JPH04330790A - 電子遷移効果装置及びその製造方法 - Google Patents

電子遷移効果装置及びその製造方法

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JPH04330790A
JPH04330790A JP3174756A JP17475691A JPH04330790A JP H04330790 A JPH04330790 A JP H04330790A JP 3174756 A JP3174756 A JP 3174756A JP 17475691 A JP17475691 A JP 17475691A JP H04330790 A JPH04330790 A JP H04330790A
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スティーブン ジョン バタースビー
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ステワート バーリー ジョンズ
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子遷移効果装置及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】GECジャーナル  オブ  リサーチ
第7巻第1号、1989年、第35〜45頁にエッチ・
スプーナ及びエヌ・アール・コーチが発表した論文「ア
ドバンシス  インホット  エレクトロン  インジ
ェクタ  ガン  ダイオード」には、陰極及び陽極接
点領域を有する半導体本体と、これら接点領域間に配置
され、比較的低質量高移動度伝導帯主極小点及び少なく
とも1つの比較的高質量低移動度伝導帯サテライト極小
点を有する半導体材料で形成されたn導電型の能動活性
領域と、この能動領域に隣接し、陰極接点領域及び能動
領域間に電位障壁を画成して前記陰極及び陽極接点領域
間に印加される電界の影響のもとで、前記能動領域の比
較的高質量低移動層伝導帯サテライト極小点のエネルギ
ーに匹敵し得るエネルギーを有する前記能動領域に電子
を注入する注入領域とを具える電子遷移効果装置が記載
されている。
【0003】上記論文に記載し、且つ1981年にニュ
ーヨークのジョンウィリー  アンドソンズ会社から出
版されたエス・エム・スズ− の本「半導体装置の物理
学」第2版の第2章、第637 〜6767頁に詳細に
記載されているように、砒化ガリウム又は燐化インジウ
ムのような或る種の半導体材料は、スレシホルド又は臨
界電界以上の電界を半導体材料のサンプルに印加する際
にバルク負性微分抵抗を呈し、電荷が不安定となり蓄積
又はダイオード層を形成する。かかるバルク負性微分抵
抗を呈する半導体材料は最初ガンによって観測され、臨
界電界以上の直流電界を印加す際にコヒーレントマイク
ロ波出力を発生する装置を形成するために用いられた。
【0004】比較的高質量高エネルギー低移動度サテラ
イト極小点(L)に電子を遷移して負性微分抵抗特性を
得るようにするためには、電子に印加電界により充分な
エネルギーを与える必要がある。従来は前記文献に記載
されているように電子遷移効果装置には比較的小量ドー
プされたn導電型能動領域、例えば砒化ガリウム又は燐
化インジウムのような適当な半導体材料よりなるドープ
濃度が約1×1016原子cm−3の能動領域を設け、
この能動領域の両側面に比較的多量ドープされたn導電
型の領域を設けて電界を印加する陰極及び陽極電極への
オーム接触を行い得るようにする。かかる従来のオーム
接点構体によれば電界により加速された電子は、これら
電子が陰極及び陽極間で半導体本体に沿い所定距離移動
するまで伝導帯サテライト極小点に遷移されるに充分な
エネルギーに到達しない。これがためかかる従来のオー
ム接点構体では注入領域は能動領域の一部分を具え、且
つ伝導帯主極小点の電子が加速され、加熱される加速領
域を形成する。従ってマイクロ波発振を起こす蓄積又は
ダイポール層が陰極から或る距離に亘って生成され、実
際上装置内にデッドゾーンが存在するようになる。所定
の印加電界に対し、加速領域の長さは有効に固定される
が、マイクロ波出力の周波数は装置の長さに逆比例する
ようになる。これがため高いマイクロ波出力又はマイク
ロ波の高周波出力を得るためには、加速領域又はデッド
ゾーンが占める装置の長さの割合が増大して装置の性能
及び効率に悪影響を及ぼすようになる。
【0005】所定の能動領域の長さを有する電子遷移効
果装置の出力及び効率を改善するためには蓄積層又はダ
イポール層が陰極にできるだけ近づけて生成されるよう
にする必要がある。従って前記文献に記載されているよ
うに、注入領域を用いて能動領域の陰極端における電界
、電流及び電荷分布を調整して、電子がホット電子とし
て能動領域に放出され、即ち比較的高質量高エネルギー
低移動度伝導帯サテライト極小点のエネルギーに匹敵す
るエネルギーで、結晶格子と熱平衡しない電子を能動領
域に放出して蓄積層又はダイポール層が陰極にできるだ
け近い個所から生成されるようにする。
【0006】上述した文献には傾斜ヘテロ接合注入構体
を用いることが述べられている。即ち、砒化ガリウム電
子遷移効果装置の場合、ドープされていない直線状に傾
斜するAlx Ga1−x As層(ここにxは50n
mを越えて0から0.3 まで直線状に増大する)の領
域を用い、伝導帯主極小点(Γ)及び伝導帯サテライト
極小点(L)を分離するエネルギーに充分近いほぼ 2
50 meVの能動領域に放出される電子に対して注入
エネルギーを与えて充分な電子遷移が行われるようにす
る。
【0007】この構体は、n導電型多量ドープ砒化ガリ
ウム基板上に、n導電型多量ドープバッファ層より成る
エピタキシアル層、次いで比較的小量ドープされた走行
即ち能動領域を成長させることによって形成する。従っ
て注入構体は能動領域からxを減少しながらAlx G
a1−x Asの傾斜バンドキャップヘテロ接合層とし
て成長するため能動領域に急峻な界面が形成され、最終
的には注入構体に多量ドープ陰極接点領域が形成される
ようになる。 前記文献に記載されているように多量ドープ空乏層は能
動領域との急峻な界面を形成される。これがため傾斜バ
ンドギャップヘテロ接合注入構体によって、高質量高エ
ネルギー低移動度伝導体サテライト極小点(L)のエネ
ルギーに匹敵し得るエネルギーの能動領域に電子を放出
する電位障壁を形成する。
【0008】実際の装置又はチップは、従来の写真食刻
技術及びエッチング技術を用いる標準単一ヒートシンク
(IHS) 技術によって、かかるウェファから形成し
、この際、大部分の熱が発生する個所、即ち装置の陰極
間にエピタキシアル層に近接してヒートシンク領域を位
置させるようにする。
【0009】本発明の目的は無線周波出力及び効率を改
