JPH0433724B2 - - Google Patents

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JPH0433724B2
JPH0433724B2 JP59073045A JP7304584A JPH0433724B2 JP H0433724 B2 JPH0433724 B2 JP H0433724B2 JP 59073045 A JP59073045 A JP 59073045A JP 7304584 A JP7304584 A JP 7304584A JP H0433724 B2 JPH0433724 B2 JP H0433724B2
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aluminum
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JP59073045A
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Atsuhiko Hiai
Kazuo Wakimura
Masao Tanaka
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Priority to JP59073044A priority patent/JPS60221301A/ja
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Priority to US06/786,568 priority patent/US4656013A/en
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Publication of JPH0433724B2 publication Critical patent/JPH0433724B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B6/00Hydrides of metals including fully or partially hydrided metals, alloys or intermetallic compounds ; Compounds containing at least one metal-hydrogen bond, e.g. (GeH3)2S, SiH GeH; Monoborane or diborane; Addition complexes thereof
    • C01B6/003Hydrides containing only one metal and one or several non-metals
    • C01B6/006Hydrides containing only one metal and one or several non-metals only one metal and one or several halogens
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B6/00Hydrides of metals including fully or partially hydrided metals, alloys or intermetallic compounds ; Compounds containing at least one metal-hydrogen bond, e.g. (GeH3)2S, SiH GeH; Monoborane or diborane; Addition complexes thereof
    • C01B6/06Hydrides of aluminium, gallium, indium, thallium, germanium, tin, lead, arsenic, antimony, bismuth or polonium; Monoborane; Diborane; Addition complexes thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/30Germanium compounds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はモノゲルマン、ジゲルマン、トリゲル
マンの等ゲルマン類の製造方法に関する。
さらに詳しくは、アルキルアルミニウムハイド
ライドを主成分とし、さらにトリアルキルアルミ
ニウムおよび微粉状アルミニウムを含有してなる
組成物を用いてポリハロゲルマニウムを還元し、
ゲルマン類を製造するに当り、該組成物に特定の
アルキルアルミニウムハイドライドを特定量予め
添加した後、反応に供するゲルマン類の製造方法
に関する。
ゲルマン類は、半導体の原料ガスとして工業的
に重要な化合物である。
一般にアルキルアルミニウムハイドライドは、
