JPH04325099A - 核酸の膜への固定法 - Google Patents

核酸の膜への固定法

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JPH04325099A
JPH04325099A JP9586091A JP9586091A JPH04325099A JP H04325099 A JPH04325099 A JP H04325099A JP 9586091 A JP9586091 A JP 9586091A JP 9586091 A JP9586091 A JP 9586091A JP H04325099 A JPH04325099 A JP H04325099A
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JP
Japan
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membrane
nucleic acid
dehydration condensation
solution
nucleic acids
Prior art date
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Pending
Application number
JP9586091A
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English (en)
Inventor
Teruichi Miyakoshi
照一 宮越
Yuriko Ikuta
幾田 由里子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は核酸の、核酸のハイブリ
ダイゼーション等に使用するポリアミド系合成樹脂膜等
の膜への固定法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、核酸はいわゆるコロニーハイブリ
ダイゼーション、ドットハイブリダイゼーション、サザ
ンハイブリダイゼーション、ノーザンハイブリダイゼー
ションなどの手法により他の核酸の塩基配列との相同性
が調べられている。これらの手法においては、先ず調べ
られる検体の核酸をニトロセルロース、ナイロン等のポ
リアミド系合成樹脂あるいはポリフッ化ビニリデンから
なる膜などに固定し、これらの膜に固定された核酸に対
してプローブと呼ばれる核酸が水素結合するか否か、す
なわちハイブリダイズするか否かによって、プローブと
同じ配列あるいは相補的な配列の有無を調べている。
【0003】これらの方法に於いては検査対象である遺
伝子等の核酸を所定量得て、それらを膜に固定し、そう
した上でプローブをその膜に固定された核酸にハイブリ
ダイズさせることが一般的には行われている。
【0004】しかしこの手順で検査を行う場合には、検
査の都度あるいは検査対象毎に、対象とする核酸を膜に
固定することが必要であり、操作が煩雑である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、プローブを膜に
予め固定しておけば、検査の度に核酸を膜に固定する操
作を省くことができ、検査者はハイブリダイゼーション
の操作のみを行えば良くなるので、上記煩雑さは解消さ
れる。
【0006】しかしこの方法は、通常プローブとして使
用される核酸が短鎖であるために、従来行われている加
熱処理あるいは紫外線照射処理による方法では膜などに
固定しにくいので、実現が困難であった。改良法として
、ハイブリダイズ反応に関わらない塩基配列をプローブ
に結合させることにより鎖長を長くし、膜に吸着しやす
くする方法が採られている。しかしこのような方法にお
いては酵素反応、あるいは化学合成法による核酸の伸長
反応が用いられるため、操作的にも、時間的にも、経費
的にも必ずしも最上の方法とは言い難い。
【0007】また、加熱処理などによる固定方法では固
定が不完全であり、1000塩基長程度の長い鎖長の核
酸であっても高々30ないし40%程度の核酸が固定さ
れるに過ぎず、さらに短い核酸にあっては殆ど固定され
ない。
【0008】本発明は、このような従来法の欠点を解消
するために、鎖長の長い核酸のみならず鎖長の短い核酸
であっても膜に効率よく固定する方法を提供し、簡単な
