JPH04335272A - 磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ディスク装置

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Publication number
JPH04335272A
JPH04335272A JP10412391A JP10412391A JPH04335272A JP H04335272 A JPH04335272 A JP H04335272A JP 10412391 A JP10412391 A JP 10412391A JP 10412391 A JP10412391 A JP 10412391A JP H04335272 A JPH04335272 A JP H04335272A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control system
speed
magnetic head
switching
initial value
Prior art date
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Pending
Application number
JP10412391A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhisa Shishida
宍田 和久
Takashi Yamaguchi
高司 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク装置にお
ける、磁気ヘッド位置決め制御系において、制御系を位
置制御系に切り換える際の、位相補償フィルタの内部変
数の初期値の設定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置では、記録媒体たる磁
気ディスクの記録面の所定の位置に情報を記録するため
、あるいはすでに記録された情報を読出すため磁気ヘッ
ドを所定トラックに移動させて位置決めさせる位置決め
制御が行なわれている。この位置決め制御では、制御対
象としてのヘッドの現在位置と目標位置(目標トラック
)との差に応じて複数の制御系を切り換えて行なうのが
一般的である。すなわち、現在位置と目標位置との差が
大きいときには、その差に対応した目標速度に基づく速
度制御系により制御し、ヘッドが目標位置に近づくと、
今度は現在位置と目標位置との差に基づく位置制御系に
より、位置決め制御がなされる。これは、高速にかつ高
精度に目標位置への位置決めを行なわせるために有効な
方法である。
【0003】さて、このように、速度制御系から位置制
御系への切り換えを行う場合、特に切り換えられた位置
制御系における初期設定が適当でないと、過渡特性によ
り振動的となるなどして、所定の位置への位置決めに要
する時間が大きくなる。
【0004】従来、このような問題を解決するために、
いくつかの方法が知られている。例えば、特開昭56−
114176号公報には、速度制御系から位置制御系へ
の切り換え後の時間応答特性を改善するために、切り換
え直前のモータ速度に比例する電圧を位置制御系に含ま
れる積分器に蓄えておくという思想が開示されている。 また、特開平1−138666 号公報には、速度制御
系による制御を行っている期間に位置制御系に含まれる
積分器回路のコンデンサに位置モード切換直後の過渡応
答を小さくするための各トラックの過渡応答補正値を充
電しておき、それを位置制御系切り換え直後の積分器の
初期値として使うという思想が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、いず
れも位置制御系内に積分手段をもち、切り換え時の応答
を滑らかに高速に行なうための積分器への初期値を設定
するものであった。
【0006】ところでこの従来技術は、ヘッド位置決め
制御系がアナログ制御系として実現される場合について
述べており、間欠的に得られる位置情報に基づいて制御
を行なうディジタル制御系で問題となる、サンプリング
による制御系切り換え時の位置,速度のばらつきの増加
,演算時間遅れによる制御性能の低下について考慮され
ていない。
【0007】本発明の目的は、制御系の切り換え時点で
、これらを考慮した初期値の設定を行なうことにより、
制御性能の向上を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、位置制御系切り換えの際に、磁気ヘッド
の速度及び位置偏差の条件により、切り換え時の速度及
び位置偏差のばらつく範囲を場合分けし、これらの場合
分けした各範囲で、それぞれ、位置制御系の補償器の初
期値を計算して設定する。
