JPH04335358A - 磁性トナー - Google Patents

磁性トナー

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JPH04335358A
JPH04335358A JP3133213A JP13321391A JPH04335358A JP H04335358 A JPH04335358 A JP H04335358A JP 3133213 A JP3133213 A JP 3133213A JP 13321391 A JP13321391 A JP 13321391A JP H04335358 A JPH04335358 A JP H04335358A
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聡 吉田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法等に用いられるトナーに関し、特に絶縁性の磁性トナ
ーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては多数の方法が
知られているが、一般には、光導電性物質を利用して種
々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで
該潜像をトナーで現像を行い可視像とし、必要に応じて
紙等の被転写材にトナー画像を転写した後、熱や圧力等
により被転写材上にトナー画像を定着して複写物を得る
ものである。近年、電子写真法を利用した機器は、従来
の複写機をはじめとし、これ以外にもプリンターやファ
クシミリ等多数のものが知られている。この中で特に小
型のプリンターやファクシミリでは複写装置部分を小さ
くする必要がある為、トナーを搬送する為のキャリアを
用いない1成分系現像剤を用いる現像装置を適用するこ
とが多い。即ち、2成分系方式では、現像剤中のトナー
濃度を一定に保つ必要がある為、自動的にトナー濃度を
検知して必要量のトナーを補給する装置が必要であり、
その結果現像装置が大きく、且つ重くなってしまう。一
方、1成分系方式の現像装置ではこの様な装置が必要で
ない為、小さく軽く出来るというメリットがある。この
様な1成分系現像方式に用いられる1成分系現像剤は、
トナー中に磁性体を多量に含有したものが殆どである。
【0003】又、複写機においてはより高速、安定化の
方向が常に望まれている。一般に、2成分系現像剤のト
ナーは、カーボンブラック等の着色剤の他は殆ど結着剤
樹脂からなっている。従って、静電気力以外にキャリア
粒子にトナーが付着する力はなく、又、トナー粒子は軽
い為、特に高速での現像では飛散を招き易く、長期間の
使用でレンズ、原稿台ガラス、或は搬送部等に汚れを生
じ、画像の安定性を損なうことがある。そこで、トナー
中に磁性体を含有させトナーを重くすると同時に、キャ
リア粒子に静電気力以外に磁気力でもトナーが付着出来
る様にして、飛散を防止した現像剤が実用化されている
。以上の様に、磁性体を含有するトナーはますます重要
性を増している。
【0004】一方、プリンターは主にLED、LBPプ
リンターが主になっており、技術の方向としては、より
高解像度のものへと進んでいる。即ち、従来は、240
、300dpiであったものが400、600dpiと
出来る様になってきた。それに伴って現像方式も高濃度
でより高精細のものでなければならなくなってきている
。又、中速の複写機は高機能化している為、デジタル化
の方向へと技術は進んでいる。この方向は、潜像をレー
ザーで形成する方法が主である為、やはりより高解像度
のものへと進んでいる。従って、ここでもやはり現像に
対して高濃度でしかも高精細という厳しい要求がある。 更に、より小型で複写スピードの早い複写機が求められ
ているが、定着装置の小型化の為には、定着性能の優れ
たトナーが不可欠である。又、高速複写機では、高速化
、安定化だけでなく、高画質のプリンターから出力され
た画像を原稿として複写する時に、高解像度に忠実に再
現出来、又、アナログの写真原稿を高階調に忠実に再現
することが必要になってきている。この様にいずれの分
野においても、信号に忠実、原稿に忠実、換言すれば、
潜像に忠実に、且つ高濃度で現像出来、しかも定着性能
に優れたトナーが要望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁性体
を含有するトナーを用いて以上の様な高度な要求をすべ
て満足することは難しい。例えば、近年、トナー粒子の
