JPH04333088A - 画像形成方法およびその装置 - Google Patents

画像形成方法およびその装置

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JPH04333088A
JPH04333088A JP10429291A JP10429291A JPH04333088A JP H04333088 A JPH04333088 A JP H04333088A JP 10429291 A JP10429291 A JP 10429291A JP 10429291 A JP10429291 A JP 10429291A JP H04333088 A JPH04333088 A JP H04333088A
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roller
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pressure roller
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捷夫 酒井
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久夫 村山
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豊 小泉
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トナ−剥離方法および
その装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、複写機等により得られる
複写物は、記録紙あるいは転写紙さらには透明なポリエ
チレンフィルム等で構成されているOHPシ−ト等の転
写媒体の表面に現像装置で供給され定着装置により定着
されたトナ−を担持させている。ところで、上述したト
ナ−を担持している転写媒体にあっては、近年、資源保
護の目的で再利用することが望まれてきている。従って
、転写媒体の再利用のための方法として転写媒体が担持
しているトナ−を除去することが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そして、上述したトナ
−の剥離方法としては、有機溶剤により定着により硬化
固定化しているトナ−を溶かすことが提案されているが
、この溶剤を用いた場合の危険性があることや完全な拭
き取りが難しいという理由により充分な剥離方法として
確立されていないのが現状である。また、上述した方法
とは別に、転写媒体上のトナ−像を加熱してトナ−を溶
融軟化させ、所謂、ホットオフセット現象を利用して除
去することも考えられるが、この場合には、溶融軟化し
たトナ−間での凝集力も弱くなるためにトナ−像に含ま
れているトナ−、詳しくは転写媒体側に付着しているト
ナ−も含めた全てを剥離することは困難であった。
【0004】上述した現状により、例えば、OHPシ−
トについていうと、再使用することが困難な場合には、
そのまま廃棄されるかあるいは今まで使用した面の裏側
の面を使用することが行われているが、例えば、転写紙
に比べて使用頻度が少ないことを理由に、高価であるに
も拘らず保存されることなく廃棄処分とされることが多
い。しかし、このような処分を行うと、その材質が合成
樹脂であることから他の材質に比べて廃棄方法が特殊な
ものとなるため、廃棄にかかるコストが高くなることで
敬遠されがちであった。
【0005】また、上述した加熱溶融によるトナ−の剥
離を行うための構造としては、例えば、既存の定着ロ−
ラの回転方向を定着時とトナ−剥離時とで逆方向に回転
させて溶融軟化したトナ−を定着ロ−ラのうちの加熱ロ
−ラにホットオフセットさせるようにした構造がある。 しかし、このような構造においては、定着ロ−ラとして
の加熱ロ−ラと加圧ロ−ラとを等速で回転させた場合に
は、オフセットロ−ラに相当する加熱ロ−ラと転写媒体
とが等速で移動することになり、加熱によって溶融軟化
したトナ−がオフセットすることで分断されると、分断
されたトナ−のうちの転写媒体側に残存するトナ−がそ
のままにされてしまう虞れがある。
【0006】また、定着ロ−ラをトナ−剥離用として兼
用した場合の構造にあっては、定着とトナ−剥離とで転