操作によるハイブリダイゼーションを可能にするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意研究を行った結果、膜を構成する物質
の官能基と核酸を脱水縮合試剤により処理することによ
り、核酸を膜に化学結合させる方法を見いだし、本発明
に到達した。
【0010】すなわち本発明は、核酸を膜に固定する方
法であって核酸と脱水縮合剤を共存させ、脱水縮合反応
により核酸を膜に結合させることを特徴とする核酸の膜
への固定法およびこの方法により核酸を固定した膜に関
するものである。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。 1.使用する膜の種類 本発明において使用される膜としては、脱水縮合剤によ
り脱水縮合が可能な官能基を有する膜が挙げられる。例
えばセルロース、ポリアミド系合成樹脂を成分として含
む膜が好んで用いられる。
【0012】上記膜は、フィルム状でも使用できるが、
フィルター状のものが好ましく、例えば、市販のハイブ
リダイゼーション用ナイロンメンブレンを使用すること
ができる。例えば、Photogene膜(BRL社製
)、Hybond N膜(Amersham社製)を挙
げることができる。 2.脱水縮合用試剤 核酸を膜に固定する操作においては、この核酸が溶液状
態であることが好ましく、脱水縮合用試剤としては核酸
が溶解し易い環境下、即ち水溶液中での反応に耐える試
剤を使用することが望ましい。従って、一般に好んで用
いられる脱水縮合剤であるジシクロヘキシルカルボジイ
ミド(以下、DCCと記す。)は水中での分解が起こる
ため、水中での脱水反応が可能である水溶性の試剤の使
用が好適である。
【0013】このような条件を満たす水溶性の脱水縮合
剤として、次式で表される化合物、この誘導体、又はこ
れらのRX付加物(RはH、又はC1〜C10のアルキ
ル基、Xはハロゲン原子)を挙げることができる。
【0014】   上式においてR1、R2、R3はC1〜C10のア
ルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基等を挙げることができる。また、nは1〜
6の整数であり、2〜5が好ましい。
【0015】上式で表される好ましい脱水縮合剤として
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カル
ボジイミド(以下、EDCという)、1−エチル−3−
(3−ジエチルアミノプロピル)カルボジイミドを例示
することができ、さらにこれらの塩酸塩、ヨウ化メチル
付加物あるいはヨウ化エチル付加物等を挙げることがで
きる。
【0016】本発明により核酸を膜に固定する際に、脱
水縮合剤は核酸に対して0.01以上、100以下のモ
ル比の範囲で使用される。反応は温度0℃〜120℃の
範囲で、時間は1分〜24時間の範囲で行われる。
【0017】また後述するようなリンカー(DNAと膜
との結合の介在部分をいう。)を使用することもできる
【0018】但し、DCCもその使用方法によっては本
発明において使用することが可能である。例えば、DC
Cが溶解する有機溶媒中で、膜とリンカーとの共存下、
DCCを反応させて膜にリンカーを結合させる。次いで
核酸水溶液に上記反応物を加え、水溶性脱水縮合剤を添
加して反応を進めることによって核酸を膜に固定するこ
とができる。
【0019】3.リンカー リンカーは、膜への核酸の固定に必須の要件ではないが
、使用することにより核酸の固定量を増すことが出来る
【0020】リンカーとしては、脱水縮合反応が可能な
試剤であれば使用が可能であり、官能基として、メルカ
プト基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、
スルホン酸基などを有する化合物を挙げることができる
【0021】これらの官能基の中ではメルカプト基、ヒ
ドロキシル基が好んで用いられる。これらの官能基を有
する化合物としては、例えば下記の化合物を挙げること
ができる。
【0022】メルカプト基を有する化合物として、メル
カプトエタノール、ジメルカプトエタノール、ジチオス
レイトール、ジチオエリトリトール、メルカプトこはく
酸、ジメルカプトこはく酸、メルカプト酢酸、1,10
−ジメルカプトデカン、2,3−ジメルカプト−1−プ
