JPH04332165A - 光電変換装置 - Google Patents

光電変換装置

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JPH04332165A
JPH04332165A JP3128282A JP12828291A JPH04332165A JP H04332165 A JPH04332165 A JP H04332165A JP 3128282 A JP3128282 A JP 3128282A JP 12828291 A JP12828291 A JP 12828291A JP H04332165 A JPH04332165 A JP H04332165A
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JP
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photoelectric conversion
capacitor
layer
section
electrode wiring
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JP3128282A
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English (en)
Inventor
Shinichi Takeda
慎市 竹田
Masato Yamanobe
山野辺 正人
Toshihiro Saiga
敏宏 雑賀
Isao Kobayashi
功 小林
Takayuki Ishii
隆之 石井
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光電変換装置に関し、
特に入射した光の情報を蓄積する手段を有する光電変換
装置に関する。
【0002】本発明の光電変換装置は、ファクシミリ等
の画像読取部に適用される。
【0003】
【従来の技術】近年、ファクシミリ、イメージリーダー
等の小型化、高性能化のために、等倍光学系をもつ長尺
密着型画像読取装置の開発が行われている。従来、この
種の画像読取装置は、1列のアレイ状に配置された複数
の光電変換素子の各々に対して、各スイッチ素子等で構
成された信号処理用のIC(集積回路)を接続して構成
されている。
【0004】しかしながら、必要とされる光電変換素子
の個数は、ファクシミリG3の規格に準ずるとA4サイ
ズで1728個にものぼり、多数の信号処理用のICが
必要となる。このため実装工数も増え、製造コストおよ
び信頼性で満足なものは得られていない。
【0005】一方、信号処理部のICの個数を減らし、
且つ実装工数を減らす構成としては、従来からマトリク
ス接続による構成が採用されている。
【0006】またスイッチング用素子として薄膜トラン
ジスタを採用し、光電変換部、薄膜トランジスタ部、マ
トリクス配線部等からなる一体的な構成をとることによ
り、信号処理のICの機能を低減し、高速読取の可能な
画像読取装置を安価に提供する試みもなされている。さ
らに製造コストを減らし、信頼性の高い画像読取装置を
提供するために、光電変換部の光電変換層および、薄膜
トランジスタ部の半導体層を同一材料の非晶質シリコン
で形成し、光電変換部、薄膜トランジスタ部、マトリク
ス配線部等を同一基板上に同一製造工程を用いて、一体
的に形成する方法が開発されている。このような光電変
換装置の従来例を第8図および第9図を用いて説明する
(特開昭62−290170号参照)。
【0007】図10は、従来例の光電変換装置における
、長尺方向に複数個の画素のある光電変換部、コンデン
サ部、薄膜トランジスタ部、マトリクス配線部の組のう
ち、1画素分を示す平面図である。
【0008】図11は従来の光電変換装置の1画素の断
面図である。なお、図10は、理解しやすくするために
模式的に導電層からなる上層および下層の電極配線、半
導体層のみが描かれており、またマトリクス配線部、採
光用窓の位置は必ずしも図11とは一致していない。
【0009】図10において、光電変換部1は、基体側
からの光に対する遮光膜を兼ねた下部電極11−1を有
する。基体側から照射された光は、採光用窓4を通して
、図面に対して垂直な上方に位置する原稿(不図示)で
反射し、その反射光が光電変換部1に入射する。ここで
発生したキャリアによる光電流は、蓄積用コンデンサ部
2に流れ込み、ここに蓄積される。蓄積された電荷は転
送用薄膜トランジスタ部3により、信号線用マトリクス
配線部5へ転送され、信号処理部(不図示)により電圧
として読み取られる。
【0010】図11において、各部の層構成を簡単に説
明する。
【0011】図中、符号1は光電変換部、2は蓄積用コ
ンデンサ部、3は薄膜トランジスタ部、5はマトリクス
配線部であり、これらはA1,Cr等からなる第1の導
電層11で形成された各部の下層電極配線11−1,1
1−2,11−3,11−5、非晶質窒化シリコン膜(
以下「a−SiNx:H膜」)等からなる絶縁層12、
非晶質シリコン膜(以下「a−Si:H膜」)からなる
半導体層15、オートミックコンタクト用n+非晶質シ
リコン膜(以下「n+−a−Si:H膜」)からなるn
+層16、Al,Cr等からなる第2の導電層13で形
成される各部の上層電極配線13−1,13−2,13
−4,13−5、およびポリイミドフィルムやa−Si
Nx:H膜等からなる保護層17が共通層の構成を有し
ている。
【0012】このような層構成を有する蓄積用コンデン
