフイルタ
ーを75mMNacl中、49℃で1時間、何回か洗浄
し、X線フイルムに一晩接触させた。陽性ハイブリッド
形成信号を明らかにするプラクは、必要としないDNA
の除去を証明するためにジデオキシヌクレオチドシーケ
シングで選択した。t−PA/u−PA−ecDNAの
構成のため、M13t−PA/scu−PAからDNA
をストランドする信号を用いて、Glyのコドン(GG
A)によりt−PAcDNA中Cys264のコドン(
TGC)を置換した。従って、t−PAcDNA配列の
ヌクレオチド969ないし992に相補のデオキシオリ
ゴヌクレオチド5’−TGTCTCAGGCCTCCG
GTGGAGCAG−3’を、前節で本質的に記載した
ように置換変異誘発に向けられた部位及びプラクハイブ
リッド形成に用いた。得られる変異誘発M13ファージ
DNAを配列決定して、上記のようにt−PAのGln
271ないしPhe274のコドン(ヌクレオチド10
00−1011)及びscu−PAのSer−138な
いしPro141のコドン(ヌクレオチド548−55
9)に相補のデオキシオリゴヌクレオチド5’−TGG
AGGAGAGGAAAACTGAGGCTG−3’と
削除変異誘発に向けられた部位に用いた。正しく継いだ
cDNAを含むプラク(M13t−PA/u−PA−e
)はDNAシーケシングにより証明した。   t−PA/u−PA−s及びt−PA/u−PA−
ecDNAは次のように再構築した。BqT11−部分
EcoRI制限エンドヌクレアーゼ断片を、t−PA配
列のser1ないしThr263及びscu−PA配列
のLeu144ないしGlu163をコードするM13
t−PA/u−PA−sから、又はt−PA配列のSe
r1ないしPhe274及びscu−PA配列のSor
138ないしGlu163をコードするM13t−PA
/u−PA−eから分離した。これらの断片を、Phe
163ないしLeu411をコードし、3’−未翻訳s
cu−PAcDNA配列の他の78ヌクレオチド及びp
UC18ポリリンカーの残部を含む部分EcoRI−S
stI制限エンドヌクレアーゼ断片と結合し、t−PA
/u−PA−sのBglII−SstI発現ベクターに
連結し、そしてt−PA/u−PA−eは以下のように
構築した。t−PAの単一配列をコードするpULt−
PAからのHindIII−BglII制限エンドヌク
レアーゼ断片及び成熟t−PA/u−PA−sをコード
するBglII−SstI制限エンドヌクレアーゼ断片
を結合し、そしてHindIII−SstI線状化(l
inearized)pUC18(エル・ネルス等、ジ
ャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリィ(J.
Biol.Chem.)262、5682−5689、
1987)に連結してpSVt−PA/u−PA−sD
HFRを生成した。完全t−PA/u−PA−ecDN
Aの制限エンドヌクレアーゼについては、信号配列をコ
ードするpULt−PAからのHindIII−Bgl
II制限エンドヌクレアーゼ断片及び成熟t−PA/u
−PA−eをコードするBglII−SstI制限エン
ドヌクレアーゼ断片を結合し、そしてHindIII−
SstI線状化pUC18に連結した。この構造物から
、全t−PA/u−PA−ecDNAはHindIII
制限断片としてpSV328DHFRに転換しpSVt
−PA/u−PA−e−DHFRを生成した。548ア
ミノ酸の蛋白をコードするDNA配列は、ジデオキシヌ
クレオチドシーケシングにより確認した。これを図1に
示す。
【0026】I、4、t−PA/u−PAキメラcDN
Aクローンの真核発現 5μgのpSVt−PA−DHFR、pSVscu−P
A−DHFR、pSVt−PA/u−PA−s−DHF
R、又はpSVt−PA/u−PA−e−DHFRプラ
スミドを、DHFR−欠損チャイニーズハムスタ卵巣細
胞に移入するのに用いた。これらの細胞は、ベルギー、
ゲント(Ghent)の大学のダブリュ.フィアース博
士から入手した。細胞をリン酸カルシウム共同沈降法(
グラハム及びヴアン・デア・エブ、ヴァイロロジィ(V
irology)52、456−467、1973)を
用いて移入した。DHFR+細胞を、グリシン、ヒポキ
サンチン及びチミジンを無くし、10%透柝胎児仔ウシ
血清を補足したF12−培地(ギブコ/BRL,ゲント
、ベルギー)中、選択により分離し、特異的エリサアッ
セー(ホルヴェト等、スロンボシス・アンドヘモスタシ
ス(Thromb.Haemost.)54、684−
687,1985、スツンプ等、ジャーナル・オブ・バ
イオロシカル・ケミストリィ(J.Biol.Chem
.)261、17120−17126、1986)を用
いてt−PA−関連抗原の、又は低分子量u−PA−関
連抗原の分泌をモニターした。大量の生成がなされ、血
清フリーの培地中、続く2日間のインキューション後、
調整培地を3回収集した。
【0027】I、5、調整細胞培養培地からt−PA/
u−PAキメラ蛋白の精製 キメラ蛋白、t−PA/u−PA−s及びt−PA/u
−PA−eを、亜鉛キレートセファロースでのクロマト
グラフィ、続く不溶化ネズミモノクローナル抗体での免
疫吸着により精製した。調製培地(430±220μg
/リットルの、t−PA/u−PA−sに対するu−P
A−関連抗原を含有する約20リットルのバッチ、又は
、約1mg/リットルの、t−PA/u−PA−eに対
するu−PA−関連抗原を含有する25ないし35リッ
トルのバッチ)を、0.01%ツィーン80及び10K
IU/mlアプロチニンを含む0.3MNaCl、0.
