JPH043267Y2

JPH043267Y2 -

Info

Publication number: JPH043267Y2
Application number: JP122786U
Authority: JP
Priority date: 1986-01-10
Filing date: 1986-01-10
Publication date: 1992-02-03
Also published as: JPS62114386U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、科学分析、医用機器等に使用される
サンプルインジエクタなどにおいて、試料液を注
入する管路を流れる液中に存在する気泡を、液電
導度の変化により検出する装置に係るものであ
る。

（従来の技術とその問題点）一般に、サンプルインジエクタ等に用いられる
注液管路は、内径１〜２mmの細管を使用する場合
が多いが、このとき、管路を流れる試料液中に気
泡が混入すると、送液中断により分析装置等に
種々の障害を発生させ、また送液量に誤差を生ず
るおそれがある。

よつて、管路中に気泡が混入しないように、送
液ポンプ、管路の接続等に細心の注意を要するこ
とは勿論であるが、萬一、流入した気泡がある場
合、これを注液前に検出し、処置するための気泡
検出装置を設ける必要がある。

従来は、第４図に示すように、注液管路の途中に導電
性の電極を２か所おき、これに直流電流を流
し、液電導度が、混在する気泡の電極間通過時
に急減することにより、液電導度の変化で検知
する方法を用いたもの。

透明なチユーブを第５図に示すように管路に
挿入し、この部分に管側部からLED等により
光をあて、その透過光をフオトトランジスタな
どの検出素子により受けて、この部分の気泡通
過による光屈折を検出する方法を用いたもの。

が、一般的に使われていたが、によるものは、
構成、回路は簡単であるが直流電流によるため、
電極の分極、極板の腐蝕等により、安定な検出が
困難であり普通の溶液電導度測定と同じく交流を
用いた場合でも、装置が複雑になり、長期間にわ
たり安定した検出を行なうことはできなかつた。

またによる方法では、発光、検出素子の機械
的な位置調整が難かしく、かつ、微妙なため長期
間安定を保つことができない等の欠点があつた。

（問題点を解決するための手段）本考案は、前記従来の技術上の問題点を解決す
るとともに、極めて簡単な構成で、広範囲の濃度
（電導度）の試料液に対応でき、確実に気泡の検
出ができる装置を提供するものである。

（本考案の構成）第１図は、本考案による気泡検出装置の構成例
を示すブロツク図である。

図において、送給管路１と、注入管路５との中
間に、ステンレス鋼等の、通過する試料液に浸さ
れない導電性材質の電極チユーブ２，４と、その
中間に絶縁性材質の連結管路３をおく。上流側
（送給管路１に連結される側）の電極チユーブ２
には1KHz程度の交流を供給する発振回路６を、
下流側（注入管路５に連結される側）の電極チユ
ーブ４には検波整流回路７と、比較回路８が接続
され、一方、レベル設定回路９が、比較回路８に
接続されて、その基準レベル信号e_Cと前記検波整
流出力e_Sとが比較され、その出力が出力端子１０
に表われる。

レベル設定回路９の出力は、連結管路３の長
さ、径、試料液の電導度、送液速度等の条件に応
じ、予じめ検出に適する値e_Cに設定しておく。

（作用）このように構成しておくと、試料液が送液ポン
プから管路内に送られる際、気泡が混入すると、
気泡が連結管路３を通過する際、電極２−４間の
電導度を急減させ、従つて比較回路８の出力が増
加して出力端子１０に信号e_O（直流出力）が表わ
れ、気泡を検知することができる。

（実施例）第２図は、本考案の実施例を示す構成、ならび
に回路を略示する図である。

図中、１〜５は第１図のものと同一の構成によ
る検出部を含む管路で、６は第１図における発振
回路と比較回路を包含するコンバレータ用集積回
路（IC）である。６には例えばナシヨナル・セ
ミ・コンダクタ社製のコンバレータ用IC LM−
339などが用いられる。

この場合は、電源９の電圧は約5VD.C.で足り
る。このように、集積回路の使用によつて構成は
更に簡単化、かつ小形化が可能になり、信頼性も
良くすることができる。

第３図は、多項目分析装置等に用いられる直列
形のフローセルに本考案を実施した例を示す構成
図である。

図において、連結管路３はフローセル１２内の
通液路となり、検出電極１３，１４，１５の検出
部が、管内に露出するように配設され、更に液絡
液合流管路１６が設けられ、その途中に比較電極
１７が設けられている。液絡液は合流管路１６の
上部から供給され、合流点１８で連結管路３内の
試料液と合流し、比較電極との液絡を保つてい
る。１，２，３，４，５，６，７，８，９，１０
の各部の構成は第１図と同様である。１１は試料
導入用ポンプで、試料槽１９内の試料を、フロー
セル１２内の連結管路３内に導入するとともに、
測定終了後の排出を行なう。このように構成して
おけば、管路内に気泡が侵入した場合は、第１図
の例の場合と同様に、比較器８の出力１０によつ
て検出できるほか、試料液がフローセル内に来て
いないときも、気泡の存在と同じく検出できるた
め、測定時の誤操作を防止し、微量の試料液を無
駄に消費することなく、完全な測定が可能とな
る。

（効果）本考案により安定、かつ確実な気泡、または液有無の検出
ができる。

広範囲の電導度の試料液に対応でき、特に水
道水のように電導度が200μS程度以下のもので
も、気泡の有無、および液断による電導度の検
出値差（感度）は10倍以上にもなるため、容易
に検知し得る。

レベル設定回路により、比較回路の入力レベ
ルを、検出条件により選択対応することができ
るため更に広範囲の試料液に応用できる。

電源は、5VD.C.程度の単一の電源で動作す
る。

集積回路の利用により、装置を小形、単純化
するとともに高信頼性のものとなし得る。

等、多くの利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案によるサンプルインジエクタ
管路の気泡検出装置の構成例を示すブロツク図。
第２図は、本考案の実施例を示す構成及び回路を
略示する図。第３図は同じく本考案を多項目分析
装置における直列形フローセルに応用した場合の
構成例を示す図。第４図は従来の電導度法による
気泡検出装置の一例を示す構成図。第５図は同じ
く従来の光屈折法による気泡検出装置の一例を示
す構成図である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

絶縁物でつくられた管路の上流側及び下流側に
設けた導電電極と、上流側電極に接続された交流
発振回路と、下流側電極に接続された検波整流回
路、および予じめ上、下流電極間の管路の長さ、
管径、試料液の電導度等の条件により設定された
基準信号を発生するレベル設定回路と、基準レベ
ル信号と前記検出信号とを比較し、その差信号を
出力するよう構成された比較回路とから成る、サ
ンプルインジエクタ等の管路に付設された気泡の
検出装置。