善する注入領域を有する電子遷移効果装置及びその製造
方法を提供せんとするある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は陰極接点領域及
び陽極接点領域を有する半導体本体と、これら接点領域
間に位置し、比較的低質量高移動度伝導帯種極小点及び
少なくとも1つの比較的高質量低移動度伝導帯サテライ
ト極小点を有する半導体材料より成るn導電型の能動領
域と、前記能動領域に隣接し、前記陰極接点領域及び前
記能動領域間に電位障壁を画成し、前記陰極及び陽極接
点領域間に印加され電界の影響のもとで、前記能動領域
の比較的高質量低移動度伝導帯サテライト極小点のエネ
ルギーに匹敵し得るエネルギーを有する前記能動領域に
電子を注入する注入領域とを具える電子遷移硬化装置に
おいて、前記陽極接点領域は半導体本体内で放出される
熱を除去するヒートシンクに熱接触させるようにしたこ
とを特徴とする。
【0011】本発明者は、上述した文献の記載にもかか
わらず、最高電界が陰極注入構体に発生し、上記文献に
記載されているように装置の陰極端よりも陽極端にヒー
トシンクを位置させて特に無線周波電力を改善すること
ができると言う事実を確かめた。従って上記文献の記載
と対比し、ヒートシンクを陽極接点に隣接して設けて無
線周波出力及び効率を著しく改善せんとするものである
。その理由は注入領域が、従来のオーム接触ガンダイオ
ードに存在するデッド“加速”領域を除去又は少なくと
も著しく低減するからである。従って、注入領域がエネ
ルギー消費デッド領域を有効に除去又は少なくとも低減
するため、電子遷移効果装置内のエネルギー又は熱消費
が、装置の陽極端に向かって一層強く重みを増し、従っ
てヒートシンク領域が装置の陽極端にある場合無線周波
出力を著しく改善することができる。
【0012】本発明の好適な例では、前記能動領域及び
注入領域は、エピタキシャル層構体により構成し、この
エピタキシャル層構体から、上側に前記能動領域および
注入領域が順次成長している単結晶基板を選択的に除去
して前記エピタキシャ層構体の表面を露出し、前記ヒー
トシンク領域を前記エピタキシャル層構体の露出表面に
接触させるようにする。
【0013】又、本発明方法は半導体基板を用意し、こ
の半導体基板に設けられ、基板に隣接し陰極接点領域を
有する半導体本体を画成するエピテキシャル層構体と、
比較的低質量高移動度伝導帯主極小点及び比較的高質量
低移動度伝導帯サテライト極小点を有する半導体材料よ
り形成されたn導電型の能動領域と、前記能動領域及び
陰極接点領域に隣接し、前記陰極接点領域及び前記能動
領域間に電位障壁を画成し、前記陰極及び陽極接点領域
間に印加される電界の影響の下で、前記能動領域の比較
的高質量低移動度伝導帯サテライト極小点のエネルギー
に匹敵し得るエネルギーを有する前記能動領域に電子を
注入する注入領域とを設けた電子遷移効果装置を製造す
るに当たり、前記エピタキシャル層構体を画成した後前
記基板を選択的に除去して陽極接点領域の表面を露出し
、次いで前記陽極接点領域の露出表面にヒートシンク領
域を設けて前記エピタキシャル層構体に放出される熱を
発散するようにする。
【0014】従って本発明方法を使用することにより、
基板の上側にエピタキシアル層が成長された個所を除去
して露出されたエピタキシアル層構体の表面に陽極ヒー
トシンクを設けることができる。これがため、ヒートシ
ンクを陽極接点領域に熱接触させることができるため、
エピタキシアル層に、任意のバッファ層、能動領域、注
入領域、陰極接点領域を順次に成長せしめるも無線周波
出力を著しく増大させることができる。これは、能動領
域が注入領域よりも前に成長することを意味する。従っ
て注入領域は注入領域かが能動領域の前に成長した場合
に生じ、拡散及び界面を著しく劣化する著しく高熱の環
境にもわずらわされることはない。
【0015】能動領域のドーパント濃度は均一とする。 しかし、装置の使用中熱傾斜が移動度μm を傾斜させ
る能動領域に発生し、且つキャリア濃度Nが約 250
℃までほぼ一定であるため、能動領域の固有抵抗Pn 
=(qμN ) −1が移動度により変化するようにな
る。移動度は温度に逆比例するため、固有抵抗の変化は
温度に比例するようになる。本発明方法を用いる場合に
は傾斜ドーパントのプロフィールの能動領域を用いて能
動領域の成長中に能動領域内のドーパント濃度を増大し
傾斜プロフィールを生ぜしめ得るようにする。
【0016】最近のエピタキシアル成長マシン例えばM
BE(分子ビームエピタキシ) 機によって、成長処理
中ドーパント濃度が減少しないで増大する際に一層良好
且つ急峻な界面を形成して所望の傾斜プロフィールを生
成せしめると共に、本発明方法を用いることにより成長
中ドーパント濃度を増大して傾斜プロフィール能動領域
を形成することができる。
【0017】一般に、本発明の方法では基板及び陽極接
点領域の半導体材料と異なる半導体材料のサクリファイ
ス層、例えば基板及び陽極接点領域が砒化ガリウムから
なる場合には反砒化ガリウムアルミニウムの層を基板と
陽極接点領域との間に設け、最初に例えば湿式エッチン
グにより基板をサクリファイス層に対し選択的に除去し
、次いでサクリファイス層を陽極接点領域に対し選択的
に除去し得るようにして基板除去の精密な制御を可能に
する。サクリファイス支持体を基板の除去前に陰極接点
領域上に設けて基板除去後のエピタキシャル層構造を安
定にすると共に補強することができる。このサクリファ
イス支持体はヒートシンクを陽極接点領域の露出表面上
に設けた後に除去することができる。このサクリファイ
ス支持体は任意の適当な材料で形成することができる。 容易に製造するにはこのサクリファイス支持体は慣例の
ヒートシンクと同様に、例えば銀のような適当な金属を
陰極接点領域上にメッキすることにより形成することが
できる。
【0018】一例では、前記注入領域は、p導電型の不
純物濃度特性を有すると共に零バイアス時に自由電荷キ
ャリアを充分に空乏化するように充分に薄い障壁画成領
域によって分離された第1及び第2のn導電型領域を具
え、前記第1及び第2領域の少なくとも1つは前記障壁
画成領域に少なくとも隣接する能動領域に対し多量にド
ープし、前記障壁隠せ領域は、装置の作動時に前記障壁
画成領域により形成される電位障壁を越えるに充分なエ
ネルギーの電子が、前記能動領域の伝導帯サテライト極
小点のエネルギーに匹敵し得るエネルギーの能動領域内
に放出されるような不純物濃度を有するようにする。
【0019】このような注入領域は半導体のバルク内に
あって表面状態によるフェルミピニングの効果により抑
制されない電位障壁を利用するものである。更に、障壁
形成領域により形成される電位障壁の高さは障壁形成領
域のドーピング濃度を変えることにより比較的簡単且つ
容易に調整することができる。少なくとも前記障壁画成