ロパノール、1,2−ジメルカプトエタン、2,5−ジ
メルカプト−1,3,4−チアジアゾールを、スルホン
酸基を有する化合物として、ベンゼンジスルホン酸、P
−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、P−オキシカルボニ
ルベンゼンスルホン酸を、アミノ基あるいはポリアミノ
基を有する化合物として、ロイシン、グリシンなどのア
ミノ酸あるいはエチレンジアミンを、カルボキシル基を
有する化合物として、こはく酸、フタル酸、オキシカル
ボン酸、グリコールカルボン酸、P−ヒドロキシ安息香
酸、チオ酢酸を、水酸基とメルカプト基、あるいはアミ
ノ基、あるいは燐酸基を有する化合物として、上記のメ
ルカプト化合物に加えて、2−メルカプトフェノール、
アミノアルコール、P−ヒドロキシフェニル燐酸を、ヒ
ドロキシル基を有する化合物としてはエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、
レゾルシン、ハイドロキノン、α−ヒドロキシメチル−
P−クレゾール等の多価アルコールを挙げることができ
る。
【0023】これらの化合物の使用量は、固定しようと
する核酸の量、あるいは脱水縮合剤の量によって変える
ことができるが、必ずしも全ての核酸分子がリンカーを
介して固定される必要はなく、また、核酸1分子が複数
箇所で固定される場合もあることから、核酸、脱水縮合
剤の各々の量に対して、0.01ないし100のモル比
の範囲内で使用される。好ましくは0.01ないし10
のモル比、より好ましくは1ないし5のモル比で使用さ
れる。 4.使用する溶媒 上述したように、核酸を膜に固定する操作においては、
この核酸が溶液であることが好ましく、核酸が溶解し易
い溶媒即ち水を上記処理に使用するのが好ましいが、リ
ンカーの溶解度を高めることを目的として他の溶媒を併
せて使用することもできる。
【0024】これらの溶媒としては、メタノール、エタ
ノールなどのアルコール類、トリエチルアミンなどのア
ミン類、酢酸などのカルボン酸類を挙げることができる
。これらの溶媒は使用する膜を変性させない範囲の種類
及び濃度で使用することができる。
【0025】固定操作においては、溶液に浸しておくな
ど膜を湿った状態に保っておいても、あるいは乾燥した
状態においても、核酸を固定することができる。 5.固定化処理の方法 上記試剤等を使用して核酸を膜に固定する方法を説明す
る。
【0026】先ず、核酸など反応試剤を膜に付着させる
。本発明に使用する核酸としては、DNA(デオキシリ
ボ核酸)、RNA(リボ核酸)のいずれも使用すること
が可能であり、核酸の種類による制限はない。
【0027】固定する上では、鎖長による制限は無く、
1塩基長から使用することが可能であるが、ハイブリダ
イゼーションに使用することを前提とするのであれば数
塩基から数千塩基長までの長さの核酸が使用されること
が望ましい。
【0028】核酸を膜に付着させる方法としては、連続
した微細気孔を有する多孔質の膜を使用し、膜の反対側
から吸引しながら核酸溶液を滴下する方法が一般的であ
るが、この方法では核酸が短鎖長の場合には核酸が膜に
付着されずに膜を通過してしまうことがあり、所定量を
膜に付着させるには必ずしも好適な方法とは言えない。
【0029】したがって抜け出ないように調整しながら
核酸溶液を滴下し、無駄の無いようにする方法が本方法
では望ましい。具体的にはピペット様器具を使用し、核
酸溶液1μl程度の極少量を膜に滴下しスポットを形成
し、そのスポットが乾燥してから再度核酸溶液を極少量
滴下する操作が好ましい。
【0030】核酸などの反応試剤を膜に付着させる際に
は、核酸、脱水縮合剤および必要であればリンカーの溶
液を別々に膜に付着させる方法、またこれらの内2種を
混合し付着させた後残りの1種の溶液を付着させる方法
、さらに3種をすべて混合した後付着させる方法のいず
れの方法も採用できる。これらの方法の中では、先ず膜
に核酸溶液あるいは核酸とリンカーの溶液を膜に付着さ
せ、しかる後に脱水縮合剤溶液を付着させる方法が好ま
しい。
【0031】このようにして反応試剤を付着させると、
大気中、室温においても縮合反応は進行するが、好まし
くは20℃ないし100℃、より好ましくは20℃ない
し80℃の温度範囲において固定される。この際に、使
用する膜が熱により変性するのを防止するためには高温