工業的には、金属アルミニウムと水素とトリアル
キルアルミニウムから合成され、必然的に未反応
のトリアルキルアルミニウム及び微粉状アルミニ
ウムを含有する組成物として得られるものであ
り、安価に入手しうるアルキルアルミニウムハイ
ドライドはこの組成物の形が多い。しかしなが
ら、かかる組成物のみを用いて、ポリハロゲルマ
ニウムの還元を試みると、生成するゲルマン類の
収率が、純度の高いアルキルアルミニウムハイド
ライドを用いた場合より格段に低いのみならず、
ポリハロゲルマンの不十分な還元により生じたと
推定されるモノクロロゲルマン等のハロゲルマン
類や副反応によるエタン等が、より多量に副生す
ることがわかつた。
しかして、これから純度の高いアルキルアルミ
ニウムハイドライドを得るためには、上記組成物
を蒸溜分離する必要があるが、アルキルアルミニ
ウムハイドライドとトリアルキルアルミニウムは
その沸点が非常に接近しているのみならず、一種
の共沸混合物を形成する系であるため、蒸溜だけ
で両者を完全に分離することは非常に困難である
ばかりでなく、該蒸溜時にかなりの量のアルキル
アルミニウムハイドライドが分解するという問題
がある。また微粉状アルミニウムを分離するため
には高価な濾過設備を備えなければならず、いず
れにしろ高純度品を得るためには、かなりコスト
が高くなり、経済的に不利を免れなかつた。
本発明者らは、該組成物をそのまま還元剤とし
て使用すべく鋭意検討した結果、上記アルキルア
ルミニウムハイドライド組成物に、予め特定のア
ルキルアルミニウムハライドを特定量添加するこ
とのみにより、驚くべきことに、アルキルアルミ
ニウムハイドライドの作用をなんら損なうことな
く、ゲルマン類の収率を大幅に向上せしめ、か
つ、モノクロロゲルマン類やエタン類等の副生量
を大幅に減少せしめ得ることを見いだし本発明を
完成した。
すなわち、本発明は、アルキルアルミニウムハ
イドライドを主成分とし、さらにトリアルキルア
ルミニウムおよび微粉状アルミニウムを含有して
なる組成物を用いてポリハロゲルマニウムを還元
し、ゲルマン類を製造するに当り、一般式AlRo
X3-o(Rは炭素数1〜10のアルキル基、nは0,
1,または1.5,Xはハロゲン原子である)で示
されるアルキルアルミニウムハライドを、上記組
成物中のトリアルキルアルミニウム全量をジアル
キルアルミニウムハイドライドに変化せしめるに
要する量(以下理論必要モルという)の1.8倍を
越えない範囲で、かつ、該組成物中のトリアルキ
ルアルミニウム残存量を、該アルキルアルミニウ
ムハイドライドの10モル%以下にせしめるに足る
十分な量だけ、該組成物に予め添加したのち、上
記還元反応を行うことを特徴とするゲルマン類の
製造方法、を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、原料として使用されるポリハ
ロゲルマニウムとは、一般式GeoX2o+2で表される
化合物である。この式でnは1,2,3……の整
数を示し、Xはハロゲン原子、水素原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、アリール基、ビニル基の中
から選択される置換基を示す。通常、そのうち少
なくとも一つはハロゲン原子であるが、場合によ
つてはハロゲン原子が全く存在せず、置換基総て
がアルコキシ基、アリール基、ビニル基等のみに
より構成されていてももちろんかまわない。ハロ
ゲン原子としては弗素、塩素、臭素、沃素等があ
り、アルキル基としては、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル
基、i−ブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基等があり、アルコキシ基としては、
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i
−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ
基、sec−ブトキシ基等があり、アリール基とし
ては、フエニル基、p−メチルフエニル基、m−
メチルフエニル基、o−メチルフエニル基、p−
エチルフエニル基、m−エチルフエニル基、o−
エチルフエニル基等があり、ビニル基としては、
ビニル基、アリル基、イソプロペニル基等があげ
られる。
上式で示されるポリハロシランのうち、本発明
の実施に特に好ましいものを例示すれば、テトラ
クロロゲルマニウム(四塩化ゲルマニウム)、ヘ
キサクロロジゲルマニウム、テトラエトキシゲル
マニウム、ジエチルジクロロゲルマニウム、トリ
クロロゲルマニウム、ジクロロゲルマニウム、モ
ノクロロゲルマニウム等がある。
本発明における還元剤組成物の主成分たるアル
キルアルミニウムハイドライドとは、一般式R2
AlHで表される還元性化合物である。
この式で、Rは炭素数1〜10のアルキル基であ