サ部2は、MIS構造であり、第1の導電層からなる電
極配線11−2と、第2の導電層からなる電極配線13
−2(以下「対向電極」という)とに加えられる電圧に
より容量値が変化する現象が起こるため、その特性につ
いて以下に説明する。ただし本明細書においては、蓄積
される信号電荷が電子の場合(n型)について述べてい
るが、信号電荷が正孔の場合(p型)においても同様の
考え方が適用される。
【0013】図12−Aは、図10におけるP−P’線
に沿った断面図(蓄積用コンデンサ部)であり、図12
−Bは、図11のMIS型コンデンサ部2における対向
電極の電位差に対するコンデンサ容量値を示した特性図
(以下「C−V特性の図」という)である。ここで、対
向電極の電位差Vgは、第2の導電層からなる電極配線
13−2の電位に対する第1の導電層からなる電極配線
11−2の電位で表しており、以下においても同様に用
いる。
【0014】図12に示すように、MIS型コンデンサ
では、Vgを負にすると、半導体層15に空乏領域が拡
がりきるために、小さい容量値で一定になる(23で示
す領域。以下「空乏状態」という)。またVgを正にす
ると、半導体層に電荷が注入されて空乏領域が狭くなり
、容量値がしだいに増加し(22の領域)、空乏領域が
無くなると、絶縁層12のみがコンデンサの誘電体とな
り、容量値は大きな値で一定となる(21の領域。以下
「蓄積状態」という)。
【0015】図12−BのC−V特性の図において、空
乏状態から蓄積状態へ変化していく部分22の、直線部
分の延長線24と、蓄積状態の容量値を示す直線部分の
延長線25との交点をフラットバンド電圧(以下「VF
B」という)とする。
【0016】一般に、光電変換部からの信号電荷を蓄積
用コンデンサに蓄積している時に、蓄積用コンデンサの
容量値が変化すると、蓄積される電荷量と、この蓄積さ
れる電荷量による蓄積用コンデンサの対向電極間の電圧
との関係が一定でなくなる。また、蓄積用コンデンサの
VFBの変化量が、複数の画素間において若干異なるた
め、複数の画素間における蓄積電荷量の均一性も悪くな
る。すなわち、図12−BのC−V特性の図における空
乏状態から蓄積状態へ変化していく部分22を使用して
電荷を蓄積すると、光信号を読み取った後に複雑な信号
処理をさらに行わなければならず、また複数の画素間に
おいて読み取られた光信号の均一性も悪くなる。
【0017】よって、MIS構造の蓄積コンデンサを使
う場合は、常に蓄積状態21で使用するか、常に空乏状
態23で使用しなければならない。一方、小型化という
観点から考えると、コンデンサの占有面積が小面積で、
コンデンサの容量値が大容量値であることが望ましく、
図12−BのC−V特性の図からもわかるように、空乏
状態で用いるよりも、蓄積状態でコンデンサを使用する
ことが理想である。
【0018】しかしながら、蓄積状態でコンデンサを使
用すると、比較的短時間でVFBがVgの正方向に変化
することが確認されている(金子他、85.10信学研
資料ED85−79参照)。
【0019】実際に、絶縁層のa−SiHx:H膜が0
.3μm、半導体層のa−Si:H膜が0.5μm程度
とし、Vgを約10Vに設定すると、コンデンサは蓄積
状態となる。このような状態においてVFBの変化量は
、高温(環境温度約60℃)での動作約200時間で、
Vgの正の方向に約5Vとなる。この時、C−V特性は
図12−Bにおける26の点線部のような特性になり、
光電変換装置として蓄積用コンデンサに光信号である電
荷を蓄積していく間に、蓄積用コンデンサの容量値は蓄
積状態から空乏状態へ変化していくことが確認された。
【0020】これに対して、Vgを負の小さな値(0〜
3V程度)に設定し、空乏状態として蓄積用コンデンサ
を用いる場合には、VFBの変化量はほとんどゼロであ
る。
【0021】以上のことから、MIS型のコンデンサは
、実際に使用する上でVFBの変化が少ない空乏状態を
用いることしかできず、前述の従来例では、第1の導電
層からなる電極配線11−2の電位を、第2導電層の電
極配線13−2電位よりも常に低く設定し、空乏状態と
して蓄積用コンデンサを用いている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなMIS型の蓄積用コンデンサを常に空乏状態で用い
る光電変換装置においては、以下のような問題点があっ
た。
【0023】従来の光電変換装置、例えば光電変換素子
の個数がA4サイズにおいて1728個で構成され、主
走査方向の走査時間が5ミリ秒および副走査方向の走査
時間が10ミリ秒に設定される場合、光電変換素子の感
度、光電変換素子の感度の温度特性およびクロストーク
などを含むS/Nを考慮して実際にパターン設計を行う
と、蓄積用コンデンサの容量値が10〜20pFとなる
。このとき蓄積用コンデンサの平面的なパターンは、約
100μm×数mmもの面積を占める。よって、コンデ
ンサの占有面積を大幅に縮小することができれば、装置
の小型化を可能とすると同時に、光電変換装置1台当り
のコストを大幅に低くすることが可能となる。
【0024】本発明の目的は、上述した光電変換装置に
おけるコンデンサの単位面積当たりの容量値を大きくし
、すなわちコンデンサの占有面積を縮小することにより
、小型化された、且つコストの低い光電変換装置を提供
することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の光電変換装置は
、少なくとも複数の光電変換素子と、この光電変換素子
の各出力信号を蓄積する複数の蓄積手段とを有する光電