【0009】
【作用】上記の解決手段では、制御系切り換え時の磁気
ヘッドの位置および速度にばらつきがおきても、ばらつ
きに対応して初期値が設定される。それによって、制御
系の切り換え後の磁気ヘッドの目標位置への整定が安定
となり、この結果、高速位置決めを実現することができ
る。
【0010】また、演算時間遅れがある場合にも、位相
面上の制御系切り換え時の磁気ヘッドの位置と速度によ
って場合分けした各範囲で、この影響を打ち消すように
初期値を修正する。このため、目標位置への整定が安定
となり、高速な磁気ヘッドの目標位置への位置決めを実
現できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例により説明す
る。
【0012】図1は、本発明の一実施例を示すブロック
図である。図1において、情報を記録するための複数枚
の磁気ディスク10は、スピンドルモータ11によって
駆動する軸に取り付けられている。磁気ヘッド9は、ヘ
ッド支持系8に固定され、駆動部7によりディスク10
の外周から内周方向あるいは、その逆方向へ移動し位置
決めされた後に、情報の読み書きを行なう。
【0013】磁気ディスク装置で、磁気ヘッド9は、制
御系をシーク制御系,セトリング制御系,フォロイング
制御系と切り換えながら、上位のコントローラ(図示せ
ず)により指示された目標位置18に位置決めする。
【0014】シーク制御系は、目標位置18近くまで磁
気ヘッド9を移動する速度制御系である。本制御系では
磁気ヘッド9により磁気ディスク10に間欠的に記録さ
れたサーボ情報から読み出されるために間欠的な信号と
して得られるサーボ信号19は、位置検出回路6により
復調され検出位置信号17が得られる。検出位置信号1
7は、速度検出回路5に送られ、これより、磁気ヘッド
9の位置決め方向への速度を表す検出速度16を得る。 また、検出位置信号17と目標位置18を比較すること
により、位置偏差15を得る。シーク制御系の制御回路
であるシーク制御器1は、ディジタル制御器として実現
され、本シーク制御器では、位置偏差15に応じた目標
速度(図示せず)が発生され、検出速度16と比較され
る。この結果得られる速度偏差(図示せず)が零となる
ように、駆動部7を駆動するための指令値が発生される
【0015】セトリング制御系は、シーク制御系により
目標位置18の近くまで移動した磁気ヘッド9を、目標
位置18に位置決めする制御系である。本制御系では、
位置偏差15がセトリング制御系の制御回路である、セ
トリング制御器2に送られる。セトリング制御器2は、
シーク制御器1と同様にディジタル制御器として実現さ
れ、また、位相進み補償器あるいは位相進み遅れ補償器
を用いて構成される。
【0016】位相進み補償器の周波数特性の一例および
構成の一例をそれぞれ図2(a),(b)に示す。また
、図3(a),(b)に位相進み遅れ補償器の周波数特
性および構成の一例を示す。
【0017】セトリング制御器2では、位置偏差15に
基づいて、位相進み補償器あるいは位相進み遅れ補償器
により、位置偏差15が零となるように、駆動部7を駆
動するための指令値が出力される。この指令値に従い、
駆動部7が駆動され磁気ヘッド9が、目標値18に位置
決めされる。
【0018】フォロイング制御系は、セトリング制御系
により、目標位置18に位置決めした磁気ヘッド9を目
標位置18に追従させるための制御系である。フォロイ
ング制御系における制御器であるフォロイング制御器3
は、位相進み遅れ補償器を用いて実現される。この構成
は図2と同様となる。
【0019】フォロイング制御器3には、位置偏差15
が入力される。この情報に基づき位相進み遅れ補償器に
より、位置偏差を零にするように駆動部7を駆動するた
めの指令値が出力される。この指令値に基づき駆動部7
が駆動され磁気ヘッド9が目標位置18に追従制御され
る。
【0020】また、制御系切り換え判定回路14では、
検出速度16及び位置偏差15の情報をもとに、シーク
制御系からセトリング制御系への制御系の切り換え条件
、および、セトリング制御系からフォロイング制御系へ
の切り換え条件が満足されたかどうかを判断する。この
判断に従い、制御系切り換えスイッチSW1 12,S
W2 13を切り換えることにより、制御系を切り換え
る。
【0021】初期値発生回路4では、制御系の切り換え
の際に、検出位置信号17と検出速度信号16および、
あらかじめ求められたゲイン(図示せず)を用いて、セ
トリング制御器2の構成要素である位相進み補償器ある
いは、位相進み遅れ補償器の初期値を以下に記述するよ
うに設定する。また、同様にして、フォロイング制御器
3の構成要素である位相進み遅れ補償器の初期値を設定
する。
【0022】図4に図1の装置の磁気ヘッド9の目標位