り、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル
基、sec−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等
が挙げられる。2ケのアルキル基は同一でも異な
つていてもよい。上式で示されるアルキルアルミ
ニウムハイドライドのうち特に好ましいものを例
示すれば、ジメチルアルミニウムハイドライド、
ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチ
ルアルミニウムハイドライド等があげられる。
本発明における還元剤組成物に含有されている
トリアルキルアルミニウムとは、一般式R3Alで
示される化合物である。
この式で、Rは炭素数1〜10のアルキル基であ
り、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル
基、sec−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等
が挙げられる。3ケのアルキル基は同一でも異な
つていてもかまわない。上式で示されるトリアル
キルアルミニウムのうち特に含有される可能性の
高い物を例示すれば、トリメチルアルミニウム、
トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム等があげられる。
かかるトリアルキルアルミニウムは、通常、ア
ルキルアルミニウムハイドライドに対し20〜300
モル%程度、該組成物中に含有されている。
本発明が対象としている組成物中には、さらに
粒径が100μm以下の微粉状アルミニウムが、少な
くとも0.05%以上、通常、0.5〜2%程度含有さ
れている。かかる微粉状アルミニウムはもちろん
アルキルアルミニウムハイドライド合成時の原料
ととして用いられている金属アルミニウムの一部
が未反応で残留したものである。
本発明においては、上記の如きトリアルキルア
ルミニウムと微粉状アルミニウムを含有するアル
キルアルミニウムハイドライド組成物に、該組成
物中のトリアルキルアルミニウム残存量を、該ア
ルキルアルミニウムハイドライドの10モル%以下
にせしめるに足る十分な量の、一般式AlRoX3-o
で示されるアルキルアルミニウムハライドを予め
添加したのち、これを使用して前記還元反応を行
うものである。
本発明で、アルキルアルミニウムハイドライド
組成物に添加する一般式AlRoX3-oで示されるア
ルキルアルミニウムハライドにおいて、Rは炭素
数1〜10のアルキル基であり、例えば、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オク
チル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。X
はハロゲン原子であり、例えば、弗素、塩素、臭
素、沃素等である。また、nは、0,1,1.5,
のうちの任意の数字である。従つて、n=0の場
合、上記式はアルキル基のないアルミニウムトリ
クロライド等のアルミニウムトリハライドを表す
ことになる。
上記一般式で示される化合物のうち、特に好ま
しいものを例示すれば、メチルアルミニウムジク
ロライド、メチルアルミニウムセスキクロライ
ド、エチルアルミニウムジクロライド、エチルア
ルミニウムセスキクロライド、イソブチルアルミ
ニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムセ
スキクロライド、アルミニウムトリクロライド
(塩化アルミニウム)、メチルアルミニウムジブロ
マイド、メチルアルミニウムセスキブロマイド、
エチルアルミニウムジブロマイド、エチルアルミ
ニウムセスキブロマイド、イソブチルアルミニウ
ムジブロマイド、イソブチルアルミニウムセスキ
ブロマイド、アルミニウムトリブロマイド(臭化
アルミニウム)等である。これらは単独でまたは
混合して用いられる。
なお、組成物中のアルキルアルミニウムハイド
ライド及びトリアルキルアルミニウムのアルキル
基と、これに添加されるアルキルアルミニウムハ
ライドのアルキル基は、三者共すべて同一であつ
てもよいし、またすべて異なつていてもよい。
本発明においては、上記のごときアルキルアル
ミニウムハライドを、上記組成物中に存在するト
リアルキルアルミニウムの全量をジアルキルアル
ミニウムモノハライドに変化せしめるに要する
量、すなわち理論必要モルの1.8倍を越えない範
囲で、かつ、該組成物中のトリアルキルアルミニ
ウム残存量を、該アルキルアルミニウムハイドラ
イドの10モル%以下にせしめるに足る十分な量だ
け、該組成物に予め添加するのである。
ここに言う理論必要モルは、還元反応に使用す
る組成物中のトリアルキルアルミニウムの量に対
し、これに添加するアルキルアルミニウムハライ
ドに含有されているハロゲン原子の量に応じて、
次式に従つて算出されるものである。
すなわち、本発明の、ジ、セスキ、及びトリの
アルキルアルミニウムハライドは、それぞれ次式