変換装置において、蓄積手段におけるコンデンサが、光
電変換素子に設けられる保護層を誘電体とするコンデン
サで形成されていることを特徴とする。
【0026】
【作用】本発明の光電変換装置は、少なくとも複数の光
電変換素子と、この光電変換素子の各出力信号を蓄積す
る複数の蓄積手段とを有する光電変換装置において、蓄
積手段を、光電変換素子に設けられる保護層を誘電体と
する安定な容量値と周波数特性を示すコンデンサで構成
することにより、高信頼性、且つ電荷蓄積手段における
コンデンサの単位面積当たりの容量値を大きくし、すな
わち蓄積用コンデンサの占有面積の縮小化を可能とする
ものである。
【0027】保護層を誘電体として構成されたコンデン
サは、従来装置で構成されている保護層より下層に形成
されるコンデンサと並列接続にして蓄積コンデンサを構
成することもできる。
【0028】
【実施例】
第1の実施例 以下、本発明の第1の実施例について図面を用いて詳細
に説明する。
【0029】図1は本発明による光電変換装置の第1の
実施例の模式的断面図であり、図2に従来例図12−A
と対応する本実施例の蓄積コンデンサ部2の断面図を示
す。また図3−A〜−Gは、図1で示した光電変換装置
の製造工程を示す断面図である。
【0030】本実施例の光電変換装置は、a−Si:H
膜を用いて光電変換素子部、蓄積コンデンサ部、薄膜ト
ランジスタ部、マトリクス配線部等が絶縁基板上に同一
プロセスで一体形成されている。なお、図11に示した
構成部材と同一構成部材については同一符号を用いる。
【0031】図1において、1は光電変換素子部、2は
蓄積コンデンサ部、3は薄膜トランジスタ部、4は採光
用窓、5はマトリクス配線部、6は透明スペーサ、7は
原稿、8は基体である。同図において光電変換部1は、
基体側からの光に対する遮光膜を兼ねた下部電極11−
1を有する。基体側から照射された光9は、採光用窓4
を通して、原稿7表面で反射し、その反射光が光電変換
部1に入射する。ここで発生したキャリアによる光電流
は、蓄積用コンデンサ部2に流れ込み、蓄積される。蓄
積された電荷は、転送用薄膜トランジスタ部3により信
号線用マトリクス配線部5へ転送され、信号処理部(不
図示)により電圧として読み取られる。基体8上には、
Al,Cr等からなる第1の導電層11、a−SiNx
:H膜等からなる絶縁層12、a−Si:H膜からなる
半導体層15、n+−a−Si:H膜からなるn+層1
6、Al,Cr等からなる第2の導電層13、a−Si
Nx:H膜等からなる保護層17、およびAl,Cr等
からなる第3の導電層18が形成されている。
【0032】光電変換素子部1において、13−1は第
2の導電層13からなる上部電極配線であり、さらに、
上部電極配線13−1上には半導体層15を覆う保護膜
17が設けられている。
【0033】原稿面で反射した光は、a−Si:H膜か
らなる光導電性半導体層15の導電率を変化させ、くし
状に対向する上層電極配線13−1間に流れる電流を発
生させる。11−1は、金属の遮光層であり、これは適
宜の駆動源に接続して、主電極13−1(ソースおよび
ドレイン)に対する制御電極たるゲート電極となるよう
にしてもよい。
【0034】蓄積コンデンサ部2は、第1の導電層11
からなる第1の電極配線11−2と、第1の電極配線上
に形成された絶縁層12および半導体層15とからなる
誘電体と半導体層上に形成された光電変換素子部1の上
部電極配線13−1の一方に接続した第2の導電層13
からなる第2の電極配線13−2とから構成されるMI
S型のコンデンサ(図2中CMIS)と、第2の電極配
線13−2と第2の電極配線上に形成された、光電変換
素子部1の保護層と同一層である保護層17からなる誘
電体と保護層上に形成された第3の導電層18からなる
第3の電極配線18−2とから構成される絶縁層のみを
誘電体とするコンデンサ(図2中CP)で構成される。 なお、第1の電極配線11−2と第3の電極配線18−
2はコンタクトホール(不図示)を介して接続されてお
り、本実施例における蓄積コンデンサ部2は、前記2つ
のコンデンサが第2の電極配線13−2を共通電極とし
て同一面上に形成され、並列接続される。
【0035】バイアス条件は、正、負いずれかでも用い
ることができるが、第1の電極配線11−2および第3
の電極配線18−2を常に負にバイアスする状態で用い
ることにより、MIS型のコンデンサの安定な容量値と
周波数特性とを得ることができ、高信頼性が得られる。
【0036】また、蓄積コンデンサ部2は、第1の電極
配線11−2を設けず、第2の電極配線13−2と第2
の電極配線上に形成される保護層17からなる誘電体と
、保護層17上に形成される第3の電極配線18−3で
構成される絶縁層のみを誘電体とするコンデンサ(図2
中CP)のみで構成することもできる。
【0037】薄膜トランジスタ部3は、第1の導電層1
1からなるゲート電極である下部電極配線11−3と、
ゲート絶縁層をなす絶縁層12と、半導体層15と、第
2の導電層13からなるソースおよびドレイン電極であ
る上部電極配線13−3と、光電変換素子部1と同様に
第2の電極配線上に半導体層15を覆う保護層17等で
構成される。また、保護層17上に第3の導電層18を
用いて原稿7からの反射光の遮光層を形成することも容
易にできる。
【0038】マトリクス配線部5は、基体8上に第1の
導電層11からなる個別信号配線11−5、個別信号配
線11−5上に形成された絶縁層12、半導体層15、
n+層16そして個別信号配線と交差し第2の導電層1
3からなる共通信号配線13−5が順次積層されさらに