領域に隣接し、前記第1領域が前記第2領域及び能動領
域よりも一層多量にドープされるようにする。前記第2
領域は前記第1及び第2補助領域を具え、この第2補助
領域は前記障壁画成領域から分離すると共に前記能動領
域及び第1補助領域よりも充分多量にドープする。
【0020】このタイプの注入領域は例えば英国特許明
細書第1573309号、同第1573310号及び第
11回「Solid state devices 」
会議 (1979年、東京) の会報、「応用物理 V
ol.19 (1980)」増補9−1 、第301 
〜304頁に発表されている J. M.Shanon
の論文「A new majority carrie
r diode − The camel diodl
」に記載されているようなキャメルダイオード。
【0021】この装置の動作においては、電位差を与え
てしきい電界又は臨界電界より強い電界を活性領域内に
設定すると、キャメルダイオードが順方向内に設定する
と、キリメルダイオードが順方向バイアスされ、比較的
低いドープの第1サブ領域内の電子分布のエネルギーが
上昇し、障壁形成領域により形成される電位障壁を超え
る電子の熱イオン放出が促進される。第1領域は十分薄
いため熱イオン的に放出された電子の速度は殆んど変化
せず、従ってこれら電子が電位障壁を越えて活性領域内
に、伝導帯びサテライト極小点のエネルギーに匹敵する
エネルギーで放出されて活性領域が負性微分抵抗値を示
すようになり、従ってこの装置の例えばマイクロ波発振
器としての使用が比較的長く高い電界加速領域又はデッ
ドスペースを必要とすることなしに容易になる。
【0022】或いは又、第2領域を活性領域に隣接させ
ると共に第2領域を第1及び第2サブ領域で構成し、第
2サブ領域を障壁形成領域から第1サブ領域により離間
させ、第1及び第2サブ領域を第1領域及び活性領域よ
り高ドープにすることもできる。本例でも注入領域はキ
ャメルダイオードとして形成するが、本例ではキャメル
ダイオードは装置の動作中逆バイアスされる。キャメル
ダイオードの逆バイアスは電位障壁をある程度引き下げ
、電位障壁を越える電子の流れを増大し得る。本例では
キャメルダイオードが比較的短い高電界領域を第1サブ
領域内に設定するよう動作し、障壁領域により形成され
る電位障壁を越える電子を加熱又は加速するため、活性
領域の伝導帯サテライト極小点が活性領域内に放出され
、活性領域の負性微分抵抗値特性が向上し、従って装置
の、例えばマイクロ波発振器として使用が向上する。
【0023】
【実施例】図面につき本発明の実施例を説明する。各図
は概略図であって正しいスケールで描いていない。特に
特定の層又は領域の厚さを明瞭のために相対的に拡大す
ると共に他の層又は領域の厚さを相対的に小さくしてあ
る。また全図を通して同一又は同様の部分を同一の符号
で示してある。
【0024】図面、例えば図9に示すように、電子遷移
効果装置1,1aは陰極及び陽極接点領域3,4と、こ
れら接点領域3,4間に配置された、比較的低質量、高
移動度の伝導帯主極小点(Γ)及び少なくとも1つの比
較的高質量、低移動度の伝導帯サテライト極小点(L)
を有する半導体材料からなるn導電型の活性領域5と、
活性領域5に隣接すると共に陰極接点領域3及び活性領
域5との間に電位障壁P,P′を形成し、陰極及び陽極
接点領域3,4間に印加される電界Eの影響の下で注入
領域60,60aから活性領域5へ電子を活性領域5の
比較的高質量低移動度の伝導帯極小点(L)のエネルギ
ーに匹敵するエネルギーで注入せしめる注入領域60,
60aとを有する半導体本体2,2aを具える。
【0025】本発明では、陽極接点領域4をヒートシン
ク領域7と熱接触させて半導体本体2内の熱を除去する
。図1〜8はこのような電子遷移効果装置の製造方法を
示す。この方法では半導体基板20を設け、この半導体
基板20上にエピタキシャル層を設けて基板20に隣接
する陽極接点領域4を有する半導体本体を形成し、次い
で活性領域5、注入領域60及び陰極接点領域3を順に
設ける。
【0026】本発明では、エピタキシャル層構造を形成
後に、基板20を選択的に除去して陽極接点領域4の表
面40を露出させ、露出した表面にヒートシンク領域7
を設けてエピタキシャル層構造2内の熱を除去させる。 一般に、基板20及び陽極接点領域4の半導体材料と異
なる半導体材料のサクリファイス層21を基板20と陽
極接点領域4との間に設け、エピタキシャル層構造2の
形成後に、最初に基板20をサクリファイス層20に対
し選択的に除去し、次いでサクリファイス層21を陽極
接点領域4に対し選択的に除去する。従って、通常の場
合のように基板20及び陽極接点領域4が同一の材料又
は互に対し選択的にエッチングし得ない材料から成る場
合にも基板除去の終了点の精密な制御を達成し得る。基
板20を陽極接点領域4に対し選択的にエッチングし得
る場合にはサクリファイス層21は省略することができ
ること勿論である。
【0027】基板20の除去後のエピタキシャル層構造
2に支持及び補強体を設けるために、基板20の除去前
にサクリファイス支持体10を陰極接点領域3上に設け
ることができる。このサクリファイス支持体10は、ヒ
ートシンク領域7を基板20の除去により露出した陽極
接点領域4の表面上に設けた後に除去することができる
。このサクリファイス支持体10は任意の適当な材料で
形成することができる。容易に製造するにはこのサクリ
ファイス支持体は慣例のヒートシンクと同様に、例えば
銀のような適当な金属を陰極接点領域3上にメッキする
ことにより形成することができる。
【0028】本発明電子遷移効果装置の第1の実施例及
びこの装置の製造方法を図1〜9について詳細に説明す
る。図1に示すように、本例では半導体基板20をn導
電型不純物を高濃度にドープした単結晶砒化ガリウム基
板とする。上述したように、砒化ガリウムに対し選択的
にエッチングし得る材料のサクリファイス層、本例では
故意にドープしてない砒化ガリウムアルミニウムAlx
 Ga1−x Asのサクリファイス層21(ここでx
は代表的には0.3 )を最初に単結晶砒化ガリウム基
板20上に成長させる。本例では、サクリファイス層2
1及び後述する順次のエピタキシャル層はバリアンアソ
シエイツ社(カリフォルニア州、パロアルト)により製
造されているVarian Gen II MBEマシ
ーンのような慣例の分子ビームエピタキシ(MBE)マ
シーンによって慣例の分子ビームエピタキシ技術により
成長させる。代表的には砒化ガリウムアルミニウムのサ
クリファイス層21は約1μm の厚さにすることがで
きる。
【0029】サクリファイス層21の形成後に、半導体
本体2の層構造を同一のMBEマシーンにより成長させ
る。最初に、陽極接点領域4を砒化ガリウムのエピタキ
シャル層として約 1.5μm の厚さに成長させる。 陽極接点領域4はn導電型不純物を十分高濃度にドープ
