JPH04325411A - アルミニウム含有無機酸より高純度アルミナを製造する方法 - Google Patents

アルミニウム含有無機酸より高純度アルミナを製造する方法

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JPH04325411A
JPH04325411A JP3122687A JP12268791A JPH04325411A JP H04325411 A JPH04325411 A JP H04325411A JP 3122687 A JP3122687 A JP 3122687A JP 12268791 A JP12268791 A JP 12268791A JP H04325411 A JPH04325411 A JP H04325411A
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aluminum sulfate
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aluminum
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Yasuya Mikami
八州家 三上
Hiroya Morita
博也 森田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム含有無機
酸(特には廃酸)より六角板状硫酸アルミニウム結晶を
晶析させ、この結晶から高純度アルミナを製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム泊やアルミニウム材料の表
面処理工程からは、アルミニウムを含有する廃酸が排出
される。これらの廃酸の処理方法としては、苛性ソーダ
、消石灰又は炭酸カルシウム等で廃酸を中和する方法、
又は廃酸濃縮液を排水処理用の凝集剤として使用する方
法が主に行われている。本発明者等は、先に特公昭48
−41157号及び特公昭49−29821号各公報に
おいて、硫酸アルミニウム溶液から、厚みのある六角板
状硫酸アルミニウム結晶を製造する方法を提案した。更
に、この技術を利用してアルミニウム含有廃酸の処理方
法を開発し、特公昭51−6034号、特公昭51−6
035号及び特開平1−153517号各公報に開示し
た。本発明は、上記の技術を更に改良した方法によって
得られる厚みのある六角板状硫酸アルミニウム結晶を焼
成することによって高純度アルミナを製造する方法を提
供するものである。
【0003】一方、高純度アルミナの製造方法としては
、高純度アルミニウムを炎火で細かい結晶にして酸化す
る方法が知られているが、原料として用いる高純度アル
ミニウムが高価であるだけでなく、生成されるアルミナ
の粒度を一定にするのが困難であった。
【0004】更に、高純度アルミナの製造方法としては
、バイヤー法で得た水酸化アルミニウムを硫酸に溶解し
て硫酸アルミニウム溶液とし、この溶液にアンモニアガ
スを吹き込んでアンモニウムミョウバン溶液としてから
アンモニウムミョウバン結晶を取り出し、この結晶を再
溶解してから炭酸ガスを吹き込み、炭酸アルミニウム結
晶として沈澱させ、これを分離して焼成する方法も知ら
れている。しかしながら、この方法では、不純物を徐々
に除去するために工程が複雑になるだけでなく、途中の
濾過工程で生じるアンモニアミョウバン濾液及び炭酸ア
ンモニウム濾液の処理が問題となり、その満足な再利用
法も未だ開発されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、アルミニ
ウム含有廃酸の有効利用が可能になる処理方法と、高純
度アルミナの製造方法について鋭意研究を重ねた結果、
アルミニウム含有廃酸を含有する硫酸溶液を減圧下で加
熱して濃縮した後に六角板状硫酸アルミニウム結晶を種
結晶として少量添加して冷却すると、硫酸アルミニウム
が六角板状結晶として晶析すること、及びこうして得ら
れた硫酸アルミニウム結晶を焼成することにより、99
.99%以上の純度を有するAl2 O3 (α─アル
ミナ)が得られることを見出した。本発明は、かかる知
見に基づくものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、アル
ミニウムを含む塩酸、硫酸、硝酸又は塩酸─硫酸の少な
くとも1種類の無機酸を含有する硫酸溶液を減圧及び加
熱下で濃縮して硫酸アルミニウム飽和溶液を調製し、こ
の硫酸アルミニウム飽和溶液に六角板状硫酸アルミニウ
ム結晶を添加してから冷却して六角板状硫酸アルミニウ
ム結晶を晶析させ、こうして得られた六角板状硫酸アル
ミニウム結晶を酸素存在下で焼成することを特徴とする