、共通信号配線上には、保護層17が形成されている。 30は個別信号配線11−5と共通信号配線13−5と
を接続するコンタクトホールである。
【0039】以下、図3−A〜−Gに従って第1の実施
例の製造工程を順次説明する:まず、図3−Aに示す様
に、ガラス等の透明な基体8上にAl,Cr等の第1の
導電層11をスパッタ法、蒸着法等により0.1μm程
度堆積させ、これを所望の形状にパターニングする。
【0040】次に、図3−Bに示すように、プラズマC
VD法等の周知の技術でa−SiNx:H膜からなる絶
縁層12を0.3μm程度、a−Si:H膜からなる半
導体層15を0.6μm程度、n+−a−Si:H膜か
らなるn+層16を0.15μm程度にそれぞれ順次堆
積し、前記3つの層12,15,16を所望の形状にパ
ターニングして、コンタクトホール30等をあける。
【0041】さらに、図3−Cに示す様に、Al,Cr
等からなる第2の導電層13をスパッタ法、蒸着法等に
より、1μm程度堆積し、所望の形状にパターニングす
る。ここで、図3−Dに示す様に、さらに光電変換素子
部1、薄膜トランジスタ部3のギャップ部のn+層16
をRIE等によりエッチングによって除去する。そして
図3−Eに示す様に、不要な半導体層15および絶縁層
12を除去して素子分離を行う。
【0042】その後、図3−Fに示す様に、プラズマC
VD法等の周知の技術でa−SiNx:H膜からなる保
護層17を0.3μm程度堆積させる。本発明において
は、プラズマCVD法によりSiH4,H2,N2また
はNH3からなる三元素の材料を用いて作成した。さら
に、必要なコンタクトホール(不図示)をあけ、また必
要であれば所望のパターニングを行う。
【0043】最後に、図3−Gに示す様に、保護層17
上に、スパッタ法、蒸着法等によりAl,Crや透光性
のITO、または、プラズマCVD法によりn+−a−
Si:H膜等からなる第3の導電層18を1μm程度堆
積し、さらに所望の形状にパターニングを行い、本実施
例の光電変換装置を作成した。
【0044】以上の様に、蓄積コンデンサ部2の第1、
第2および第3の電極配線(対向電極)を同一面積にし
て作成した本実施例の光電変換装置における蓄積コンデ
ンサは、従来例と同様に構成されるMIS型のコンデン
サ(図2中CMIS)の容量値に比べ、二つのコンデン
サ(図2中CPおよびCMIS)の並列接続で構成した
場合で約3倍、保護層を誘電体とするコンデンサ(図2
中CP)のみで構成した場合においても約2倍の容量値
が得られ、単位面積当りの容量が増加した。
【0045】よって、従来例と同一の蓄積コンデンサの
容量値を得るために本発明を適用することで、MIS型
のコンデンサは空乏状態で使用し、またはMIS型のコ
ンデンサを設けずに構成することにより、高信頼性を確
保し、且つ従来例に比べ蓄積コンデンサ部の面積を約1
/2〜1/3に縮小することができ、光電変換装置の小
型化を可能とする。
【0046】次に、本実施例の光電変換装置の回路構成
および駆動方法についての一例を図4において説明する
【0047】図4において、光電変換素子E1〜E9は
、3個で1ブロックを構成し、3ブロックで光電変換素
子アレイを構成している。光電変換素子E1〜E9に各
々対応している蓄積用コンデンサC1〜C9、スイッチ
ングトランジスタT1〜T9も同様である。
【0048】また光電変換素子E1〜E9の各ブロック
内で同一順番を有する個別電極は、各々スイッチングト
ランジスタT1〜T9を介して、共通線102〜104
の一つに接続されている。詳細にいえば、各ブロックの
第1のスイッチングトランジスタT1,T4,T7が共
通線102に各ブロックの第2のスイッチングトランジ
スタT2,T5,T8が共通線103に、そして各ブロ
ックの第3のスイッチングトランジスタT3,T6,T
9が共通線104に、それぞれ接続されている。共通線
102〜104は、各々スイッチングトランジスタT1
0〜T12を介して、アンプ105に接続されている。
【0049】蓄積用コンデンサC1〜C9は前述したよ
うに、MIS型のコンデンサと保護膜を誘電体とするコ
ンデンサで構成され、第2の電極配線を共通として第1
の電極配線と第3の電極配線は接続されており、二つの
コンデンサは並列接続されている。
【0050】また、MIS型のコンデンサを常に空乏状
態で使用するために、第1の電極配線および第3の電極
配線の電位を第2の電極配線の電位に比べて常に低く設
定してあり、その電位を変更する必要はない。ここでは
、蓄積用コンデンサC1〜C9の第1の電極配線および
第3の電極配線(以下、光電変換素子と接続されていな
い側の電極を一定電位電極という)の電位は接地してあ
り、第2の電極配線(以下、「光電変換素子と接続され
ている側の電極を電荷蓄積電極」という)の電位は以下
に述べるように電源301の電位より高くなる。
【0051】また、図4において、共通線102〜10
4は、それぞれ共通コンデンサC10〜C12を介して
接地され、且つスイッチングトランジスタCT1〜CT
3を介して電源301と接続されている。
【0052】共通コンデンサC10〜C12の容量値は
蓄積用コンデンサC1〜C9のそれよりも十分大きくと
っておく。スイッチングトランジスタCT1〜CT3の
各ゲート電極は共通に接続され、端子108に接続され
ている。そして、端子108の電位がスイッチングトラ
ンジスタCT1〜CT3を同時にオン状態とする高い電
位(以下、「ハイレベル」という)にされることで、共
通線102〜104の残留電荷が電源301の電位まで