02Mトリス−HCl緩衝液で予め平衡化した亜鉛キレ
ートセファロースの5×25cmカラムに、4℃、1時
間当り250mlの流速で適用した。カラムを平衡緩衝
液で洗浄し、50mMイミダゾール含有の緩衝液で溶出
した、7.5mlのフラクションを、2.5ml0.4
Mアルギニン、0.08Mクエン酸緩衝液、pH5.0
及び40KIU/mlのアプロチニンを含有する管に収
集した。エリサにより測定されたu−PA−関連抗原は
、主蛋白ピークと事実上一致するピークに溶出した。亜
鉛キレートセファロースによる精製段階により、定量的
に近い回収率(>85%)で、又、75ないし100分
の1の容量減少で得られた。亜鉛キレートセファロース
カラムのフラクションを含むプールしたu−PAを、t
−PA/u−PA−sのt−PA(MA−1C8)に対
する、又はt−PA/u−PA−eのu−PA(MA−
4DIE8)に対する可溶化モノクローナル抗体を含有
する1.6×20cm免疫吸着カラムに4℃で1時間当
り約15mlの流速でクロマトグラフィにかけた。カラ
ムを、0.01%ツウィーン20及び10KIU/ml
アプロチニンを含む0.3MNaCl、0.02Mトリ
ス−HCl緩衝液、pH7.5で洗浄し、次いで同一緩
衝液中2MKSCNで溶出した。7.5mlのフラクシ
ョンを2.5ml0.4Mアルギニン、0.08Mクエ
ン酸緩衝液、pH5.0及び40KIU/mlのアプロ
チニンを含む管に収集した。u−PA−関連抗原を含む
フラクションをプールし、0.01%ツィーン80及び
10KIU/mlアプロチニンを組む0.3MNaCl
、0.1Mアルギニン、0.02Mクエン酸緩衝液、p
H5.0で透柝した。免疫吸着クロマトグラフィ後、u
−PA−関連抗原の全収量は、約80%で、330又は
800μg精製物質が、それぞれt−PA/u−PA−
s又はt−PA/u−PA−eに関し、調製培地1リッ
トル当り得られた。精製の間に用いた細胞培養培地及び
緩衝液に10KIU/mlアプロチニンを加えることに
より、キメラ蛋白を単一鎖形でほぼ完全に得た。使用前
に、キメラ蛋白の試料をベンズアミジン−セファロース
でクロマトグラフィにかけ、S−2444に対するアミ
ド−n化(amidolytic)活性に欠けているフ
ラクションをプールした。アプロチニンをセントリコン
30微量濃縮器(アミコン)で広範囲に洗浄することに
より除き、プラスミンによる加価測定により確認した。
【0028】実施例II t−PA/u−PA−eの変異体の生成キメラプラスミ
ノーゲンアクチベーターt−PA/u−PA−eの3つ
の変異体を、組換え型DNA技術により形質転換した真
核細胞を培養することにより生成した。生成工程は以下
の段階を含む。
【0029】II、1、t−PA−△K1▽K2/u−
PAをコードするcDNAの構築(ネルス等、スロンボ
リシス・アンド・ヘマスタシス(Thromb.Hae
most.)…投稿中、参照)t−PA/u−PA変異
体キメラの再構築の間t−PAcDNAの操作を容易に
するため、大部分の5’−未翻訳部位を以下のように除
去した。pULt−PAからの、5’−未翻訳配列及び
NH2−末端コドンを含む850bpEcoRI制限断
片をpUC18にクローン化し、ヘニコフ(ジーン(G
ene)28、351−359、1984)により記載
されたように、引き続いてエキソヌクレアーゼIII及
びSIヌクレアーゼ作用によりその5’−終末で先を切
り取った。得られるpt−PA−sh−5’と呼ばれる
プラスミド、これはt−PAの開始コドンの9bp上流
HindIII制限部位を有し、又、t−PAcDNA
配列のヌクレオチド76−801を含む、を以下に記載
するようにpt−PA−△K1▽K2/u−PAの構築
に用いた。キメラt−PA/u−PA−eのDNA中の
クリングル2部分(リュネン等、ジャーナル・オブ・バ
イオロジカル・ケミストリィ(J.Biol.Chem
.)263、19083−19091、1988)を以
下の方法で複写した。t−PAcDNAのヌクレオチド
189ないしscu−PAcDNAのヌクレオチド58
2に及び、t−PAA−鎖の完全コード付け部位を含む
、pt−PA/u−PA−eのBlgII−BalI制
限断片をブランドにし、pt−PA/u−PA−eのユ
ニークBalI部位に挿入してpIntlを得た。pI
ntlは完全t−PA鎖をコードする配列の従列反復を
含み、その一つをu−PAB−鎖をコードする部位に挿
入する。このプラスミドから、制限エンドヌクレアーゼ
断片を、以下の方法で欠失変異誘発に向けられたオリゴ
ヌクレオチドに用いた。pIntlから、t−PAcD
NAのヌクレオチド802ないし1011、u−PAc
DNAのヌクレオチド548ないし582及び再びt−
PAcDNAのヌクレオチド188ないし1801をカ
バーする859bpEcoRI制限断片をM13mp1
9のEcoRI部位にクローン化し、m859Intl
、を生成した。デオキシオリゴヌクレオチド5’−GT
TTCCCTCAGAGCAGGAGGGCAC−3’
を用いて欠失変異誘発を記載の如く実施してCys26
1のコドンをt−PAのSer174のコドンに融合し
、K2をコードするcDNAの3’−末端が内部クリン
グル配列の5’−末端に結合したm859Int2を得
た。F、E及びK1ドメイン並びにK2ドメインの部分
を含むpIntlからの614bpBlglI−Eco
RI制限断片をBamHI−EcoRI線状化M13m
p19にクローン化し、m614Intlを生成した。 デオキシオリゴヌクレオチド5’−CCCAAAGTA
GCACGTGGCCCTGGT−3’でThr91コ
ドンをCys180コドンに融合する欠失変異誘発は、
t−PAの完全クリングル1及び内部クリングル配列の
欠失したm614Int2を生成した。完全t−PA−
△K1▽K2/u−PAcDNAの再構築に、t−PA
のヌクレオチド209ないし801を含むpt−PA−
sh−5’からPstI−EcoRI制限断片をm61
4Int2の対応PstI−EcoRI断により置換し
pInt2を生成した。次いでAsn205ないしCy
s261をコードするt−PA配列、続いてSer17
4ないしTrp204のコドンを有するm859Int
2のEcoRI制限断片をpInt2のEcoRI部位
にコード化してpInt3を得た。最後に、t−PA配
列を有し、開始コドン、F及びEドメイン、K2の第一
複写及びK2の第二複写を含むpInt3からのEco
RI制限断片を、K2の残存部分と完全u−PAB−鎖
配列に及ぶpt−PA/u−PAの部分EcoRI−S
stI制限断片と結合し、HindIII−SstI線
状化pUC18に挿入してpt−PA−△K1▽K2/
u−PAを生成した。
【0030】II、2、t−PA−△FE/u−PAを
プログラム化しているcDNAの構築 t−PAのF及びEドメインの欠失を、完全信号配列並
びにF、E及びK1ドメイン並びにK2ドメインの部分
のコード化配列を含むpt−PA−sh−5’からの制
限エンドヌクレアーゼ断片上、以下の方法で実施した。 プラスミドpt−PA−sh−5’から、t−PAA−
鎖配列を含むHindIII−EcoRI断片をM13
mp19に移入してm732Int1を生成した。この
プラスミドをデオキシオリゴヌクレオチド5’−GGC
CCTGGTATCTTGGTAAGATCT−3’に
よる欠失変異誘発に用いて、F及びEドメインを欠失し
た。変異誘発後、短縮HindIII−EcoRI制限
断片をt−PAA−鎖及びu−PAB−鎖の残存部分を
含むpt−PA/u−PAの部分EcoRI−SstI
断片と結合してHindIII−SstI線状化pUC
18に連結してpt−PA−△FE/u−PAを生成し
た。
【0031】II、3、cDNAt−PA−△FEK1
▽K2/u−PAの構築 t−PA−△K1▽K2/u−PAからF及びEドメイ
ンを欠失するため、pt−PA−△K1▽K2/u−P
A構築の中間プラスミドを用いた。II、1節に記載し
たpInt2から、t−PAcDNAの開始コドン並び
にF及びEコドンと第一K2複写の部分をコードする下
流配列を含む468bpHindIII−EcoRI制
限断片をM13mp19のHindIII−EcoRI
制限部位にクローン化し、m468Intlを得た(開
始せず)。このDNAをII、2節に記載のデオキシオ
リゴヌクレオチドと欠失変異誘発に用いて、F及びEド
メインを欠失した。これによりm468Int2△FE
が生成した。t−PA−△K1▽K2/u−PAの欠失
変異体の完全cDNAの再構築は、t−PAにコドンA
sn205ないしCys261、次いでSer174な
いしTrp204をプログラム化する、m859Int
2のEcoRI制限断片のm468Int2△FEのE
coRI制限部位への挿入を含み、m468Int3△
FEを得た。大部分のtPAA−鎖配列を含むm468
Int3△FEからのHindIII−部分EcoRI
制限断片を、次いで初めに説明したtPA/u−PAの
EcoRI−SstI制限断片と結合し、HindII
I−SstI線状化pUC18と連結してpt−PA−
△K1▽K2/u−PAを生成した。
【0032】II、4、t−PA/u−PA−e変異体
キメラの発現用プラスミドpCMβNeoの構築発現プ
ラスミドpCMβNeoを、高複写数プラスミドとして
エセリシア・コリ(E.coli)に増すことができる
高発現レベルベクターを得るために、pUC18を用い
て構築した。このベクターはヒトサイトメガロウイルス
即時−初期プロモータを経て転写を推進し、一方、選択
マーカー、ネオマイシン−ホスホトランスフェラーゼは
、SV40初期プロモーターにより調節する。ベクター
は、cDNA’sの挿入に適した単一HindIII−
制限部位を有する。pNeoからのネオマイシントラン
スフェラーゼ遺伝子(ファルマシア、ウプサラ、スエー
デン)を含むHindIII−BanHI断片を、Bg
lII−HindIII線状化pSV328A+(ヴァ
ン・ヘウヴエル等、ジェイ.ゲン.ヴァイロル.(J.