して陽極接点領域にオーム接点を形成し得るようにする
。代表的には、陽極接点領域4にはシリコン原子を約5
×1018原子/cm3 の不純物濃度にドープする。 活性領域5は陽極接点領域4上に比較的低ドープのn導
電型砒化ガリウムのエピタキシャル層として設ける。代
表的には本例装置を約47GHz の基本周波数を有す
るものとする場合には、活性領域5は約2.0 μm 
の厚さ及び約 1.1×103 のドーパント濃度を有
するものとすることができる。
【0030】次に注入領域60を成長させる。本例では
注入領域60を、例えば英国特許明細書第157330
9号、同第1573310号及び第11回「Solid
 state devices」会議 (1979年、
東京) の会報、「応用物理 Vol.19 (198
0)」増補9−1 、第301〜304 頁に発表され
ている J. M. Shanon の論文「A ne
w majority carrierdiode −
 The camel diodl 」に記載されてい
るようなキャメルダイオードとして設ける。従って、本
例ではヒ化ガリウムの第1領域61にn導電型の不純物
、例えば珪素原子を多量にドープして、厚さが例えば1
0nm(ナノメートル)で、ドーパント濃度が約5×1
018原子cm−3の注入領域60を形成する。次いで
、ヒ化ガリウムの伝導帯サテライト極小点(L)のエネ
ルギーに匹敵し得るエネルギーを有する電子を活性領域
5内に放射させなければならない電位障壁Pを画成する
領域63を成長させる。この領域63はヒ化ガリウム層
にP導電型の不純物を多量にドープした層として成長さ
せる。本例では、この障壁画成領域63にベリリウム原
子を例えば 3.5×1018原子cm−3のドーパン
ト濃度にドープし、この領域の厚さを16nmとするこ
とができる。
【0031】障壁画成領域63の形成後に、注入領域6
0の第2領域64を形成する。本例の第2領域64は、
ドーパント濃度が例えば 1.0×1016原子cm−
3で、厚さが例えば 0.1μm の比較的少量の第1
のn導電型補助領域640 と、陰極接点領域3を形成
すると共にドーパント濃度を5×1018原子cm−3
とし、且つ厚さを 1.5μm とし得る比較的多量に
ドープした第2の補助領域とを具えている。 陰極接点領域3の形成後、エピタキシャル成長を完了さ
せ、図1に示すような基板20上にあるエピタキシャル
構体2をMBEマシーンから取外す。基板20により支
承されたエピタキシャル構体2をMBEマシーンから取
外した後に、図2に示すように陰極接点領域3の表面3
0の上に導電性の陰極接点層8を設ける。本例では接点
層8は、金−ゲルマニウム共晶を薄くスパッタし、次い
で金を薄くスパッタし、最後に慣例のメッキ法により金
を厚めに堆積して、2μmよりも多少厚い陰極接点層8
として形成することができる。
【0032】陰極接点層8の堆積後に、この接点層の上
にサクリファイス(保護)支持体10を設ける。この支
持体10は電子遷移効果装置を製造し易くするために、
慣例のヒートシンクを形成するのに利用し得る材料及び
技法を用いて形成する。従って、本例ではこのサクリフ
ァイス支持体10を、例えば慣例のメッキ法を用いて金
接点層8の上に銀を約50μm の厚さに堆積して形成
する。サクリファイス支持体の材料としては、必要な支
持体を提供するのに十分な厚さとすることができ、しか
も後に陰極接点層8に対して選択的に除去し得る他の任
意の材料を用いることができる。サクリファイス支持体
10を設けて、図2に示す構造のものを形成した後に、
これを反転させて、ヒ化ガリウム基板厚さの大部分をラ
ッピングの如き慣例の機械的な技法により除去する。次
いで、基板20の残りの約 100μm の厚さの部分
を慣例の化学エッチング法により、図3に示すようにエ
ッチ− ストップ層として作用するヒ化アルミニウムガ
リウムのサクリファイス層21が露出するまで選択的に
除去する。
【0033】次いでヒ化アルミニウムガリウムのサクリ
ファイス層21を、例えば濃縮フッ化水素III でエ
ッチングすることによりヒ化ガリウム接点領域4に対し
て選択的に除去して、図4に示すように陰極接点領域4
の表面40が露出するようにする。次いで、露出表面4
0の上に、例えば慣例のスパッタリング技法を用いて、
例えば陰極層8と同様な組成のオーム接点層9を堆積す
る。次に陰極接点層9の上にヒートシンク領域7を設け
る。この領域を本例では慣例のメッキ法を用いて金層を
例えば50μm の厚さに堆積して形成し、図5に示す
ような構造とする。シートシンク領域7を形成した後に
図5に示す構造のものを反転させて、サクリファイス支
持体10を選択的に除去して図6に示すように陰極オー
ム接点層8を露出させる。
【0034】慣例の写真食刻法及びエッチング法を用い
て、陰極オーム接点層8をパターン化して、エピタキシ
ャル層構体から形成すべき別個の電子遷移効果装置様の
個々の接点80を画成する。なお、図7〜図9には、こ
れらの装置を僅か1個形成する場合しか示してないが、
エピタキシャル層構体2から多数の斯種装置を形成し得
ることは明らかである。オーム接点領域80の形成後、
他の写真食刻マスクを画成し、慣用のエッチング法を用
いてエピタキシャル構体から個々の装置の別々のメサを
画成する。このようなメサ200 の1つを図8に示し
てある。 次いで慣用の写真食刻法及びエッチング法によりヒート
シンク領域7を分離させて、図9に示すように別個の装
置1に対する個々のヒートシンク70を画成する。
【0035】図10は図9に示した電子遷移効果装置、
即ちガン装置に対する電位線図であり、実線は図9で用
いたと同じ参照番号が付され、いかも図10にて垂直の
破線によって分離して示されている電子遷移効果装置の
種々の領域間におけるゼロバイアス下での伝導帯の電位
エネルギーの変化を示している。注入領域60の障壁画
成領域63は十分に薄くして、第1領域61及び第2領
域64との接合部に形成される空乏層ろが併合されるた
めにゼロバイアス下で(及び装置の差動状態でも)自由
電荷キャリヤが完全に空乏化されるようにする。従って
、障壁画成領域63は第1領域61と第2領域64との
間に電子流に対する電位障壁Pを画成する半導体の技術
分野で通常理解されているように、(領域63の如き)
 半導体領域は、双方の導電型の移動電荷キャリヤの数
か、前記領域における正味の不純物濃度のそれに比べて
無視し得る程度となる(通常、例えば少なくとも2桁の
大きさ少なくなる)場合に、双方の導電型の電荷キャリ
ヤをほぼ空乏化すると云える。負のスペーズ電荷領域の
存在により伝導帯が曲げられ、従ってこの電荷領域は第
1領域61と第2領域64との間の電子に対する電位障
壁P を画成する。従って、第1領域61及び第2領域
64と、障壁画成領域63はGB−A−1573309
 及びGB−A−1573310 並びに前述したJ.