の如くトリアルキルアルミニウムと反応してジア
ルキルアルミニウムモノハライドを生ずるのであ
る。
R3Al+AlRX2→2AlR2X (1) R3Al+Al2R3X3→3AlR2X (2) 2R3Al+AlX3→3AlR2X (3) 従つて、アルキルアルミニウムジハライドとア
ルキルアルミニウムセスキハライドはトリアルキ
ルアルミニウムと当量で反応してアルキルアルミ
ニウムモノハライドを生ずるが(式(1),式(2))、
アルミニウムトリハライド(ハロゲン化アルミニ
ウム)はトリアルキルアルミニウムの0.5当量で
反応してアルキルアルミニウムモノハライドを生
ずることになる(式(3))。
アルキルアルミニウムハライドの添加量が、こ
のようにして算定された理論必要モルの1.8倍を
越えた場合は、還元剤たるアルキルアルミニウム
ハイドライドの分解が、還元反応中著しく促進さ
れ、それに伴なつて、目的物たるゲルマン類の収
率が極端に低下する。かかる現象は、微粉状アル
ミニウムを実質的に含有しない組成物を使用した
場合は、ほとんど認められないことから、該微粉
状アルミニウムのなんらかの作用によるものと推
定される。
上記式から明らかな如く、組成物中のトリアル
キルアルミニウムは、添加したアルキルアルミニ
ウムハライドと反応して、アルキルアルミニウム
モノハライドに変化する。しかして、本発明にお
いては、かかる場合において、該組成物中のトリ
アルキルアルミニウム残存量を、共存する該アル
キルアルミニウムハイドライドの10モル%以下に
せしめるに足る十分な量だけ、アルキルアルミニ
ウムハライドを該組成物に予め添加するのであ
る。
実際上、上記(1),(2),(3)式の反応は、ほぼ定量
的に進行すると考えてよいので、組成物中のアル
キルアルミニウムハイドライドに対するトリアル
キルアルミニウムの初期割合から、これを10モル
%以下に低下せしめるに必要なアルキルアルミニ
ウムハライドの添加量は、容易に算出することが
出来るのである。
例えば、トリアルキルアルミニウムの上記初期
割合が200モル%の組成物の場合は、少なくとも、
存在するトリアルキルアルミニウムの95%を反応
せしめるに足る量以上のアルキルアルミニウムハ
ライドを添加すればよい。
アルキルアルミニウムハライドの添加量が、ト
リアルキルアルミニウムの割合を10モル%以下に
せしめるに足る量未満であると、ゲルマン類の収
率を大幅に向上せしめ、かつ、モノクロロゲルマ
ン類やエタン類等の副生量を大幅に減少せしめる
という本発明の効果は殆ど達成出来ない。
上記組成物にアルキルアルミニウムハイドライ
ドを添加する方法は任意であり、両者を直接混合
してもよいし、いずれか一方若しくは両者を、適
当な溶媒で希釈した後混合してもよい。通常、両
者は液体であるが、一方が固体の場合は、溶媒に
溶解させるか懸濁させて混合すればよい。殆どの
場合、該混合は強烈な発熱を伴うので、系が過熱
しないように十分注意を払つて操作を行う必要が
ある。具体的には、冷却手段及び撹拌手段を備え
た容器にいずれか一方を仕込み、これを冷却・撹
拌しつつ、温度制御が可能な範囲の速度で他の一
方を滴下し、系内温度を40℃程度に保つよう操作
するのが好ましい。しかして、上記反応自体は非
常に速いので、滴下(添加)が完了した時点で、
実質的に反応は完結しているとして扱つて良いと
思われるが、念のため、10〜20分程度の後反応を
行うことがより望ましい。なお、懸濁した系の場
合は、反応を促進するために、70℃程度に加熱昇
温することが好ましい。
本発明においては、上記の如く、アルキルアル
ミニウムハライドを予め添加してトリアルキルア
ルミニウム含量を特定の範囲に調整したアルキル
アルミニウムハイドライド組成物を用いて、ポリ
ハロシランを還元してゲルマン類を製造するもの
である。
ここで、ポリハロゲルマニウムを還元する反応
とは、前記定義したポリハロゲルマニウムから、
ゲルマン類を製造する反応のすべてをいう。
従つて、例えば、 GeCl4+4AlEt2H →GeH4+4AlEt2Cl の反応は勿論、例えば、 Ge(OEt4+4AlEt2H →GeH4+4AlEt2(OEt) の如き、ハロゲンが実質的に関与しない反応も、
本発明における還元反応に含まれるのである。
該還元反応自体は、通常の液−液反応として、
公知の手段により行いうるが、該反応を遂行する
に当たつて注意すべきことは、反応に関与する原
料、還元剤及び生成物質のほとんどすべてが、酸
素もしくは水分と容易に反応して分解・発火する
極めて活性な危険物ばかりであることである。し
たがつて、該反応は、酸素若しくは水分を全く遮
断した完全に不活性な雰囲気下で行わなければな
らない。このため、十分に脱酸素・脱水したヘリ
ウム、ネオン、アルゴン、キセノン等の不活性ガ
スや窒素、水素等の反応系に対し不活性なガス
で、反応系を完全にシールする必要がある。
該還元反応に使用する反応装置は、除熱手段を
備えた通常の液−液反応用の撹拌槽型反応器が好
ましいが、上述の理由から、反応器は勿論、配管