写媒体に対する圧力の設定が異なり、詳しくは、臨界表
面張力、ニップ幅および加圧力等における最適条件が異
なるために、一つの加熱源を共有する部材でトナ−の剥
離を完全なものとすることは難しいことがある。さらに
、定着ロ−ラによりトナ−像の剥離を行った後に転写媒
体の再利用を実行する場合には、そのための転写媒体の
搬送経路をトナ−剥離とは別に設定することが必要にな
り、構造が複雑になることがある。また、転写媒体上の
トナ−の定着と剥離とを同時に行うことはできず、どち
らか一方のみの処理しかできないことから、作業効率が
悪くなる場合がある。しかも、加圧ロ−ラにも加熱源を
設置することが必要になるが、この場合には、加圧の目
的で加圧ロ−ラ表面にはかなりの厚さのゴム等の弾性層
が存在しているために、加熱源からの伝熱効率が悪くな
る虞れがある。
【0007】このため、上述した定着ロ−ラとは別個に
トナ−剥離用ロ−ラを設けることが考えられるが、この
構造とした場合には、加熱部を2箇所設けることで放熱
部を必要とした場合の構造が大型化してしまうことがあ
る。
【0008】そこで、本発明の目的は、上述した従来の
転写材に担持されているトナ−の剥離方法における問題
に鑑み、構造上の大型化を招くことなく転写媒体に担持
されているトナ−を効率良く剥離することで転写媒体の
再利用を可能にすることのできるトナ−の剥離方法およ
びその装置を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
、本発明は、転写媒体上で硬化固定化されているトナ−
像に接した状態で同転写媒体と同じ速度で移動する耐熱
性シ−トを備え、この耐熱性シ−トを介して加熱手段に
より上記トナ−像を溶融状態または軟化状態とするとと
もに、上記耐熱性シ−トと上記トナ−像とを密着した状
態として上記トナ−像が冷却固化した後に上記耐熱性シ
−トを上記トナ−像とともに上記転写媒体から分離させ
るようにしたことを特徴としている。
【0010】また本発明は、加熱手段として定着手段を
兼用していることを特徴としている。
【0011】さらに本発明は、使用済みの転写媒体表面
に担持されて硬化固定化しているトナ−像を、そのバイ
ンダ樹脂のガラス転移点以上に加熱し、臨界表面張力の
より小さいオフセットロ−ラに上記加熱されたトナ−像
を転移させて剥離する場合に際し、上記転写媒体の移動
速度に対して上記オフセットロ−ラの移動速度に相当す
る周速を早くすることを特徴としている。
【0012】そして本発明は、転写媒体の移動方向に沿
って回転する加圧ロ−ラと、上記加圧ロ−ラをはさんで
一方側に位置して従動可能とされ、上記転写媒体の表面
に担持されている未定着トナ−像に対面して加熱を行う
定着ロ−ラと、上記加圧ロ−ラをはさんで上記定着ロ−
ラと対向する他方側に位置して従動可能とされ、使用済
みの転写媒体上に担持されて硬化固定化しているトナ−
像に対面して加熱するオフセットロ−ラとを備え、上記
加圧ロ−ラは、芯金に弾性部材を被覆されて構成され、
上記定着ロ−ラおよびオフセットロ−ラはそれぞれ内部
に加熱源を備えており、その表面における臨界表面張力
の関係を、定着ロ−ラの臨界表面張力が転写媒体のそれ
よりも大きくされ、そして、オフセットロ−ラの臨界表
面張力が転写媒体のそれよりも小さくなる関係とされ、
上記加圧ロ−ラをはさんで上記転写媒体の移動方向を逆
方向に設定していることを特徴としている。
【0013】
【作用】本発明によれば、転写媒体に担持されているト
ナ−像のトナ−間での凝集力が低下していない状態に相
当する冷却固化している時点でトナ−が剥離される。
【0014】また本発明によれば、転写媒体上のトナ−
像の溶融軟化のための装置として既存の定着装置が用い
られる。
【0015】さらに本発明によれば、オフセットロ−ラ
の移動速度を転写媒体よりも早くすることで、溶融軟化
した状態で切断されたトナ−の残りをオフセットロ−ラ
の新しい面に転移させることで剥離することができる。
【0016】そして本発明によれば、定着ロ−ラおよび
オフセットロ−ラとの間に加圧ロ−ラを位置させること
でこの加圧ロ−ラを定着およびトナ−剥離に兼用するこ
とができ、しかも、この加圧ロ−ラをはさんで対向する
定着ロ−ラおよびオフセットロ−ラにより設定される転
写媒体の移動方向を逆方向とするだけで新たな転写媒体
の給送路設定を必要としないですむ。
【0017】
【実施例】以下、図1乃至図5において、本発明実施例
