JPH0432668Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ネガフイルムの画像を引伸して投影
し、トリミング操作を行なうためのトリミング用
スクリーンの改良に関するものである。

ネガフイルムの画像を引伸して印画紙に焼付け
るさいに、不要個所を取除くトリミング操作が常
用されているが、この操作は印画紙の各種のサイ
ズに合わせて画枠を表示したスクリーン上にネガ
フイルムの画像を引伸した影像を投写し、その一
部を所望の印画紙のサイズに合わせてペーパーマ
スクにて遮蔽することにより、トリミングを行な
つている。しかるに、従来よりのスクリーンにあ
つては、白色のスクリーン面上に黒色の画枠を表
示したものにすぎないので、ネガフイルムがオー
バーな場合、すなわちネガフイルムの画像が暗い
場合には、スクリーン上の影像も暗くなり、この
ため黒色の画枠を識別することが困難となる欠点
があつた。

本考案は、かかる現状に鑑み、内部に光源等が
配装された容体形箱体の上面に載置するスクリー
ンに、印画紙のサイズに相当する画枠のコーナ部
形成用アングル形表示線部を、その長手方向の中
央部を境として一方は黒色部、他方は透明部で形
成せしめることにより、ネガフイルムがオーバー
の場合にあつては、下方よりアングル形表示線部
の透明部を照明し、アングル形表示線部を識別可
能となしてトリミングし得る如くなし、ネガフイ
ルムがノーマルあるいはアンダーの場合などには
従来どおりアングル形表示線部の黒色部を見てト
リミングし得るトリミング用スクリーンの提供を
可能ならしめたものであつて、以下、本考案を図
示の実施例に従つて詳細に説明することとする。

図において、１は容体形箱体２の上面に載置し
たトリミング用スクリーンにして、該スクリーン
１には印画紙の各種サイズに合わせた画枠のコー
ナ部形成用アングル形表示線部３が表示されてお
り、これ以外は光が反射しやすいように白色とな
されている。前記アングル形表示線部３はその長
手方向の中央部を境として一方は黒色部４、他方
は透明部５で形成せしめてある。

前記スクリーン１の断面形状は、例えば第３図
の如くであり、これはアクリル系等の合成樹脂、
ガラス製等の透明板６の上面に一部を除いて黒色
塗装７を施し、次いで黒色塗装７の上面に一部を
除いて白色塗装８を施すことによつて得られる。
第３図において、黒色塗装７および白色塗装８が
施されていない部分が透明部５であり、黒色塗装
７のみが施されている部分が黒色部４である。そ
して、上記の黒色塗装７または白色塗装８の部分
は合成樹脂、ガラス製の黒色層または白色層であ
つても良いことは当然である。

なお、スクリーン１の使用にさいして、光源９
からの光が透明部５を通して見やすいように拡散
板１０を使用することが望ましい。上記の透明板
６を半透明板とすれば、拡散板１０は使用しなく
ても良い。

本考案に係るトリミング用スクリーン１は、同
日付で本出願人によつて出願された第４図に示す
如きプリンターのスクリーンに最適に適用するこ
とが出来る。トリミング用スクリーン１は第１暗
箱１１内に配されており、トリミングのさいに
は、ミラー１２を実線の位置におき、印画紙の露
光を防止してビユアーシヤツター１３を開き、ス
クリーン１上に投写した影像を見ながらネガマス
ク１４の位置を動かせて所望の画像がアングル形
表示線部にて囲む所定の画枠内に入るようにして
トリミングを行なうのであるが、ネガフイルムが
オーバーの場合には暗箱１１内が非常に暗くなる
ため、光源９の照明によりスクリーンのアングル
形表示線部３を確認しやすくすることは特に必要
であり、本考案に係るスクリーンは、画枠のコー
ナ部形成用アングル形表示線部を、その長手方向
の中央部を境として一方は黒色部、他方は透明部
で形成せしめたものであるがゆえに、かかるプリ
ンターにおいて特に優れた効果を奏し得るもので
ある。なお、本考案に係るトリミング用スクリー
ンはペーパーマスクによりトリミングに使用し得
ることは当然である。

以上の説明から明らかなように、本考案に係る
トリミング用スクリーンは、内部に光源等が配装
された容体形箱体の上面に載置するスクリーン
に、印画紙のサイズに相当する画枠のコーナ部形
成用アングル形表示線部を、その長手方向の中央
部を境として一方は黒色部、他方は透明部で形成
せしめたので、ネガフイルムがオーバーの場合に
は、スクリーン上の暗い影像にもかからわず、ア
ングル形表示線部の透明部が下方からの照明によ
り明確に識別することができるとともに、アング
ル形表示線部は囲線状でないので、スクリーン上
の影像を見苦しくすることがなく、トリミングが
容易となり、ネガフイルムがノーマルあるいはア
ンダーの場合には従来どおりアングル形表示線部
の黒色部を見てトリミングができるため、ネガフ
イルムの如何にかかわらず、トリミングが可能と
なるなどの実用上おける優れた作用効果を奏し得
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るトリミング用スクリーンの
一実施例を示すものにして、第１図はその斜面
図、第２図は画枠のコーナ部形成用アングル形表
示線部の拡大正面図、第３図は第１図の縦断面
図、第４図は使用態様図である。 １……トリミング用スクリーン、２……容体形
箱体、３……画枠のコーナ部形成用アングル形表
示線部、４……黒色部、５……透明部、６……透
明板、７……黒色塗装、８……白色塗装、９……
光源、１０……拡散板、１１……暗箱、１２……
ミラー、１３……ビユアーシヤツター、１４……
ネガマスク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に光源等が配装された容体形箱体の上面に
   載置するスクリーンに、印画紙のサイズに相当す
   る画枠のコーナ部形成用アングル形表示線部を、
   その長手方向の中央部を境として一方は黒色部、
   他方は透明部で形成せしめたことを特徴とするト
   リミング用スクリーン。