度範囲よりも室温付近を使用するのがより好ましい。
【0032】従来の固定方法においては、核酸を膜に付
着させた後に、核酸を膜に固定するために加熱処理ある
いは紫外線処理が必要である。本発明においては脱水縮
合剤を使用し、室温においても進行する縮合反応によっ
て核酸を膜に固定するので、敢えて加熱処理あるいは紫
外線照射を必要としないが、これらの方法を併用するこ
とにより固定量を増加させ、より確実に固定することが
可能な場合もある。
【0033】例えば、加熱処理あるいは紫外線照射処理
しながら脱水縮合剤による処理を行う方法、予め膜に核
酸を付着させ加熱処理、紫外線照射処理を行った後に脱
水縮合剤による処理を行う方法、脱水縮合剤処理を行っ
た後に、加熱処理あるいは紫外線照射処理を行う方法を
とることができる。
【0034】核酸を固定した膜をハイブリダイゼーショ
ンに使用する場合であって、膜に固定する核酸が2本鎖
であるときは、核酸を変性処理しておいてから膜に吸着
させることも可能であり、吸着させてから縮合反応を行
う前に変性させてもよい。
【0035】核酸を膜に固定した後に、膜をTris(
トリスヒドロキシメチルアミノメタン)緩衝液、SSC
緩衝液(コハク酸90mM、塩化ナトリウム0.9M 
 pH7.0)など適当な緩衝液で洗浄することにより
、残存する脱水縮合剤、リンカーなどを膜から取り除く
ことが可能であるので、固定後に、膜に別の核酸を作用
させてもさらに固定されることはない。 6.本発明の方法により核酸を固定した膜の使用法(ハ
イブリダイゼーション)前述したように、固定処理後に
膜を洗浄することが可能であるので、固定した核酸以外
の核酸の非特異的な結合を排除する必要のある操作、例
えばハイブリダイゼーションの操作などに、本発明によ
り核酸を固定した膜を使用することができる。
【0036】従来の焼付けや紫外線照射による固定では
、SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)等ハイブリダイゼ
ーションに使用する試薬により、膜からの剥離が起こり
易く、使用困難であったしかし、本発明による固定法を
用いることにより、このような剥離は起こり難くなり、
より確実にハイブリダイゼーション操作を行うことが出
来る。
【0037】このハイブリダイゼーションの操作は、一
般に行われる操作であって、例えば、T.  Mani
atisらの方法(T.  Maniatisら、Mo
lecular  Cloning,A  Labor
atory  Manual,ColdSpring 
 Harbor  Laboratory (1982
)  387頁〜389頁)に従い、検査しようとする
核酸の塩基長によりハイブリダイゼーションの温度ある
いは使用する緩衝液の塩の濃度を適宜変えて行う。
【0038】また、TMAC溶液(50mM  Tri
s−HCl(pH8.0)、3Mテトラメチルアンモニ
ウムクロライド)、2mM  EDTA、5倍濃度のデ
ンハルト液(1倍濃度は、0.02W/V%フィコール
、0.02W/V%ポリビニルピロリドン、 0.02
W/V%ウシ血清アルブミンを含む水溶液)、0.1%
SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)、100μg/ml
変性DNAの各成分を含む水溶液中において適宜温度を
変えて行われる。
【0039】本発明の方法によれば、従来一般に行われ
ているように検査の検体となる核酸を膜に固定し、プロ
ーブ核酸をハイブリダイズさせることに加えて、逆にプ
ローブ核酸を膜に固定し、検体となる核酸をハイブリダ
イズさせることも可能となる。
【0040】また、本発明の方法により核酸を固定した
膜、特にプローブを予め固定した膜を用意しておくこと
により簡便なハイブリダイゼーションの操作が可能にな
る。
【0041】
【実施例】以下に本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。
【0042】
【実施例1】1μlのα32P−dCTP(デオキシシ
チジン三リン酸)(AmershamLife  Sc
ience  Products社製  15TBq/
mmol、370MBq/ml、購入後約1月の時点で
使用)溶液を100μlの10mMTris−1mM 
 EDTA溶液(pH7.4)100μlに溶解し、こ