置18への位置決め制御の流れを示す。
【0023】磁気ヘッド9は、上位コントローラより移
動指令が発生されるまで、フォロイング制御系により追
従制御されている。この動作は図4のF8およびF1に
対応する。上位のコントローラより移動指令を受けると
制御系をシーク制御系に切り換え、目標位置への移動を
開始する。この動作は図4のF2に対応する。磁気ヘッ
ド9の位置決め制御がシーク制御系により制御されてい
る間、本制御の終了条件が満足されるかどうかを監視し
ている。この動作は図4のF3に対応する。シーク制御
系の終了条件は、『位置あるいは速度があらかじめ決め
られた条件を満たす。』ということとする。シーク制御
終了条件が満足されると制御系は、シーク制御系から、
セトリング制御系に切り換えられる。
【0024】セトリング制御系に、制御系を切り換える
際に、セトリング制御系の構成要素である位相進み補償
器あるいは、位相進み遅れ補償器の初期値を以下に示す
方法により設定する。この動作は図4のF4に対応する
。制御系がセトリング制御系に切り換えられた後は、F
4によって設定された初期値および、位置偏差15に応
じて、セトリング制御器2により出力される、駆動部7
への指令信号に従って、磁気ヘッド9が移動され、目標
位置18へ位置決めされる。この動作は図4のF5に対
応する。セトリング制御系により制御されている間には
、本制御系の終了条件が満足されるかどうかを監視して
いる。この動作は図4のF6に対応する。セトリング制
御系の終了条件は、シーク制御系の終了条件と同様に、
『位置あるいは速度があらかじめ決められた条件を満た
す』ということにする。また終了条件として『セトリン
グ制御系に切り換った後に、あらかじめ決められた時間
が経過した』としても良い。セトリング制御系の終了条
件が満足されると、制御系はセトリング制御系からフォ
ロイング制御系に切り換えられる。フォロイング制御系
に制御系を切り換える際に、フォロイング制御系の構成
要素である位相進み遅れ補償器の初期値を以下に説明す
る方法により設定する。この動作は図4のF7に対応す
る。
【0025】制御系をフォロイング制御系に切り換えた
後は、F7の動作によって設定された初期値および、位
置偏差15に基づき、フォロイング制御器3によって計
算出力される。駆動部7への指令値に従って、目標位置
18に追従制御される。この動作は図4のF8に対応す
る。F8の動作によって、磁気ヘッド9が目標位置18
に追従制御されている間に、ディスク10と磁気ヘッド
9の間で、情報の読み書きが行なわれる。
【0026】実施例の制御の流れのうち、本発明に係わ
るF3,F4およびF6,F7の制御系の切り換えにつ
いて、その条件及び手順について説明する。
【0027】制御系の切り換えは、F3のシーク制御系
からセトリング制御系への切り換え、及び、F6のセト
リング制御系からフォロイング制御系への切り換えがあ
る。これらは、同様に考えることができるので、F3の
場合を例にとって説明する。
【0028】本実施例では、切り換え条件を(1)式で
与えることとする。
【0029】       Yerr(τ)=Yo    (Yo;定
数)                …(1)ここで
、Yerr(τ)は位置偏差を表す変数とする。このと
き、切り換え判定は図5の流れとなり、切り換え条件(
1)式は、位相面上で図6の61のように示される。 以下、図5に従い、切り換え判定の流れについて説明す
る。ここで、切り換え判定に用いられる位置偏差pos
(k),速度vo(k) は、F3に先だって、F2で
記憶領域(図示せず)に記憶されているものとする。判
定条件Yo を記憶領域から読み出す(F51)。同様
にして記憶領域から位置偏差pos(k)を読み出す(
F52)。 このYoとpos(k)を比較する(F53)。pos
(k)>Yo であれば切り換え条件が満足されていな
いので、シーク制御系による速度制御を継続する(F5
4)。一方、pos(k)<Yo であれば、切り換え
条件が満足されるので、これに続くF4の動作を行なう
(F55)。すなわち、制御系をシーク制御系からセト
リング制御系に切り換え、セトリング制御系の位相進み
遅れ補償器の内部変数の初期値を設定する。
【0030】以上では、切り換え判定条件が(1)式で
与えられる場合についての実施例を示した。この切り換
え判定条件は、位相面上の位置と速度を関連づける以下
の関数によって一般化することができる。速度vo(τ
) を位置偏差Yerr(τ)に関数f(vo(τ))
によって関係づけることとする。このとき、       Yerr(τ)=f(vo(τ))   
                     …(2)
をF3における制御系切り換えの判定基準とする。この
とき、       pos(k)<f(vo(k))    