の詳細を説明する。
【0018】図1は本発明の第1実施例によるトナ−剥
離方法を実行するための装置を示しており、この装置は
、例えば、複写機の画像形成処理部以外の箇所に設けら
れており、主要部として、耐熱性フイルム1、加熱ロ−
ラ2、加圧ロ−ラ3および冷却ファン4を備えている。 上述した耐熱性フィルム1は、無端ベルト状をなし、駆
動側に位置する加熱ロ−ラ2と従動側に位置する従動プ
−リ5とに掛け回されて転写媒体Sの移動方向に沿った
延長部を設定されている。そして、耐熱性フィルム1は
、その厚みを、熱エネルギ−の伝達効率の点から薄くさ
れたものであり、具体的には100μm以下、好ましく
は、50μm以下とされている。しかも、その表面の平
滑性に関しては、JIS,B0601−1982に基づ
く粗さ「2.0Z」以上を設定されている。さらに、こ
の耐熱性フィルム1は、使用済み転写媒体S上のトナ−
との間での表面エネルギ−に関する関係として、トナ−
と転写媒体Sとの間の接着力よりも大きい接着力をトナ
−との間に得られる関係が設定できる材質のものが用い
られている。
【0019】また、加熱ロ−ラ2は、鉄、ステンレス、
銅あるいはアルミニュウム等の熱良導体からなる金属ロ
−ラで構成してあり、ロ−ラ表面には、シリコ−ンゴム
あるいはフッ素ゴム等からなる耐熱弾性層が設けられ、
内部にはハロゲンヒ−タ等の加熱源2Aが配置されてい
る。
【0020】上述した加熱ロ−ラ2における表面温度は
、加圧ロ−ラ3との対向位置、つまり、使用済みの転写
媒体Sを挾持して搬送できる位置において、転写媒体S
の表面温度がトナ−の軟化点以上、さらには、溶融温度
以上を得られる温度に設定されており、具体的には、摂
氏130〜240度程度とされている。
【0021】また、加圧ロ−ラ3は加熱ロ−ラ2に対す
る加圧力として5〜20Kg/cm2程度が設定されて
いる。
【0022】さらに、冷却ファン4は、加熱ロ−ラ2で
加熱された転写媒体S上のトナ−が軟化したのを冷却し
てトナ−の凝集力が高い状態を設定し、詳しくは、トナ
−間での凝集力が高い状態を設定してトナ−間での剥離
をなくす機能をもち、具体的には、加熱ロ−ラ2で加熱
された転写媒体Sの表面温度を摂氏100度以下に設定
するようになっている。
【0023】本実施例は以上のような構成であるから、
トナ−を担持している使用済みの転写媒体Sは、給紙ト
レ−6から繰り出しロ−ラ7を介して耐熱フィルム1に
向け給送され、耐熱性フィルム1と密着した状態で加熱
ロ−ラ2および加圧ロ−ラ3による挾持状態で加熱され
、表面のトナ−が溶融軟化する。そして、溶融軟化した
トナ−は、耐熱性フィルム1の移動に伴い冷却ファン4
による冷却されることで固化しトナ−間での凝集力が高
い状態とされる。
【0024】一方、上述したトナ−の凝集力が高い状態
で耐熱性フィルム1が移動すると、耐熱性フイルム1は
従動ロ−ラ5により転回されるので、耐熱性フィルム1
側への接着力が転写媒体S側へのそれよりも高い状態で
あることを理由にトナ−が転写媒体S表面から剥離され
る。
【0025】そして、剥離したトナ−を表面に付着させ
ている耐熱性フィルム1は、従動ロ−ラ5の後方に位置
するクリ−ニング装置7のスクレ−パにより除去され、
回収される。
【0026】本発明者は、図1に示した構成の装置を用
い、使用済のOHPフィルムに関するトナ−剥離を実験
したところ、フィルム上のトナ−を完全に除去すること
ができ、OHPフィルムの再利用が可能になった。この
場合での加熱ロ−ラ2は、外径が35φのアルミニュウ
ム芯金を用い、その表面に四フッ化エチレン樹脂を用い
た50μm厚の弾性層を形成したものが用いられた。ま
た、加圧ロ−ラ3としては、外径50φのアルミニュウ
ム芯金を用い、その表面にシリコ−ンゴムを用いた5μ
m厚の弾性層を形成したものが用いられるとともに加熱
ロ−ラ2に対する加圧力として10kg/cm2を設定
され、さらに加熱ロ−ラ2の表面温度としては摂氏19
5度を設定し、そして線速度を50mm/secとした
【0027】上述した実施例によれば、OHPフィルム
に関してもトナ−の剥離が行えるので、使用頻度が少な
く廃棄されがちだった材質の転写媒体であっても再利用
することができる。
【0028】また、上述した加熱ロ−ラ2としては、ト
ナ−剥離専用として設けるだけでなく、定着用加熱ロ−
ラとして兼用させることも可能である。すなわち、図2
