JPH0432711B2 - - Google Patents

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JPH0432711B2
JPH0432711B2 JP635183A JP635183A JPH0432711B2 JP H0432711 B2 JPH0432711 B2 JP H0432711B2 JP 635183 A JP635183 A JP 635183A JP 635183 A JP635183 A JP 635183A JP H0432711 B2 JPH0432711 B2 JP H0432711B2
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JP
Japan
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powder
coating
polyetherketone
coating film
metal
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JP635183A
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Teruo Tsumato
Haruo Hayashida
Kazuo Hinobeta
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱可塑性芳香族ポリエーテルケトン樹
脂の粉体塗装方法に関する。さらに詳しくは特定
された固有粘度と粉体粒径を有するポリエーテル
ケトン樹脂を金属もしくはセラミツク溶射された
基材表面に付着させ、350〜450℃で溶融された
後、冷却することにより、強固な途膜を形成させ
ることを特徴とする熱可塑性芳香族ポリエーテル
ケトン樹脂の粉体塗装方法に関する。 熱可塑性芳香族ポリエーテルケトン樹脂は特開
昭54−90296などの記載にみられるごとく高い耐
熱性、耐燃性、機械的、電気的性質、耐薬品性を
有することがで知られている。これらのすぐれた
諸性質を生かして特に電線やケーブルの絶縁被覆
としての利用が示唆されているが、電線やケーブ
ルの被覆に留らず、各種導電体の絶縁被覆や耐食
性の付与等により、その利用範囲が拡大すること
で、電気、機械等各種産業の一層の発展が期待さ
れる。 本発明者らは絶縁性の付与、耐食性の付与等該
ポリエーテルケトンのすぐれた特性を付与させる
べく金属基材、特に鋼、アルミニウム、銅等への
ポリエーテルケトンによる被覆を目的に溶液塗装
法および粉体塗装法について検討を行い、良好な
途膜を形成させる方法を見い出し本発明に至つ
た。 本発明者等は、まず該ポリエーテルケトンの溶
液塗装方法について検討を行なつたが、該ポリエ
ーテルケトンはそのすぐれた耐薬品性故に薬剤と
しては濃硫酸が存在するのみであり、濃硫酸を使
用した溶液では基材金属の腐食の問題があり、汎
用性に乏しいという難点があつた。 そこで本発明者等は粉体塗装方法に着目し、鋭
意検討した結果、作業性が良好で外観のすぐれた
基材との密着強度の高い該ポリエーテルケトン樹
脂の途膜を形成させる方法を見出すに至つた。 即ち、固有粘度が0.3ないし2.6、好ましくは0.5
ないし1.8であり、粉体として平均粒径5〜400ミ
クロン、好ましくは10〜200ミクロンの材料を金
属もしくはセラミツク溶射された基材表面に付着
させ、850〜450℃で溶融させた後、冷却すること
により、強固な途膜を形成させ得ることを見出し
本発明を完成させた。本発明に従えば基材表面に
密着性、耐薬品性、耐熱性、電気絶縁性等のすぐ
れた芳香族ポリエーテルケトン樹脂途膜を形成さ
せることが可能である。 しかも本発明方法において、1回の吹付操作で
最大300μ厚膜塗装が可能な上、多数回の吹付け
と加熱焼成のくり返しにより、数mmの厚膜の形成
も可能であり、さらに基材周辺に飛散した粉体は
バグフイルター等で回収され塗料の利用率は99%
以上が得られる。しかも溶液、溶剤等の廃棄物が