                      …(3
)が、満足されたときに、制御系の切り換えを行ないF
4の初期値設定を行なっても良い。
【0031】また、本実施例では、F3の切り換え条件
の判定はシーク制御系で行なわれる。またF4の初期値
の設定はセトリング制御系で行なわれる。これらの動作
は間欠的な位置情報に基づいて行なわれる。従って、位
相面上に示した切り換え条件図6の61は、通常間欠的
な情報のサンプル点間に満足される。このため、F3で
切り換え条件が満足されたことが認識される位相面上で
の範囲は、サンプリング時間に依存し、図6の62の領
域に分布する。これに従って、この次のサンプル時点で
F4で初期値を設定する時点での、磁気ヘッドの速度及
び位置偏差は、図6の63の領域に分布する。
【0032】次に実施例の制御の流れを示す図2のうち
、本発明に係わるF4及びF7に対応する、位相進み遅
れ補償器の内部変数の初期値の設定について説明する。 F4とF7の処理については同様であるので、F4の処
理を例にとって説明する。具体的な処理の流れを説明す
るのに先だって、本発明に関する初期値設定の考え方に
ついて説明する。
【0033】図7は、セトリング制御系の簡略化したブ
ロック図である。ここでは解析を容易とするために、機
構系を慣性体としてモデル化し、現実の制御系に含まれ
る演算時間遅れあるいは、ここでは無視した機構系の振
動モードを励振しないためのノッチフィルタを無視して
いる。ここで、演算時間遅れとは、位置信号のA/D変
換を開始してから、制御演算を行ない、D/A変換する
までの時間である。
【0034】磁気ヘッド9の位置偏差をX(t),速度
をV(t),位相進み遅れ補償器の内部状態をξ1(t
),ξ2(t)とする。制御系がシーク制御系から、セ
トリング制御系に切り換った時点をt=0とすると、変
数の初期値はX(0),V(0),ξ1(0),ξ2 
(0)となる。x(t)はt=0からの磁気ヘッド9の
整定の様子を示すものである。そこでX(t)は、その
軌跡が最も速くかつなめらかに目標位置18に収束すれ
ばよい。その評価の基準として次の評価関数Jを導入す
る。
【0035】
【数1】
【0036】ここで、‖TRANS(XMATRIXK
) QMATRIX XMATRIXK‖はベクトルT
RANS(XMATRIXK)QMATRIX XMA
TRIXKの大きさを表すノルムである。XMATRI
XKは状態変数行列で、位置,速度,位相進み遅れ補償
器の二つの内部変数よりなる4×1行列であり、t=K
T時点での値である。また、QMATRIX は4×4
の正方行列であり、各変数の重み付けを行なう係数行列
である。TRANS(XMATRIXK) はXMAT
RIXKの転置行列を示す。この評価関数Jは、セトリ
ング制御系への切り換え時から時間t=nTまでの、状
態量の変化の総和を表す。この評価関数を最小にする位
相進み遅れ補償器の内部変数ξ1(t),ξ2(t)の
初期値は、
【0037】
【数2】
【0038】を連立方程式として解いた(6)式によっ
て表される。
【0039】       ξ1(0)=α1X(0)+β1V(0)
      ξ2(0)=α2X(0)+β2V(0)
                      …(6
)ここで、α1,β1,α2,β2は図7に示した、セ
トリング制御系を単純化したモデルに示される制御系の
定数、すなわち、セトリング制御系の開ループ伝達関数
のゲインが零となる周波数(ゼロクロス周波数)を所望
の値に設定するためのゲインであるループゲイン(LP
GN)>2,D/Aコンバータゲイン(KD)>3,パ
ワーアンプゲイン(KA)>4,ボイス・コイル・モー
タの力定数(KF)>5,機構系の等価質量(m),ポ
ジション感度(Kp)>>,A/Dコンバータゲイン(
KAD)>1,位相進み遅れ補償器>8の係数,a1,
a2,b0,b1,b2重み関数QMATRIXの要素
により記述される定数である。
【0040】以下に、J及びα1,β1,α2,β2の
計算過程の一例を示す。式をわかりやすくするために以
下の置き換えを行なう。
【0041】       Kp′=Kp・KAD           A=LPGN・KD・KA・KF
                    …(7)ま
た、機構系モデル>6をZ変換と呼ばれる一般に良く知
られた離散化の方式により、離散時間領域で表現したモ
デルに変換すると、図8のモデルとなる。
【0042】図7の系に対して、置き換えおよび変換を
行なった系の離散時間での状態方程式は(8)式となる
【0043】
【数3】
【0044】重み関数QMATRIXを(9)式とする
【0045】
【数4】
【0046】また(8)式を(10)式のように置き換
える。
【0047】
【数5】
【0048】4×4正方行列AMATRIXをK乗した