、アルミニウム含有無機酸より高純度アルミナを製造す
る方法に関する。
【0007】本発明方法ではアルミニウムを含む無機酸
として、一般にはアルミニウム箔やアルミニウム材料等
の表面処理工程から排出される廃酸を用いる。このアル
ミニウム含有廃酸に、必要に応じて硫酸を加えて、硫酸
溶液を調製する。
【0008】次に、前記の硫酸溶液を、減圧下(例えば
、700mmHg〜400mmHgゲージ圧、好ましく
は700mmHg〜600mmHgゲージ圧)で加熱(
例えば、90〜55℃、好ましくは65〜60℃)して
濃縮する。この濃縮工程において、加熱温度が65℃(
700mmHgゲージ圧にて)を越えると、冷却工程が
必要になるので経済的でなく、55℃(700mmHg
ゲージ圧にて)よりも低いとノリ状結晶が晶析し易くな
るので好ましくない。。
【0009】こうして得られた濃縮液に、種晶として、
六角板状硫酸アルミニウム結晶(特には、厚みのある六
角板状硫酸アルミニウム結晶)を、好ましくは5〜20
重量%(特には7〜10重量%)の量で添加する。六角
板状硫酸アルミニウム結晶は、例えば、前記の特公昭4
8−41157号、特公昭49−29821号、特公昭
51−6034号又は特公昭51−6035号各公報に
記載の方法で得ることができる。種晶の添加量が5重量
%未満であると六角板状結晶が生成されずにノリ状結晶
が生成し、20重量%を越えるとスラリーの濃度が高く
なって結晶の精製操作が困難になるので好ましくない。
【0010】続いて、種晶を添加した濃縮液を、徐々に
(例えば、2〜5℃/h、好ましくは3〜4℃/hの速
度で)冷却して、六角板状硫酸アルミニウム結晶を晶析
させる。冷却速度が2℃/hよりも遅いと結晶晶析効率
が極端に低下し、5℃/hよりも早いと六角板状結晶が
生成されずにノリ状結晶が生成するので好ましくない。 こうして得られた六角板状硫酸アルミニウム結晶を分離
する。
【0011】本発明方法により得られる硫酸アルミニウ
ム結晶は、通常の18水塩とは異なり、16水塩なので
結晶が堅く、付着水が少ない。従って、次の焼成工程で
必要なエネルギーが少なくなる。また、六角板状硫酸ア
ルミニウム結晶を分離した後の濾液は、そのままアルミ
ナ等のエッチング用液として再使用することができ、廃
液処理が不要となり、閉回路システムの構築が可能とな
る。
【0012】続いて、得られた六角板状硫酸アルミニウ
ム結晶を酸素存在下(例えば、空気又は酸素気流中)で
、好ましくは1200〜1300℃、特には1230〜
  1280℃にて焼成して、アルミナを生成する。こ
うして、99.99%以上のAl2 O3 (α─アル
ミナ)を得ることができる。この焼成工程では硫酸(S
O3 )ガスが発生するが、本発明方法において発生す
る廃硫酸ガスを石灰乳に吸収させると良質の石膏を得る
ことができる。従って、廃ガス処理により有用な生成物
を得ることができる。
【0013】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない
。以下の実施例において、化学組成は、誘導結合型プラ
ズマ発光分析(ICP)によって測定した。
【0014】実施例1:アルミニウム箔を硫酸及び塩酸
で表面処理した際に排出される廃酸〔Al(20.2g
/l)、SO4 (219g/l)、Cl(9.9g/
l);比重=1.192〕3リットルに、70%硫酸〔
H2O(106g)及びH2 SO4 (319g)〕
425gを添加した。得られた硫酸溶液3.4リットル
を濃縮槽に注入し、700mmHg(ゲージ圧)にて6
0℃で4時間真空濃縮した。蒸留液〔Cl(3.7g/
l)含有〕1.7リットルに対して、晶析液〔Al(3
7.9g/l)、SO4 (616g/l)、Cl(1
5.5g/l);比重=1.408〕1.7リットルが
得られた。この晶析液1.7リットルに、厚みのある六
角板状硫酸アルミニウム結晶〔Al2 (SO4 )3
 ・16H2 O〕20.3重量%を含有するスラリー
590gを加え、3℃/hの冷却速度で60℃から25
℃まで冷却した。厚みのある六角板状硫酸アルミニウム
結晶が析出したので、遠心分離機で分離した。得られた
結晶及び濾液の組成は、後記表1に示す通りである。
【0015】得られた結晶910gを白金ボートに入れ
、1250℃で3時間焼成したところ、アルミナ(99
.99%)147gが得られた。
【0016】実施例2:実施例1で用いた廃酸3リット
ルと70%硫酸425gとの混合液3.4リットルを濃
縮槽に注入し、650mmHg(ゲージ圧)にて65℃
で5時間真空濃縮した。蒸留液〔Cl(4.7g/l)
含有〕1.7リットルに対して、晶析液〔Al(37.
9g/l)、SO4 (628g/l)、Cl(14.