Gen.Virol.)67、2215−2222、1
986)に連結し、HindIII部位が破壊されたp
SV328Neoを得た。プラスミドpSV328DH
FRから、SV40の初期プロモーター/エンハンサー
、多重クローン化部位及びウサギβ−グロビン転写終結
信号を含むPvuII−NdeI制限断片をNdeI−
SspI線状化pUC18にクローン化してpSV18
を得た。このプラスミドをPvuIIで開放し、これに
よりpUC18の多重クローン加部位及び大部分のβ−
ガラクトシダーゼ配列を除去した。SV40初期プロモ
ーター、ネオマイシン遺伝子及び平滑化押出し断端を有
するウサギβ−グロビン複写終結信号を含むpSV32
8NeoのPvuII−NdeI制限断片を挿入してp
SVβNeOを生成した。このプラスミド中、SV40
初期プロモーター/エンハンサーを含む小Scat−H
indIII制限断片をpUC18の小ScaI−Hi
ndIII制限断片により置換し、pUCβNeoを得
た。最後に、ヒトサイトメガロウイルス即時初期プロモ
ーター/エンハンサー(ボシャート等、セル(Cell
)41、521−530、1985)の大部分を形成す
るプラスミドpRR23の2つの制限断片を分離した。 HindIII部位を平滑化したHindIII−Nd
eI並びにSau3Al断端を平滑化し、HindII
Iを連結したNdeI−Sau3Al制限断片をHin
dIII−SspI線状化pUCβNeoに連結してp
CMβNeoを得た。
【0033】II、5、t−PA/u−PA−e変異体
キメラの発現 t−PA−△K1▽K2/u−PA−e,t−PA−△
FE/u−PA−e及びt−PA−△FEK1▽K2/
u−PAeをプログラム化しているcDNAの発現プラ
スミドは、おのおのが各変異体キメラの完全コード化配
列を含む、pt−PA−△K1▽K2/u−PA,pt
−PA−△FE/u−PA及びpt−PA−△FEK1
▽K2/u−PAのHindIII制限断片をpCMβ
NeoのユニークHindIII制限部位に挿入するこ
とにより構築して、pCMt−PA−△K1▽K2u−
PA、pCMt−PA−△FE/u−PA及びpCMt
−PA−△FEK1▽K2/u−PAをそれぞれ得た。 変異体cDNAを含む発現プラスミドを1、4節に記載
したようにチャイニーズハムスター卵巣細胞を安定に移
入するのに用いた。移入細胞を400μg/mlゲネチ
シン(ジブコ/BRL)耐性を選択し、耐性コロニーを
t−PA−関連抗原、分泌用にスクリーニングし、適当
な細胞系をキメラ蛋白の大量生産用に選択した。大量生
産を、100IU/mlペニシリン、100μg/ml
ストレプトマイシン及び10KIU/mlアプロチニン
を含むオプチメム(Optimem)培地(ジブコ/B
RL)中、本質的に前述のようにして実施した。
【0034】II、6、調整細胞培養培地からt−PA
/u−PA−e変異体キメラ蛋白の精製本発明で特徴付
けられる、組換え体t−PA/u−PA−e分子を、本
質的に先に記載したように亜鉛キレート−セファロース
上、15−40リットルの調整培地のバッチのクロマト
グラフィーにより、次いでu−PA(MA−4DIE8
)(t−PA/u−PA−e及びt−PA−△K1▽K
2/u−PA−eの)に対する、又はtPA(MA=I
C8)(t−PA−△FEK1▽K2/u−PA−eの
)に対する不溶化ネズミモノクローナル抗体への免疫吸
着により精製した。t−PA−△FE/u−PA−eを
本質的に既に記載されるように(スタンプ等、ジャーナ
ル・オブ・バイオロジカル・ケミストリィ(J.Bio
l,Chem.)261、1274−1278、198
6)SP−セファデックスC50によるクロマトグラフ
ィにより、次いで不溶化MA−IC8によるクロマトグ
ラフィにより精製した。抗体カラムからの溶出は、1.
6MKSCNで行ない、t−PA−関連抗原を含むフラ
クションをプールし、0.01%ツィーン80及び10
KIU/mlアプロチニン含有、0.3MNal、0.
1Mアルギニン、0.02MトリスHCl緩衝液、pH
7.4に対し透柝した。t−PA−関連抗原の主要生成
物(2調製品)は、0.70mg/lのt−PA/u−
PA−e,0.46mg/lのt−PA−△K1▽K2
/u−PA−e;0.28mlのt−PA−△FE/u
−PA−e及び0.32−mg/lのt−PA−△FE
K1▽K2/u−PA−eであった。調製品中の2鎖誘
導体はGlu−Gly−Arg−CH2Clの添加(最
終濃度10−4M)により阻害された。使用前にセント
リコン30マイクロ濃縮器(アミコン)で繰り返し洗浄
してアプロチニン及びGlu−Gly−Arg−CH2
Clを除去した。
【0035】実施例III 生化学的特徴 実施例1で生成した2つのキメラプラスミノーゲアクチ
ベーター、及び実施例IIで生成したその2つの変異体
を、生化学的特徴の種々の試験に付した。4つの他のプ
ラスミノーゲンアクチベーター、即ち、自家製u−PA
、市販u−PA、自家製t−PA及び市販t−PAを比
較の目的に用いた。自家製u−PAは、チャイニーズハ
ムスター卵巣細胞中の発現により生成した組換え体、単
鎖u−PAであり、亜鉛キレート−セファロースによる
クロマトグラフィ及びSP−セファデックスC50によ
るクロマトグラフィにより(スタンプ等ジャーナル・オ
ブ・バイオロジカル・ケミストリィ(J.Biol.C
hem.)261、1274−1278、1986参照
、これを引用して明細書記載の一部とする)精製した。 その二鎖形を単鎖形のプラスミン活性化により生成した
。市販u−PA(サルプラーゼ)はエセリシア・コリ(
E.coli)中の発現により生成され、ドイツアーケ
ンのグリューネンタールGmbHから販売される組換え
体UPAであった。この生成物は単鎖形で、二鎖形はプ
ラスミン活性化により生成した。自家製t−PAは、実
施例I及びIIで記載したと同じ方法でチャイニーズハ
ムスター卵巣細胞中t−PAcDNAの発現により生成
し、亜鉛キレート−セファロースによるクロマトグラフ
ィ及び不溶化モノクローナル抗体MA−1C8への免疫
吸着の組合せにより調整培養培地から精製した。市販t
−PA(アクチヴァーゼ)は米国、南サンフランシスコ
、ジェネンテイック・インコーポレーションから販売さ
れる組換え体t−PAであった。生化学的特徴の第一段
階として、以下のアッセーを用いた。
【0036】III、1、SDS−PAGE、即ち、ド
デシル硫酸ポリアクリルアミドゲル中の電気泳動、分子
量を測定するのに用いた。このアッセーで、12%平板
ゲルを用いた。レムリ等、ネイチャー(Nature)
227、680−685、1970参照、これを引用し
て明細書記載の一部とする。
【0037】III、2、SDS−PAGEの免疫ブロ
ッテイングは、u−PA及びt−PAに対する抗血清で
行なう。これは、トウビン等、プロシーデイングス・オ
ブ・ナショナル・アカデミィ・オブ・サイエンス、ユー
エスエイ(Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA)76、4350−4354、1979、これを引
用して明細書記載の一部とする、に従ってニトロセルロ
ースシート上で行なった。
【0038】III、3、アミノ酸分析、これは、6M
HCl中、110℃インヴアクオ(invacuo)で
ベックマン119CLアミノ酸アナライサーで実施した
。III、4、特異活性、これは、アストラップ等、ア
ーカイブス・オブ・バイオケミストリィ・アンド・バイ
オフィジックス(Arch.Biochem.Biop
hys.)40、346−351、1952、これを引
用して明細書記載の一部とする、に従って実施した。結
果は以下の通りであった。精製単鎖t−PA/u−PA
−s(t−PA/scu−PA−s)は、SDS−PA
GE上非還元条件下、二重じまバンドとして、又、還元
条件下、Mr約70,000の単一主バンドとして、移
動した。非還元ゲル上二重じまの両バンドは、t−PA
こt−PAに対する抗血清により免疫活性である、精製
単鎖t−PA/u−PA−e(t−PA/scu−PA