放電されることになる。
【0053】まず光電変換素子E1〜E9に光が入射す
ると、その強度に応じて電源101から蓄積用コンデン
サC1〜C9に電荷が蓄積される。そして、まずシフト
レジスタ106の第1の並列端子からハイレベルが出力
され、スイッチングトランジスタT1〜T3がオン状態
になる。
【0054】スイッチングトランジスタT1〜T3がオ
ン状態となることで、蓄積用コンデンサC1〜C3に蓄
積されていた電荷が、それぞれ共通コンデンサC10〜
C12へ転送される。これによって、蓄積用コンデンサ
C1〜C3の電荷蓄積電極の電位が、電源301の電位
にほぼ完全にリセットされる。
【0055】続いて、シフトレジスタ107から出力さ
れるハイレベルがシフトして、スイッチングトランジス
タT10〜T12が順次オン状態となる。これによって
、共通コンデンサC10〜C12に転送され蓄積された
第1ブロックの光信号がアンプ105を通って順次読み
出される。第1ブロックの信号が読み出されると、端子
108にハイレベルが印加され、スイッチングトランジ
スタCT1〜CT3は同時にオン状態となる。これによ
って、共通コンデンサC10〜C12の電位が電源30
1の電位にリセットされる。共通コンデンサC10〜C
12の電位が完全にリセットされた時点で、シフトレジ
スタ106がシフトし、第2の並列端子からハイレベル
が出力される。これによってスイッチングトランジスタ
T4〜T6がオン状態になり、第2ブロックのコンデン
サC4〜C6に蓄積されている電荷が共通コンデンサC
10〜C12へ転送される。これによって蓄積用コンデ
ンサC4〜C6の電位が電源301の電位にほぼ完全に
リセットされる。そして第1ブロックの場合と同様に、
シフトレジスタ107のシフトのより、スイッチングト
ランジスタT10〜T12が順次オン状態となり、共通
コンデンサC10〜C12に蓄積されている第2ブロッ
クの光信号が順次読み出される。
【0056】第3ブロックの場合も同様に、電荷転送動
作と光信号の読みだし動作が行われる。
【0057】このように、第1ブロックから第3ブロッ
クまでの一連の動作により、原稿の主走査方向における
1ライン分の信号を読み取ることが終了し、その読み取
られた信号は原稿の反射率の大小によりアナログ的に出
力される。
【0058】そして以下同様に、上記動作が繰り返され
る。
【0059】本実施例においては、図1で説明したよう
に、光電変換部、蓄積用コンデンサ部、薄膜トランジス
タ部、およびマトリクス配線部が、第1の導電層、絶縁
層、半導体層、n+層、第2の導電層および保護層が共
通層の構成を有しているが、必ずしもすべての素子部が
同一な層構成である必要はなく、コンデンサ部が少なく
とも光電変換素子部の半導体層を覆う保護層を誘電体と
する構造であり、他の素子部は各素子としての機能を備
える層構成であれば十分である。また、半導体層に非晶
質シリコンを用いているが、これに限定するものではな
く他の非晶質半導体を同様に用いることができ、同様に
保護層も他の材料、例えばSiO2や有機材料であるポ
リイミド等を用いても良い。
【0060】しかし、コンデンサの誘電体として有機材
料を使用した場合、コンデンサの容量値が周波数に依存
しており、高周波側の容量値が低下してしまう。即ち、
高速駆動時においては、最大電荷蓄積量が低下する等の
不具合が生じる。よって、コンデンサの誘電体は、Si
Nx等の無機材料が好ましい。図5に、ポリイミドおよ
びプラズマCVD法によるa−SiNx:H膜を誘電体
としたコンデンサの各周波数に対する容量値−Cを示す
(f=1kHzの容量値:C0=1とした時)。  な
お、本実施例において、図4では9個の光センサを3つ
のブロックに分けて説明したが、これに限るものではな
く、任意の個数の光センサを任意の数のブロックに分け
て構成することは、本実施例より容易に行うことができ
る。
【0061】また、同図において蓄積用コンデンサC1
〜C9に蓄積された電荷をスイッチングトランジスタT
1〜T9をオンすることにより、共通コンデンサC10
〜C12へ電荷を転送し電荷を放電することにしている
が、より完全に電荷を放電させるために、蓄積用コンデ
ンサC1〜C9に並列に1つずつスイッチングトランジ
スタを設け、蓄積用コンデンサC1〜C9から共通コン
デンサC10〜C12へ電荷を転送した後に、シフトレ
ジスタでそのスイッチングトランジスタをブロック毎に
順次駆動する方法も試みられており(特開昭61−26
363号、同61−26365号参照)、そのような構
成においても不具合なく容易に構成できる。
【0062】また、本実施例では図1の5に示したマト
リクス配線部において、あるブロックにおける任意の信
号線とその他の信号線の交差部で容量が形成されるため
に、クロストークがおこり、信号精度が低下することも
考えられるが、そのような場合にはマトリクス配線部を
本実施例における第3の導電層を用いて、3層の導体で
構成し、第2の導体層により第1の導体層と第3の導体
層の結合容量をシールドする方法も用いることができる
(特開昭63−44759号参照)。
【0063】また、図4において説明した駆動方法は、
任意のブロックと次のブロックとの出力信号の読取り間
隔が大きくなることも考えられるが、そのような場合に
は、マトリクス配線部における共通信号線を共有してい
るブロックを2つ以上のグループに分け、共通信号線を
2系統以上構成し、ある共通信号線を共有している任意
のブロックと次のブロックの出力信号の読取の間に、他
の共通信号線を共有しているブロックの出力信号の読取
を行うという方法も用いることができ、この様な構成に