潜像への追従性を向上させる為に、トナーを小粒径化し
て高画質への要求を満たすことが提案されている。しか
しながら、トナー粒径が小さくなる程帯電量(q/m)
は急激に増加する為、静電凝集力が増大し、画像濃度や
高画質が期待通りに出ないことが多いという問題がある
。又、帯電量の調節の為、カーボンブラック等の導電性
微粒子をトナーに添加することも考えられるが、環境依
存性が大きくなり、特に高湿環境下では画像濃度の低下
や濃度ムラを生じ易くなるという問題がある。又、トナ
ーの帯電量を調整する為に、トナー粒径を小さくするに
従い磁性体の含有量を多くする方法もある。しかし、磁
性体の含有量を増やすこの方法は、環境安定性を大きく
損なわないという点では優れているが、定着性能及び高
解像度を十分満足させるにはまだ改良の余地がある。 なぜなら、磁性体を含有するトナーは磁場の影響を受け
る為、トナーの搬送に磁界を利用する様な1成分トナー
ではトナー坦持体上でトナー粒子が磁力線に沿って盛り
上がり穂を形成する。この時の穂の大きさはそのトナー
のもつ磁気力に関係しており、磁性体を増すとこの穂も
大きくなり、穂を形成する力も強固となる。この様な穂
は、現像した後の潜像上でも凝集力の為にトナーが凝集
塊として残る傾向があり、細かい潜像を忠実に再現する
ことが難しくなってくる。即ち、この方法では、トナー
を小粒径化して潜像へのトナー粒子の追従性を向上させ
て高画質化を達成するという効果を幾分なりとも相殺し
てしまうという問題がある。
【0006】出願人らは既に、粒径が12μm程度のト
ナーにおいて、平均粒径0.05〜0.2μmの磁性体
の添加により高解像度、細線再現性及び階調再現性に優
れたトナーを提案している。しかし、この場合に、単に
トナー粒径を小さくすることにより潜像へのトナーの追
随性を更に向上させようとすると、トナーの帯電量を適
正に保つ為に多くの磁性体を含有させねばならなくなり
、磁気凝集力による画質の悪化、定着性能の低下等を招
いてしまうという問題がある。又、特開昭58−838
58号公報では、平均粒径100〜1,000Åの範囲
にある金属微粉末を含有した、体積抵抗が102 〜1
014、10emu/g以上の飽和磁化を有する磁性ト
ナーが提案されている。この様なトナーは、同時にトナ
ーの磁気力も小さい傾向にある為、磁気凝集が少なく、
又、磁性粒子の粒径が小さい為、分散性が良好であれば
着色力が高くなり高画質となる。しかしながら、上記の
金属微粉末の様に非常に細かい粒子は、トナー製造時の
熱混練工程や微粉砕工程で酸化を受ける可能性がある為
、品質管理が難しく生産効率の低下を生じ、経済性に劣
るという問題がある。更に、高温高湿の環境下では、金
属微粉末の体積抵抗が顕著に低下すると考えられ、トナ
ー帯電量の低下による画像性の悪化、転写性の悪化が生
じる。
【0007】更に、特開平1−269946号公報では
、平均粒径が300Å以下であり、表面が界面活性剤で
被覆されたマグネタイトを含有した平均粒径8μm以下
の磁性トナーが提案されている。これは、粒径の小さな
トナーにおいてもトナー粒子間での磁性体の偏析が無い
様にする為、超微細なマグネタイトを用い、このマグネ
タイトを界面活性剤で処理することで凝集を防止しトナ
ー粒子中に均一に分散させるものである。しかし、30
0Å以下という超微細なマグネタイトでは保持力が5〜
30エルステッドと小さくなり、通常の現像プロセスに
おいては顕著なバックグラウンド汚れを生じてじてしま
うという問題がある。又、トナーを小粒径化してゆくと
、トナー1粒の着色力が画像濃度に従来以上に影響して
くるという問題もある。即ち、トナー1粒が紙等の転写
材上に乗った時に、その厚み分で転写材を被覆している
ことになり、厚みが薄ければ薄い程、画像濃度が落ちる
ことになる。一方、トナー1粒の着色力を高める為に、
磁性体を多く入れたり、カーボンブラックを添加したり
すると、前述の様に画質の低下或いは画像濃度の低下等
の不都合を招くという問題がある。
【0008】この様に、磁性トナーにおいて帯電コント
ロール及び着色剤としての磁性体の影響は、トナーの粒
径が小さくなるにつれて顕著に大きくなる。これら磁性
トナーの特性に大きく寄与するのが、磁性トナー中にお
ける磁性体の分散である。トナー中での磁性体の分散が
良好であればある程、磁性トナーの着色力は高まり、均
一な帯電特性が得られるものと考えられる。そこで、ト
ナー中での磁性体の分散状態を均一化して高画質化を実
現することを目的として、磁性体の有機質への相溶を高
める様な各種物質で、磁性体の表面を処理する方法が提