には上述した場合を示しており、加熱ロ−ラ2をはさん
で上下に加圧ロ−ラを設け、このうちの一方、つまり、
下方のものをトナ−剥離用3として、また、上方のもの
を定着用8として機能させるようにし、装置の小型化お
よび加熱源を少なくすることで省エネルギ−化を図るよ
うになっている。
【0029】なお、図2において、符号9は周知構造の
感光体を、同10は転写装置を、また符号11は搬送ベ
ルトをそれぞれ示している。
【0030】一方、図2に示した構成において、定着装
置における加熱ロ−ラをトナ−剥離のための加熱ロ−ラ
として兼用した構造においては、加熱ロ−ラ2と加圧ロ
−ラとが等速で回転する場合の弊害が生じることは前述
したとおりである。
【0031】そこで、本発明実施例にあっては、上述し
た弊害、つまり、転写媒体状に溶融軟化による分断され
たトナ−の一部が転写媒体側に残ってしまうのを防止す
る構成を備えている。
【0032】すなわち、図3は上述した構成を示してお
り、同図において符号12は周知構造からなる定着装置
に用いられる加熱ロ−ラを示しており、この加熱ロ−ラ
12に対し、転写媒体Sをはさんで対向する位置には加
圧ロ−ラ13が配置してある。上述した加熱ロ−ラ12
は、オフセットロ−ラとして機能するものであり、例え
ば表面を鏡面仕上げされた鉄により構成された金属ロ−
ラであり、また、加圧ロ−ラ13は鉄等の金属ロ−ラの
表面にシリコ−ンゴム層を被覆して構成されたものであ
り、これら両ロ−ラ12、13は、その回転軸間に掛け
られているスプリング14によって転写媒体Sの挾持圧
力を設定されている。
【0033】一方、上述した加熱ロ−ラ12および加圧
ロ−ラ13は、それぞれ独立した駆動モ−タ15および
16による回転駆動を行われるようになっており、この
駆動モ−タ15および16は、加熱ロ−ラ12の線速を
V0とし、加圧ロ−ラ13の線速をVK、そして転写媒
体Sの線速をVPとした場合、次の関係が成立する回転
速度を設定されている。 V0>VK=VP 従って、加熱ロ−ラ12の回転速度が加圧ロ−ラ13お
よび転写媒体よりも早くされている。これは、転写媒体
Sの裏面に当接する加圧ロ−ラ13と転写媒体Sの画像
面に当接する加熱ロ−ラ12とは、その表面の構成が異
なり、具体的には、加熱ロ−ラ12が鏡面仕上げされる
ことで小さい摩擦係数を得られる金属ロ−ラで構成され
、そして加圧ロ−ラ13が摩擦係数のい比較的大きいゴ
ムを用いた被覆層で構成されているために、上述した速
度の関係を設定することができることに原因している。
【0034】本実施例は以上のような構成であるから、
使用済みのトナ−を剥離する状態を説明すると、図4に
示すとおりである。すなわち、図4(A)において、使
用済み転写媒体上に担持されているトナ−は、加熱ロ−
ラ12により加熱されることでその大部分を占めるバイ
ンダ樹脂、例えば、スチレン−アクリルあるいはポリエ
ステルがガラス転移点以上に達し、軟化する。このとき
、上述したバインダ樹脂の臨界表面張力よりも加熱ロ−
ラ12の表面における臨界表面張力が小さく、転写媒体
Sの臨界表面張力が大きい場合には、軟化したトナ−と
加熱ロ−ラ12との間に大きな界面接着力が、そして転
写媒体と軟化したトナ−との間には小さな界面接着力働
き、後者の力よりもトナ−間の凝集力が大きいとトナ−
は転写媒体S側から加熱ロ−ラ12側に転移して所謂、
オフセットする。
【0035】しかし、例えば、トナ−の厚さが厚すぎる
ような場合には、加熱による熱がトナ−の下部、つまり
転写媒体表面側にまで充分伝達されなかったり、トナ−
間での凝集力が弱かったり、さらには、トナ−の一部が
転写媒体上で固化したままであることがあり、この場合
には、図4(B)に示すように、トナ−が途中で分断さ
れてしまい、トナ−の一部が転写媒体上で斑状に残って
しまうこと今までの場合にはあった。そこで、本実施例
においては、加熱ロ−ラ12側の線速を転写媒体Sの線
速よりも早くしているので、図4(B)に示すように、
加熱ロ−ラ12における新しい表面が転写媒体Sに対面
するので、その転写媒体上に残存しているトナ−の一部
は図4(C)に示すように上述した場合と同様にして加
熱ロ−ラ12側に転移してオフセットする。本実施例に
おいては、加熱ロ−ラ12の線速V0と転写媒体Sの線
速VPとの比として、V0/VP=1.1〜1.9とす
ることが望ましいことが実験により明らかにされている