2g/l);比重=1.414〕1.7リットルが得ら
れた。この晶析液1.7リットルに、実施例1で用いた
六角板状硫酸アルミニウム結晶含有スラリー590gを
加え、3℃/hの冷却速度で65℃から25℃まで冷却
した。厚みのある六角板状硫酸アルミニウム結晶が析出
したので、遠心分離機で分離した。得られた結晶及び濾
液の組成は、後記表2に示す通りである。
【0017】得られた結晶910gを白金ボートに入れ
、1250℃で3時間焼成したところ、アルミナ(99
.99%)147gが得られた。
【0018】実施例3:アルミニウム箔を硫酸及び塩酸
で表面処理した際に排出される廃酸〔Al(19.6g
/l)、SO4 (225g/l)、Cl(8.5g/
l);比重=1.188〕3リットルに、70%硫酸〔
H2O(106g)及びH2 SO4 (319g)〕
425gを添加した。得られた硫酸溶液3.4リットル
を濃縮槽に注入し、700mmHg(ゲージ圧)にて6
0℃で4時間真空濃縮した。蒸留液1.7リットルに対
して、晶析液1.7リットルが得られた。この晶析液1
.7リットルに、厚みのある六角板状硫酸アルミニウム
結晶〔Al2 (SO4 )3 ・16H2 O〕16
0gを加え、3℃/hの冷却速度で60℃から25℃ま
で冷却した。厚みのある六角板状硫酸アルミニウム結晶
が析出したので、遠心分離機で分離した。得られた結晶
及び濾液の組成は、後記表3に示す通りである。
【0019】得られた結晶750gを白金ボートに入れ
、1230℃で4時間焼成したところ、アルミナ(99
.99%)121gが得られた。
【0020】実施例4:実施例3で用いた廃酸3リット
ルと70%硫酸425gとの混合液3.4リットルを濃
縮槽に注入し、650mmHg(ゲージ圧)にて65℃
で4時間真空濃縮した。蒸留液1.7リットルに対して
、晶析液1.7リットルが得られた。この晶析液1.7
リットルに、実施例3で用いた六角板状硫酸アルミニウ
ム結晶160gを加え、3℃/hの冷却速度で65℃か
ら25℃まで冷却した。厚みのある六角板状硫酸アルミ
ニウム結晶が析出したので、遠心分離機で分離した。 得られた結晶及び濾液の組成は、後記表4に示す通りで
ある。
【0021】得られた結晶810gを白金ボートに入れ
、1250℃で3時間焼成したところ、アルミナ(99
.99%)131gが得られた。
【0022】実施例5:実施例3で用いた廃酸3リット
ルと70%硫酸425gとの混合液3.4リットルを濃
縮槽に注入し、700mmHg(ゲージ圧)にて60℃
で4時間真空濃縮した。蒸留液1.7リットルに対して
、晶析液1.7リットルが得られた。この晶析液1.7
リットルに、実施例3で用いた六角板状硫酸アルミニウ
ム結晶160gを加え、3℃/hの冷却速度で60℃か
ら25℃まで冷却した。厚みのある六角板状硫酸アルミ
ニウム結晶が析出したので、遠心分離機で分離した。 得られた結晶及び濾液の組成は、後記表5に示す通りで
ある。
【0023】得られた結晶850gを白金ボートに入れ
、1250℃で3時間焼成したところ、アルミナ(99
.99%)137.5gが得られた。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】
【発明の効果】本発明方法によれば、アルミニウムを含
有する廃酸から高純度アルミナを製造することができる
。こうして得られる高純度アルミナは、半導体基板、ナ
トリウムランプ、クロマトグラフィー等の材料として用
いることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  アルミニウムを含む塩酸、硫酸、硝酸
    又は塩酸─硫酸の少なくとも1種類の無機酸を含有する
    硫酸溶液を減圧及び加熱下で濃縮して硫酸アルミニウム
    飽和溶液を調製し、この硫酸アルミニウム飽和溶液に六
    角板状硫酸アルミニウム結晶を添加してから冷却して六
    角板状硫酸アルミニウム結晶を晶析させ、こうして得ら
    れた六角板状硫酸アルミニウム結晶を酸素存在下で焼成
    することを特徴とする、アルミニウム含有無機酸より高
    純度アルミナを製造する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014019803A (ja) * 2012-07-19 2014-02-03 Kawamura Institute Of Chemical Research 硫黄原子ドーピング酸素欠陥アルミナ結晶粉体、その製造方法及びこれを用いる発光体
CN106745143A (zh) * 2017-01-18 2017-05-31 中信锦州金属股份有限公司 一种用副产铝泥制备固体硫酸铝的方法

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JP2014019803A (ja) * 2012-07-19 2014-02-03 Kawamura Institute Of Chemical Research 硫黄原子ドーピング酸素欠陥アルミナ結晶粉体、その製造方法及びこれを用いる発光体
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