の溶液の0.75μlを0.64cm2のナイロン膜(
BRL社製  PhotoGene膜)に滴下した(ス
ポット:直径5mmの円形)。
【0043】次に同所に更に塩酸1−エチル−3−(3
−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドの20重量
%水溶液(以下、塩酸EDC水溶液という。)を1.5
μ1滴下した。このようにして得た膜を60℃で2.5
時間加熱処理した。
【0044】加熱処理終了後、この膜を6倍濃度のSS
C溶液5mlに浸し、溶液を交換することによる膜の洗
浄を室温下で浸透しつつ5分間づつ3回行った。
【0045】洗浄前と洗浄後の膜上の放射活性をサーベ
イメータ(アロカ社製、β(γ)サーベイメータ、TG
S−136型)により測定した。その結果、洗浄前は4
000cpm、洗浄後は50cpmであった。この値か
らバックグラウンド値50cpmを差し引くと、放射活
性は5%残存していることが明かとなった。
【0046】
【実施例2】実施例1において塩酸EDC水溶液を加え
た後、同所にさらに2−メルカプトエタノールの2体積
%水溶液を1.5μ1滴下した以外は、実施例1と同様
に処理し、同様に残存放射活性を調べた。
【0047】その結果10%の放射活性が残存していた
【0048】
【実施例3】実施例1において塩酸EDC水溶液を加え
た後、18mg/mlのジチオスレイトール水溶液を更
に1.5μ1滴下した以外は、実施例1と同様に処理し
、同様に残存放射活性を調べた。その結果10%の放射
活性が残存していた。
【0049】
【実施例4】実施例1において塩酸EDC水溶液を加え
た後、24mg/mlこはく酸水溶液を更に1.5μ1
滴下した以外は、実施例1と同様に処理し、同様に残存
放射活性を調べた。その結果6%の放射活性が残存して
いた。
【0050】
【比較例1】実施例1において塩酸EDC水溶液を滴下
しない以外は、実施例1と同様に処理し、同様に残存放
射活性を調べた。その結果0.01%の放射活性が残存
していた。
【0051】
【実施例5】膜としてPhotoGene膜を使用する
代わりにHybond  N膜(Amersham社製
、ナイロン製)を使用した以外は実施例1と同様に処理
し、膜上の放射活性を調べた。
【0052】その結果、残存放射活性は5%であった。
【0053】
【実施例6】膜としてPhotoGene膜を使用する
代わりにHybond  N膜を使用した以外は実施例
2と同様に処理し、膜上の放射活性を調べた。
【0054】その結果、残存放射活性は5%であった。
【0055】
【実施例7】膜としてPhotoGene膜を使用する
代わりにHybond  N膜を使用した以外は実施例
3と同様に処理し、膜上の放射活性を調べた。
【0056】その結果、残存放射活性は5%であった。
【0057】
【比較例2】実施例5において塩酸EDC水溶液を滴下
しない以外は、実施例5と同様に処理し、同様に放射活
性を調べた。その結果0.01%が残存していた。
【0058】以上の結果から、脱水縮合剤の使用により
、1塩基長(ヌクレオチド)であっても膜に結合される
ことがわかった。また、リンカーとしてメルカプト基を
有する化合物を使用すると結合率が増大することがわか
った。
【0059】
【実施例8】膜としてPhotoGene膜を使用する
代わりに、セルロース膜(Advantec社製濾紙、
No.5A)を使用し、加熱処理の代わりに温度18℃
で、2時間放置した以外は実施例1と同様に処理し、膜
上の放射活性を調べた。
【0060】その結果、7%が残存していた。
【0061】
【比較例3】実施例8において塩酸EDC水溶液を滴下
しない以外は、実施例8と同様に処理し、同様に放射活
性を調べた。その結果0.01%が残存していた。
【0062】以上の結果から、膜の素材としてセルロー
スを使用した場合でもナイロンと同様に核酸を固定でき
ることがわかった。また室温においても固定できること
がわかった。
【0063】
【実施例9】DCCを250mg溶解したジクロロメタ
ン溶液1mlに0.64cm2のPhotoGene膜
を完全に浸し、さらにメルカプトエタノールを100μ
1添加して、室温下で攪拌しつつ15時間処理した。反
応溶液からPhotoGene膜を取り出し、ジクロロ
メタンおよびテトラヒドロフラン各々2mlを用いて洗
浄して、風乾した。この膜を実施例1のPhotoGe