案されている。例えば、この様な物質として、特開昭5
3−137148号公報では脂肪酸及びその誘導体が、
特開昭53−81125号公報では高分子材料が、特開
昭54−127329号公報にはシランカップリング剤
が、特開昭55−28019号公報にはチタンカップリ
ング剤が夫々開示されている。これらのものは、磁性体
とトナー結着樹脂との相溶性を高め、トナー中での磁性
体の分散性を向上させ、磁性体の帯電性を均一化させる
点では優れている。しかしこの様な処理を施した磁性体
を用いると、あるものは磁性体の分極が大きくなり電荷
の放出が阻害され、結果的にトナーが帯電過剰となり画
像上に飛び散り、ガサツキ等が生じる、或はスリーブコ
ートにムラを生ずる等の不都合を引き起こし易くなると
いう問題がある。又、あるものはトナー表面の磁性体の
表面抵抗が低下する為に、周囲の環境によってトナーの
帯電量が大きく変動し、安定した高画像品位が得られに
くくなるという問題がある。以上の問題を改善する為に
、処理された磁性体の量を増量或いは減量したとしても
、トナーの帯電量制御と環境条件によらない安定した画
像品位を得ることを両立させることは困難である。 又、定着性の悪化、磁気力の増加による忠実な潜像再現
性の阻害等をも克服することは更に困難になってくる。 以上の様に、小型化、軽量化及び飛散等に非常に有効で
ある磁性体を含有するトナーにおいて、更に、高解像性
、高階調性及び優れた定着性能等を実現するトナーは未
だに十分なものが得られていないのが実状である。
【0009】本発明の目的は、上記問題点を解決した磁
性トナーを提供することである。即ち、本発明の目的は
、原稿に忠実、信号に忠実、即ち潜像に忠実な現像を可
能とする磁性トナーを提供することである。本発明の他
の目的は、高解像性及び高細線且つ階調再現性に優れた
磁性トナーを提供することである。本発明の他の目的は
、高画像濃度の磁性トナーを提供することである。本発
明の他の目的は、環境条件によらず上記の如き高画質を
実現する磁性トナーを提供することである。更に、本発
明の他の目的は、定着性能に優れた磁性トナーを提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決する為の手段及び作用】以上の目的は、下
記の本発明により達成される。即ち、本発明は、本発明
の特徴とするところは、水平方向フェレ径が0.03〜
0.1μmであり且つ脂肪酸及び/又はその誘導体によ
って表面処理された磁性体を含有する重量平均粒径7μ
m以下の磁性トナーにおいて、トナー中の磁性体含有量
(wt%)をWt、トナーの重量平均粒径をDt(μm
)としたとき、       Wt=−(10/3)Dt+(53±5)
(但し、Dt≦7)を満足することを特徴とする磁性ト
ナーである。
【0011】
【作用】上記磁性トナーは、帯電量が適正に制御されて
いる為、磁気力が搬送及び飛散防止に十分であり、しか
も高精細且つ高階調の現像の為に十分な小さな静電凝集
力、磁気凝集力、着色力を有する。本発明者らは、磁性
体を含有する粒径の小さなトナーについて鋭意検討した
結果、粒径が非常に小さい磁性体を従来より少ない量で
含有させることにより、トナーの帯電量を適切に制御出
来、しかもトナーの着色力を高めることで高画質を実現
させることが出来ることを見出し、本発明を完成した。 粒径の小さな磁性体が有効にトナー帯電量を制御出来る
メカニズムについては必ずしも明らかではないが、磁性
体の粒径が小さい為、磁性体の比表面積も大きくなり、
トナー表面層近傍に存在する磁性体の表面積を大きく出
来る為、比較的少量の磁性体の添加でもトナーの帯電量
を制御する働きが大きくなる為であると推測している。 しかしながら、磁性体の粒径を小さくしてゆくことは、
一方ではトナー粒子中における磁性体の分散が困難とな
る方向であり、例えば、磁性体の粒径が0.1μm程度
以下になると分散性不良による帯電の不均一が起こり易
くなる。そこで、トナー粒子中での磁性体の分散性を向
上させるべく、本発明者らは種々の磁性体の表面処理を
試みた。しかし、その多くは表面処理により磁性体の添
加によるトナー帯電量制御の効果を低減してしまい、ト
ナーの過剰な帯電を防止する効果が発現されないものが
多かった。
【0012】その中で、本発明者らは、磁性体の水平方
向フェレ径が0.03〜0.1μmである場合に、脂肪
酸及びその誘導体を磁性体の表面に処理することで、磁
性体のトナー帯電量制御の効果を殆ど損ねることなく、
トナー表面に磁性体を均一に分散させ、トナー粒子の帯