−e)は、SDS−PAGE上、還元条件下Mr約70
,000の単一主バンドとして移動した。両キメラ蛋白
のアミノ酸組成物は、t−PA/u−PA分子の既知配
列から誘導されたものと一致した。ヒブリンプレート上
特異活性は、ザ・ナショナル・インスチチュート・フオ
ア・バイオロジカル・スタンダード・アンド・コントロ
ール、ロンドン、英国から得た、ジ・インターナショナ
ル・リファレンス・プレパレイション・フオア・ウロキ
ナーゼとの比較による測定により、75000IU/m
gのt−PA/scu−PA−s及び65,000IU
/mgのt−PA/scu−PA−e、及び71,00
0IU/mgのt−PA/tcu及び68,000IU
/mgのt−PA/tcu−PA−eとして見出された
。続く研究で、高特異活性をt−PA/scu−PA−
e及びt−PA/tcu−PA−eについて得た。これ
らの値及び自家製t−PA、サルプラーゼ、自家製tc
u−PA及びアクチバーゼの対応特異活性を表Iに示す
【表1】 t−PA/u−PA−eに対する3つの変異体を、主と
してDTEによる還元後SDS−PAGEにより示され
る単鎖形で得た。イムノグロッテイングはキメラにt−
PA−関連及びu−PA−関連抗原の存在確認した。全
単鎖変異体のS−2444(色素産生基質、Pyrog
lu−Gly−Arg−pNa)により測定した特異活
性は、1,000IU/mg以下であった。3つの変異
体のアミノ酸組成は、これらのcDNA配列から推定さ
れるアミノ酸配列と一致した。フイブリンプレート上の
特異活性は68,000IU/mgと200,000I
U/mgの間に及び表Iに示した。  さらに以下の試
験を行った。
【0039】III、5、プラスミンによるキメラの処
理 0.3MNaCl、0.2Mアルギニン及び0.01%
ツィーン80を含む0.02Mトリス−HCl緩衝液、
pH7.4中、実施例Iのキメラ蛋白(最終濃度1.0
−2.0μM)を、37℃でプラスミン(最終濃度は、
モル基礎として0.25−8%)で処理した。時間間隔
で(0−30分)、0.3mMの最終濃度でS−244
4を含む同一緩衝液の800μlに5μlを除去及び添
加した。ウロキナーゼ活性を405nmでの吸収の測定
から決定し、ウロキナーゼの国際標準製品と比較して国
際単位で表わした。 t−PA/scu−PA−s及びt−PA/scu−P
A−eの特異活性はそれぞれ320IU/mg及び10
00IU/mgであった。プラスミンは、アミドール化
による活性ウロキナーゼへの単鎖蛋白の時間依存(ti
me−dependent)変換を起こした。最大変換
は、約43,000IU/mgのt−PA/scu−P
A−s及び50,000IU/mgのt−PA/scu
−PA−e(続く研究で100,000±6.900)
の特異活性に対応するアミド−ル化活性であった。 処理後のキメラの分子形は、還元後12%SDS−PA
GE上でモニターした。これは、プラスミン(モルを基
礎として3%)と30分間37℃でインキュベーション
後、二鎖分子への単鎖キメラの完全変換を示した。自家
製tcu−PA及びプラスミン処理サルプラートの対応
値は表Iに示される。0.05MNaCl、0.01ツ
ィーン80及び0.1Mアルギニン含有0.05Mトリ
ス−HCl緩衝液、pH7.4中、実施例IIの変異体
キメラ(最終濃度5−10μM)をプラスミで(モルを
基礎として1−3%)30分間、37℃で処理した。ウ
ロキナーゼ活性の出現を、試料の少くとも200倍希釈
後405nmでの吸収を測定することによりS−244
4(最終濃度0.3mM)でモニターした。又、プラス
ミンは、アミドール化による活性t−PA/tcu−P
A−e誘導体への全t−PA/scu−PA−e変異体
の時間依存変換を生じた。最大変換後の特異的アミドー
ル化活性は表Iに示す。DTEによるプラスミン処理変
異体の還元後、SDS−PAGEは、2つのポリペプチ
ドバンド、u−PAのCOOH末端ポリペプチド鎖適合
性Mrと移動する一つのバンド及びt−PAのNH2−
末端鎖の予期された大きさの断片と適合性Mrと移動す
る他のバンドの存在を明らかにした。この同定は還元S
DS−PAGEのイミノブロッチングにより確認した。 2鎖の誘導体の系統(stock)を得るため、最大活
性に達したとき、過剰のアプロチニン(2,000KI
U/ml)を加えることによりプラスミンを中和し、試
料をベンズアミジン−セファロースに適用した。溶出を
0.15MNaCl、0.1Mグリシン−HCl緩衝液
、pH2.2で行ない、1mlフラクションを直接、8
0μlの1Mトリス−HCl緩衝液、pH9.0を含む
管に集めた。S−2444に対するアミドール化活性を
有するフラクションをプールし、次の分析に用いた。
【0040】III、6、プラスミノーゲンの活性化実
施例Iの二鎖形のキメラ(最終濃度2.5−5mM)に
よるプラスミノーゲンの活性化を、0.038MNaC
l及び0.01%ツィーン80含有pH7.4の0.0
5Mトリス−HCl緩衝液中、37℃でプラスミノーゲ
ンをインキュベートすることにより測定した。異なる時
間間隔(0−6分)で出現したプラスミンを:試料を1
00ないし200倍希釈後、色素産生プラスミン基質S
−2251(最終濃度0.3M)で測定した。初期活性
速度は、出現プラスミンの濃度対インキュベーション時
間のプロットから得た。これらのプロットから、速度係
数(leinetic  constout)Km及び
K2を得た。触媒効率(K2/Km)は表Iに示す。実
施例IIの変異体に関して、二鎖t−PA/u−PA−
e変異体(最終濃度1.0−1.5nM)による天然プ
ラスミノーゲン(最終濃度15−75μM)の活性化を
、0.038MNaCl及び0.01%ウィーン80含
有pH7.4の0.05Mトリス−HCl緩衝液中、3
7℃でプラスミノーゲンをインキュベートすることによ
り測定した。異なる時間間隔(0−5分)で出現したプ
ラスミンを試料の50倍希釈後S−2251(最終濃度
1mM)で測定した。初期活性速度を出現プラスミンの
濃度対インキュベーション時間のプロットから得た。速
度係数をデータのラインウィーヴァ−バルク(Line
weaver−Burk)プロットの直線状回帰分析に
より決定した。触媒効率(K2/Km)は表Iに示す。 実施例1の二鎖キメラによるプラスミノーゲンの活性速
度に対するフイブリンの効果は、0.038MNaCl
及び0.01%ツィーン80含有、キメラ添加(最終濃
度1.25又は1.5mM)前CNBr−消化フイブリ
ノーゲン(最終濃度0.05−1.0μM)を加えたp
H7.40.05Mトリス−HCl緩衝液中、37℃で
、プラスミノーゲン(最終濃度0.1−2μM)のイン
キュベーションにより評価した。出現したプラスミンを
、試料を20倍に希釈後上記のように測定した。CNB
R消化フイブリノーゲンの添加により両キメラによるプ
ラスミノーゲンの活性速度は濃度に従って増加すること
を示した。2ないし3倍の刺激因子は自家製tcu−P
A又はプラスミン処理セファロースで観察されたものと
非常に似ているが、t−PAにより観察される140な
いし200倍のものよりも非常に低い(表I)。   実施例IIの二鎖形の変異体によるプラスミノーゲ
ンの活性速度に対するフイブリンの効果は、0.038
MNaCl及び0.01ウィーンを含有し、変異体の添
加(最終濃度1nM)の添加前、CNBr−消化フイブ
リノーゲン(最終濃度0.1−2.0μM)を有する、
0.05Mトリス−HCl緩衝液、pH7.4中、37
℃でプラスミノーゲン(最終濃度1μM)をインキュベ
ーションすることにより評価した。出現したプラスミン
を試料の20倍希釈後上述したように測定し、初期活性
速度を決定した。 CNBr消化フイブリノーゲンの添加によって、3つの
全ての二鎖形の変異体によるプラスミノーゲンの活性速
度は濃度に従って増加することを示した。表Iは、初期
フイブリン濃度の存在下の初期活性速度をフイブリン不
存在下のそれで割った比として計算された増加因子を示
す。この増加因子は、tcu−PAのそれと同一オーダ
ーでのものである。
【0041】III、7、精製フイブリンへの結合0.
