JPH04345431A - 貨車荷役装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】各種車両の鉄道貨車への積込み、
積卸しするための荷役装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、各種車両の鉄道貨車への積込み、
積卸しするための荷役は、１つには編成された貨車列車
の各貨車の間に渡り板を渡して、一方の端の貨車から、
車両を自走させて他方の端の貨車へ向けて順送りに積込
み、積卸しの際はこの逆方向に車両を自走させて一方の
端の貨車から積卸す方法、即ちピギーバック方式が行わ
れている。

【０００３】他の方法として、ブームを有するクレーン
例えばモービルクレーンあるいは門形クレーンの設置に
よって、車両を吊上げて貨車に積込み、または積卸しす
る方法、即ちスタッカ方式が用いられている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の前記第１の方法
は、列車の一方の端が開放されていることを要し、かつ
積載される車両が自走する必要があり、列車の中間の貨
車では積込み、あるいは積卸しすることができない。他
方、第２の方法は、車両を安全に吊上げるために、クレ
ーンと車両側に保持のための装置または部材を必要とす
る。また、電化した区間においては架線があるために使
用できず、強いて行うには、ディーゼル動車を連結して
、架線のない路線に列車を移動する必要がある。また門
形クレーンの設置は大きい費用と場所とを必要とする、
という欠点がある。

【０００５】本発明の目的は、編成された列車の任意の
位置にある貨車に、容易な手段によって車両を積込み、
あるいは積卸しできる装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の貨車荷役装置は
、自走して貨車に横付けし、その後、前記積込まれる車
両をその上に載せられる移載台車と、該移載台車と貨車
との間を車両を積載した状態で横移動が可能であるパレ
ットと、それらの駆動装置および操作制御機構とを含む
装置である。

【０００７】移載台車は、油圧モータによる単独駆動と
油圧機構による独立ステアリング機構を持つ複数の車輪
を有し、この車輪はターンテーブル等によって移載台車
に枢着して、車両の走行方向を変えることができる。ま
た台車本体を支持する複数のジャッキを有し、かつ貨車
との係合部を有する。車両を台車上に導くための傾斜進
入路を前後に備え、この傾斜進入路は移載台車の自走時
には挙上される。

【０００８】パレットは移載台車に備えた油圧シリンダ
と受動部によって連結されて横移動され、円滑な移動の
ための複数のローラスキッド（多数のローラよりなる重
量物運搬用のそり）を底部に有する。

【０００９】

【作用】移載台車の単独駆動と独立ステアリング機構を
持つ車輪の回転と方向の作動を、各車輪間に電気油圧制
御によって同調させることにより、台車の前後進、旋回
、横行、斜行が可能となり、軌道上の貨車に接近し横付
けできる。同時にジャッキにより、移載台車と貨車との
高さを調節し、係合部により互いに係合させ、車両の移
動による荷重の変化により生ずる沈下、浮上、あるいは
ずれに整合させる。

【００１０】パレットは通常は貨車に備えられ、その上
に積込まれる車輪が載せられ、荷役のさいに移載台車に
ある油圧シリンダによって横移動されて、車両はパレッ
トに載せられた状態のまま積込み、あるいは積卸しされ
る。この荷役装置の移載台車が積込みと積卸しの両方の
ヤードに備えられることにより、トレーラー等の車両は
、輸送中はトラクターが不要となり、自動車の場合も運
転者を必要としない。また、編成された列車の任意の位
置にある貨車の車両の荷役が可能である。

【００１１】またこの装置では、貨車側にローラスキッ
ドの円滑な走行のために床面に鉄板を張る等の整備と移
載台車との係合部の改造が必要である。

【００１２】

【実施例】次に本発明の実施例について、図面を参照し
て説明する。図１（ａ），（ｂ）はそれぞれ本発明の貨
車荷役装置の一実施例の平面図と側面図である。図２（
ａ），（ｂ），図３（ａ），（ｂ）は図１に示す移載台
車３と貨車２０との間のパレット１１と積載車両２１の
移動の説明図、図４は移載台車と貨車との係合部を示す
図、図５は傾斜進入路を示す図である。

【００１３】図１（ａ）のように、貨車列車１の無蓋の
貨車２０に車両の荷役のために、移載台車３が自走によ
り接近し横付けする。この自走は移載台車３の下部に備
えたエンジン４により駆動される油圧ポンプ４ａと、そ
れぞれ単独に油圧モータを具備し、かつ移載台車３にタ
ーンテーブル（不図示）によって枢着され、ターンテー
ブルの回動によって車輪５の方向を変化できる独立のス
テアリングが可能な車輪５により行われる。こうした各
車輪の回転と方向を、電気油圧制御により同調させるこ
とによって、移載台車３は前後進、旋回、横行、斜行す
ることができる。なお、制動装置としてエアブレーキお
よび駐車ブレーキを設けている（不図示）。この自走は
、移載台車３の上に車両が載せられていない状態で行わ
れ、その際に、傾斜進入路６はその先端７を油圧機器等
による挙上装置８によって、走行に支障のない高さまで
図５（ａ），（ｂ）に示すように挙上される。

【００１４】移載台車３は貨車２０に横付けした後に、
図１（ｂ）のように、積載する車両２１等の荷重を支え
、かつ移載台車３と貨車２０との高さを合せるために、
複数のジャッキ９を有し、移載台車３と貨車２０にある
係合部１０を備えて、互いの関係位置を保持する。 係合部１０の１例を図４（ａ），（ｂ）に示す。次に、
図２（ａ），（ｂ）および図３（ａ），（ｂ）により積
卸しの例を説明する。両図とも（ａ）はパレットと車両
２１が貨車２０上にあり、（ｂ）はこれが移載台車３に
移動した状態を示している。

