JPH04339370A - 光ピックアップ移送装置及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は情報のファイル装置に関
し、特に情報の書き込み、読み取り、消去、書換えなど
が可能な光磁気ディスク装置の光ピックアップ移送装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、光磁気ディスク装置が大容量ファ
イル装置の主流になりつつある。しかし、計算機用ファ
イル装置の主流である磁気ディスクと比較するとアクセ
ス時間が長く、データ転送速度が遅いなどの問題がある
。このため、アクセス、データ転送速度の高速化と各ト
ラックへの位置決めを行う高精度なトラッキング駆動機
構である光ピックアップ移送装置が望まれている。

【０００３】そこで、考案されたのが光学ヘッドと光ピ
ックアップを分離して、光ピックアップだけをトラッキ
ング方向に可動する分離型光ディスク装置がある。

【０００４】従来、これらの分離型光ディスク装置にお
ける光ピックアップ移送装置は、例えば、実公昭６３−
４１６５５に記載されているように、永久磁石を可動部
に固定し、この永久磁石の両端に固着された一対の空芯
コイルは、可動部のガイドを兼ねた枠状の固定ヨークで
、その中心に移動する構造であった。また、他の例とし
て実公平２−３７１７７に記載されているように、可動
部の両端にコイルを巻いた一対のコイルボビンが固定さ
れ、この一対のコイルには、左右一対の固定の磁気回路
が設置されており、磁気回路のヨークの一部がこれらコ
イルの中心を貫通する構造であった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の光ピッ
クアップ移送装置の構造は、永久磁石を可動部側に固定
し、永久磁石の左右に独立の空芯コイルを固着している
ため、可動部が重くなり、左右の駆動のための発生力に
不安定を生じ易いという欠点がある。しかもコイルの剛
性が低いため可動部の振動特性が低下し、高速制御の妨
げになっている。さらに、磁気回路のヨークが空芯コイ
ルの中心を貫通しているため、可動部の高さを低くでき
ず、永久磁石、可動部筺体、コイルを別々に製作するた
め、製作工数が増大していたなどの問題点がある。一方
、後者の光ピックアップ移送装置の構造は、左右が独立
したコイルのため、左右の発生力に不安定を生じ易く、
高速制御の妨げになっている。また、磁気回路のヨーク
が空芯コイルの中心を貫通しているため、可動部の高さ
を低くできない。さらに、コイルボビンとコイル及びキ
ャリッジを別々に製作し、組立を行うため、製作工数や
組立の位置決め調整工数が増大していたのどの問題点が
ある。

【０００６】本発明の目的は、このような問題点を除去
し、コイル剛性を高め、可動部振動特性を向上させ、高
速制御を可能とし、しかも、小型軽量で製作や組立工数
を低減させる光ピックアップ移送装置及びその製造方法
を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の第１の光ピック
アップ移送装置は、端部上面に光ピックアップ部を搭載
した筺体と、この筺体の周辺を巻きつけられるコイルと
、前記筺体を支持するガイドローラとから構成された可
動部と、前記コイルの両端部分を覆い囲むように設置さ
れる左右一対のヨーク及び永久磁石とから構成される磁
気閉回路部と、前記ガイドローラを一方向に案内するガ
イドレールとを有している。

【０００８】本発明の第２の光ピックアップ移送装置は
、筺体の周囲に枠状コイルを固着させて前記筺体と前記
コイルとが一体構造であることを特徴としている。

【０００９】本発明の前記第２の光ピックアップ移送装
置の製造方法は、樹脂のモールド成形により前記筺体の
形成と前記コイルの固着を同時に行って一体構造にして
いる。

【００１０】

【作用】本発明のように、筺体の周囲に枠状コイルを固
着させ、左右一対の磁気回路にしたことにより、駆動の
ための発生力を大きくでき、可動部の高速駆動が可能と
なる。可動部の高さを低くでき、構造を簡素化できる。 可動部筺体と一体構造にモールド成形することにより、
成形の際、溶けた樹脂がコイル内に充填され、コイルの
剛性が上がり、可動部の振動特性が向上され、高速制御
が容易になる。また、可動部筺体の複雑な形状の機械加
工やコイルの接着作業を省略できるため、製作工数を大
幅に短縮できる。

【００１１】

【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。

【００１２】図１は本発明の光ピックアップ移送装置の
一実施例を示す部分破断斜視図、図２は図１の可動部を
示す断面図、図３は図１の可動部がモールド成形された
状態を示す部分破断斜視図、図４は図１の磁気回路部を
示す断面図である。

【００１３】このピックアップ移送装置は、図１及び図
２に示すように、四角形状の筐体１の上面後部に取付け
られる光ピックアップ部２と、筐体１の前後方向の側面
に筐体１と一体構造となるように周囲を取り巻くように
線材が枠状に巻れるコイル３と、筐体１の下面の左右方
向の片側に取付けられる第１と第２のガイドローラ４と
、この第１の第２のガイドローラ４と対向して取付けら
れる第３のガイドローラ４と、これらガイドローラを規
制するガイドレール５，６と、コイル３と両端部分を囲
うとともにヨーク９及び永久磁石７，８で構成される磁
気回路部とで構成されている。また、この第１、第２、
第３のガイドローラ４は、断面形状がＶ字型の表面溝を
有し、筐体１の下面上に形成される正三角形の各頂点に
配置され、可動部は筺体１、光ピックアップ部２、コイ
ル３、３個のガイドローラ４とから構成されている。さ
らに、第１、第２、第３のガイドローラ４は、可動部を
直線運動させるため互いに平行に固定されたガイドレー
ル５と６の左右外周面にＶ字溝面が接触して案内される
。