M.SHANNON による論文に記載されているタイ
プのキャメルダイオードを形成する。
【0036】図11から明らかなように、第2領域64
の第1補助領域640 は第1領域61よりもドービン
グ濃度を低くするため、電位障壁Pが非対称となり、こ
の電位障壁の最大値は第1補助領域640 と障壁画成
領域63との間の境界Bの近くに位置する。障壁画成領
域63の厚さ及びドーパント濃度は、障壁画成領域63
により画成される電位障壁Pが、活性領域5を形成する
材料の伝導帯主(Γ)極小点と伝導帯サテライト(L)
極小点との間の電子ボルトでの差に匹敵し得るボルトで
のピーク高を有するように選択する。本例では、活性領
域5をヒ化ガリウムで形成し、k=0でり低い方、即ち
伝導帯主極小点(Γ)が、<111>軸に沿って位置す
る伝導帯サテライト極小点(L)よりも0.31eV(
電子ボルト)低い所に位置し、上述したような障壁画成
領域63のドーピング濃度及び厚さを、電位障壁のピー
ク高が約0.4eV となるように選択する。
【0037】図9に示す電子遷移効果装置を使用するに
は、陰極接点領域3と陽極接点領域4との間にオーム接
点電極8及び9を介して電位差を与えて、活性領域5内
にしきい値又は臨界値(ヒ化ガリウムの場合には例えば
3.5kV/cm) 以上の電界を維持し、且つ注入領
域60から活性領域5内に電子を放出でき、即ち陰極か
が陽極に対して負にバイアスされるようにする。上述し
、又図10にも示すように、第1領域61と第1補助領
域6400との間のドーパント濃度が異なるために電位
障壁は非対称となる。 従って、上述したような電界が与えられると、比較的低
いドープの第1補助領域640 は、高ドープの第1領
域61に比べて負にバイアスされ、注入領域60により
形成されるキャメルダイオードが実際上順方向にバイア
スされるために、比較的ドープの第1補助領域640 
に分布する電子のエネルギーが上昇して電位障壁Pの上
に電子が流れ易くなる。注入領域間の電位変化を図10
に点線にて概略的に示してある。これから明らかなよう
に、活性領域5間の電界がしきい値、かなわち臨界電位
値以上になると、この活性領域5間の電位降下が極めて
大きくなる。 これがため、図面では電位変化を示す点線を活性領域5
の直ぐ内側で終わらせている。
【0038】従って、電位障壁Pのエネルギー、つまり
導電帯サテライト極小点(L)のエネルギーに匹敵する
電子ボルトのエネルギーを有する電子活性領域5内に放
出される。第1領域61は、ホット電子が活性領域に達
する前にホット電子の移動速度が目立って変化(サーマ
リゼーション)しないようにするために十分に薄くする
。 従って、電界が比較的高い活性領域5を伝導帯サテライ
ト極小点(L)に遷移させるのに十分ホットであり、即
ち十分なエネルギーを持っており、しかも活性領域を負
性微分抵抗を呈し得るようにする電子を活性領域5内に
比較的高い電界活性領域部分を必要とせずに放出させて
、加速又はデッド領域として作用させる。上述したよう
に、第1領域61にホット電子が目立つサーマリゼーシ
ョンしないように十分に薄くする必要がある。ヒ化ガリ
ウムの如き III−V族の半導体材料に対する代表的
なサーマリゼーション時間は、「ジャーナル・オブ・ア
プライド・フィジックス」(The Jaurnal 
of Applied Physics) 1977年
、2月第754 〜764 頁にビー・ケー・リドレイ
(B.K.Ridley) により発表された論文“A
natomy of the transferred
 Electron Effect in 3−5 S
emiconductors”( III−V族半導体
における電子遷移降下の分析)で次にように与えられて
いる。
【0039】
【数1】 ここにτc は伝導体主極小点(Γ)におれる電子に対
するサーマリゼーション時間であり、これは例えばヒ化
ガリウムの場合0.03ピコ秒であり、nΓ及びnLは
Γ及びL極小点における電子濃度である。伝導帯極小点
Γと伝導帯サテライト極小点Lとの間の放出電子分布は
正確には分からないので、ここでは電子濃度の比nΓ:
nLを伝導帯の主極小点Γとサテライト極小点Lにおけ
る状態dΓとdLの密度比によって与えて、サーマリゼ
ーション時間を約3ピコ秒に高めるものとする。
【0040】平均移動度μ=m2 /Vs のヒ化アル
ミニウムガリウムのn伝導型の多量ドープした第1領域
61に対する拡散係数をμKT/gとし、ここにKはボ
ルツマン定数、Tは平均電子温度、gは電荷量、μは平
均移動度とすると、サーマリゼーション長さが120 
ナノメートルとなることを推測し得る。従って、第1領
域61は120 ナノメートルよりも薄くすべきである
(実際上、上述した例では第1領域61の厚さを僅か1
0ナノメートルとする) が、その厚さは空乏層領域が
活性領域5内に浸透しないような十分な厚さとする必要
がある。
【0041】電子遷移効果装置を通常のように適切なマ
イクロ波空胴内に配置すると、この装置からマイクロ波
発振を取出すことができる。既知のように、発振の基本
周波数は能動領域にまたがるキャリアの遷移時間の逆数
にほぼ等しく、出力の周波数は蓄積又はダイポール層が
能動領域5を横切るのに要する時間や上述した寸法に関
連し、この場合装置の基本発振周波数は47 GHzの
範囲内にする必要がある。
【0042】通常の技術を用いて基本発振周波数の第2
高調波でマイクロ波出力を取出した場合に、陰極ヒート
シンクを有する同等の電子遷移効果装置よりも高効率で
充分に大きな電力を生じる図1に示す上述した装置に類
似する電子遷移効果装置すなわちガン効果装置を製造し
た。陽極ヒートシンクを有し94 GHzで第2高調波
モードで動作する図9に示す構造に類似の構造の電子遷
移効果装置は陰極側のヒートシンクを有する同様なエピ
タキシアル構造の装置に比べて2倍のRF出力電力を呈
する。
【0043】従って本発明者は驚いたことに、注入領域
60を導入することにより装置の陰極側に誘起される高
電界にかかわらず、ヒートシンク領域7を陰極接点領域
4に隣接させずに陽極接点領域4に隣接させて配置する
ことによりRF出力電力を著しく改善するということを
確かめたものである。ヒートシンク領域7を陽極接点領
域4に隣接して設けることによりこのように著しく改善
を行う理由は、注入領域60が通常のオーム接触ガンダ
イオードに存在する死んだ (デッド) “加速”領域
を無くすか又は少なくとも著しく減少せしめる作用をす
るためであるものと思われる。注入領域60はエネルギ
ーを消費するデッド領域を除去するか或いは少なくとも
減少せしめる作用をする為、電子遷移効果装置内でのエ
ネルギー又は熱消費が通常のオーム接触装置におけるよ
りも装置の陽極側に向かうにつれて著しく大きくなり、
従ってヒートシンク領域7を陽極接点領域4に隣接して
配置することによりRF出力電力及び効率の著しい改善
を達成しうる。
【0044】電子遷移効果装置を製造する上述した方法
によれば、基板20を除去した後に露出された陽極接点
領域4の表面40上にヒートシンク領域7を設けること
ができる。これによりヒートシンク領域7を陽極接点領
域4と熱接触させて上述した動作の改善を達成するとと
もに、エピタキシアル層構造2を陰極側ヒートシンク領
域を有する同様な装置に対するのと同程度に成長せしめ