生じないので大気汚染等の公害問題を起こさない
利点がある。 本発明に使用される熱可塑性芳香族ポリエーテ
ルケトンは反復単位 を単独で、または他の反復単位と一緒に含み、か
つ固有粘度が0.3ないし2.6、好ましくは0.5ないし
1.8である。他の反復単位としては などを25重量%未満含み得るが25重量%以上含有
した重合体は該ポリエーテルケトンの前記特性が
失なわれ好まくない。また、固有粘度は溶液100
cm3当り重合体0.1gを含む、密度1.84g/cm3の濃
硫酸中の重合体溶液について25℃で測定した固有
粘度のことである。固有粘度の測定には溶媒流出
時間が約2分である粘度計を用いて行つた。この
固有粘度は重合体の分子量と一義的に対応する値
である。 本発明にかかる熱可塑性芳香族ポリエーテルケ
トンの固有粘度は0.3ないし2.6、好ましくは0.5な
いし1.8であるが、固有粘度が0.3未満では分子量
の低さ故に、耐熱性が低く脆い塗膜しか得られな
い。また固有粘度が2.6を超えると溶融粘度が高
いために粉体付着後の溶融流動性が不十分であ
り、途膜の凹凸が顕著であり良好な塗膜が得られ
ない。固有粘度が0.3から2.6の範囲のものが良好
な流動性と強靭な塗膜性能を与えるが、より良好
な表面外観と密着強度、強靭な塗膜を得るには
0.5から1.8が好ましい。固有粘度が0.3から2.6の
範囲のものは差動熱量計により融点330〜335℃を
示し、良好な熱安定性と熱可塑性を有する。 本発明に方法における該ポリエーテルケトン粉
体の粒径は、平均粒径5〜400ミクロン、特に10
〜200ミクロンが望ましい。平均粒径が5ミクロ
ン未満の粉体でな基材に付着させる際の作業性に
支障を招く、即ち粉体の飛散、浮遊や粉体の供給
性に問題があり、また400ミクロンを超える粉体
は溶融塗膜化の際に凹凸が大きく不均一部分を形
成しやすいという問題がある。平均粒径5〜400
ミクロンの範囲のものが良好な作業性と良好な塗
膜外観を与えるが、特に10〜200ミクロンの範囲
のものが作業性と塗膜性能にすぐれており、より
望ましい。 原料の粉体としては前記特定範囲の粒子径を有
するとともに粒度分布が可及的に狭いものを選定
するのが望ましく、さらに粉体形状としても可及
的球状に近いものが望ましい。通常は微粉砕手段
などにより原料粉体を得るのであるが粉砕条件、
操作などにより粒子径をコントロールするととも
に、前記粒度分布や形状などについていても調整
することが望ましい。 本発明方法における基材の錆、油脂、汚物など
の除去方法としては、ブラスト、化学的処理等い
ずれの方法をも用いることができる。ブラストは
ブラスト機により、ケイ砂、スチールグリツト、
カツトワイヤー、粉砕したスラツグなどの研磨剤
を圧縮空気とともに吹きつけて、錆、油脂、汚物
を取り除く方法である。化学的方法はアルカリ、
トリクロルエチレン、アセトン、酢酸エチルなど
の薬品を使用し、金属表面を清浄にする方法であ
る。 ブラストも化学的処理も、錆、油脂、汚物をと
り除くだけでなく、素地を粗面にし、素地と皮膜
の接着面積を大きくし、接着力を高める効果があ
り、粗面の粗さは、被覆する樹脂の種類、皮膚の
厚さなどに応じてきめられる。 本発明方法における基材の前処理としてはブラ
ストまたは化学処理による錆、油脂、汚物の除去
後、ポリエーテルケトン被膜と基材との密着性を
高めるためにさらに金属もしくはセラミツク溶射
が行なわれる。 一般に、プラスチツクの金属への塗装もしくは
ライニング(より厚膜の被覆層を形成)では前記
前処理後に塗料もしくは樹脂粉体を付着させる
が、さらに基材と皮膜の接着をより強固なものと
するために、エポキシ樹脂、フエノール樹脂、ゴ
ム等のプライマーの施工を行つたり、またリン酸
亜鉛、リン酸亜鉛カルシウム、リン酸アルカリな
どの処理により基材表面にリン酸塩皮膜を形成し
た後、塗料もしくは樹脂粉体を付着させる方法な
どが実施されている。 しかしながら、ポリエーテルケトンは融点が
330℃付近にあり、焼付けには融点以上の温度が
必要であるがそのような高温では前記のいずれの
