JPH04336051A - 超音波診断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

［発明の目的］

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フェイズドアレイプロ
ーブを用いて超音波スキャンを行う超音波診断装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】電気信号の印加により超音波パルスを発
生する圧電振動子を多数組み合わせたフェイズドアレイ
プローブ（以下単にプローブと称する）を用いて、被検
体に対して電子セクタスキャンを行う超音波診断装置が
知られている。

【０００３】図４はこのような超音波診断装置の従来の
構成の主要部を示すブロック図で、プローブ１は多数の
振動子２−１，２−２，…，２−Ｎが組み合わされて構
成され、各振動子には各々プリアンプ３−１，３−２，
…，３−Ｎが接続され、さらに各プリアンプにはディレ
イ素子１７−１，１７−２，…，１７−Ｎが接続されて
いる。また各ディレイ素子は共通に加算回路８に接続さ
れ、加算回路８には信号処理回路１６が接続され、信号
処理回路１６の出力はＤ．Ｓ．Ｃ（デジタル・スキャン
・コンバータ）１０を介してモニタ１１に供給されるよ
うに構成されている。

【０００４】このような超音波診断装置を用いてスキャ
ンを行うときは、図示しない制御部によって各振動子を
制御してフォーカス点Ｆに対してラスタＲ（走査線）を
焦束させて超音波ビームの送受が行われる。θ１　，θ
２　，…，θｎ　は各振動子からフォーカス点Ｆに向か
う各ビームの見込み角を示している。この見込み角θは
各振動子の位置の違いにより各々異なっている。また各
振動子２は図５に示すような音場パターンを有しており
、見込み角θの違いにより線分長Ｌは異なったものとな
る。 すなわち各振動子はエレメントファクタ（一素子指向性
）を有している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで従来の超音波
診断装置では、各振動子がエレメントファクタを有する
ので各素子から共通のフォーカス点に向かうビームの見
込み角が異なることに基き、各々受信信号に対する寄与
の度合いが異なってくるという問題がある。例えばフォ
ーカス点Ｆを図４に示すように端部に設定した場合には
、このフォーカス点Ｆから離れる振動子ほどその寄与の
度合いが小さくなり、図６に示すような寄与特性となる
。このように各振動子の寄与の度合いが異なると信号レ
ベルの低下が生じ、結果として受信信号に対してウェイ
ティング効果が現れるようになり、超音波ビームは図７
に示すように中心部Ｃから見て非対称になる。すなわち
、超音波ビームを意図した偏向角で受信することが困難
になるので、実際の超音波ビームの受信位置と画像の表
示位置がずれるようになるため、画像に歪みが生ずるよ
うになる。

【０００６】本発明は以上のような問題に対処してなさ
れたもので、エレメントファクタによるウェイティング
効果を補償して対称な超音波ビームを受信することがで
きる超音波診断装置を提供することを目的とするもので
ある。 ［発明の構成］

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、多数の振動子が組み合わされたフェイズド
アレイプローブを用いて、被検体に対して電子スキャン
により形成されたラスタによって超音波スキャンを行う
超音波診断装置において、予めエレメントファクタに関
して受信信号の各ラスタごとのゲインデータを設定して
格納する記憶手段と、受信時記憶手段から各ラスタごと
にゲインデータを読出して各振動子に対応したプリアン
プを制御する制御手段とを備えたことを特徴とするもの
である。

【０００８】

【作用】各ラスタごとに各振動子に対応して設けられた
プリアンプで増幅されるゲインデータを予め設定して記
憶しておき、超音波スキャンによる信号受信時に各ゲイ
ンデータを読出して各プリアンプを制御する。これによ
りエレメントファクタによる各振動子の信号レベルの低
下が抑えられ、ウェイティング効果が補償される。よっ
て対称な超音波ビームを受信することができるので、画
像に歪みは生じなくなる。

【０００９】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

【００１０】図１は本発明の超音波診断装置の実施例を
示すブロック図で、１は多数の振動子２−１，２−２，
…，２−Ｎが組み合わされて構成されたフェイズドアレ
イプローブで、パルサ３からの電気信号が印加されて駆
動される。５はレート信号Ｓｒを発生するレート信号発
生器、４はレート信号Ｓｒを各振動子ごとに送信用遅延
データに基づいて制御して前記パルサ３に加える送信用
遅延回路である。パルサ３はレート信号Ｓｒをプローブ
１を駆動するのに必要なレベルまで増幅して駆動信号と
してプローブ１に加える。

【００１１】６はプリアンプでプローブ１を構成してい
る多数の振動子２−１，２−２，…，２−Ｎに対応した
数だけ用意されており、被検体から反射されたエコー信
号を受信して必要なレベルまで増幅する。このプリアン
プ６は後述のように各ラスタごとに予め設定されたゲイ
ンに基づいて制御される。７は送信時に前記送信用遅延
回路４で設定した送信用遅延データに対応した受信用遅
延データを設定して受信信号を制御する受信用遅延回路
、８は各振動子ごとの受信信号を整相加算する加算回路
である。

【００１２】９は加算回路８の出力からエコー成分を取
出す検波回路、１０は検波回路の出力をＴＶ信号に変換
するＤ．Ｓ．Ｃ、１１はＤ．Ｓ．Ｃの出力を画像として
表示するＣＲＴディスプレイ等から成るモニタである。