ne膜の代わりに用いた以外は実施例1と同様に処理し
、膜上の放射活性を調べた。
【0064】その結果5%が残存していた。
【0065】
【実施例10】実施例9においてメルカプトエタノール
の代わりに110mg/mlのジチオスレイトールを使
用した以外は実施例9と同様に処理し、6×SSC溶液
による洗浄前後の放射活性を調べた結果5%が残存して
いた。
【0066】
【比較例4】実施例9においてDCCおよびメルカプト
エタノールによる処理を行わなかった以外は実施例9と
同様に処理し、6×SSC溶液による洗浄前後の放射活
性を調べた結果0.01%が残存していた。
【0067】
【実施例11】実施例9においてPhotoGene膜
を使用する代わりにHybond  N膜を使用した以
外は実施例9と同様に処理し、6×SSC溶液による洗
浄前後の放射活性を調べた結果5%が残存していた。
【0068】
【実施例12】実施例10においてPhotoGene
膜を使用する代わりにHybondN膜を使用した以外
は実施例9と同様に処理し、6×SSC溶液による洗浄
前後の放射活性を調べた結果5%が残存していた。
【0069】
【比較例5】実施例11においてDCCおよびメルカプ
トエタノールによる処理を行わなかった以外は実施例1
1と同様に処理し、6×SSC溶液による洗浄前後の放
射活性を調べた結果0.01%が残存していた。
【0070】以上の結果から、有機溶媒とリンカーを使
用すればDCCも縮合剤として使用可能であることがわ
かった。
【0071】
【実施例13】実施例1において、α32P−dCTP
の代わりにα32P−d(T)12〜18を10mM 
Tris−1mM EDTA溶液(pH7.4)に溶解
した液を使用し、加熱処理の代わりに18℃で2時間放
置した以外は実施例1と同様に処理した。d(T)12
〜18の5’側OHの32Pラベルは、d(T)12〜
18を1μg、酵素にT4ポリヌクレオチドキナーゼ(
宝酒造製品)を、ラベル化剤にγ−ATP(NEN  
Research  Products社製)を用いて
T. Maniatisらの方法(前掲書396頁〜3
97頁)に従い、行った。
【0072】洗浄前後の放射活性を調べた結果、60%
が残存していた。
【0073】
【実施例14】実施例2において、α32P−dCTP
の代わりにα32P−d(T)12〜18を10mM 
Tris−1mM EDTA溶液(pH7.4)に溶解
した液を使用し、加熱処理の代わりに18℃で2時間放
置した以外は実施例2と同様に処理した。洗浄前後の放
射活性を調べた結果、20%が残存していた。
【0074】
【実施例15】実施例3において、α32P−dCTP
の代わりにα32P−d(T)12〜18を10mM 
Tris−1mM EDTA溶液(pH7.4)に溶解
した液を使用し、加熱処理の代わりに18℃で2時間放
置した以外は実施例3と同様に処理した。洗浄前後の放
射活性を調べた結果、74%が残存していた。
【0075】
【比較例6】実施例13において、塩酸EDC水溶液を
使用しなかった以外は実施例13と同様に処理した。洗
浄前後の放射活性を調べた結果、2%が残存していた。
【0076】以上の結果から、本発明に係る方法により
効率よくオリゴヌクレオチドを膜に固定することができ
ることがわかった。
【0077】
【実施例16】実施例1において、α32P−dCTP
の代わりに32P−d(T)1000を10mM Tr
is−1mM EDTA溶液(pH7.4)に溶解した
液を使用し、加熱処理の代わりに18℃で2時間放置し
た以外は実施例1と同様に処理した。
【0078】なお、32P−d(T)1000は、先ず
d(T)12〜18を原料に、酵素にターミナルデオキ
シヌクレオチジルトランスフェラーゼを用いてdTTP
を反応させてd(T)1000とし、さらに実施例13
と同様の方法で5’側OHを32Pラベルして得た。
【0079】また、d(T)12〜18のTテーリング
は、下記の条件で行った。d(T)12〜18を100
pmol使用し、Tris−HCl(pH7.2)、2
−メルカプトエタノール、カコジル酸ナトリウム、牛血
清アルブミン、塩化コバルト、dTTP、ターミナルデ
オキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(宝酒造製)
の終濃度を、各々25mM、1mM、100mM、0.