01%ツィーン80及び1mg/mlBSA含有pH7
.4、0.038MNaCl、0.05Mトリス−HC
l緩衝液中、ヒトフイブリノーゲン(最終濃度0−3.
2mg/ml)をscu−PA、tcu−PA、t−P
A/scu−PA−s、t−PA/tcu−PA−s、
t−PA/scu−PA−e、t−PA/tcu−PA
−e、単鎖又は二鎖t−PA或いはアクチヴァーゼと混
合した(最終濃度50−200ng/ml)。混合物を
、トロンビンを20NIH単位/mlの最終濃度まで添
加することにより凝固した。次いで37℃で1分インキ
ュベーションし、トロンビンを、D−Ile−Pro−
Arg−CH2Cl(10μM最終濃度)の添加により
不活性化してウロキナーゼの不活性を防止し、そして試
料を10,000gで1分間遠心分離した。上清中のu
−PA−関連又はt−PA−関連抗原の濃度を、特異的
エリサにより測定した。スタンプ等、ジャーナル・オブ
・バイオロジカル・ケミストリィ(J.Biol.Ch
em.)261、17120−17126;1986及
びホルヴォート等、スロンボシス・アンド・ヘモスタシ
ス(Thromb.Haemostas.)54、68
4−687、1985参照、これらを引用して明細書記
載の一部とする。実施例IIの変異体について、0.0
1%ツィーン80及び1mg/mlウシ血清アルブミン
含有pH7.4、0.038MNaCl0.05Mトリ
ス−HCl緩衝液中、プラスミノーゲン除去ヒトフイブ
リノーゲン(最終濃度0ないし3.2mg/ml)を単
鎖又は二鎖t−PA/u−PA−e変異体(最終濃度1
00ng/ml)と混合した。混合物をトロンビンを2
0NIH単位/mlの最終濃度まで添加することにより
凝固した。37℃で1分間インキュベーション後、トロ
ンビンをD−Ile−Pro−Arg−CH2Cl(最
終濃度10μM)の添加により不活性化し、試料を10
,000gで1分間遠心分離した。上清中のt−PA−
関連抗原の濃度を上記の特異的エリサにより測定した。 結果を表Iに示す。これは、単鎖及び二鎖キメラ蛋白は
u−PA及びt−PAのフイブリン親和性中間体を有す
ることを示す。表Iで、フイブリンプレート上及びS−
2444上の特異活性の全ての値は、3又はそれ以上の
測定の平均値±SDである。フイブリン親和性の値は3
ないし7実験の平均値±SDである。星印は単鎖形を用
いたことを意味する。III、8、血漿ミリュー中のフ
イブリン血餅溶解及びフイブリノーゲン溶解実施例I及
びIIのキメラ蛋白の、並びに比較の基質(最終濃度は
0.01−5.0μg/mlに及ぶ)の比較線維素溶解
能力及びフイブリン特異性は、ヒトクエン化(citr
ated)血漿中に懸濁した125I−フイブリン−標
識化ヒト血漿血餅よりなる系内で測定した。試験方法は
、ザマロン等、スロンボシス・アンド・ヘモスタシス(
Thromb.Haemost.)52、19−23、
1984により記載されており、これを引用して明細書
記載の一部とする。フイブリノーゲンレベルは慣用の凝
固速度アッセーで測定した。試験した全ての単鎖及び二
鎖形のプラスミノーゲンアクチベーターは、ヒト血漿中
に浸漬した標識化血漿血餅の時間及び濃度依存溶解を誘
導した。結果は、2時間で50%血餅溶解(C50)を
得るのに必要な濃度として、又、2時間後の残留フイブ
リノーゲンレベルとして示した。これらの結果は表II
に示す。
【表2】 それは、値がu−PAの値と、又はt−PAの値と適合
することを示す。
【0042】実施例IV 動物モデル内での薬物動態学的性質 プラスミノーゲンアクチベーターの薬動学は、3匹のウ
サギのグループに0.1mg/kgの試験物質を静脈内
ボーラス注射後、異なる時間間隔で血漿中のt−PA−
関連又はv−PA−関連抗原濃度を測定することにより
決定した。ホルヴォート著、スロンボシス・アンド・ヘ
モストシス(Rhromb.Haemost.)54、
684−687、1985及びスタンプ著、ジャーナル
・オブ・バイオロジカル・ケミストリィ(J.Biol
.Chem.)261、17120−17126、19
86参照。これらを引用して明細書記載の一部とする。 結果は半対数用紙上にプロットし、2つの指数用語の和
、グラフ曲線剥離(peeling)によるC(t)=
Ae−αt+Be−βtにあてはめた(ギバルディ及び
パーリアー、ファーマコカイネティクス(Pharma
cokinetics)マーセル・デッカー・インコ.