おいても本実施例を用いて容易に構成できる(特開昭6
1−26367号参照)。また図4において、第一の蓄
積手段C1〜C9から第二の蓄積手段C10〜C12へ
ブロック毎に信号を転送していることから、光電変換素
子E1〜E3,E4〜E6,E7〜E9の各ブロックの
蓄積タイミングにずれが生じ、同一直線上の原稿を読み
取ることができず、異なる直線上の信号を読まざるを得
ない。この信号を用いて画像を再現する場合、再現され
る画像は品位が低下することも考えられるが、そのよう
な場合には、さらに光電変換素子E1〜E9に並列に一
つずつのコンデンサと直列に一つずつのスイッチングト
ランジスタを設け、新たに設けたコンデンサと蓄積コン
デンサC1〜C9との各接続を新たに設けたスイッチン
グトランジスタを介して接続することで、全ての光電変
換素子の蓄積タイミングを同時に行い、新たに設けたコ
ンデンサに蓄積された信号を、新たに設けたスイッチン
グトランジスタによって全て同時に蓄積用コンデンサC
1〜C9に転送し、その後スイッチングトランジスタT
1〜T9によりブロック毎に共通コンデンサC10〜1
2へ転送する方法も試みられており、この様な構成にお
いても、本実施例と同様にして容易に構成でき、同様の
効果が得られると共に、新たに設けたコンデンサについ
ても本実施例と同様の構成で形成できる。
【0064】また、本実施例では図4に示すように、転
送手段T1〜T9の転送動作以降の信号読取動作を、各
画素の個別信号線と共通信号線102〜104とのマト
リクス構成を用いて行っているが、これに限るものでは
なく、転送手段T1〜T9の転送動作を行う場合に、T
1〜T9の個別ゲート電極と共通電源線とのマトリクス
構成とし、信号線が交差しない様な構成とすることも、
本実施例より容易に行うことができる(特開昭62−1
71373号参照)。
【0065】第2の実施例 本発明の第2の実施例について図面を用いて詳細に説明
する。
【0066】図6は本発明による光電変換装置の第2の
実施例の模式的断面図であり、図7に蓄積コンデンサ部
2の従来例図12−Aと対応する本実施例の断面図を示
す。また、図8−A〜−Iは、図6で示した光電変換装
置の製造工程を示す断面図である。
【0067】本実施例の光電変換装置は、第1の実施例
と同様にa−Si:H膜を用いて光電変換素子部、蓄積
コンデンサ部、薄膜トランジスタ部、マトリクス配線部
等が絶縁基板上に同一プロセスで、一体形成されている
。なお、図12および図1で示した構成部材と同一構成
部材については同一符号を用いる。
【0068】図6において、第1の実施例と同様に、1
は光電変換素子部、2は蓄積コンデンサ部、3は薄膜ト
ランジスタ部、4は採光用窓、5はマトリクス配線部、
6は透明スペーサ、7は原稿、8は基体である。同図に
おいて光電変換部1は、基体側からの光に対する遮光膜
を兼ねた下部電極11−1を有する。基体側から照射さ
れた光9は、採光用窓4を通して、原稿7で反射し、そ
の反射光が光電変換部1に入射する。ここで発生したキ
ャリアによる光電流は、蓄積用コンデンサ部2に流れ込
み蓄積される。蓄積された電荷は転送用薄膜トランジス
タ部3により、信号線用マトリクス配線部5へ転送され
、信号処理部(不図示)により電圧として読み取られる
【0069】基体8上には、Al,Cr等からなる第1
の導電層10、a−SiNx:H膜等からなる第1の絶
縁層14、Al,Cr等からなる第2の導電層11、a
−SiNx:H膜等からなる第2の絶縁層12、a−S
i:H膜からなる半導体層15、n+−a−Si:H膜
からなるn+層16、Al,Cr等からなる第3の導電
層13、a−SiNx:H膜等からなる保護層17、お
よびAl,Cr等からなる第4の導電層18が形成され
ている。
【0070】本発明の光電変換素子部1および薄膜トラ
ンジスタ部3は、基体8上に第1の絶縁層14が形成さ
れている以外は、第1の実施例と同様構成である。また
、マトリクス配線部5は、信号線間のクロストークを防
ぐために、個別信号配線と共通信号配線の交差部および
共通信号線間の浮遊容量をなくす様な構成をしており、
基体8上に第1の導電層10からなる個別信号配線10
−5、個別信号配線上に形成された第1の絶縁層14、
電位を一定に保持する第2の導電層11からなる電極配
線11−5、第2の導電層上に形成される第2の絶縁層
12、半導体層15、n+層16そして個別信号配線と
交差し第3の導電層13からなる共通信号配線13−5
が順次積層され、さらに、共通信号配線上には、保護層
17が形成されている。30は個別信号配線10−5と
共通信号配線13−5とを接続するコンタクトホールで
あり、13−6は共通信号線間に設けられた線間シール
ド配線である。
【0071】蓄積コンデンサ部2は、第1の導電層10
からなる第1の電極配線10−2と第1の電極配線上に
形成された第1の絶縁層14からなる誘電体と第1の絶
縁層上に形成された第2の導電層11からなる第2の電
極配線11−2とから構成されるコンデンサ(図7のC
Iで示され、以下「下層コンデンサ」という)と、第2
の電極配線11−2と第2の電極配線上に形成された第
2の絶縁層12および半導体層15とからなる誘電体と
半導体層15上に形成された光電変換素子部1の上部電
極配線13−1の一方に接続した第3の導電層13から
なる第3の電極配線13−2とから構成されるMIS型
のコンデンサ(図7のCMIS)と、第3の電極配線1
3−2と第3の電極配線上に形成された光電変換素子部
1の保護層と同一層である保護層17からなる誘電体と