【0036】また、本実施例においては、中央に位置す
るロ−ラをはさんで両側にロ−ラを配置する構成におい
て、中央に位置するロ−ラとして、図2に示した加熱ロ
−ラに代えて加圧ロ−ラを配置するようにしても良い。
【0037】図5はこの場合の構成を示しており、同図
において、加圧ロ−ラ14は、転写媒体Sの移動方向に
沿った回転方向を設定され、複写機での定着装置の一部
を構成するロ−ラであり、芯金ロ−ラ表面にフッ素樹脂
、シリコ−ンゴム等の弾性層を数mm厚さに設けられて
構成されている。
【0038】一方、この加圧ロ−ラ14をはさんで一方
側には、この加圧ロ−ラ14と協働して定着装置を構成
する加熱ロ−ラ15が配置されており、このか熱ロ−ラ
15は、金属ロ−ラ表面に臨界表面張力が大きいフッ素
樹脂、シリコ−ン等の被覆層を形成され、内部には、例
えば、800Wのヒ−タを備えて構成してある。
【0039】また、上述した加圧ロ−ラ14をはさんで
他方側には、今一つの加熱ロ−ラ16が配置されており
、この加熱ロ−ラ16は、オフセットロ−ラとして機能
するようになっている。すなわち、このオフセット用加
熱ロ−ラ16は、表面を鏡面仕上げされた鉄等の金属ロ
−ラで構成してあり、内蔵されたヒ−タにより表面温度
を、例えば、摂氏170〜190度に設定されるように
なっている。この温度はトナ−のガラス転移点以上の温
度を設定するための値である。また、このオフセット用
加熱ロ−ラ16には、表面に付着したトナ−を除去する
ためのクリ−ニング装置18が配置してある。
【0040】本実施例においては、上述した加圧ロ−ラ
14を境にして定着用加熱ロ−ラ15との間を通過する
転写媒体Sの移動方向とオフセット用加熱ロ−ラ16と
の間を通過する転写媒体Sの移動方向とが逆方向に設定
されることになるので、作像処理部19に対して、オフ
セット用加熱ロ−ラ16により繰り出された転写媒体S
は、作像処理に供され、また、作像処理部19から排出
された転写媒体Sは定着に供されるようになっている。
【0041】本実施例は以上のような構成であるから、
使用済みの転写媒体Sに担持されているトナ−は、加圧
ロ−ラ14とオフセット用加熱ロ−ラ16との間におい
て挾持され、オフセット用加熱ロ−ラ16からの加熱に
よって含有しているバインダ樹脂がガラス転移点以上の
温度に達すると溶融軟化して柔らかいガム状になる。こ
のとき、転写媒体表面とトナ−のバインダ樹脂およびオ
フセット用加熱ロ−ラ16との間の臨界表面張力が、転
写媒体表面>トナ−のバインダ樹脂>オフセット用加熱
ロ−ラ の関係にあるとき、トナ−間の凝集力が充分強い場合に
おいてトナ−は纏まった状態で転写媒体からオフセット
用加熱ロ−ラ16にオフセットして剥離されることにな
る。
【0042】つまり、この現象は、例えば、チュ−イン
ガムを清浄なガラス面に付着しているときに、木片、紙
、布あるいは鉄片等を押し当てて剥がした場合にガラス
面からチュ−インガムが全て剥離される現象と同じであ
る。一方、上述したオフセット現象によりトナ−を剥離
された転写媒体Sは、作像処理部19に搬送されて作像
処理を受け、その後、加圧ロ−ラ14と定着用加熱ロ−
ラ15とにより画像定着される。また、転写媒体Sから
のトナ−を剥離したオフセット用加熱ロ−ラ16は、近
傍に配置してあるクリ−ニング装置20によりトナ−を
除去される。
【0043】本実施例における転写媒体は、その表面を
、樹脂加工したものあるいは平滑性を良好にすることで
上述したガムとガラス面との関係を設定できるようにす
ることが望ましい。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、一旦加熱
されることで溶融軟化したトナ−を冷却固化することに
より、トナ−間の凝集力を高めた状態を設定するように
構成したので、溶融軟化した場合の剥離不良を防止して
転写媒体からの確実な剥離を行えるようにすることが可
能になる。
【0045】また、本発明によれば、上述した加熱手段
として、既存の定着装置に用いらている加熱ロ−ラを用
いるようにしたので、特別な構造の増加を要することな
く、しかも、加熱に用いられる電力の省力化を図ること
ができる。
【0046】さらに本発明によれば、転写媒体とこの転
写媒体に当接して回転する加熱ロ−ラとの線速を異なら
せ、具体的には、加熱ロ−ラの線速を早くしたので、溶