024(W/V)%、8mM、5mM、0.6ユニット
/μlとして37℃で3時間反応させた。反応後、フェ
ノール洗浄、クロロホルム洗浄し、エタノール沈澱して
d(T)1000を得た。
【0080】洗浄前後の放射活性を調べた結果、78%
が残存していた。
【0081】
【実施例17】実施例2において、α32P−dCTP
の代わりに32P−d(T)1000を10mM Tr
is−1mM EDTA溶液(pH7.4)に溶解した
液を使用し、加熱処理の代わりに18℃で2時間放置し
た以外は実施例1と同様に処理した。洗浄前後の放射活
性を調べた結果、82%が残存していた。
【0082】
【実施例18】実施例3において、α32P−dCTP
の代わりに32P−d(T)1000を10mM Tr
is−1mM EDTA溶液(pH7.4)に溶解した
液を使用し、加熱処理の代わりに18℃で2時間放置し
た以外は実施例3と同様に処理した。洗浄前後の放射活
性を調べた結果、85%が残存していた。
【0083】
【比較例7】実施例16において、塩酸EDC水溶液を
使用しなかった以外は実施例16と同様に処理した。洗
浄前後の放射活性を調べた結果、85%が残存していた
【0084】以上の結果から、本発明に係る方法により
、長鎖の核酸も効率よく膜に固定することが可能である
ことがわかった。
【0085】
【実施例19】実施例1において、α32P−dCTP
の代わりに32P−d(T)12〜18を使用し、加熱
せずに室温で2時間置いた以外は実施例1と同様に処理
した。
【0086】このようにして得た膜を6×SSC溶液で
洗浄後、0.5%SDS、6×SSC、6×デンハルト
液(フィコール、ポリビニルピロリドン、牛血清アルブ
ミン各々0.12(W/V)%)、ニシン精子変性DN
A100μg/mlの溶液中37℃で30分処理した。 その後、残存する放射活性を調べた結果、30%が残存
していた。
【0087】
【比較例8】実施例19において、塩酸EDC水溶液を
使用しない以外は実施例19と同様に処理した。残存す
る放射活性を調べた結果、1%が残存していた。
【0088】以上の結果から、加熱しなくても膜に核酸
を結合することが可能であり、さらにハイブリダイゼー
ションに用いる試薬による処理を行った後にも膜に固定
されていることがわかった。
【0089】
【実施例20】実施例19において、32P−d(T)
12〜18の代わりにラジオアイソトープでラベルされ
ていないd(T)12〜18を使用した以外は実施例1
9と同様に処理してd(T)12〜18を固定した膜に
、32P−d(A)12〜18(原料にd(A)12〜
18を使用し、実施例13と同様の方法によって得た。 )を、34℃で6×SSC、6×デンハルト液、ニシン
精子変性DNA100μg/mlの溶液中でハイブリダ
イズさせた。
【0090】ハイブリダイゼーション液を除去後、さら
に6×SSC溶液中で36℃で5分間づつ2回洗浄した
。このようにして得た膜を、増感紙(富士写真フィルム
社製、Hi−Screen  B−2)を併用してX線
フィルム(富士メディカルシステムズ  社製、RX−
H)に−78℃で5日間露光させたところ、d(T)1
2〜18溶液を滴下した位置に明瞭なシグナルが認めら
れ、本発明に係る方法により核酸を固定した膜を使用し
たハイブリダイゼーションが可能であることがわかった
【0091】
【実施例21】実施例13と同様に32P−d(T)1
2〜18を固定し、6×SSC溶液5mlで5分間づつ
室温下で3回洗浄し、放射活性を測定した。その後32
P−d(T)12〜18の10mM Tris−1mM
 EDTA溶液(pH7.4)2μl(放射活性:50
00cps)をピペットを用いて滴下した。滴下後室温
で2時間放置した。
【0092】この膜を6×SSC溶液5mlで5分間づ
つ2回洗浄し、その後さらに6×SSC、6×デンハル