部、生成ゲルマンガス類の凝縮部等を含めて、反
応系全体が完全に密閉系として組立られる必要が
ある。
なお、還元反応装置は、上記したアルキルアル
ミニウムハイドライド組成物へのアルキルアルミ
ニウムハライドの添加混合装置としても使用する
ことができるので、両者を兼ねて、該反応装置で
該組成物の処理操作を行つた後、引き続いてポリ
ハロゲルマニウム類を送入して、該還元反応を行
うことも可能である。
本発明における反応温度は、通常−30〜100℃、
好ましくは0〜80℃、特に好ましくは30〜50℃の
範囲に制御する必要がある。反応温度がこれより
低い場合は反応が実質的に進行せず、またこれよ
り高すぎる場合はアルキルアルミニウムハイドラ
イドが自己分解するばかりでなく、望ましくない
副反応が起こるからである。
該還元反応は強度の発熱反応であるから、通
常、反応の開始時のみ反応が進行する温度に加熱
すればよい。しかして、一旦反応が開始すれば、
反応熱のみにより自動的に反応は進行するので、
冷却操作を行つて反応系を所望の反応温度に保持
する。なお、反応操作としては、アルキルアルミ
ニウムハイドライド組成物とポリハロゲルマニウ
ムの両者を反応器に同時に仕込んで反応させる回
分操作によつてもよいし、また、最初に反応器に
一方、例えばアルキルアルミニウムハイドライド
組成物のみを仕込んでおき、これにポリハロゲル
マニウムを添加する半回分操作としてもよい。こ
の方式は、ポリハロゲルマニウムの添加速度(送
入速度)によつて反応速度、したがつて反応熱の
発生量を制御できる利点がある。勿論、両者をそ
れぞれ連続的に反応器に送入し、生成物を連続的
に取り出す連続操作とすることもできる。
反応圧力は、通常、常圧ないし2Kg/cm2(ゲー
ジ圧)であるが、反応温度又は装置との関係で減
圧もしくは加圧としてもよい。
該還元反応自体非常に速いので、反応は両者の
混合が完了した時点で、実質的終了していると思
われる。従つて、例えば、上記半回分操作を行う
場合は、ポリハロゲルマニウムの添加が完了して
から、10〜30分程度の後反応を行えば十分であ
る。なお、反応の終了は、ゲルマン類の発生が止
んだ時点として容易に検知できるし、また系内温
度を測定することにより、発熱が止んで系内温度
が降下し始じめた点として、簡単に決定できる。
勿論、反応系内組成及び/または生成物の組成を
分析するのがもつとも確実であることは言うまで
もない。
発生したゲルマン類のガスは、液体窒素等で冷
却される凝縮器に導いて液化または固化せしめて
補集する。
本発明における還元反応においては、反応溶媒
を用いることは必須ではないが、通常は用いたほ
うが反応が緩やかになり、制御しやすくなるので
好ましい。
反応溶媒を用いる場合は、還元反応終了後、生
成したアルキルアルミニウムモノハライド等を反
応系から回収するためには、該アルキルアルミニ
ウムモノハライドと反応せず、かつ、これと錯体
も形成しない非極性の溶媒が好ましい。かかる溶
媒として、ヘプタン、オクタン、流動パラフイ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン等脂肪族飽和
炭化水素や芳香族炭化水素が挙げられる。従つ
て、四塩化炭素の如き反応性の溶媒は勿論使用出
来ない。
なお、反応を、より低温で、より迅速に行うた
めには、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
等の極性溶媒を用いることも出来るが、この場合
は、該溶媒がアルキルアルミニウムモノハライド
等と錯体を作るので、分離操作が非常に困難にな
る。該錯体は蒸溜等の通常の単位操作では簡単に
分離出来ないからである。
本発明の方法により製造されたゲルマン類は、
特に不純物が少ないので、そのまま、または簡単
な生成を施したのち、好適に各種半導体用の原料
とすることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する
が、特許法第70条に規定する本発明の技術的範囲
が、これらにより限定的に解釈されるものと解し
てはならない。
実施例 1 温度制御用のオイルバスを設えた500mlのステ
ンレス誘導撹拌式オートクレーブにガス流量計を
介在させて500mlのステンレス製ガス捕集用トラ
ツプを連結した。またオートクレーブには、外部
から四塩化ゲルマニウム等を装入する定量ポンプ
を接続した。装入管はデイツプ管にした。これら
の全系を反応前にヘリウム雰囲気にした。ガス捕
集用トラツプを液体チツソで冷却した。
上記オートクレーブに、ジエチルアルミニウム
ハイドライド60重量%(以下、特にことわりなき
限り同じ)、トリエチルアルミニウム20%、微粉
状アルミニウム0.8%及び流動パラフイン19.2%
から成る組成物100g(組成物中のアルキルアルミ
ニウムハイドライドに対するトリエチルアルミニ
ウムのモル%=25.1%)に、エチルアルミニウム
ジクロライド21.1g(0.166モル)を流動パラフイ
ン25gに溶解したものを滴下した。この量は理論