ニューヨーク、1983、これを引用して明細書記載の
一部とする)。それに加えて、抗原対時間曲線の直線末
端部分が、縦切片Bを生ずると推定した。この線はスロ
ープ−βを有する。 推定値を初期値から引き、集めたデータをスロープ−α
及び縦切片Aを有する線とあてはめた。血漿から抗原の
消失することは一つの中央分画(conpartmen
t)及び中央分画から起こる排出(eliminati
on)を伴う一つの周辺分画からなる二分画乳頭状モデ
ルにより表わした。薬動学的パラメーターは、ギバルデ
ィ及びパーリアーにより導かれた標準式を用いこれらの
係数及び指数から計算した。以下の薬物配列(disp
osition)パラメーターを導いた。中央分画の容
量Vc=用量/(A+B):分布の全容量VD=用量/
B:曲線下の推定領域AUC=A/α+B/β:血漿ク
リアランスClp=用量/AUC:初期半減時間t1/
2(α):及び終末半減期t1/2(β)。最も適切な
パラメーターt1/2(α)の結果の要約を表IIIに
示す。
【表3】 ボーラス注射後の血液からのキメラ蛋白及び比較物質の
分配の薬動学的パラメーターも、ハムスターで測定した
。測定及び計算は、各3匹のハムスターのグループに0
.25mg/kgのボーラス注射後、ウサギについてと
同様の方法で行なった。結果の要約は、表IIIに示す
。 さらに、一連の試験をヒヒのプラスミノーゲンアクチベ
ーター(サルプラーゼ及びt−PA−△FE/scu−
PA−e)で行なった。u−PA−関連抗原を、サルプ
ロースの注入前並びに注入後1、2、5、7、10、1
5、20及び30分に採った血液試料について測定した
。一方t−PA−関連抗原はt−PA−△FE/scu
−PA−eの注入前並びに注入終了後15、30、60
、90及び120分に採った血液試料について測定した
。血漿からの抗原の消失を示す実験データを、2つの指
数(exp)用語の和:C(t)=Rexp(−αt)
+Sexp(−βt)とあてはめた。この凾数の係数(
R及びS)及び指数(α及びβ)は、上記したようにグ
ラフ曲線剥離による半対数プロットから得た。薬動学的
パラメーターは、ギバルディ及びパーリアーから導かれ
た標準式を用い、これらの係数及び指数から計算した。 初期半減時間及び血漿クリアランスについて得られた値
は表IIIに示され、データは平均値±SEDを表わす
。星印で示されるデータは、サルプラーゼに対しp<0
.01を有する。ウサギで試験したscu−PAは、サ
ンド、バーゼル、スイスから得た天然scu−PAであ
った。ハムスターモデルでは、自家製scu−PAを用
いた。
【0043】実施例V 動物モデル内での血栓崩壊性質 キメラ蛋白及び比較物質の血栓崩壊能力をウサギ、ハム
スター及びヒヒで評価した。ウサギ肘静脈血栓症モデル
は、コレン等ジェイ.キン.インヴェスト.(J.Ch
in.Invest.)72、368−376、198
3により前に記載されている。これを引用して明細書記
載の一部とする。 本研究では、125I−標識化肘静脈血栓を30分間熟
成し(age)、次いで、プラスミノーゲンアクチベー
ターを、10%ボーラス注射、続いて反対の辺緑耳静脈
を経て4時間かけて残り90%用量の連続的注入により
投与した。注入終了後、30分、肘静脈切片の残留放射
活性を計算することにより、血栓崩壊を定量した。1m
lの血液試料を0.01Mクエン酸塩溶液に加え、u−
PA抗原又はt−PA抗原の、並びに残留フィブリノー
ゲン及びα2−抗プラスミンレベルの測定に用いた。
【0044】第一試験系列では、対照動物に溶剤注入後
30分に測定した溶解は11%±1%であった。同様の
スロープを有する線状用量依存溶解を試験した3化合物
、即ち天然scu−PA、t−PA/scu−PA−s
及びt−PA/scu−PA−eについて得た。同様の
範囲の溶解が3つの全ての試験化合物について得られ、
0.2ないし3.2mg/kgの濃度範囲で注入したと
き、12%ないし34%溶解を生じた。11±1%のバ
ックグランド溶解の収集後、用量応答データを、由来か
ら出た線状回帰線とあてはめ、≧0.95の相関係数を
生じた。溶解はmg/kg投与量当りの%溶解(血栓崩
壊能力)及びμg/ml定常状態u−PA−関連又はt
−PA−関連抗原当りの%溶解(特異的血栓崩壊活性)
として表わした。用量回帰線に対する溶解のスロープは
、3つの全化合物について非常に類似し、一方μg/m
l血漿抗原レベル当りの溶解は、天然scu−PAより
も2つのキメラは2倍高かった。
【0045】実験の第二系列では、対照動物への溶剤の
注入後30分で測定した溶解は8±1%であった。血餅
溶解の線状用量依存程度は試験した全3化合物、即ち、
サルプラーゼ、t−PA−△FE/scu−PA−e及
びアクチヴァーゼについて得た。しかしながら、t−P
A−△FE/scu−PA−eについて得たスロープは
、サルプラーゼ又はアクチヴァーゼのものより有意に急
公配であった。データは表IVに示す。
【表4】 全ての試験したプラスミノーゲンアクチベーターは、注
入終了30分後の事実上未変化のフィブリノーゲンレベ
ルより延期されるように、全身性線維素溶解活性化なし
に血栓崩壊を生じた。
【0046】幾つかのプラスミノーゲンアクチベーター
(キメラ、変異体及び比較蛋白)の血栓崩壊能力を、さ
らにハムスター肺塞栓症モデルで評価した。アトロピン
の0.25mg/mlの50μlを筋肉内注射10後投
与した6−8週令の体重80−100gの非近交系ハム
スター(Pfd gold,リューベン大学、ベルギー
)を、ペントバルビタールを食塩水中20mg/mlに
希釈したペントバルビタール溶液0.3mlを腹腔内注
射して麻酔した。2FGカテーテルを次いで血液サンプ
リングのために大腿部静脈に設置した。肺塞栓症を起こ
す手続は以下の通りであった。300μl新鮮凍結ヒト
血漿、約500,000cpmの125I含有5μlヒ
ト125I−標識化フィブリノーゲン並びにウシトロン
ビン(10単位/ml)及びCaCl2(0.5M)の
混合物50μlの混合物を8FGカテーテルに吸引した
。カテーテルを30分間37℃でインキュベートし、次
いで血漿血餅を陽圧で静かに除去し、食塩水中、30分
間洗浄し、1cm切片にカットし(全容量約25μl)
て、放射性同位体を測定した。放射性標識化血餅を次い
で注射のために6FGカテーテルに吸引した。 左肘静脈を露出し、標識化血漿血餅を含むカテーテルを
腕頭静脈内に導入し1cm進め、そこで注射した。血餅
は通常肺に血栓したが、時に心臓にトラップした。次い
で6FGカテーテルを2FGカテーテルと置き換え、こ
れを通して0.1mlの20mg/mlヨウ化ナトリウ
ム溶液を注射し、続いて1,000単位/kgのヘパリ
ンをボーラス注射した。血栓崩壊剤又は食塩水を0.0
1%ツイーン80含有食塩水で全量350μlに希釈後
60分にわたり、定速注入ポンプを用いて2FG肘静脈
カテーテルを経て注入した。注入終了30分後、動物を
ペントバルビタールの過剰量で犠牲にし、胸部を開き、
大静脈と大動脈を小さな血液クリップで留めた。心臓と
両肺を除去し、それぞれ分離し、その放射性同位体含量
を測定した。血餅溶解の程度を、血餅中に初めに存在し
た放射活性と、肺及び心臓中の残留放射活性との差とし
て測定した。血液試料(0.2ml)を注入開始直前、
並びに60分及び90分後にクエン酸三ナトリウ0.0
11M最終濃度まで加えた。これらの試料を、放射活性
、フィブリノーゲン、α2−抗プラスミン及びt−PA
−関連又はu−PA−関連抗原の測定に用いた。注入に
より、全身性フィブリノーゲン又はα2−抗プラスミン
を消費することなく、本質的に直線状の用量応答曲線を
生成した。用量応答データ(血栓崩壊能力の測定につい
てのmg/kgでの用量に対する%溶解又は特異的血栓
崩壊活性の測定についてのμg/mlでの定常状態血漿
レベルに対する%溶解)をバックグランド溶解で収集し
、収集データを統計的プログラムを用いて、由来から出
た線状回帰線とあてはめた。直線スロープは、注入化合
物のmg/kg当りの%溶解として、又はt−PA−関
連又はu−PA−関連抗原のμg/ml定常状態血漿レ
ベル当りの%溶解として表わした。データは表IVに示
し、ほとんどの試験プラスミノーゲンアクチベーターが
血栓崩壊能力で有意に高い位を示す。t−PA−dhF