る。
【0045】従って、能動領域5を注入領域60よりも
前に上述したようにして成長せしめることができる為、
注入領域60は、能動領域5を注入領域後に成長せしめ
た場合に存在するであろう長時間の高温度状態をこうむ
ることがない。注入領域60をこのような高温度状態に
さらすことにより拡散が増大し、界面が劣化する。しか
し、上述した方法を用いると、不所望な拡散が減少し、
所望な急峻な界面を得ることができる。
【0046】更に、上述した電子遷移効果装置によれば
、ダイポール又は蓄積層の生成が生じる装置内の位置の
為にFM雑音を減少せしめることができ、従ってこれら
の電荷層を伝播することにより生じる出力パルスの周波
数がより一層正確に決定又は再生されうる。
【0047】図9に示す順バイアスキャメルダイオード
注入領域60によって与えられる障壁の高さはそれほど
バイアスに感応しない。更に、順バイアスキャメルダイ
オード注入領域は1に近い理想係数を有する必要がある
為、能動領域5で所望のしきい値電界を達成するために
印加する必要のある電位、従って良好な効率を達成する
ために装置に入力すべき直流電力は、例えば注入領域を
プレーナドープド障壁ダイオードの形態にした米国特許
第US−A−4539581号明細書に記載された装置
の場合に必要とするよりも低くて足りる。後者の装置は
キャメルダイオードよりも著しく高い理想係数を有し、
従って能動領域5で等価のしきい値電界を達成するのに
著しく高い直流電力入力を必要とする。
【0048】図11は本発明による他の電子遷移効果装
置を形成する為に基板20上に設けたエピタキシアル層
構造2aを線図的に示す。図11に示すエピタキシアル
層構造では、第2領域64が能動領域5に隣接し、この
第2領域は第1及び第2補助領域64a, 64bを有
し、第2補助領域64b は第1補助領域64a によ
り障壁画成領域63から離間されているとともに第1補
助領域64a よりも多量にドーピングされている。本
例では、この場合も比較的多量にドーピングした第1領
域が陰極接点領域3aとしても作用する。
【0049】図11に示すエピタキシアル層構造2aは
図1につき前述した技術と同じ技術を用いて製造でき、
図1に匹敵するエピタキシアル層の厚さ及びドーパント
濃度を図1と同様にすることができる。図11に示すエ
ピタキシアル層構造が図1に示す構造と相違する点は、
第2領域64が能動領域5の上面上にn導電型の砒化ガ
リウムエピタキシアル層として設けられ、比較的低ドー
プの第1補助領域64a が比較的高ドープの第2補助
領域64b により能動領域5から離間され、第1補助
領域64a のドーパント濃度を 1.0×1016原
子/cm3としその厚さを0.1μm としうるととも
に、第2補助領域64b のドーパント濃度を 5×1
018原子/cm3としその厚さを10nmとしうると
いうことである。
【0050】第1補助領域64a に続いて、障壁画成
領域63が図1に示すエピタキシアル層構造と同様に約
16nmの厚さ及び約 3.5×1018原子/cm3
のドーパント濃度を有するp導電型砒化ガリウムエピタ
キシアル層として設けられている。この障壁画成領域6
3に続いて陰極接点領域3aをも構成する第1領域が設
けられており、この第1領域は本例では、約 1.5μ
m の厚さ及び約 5×1018原子/cm3のドーピ
ング濃度を有する高ドープのn導電型砒化ガリウムエピ
タキシアル層として形成する。
【0051】図2〜8につき前述した方法は図12に示
す電子遷移効果装置を形成するのに用いられる。その理
由は、当業者にとって明らかなように、図12に示す電
子遷移効果装置は注入領域60a の構造のみしか相違
していない為である。図13は図10に類似するも図1
2に示す装置構造に対する伝導帯縁部の電位線図であり
、零バイアス時の装置にまたがる電位変化を実線で示し
ている。
【0052】図12及び13を図9及び10と比較する
ことから明らかなように、本例の場合も障壁画成領域6
と第1及び第2領域3及び64がキャメルダイオードを
形成するも、図12のキャメルダイオードは事実上図9
に示す装置構造のキャメルダイオードと逆になっている
。 すなわち、図12に示す装置構造のメサ構造200aで
は、比較的低ドープの第1補助領域64a が障壁画成
領域63の陽極接点領域4側に配置されているが、図9
に示す装置構造では、比較的低ドープの第1補助領域6
40が障壁画成領域63の陰極接点領域3側に配置され
ている。従って陰極接点領域3及び陽極接点領域4間に
電界を加えて注入領域60a から能動領域5内に電子
を放出せしめると、図12に示すキャメルダイオードは
有効に逆バイアスされる。すなわち障壁画成領域63と
比較的低ドープの第1補助領域64a との間の境界が
逆バイアスされる。
【0053】図12に示すキャメルダイオードの逆バイ
アスの効果を、能動領域5にまたがる電界が無視しうる
程度に充分に低い逆バアイスに対して図13に線図的に
示してある。実際には、能動領域5におけるしきい値電
界よりも大きな電界を生ぜしめるのに充分な電位を電極
80及び9を介して陰極接点領域と陽極接点領域との間
に印加すると、電位障壁P´が逆バアイスによりある程
度引き下げられる。その結果、電位障壁P´を越えて通
過する充分に熱い電子が多くなり、従ってキャメルダイ
オードの逆バアイス下で電位障壁P´を越えて流れる電
流が増大する。その理由は、前述したように、装置の動
作中の逆バイアスが電位障壁P´を低下させる為である
【0054】図12に示す装置の動作中、電位障壁P′
は比較的低ドープの第1補助領域64a が短く比較的
高い電界領域として作用するように働き、この電界領域
が、電位障壁P′を越えて通過した電子、従って陰極よ
りも既に幾分熱くなっている電子を加速させ従って更に
加熱させ、それ故電子が伝導帯のサテライト極小点Lの
エネルギーに匹敵しうるエネルギーで注入領域60a 
から能動領域5内に放出され、この能動領域5が負の微
分抵抗特性を呈し且つ図9に示す装置におけるように不
安定性の生成や蓄積層及びダイポール層の成長を可能に
し、装置を通常のように適切なマイクロ波空胴内に配置
するとマイクロ波出力を発生しうる発振出力が得られる
【0055】図9及び10に関して前述した理由と同様
な理由で、装置の陽極接点領域4側にヒートシンク領域
7を設けることによりRF出力電力を可成り増大せしめ
る。装置の製造方法にも、エピタキシアル層構造を通常
の順序で成長せしめて注入領域60a を不所望な長時
間の高温処理に課すのを避けることができるという前述
した利点がある。
【0056】図9に示す装置構造では、障壁画成領域6
3と第1領域61との間のpn接合の空乏層領域が能動
領域5中に延在しないように第1領域61を充分高ドー
プで厚肉にする (熱い電子が能動領域5に入る前に熱
化される程度には厚肉にしない)が、必ずしもこのよう
にする必要はない。実際、第1領域61はある印加バイ
アス電位で空乏層領域が能動領域5内に延在しうる程度
に充分薄肉にすることができる。この構成によれば、図
9につき前述した構成と相違して、障壁画成領域63に
より規定される電位障壁の高さを著しくバイアスに依存
するようにし、従って電位障壁を越えて通過する電子の
エネルギーも著しくバイアスに依存するようにする効果