行列をAMATRIX**Kとして表す。AMATRI
X**Kの(i,j)要素はa(i,j,k)であり、
具体的には式(12),(13)に含まれるaijのベ
き乗の形で表されるものである。このとき、評価関数J
は、(11)式となる。
【0049】
【数6】
【0050】である。また、F(X(0),V(0),
K)は、X(0),V(0),Kの一次結合より成る関
数である。
【0051】更に、
【0052】
【数7】
【0053】とすると、
【0054】
【数8】
【0055】となる。これにより、以下に示す初期値設
定の処理において初期値の計算に用いる係数が求められ
る。
【0056】次に具体的なF4の初期値設定の処理の流
れを図9に示す。ここでは、制御系切り換え時の位置偏
差と速度を図10に示すように、速度を判断条件として
、三つの領域に場合分けする場合を例にとって示してあ
る。すなわち、 領域1    0<v(0)<v1      (図1
0の101)領域2    v1<v(0)<v2  
   (図10の102)領域3    v2<v(0
)          (図10の103)としている
【0057】また、初期値発生回路4の構成を図11に
示す。以下、これらの図に従い初期値設定の処理の流れ
を説明する。
【0058】F3で切り換え条件が満足されると制御系
は、セトリング制御系に切り換えられる。F4では、本
制御系を構成する位相進み補償器の内部変数に初期値を
設定する。この初期値は(6)式に示したように、制御
系切り換え時の磁気ヘッドの位置偏差と速度の線形結合
として与えられる。従って、初期値を計算するためには
、α1,β1,α2,β2の係数及び、制御系切り換え
時の磁気ヘッドの位置X(0)と速度V(0)の情報が
必要である。そこで、まず、位置検出回路6により切り
換え時の位置情報X(0)を得る(F41)。これを初
期値発生回路4の速度検出部118に送り、切り換え時
の速度V(0)を得る(F42)。ここで、V(0)は
(15)式に示す後退差分として知られる方法によって
計算することとする。
【0059】       V(0)={X(0)−X(−1)}/T
                  …(15)T;
サンプリング時間 X(−1);シーク制御系最終サンプルで検出される位
置,記憶部111に格納されている。
【0060】この切り換え時の速度V(0)を判断部1
13に送る。ただし本実施例では、切り換え時の位置偏
差と速度の位相面上の範囲を速度を判断条件として場合
分けしているため、判断部113に速度V(0)を送っ
たが、判断条件として、速度及び位置偏差を用いる場合
には、判断部113に速度V(0)及び位置偏差を送る
【0061】判断部113では、速度v(0)がどの領
域に属するかを判断する。そのために、まず、領域1,
2の境界を示すv1と比較する(F43)。v(0)<
v1のとき領域1に属する。また、v(0)>v1のと
きは、領域2,3の境界を示すv2と比較する(F44
)。v(0)<v2のとき領域2に属し、v(0)>v
2のとき領域3に属する。
【0062】1〜3の各領域で行なわれる処理は同様で
あるので、v(0)は領域1に属するとして以下動作を
説明する。
【0063】領域1に属すると認識されると、次に領域
1の位置偏差及び速度に対応して(14)式によってあ
らかじめ計算され、記憶部111に記憶された、初期値
計算のための係数α1,β1,α2,β2を読み出す(
F45)。
【0064】次に、この係数α1,β1,α2,β2を
用いて(6)式を計算部112で計算する(F46)。 これは、図7のモデルに対して先の、評価関数Jの値が
最小となる初期値である。
【0065】次に、領域1の位置偏差及び速度の範囲に
対応して、あらかじめ求められ、記憶部111に記憶さ
れた、初期値の修正係数P1 を読み出す(F47)。 これを用いて(16)式のように計算部112で計算し
初期値を修正する(F48)。
【0066】修正係数の考え方については以下において
説明する。
【0067】       ξ1′(0)=P1ξ1(0)     
 ξ2′(0)=P1ξ2(0)          
                    …(16)
ここで、修正係数は、図7で演算時間遅れをゼロとする
というような理想化を位置制御系に行なったことにより
生じる現実の制御系とのずれを補正し、現実の系の応答
を図7の理想化した系の応答に近づける働きをする。
【0068】(16)式により得られた、ξ1′(0)
,ξ2′(0)を位相進み遅れ補償器の内部変数の初期
値として設定する(F49)。
【0069】領域2あるいは領域3に、v(0)が属す
る場合についても同一の手順により初期値を設定できる
。 ただしこのとき修正係数P1 が、それぞれP2,P3
に変化する。
【0070】また、F45〜F48の処理を図12の処