E/scu−PA−eを除き同様の結果を生じることが
判る。
【0047】幾つかプラスミノーゲンアクチベーター(
サルプロース及びt−PA−△FE/scu−PA−e
)の血栓崩壊能力を、さらにヒヒ大腿静脈血栓症モデル
で評価した。この目的のため、7−18kgの各性のヒ
ヒ(パピオ・ハマドラウス( Papio hamad
raeus))を、5mgジアゼパム筋肉内に前投薬後
、10mg/kgケタミン塩酸塩(イマルギン500、
サノフィ、ブラッセル、ベルギー)及び0.06mg/
kgアトロピンを筋肉内に投与して麻酔した。気管内イ
ンキュベーション後、レスピレーターで肺に通気した。 麻酔は、30mgペントパルビタールを静脈内に投与す
ることにより維持した。大腿静脈血餅形成の外科手順は
次の通りであった。大腿静脈を鼠径部の5cm切り口を
経て露出し、静脈を鼠径部の大腿静脈の入口からはっき
りみえる(sapheno.)大腿接合部の2cm下ま
できれいにした。細い側枝と深い大腿静脈は、ポルテッ
クスカニューレを挿入した主筋皮枝を除いて連結した。 次いで羊毛糸を静脈の内腔に4cmの距離にわたって挿
入した。出血が止ると、静脈切片を分離するため、静脈
の近くと遠くの両方を締め、切片は、側枝カテーテルを
経て全ての血液を空にした。容積測定注入器から食塩水
を管が十分に広がるまで注入することにより測定した片
切の容積は、0.8ないし1.0mlであった。次いで
血栓を以下のようにして生成させた。1ないし2×10
6cpmを含む約10−20μlの125I−標識化ヒ
トフィブリノーゲンを鮮血と混合し、分離静脈切片の測
定容量に対応する容量まで1.0ml注入器内に吸引し
た。次いで切片を側枝カテーテルを経て食塩水を引き出
すことにより空にし、10mMCaCl2含有0.2m
lトロンビン(100NIHU/ml)溶液を、次いで
直ちに血液及び放射活性フィブリノーゲンの混合物を注
入した。次いで綿棒を管の上に置き、静脈切片からもれ
る血液を吸収させた。大低の場合、血餅が速やかに形成
し、その後30分間熟成させた。次いで両管締め具を除
去し、傷ついた足を一時的に閉じた。放射性同位体計数
のため綿棒を除去し、血餅に伝わった放射活性の量を、
管中の放射活性の元の量から綿棒損失、注入器に残る放
射活性及び全血液放射活性を引くことにより計算した。 プラスミノーゲンアクチベーターは、10%をボーラス
注射として静脈内に、次いで残り90%用量を2時間に
わたり枝静脈を経て連続的に注入して投与した。動物は
、ヘパリンで抗凝固した(静脈ボーラスとして300単
位/kg及び実験終了まで60単位/kg/時の連続注
入)。血栓崩壊は、注入終了後30分、大腿静脈切片の
残留放射活性の測定により定量した。この目的のため、
大腿静脈の血栓切片を、両端を注意して縫合したのち除
去し、静脈切片中の残留放射活性物質を測定した。溶解
の程度は、血餅中に結合しているとして元から計算され
た放射活性と静脈切片中の残留放射活性の差で表わし、
%で表わした。2ml血液試料を、注入開始前、開始後
1時間間隔で、そして実験終了時にチエン酸塩(最終濃
度0.01M)に加えた。血漿試料を、放射活性の測定
に、又、フィブリノーゲン、α2−抗プラスミン及び抗
原測定に用いた。注入により、全身フィブリノーゲン又
はα2−抗プラスミン消費なしに、実質的に直線状の用
量応答曲線を生じた。直線状回帰線をハムスターを用い
た試験と同様の方法で描いた。 得られる線スロープを注入化合物のmg/kg当りの%
として(血栓崩壊能力)又はu−PA−関連抗原のμg
/ml定常状態血漿レベル当りの%として(特異的血栓
崩壊活性)表わした。データは表IVに示す。表IVで
は、全データは平均値±SEMを示す。ウサギモデルで
用いたscu−PAは天然scu−PAで、一方、ハム
スターモデルでは、自家製scu−PAを用いた。幾つ
かの統計的データを示す。表IVから、試験したほとん
ど全てのプラスミノーゲンアクチベーターの血栓崩壊能
力は、3つの動物モデルで有意に高い血栓崩壊能力を有
するt−PA−△FE/scu−PA−eを除き、相対
的であることを導くことができる。表IIIとの比較に
より、この効果は、かなり高い特異的血栓崩壊活性と組
合さった遅延クリアランスによるものであることが判る
。遅延クリアランスは、又、試験した他の2つのプラス
ミノーゲンアクチベーターにも見られたが、これらは、
減少した特異的血栓崩壊活性の結果として目だった血栓
崩壊能力を有しなかった。
【0048】実施例V ハムスター肺塞栓症モデルでのt−PA−△FE/sc
u−PA,アクチヴァーゼ及びサルプラーゼのボーラス
注射による血栓崩壊 試験は、肺塞栓症のハムスターに0.25−1.0mg
/kgサルプラーゼ、0.008−0.064mg/k
gt−PA−△FE/scu−PA−e及び0.062
−1.0mg/kgアクチヴァーゼをボーラス注射して
行なった。t−PA−△FE/scu−PA−eの血栓
崩壊能力は、サルプラーゼ及びアクチヴァーゼのそれよ
りも明らかにすぐれていることを示した。事実、mg/
kg化合物に対する%溶解の直線状回帰線スロープは、
t−PA−△FE/scu−PA−eは1240±29
0で、これに比べサルプラーゼは36±7でアクチヴァ
ーゼは77±15であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】  ヒトt−PAの一次構造を示すアミノ酸配
列である。
【図2】  ヒトAcu−PAの一次構造を示すアミノ
酸配列である。
【図3】  実施例で用いたキメラブラスミノーゲンア
クチベーターの図解的表現である。

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  その分子中に、(a)ウロキナーゼタ
    イププラスミノーゲンアクチベーターから誘導され、且
    つウロキナーゼタイププラスミノーゲンアクチベーター
    の全ての酵素活性を実質的に有するポリペプチド構造、
    及び(b)ウロキナーゼタイププラスミノーゲンアクチ
    ベーターと比べてすぐれたインビボ血栓崩壊能力をキメ
    ラプラスミノーゲンアクチベーターに付与する能力を有
    するポリペプチド構造、を含む、キメラプラスミノーゲ
    ンアクチベーター。
  2. 【請求項2】  ウロキナーゼタイププラスミノーゲン
    アクチベーターの酵素活性を有する該ポリペプチド構造
    が、単鎖ウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーター
    のC末端セリンプロテアーゼ部位を含む、請求項1のキ
    メラプラスミノーゲンアクチベーター。
  3. 【請求項3】  ウロキナーゼタイププラスミノーゲン
    アクチベーターの酵素活性を有する該ポリペプチド構造
    が、単鎖ウロキナーゼタイププラスミノーゲンアクチベ
    ーターの138から411までのアミノ酸残基を含む、
    請求項1のキメラプラスミノーゲンアクチベーター。
  4. 【請求項4】  すぐれたインビボ血栓崩壊能力をキメ
    ラプラスミノーゲンアクチベーターに付与する能力を有
    する該ポリペプチド構造が、生物からのキメラプラスミ
    ノーゲンアクチベーターのクリアランスを減少させ、一
    方、インビボでのその特異的血栓崩壊能力を比較的維持
    する能力を有するポリペプチド構造を含む、請求項1の
    キメラプラスミノーゲンアクチベーター。
  5. 【請求項5】  すぐれたインビボ血栓崩壊能力をキメ
    ラプラスミノーゲンアクチベーターに付与する能力を有
    する該ポリペプチド構造が、組織型プラスミノーゲンア
    クチベーターから誘導された、請求項1のキメラプラス
    ミノーゲンアクチベーター。
  6. 【請求項6】  すぐれたインビボ血栓崩壊能力をキメ
    ラプラスミノーゲンアクチベーターに付与する能力を有
    する該ポリマー構造が、組織型プラスミノーゲンアクチ
    ベーターの1から3までの、及び87から274までの
    アミノ酸残基を含む、請求項1のキメラプラスミノーゲ
    ンアクチベーター。
  7. 【請求項7】  その分子中に、(a)単鎖ウロキナー
    ゼタイププラスミノーゲンアクチベーターの138から