が得られること明らかである。このような装置はそのマ
イクロ波出力に帰還効果を与え、実際にはこの装置の両
端間に印加する直流電位バイアスに交流成分を与えて電
位障壁の高さを有効に調整するように同調せしめること
ができる。この場合、交流成分の正の半サイクル中障壁
画成領域63により与えられる電位障壁を越えて能動領
域5中に放出される電子が伝導帯サテライト極小点のエ
ネルギーに等しいかこれよりも大きなエネルギーを有す
るようにこの電位障壁の高さを設定し、交流成分の負の
半サイクル中この電位障壁を低くして電子が伝導帯のサ
テライト極小点のエネルギーよりも低いエネルギーでこ
の電位障壁を越えて能動領域5中に放出されるように障
壁画成領域63を構成する必要がある。正の半サイクル
中能動領域5中の電子は伝導帯の主極小点(Γ)から伝
導帯のサテライト極小点(L)に散乱され、負の半サイ
クル中電子は伝導帯のサテライト極小点(L)から伝導
帯の主極小点(Γ)に散乱する傾向がある。本例では注
入領域60が能動領域5中に放出又は注入された電子を
電子遷移効果装置を動作させるのに適した伝導帯の極小
点にもたらすことができ、一方、図9及び12につき前
述した装置では電位障壁Pを越えるのに充分なエネルギ
ーを有する電子が、これら電子が交流成分の正の半サイ
クル又は負の半サイクル中に能動領域内に放出されたか
にかかわらず能動領域5の伝導帯のサテライト極小点(
L)のエネルギーに匹敵しうるエネルギーを有するもの
である。
【0057】上述したところから明らかなように、障壁
画成領域63によって与えられる電位障壁Pの高さを所
望通りに調整できる為、この障壁を越えて通過する電子
は所望のエネルギーを有するようになる。障壁の高さは
、障壁画成領域63のドーピング濃度及び厚さの双方又
はいずれか一方を適切に選択することにより広い範囲に
亘って調整しうる。障壁画成領域63のドーピング濃度
及び厚さの双方又はいずれか一方を選択することに加え
、障壁画成領域の分子ビームエピタキシアル成長中、ア
ルミニウム原子を生じる追加のクヌーセン源を用い、障
壁形成領域63をAlxGa1−x As合金を以って
形成し、ドーピングにより得られる電位障壁に加えて(
アルミニウムの百分率によって決定される)エネルギー
ギャップの不連続性又はヘテロ接合を形成する。このよ
うなヘテロ接合を用いることにより、障壁画成領域63
によって与えられる電位障壁の割合を約 0.1 eV
 まで減少せしめることができ、それ故価電子帯中の正
孔に対する対応する電位の井戸を減少させ、従って正孔
の捕獲及び蓄積問題を減少させることができる。
【0058】図10及び13の電位線図は、能動領域5
がその厚さ全体に亘って均一のドーピング濃度を有する
ことを示しているが、このドーピング濃度は能動領域5
に亘って傾斜させ、キャリア濃度nが約 250℃まで
実質的に一定であり移動度μn が温度に反比例し、p
=(q・μn ・n)−1 である為に、使用中装置にまたがって生じる温度勾配に
より生ぜしめられる移動度μn の勾配により装置にま
たがって誘起される抵抗値pの変化を補償するようにす
ることもできる。これらの条件下では本発明の方法は、
能動領域の成長中ドーピング濃度を増大させて所望のド
ーピング濃度勾配を得るようにするとともに、成長中ド
ーパント濃度を減少せしめずに増大せしめると良好で急
峻な界面を形成するMBE 機器のようなエピタシキア
ル成長機器を用いるのが特に有利である。
【0059】図10及び13に示すように、図9及び1
2の構造の装置では、第1補助領域640 又は64a
 が第1領域61, 3よりもわずかにドーピングされ
ている。しかし、例えば、図13の電位線図により示す
構造を取る場合、第1補助領域64a を省略し、障壁
画成領域63がいずれの側でも比較的高ドープのn導電
型領域で画成された注入領域60a が得られるように
することができる。このような構造の装置はバイアスに
著しく依存する障壁を有する為、障壁を越えて電子を放
出するエネルギーはバアイスが増大するにつれて増大し
、従って誘起されるRFバアイスのサイクルのうち負抵
抗のドメインが形成される部分中のみ、サテライト極小
点(L)内に伝達されるのに充分なエネルギーを有する
電子が障壁を越えて放出せしめられるようにすることに
より効率を更に改善せしめる。
【0060】しかし、本発明は、能動領域5の伝導帯の
サテライト極小点(L)のエネルギーに匹敵しうるエネ
ルギーを有する熱い電子をこの能動領域5内に放出せし
める他の形態の注入領域を有する電子遷移効果装置に適
用することもできる。従って、例えば電子遷移効果装置
は米国特許第US−A−4539581号明細書に記載
されているようなプレーナドープドバリアダイオード注
入領域を有するか或いは英国特許第GB−A−2196
473号明細書に記載されたような勾配のあるエネルギ
ーギャップのヘテロ接合注入領域を有するようにするこ
とができる。
【0061】上述した装置は砒化ガリウム半導体本体を
有するも、本発明による電子遷移効果装置は、電子遷移
効果がみられるいかなる半導体材料、例えば燐化インジ
ウム又は S. M. Sze氏著 ”Physics
 of Semiconductor Devices
” の1981年版の第 648頁に記載された他のい
ずれの材料にもしうる能動領域5を有するように形成し
うる。障壁画成領域63により得られる障壁の高さは関
連の材料に対し適切に設定し、この障壁の高さがエネル
ギーにおいて材料の伝導帯の主極小点と少なくとも1つ
のサテライト極小点との間の分離と匹敵しうるようにす
る。 又、注入領域60は必ずしも電子遷移効果を呈する材料
を以って形成する必要がなく、適切な格子整合を生じる
他の半導体材料 (又は障壁画成領域63が境界を成す
第1及び第2領域とでヘテロ接合を形成する必要がある
場合には半導体材料の組合せ)を以って形成することが
できる。従って、例えば、能動領域5を砒化ガリウムを
以って構成する場合には、注入領域60に砒化アルミニ
ウムを用いることがてきる。
【0062】本発明は上述した例のみに限定されず、半
導体装置の設計、製造及び用途において種々の変更を加
えうること勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明電子遷移効果装置を製造する用いる基板
上に成長させたエピタキシャル構造の断面図である。
【図2】図1に示すエピタキシャル層構造から電子遷移
効果装置を製造する本発明方法の一製造工程を示す図で
ある。
【図3】本発明の次の製造工程を示す図である。
【図4】本発明の次の製造工程を示す図である。
【図5】本発明の次の製造工程を示す図である。
【図6】本発明の次の製造工程を示す図である。
【図7】本発明の次の製造工程を示す図である。
【図8】本発明の次の製造工程を示す図である。
【図9】図2〜8に示す方法で製造された電子遷移効果
装置の断面図である。
【図10】図9に示す電子遷移効果装置の電位分布図で
ある。
【図11】本発明による電子遷移効果装置の他の例を製
造するのに用いる基板上に成長させたエピタキシャル構
造の断面図である。
【図12】図11に示すエピタキシャル層構造から製造
される本発明電子遷移効果装置の他の例の断面図である
【図13】図12に示す電子遷移効果装置の電位分布図