【００１５】パレット１１は車両２１を積載して、貨車
２０の上に緊縛して固定されている（不図示）。この緊
縛を解除した後、移載台車３に備えられた油圧シリンダ
１２を延伸してパレット１１の受動部１３に連結し、パ
レット１１を移載台車３の上に引寄せ移動させる。パレ
ット１１の底部には、移動を円滑にするために複数個の
ローラスキッド１４が備えられている。

【００１６】積載車両２１とパレット１１とを固定して
いる緊縛（不図示）を解除の後、積載車両２１は、自走
あるいは、ヤードに待機しているトラクタ（不図示）に
よって移載台車３より傾斜路６を通って地上に下ろされ
る。その後、パレット１１は貨車２０に戻され、ジャッ
キ９を下げて係合部１０が外されて貨車２０との関係が
断たれ、ジャッキ９が開放され、進入傾斜路の先端７を
挙上装置８により挙上し、他の貨車へ移動する。この状
況を図１（ａ），（ｂ）と図４（ａ），（ｂ）および図
５（ａ），（ｂ）に示す。

【００１７】これらの各作動のための操作制御用の制御
機構を内蔵する制御箱１５が移載台車３に具備され、遠
隔操作盤１６によりケーブルを介して操作する。この操
作は無線で遠隔操作してもよいし、操作盤を移載台車３
に備えてもよい。以上積卸しの例によって説明したが、
積込みの場合は単にこの逆の工程を実施するに過ぎない
。

【００１８】さらに、具体的な荷役装置の１例を示せば
、移載台車３の長さ１５ｍ、傾斜路を含む長さ２５．５
ｍ、幅３ｍ、パレットの長さ約１０．５ｍ、横移動のた
めのローラスキッド８個、ストローク３ｍの油圧シリン
ダ２基を備え、最大積載量約２００００ｋｇ、走行速度
５ｋｍ／ｈの本発明による荷役装置にあって、１００ｐ
ｓのディーゼルエンジンと油圧ポンプおよび制動用エア
コンプレッサ１７を備えている。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は車両の貨
車への荷役作業において、大規模の設備を必要とせず、
架線のある電化区間でも使用でき、貨物列車の任意の位
置にある貨車に積込み荷卸しでき、トレーラ等の被牽引
車両のみの輸送が可能であり、また小人数で作業ができ
、拠点間の輸送に便利であるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】編成された貨車の中間の貨車に、車両を積込み
積卸す本発明の貨車荷役装置の説明図で、（ａ）は平面
図、（ｂ）は側面図である。

【図２】移載台車と貨車とのパレットの移動における油
圧シリンダの動きを示す説明図である。

【図３】移載台車と貨車とのパレットの移動におけるロ
ーラスキッドの作用の説明図である。

【図４】移載台車と貨車との係合部の一例の説明図であ
る。（ａ）は係合前、（ｂ）は係合後の状態を示す。

【図５】傾斜進入路の一例の説明図である。（ａ）は先
端７を挙上した状態、（ｂ）は先端７を下げた状態を示
す。

【符号の説明】

１　　　　貨物列車 ２　　　　貨車荷卸装置 ３　　　　移載台車 ４　　　　エンジン ４ａ　　　　油圧ポンプ ５　　　　車輪 ６　　　　傾斜進入路 ７　　　　傾斜進入路の先端部 ８　　　　挙上装置 ９　　　　ジャッキ １０　　　　係合部 １１　　　　パレット １２　　　　油圧シリンダ １３　　　　パレットの受動部 １４　　　　ローラスキッド １５　　　　制御箱 １６　　　　携帯遠隔操作盤 １７　　　　エアコンプレッサ ２０　　　　貨車 ２１　　　　積載車両

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　自動車または被牽引車両を含む各種の
   車両を、鉄道の貨車に積込み、あるいは積卸しするため
   の荷役装置であって、自走によって貨車に横付けし、そ
   の後、前記積込まれる車両がその上に載せられる移載台
   車と、該移載台車と貨車との間を、車両を積載した状態
   で横移動が可能であるパレットと、前記自走および移載
   台車と貨車間の横移動の作業を行う駆動装置と、該駆動
   装置の操作制御機構とを含む貨車荷役装置。
2. 【請求項２】　　前記移載台車が、それぞれ単独駆動、
   独立ステアリング装置および制御装置を持ち、移載台車
   の前後進、旋回、横行、斜行を可能にする複数の車輪と
   、移載台車自体、および荷重の支持および車高を制御固
   定用の複数のジャッキと、パレットを横移動させる油圧
   シリンダと、移載台車と貨車との接続を確保するための
   係合部とを有する請求項１記載の貨車荷役装置。
3. 【請求項３】　　前記移載台車の自走と前記パレット含
   む荷役作業の動力としての駆動装置が、エンジンと油圧
   機器を含む請求項１または２に記載の貨車荷役装置。
4. 【請求項４】　　前記移載台車が、車両の進入または退
   去のための傾斜路を端部に有し、該傾斜路を走行時に挙
   上する装置を含む請求項１乃至３のいずれか一項に記載
   の貨車荷役装置。
5. 【請求項５】　　前記のパレットが、横移動のための油
   圧シリンダの受動部と、ローラスキッドとを有する請求
   項１乃至４のいずれか一項に記載の貨車荷役装置。
6. 【請求項６】　　前記の移載台車が、前記駆動装置の操
   作制御と、車高制御のための制御機構を内蔵する制御箱
   を有し、該制御箱の携帯操作盤によって遠隔操作が可能
   である請求項１乃至５のいずれか一項に記載の貨車荷役
   装置。