【００１４】一方、磁気回路部は、コイル３の両端下方
に表面がＮ極の永久磁石７とＳ極の永久磁石８が筐体１
の移動方向と平行に配置される一対構造で固定されてい
る。また、これら永久磁石７及び８は、筐体１から張り
出した部分のコイル３を覆い囲むように設置された磁性
体製のヨーク９の内面に固着されている。

【００１５】次に、磁気回路部における磁束の方向を説
明すると、図４に示すように、永久磁石７の表面６Ｎ極
より放出された磁束は矢印Ａ方向と矢印Ｂ方向に別れ、
矢印Ａ方向の磁束はヨーク９を通り永久磁石７のＳ極に
入り、矢印Ｂ方向の磁束はヨーク９を通り永久磁石８の
Ｓ極に入る。また、永久磁石８の下面Ｎ曲より放出され
た磁束は矢印Ｃ方向と矢印Ｄ方向に別れ、矢印Ｃ方向の
磁束はヨーク９を通り永久磁石７のＳ極に入り、矢印Ｄ
方向の磁束はヨーク９を通り永久磁石８のＳ極に入る。 このようにして、永久磁石７、８、ヨーク９により磁気
の閉回路を構成している。

【００１６】次に可動部の往復運動動作について説明す
る。

【００１７】可動部は、コイル３に通電すると、コイル
３に流れる電流の方向と磁気回路のコイル３が浸されて
いる磁束の方向によりフレミング左手の法則に基づき、
ガイドレール５、６に案内されて直線移動を行う。この
時、コイル３に発生する駆動力は左右の磁気回路が一対
配置のため、同一方向となる。例えば、可動部が図４に
示す矢印Ｘ方向に移動したとすると、次にコイル３への
通電を逆方向にすれば可動部は矢印Ｙ方向に移動する。 このように電流を流す方向によって移動方向を変化でき
るため電流を流す方向を制御すれば可動部を任意の方向
に動作させることが可能である。

【００１８】次に、図３により可動部の筐体１とコイル
３の製造方法について説明する。まず、線材を枠状に巻
いたコイル３と筐体１、補強１ａ、１ｂと形状寸法が同
じで、コイル３の形状寸法より多少大きい形状寸法をも
つ窪みを有するモールド成形型（コイル３の厚み方向の
中心付近で分割した割型、図示せず）を製作する。次に
、この成形型の窪みにコイル３を挿入して、射出成形法
により樹脂を成形型に充填すると、コイル３と筐体１、
補強１ａ、１ｂが固着され一体で同時成形される。 この成形時に溶けた樹脂がコイル３の線材隙間にも浸入
するため、線材同志強固に固着される。本実施例ではコ
イル３の線材に熱融着線を用い、成形樹脂はポリエステ
ル樹脂を用いた。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、筐
体の周囲に枠状コイルを固着させて一体化し、この一体
化された筐体とコイルを駆動する磁気回路部をコイル両
端に設けることによって駆動力を大きくでき、可動部の
高速駆動が可能となるだけでなく、可動部の高さを低く
できるため、構造を簡素化できる。また、筐体と枠状コ
イルを一体構造にモールド成形することにより、溶けた
樹脂がコイル内に充填されてコイルの剛性が上がるため
、可動部の振動特性が向上して高速制御が容易になる。 さらに、この一体化構造にするのに、一金型でモールド
成形できるので、複雑な形状の筐体の機械加工やコイル
の接着作業を省略できるため、製作工数を大幅に短縮で
きるなどの効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のピックアップ移送装置の一実施例を示
す部分破断斜視図である。

【図２】図１の可動部を示す断面図である。

【図３】図１の可動部がモールド成形された状態を示す
部分破断斜視図である。

【図４】図１の磁気回路部を示す断面図である。

【符号の説明】

１　　　　筐体 １ａ，１ｂ　　　　補強 ２　　　　光ピックアップ部 ３　　　　コイル ４　　　　ガイドローラ ５，６　　　　ガイドレール ７，８　　　　永久磁石 ９　　　　ヨーク

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　端部上面に光ピックアップ部を搭載し
   た筺体と、この筺体の周辺を巻きつけられるコイルと、
   前記筺体を支持するガイドローラとから構成された可動
   部と、前記コイルの両端部分を覆い囲むように設置され
   る左右一対のヨーク及び永久磁石とから構成される磁気
   閉回路部と、前記ガイドローラを一方向に案内するガイ
   ドレールとを有する光ピックアップ移送装置。
2. 【請求項２】　　筺体の周囲に枠状コイルを固着させて
   前記筺体と前記コイルとが一体構造であることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の光ピックアップ移送装
   置。
3. 【請求項３】　　前記筺体と前記コイルを一体構造にす
   る前記請求項２記載の光ピックアップ移送装置の製造方
   法において、樹脂のモールド成形により前記筺体の形成
   と前記コイルの固着を同時に行い、一体構造にすること
   を特徴とする光ピックアップ移送装置の製造方法。