電性を適切に制御出来ることを見出した。又、このトナ
ーは低温低湿環境下から高温高湿環境下に至るまで安定
した帯電量を有することを見出した。この結果、従来、
多く用いられてきた水平方向フェレ径0.2〜0.6μ
m程度の磁性体では達成し得なかった、小粒径化された
トナーにおける帯電量コントロール、トナー帯電性の環
境安定性及び画像性を悪化させないトナー磁気力の制御
の3者を同時に実現した磁性トナーを得た。これにより
、磁性体含有量を増やして定着性を損ねることがなく、
又、トナーの磁気力を増大させて画像性を悪化させるこ
とがなく、更に、環境条件によらず安定して、トナーの
帯電量を制御して潜像に忠実な現像による高画質が実現
出来る。しかも磁性体の均一な分散は、粒径の小さなト
ナー粒子でも着色力を高め、高画像濃度を得ることが出
来る。
【0013】
【好ましい実施態様】本発明の磁性トナーにおいては、
磁性体の粒径と含有比率が重要である。磁性体を同量含
有させる場合には、磁性体の粒径が小さい程、粒径の小
さなトナーで起こりがちなトナーの過剰な帯電を抑える
ことが出来る為、帯電量を適切に制御する効果が大きい
。特に、磁性体の粒径が、0.03〜0.1μmである
ことが好ましい。磁性体の粒径がこの範囲にあれば、ト
ナー粒子の帯電量をトナーの定着性能に有利な比較的少
ない量の磁性体で適切に制御出来、ほぼ良好な着色力が
発揮される。一方、磁性体の粒径が0.1μmよりも大
きい場合には、過剰に帯電しがちなトナーの帯電を制御
する効果が小さく、多くの磁性体をトナーに含有させね
ばならなくなり、トナーの磁気力が大きくなる為の磁気
力凝集力による画質の低下や定着性能を損ねる等の不都
合を生ずる。或いは磁性体の表面処理によりトナーの帯
電量を制御しようとする場合には、トナーの帯電量が環
境条件により大きく変動する様になる。特に、高湿環境
下においては画像濃度薄を生じ易くなる。又、磁性体の
粒径が0.03μm未満では、本発明による表面処理を
行ったとしても磁性体自体の凝集をほぐすことが困難に
なり、磁性体が凝集体として挙動してしまう為、やはり
本発明の効果は十分には得られない。更に、磁性体の保
持力が小さくなる為、バックグラウンド汚れを生ずると
いう問題もある。
【0014】本発明において、磁性体の粒径は水平方向
フェレ径で表わされる。このフェレ径の測定は、透過型
電子顕微鏡で得られた1万倍の磁性体の写真を4倍に拡
大して4万倍の写真とした後、ランダムに250個の磁
性体を選び、その径を実測して平均粒径を求める。又、
磁性体の含有量Wt(wt%)は、トナーの重量平均粒
径に関係する。即ち、トナーの重量平均粒径Dtが7μ
m以下であると、次式で表わせられる。 Wt=−(10/3)Dt+(53±5)しかし、Wt
<−(10/3)Dt+(53±5)であるとトナー帯
電量の制御が困難となり、現像性の低下を招き易い不安
定な状態となる。Wt<−(10/3)Dt+(53±
5)であると、トナーの定着性能を改善する効果が得ら
れない、或いはトナーの磁気力が大きくなり画像性を損
ねてしまう。
【0015】本発明において、磁性体の表面処理をする
脂肪酸及び/又はその誘導体としては、12〜35炭素
原子を含む脂肪酸及び/又はその誘導体が用いられ、好
ましくは、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、
リノレン酸等及びこれらのカルボン酸塩基、硫酸エステ
ル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩、アミン塩、第
4級アンモニウム塩、メチルエステル、エチルエステル
、プロピルエステル、イソプロピルエステル等のアルキ
ルエステル等である。これらによる磁性体の表面処理は
、トナー粒子中での分散性の向上、帯電量の制御の他に
、本発明で用いられる粒径が小さく表面積が大きい為に
、磁性体表面が酸化され易いのを防止する効果もある。 又、これらの表面処理剤の磁性体への付着量は、磁性体
の重量に対して0.05〜5重量%の範囲が望ましい。 0.05重量%未満では効果が少なく、5重量%より多
くなるとトナー坦持体等を汚染し、トナーの帯電性を損
ない画像濃度薄す、カブリ等により画像品位を低下させ
る。
【0016】又、本発明の磁性トナーにおいて、磁場1
kエルステッドにおける磁性体のσsは50emu/g
以上であることが望ましい。トナー中の磁性体含有比W
t(wt%)が上述の式により規定される場合、磁性体
のσsが50emu/g未満ではトナーの飛散、トナー
搬送力の低下による画像の均一性の低下等が問題となる