融軟化時に凝集力が弱くてトナ−の一部が転写媒体に残
った場合においても、加熱ロ−ラの新しい面が連続して
転写媒体に対面するので、残ったトナ−の一部を加熱ロ
−ラの新しい面にオフセットさせることができ、転写媒
体上のトナ−を完全に剥離させることができる。
【0047】そして本発明によれば、画像定着に用いら
れる加圧ロ−ラをトナ−剥離用のか圧ロ−ラとして用い
、この加圧ロ−ラをはさんで対向する位置に定着用加熱
ロ−ラおよびオフセット用加熱ロ−ラを配置したので、
加圧ロ−ラと各ロ−ラ殿間に設定される転写媒体の移動
方向を逆方向とすることができ、転写媒体のトナ−剥離
のためあるいは剥離後の転写媒体の搬送路を改めて設け
る必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例によるトナ−剥離方法を実行する
ための装置の構成を示す模式図図である。
【図2】図1に示した装置の要部の変形構造を示す模式
図である。
【図3】本発明実施例によるトナ−剥離装置の構成を説
明するための模式図である。
【図4】図3に示した装置による作用を説明する模型図
であり、(A)は加熱されている状態を、(B)は加熱
によるトナ−の状態を、(C)は(B)に示した状態の
トナ−野変化をそれぞれ示している。
【図5】本発明実施例によるトナ−剥離装置の別の構成
を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1        耐熱性フィルム 2        加熱ロ−ラ 3        加圧ロ−ラ 4        冷却ファン 12      加圧ロ−ラ 13      加熱ロ−ラ 14      加圧ロ−ラ 15      定着用加熱ロ−ラ 16      オフセット用加熱ロ−ラS     
   転写媒体 V0       加熱ロ−ラ13の線速VP    
   転写媒体Sの線速

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】転写媒体上で硬化固定化されているトナ−
    像に接した状態で同転写媒体と同じ速度で移動する耐熱
    性シ−トを備え、この耐熱性シ−トを介して加熱手段に
    より上記トナ−像を溶融状態または軟化状態とするとと
    もに、上記耐熱性シ−トと上記トナ−像とを密着した状
    態として上記トナ−像が冷却固化した後に上記耐熱性シ
    −トを上記トナ−像とともに上記転写媒体から分離させ
    るようにしたことを特徴とするトナ−剥離方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のトナ−剥離方法において、
    加熱手段として定着手段を兼用しているトナ−剥離方法
  3. 【請求項3】使用済みの転写媒体表面に担持されて硬化
    固定化しているトナ−像を、そのバインダ樹脂のガラス
    転移点以上に加熱し、臨界表面張力のより小さいオフセ
    ットロ−ラに上記加熱されたトナ−像を転移させて剥離
    する場合に際し、上記転写媒体の移動速度に対して上記
    オフセットロ−ラの移動速度に相当する周速を早くする
    ことを特徴とするトナ−剥離方法。
  4. 【請求項4】転写媒体の移動方向に沿って回転する加圧
    ロ−ラと、上記加圧ロ−ラをはさんで一方側に位置して
    従動可能とされ、上記転写媒体の表面に担持されている
    未定着トナ−像に対面して加熱を行う定着ロ−ラと、上
    記加圧ロ−ラをはさんで上記定着ロ−ラと対向する他方
    側に位置して従動可能とされ、使用済みの転写媒体上に
    担持されて硬化固定化しているトナ−像に対面して加熱
    するオフセットロ−ラとを備え、上記加圧ロ−ラは、芯
    金に弾性部材を被覆されて構成され、上記定着ロ−ラお
    よびオフセットロ−ラはそれぞれ内部に加熱源を備えて
    おり、その表面における臨界表面張力の関係を、定着ロ
    −ラの臨界表面張力が転写媒体のそれよりも大きくされ
    、そして、オフセットロ−ラの臨界表面張力が転写媒体
    のそれよりも小さくなる関係とされ、上記加圧ロ−ラを
    はさんで上記転写媒体の移動方向を逆方向に設定してい
    ることを特徴とするトナ−剥離装置。
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