理に置き換えても良い。すなわち、F46で読み出す係
数とF48で読み出す修正係数の積を、初期値計算の係
数として記憶部111に記憶する。
【0071】この係数を読み出し(F121),(6)
式により初期値を計算し(F122)、位相進み遅れ補
償器に設定する。
【0072】ここで修正係数について説明する。
【0073】セトリング制御系として図7の理想化した
モデルを用い、またフォロイング制御系でも、補償器の
係数以外はセトリング制御系と等しいモデルを用いた場
合の、図2のF4からF8の動作に対応する、磁気ヘッ
ドの整定のようす、すなわち、セトリング制御系切り換
え後の応答を図13の131に示した。ここで初期値の
計算は、(14)式の関係により求めた係数を用いてい
る。
【0074】また、図7のモデルでは無視しているが、
実際の制御系では制御性能に大きく影響する演算時間遅
れ(ノッチフィルタも含む)を含んだ制御系の応答を図
13の132に示した。この場合、132のように応答
が変化する。このような現象が起こるのは、演算時間遅
れ(あるいはノッチフィルタ)による位相遅れの影響に
より、位置制御系への制御系の切り換えにおいて、磁気
ヘッドの位置及び速度を検出する時点に対して、この情
報に基づいて駆動部へ指令値を与える時点が遅れるため
である。このとき磁気ヘッドの位置偏差及び速度のよう
すを図14に示す。
【0075】141は位置制御系への制御系切り換え時
の、磁気ヘッドの位置偏差と速度を検出した時点の、こ
れらの値を位相面上に示している。142は、駆動部に
指令値を与える時点の磁気ヘッドの位置偏差と速度を示
している。
【0076】148は制御系切り換え時の速度と、この
速度条件に対する初期値の設定より得られる減速のため
の電流の関係を示している。また、147は位置偏差と
この位置偏差に対する初期値の設定より得られる位置偏
差を減じるための加速電流の関係を示している。
【0077】141で生じる減速電流を143,id1
とし、加速電流を145,ia1としたとき、    
  i1=ia1−id1             
                     …(17
)が、初期値設定により発生される電流となる。また、
142の点で必要となる減速電流を144,id2,加
速電流を146,ia2とすると、       i2=ia2−id2         
                         
…(18)が、磁気ヘッドが142の点にあるときに、
最適な初期値設定に必要な電流である。駆動部により駆
動力を発生するための電流が与えられるのは、142の
点であるので、141の点での検出に対して、必要とさ
れるのは(18)式,i2 である。しかし、実際に発
生されるのは、(17)式i1である。通常、i1≠i
2 であるために、最適な初期値設定条件が満足されず
に図13の132のような現象が起きる。
【0078】また、本発明の磁気ディスク装置のように
間欠的に得られる位置情報により、磁気ヘッド位置決め
制御が行なわれる場合、位置制御系への制御系切り換え
時の位置偏差及び速度がばらつきを持つ。このばらつき
のために、図14の141と142のずれもばらつきを
持つ。このため、本実施例のように制御系切り換え時の
位置偏差及び速度のばらつきに応じて位相面上で場合分
けし、各範囲において初期値を修正する必要が生じる。
【0079】この修正は通常i1>i2であるので領域
1における修正係数P1は P1<1 として与えると良い。
【0080】また、位相面上での141と142のずれ
は切り換え時の速度が大きくなる程、大きくなる。従っ
て、領域2での修正係数P2は P2<P1 とし、領域3の修正係数P3は P3<P2 として与えれば良い。
【0081】また、初期値を修正するのではなく、初期
値を計算するための係数α1,β1,α2,β2を修正
することは、143id1及び145ia1を修正して
、i1=i2を実現することである。このとき、係数の
修正は一意ではなく、i1=i2を満足する組み合わせ
を選ベば良い。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、間欠的な位置情報によ
り、ヘッド位置決め制御が行なわれる磁気ディスク装置
において、サンプリング動作によって生じる制御系切り
換え時の磁気ヘッドの速度と位置偏差のばらつき、及び
演算時間おくれによる初期値設定の理想状態からのずれ
を、制御系切り換え時の磁気ヘッドの位置偏差と速度に
応じて場合分けして、それぞれに対して求めた、初期値
計算の係数及び修正係数を与えて初期値設定を行なうこ
とにより、補正し、すぐれた応答特性の制御系を実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のヘッド位置決め制御系の装