場合もある。又、磁性体の保持力(Hc)も画像性と関
係する。Hcの範囲としては50〜200エルステッド
がよい。理由は明確ではないが、Hcが50エルステッ
ド未満であると、バックグラウンドの汚れが生じ易くな
る。一方、Hcが200エルステッドよりも大きいと搬
送性が悪くなり画像濃度ムラ等画質が悪化する場合があ
る。尚、本発明においては、磁気力の測定には東英工業
社製VSMを用いた。
【0017】本発明は良好な画像が得られる様にトナー
の帯電量を適切に制御する効果を有しているが、ここで
いう適切な帯電量とは5〜50μc/gである。トナー
の帯電量が5μc/g未満であると、画像濃度が不十分
となり、バックグラウンドの汚れを生ずる。一方、50
μc/gよりも大きいと、静電凝集力が大きくなり細線
再現性の低下等、画質を損ねる。特に低湿環境下では、
トナー坦持体との鏡映力が必要以上に大きくなり画像濃
度低下等を生ずる。尚、本発明において、トナーの帯電
量はブローオフ測定法により求めた。測定機は、東芝ケ
ミカル社製のものを用いた。キャリアは、EFV200
/300(日本鉄粉社製)を用い、トナー濃度2wt%
、混合時間は約2分で測定した。
【0018】本発明におけるトナー粒径は、コールター
カウンター社製TA−II型機(10μmアパーチャー
)により測定して、2〜40μmの粒子の体積分布と個
数分布を算出し、体積分布から求めた重量基準の重量平
均粒径(各チャンネルの中央値をチャンネルの代表値と
する)を用いた。磁性体としては、鉄、コバルト、ニッ
ケル等の強磁性元素、或いはマグネタイト、ヘマタイト
、フェライト等の鉄、コバルト、ニッケル等の合金や化
合物、その他の強磁性合金等がある。例えば、マグネタ
イトの製造方法としては、水酸化第一鉄水溶液とアルカ
リ性水溶液を混合し、温度70〜100℃、pH10以
上の水酸化第一鉄を含む懸濁液を生成させ、次いで、該
懸濁液に加熱しながら酸素含有ガスを通気することで得
られる。上記反応条件のうち、水酸化第一鉄を含む懸濁
液を生成する際のFe2+濃度、温度、pH、酸素含有
ガス量等を調整することによって、粒径や磁気特性等を
変えることが出来る。又、磁性体を表面処理する方法と
しては、磁性体スラリー中に処理剤を添加した後、スプ
レードライ等によって乾燥する等の方法が知られている
【0019】脂肪酸及び/又はその誘導体により磁性体
の表面を処理する方法としては、両者を100℃以上で
5〜30分程度加熱混合すれば良く、上記の様な方法で
も良いが、最も簡単な方法としては、磁性体と表面処理
剤の混合物をヘンシェルミキサー等に入れて5〜30分
程度撹拌する方法がある。この方法によれば、撹拌によ
り100〜150℃程度にまで発熱が起こり磁性体の表
面に均一に処理剤が被覆される。勿論この方法に限定さ
れることなく、どの様な方法で磁性体表面に脂肪酸及び
/又はその誘導体を表面処理してもかまわない。
【0020】本発明の磁性トナーに使用する結着樹脂と
しては、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポ
リビニルトルエン、スチレン−p−クロルスチレン共重
合体、スチレンビニルトルエン共重合体等のスチレン及
びその置換体の単独重合体及びそれらの共重合体;スチ
レン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル
酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸−n−ブチル
共重合体等のスチレンとアクリル酸エステルとの共重合
体;スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン
−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル
酸−n−ブチル共重合体等のスチレンとメタクリル酸エ
ステルとの共重合体;スチレンとアクリル酸エステル及
びメタクリル酸エステルとの多元共重合体;その他スチ
レン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメ
チルエーテル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体
、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−
アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレ
イン酸エステル共重合体等のスチレンと他のビニル系モ
ノマーとのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレ
ート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポ
リエステル、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブ
チラール、ポリアクリル酸、フェノール樹脂、脂肪族又
は脂環族炭化水素樹脂、石油樹脂、塩素化パラフィン等
が単独又は混合して使用出来る。特に圧力定着方式に供
せられるトナー用の結着樹脂としては、低分子量ポリエ
チレン、低分子量ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、
高級脂肪酸、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等が単
独又は混合して使用出来る。又、本発明の磁性トナーに
は、本発明の効果を損なわない範囲内で、任意の適当な
顔料や染料が着色剤として使用出来る。例えば、カーボ
ンブラック、フタロシアニンブルー、群青、キナクリド
ン、ベンジジンイエロー等公知の染顔料がある。
【0021】
【実施例】本発明を実施例を挙げて更に詳細に説明する
。 実施例1     ポリエステル樹脂             
                         
64  wt%    磁性体(2%オレイン酸処理、
諸物性は表1に示す)      35  wt%  
  負荷電制御剤                 
                         
0.5wt%    離型剤            
                         
           0.5wt%上記材料をブレン
ダーでよく混合した後、150℃に設定した2軸押出機
にて混練した。得られた混練物を冷却し、カッターミル
にて粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機を用
いて微粉砕し、得られた微粉砕粉エルボウジェット分級
機により微粉及び粗粉をカットし、トナー組成物を得た
。得られたトナーの重量平均粒径は5.1μmであった
。これに疎水化処理されたコロイダルシリカ1.0wt
%を外添しトナー化した。これをキャノン製レーザービ
ームプリンター“LASER SHOT B406”を
改造し、300dpiから600dpiへ高微細潜像化
した機械で評価した。その結果、高画像濃度で、ページ
内の画像濃度むらがなく、バックグラウンド汚れもない
良好な画像が得られた。又ライン画像でも、細線に至る
まで潜像に忠実に再現され、飛び散りの少ないきれいな
ライン画像が得られた。更にこの評価機の定着装置を改
造し、定着温度を140℃に下げて画像を出力したが、
得られた画像は完全に定着していた。
【0022】実施例2 実施例1の微粉砕及び分級条件のみを変更して、重量平
均粒径が6.5μmのトナー組成物を得た。これに負帯
電性シリカ0.8wt%を外添して、実施例1と同様に
して評価したところ、実施例1に劣らぬ良好な画像性及
び定着性能を示した。
【0023】実施例3 実施例1の磁性体含有率を37.5wt%とした以外は
実施例1と同様にしてトナー組成物を得た。これに負帯
電性コロイダルシリカ1.5wt%を外添しトナーとし
た。得られたトナーの重量平均粒径は3.5μmであっ
た。これを実施例1と同様にして評価したところ、良好
な画像が得られ、特に網点による階調再現性は抜群に優
れていた。
【0024】比較例1 実施例1の磁性体の代わりに第1表に示す様に水平方向
フェレ径0.15μmの磁性体を用いた以外は実施例1
と同様にして、重量平均粒径5.2μmのトナーを得た
。実施例1と同様にして評価したところ、画像濃度がや
や薄く、バックグラウンド汚れを生じた。
【0025】比較例2 実施例3の磁性体を55wt%含有させる以外は実施例
3と同様にして重量平均粒径3.7μmトナーを得た。 実施例3と同様にして評価したところ、高画像濃度でバ
ックグラウンド汚れも少なかったが、ライン画像はトナ
ーの磁気凝集によると思われるトナー塊の飛び出しがみ
られ、実施例3と比較して明らかに劣った画質となった
。又、定着温度を140℃とした画像出力では、被転写
紙へのトナーの定着が不十分で、画像上を指でこすると
トナーで手が汚れた。
【0026】実施例4 磁性体として第1表に示す様に水平方向フェレ径が0.
