JPH0433046Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はコンパクトに係り、特に複数連結でき
る連結式のコンパクトに関する。

〔従来の技術〕

最近の傾向として、化粧に複数種の化粧料を必
要とすることが多くなり、そのため、従来のよう
に１種類の化粧料をコンパクトの受皿に収容した
のみでは、十分な化粧ができないという問題があ
り、これを解決せんとして、コンパクトの受皿に
複数の中皿を設け、この複数の中皿にそれぞれ異
なつた種類の化粧料を収容して受皿上に設置する
方式のコンパクトが、例えば実開昭58−9539号公
報や実公昭58−41844号公報に記載されているよ
うに、提供されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、このようなコンパクトでは、１つのコ
ンパクト内に数種の化粧料を収容した複数の中皿
を配置するものであるため、中皿の数が多すぎる
と勢いコンパクト自体を大きくしなければなら
ず、大型で携帯に不便となり、また、ときには複
数の内の１種類のみを携帯して使用したいと思つ
たときでも、複数全部を１つのコンパクトとして
持ち歩かなければならず、この点からも携帯に不
便であつた。

本考案は、このような点に鑑みなされたもの
で、複数の化粧料を収容する受皿を、携帯しよう
とする数によつて、携帯に便利な形に連結できる
ように形成すると共に、その連結も容易に行なえ
るようにすることを技術的課題とする。

〔問題点を解決するための手段〕 本考案は、前記技術的課題を解決するため、次
のような技術的手段をとつた。

すなわち、少なくとも１種類の化粧料ごとにコ
ンパクトを形成し、このコンパクトを連結式とし
たものである。

具体的には、４角形に形成された受皿１の底面
の４つの角部のうち、一方の対角同士となる一対
の角部に、そえぞれ、４角形の２辺にわたる切欠
部を設けて形成した収容溝６を設け、この収容溝
６は、それぞれ、一方の辺の切欠部を長く、他方
の辺の切欠部を短く形成すると共に、この収容溝
６の角部寄りの位置には、連結板４の基端を回動
自在に軸支し、前記連結板４の先端部には、係合
部５を設け、そして他方の対角同士となる一対の
角部には、それぞれ、４角形の角部の２辺に切欠
部を設けて形成した嵌合凹部８を設け、この嵌合
凹部８に、前記連結板４の係合部５に係止する係
止部７を設けて連結式コンパクトとした。

〔作用〕

本考案は、受皿１を１列に連結する場合は、受
皿１に設けた連結板４の係合部５を、それぞれ、
連結しようとする相手の受皿１に設けた係止部７
に係止して行なう。

連結する受皿１が多く、受皿１を２列以上に並
んだ状態に連結する場合は、それぞれ、１列状態
に連結された受皿群の、それぞれ、端部に位置す
る受皿１から、それぞれ、横方向に連結板４を突
出させて（第３図）、その連結板４を相手の受皿
群の端部の受皿１に設けた係止部７に係止して、
受皿群を連結する。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を第１図ないし第３図
に基づいて説明する。

正方形の受皿１上に円形の蓋体２がヒンジ３で
回動自在に取り付けられており、受皿１内に少な
くとも１種類の化粧料が収容されている。

そして、受皿１底面の４つの角部のうち、一方
の対角同士となる一対の角部に、それぞれ、４角
形の２片にわたる切欠部を設けて形成した収容溝
６を設け、この収容溝６は、それぞれ、一方の辺
の切欠部を長く形成し、他方の辺の切欠部を短く
形成してある。

そして、前記収容溝６の角部寄りの位置には、
連結板４の基端を回動自在に軸支し、この連結板
４の先端部には、係合孔として形成された係合部
５が設けてある。前記連結板４は、回動して前記
収容溝の外方の縦方向及び横方向の２方向に突出
するように形成されている。

そして、他方の対角同士となる一対の角部に
は、それぞれ、４角形の２辺にわたる切欠部を設
けて形成した嵌合凸部８を設け、この嵌合凸部８
に、前記連結板４の係合部５に係止する係止突起
として形成された係止部７が設けてある。

そして、このコンパクトを複数連結する場合、
一方のコンパクトの連結板４の係合孔５に他方の
コンパクトの係止突起７を嵌入させ、他方のコン
パクトの連結板４の係合孔５に一方のコンパクト
の係止突起７を嵌入させて連結する。そして、受
皿１の連結は、第１図に示すように、受皿１を１
列状態に連結し、また、１列状態に連結した受皿
群の複数列を、第３図に示すようにして連結す
る。

なお、係合部としては孔でなくともよく、例え
ば、連結板４の先端部をＴ字形にし、係止部もこ
れに対応してＴ字形の嵌合溝にしてもよい。

また、受皿１の形は正方形に限らず長方形にす
ることも可能であるが、正方形が最適である。

〔考案の効果〕

本考案は、４角形の受皿１の底面の一方の対角
同士となる角部に、４角形の２辺にわたる切欠部
を設けて収容溝６を形成し、この収容溝６に、連
結板４を軸支して、連結板４を、受皿１から縦方
向と横方向の２方向に突出させることができるよ
うに形成した。

したがつて、連結板４が、受皿１に軸支され、
連結操作が容易なコンパクトでありながら、受皿
１を１列に連結できると共に、その１列に連結さ
れた受皿群の複数列を、並列して連結できるもの
である。

また、連結部は、受皿１又は受皿群の外側の端
部で行なわれるので、各受皿１は強固に連結され
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す連結状態の斜
視図、第２図はその斜視図、第３図はその連結さ
れた受皿群の複数列を連結する状態を示す斜視図
である。 １……受皿、２……蓋体、４……連結板、５…
…係合部としての係合孔、６……収容溝、７……
係止部としての係止突起、８……嵌合凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 受皿１に蓋体２を取り付けたコンパクトにおい
   て、４角形に形成された受皿１の底面の４つの角
   部のうち、一方の対角同士となる一対の角部に、
   それぞれ、４角形の２辺にわたる切欠部を設けて
   形成した収容溝６を設け、この収容溝６は、それ
   ぞれ、一方の辺の切欠部を長く、他方の辺の切欠
   部を短く形成すると共に、この収容溝６の角部寄
   りの位置には、連結板４の基端を回動自在に軸支
   し、前記連結板４の先端部には、係合部５を設
   け、そして、他方の対角同士となる一対の角部に
   は、それぞれ、４角形の２辺にわたる切欠部を設
   けて形成した嵌合凹部８を設け、この嵌合凹部８
   に、前記連結板４の係合部５に係止する係止部７
   を設けた連結式コンパクト。