JPH0432316B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、溶解炉の改良に関するものであり、
軽金属または鋳鉄の溶解に利用される。

（従来の技術） 従来の溶解炉として、第３図に示す様なものが
あり、このものは炉体２１内にバーナ２２および
補助バーナ２３が設けられ、炉体２１の一側に材
料装入口２４および出湯口２５が設けられ、該材
料装入口２４および出湯口２５にはそれぞれ開閉
蓋２６，２７が開閉自在に配設されている（例え
ば、実開昭57−44397号公報）。

（発明が解決しようとする課題） 従来の溶解炉において、材料装入口２４から材
料（図示せず）を装入し溶解する場合、溶湯の精
錬、脱ガス等によつて溶湯の鎮静化が得られず、
炉体２１内の溶湯温度が不均等になり、出湯に際
して所望温度の溶湯が得られにくいという問題点
がある。そこで、本考案はかかる問題点を解消す
るためになされたもので、溶湯の溶解温度の調節
が容易かつ簡単な溶解炉を提供するものである。

（課題を解決するための手段） 本発明は、炉体内を溶解室と保持室と汲出室と
に区画し、溶解室と保持室との間に昇降自在な第
１隔壁を設けると共に、保持室と汲出室との間に
昇降自在な第２隔壁を設け、さらに保持室の底部
には保持室を二分割する第３隔壁を固設した溶解
炉である。

（作用） 溶解室にて溶解精錬された溶湯が保持室に流入
すると、溶湯が第３隔壁に沿つて上昇し、保持室
および溶解室内を対流しながら所望温度に調製さ
れ、鎮静化した溶湯が汲出室に出湯する。

（実施例） 第１〜２図は本発明に係る溶解炉の一実施例で
あり、炉体１内が溶解室２と保持室３と汲出室４
とに区画され、溶解室２は材料を溶解精錬するた
めの室であり、溶解室２には材料を溶解精錬する
ためのバーナ５，５および材料装入口６が設けら
れ、材料装入口６には開閉自在な開閉蓋７が配設
され、溶解室２と保持室３との間には昇降自在な
第１隔壁８が設けられ、これらによつて材質に適
した精錬溶解が可能となる。

保持室３は溶解室２で溶解精錬した溶湯を流入
させ鎮静化して蓄え得るようにした室であり、保
持室３の天井には溶湯を所望温度に調製するため
の電気ヒータ９が設けられ、底部には溶解室２を
二分割し溶湯の流れを制御する第３隔壁１１が固
設され、さらに保持室３と汲出室４との間には昇
降自在な第２隔壁１０が設けられている。

汲出室４は保持室３によつて調製された溶湯を
汲み出すための室である。

第１隔壁８が下降した溶解室２内に材料装入口
６を介して材料（図示せず）を装入し溶解精錬を
行なつた後、第１隔壁８を上昇すると、溶湯が保
持室３内に流入する。該溶湯は電気ヒータ９によ
つて加熱されると共に、第３隔壁１１に沿つて上
昇し、保持室３および溶解室２内を対流して所望
温度に調製される。次いで、第２隔壁１０が上昇
すると、溶湯が汲出室４に流入し、汲出室４、保
持室３、および溶解室２が連通し、出湯する。し
かる後、第１〜２隔壁８，１０を下降し、材料装
入口６から溶解室２内に材料（図示せず）を装入
し再び溶解する。

（発明の効果） 本発明によれば、炉体内を隔壁によつて適宜区
画するので、溶解精錬および溶湯の鎮静化が行な
われ、しかも溶湯温度の調節が容易かつ簡単であ
り、鋳物に巣および湯回り不良等が発生せず、材
料および鋳物の材質管理が極めて容易である。

【図面の簡単な説明】

第１〜２図は本発明の実施例を示すもので、第
１図は水平断面図、第２は縦断面図、第３図は従
来の溶解炉を示す縦断面図である。 １……炉体、２……溶解室、３……保持室、４
……汲出室、８……第１隔壁、１０……第２隔
壁、１１……第３隔壁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 炉体内を溶解室と保持室と汲出室とに区画
   し、溶解室と保持室との間に昇降自在な第１隔壁
   を設けると共に、保持室と汲出室との間に昇降自
   在な第２隔壁を設け、さらに保持室の底部には保
   持室を二分割する第３隔壁を固設したことを特徴
   とする溶解炉。