必要モルの95%であり、該組成物中のトリエチル
アルミニウムハイドライドの1.25モル%に減少せ
しめる量である。
流動パラフイン20gに溶解した四塩化ゲルマニ
ウム37.3g(0.174モル)を定量ポンプを使用して、
40℃に保つたオートクレーブに2時間で送入し、
還元反応を行なわしめた。発生したモノゲルマン
ガスは、トラツプで液化せしめて捕集した。滴下
終了後約5分間後反応を行ないガスの発生が殆ん
どなくなつた時点で、反応系内の残存モノゲルマ
ンガスをヘリウムでパージし、トラツプへ送つて
捕集した。トラツプの組成をガスクロマトグラフ
イーで測定したところ、モノゲルマンガスの生成
量は、3.20Nlであり、収率は82%であつた。
またモノゲルマンに対する不純物の量は、エタ
ン0.4vol%、n−ブタン0.01vol%、モノクロロゲ
ルマンは0.1vol%、トリクロロゲルマン0.2vol%
であつた。
実施例 2 エチルアルミニウムジクロライド14.2g(0.112
モル)を流動パラフイン20gに溶解したものを滴
下する以外は、実施例−1と全く同様の実験を行
なつた。
エチルアルミニウムジクロライドの添加量は理
論必要モルの64.1%であり、該組成物中のトリエ
チルアルミニウムの残存量をジエチルアルミニウ
ムハイドライドの9モル%に減少せしめる量であ
る。
モノゲルマンガスの生成量は3.31Nlであり、収
率は85%であつた。
また、モノゲルマンに対する不純物の量はエタ
ン0.5vol%、n−ブタン0.005vol%、トリクロロ
ゲルマンは0.28vol%であつた。
実施例 3 実施例−1と同様の装置を用いた。オートクレ
ーブにジエチルアルミニウムハイドライド50%、
トリエチルアルミニウム17%、微粉状アルミニウ
ム1.0%及び流動パラフイン32.0%から成る組成
物100g(組成物中のジエチルアルミニウムハイド
ライドに対するトリエチルアルミニウムのモル%
=25.6%)にエチルアルミニウムジクロライド
32.1g(0.253モル)を流動パラフイン30gに溶解し
たものを滴下した。この量は理論必要モルの1.7
倍である。
しかる後、実施例−1と同様に流動パラフイン
15gに溶解した四塩化ゲルマニウム31.1g(0.145モ
ル)をフイードした。
捕集したモノゲルマンは2.70Nlであり、収率83
%であつた。また、エタンの発生量は、0.3vol
%、n−ブタン0.03vol%、モノクロロゲルマン
0.4vol%、トリクロロゲルマン0.4vol%であつた。
比較例 1 エチルアルミニウムジクロライド7.85g(0.0618
モル)を流動パラフイン10gに溶解したものを滴
下する以外は実施例−3と全く同様の実験を行な
つた。
エチルアルミニウムジクロライドの添加量は理
論必要モルの41.5%(すなわち0.415倍)であり、
該組成物中のトリエチルアルミニウムの残存量
を、ジエチルアルミニウムハイドライドの15モル
%に減少せしめる量である。
モノゲルマンガスの生成量は1.14Nlであり、収
率は53%にすぎなかつた。またモノゲルマンに対
するエタンの発生量は、0.4vol%、n−ブタン
0.3vol%、モノクロロゲルマン8.3vol%、トリク
ロロゲルマン10.7vol%であつた。
比較例 2 エチルアルミニウムジクロライド37.8g(0.298
モル)を流動パラフイン30gに溶解したものを滴
下する以外は実施例−3と全く同様の実験を行な
つた。
エチルアルミニウムジクロライドの添加量は、
理論必要モルの2.0倍であつた。
モノゲルマンガスの生成量は0.94Nlであり、収
率は29%であつた。また、モノゲルマンに対する
エタンの発生量は、5.3vol%、n−ブタンは
1.5vol%、モノクロロゲルマン4.6vol%、トリク
ロロゲルマン24.5vol%であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アルキルアルミニウムハイドライドを主成分
    とし、さらにトリアルキルアルミニウムおよび微
    粉状アルミニウムを含有してなる組成物を用いて
    ポリハロゲルマニウムを還元し、ゲルマン類を製
    造するに当り、一般式AlRoX3-o(Rは炭素数1〜
    10のアルキル基、nは0,1,または1.5,Xは
    ハロゲン原子である)で示されるアルキルアルミ
    ニウムハイドライドを、上記組成物中のトリアル
    キルアルミニウム全量をジアルキルアルミニウム
    モノハライドに変化せしめるに要する量(以下理
    論必要モルという)の1.8倍を越えない範囲で、
    かつ、該組成物中のトリアルキルアルミニウム残
    存量を、該アルキルアルミニウムハイドライドの
    10モル%以下にせしめるに足る十分な量だけ、該
    組成物に予め添加したのち、上記還元反応を行う
    ことを特徴とするゲルマン類の製造方法。
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