処理においても処理材もしくは処理面がすべて劣
化ないし変質し、ポリエーテルケトンの被覆と基
材との高い密着性が得られず、金属もしくはセラ
ミツクの溶射によつてのみ高い密着性が得られ
る。高速度で飛散している溶融または半溶融状態
の粒子を物体の表面に鍍着させる方法を総称して
溶射という。 本発明における基材への金属もしくはセラミツ
クの溶射方法は、電気溶線式、ガス溶線式、ガス
溶棒式、ガス粉末式、ガス爆発式、溶融式、プラ
ズマ電孤式などいずれの方法をも用いることがで
きる。 本発明に使用される金属としては、アルミニウ
ム、アルミニウム−シリコン合金、亜鉛−アルミ
ニウム合金、アルミニウム−ニツケル合金、亜
鉛、鉛、鉛−アンチモン合金、バビツト合金、
(鉛系)、バビツト合金(スズ系)、銅、黄銅、青
銅、アルミ青銅、リン青銅、シリコン青銅、マン
ガン青銅、ニツケル、モネル、メタル、ニクロ
ム、純鉄、鋼(C、0.1〜0.8%)、ステンレス鋼
(各種)、白溶合金、モリブデンなどおよびそれら
の混合物なである。 また、本発明に使用されるセラミツクとして
は、アルミナ(Al2O3)、ジルコニア(ZrO2)、酸
化クロム(Cr2O3)、酸化セリウム(CeO2)、酸化
コバルト(CoO)、酸化ニツケル(NiO)、酸化チ
タン(TiO2)、フオルステライト(2MgO、
SiO2)、ムライト(3Al2O3・2SiO2)スピネル
(MgO、Al2O3)などおよびそれらの混合物など
である。 金属もしくはセラミツクの溶射が被膜と基材の
密着性を高める理由は明らかではないが、溶射皮
膜は、飛来してきた溶融または半溶融状態の溶射
粒子が基材に衝突してへん平化し、冷却固化し
て、膜厚方向に層状に波形をなして積層するた
め、ポリエーテルケトン焼付け後の冷却固化に伴
う膜厚と直角方向に作用する収縮を阻止する強力
な機械的投錨効果を発揮する、などの機構が考え
られる。 溶射による被膜と基材の密着性改良効果は被膜
の厚さがより厚い時、くり返し塗装時などに一層
その効果が発揮される。 本発明方法における基材表面への粉体を付着さ
せる方法については、周知の粉体塗装手段が種々
採用され得る。例えば原料粉体を帯電させながら
流動化し、該流動化槽から基材表面に静電的な付
着を行なう方法(いわゆる静電煙霧法)あるいは
原料粉体を空気等の気体と共に噴出ノズルから吹
き出し、該噴出ノズル部分に粉体の帯電を行つて
基材表面に吹きつけて静電的に付着させる方法
(いわゆる静電粉体吹付法)などの静電気粉体塗
装法、基材を原料粉体の流動開始温度以上に予熱
しておいて、これに原料粉体を吹きつけて付着さ
せる方法(粉体吹付法)さらには原料粉体を空気
あるいは空気のガスの気流で流動化状態にし、こ
の流動床へ予熱した金属基材を浸漬してライニン
グを行なう方法(流動浸漬法)などが例示され
る。なお、操作条件、装置などについても特に限
定する理由がなく、広範囲にわたつて採用可能で
ある。 前記の様にして基材表面に付着せしめられた粉
体は、その流動開始温度以上に加熱して流動化さ
れ焼付けられる。この焼付けによつて粉体が溶融
され連続塗膜が形成される。 従つて前記焼付け温度はかかる流動開始温度と
熱分解温度との間の温度範囲から選定され、本発
明の方法においては350〜450℃が採用される。即
ち、焼付温度が350℃未満であれば該ポリエーテ
ルケトンの流動が不十分で均一な塗膜が得られ
ず、450℃を超えれば該ポリエーテルケトンの着
色が著しく良好な外観と強い塗膜を与えない。 焼付に要する時間については連続塗膜が形成さ
れるならば特に限定がなく、金属基材の形状、採
用温度、塗膜の厚みなどに応じて最適範囲が選定
され、通常は5〜60分間が適当である。また一段
での焼付だけでなく、再塗装、再焼付を繰り返し
てより厚膜の塗膜を得ることも可能である。 さらに流動化、焼付の後の冷却条件については
特に限定はないが、該ポリエーテルケトンの特性
をより発揮させるためには水中、油中への急冷よ
りも中放冷、空冷、流動化温度より低温の一定
温度での保温等により結晶化組織を十分発達させ
た塗膜を形成させることが望ましい。 以上のようにして、ピンホールのない均一平滑