ト液、ニシン精子変性DNA100μg/mlの溶液中
で37℃で30分間洗浄した。
【0093】洗浄後の放射活性は1回目の固定、洗浄後
の放射活性と比較して増減はなかった。
【0094】この結果から、洗浄により脱水縮合剤等を
除去した後に作用させた核酸は膜に固定されないことが
わかった。
【0095】
【発明の効果】本発明により、短鎖長の核酸を確実に固
定することを可能とするだけでなく、一旦固定された核
酸が膜から剥離することを防止することも可能となるた
め、ハイブリダイゼーションでのデータを従来法以上に
確実に得ることができるようになる。さらに繰り返しハ
イブリダイゼーションを行うことも可能となるため、試
剤の効率的な利用、操作の簡略化を達成できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  核酸を膜に固定する方法であって、核
    酸と膜を脱水縮合剤を用いた脱水縮合反応によって結合
    させることを特徴とする核酸の膜への固定法。
  2. 【請求項2】  前記脱水縮合剤が水溶性の脱水縮合剤
    であることを特徴とする請求項1記載の核酸の膜への固
    定法。
  3. 【請求項3】  前記脱水縮合剤が下記式で表される化
    合物、この誘導体、又はこれらのRX付加物(RはH、
    又はC1〜C10のアルキル基、Xはハロゲン原子)で
    あることを特徴とする請求項1または2記載の核酸の膜
    への固定法。   R1、R2、R3はC1〜C10のアルキル基、n
    は1〜6の整数を表す。
  4. 【請求項4】  前記膜がセルロース又はポリアミド系
    合成樹脂を成分として含むことを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか一項に記載の核酸の膜への固定法。
  5. 【請求項5】  前記脱水縮合反応に際し、核酸と膜と
    を脱水縮合により結合し得る官能基を有する他の物質を
    共存させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一
    項に記載の核酸の膜への固定法。
  6. 【請求項6】  前記核酸と膜とを脱水縮合により結合
    し得る官能基を有する他の物質が、メルカプト基、ヒド
    ロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基
    からなる群から選ばれたいずれか一つあるいは任意の組
    合せの官能基を有することを特徴とする請求項1〜5の
    いずれか一項に記載の核酸の膜への固定法。
  7. 【請求項7】  請求項1〜6のいずれか一項に記載の
    方法により核酸を固定した膜。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002528093A (ja) * 1998-10-23 2002-09-03 キアゲン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 表面における核酸の単離及び精製のための方法並びに手段
JP2008263978A (ja) * 1997-10-23 2008-11-06 Qiagen Gmbh 表面における核酸の単離及び精製のための方法並びに手段

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JP2008220377A (ja) * 1998-10-23 2008-09-25 Qiagen Gmbh 表面における核酸の単離及び精製のための方法並びに手段

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