09μmの磁性体を用いる以外は、実施例2と同様にし
て重量平均粒径6.7μmのトナーを得た。これを実施
例2と同様にして評価したところ、細線再現性、階調再
現性及び画像濃度等全般に良好な画像が得られた。
【0027】実施例5     スチレン−アクリル系共重合体       
                 54.5wt% 
   磁性体(実施例4で用いたもの、ステアリン酸エ
チルエステル2%処理)              
                         
                     45wt
%    正荷電性制御剤             
                         
  0.2wt%    離型剤          
                         
             0.3wt%上記材料から
実施例1と同様にしてトナー組成物を得た。これにコロ
イダルシリカ1.0wt%を外添して、重量平均粒径は
3.5μmのトナーを得た。これをキャノン製デジタル
複写機NP−9130を400dpiから600dpi
に改造した機械で評価した。その結果、細線再現性、階
調再現性及び画像濃度とも非常に良好な画像を得た。
【0028】比較例3 磁性体として、実施例5で用いた磁性体の表面処理を施
していないものを用いる以外は実施例5と同様にして重
量平均粒径は3.6μmのトナーを得た。このトナーを
実施例5と同様にして評価したところ、画像の一部にト
ナーの帯電不良が原因と考えられる汚れを生じ、画像濃
度も薄かった。
【0029】比較例4     スチレン−アクリル系共重合体(実施例5で用
いたもの)79.5wt%    磁性体(オレイン酸
2%処理)                    
    20    wt%    正荷電性制御剤 
                         
              0.2wt%    離
型剤                       
                         
0.3wt%上記材料を用い実施例1と同様にしてトナ
ー組成物を得た。これにコロイダルシリカ0.5wt%
を外添して、重量平均粒径は6.9μmのトナーを得た
。このトナーを実施例5と同様にして評価したところ、
実施例4(5?)に比べて霧状のバックグラウンド汚れ
を生じ、画像濃度もやや薄く、画像内に濃度むらを生じ
た。
【0030】
【表1】                     
     表1
【表2】  (表1の続き)
【0031】
【発明の効果】上記の様に本発明の磁性トナーは、粒径
が非常に小さい特定の磁性体を従来より少ない量で含有
させることにより、トナーの帯電量を適切に制御出来、
しかもトナーの着色力を高めることで高画質を実現させ
ることが出来る。即ち、添加する磁性体の水平方向フェ
レ径が0.03〜0.1μmである場合に、脂肪酸及び
その誘導体を磁性体の表面に処理することで、磁性体の
トナー帯電量制御の効果を殆ど損ねることなく、トナー
表面に磁性体を均一に分散させ、トナー粒子の帯電性を
適切に制御出来、磁気力が搬送及び飛散防止の為に十分
であり、しかも高精細且つ高階調の現像の為に十分な小
さな静電凝集力、磁気凝集力、着色力を有する磁性トナ
ーとなる。又、本発明の磁性トナーは低温低湿環境下か
ら高温高湿環境下に至るまで安定した帯電量を有する。 従って、本発明の磁性トナーは、小粒径化されたトナー
における帯電量コントロール、トナー帯電性の環境安定
性、画像性を悪化させないトナー磁気力の制御、のすべ
ての点を実現することが出来る。この為、磁性体含有量
を増やして定着性を損ねることがなく、又、トナーの磁
気力を増大させて画像性を悪化させることがない。更に
、環境条件によらず安定して、トナーの帯電量を制御し
て潜像に忠実な現像による高画質が実現出来、しかも磁
性体が均一に分散する為、粒径の小さなトナー粒子でも
着色力を高め、高画像濃度を得ることが出来る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  水平方向フェレ径が0.03〜0.1
    μmであり且つ脂肪酸及び/又はその誘導体によって表
    面処理された磁性体を含有する重量平均粒径7μm以下
    の磁性トナーにおいて、トナー中の磁性体含有量(wt
    %)をWt、トナーの重量平均粒径をDt(μm)とし
    たとき、       Wt=−(10/3)Dt+(53±5)
    (但し、Dt≦7)を満足することを特徴とする磁性ト
    ナー。
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