【００１３】１２は遅延データ記憶部で前記送信用遅延
回路４及び受信用遅延回路７で必要な送信用遅延データ
及び受信用遅延データを予め計算して格納するためのも
のである。１３はゲインデータ記憶部で各ラスタごとに
前記プリアンプ６のゲインを予め計算して格納するため
のものである。すなわち、このゲインデータ記憶部１３
には各振動子のエレメントファクタに関してこれによる
ウェイティング効果を補償するようにプリアンプ６を制
御するためのデータが格納されている。ここでプリアン
プ６を制御するためのゲインデータを計算する方法は次
のように行われる。先ず、エレメントファクタＥ（θ）
は次式のように示される。 Ｅ（θ）＝（ＳｉｎＺ／Ｚ）・Ｃｏｓθまた、Ｚ＝（Ｋ
・ａ／Ｚ）・Ｓｉｎθ、Ｋ＝２π／λ，λ＝ｖ／ｆｏ ここで、θ：見込角、Ｚ：定数、Ｋ：波数、ａ：振動子
幅、λ：波長、ｖ：超音波の音速、ｆｏ：超音波の中心
周波数。

【００１４】各振動子からフォーカス点Ｆを見込む角度
（θ）が振動子幅ａとフォーカス点Ｆから分かるので、
各振動子からの信号レベルがエレメントファクタによっ
て低下する割合は前記式から分かる。従ってプリアンプ
のゲインを各振動子ごとに１／Ｅ（θ）として計算すれ
ば、各振動子による受信信号に対する寄与の度合いは図
２のようにフラットな特性となる。

【００１５】１４は送受信コントローラで超音波診断装
置の動作時必要なタイミングで、前記遅延データ記憶部
１２から遅延データを読出して送信用遅延回路４及び受
信用遅延回路７を制御し、さらにゲインデータ記憶部１
３からゲインデータを読出してプリアンプ６を制御する
。１５はシステムコントローラでＣＰＵ（中央演算処理
装置）を内蔵しており、装置全体の制御動作を司ってい
る。次に本実施例の作用を説明する。

【００１６】システムコントローラ１５の制御に基づき
装置が動作を開始すると、送受信コントローラ１４が遅
延データ記憶部１２から遅延データを読出し、送信用遅
延データを送信用遅延回路４に送ると共に受信用遅延デ
ータを受信用遅延回路７に送ることにより各回路を制御
する。これと同時に送受信コントローラ１４はゲインデ
ータ記憶部１３からゲインデータを読出してプリアンプ
６に送ることにより制御する。

【００１７】プローブ１は被検体に対して超音波ビーム
を送波し受波したエコー信号を受信信号としてプリアン
プ６に加える。プリアンプ６には前記のようにゲインデ
ータ記憶部１３から各ラスタごとのゲインデータが読出
されて送られているので、受信信号は各ラスタごとにこ
のゲインデータによってゲインの補償が行われる。これ
によって各振動子の信号レベルの低下が抑えらえるよう
になり、図２に示すように各振動子の受信信号に対する
寄与の度合いはフラットな特性となる。

【００１８】このようにしてゲイン補償が行われて各振
動子から出力された受信信号は、受信用遅延回路７で各
振動子ごとに時間軸が一致されるように制御された後、
加算回路８において各振動子ごとに整相加算が行われる
。次に受信信号は検波回路９でエコー成分が検波された
後、Ｄ．Ｓ．Ｃ１０を介してモニタ１１に出力され、こ
こに超音波画像が表示される。

【００１９】このように本実施例によれば、プローブ１
からプリアンプ６に加えられた受信信号は各ラスタごと
に予め設定されたゲインデータによってゲインの補償が
行われるので、各振動子の受信信号に対する寄与の度合
いはフラットな特性となるように補償される。従ってエ
レメントファクタによる各振動子の信号レベルの低下が
抑えられ、ウェイティング効果が補償されるので、図３
のような対称な超音波ビームを受信することができる。 これにより実際の超音波ビームの受信位置と画像の表示
位置がずれることはなくなるため、画像に歪みは生じな
い。

【００２０】なお各振動子による寄与の度合いはフラッ
トな特性にするだけでなく、サイドローブを低減するた
めにあるウェイティング関数となるように設定すること
もできる。

【００２１】

【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、多数
の振動子から構成されるプローブで受信される信号を各
ラスタごとにゲインの補償を行うようにしたので、エレ
メントファクタによるウェイティング効果を補償して対
称な超音波ビームを受信することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の超音波診断装置の実施例を示すブロッ
ク図である。

【図２】本実施例装置によって得られる各振動子の寄与
の度合いを説明する特性図である。

【図３】本実施例装置によって得られる超音波ビームの
パターン図である。

【図４】従来装置の構成の主要部を示すブロック図であ
る。

【図５】振動子のエレメントファクタの説明図である。

【図６】従来装置によって得られる各振動子の寄与の度
合いを説明する特性図である。

【図７】従来装置によって得られる超音波ビームのパタ
ーン図である。

【符号の説明】

１　　フェイズドアレイプローブ ２，２Ａ，２Ｂ，…，２Ｎ　　振動子 ６　　プリアンプ １３　　ゲインデータ記憶部 １４　　送受信コントローラ １５　　システムコントローラ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　多数の振動子が組み合わされたフェイ
   ズドアレイプローブを用いて、被検体に対して電子スキ
   ャンにより形成されたラスタによって超音波スキャンを
   行う超音波診断装置において、予めエレメントファクタ
   に関して受信信号の各ラスタごとのゲインデータを設定
   して格納する記憶手段と、受信時記憶手段から各ラスタ
   ごとにゲインデータを読出して各振動子に対応したプリ
   アンプを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする
   超音波診断装置。