    411までのアミノ酸残基を含むポリペプチド構造、及
    び(b)組織型プラスミノーゲンアクチベーターの1か
    ら3までの、及び87から274までのアミノ酸残基を
    含むポリペプチド構造、を含む、請求項1のキメラプラ
    スミノーゲンアクチベーター。
  8. 【請求項8】  請求項1のキメラプラスミノーゲンア
    クチベーターをコード化するDNA切片。
  9. 【請求項9】  請求項8のDNA切断を含む表現ベク
    ター。
  10. 【請求項10】  請求項9の表現ベクターにより移入
    されるか形質転換され、そして請求項1のキメラプラス
    ミノーゲンアクチベーターを表現する能力を有する原核
    又は真核細胞。
  11. 【請求項11】  その分子中に、(a)ウロキナーゼ
    タイププラスミノーゲンアクチベーターから誘導され、
    ウロキナーゼタイププラスミノーゲンアクチベーターの
    全ての酵素活性を実質的に有するポリペプチド構造、及
    び(b)ウロキナーゼタイププラスミノーゲンアクチベ
    ーターと比べてすぐれたインビボ血栓崩壊能力をキメラ
    プラスミノーゲンアクチベーターに付与する能力を有す
    るポリペプチド構造、を含むキメラプラスミノーゲンア
    クチベーターの製造法であって、該方法は、−該キメラ
    プラスミノーゲンアクチベーターをコード化するDNA
    切片を組み立てること、−該表現ベクターにより原核又
    は真核細胞を形質転換すること、−該形質転換細胞を培
    養すること、及び−該キメラプラスミノーゲンアクチベ
    ーターを含む培養培地を収集すること、のステップを含
    む。
  12. 【請求項12】  血栓崩壊疾患の処置に用いる医薬組
    成物であって、該組成物は有効量のキメラプラスミノー
    ゲンアクチベーターを製薬上許容しうる賦形剤と共に含
    み、該キメラプラスミノーゲンアクチベーターは、その
    分子中に、(a)ウロキナーゼタイププラスミノーゲン
    アクチベーターから誘導され、且つウロキナーゼタイプ
    プラスミノーゲンアクチベーターの全ての酵素活性を実
    質的に有するポリペプチド構造、及び(b)ウロキナー
    ゼタイププラスミノーゲンアクチベーターに比べてすぐ
    れたインビボ血栓崩壊能力をキメラプラスミノーゲンア
    クチベーターに付与を能力を有するポリペプチド構造、
    を含む。
  13. 【請求項13】  ウロキナーゼタイププラスミノーゲ
    ンアクチベーターの酵素活性を有する該ポリペプチド構
    造が、単鎖ウロキナーゼタイププラスミノーゲンアクチ
    ベーターのC末端部位を本質的に含む、請求項12の医
    薬組成物。
  14. 【請求項14】  ウロキナーゼタイププラスミノーゲ
    ンアクチベーターの酵素活性を有する該ポリペプチド構
    造が、単鎖ウロキナーゼタイププラスミノーゲンアクチ
    ベーターの138から411までのアミノ酸残基を含む
    、請求項12の医薬組成物。
  15. 【請求項15】  すぐれたインビボ血栓崩壊能力をキ
    メラプラスミノーゲンアクチベーターに付与する能力を
    有する該ポリペプチド構造が、生物からのキメラプラス
    ミノーゲンアクチベーターのクリアランスを減少させ、
    一方、インビボでのその特異的血栓崩壊能力を比較的維
    持する能力を有するポリペプチド構造を含む、請求項1
    2の医薬組成物。
  16. 【請求項16】  すぐれたインビボ血栓崩壊能力をキ
    メラプラスミノーゲンアクチベーターに付与する能力を
    有する該ポリペプチド構造が、組織型プラスミノーゲン
    アクチベーターから誘導された、請求項12の医薬組成
    物。
  17. 【請求項17】  すぐれたインビボ血栓崩壊能力をキ
    メラプラスミノーゲンアクチベーターに付与する能力を
    有する該ポリペプチド構造が、組織型プラスミノーゲン
    アクチベーター分子の1から3までの、及び87から2
    74までのアミノ酸残基を含む、請求項12の医薬組成
    物。
  18. 【請求項18】  有効量のキメラアクチベーターと製
    薬上許容しうる賦形剤を含む医薬組成物であって、該キ
    メラプラスミノーゲンアクチベーターは、その分子中に
    、(a)単鎖ウロキナーゼタイププラスミノーゲンアク
    チベーターの138−411アミノ酸残基を含むポリペ
    プチド構造、及び(b)組織型プラスミノーゲンアクチ
    ベーターの1から3までの、及び87から274までの
    アミノ酸残基を含むポリペプチド構造、を含む。
  19. 【請求項19】  キメラプラスミノーゲンアクチベー
    ターを、それが必要な患者に投与することを含む血栓塞
    栓疾患の処置方法であって、該キメラプラスミノーゲン
    アクチベーターは、その分子中に、(a)ウロキナーゼ
    タイププラスミノーゲンアクチベーターから誘導され、
    且つウロキナーゼタイププラスミノーゲンアクチベータ
    ーからの全ての酵素活性を実質的に有するポリペプチド
    構造、及び(b)ウロキナーゼタイププラスミノーゲン
    アクチベーターと比べてすぐれたインビボ血栓崩壊能力
    をキメラプラスミノーゲンアクチベーターに付与する能
    力を有するポリペプチド構造、を含む。
  20. 【請求項20】  ウロキナーゼタイププラスミノーゲ
    ンアクチベーターの酵素活性を有する該ポリペプチド構
    造が、単鎖ウロキナーゼタイププラスミノーゲンアクチ
    ベーターのC末端セリンプロテアーゼ部位を含む、請求
    項19の血栓塞栓疾患の処置方法。
  21. 【請求項21】  ウロキナーゼタイププラスミノーゲ
    ンアクチベーターの酵素活性を有する該ポリペプチド構
    造が、単鎖ウロキナーゼタイププラスミノーゲンアクチ
    ベーターの138から411までのアミノ酸残基を含む
    、請求項19の血栓塞栓疾患の処置方法。
  22. 【請求項22】  すぐれたインビボ血栓崩壊能力をキ
    メラプラスミノーゲンアクチベーターに付与する能力を
    有する該ポリペプチド構造が、生物からのキメラプラス
    ミノーゲンアクチベーターのクリアランスを減少させ、
    一方、インビボでの特異的血栓崩壊活性を比較的維持す
    る能力を有するポリペプチド構造を含む、請求項19の
    血栓塞栓疾患の処置方法。
  23. 【請求項23】  すぐれたインビボ血栓崩壊能力をキ
    メラプラスミノーゲンアクチベーターに付与する能力を
    有する該ポリペプチド構造が組織型プラスミノーゲンア
    クチベーターから誘導された、請求項19の血栓塞栓疾
    患の処置方法。
  24. 【請求項24】  すぐれたインビボ血栓崩壊能力をキ
    メラプラスミノーゲンアクチベーターに付与する能力を
    有する該ポリペプチド構造が、組織型プラスミノーゲン
    アクチベーター分子の1から3までの、及び87から2
    74までのアミノ酸残基を含む、請求項19の血栓塞栓
    疾患の処置方法。
  25. 【請求項25】  該キメラプラスミノーゲンアクチベ
    ーターがその分子中に、(a)単鎖ウロキナーゼタイプ
    プラスミノーゲンアクチベーターの138から411ま
    でのアミノ酸残基を含むポリペプチド構造、及び(b)
    組織型プラスミノーゲンアクチベーターの1から3まで
    の、及び87から274までのアミノ酸残基を含むポリ
    ペプチド構造を含む、請求項19の血栓塞栓疾患の処置
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014527805A (ja) * 2011-09-08 2014-10-23 アンスティチュ ナショナル ドゥ ラ サンテ エ ドゥ ラ ルシェルシュ メディカル 新規の突然変異組織プラスミノーゲン活性化因子及びその使用

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