である。
【符号の説明】
1,1a  電子遷移効果装置 2,2a  半導体本体(層構造) 3  陰極接点領域 4  陽極接点領域 5  活性領域 60,60a  注入領域 7  ヒートシンク 8  陰極接点層 9  オーム接点層 10  サクリファイス支持体 21  サクリファイス層 60  注入領域 61  第1領域 63  電位障壁画成領域 64  第2領域 640 補助領域 70  ヒートシンク 80  オーム接点領域

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  陰極接点領域及び陽極接点領域を有す
    る半導体本体と、これら接点領域間に位置し、比較的低
    質量高移動度伝導帯種極小点及び少なくとも1つの比較
    的高質量低移動度伝導帯サテライト極小点を有する半導
    体材料より成るn導電型の能動領域と、前記能動領域に
    隣接し、前記陰極接点領域及び前記能動領域間に電位障
    壁を画成し、前記陰極及び陽極接点領域間に印加され電
    界の影響のもとで、前記能動領域の比較的高質量低移動
    度伝導帯サテライト極小点のエネルギーに匹敵し得るエ
    ネルギーを有する前記能動領域に電子を注入する注入領
    域とを具える電子遷移硬化装置において、前記陽極接点
    領域は半導体本体内で放出される熱を除去するヒートシ
    ンクに熱接触させるようにしたことを特徴とする電子遷
    移効果装置。
  2. 【請求項2】  前記能動領域及び注入領域は、エピタ
    キシャル層構体により構成し、このエピタキシャル層構
    体から、上側に前記能動領域および注入領域が順次成長
    している単結晶基板を選択的に除去して前記エピタキシ
    ャ層構体の表面を露出し、前記ヒートシンク領域を前記
    エピタキシャル層構体の露出表面に接触させるようにし
    たことを特徴とする電子遷移効果装置。
  3. 【請求項3】  前記注入領域は、p導電型の不純物濃
    度特性を有すると共に零バイアス時に自由電荷キャリア
    を充分に空乏化するように充分に薄い障壁画成領域によ
    って分離された第1及び第2のn導電型領域を具え、前
    記第1及び第2領域の少なくとも1つは前記障壁画成領
    域に少なくとも隣接する能動領域に対し多量にドープし
    、前記障壁隠せ領域は、装置の作動時に前記障壁画成領
    域により形成される電位障壁を越えるに充分なエネルギ
    ーの電子が、前記能動領域の伝導帯サテライト極小点の
    エネルギーに匹敵し得るエネルギーの能動領域内に放出
    されるような不純物濃度を有することを特徴とする請求
    項1又は2項記載の電子遷移効果装置。
  4. 【請求項4】  少なくとも前記障壁画成領域に隣接し
    、前記第1領域が前記第2領域及び能動領域よりも一層
    多量にドープされるようにしたことを特徴とする請求項
    3記載の電子遷移効果装置。
  5. 【請求項5】  前記第2領域は前記第1及び第2補助
    領域を具え、この第2補助領域は前記障壁画成領域から
    分離すると共に前記能動領域及び第1補助領域よりも充
    分多量にドープするようにしたことを特徴とする請求項
    3又は4項記載の電子遷移効果装置。
  6. 【請求項6】  前記第1領域は前記能動領域に隣接さ
    せるようにしたことを特徴とする請求項3、4又は5項
    記載の電子遷移効果装置。
  7. 【請求項7】  半導体基板を用意し、この半導体基板
    に設けられ、基板に隣接し陰極接点領域を有する半導体
    本体を画成するエピテキシャル層構体と、比較的低質量
    高移動度伝導帯主極小点及び比較的高質量低移動度伝導
    帯サテライト極小点を有する半導体材料より形成された
    n導電型の能動領域と、前記能動領域及び陰極接点領域
    に隣接し、前記陰極接点領域及び前記能動領域間に電位
    障壁を画成し、前記陰極及び陽極接点領域間に印加され
    る電界の影響の下で、前記能動領域の比較的高質量低移
    動度伝導帯サテライト極小点のエネルギーに匹敵し得る
    エネルギーを有する前記能動領域に電子を注入する注入
    領域とを設けた電子遷移効果装置を製造するに当たり、
    前記エピタキシャル層構体を画成した後前記基板を選択
    的に除去して陽極接点領域の表面を露出し、次いで前記
    陽極接点領域の露出表面にヒートシンク領域を設けて前
    記エピタキシャル層構体に放出される熱を発散するよう
    にしたことを特徴とする電子遷移効果装置の製造方法。
  8. 【請求項8】  前記基板の半導体材料と前記基板及び
    陽極接点領域間の陽極接点領域の半導体材料とは異なる
    半導体材料のサクリファイス層を設け、エピタキシャル
    層構体画成した後前記サクリファイス層に対し基板を選
    択的に除去し、次いで前記陽極接点領域に対し前記サク
    リファイス層を選択的に除去して陽極接点領域の表面を
    露出するようにしたことを特徴とする請求項7記載の電
    子遷移効果装置。
  9. 【請求項9】  前記基板の除去前且つ前記サクリファ
    イス層の除去前で、前記ヒートシンク領域を前記陽極接
    点領域の露出表面に設けた後に前記陰極接点領域にサク
    リファイス支持体を設けることを特徴とする請求項7又
    は8記載の電子遷移効果の製造方法。
  10. 【請求項10】  前記注入領域は、p導電型の不純物
    濃度特性を有すると共に零バイアス時に自由電荷キャリ
    アを充分に空乏化するように充分に薄い障壁画成領域に
    よって分離された第1及び第2のn導電型領域を具え、
    前記第1及び第2領域の少なくとも1つは前記障壁画成
    領域に少なくとも隣接する能動領域に対し多量にドープ
    し、前記障壁画成領域は、装置の作動時に前記障壁画成
    領域により形成される電位障壁を越えるに充分なエネル
    ギーの電子が、前記能動領域の伝導帯サテライト極小点
    のエネルギーに匹敵し得るエネルギーの能動領域内に放
    出されるような不純物濃度を有することを特徴とする請
    求項7、8又は9項記載の電子遷移効果の製造方法。
  11. 【請求項11】  少なくとも前記障壁画成領域に隣接
    し、前記第1領域が前記第2領域及び能動領域よりも一
    層多量にドープされるようにしたことを特徴とする請求
    項10記載の電子遷移効果の製造方法。
  12. 【請求項12】  前記第2領域は前記第1及び第2補
    助領域を具え、この第2補助領域は前記障壁画成領域か
    ら分離すると共に前記能動領域及び第1補助領域よりも
    充分多量にドープするようにしたことを特徴とする請求
    項10又は11項記載の電子遷移効果の製造方法。
  13. 【請求項13】  前記第1領域は前記能動領域に隣接
    させるようにしたことを特徴とする請求項10、11又
    は12項記載の電子遷移効果の製造方法。
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