JPH04322177A - 超音波アクチュエータ - Google Patents

超音波アクチュエータ

Info

Publication number
JPH04322177A
JPH04322177A JP3092193A JP9219391A JPH04322177A JP H04322177 A JPH04322177 A JP H04322177A JP 3092193 A JP3092193 A JP 3092193A JP 9219391 A JP9219391 A JP 9219391A JP H04322177 A JPH04322177 A JP H04322177A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
plate
driver
wave
vibrator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3092193A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2971971B2 (ja
Inventor
Kazue Hashimoto
和重 橋本
Tatsuya Araya
新家 達弥
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP3092193A priority Critical patent/JP2971971B2/ja
Publication of JPH04322177A publication Critical patent/JPH04322177A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2971971B2 publication Critical patent/JP2971971B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Position Or Direction (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波の波動エネルギ
ーを利用する超音波アクチュエータに係わり、特に、被
移動体のX軸およびY軸の2自由度のリニア駆動を、小
形の装置で精度よく行うことができ、しかも長ストロー
ク駆動を可能にするのに好適な超音波アクチュエータに
関する。
【0002】
【従来の技術】超音波振動を利用して物体をリニア移動
または回転させる超音波アクチュエータは、従来からつ
ぎのような各種構成のものが提案されている。
【0003】振動子により励振される所定の距離を有す
る複数の直線型形状の弾性体間を、結合子,共振子或る
いは圧電型振動子等で結合し、弾性体の屈曲振動によっ
て一方向進行波の表面波を発生させ、該表面波の振動エ
ネルギーにより物体を直進運動させるようにした小形・
軽量の表面波リニアモータの固定子(例えば、特開昭6
0−22478号公報)、また、複数個の電歪素子又は
磁歪素子を組合せて、弾性体内に組込構成した超音波振
動子と、一定の方向に移動する動体の一端面を相互に加
圧接触する位置に配置することにより、前記超音波振動
子の表面において励振される横波と縦波の合成された進
行波を、前記動体の一方向運動に変換し、物体を回転さ
せるようにした構成の超音波振動を利用したモータ装置
、および、一定方向に移動する動体を板状部材とし、該
板状部材の表面に単数または複数の弾性体を加圧接触さ
せ、該弾性体表面に2回路以上の磁歪又は電歪素子を固
定配置し、それぞれの回路に印加する高周波電圧の位相
をずらせることにより、弾性体表面において横波と縦波
が合成された進行波を形成して、前記板状部材を一定方
向に直進移動せしめるようにした超音波振動を利用した
リニアモータ装置(例えば、特開昭58−148682
号公報)、つぎに、作業軸部と、該作業軸部の一端を支
持する回転子と、該回転子の一つの周方向に配列され、
該回転子と超音波表面波モータを構成して上記回転子を
圧接把持する複数の固定子群とを有し、これら複数の固
定子群が、順逆方向に進行する表面波を発生して上記回
転子に所定方向の回転モーメントを付与する固定子と、
順逆方向に進行する表面波を発生して上記所定方向と交
叉する方向の回転モーメントを付与する他の固定子から
なることを特徴とする構成の調節ロボット等に使用され
る複数自由度関節装置(例えば、特開昭62−2283
92号公報)等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の超音波アク
チュエータのうち、表面波リニアモータの固定子は、固
定子に相当する棒状弾性体に一方向進行波の表面波を発
生させ、棒状弾性体上の移動子に直進運動をさせること
が可能であるが、本装置においては該移動子の運動方向
を、任意の進行方向に設定することができないため、本
装置単独ではXまたはYのいずれか一軸方向のみに限定
される。従って、これをX軸およびY軸の2自由度のリ
ニア駆動を可能にするためには、X軸用およびY軸用の
複数の装置を組合せる方法を採らざるを得ず、装置を小
形化することが困難な問題点を有していた。
【0005】つぎに、前記超音波振動を利用したリニア
モータ装置は、上記表面波リニアモータの固定子の場合