な塗膜が基材表面に高い密着強度で形成され得
る。塗膜の厚み、採用基材の用途に応じて種々変
え得るが、一同の塗装で通常10〜300ミクロンで
ある。さらに数回の重ね塗りにより数mmの塗膜も
形成させることができる。 本発明においては該ポリエーテルケトン樹脂の
溶融連続塗膜中に、そのすぐれた物性を損なわな
い範囲で適当な補強剤、充填剤、潤滑剤、顔料そ
の他適宜添加剤を含有せしめることも可能であ
る。かかる添加剤によつて表面硬度の改善、耐摩
耗性の改善、非粘着性の改善その他を向上させる
ことができる。この場合、添加剤粉末を該ポリエ
ーテルケトン樹脂の粉体に混合して一緒に基材表
面に付着せしめることができる。 本発明方法の適用可能な基材としては、一般的
に鉄、アルミニウム、銅など金属単体はもちちろ
んのことマグネシウム、マンガン、クロマなどを
少量含有する種々の金属合金が例示され、また、
350ないし450℃まで昇温可能な物体、例えばセラ
ミツクスも使用可能でありまた基材の形状につい
ても平板状物、管状物、中空容器、異形物、棒状
物など各種形状のものが適用可能である。本発明
方法により塗装された金属基材は良好な密着耐久
性、耐熱性、耐薬品性などを利用した各種用途
(例えば電気製品、機械部品、建築部材、調理用
具、自動射部品、化学装置器具など)に使用され
得る。例えば、化学装置測定機器や化学実験器
具、ラジエーター排気筒の排ガス対策用パルプな
どの自動車部品、パイプライン、ガス湯沸器、ボ
イラー、スチーム配管等がある。 次に本発明を下記実施例で更に具体的に説明す
るが、これらは本発明の好ましい態様の例示にす
ぎないのであつて、本発明のかかる説明によつて
何ら限定されるものではない。 実施例 1 反復単位 を有し、かつ固有粘度が0.8であり、粉体として
平均粒径が130ミクロンの熱可塑性芳香族ポリエ
ーテルケトン樹脂を使用する。 鋼板(JIS規格S45C)の表面を平均凹凸深さ5
〜10ミクロン、凹凸周期10〜20ミクロンにサンド
ブラストし、その上に下記条件にて金属の溶射を
行つた。 溶射装置 METCO Plasma Gun 3MB型 溶射材料 Ni−Al複合体(メトコ404) 溶射条件 ノズルタイプ:GH、プラズマガス:1次Ar、
2次H2、 ガス流量:1次100〜150(目盛)、2次5〜15
(目盛) アーク電流:400〜500アンペア スプレー距離:4〜6インチ スプレー率:4〜10ポンド/hr 金属溶射された基材上に、前記ポリエーテルケ
トン樹脂粉体を用いて、GEMA社製静電スプレ
ー装置CH−9015型に60KVの印加電圧により、
前記鋼板のサンドブラスト面に粉体噴出量300
g/分にて吹付塗装した。その後380℃で20分間
加熱し流動化、焼付を行つた後、加熱炉から取り
出し、大気中にて放冷し室温まで冷却させた。 かくして得られた塗膜について表面状態の観察
および密着強度を測定した。剥離強度(密着強
度)は180°塗膜剥離試験(剥離速度50mm/分)
で、ピンホールテストは放電式ピンホールテスタ
ー(TRC−20型サンコウ電子研究製)で行つた。 試験結果を表1に示す。 良好な外観と高い密着強度を有する塗膜が得ら
れている。 実施例 2 実施例1において基材をアルミニウム板に変え
る以外は同様にして塗膜を形成した。前処理条
件、塗装条件、焼付条件、冷却条件は全く同様で
ある。 試験結果を表1に示す。 実施例1の同様良好な外観と高い密着強度を有
する塗膜が得られている。 実施例 3 実施例1と同様の反復単位を有し、かつ固有粘
度が1.6であり粉体として平均粒径が60ミクロン
の熱可塑芳香族ポリエーテルケトン樹脂を使用す
る。実施例1と同様のサンドプラストをした構成
を用いて、その上に下記条件にて、セラミツクの
溶射を行つた。 溶射装置 METCO Thermo Spray Gun 5P
型 溶射材料 ジルコニア(メトコ210) 溶射条件 ガス:酸素、アセチレン ガス流量:酸素30〜40(目盛)、アセチレン30〜
40(目盛) スプレー距離:3〜4インチ スプレー率:2ポンド/hr セラミツク溶射された基材の上に、前記ポリエ