保護層上に形成された第4の導電層18からなる第4の
電極配線18−2とから構成されるコンデンサ(図7に
CPで示され、以下「上層コンデンサ」という)との3
つのコンデンサで構成される。なお、第1の電極配線1
0−2と第3の電極配線13−2はコンタクトホール3
1を介し、また第2の電極配線11−2と第4の電極配
線18−2もコンタクトホール(不図示)を介し、それ
ぞれ接続がとられており、本実施例における蓄積コンデ
ンサ部2は、前記3つのコンデンサが同一面上に形成さ
れ並列接続される。  バイアス条件は、正、負いずれ
でも用いることができるが、第2の電極配線11−2お
よび第4の電極配線18−2を常に負にバイアスする状
態で用いることによりMIS型のコンデンサの安定な容
量と周波数特性を得ることができ、高信頼性が得られる
【0072】また、第2の電極配線11−2および第3
の電極配線13−2を適宜に形成したコンタクトホール
で接続し、第1の電極配線10−2と第4の電極配線も
同様にして接続し、MIS型のコンデンサを用いずに、
絶縁膜のみを誘電体とする下層および上層コンデンサ(
図7のCPおよびCI)からなる2つのコンデンサの並
列接続で構成することもできる。
【0073】無論、第1の電極配線10−2および第2
の電極配線11−2を設けずに、第3の電極配線13−
2と第3の電極配線上に形成される保護層17からなる
誘電体と保護層17上に形成される第4の電極配線18
−3で構成される上層コンデンサ(図7のCP)のみで
構成することもできる。
【0074】以下、図8−A〜−Iに従って第2の実施
例の製造工程を順次説明する:まず、図8−Aに示す様
に、ガラス等の透明な基体8上にAl,Cr等の第1の
導電層10をスパッタ法、蒸着法等により0.1μm程
度堆積させ、これを所望の形状にパターニングする。
【0075】次に、図8−Bに示す様に、プラズマCV
D法等の周知の技術でa−SiNx:H膜からなる第1
の絶縁層14を0.3μm程度堆積させる。
【0076】次に、図8−Cに示す様に、Al,Cr等
の第2の導電層11をスパッタ法、蒸着法等により0.
1μm程度堆積させ、これを所望の形状にパターニング
する。
【0077】次に、図8−Dに示す様に、プラズマCV
D法等の周知の技術でa−SiNx:H膜からなる第2
の絶縁層12を0.3μm程度、a−Si:H膜からな
る半導体層15を0.6μm程度、n+−a−Si:H
膜からなるn+層16を0.15μm程度にそれぞれ順
次堆積し、前記3つの層12,15,16を所望の形状
にパターニングして、コンタクトホール30等をあける
【0078】さらに、図8−Eに示す様に、Al,Cr
等からなる第3の導電層13をスパッタ法、蒸着法等に
より、1μm程度堆積し、所望の形状にパターニングす
る。ここで、図8−Fに示す様に、さらに光電変換素子
部、薄膜トランジスタ部のギャップ部のn+層16をR
IE等によりエッチングによって除去する。そして、図
8−Gに示す様に不要な半導体層15および第1の絶縁
層14、第2の絶縁層12を除去して素子分離を行う。
【0079】その後、図8−Hに示す様に、第1の実施
例の図3−Fと同様にして、保護層17を形成し、最後
に、図8−Iに示す様に、第1の実施例の図3−Gと同
様にして、保護膜17上に第4の導電層18を形成し、
本実施例の光電変換装置を作成した。
【0080】以上の様に、蓄積コンデンサ部2の第1、
第2、第3および第4の電極配線(対向電極)を同一面
積にして作成した本実施例の光電変換装置における蓄積
コンデンサは、従来例と同様な構成であるMIS型のコ
ンデンサ(図7のCMIS)の容量値に比べ、3つのコ
ンデンサ(図7のCI,CMISおよびCP)の並列接
続で構成した場合で約5倍、MIS型のコンデンサを用
いずに、絶縁膜のみを誘電体とする下層および上層コン
デンサ(図7のCIおよびCP)の2つのコンデンサの
並列接続で構成した場合においては約4倍の容量値が得
られた。
【0081】よって従来例と同一の蓄積コンデンサの容
量値を得るに、本実施例を用いることで、MIS型のコ
ンデンサ部は空乏状態で使用し、または、MIS型のコ
ンデンサを用いずに構成することにより高信頼性を確保
でき、且つ従来例に比べ蓄積コンデンサ部の面積を約1
/4〜1/5に縮小することができ、光電変換装置の小
型化が可能となる。
【0082】また、本実施例においても、第1の実施例
と同様に図6で説明した、光電変換部、蓄積用コンデン
サ部、薄膜トランジスタ部、およびマトリクス配線部が
、第1の絶縁層、第2の導電層、第2の絶縁層、半導体
層、n+層、第3の導電層および保護層が共通層の構成
を有しているが、必ずしもすべての素子部が同一な層構
成である必要はなく、蓄積用コンデンサ部が光電変換素
子部の半導体層を覆う保護膜を誘電体とする構造であり
、他の素子部は各素子としての機能を備える層構成であ
れば十分である。
【0083】なお、本実施例の光電変換装置も一例とし
て第1実施例と同様に図4の回路構成で同様の方法を用
いて駆動でき、また、第1の実施例で前述した、図4以
外の回路構成および駆動方法においても、本実施例を用
いて不具合なく容易に構成および駆動できる。
【0084】図9は、本実施例に係る光電変換装置を用
いて構成した画像情報処理装置として通信機能を有する
ファクシミリの一例を示す概略的構成図である。
【0085】ここで、102は原稿101を読み取り位
置に向けて給送するための給送手段としての給送ローラ
、103は光源、104は原稿101を一枚ずつ確実に
分離給送するための分離片である。106はセンサユニ