置構成を示すブロック図。
【図2】位相進み補償器の周波数特性の説明図。
【図3】位相進み遅れ補償器の周波数特性の説明図。
【図4】ヘッド位置決め動作の制御のフローチャート。
【図5】制御系切り換え条件判定の処理のフローチャー
ト。
【図6】制御系切り換え判定条件の説明図。
【図7】理想化した位置制御系のブロック線図。
【図8】離散化した慣性体のブロック線図。
【図9】初期値設定の処理のフローチャート。
【図10】制御系切り換え時の位置偏差及び速度の場合
分けの説明図。
【図11】初期値設定回路の構成のブロック図。
【図12】初期値設定の処理のフローチャート。
【図13】初期値設定をした場合のヘッドの整定のよう
すの説明図。
【図14】演算時間遅れの影響を示す説明図。
【符号の説明】
1…シーク制御器、2…セトリング制御器、3…フォロ
イング制御器、4…初期値発生回路、5…速度検出回路
、6…位置検出回路、7…駆動部、8…ヘッド支持系、
9…磁気ヘッド、10…ディスク、11…スピンドル、
12,13…切り換えスイッチ、14…切り換え判定回
路、71…A/Dコンバータ、72…ループゲイン、7
3…D/Aコンバータ、74…パワーアンプ、75…ボ
イス・コイル・モータ、76…機構系、77…ポジショ
ン信号復調回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気ディスクの半径方向に磁気ヘッドを移
    動させるためのアクチュエータと、前記磁気ディスクに
    間欠的に記載されたサーボ情報を前記磁気ヘッドを介し
    て読み取り、前記磁気ヘッドの位置を間欠的に検出する
    位置検出手段と、前記位置情報をもとに、目標位置から
    の位置偏差を求める位置偏差検出手段と、目標速度を発
    生させる目標速度発生手段と、前記位置信号を用いて前
    記磁気ヘッドの速度を検出する速度検出手段と、前記目
    標速度と前記検出速度の差をなくすように前記磁気ヘッ
    ドを前記目標位置に向けて移動するように、前記アクチ
    ュエータを駆動する速度制御部と、前記速度制御部によ
    り前記目標位置の近くまで移動した前記磁気ヘッドを前
    記の間欠的な位置信号に基づいて制御し、前記目標位置
    に位置決めし、追従させる、位相補償器を用いて構成さ
    れる、位置制御部と、前記速度制御部から前記位置制御
    部への制御系の切り換え条件を判断し、制御系を切り換
    える手段を設けた磁気ディスク装置において、前記制御
    系切り換え時の前記磁気ヘッドの位置偏差及び速度に応
    じて場合分けした、位相平面上の複数の領域に対応して
    あらかじめ計算された係数を記憶する手段と、前記制御
    系切り換え時の前記磁気ヘッドの位置偏差および速度が
    、前記場合分けした領域のどの領域に当てはまるかを判
    断する手段と、前記制御系の切り換え時に前記制御系切
    り換え時の前記磁気ヘッドの位置偏差,速度及び前記記
    憶された係数を用いて前記位相補償器の内部変数に設定
    する値を計算する手段と、前記の計算手段により計算し
    た内部変数の値を前記場合分けした各領域に対応して修
    正する手段と、前記手段により修正された内部変数の値
    を前記制御系切り換え時に内部変数に設定する手段を設
    けたことを特徴とする磁気ディスク装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5710497A (en) * 1995-03-17 1998-01-20 Nec Corporation Positioning control device and head positioning control device
US5859742A (en) * 1995-11-17 1999-01-12 Fujitsu Limited Disk storage apparatus having head overshoot and undershoot control
US5907450A (en) * 1995-11-24 1999-05-25 Nec Corporation Pre-read learning digital servo-control device
US7660211B2 (en) 2006-06-13 2010-02-09 Sony Corporation Servo control apparatus, servo control method, optical disc apparatus and video camera recorder

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