ーテルエトン樹脂の粉体吹き法による塗装を行つ
た。 実施例1の静電スプレー装置の高圧発生機から
吹付けガンへ高電圧を搬送するケーブルを撤去し
て粉体に電圧が印加されない状態にした。前記鋼
板を420℃に保持した電気炉中で20分間予熱後取
出し、サンドプラスト処理面に該ポリエーテルケ
トン樹脂の粉体をす早く吹付けて融着せしめた。
融着後再度420℃に保持した電気炉中で10分間加
熱し流動化させた後取出し、再び粉体を吹付け融
着せしめた。この操作を3回くり返した後420℃
に保持した電気炉中で30分間加熱した後、空冷し
室温にまで冷却させた。膜厚1mmで良好な外観と
高い密着強度を有する塗膜が得られており、高い
絶縁性が必要な厚膜塗装法としてすぐれているこ
とがわかる。 試験結果を表1に示す。 比較例 1 実施例1においてポリエーテルケトンの固有粘
度が0.25である以外は実施例1と同様な条件で塗
装を行つた。結果を表1に示す。焼成時の変色が
大きく脆い塗膜しか得られなかつた。 比較例 2 実施例1においてポリエーテルケトンの固有粘
度が3.0である以外は実施例1と同様の条件で塗
装を行つた。結果を表1に示す。塗膜の凹凸が大
きく、良好な外観と高い密着強度が得られなかつ
た。 比較例 3 実施例1においてポリエーテルケトンの粉体の
平均粒径が3ミクロンのものを用いた以外は実施
例1と同様の条件で塗装を行つたが粉体の飛散が
甚しく、粉体の供給性に問題があり、良好な塗膜
が得られなかつた。結果を表1に示す。 比較例 4 実施例1においてポリエーテルケトンの粉体の
平均粒径が450ミクロンのものを用いた以外は、
実施例1と同様の条件で塗装を行つたが、溶融塗
膜化の際の流動が不十分で凹凸の大きい塗膜しか
得られなかつた。結果を表1に示す。 比較例 5 実施例1において粉体吹付き付け後の加熱温度
を340℃にした以外は、実施例1と同様の条件で
塗装を行つたが、溶融塗膜化の際の流動が不十分
で凹凸が大きく、密着強度の低い塗膜しか得られ
なかつた。結果を表1に示す。 比較例 6 実施例1において、粉体吹き付け後の加熱温度
を470℃にした以外は、実施例1と同様の条件で
塗装を行つたが、塗膜の変色が著しく、かつ低い
密着強度しか得られなかつた。結果を表1に示
す。 比較例 7 実施例1において、金属のプラズマ溶射をしな
かつたこと以外は、実施例1と同様の条件で塗装
を行つた。外観、ピンホールとも良好であつた
が、剥離強度が実施例1に比べて低かつた。結果
を表1に示す。 比較例 8 実施例1において金属溶射をするかわりにリン
酸亜鉛系被膜(パーカー加工社(製)フエルコー
ト#7使用、膜厚3〜7μ)を形成させたこと以
外は、実施例1と同様の条件で塗装を行つた。外
観、ピンホールとも良好であつたが、剥離強度が
低かつた。結果を表1に示す。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 反復単位 を単独でまたは他の反復単位と一緒に含み、かつ
    固有粘度が0.3ないし2.6であり、粉体として平均
    粒径5〜400ミクロンの材料を、金属もしくはセ
    ラミツク溶射された基材表面に付着させ350〜450
    ℃で溶融させた後、冷却することにより強固な途
    膜を形成させることを特徴とする熱可塑性芳香族
    ポリエーテルケトン樹脂の粉体塗装方法。
JP58006351A 1983-01-17 1983-01-17 ポリエ−テルケトン樹脂の粉体塗装方法 Granted JPS59130574A (ja)

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JP2577201Y2 (ja) * 1993-12-24 1998-07-23 ホシデン株式会社 ヘッドホン
GB0508697D0 (en) * 2005-04-29 2005-06-08 Victrex Mfg Ltd Coatings

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