ット100に対して読み取り位置に設けられて原稿10
1の被読み取り面を規制するとともに、原稿101を搬
送する搬送手段としてのプラテンローラである。
【0086】Pは、図示の例ではロール紙の形態をした
記録媒体であり、光電変換装置により読み取られた画像
情報、あるいはファクシミリ装置等の場合には外部から
送信された画像情報がここに再生される。110は当該
画像形成を行うための記録手段としての記録ヘッドで、
サーマルヘッド、インクジェット記録ヘッド等種々のも
のを用いることができる。また、この記録ヘッドは、シ
リアルタイプのものでも、ラインタイプのものでもよい
。 112は記録ヘッド110による記録位置に対して記録
媒体Pを搬送するとともにその被記録面を規制する搬送
手段としてのプラテンローラである。
【0087】120は、入力/出力手段としての操作入
力を受容するスイッチやメッセージその他、装置の状態
を報知するための表示部等を配したオペレーションパネ
ルである。130は制御手段としてのシステムコントロ
ール基板であり、各部の制御を行なう制御部(コントロ
ーラー)や、光電変換素子の駆動回路(ドライバー)、
画像情報の処理部(プロセッサー)、送受信部等が設け
られる。140は装置の電源である。
【0088】情報処理装置に用いられる記録手段として
は、例えば米国特許第4723129号明細書、同第4
740796号明細書にその代表的な構成や原理が開示
されているものが好ましい。この方式は液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、
結果的にこの駆動信号に一対一に対応した液体(インク
)内の気泡を形成出来るので有効である。この気泡の成
長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも一つの滴を形成する。
【0089】さらに、記録手段が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによって、その長さを満
たす構成や一体的に形成された一個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでも良い。
【0090】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体にインクタンクを一体的に設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において光
電変換装置の蓄積コンデンサ部を、光電変換素子に設け
られる保護層を誘電体とするコンデンサで構成し、また
は、保護層より下層に形成されるコンデンサとの並列接
続をすることにより、従来のMIS型のコンデンサを用
いても、電荷蓄積手段の信頼性の低下を招くことなく、
高信頼性、且つ蓄積用コンデンサの単位面積当たりの容
量値を大きくすることができ、すなわちコンデンサの占
有面積の縮小化を可能とすることにより、小型化された
、且つコストの低い光電変換装置を提供できるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である光電変換装置の断
面図。
【図2】図1に示した光電変換装置における蓄積コンデ
ンサ部の断面図。
【図3】図1に示した光電変換装置の製造工程の一例を
示す断面図。
【図4】本発明の第1および第2の実施例における光電
変換装置の回路構成図。
【図5】コンデンサの誘電体に、ポリイミド、または、
a−SiNx:H膜を用いたときのコンデンサの各周波
数に対する容量値のグラフ。
【図6】本発明の第2の実施例である光電変換装置の断
面図。
【図7】図6に示した光電変換装置における蓄積コンデ
ンサ部の断面図。
【図8】図6に示した光電変換装置の製造工程の一例を
示す断面図。
【図9】本発明の一実施例による光電変換装置を用いて
構成した画像情報処理装置として通信機能を有するファ
クシミリの一例を示す概略的構成図。
【図10】従来例の画像読取装置の一構成例を示す1画
素の平面図。
【図11】従来例の画像読取装置の1画素の断面図。
【図12】従来例の画像読取装置の蓄積コンデンサ部を
示す説明図。
【符号の説明】
1    光電変換部 2    蓄積コンデンサ部 3    転送用薄膜トランジスタ部 4    採光用窓部 5    マトリクス配線部 6    透明スペーサ 7    原稿 8    基体 9    入射光 10,11,13,18        導電層12,
14    絶縁層 15    非晶質シリコンイントリンシック層16 
   非晶質シリコンn+層 17    保護層 30,31    コンタクトホール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  少なくとも複数の光電変換素子と、前
    記光電変換素子の各出力信号を蓄積する複数の蓄積手段
    とを有する光電変換装置において、前記光電変換素子の
    半導体層を覆う保護層を具備し、前記蓄積手段が、前記
    保護層を誘電体とするコンデンサで構成されていること
    を特徴とする光電変換装置。
  2. 【請求項2】  前記保護層を誘電体とする第1のコン
    デンサと、前記保護層よりも下層に形成された第2のコ
    ンデンサとを具備し、前記第1および第2のコンデンサ
    が相互に並列接続されて蓄積コンデンサを構成している
    請求項1記載の光電変換装置。
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