と同様に、弾性体表面における横波と縦波との合成され
た進行波を利用して板状部材を一定方向に直進移動させ
ることが可能であるが、本装置においても、板状部材の
運動方向を他の任意の進行方向へ設定することはできず
、このため、本装置単独ではXまたはYのいずれか一軸
方向のみに限定され、これをX軸およびY軸の2自由度
のリニア駆動を可能にするためには、X軸用およびY軸
用の複数の装置の組合せとなり、装置の小形化が困難と
いう問題点を有していた。
【0006】さらに、前記複数自由度関節装置は、固定
子が対となることで、超音波表面波モータの球体をなす
回転子の1自由度の回転を得ることができ、作業軸部を
揺動させるものであるから、固定子の対となる数を増す
ことにより回転子に複数自由度の回転をさせることが可
能になり、同時に作業軸部を複数方向に揺動させること
ができる。しかし、本構成は、複数自由度の駆動ではあ
っても、その駆動は回転子に回転モーメントを付与して
回転させる関節装置であり、X軸およびY軸の2自由度
のリニア駆動を可能にするためのものではない。従って
、本装置を使用してリニア駆動を可能にするためには、
別にさらにリニア駆動機構を必要とし、他の従来技術と
同様に装置の小形化が困難という問題点を有していた。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、
被移動体のX軸およびY軸の2自由度のリニア駆動を、
小形の装置で精度よく行うことができ、しかも長ストロ
ーク駆動を可能にすることができる超音波アクチュエー
タを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、本発明は、中心部を接続された長方形の相対する被振
動板とベース板とからなるケースと、前記被振動板とベ
ース板との間に、一端側を該ベース板に接着し、他端側
を前記被振動板と当接状態にしてX軸およびY軸方向に
それぞれ対向させて配置した2組の変位発生体と、該2
組の変位発生体と前記ケースとにより構成され、前記被
振動板のX軸およびY軸方向に進行波となる所定の固有
振動数の表面波を発生する振動子と、片面が前記被振動
板と接触し、他の片面が平滑面を有する平滑部材に支持
されて該平滑面上をXおよびYの各軸方向に移動可能な
板状の被移動体と、前記平滑部材を固定する下ベースと
、前記振動子を前記ベース板を介して固設するとともに
、前記被振動板を介して前記被移動体を平滑部材上に所
定の押圧力で押圧可能な上ベースと、前記振動子に前記
所定の固有振動数の表面波を発生させ該表面波により前
記被移動体を移動させるドライバーとを備える構成にし
たものである。
【0009】そして、前記振動子を構成する変位発生体
は、圧電素子であることが好ましく、また、前記上ベー
スと下ベースとのいずれか、または両方に、前記被移動
体のXおよびYの各軸方向の移動を該上下ベースの外部
に伝達可能な開口を設けることが望ましい。
【0010】また、前記ドライバーは、前記振動子のう
ち、X軸またはY軸のいずれか一方の対向する変位発生
体の電源をOFFにし、他方の変位発生体に位相のずれ
を予め設定した交流電圧を印加するとともに、バイアス
として直流成分を印加し、前記被振動板を所望の屈曲振
動モードとなる固有振動数にて励振可能に構成すること
が望ましく、そして、前記ドライバーは、前記振動子に
発生させる表面波を、X軸およびY軸の2方向に切り替
えて発生可能に構成するとよい。さらに、前記ドライバ
ーは、XおよびYの各軸方向の進行波となる所定の固有
振動数の表面波を、前記被振動板の形状・寸法に応じて
設定可能に構成することが好ましい。
【0011】
【作用】上記構成としたことにより、ドライバーを作動
して、前記2組の変位発生体のうち1組の電源をOFF
にし、他の組の変位発生体に交流電圧を印加すると、電
源をOFFにした組の変位発生体は振動せず縮められた
状態になり、交流電圧を印加した組の変位発生体にその
電圧に見合った振動が発生する。この場合、交流電圧を
印加した組の変位発生体に、被振動板を押し付けるよう
にバイアスとして直流成分を印加すると、交流成分の振
動により被振動板にその形状・寸法に応じた平板の屈曲
振動モードに従う振動を発生する。そして、前記交流電
圧を位相のずれを予め設定して印加することにより、被
振動板に楕円振動を発生させ進行波となる固有振動数の
表面波を発生する。この表面波の発生により、被振動板
に接触している被移動体は、該接触面における摩擦力を
介してX軸またはY軸のいずれか1軸方向へ平滑部材の
平滑面上を移動させられる。この場合、電源をOFFに
した組の変位発生体は振動せず縮められた状態になって
いるから、表面波の進行の妨げはなくそのエネルギーを
ロスすることなく被移動体を移動させられ、また、被移
動体の移動を可能にする被振動板と被移動体との接触面
における摩擦力は、被移動体を下ベースに固定されてい
る平滑部材上に、振動子を介して上ベースにより押圧し
ている押圧力により生じ、その値は押圧力の調整により
適宜に設定される。
【0012】上記移動方向と直交する他の軸方向への移
動は、電源をOFFにする組と、交流電圧を印加する組
とを上記と反対にして行えばよい。これは、前記ドライ
バーを切り替えることにより容易に可能となる。また、
この場合、被振動板が長方形のため、その屈曲振動モー
ドおよび進行波となる表面波の固有振動数は、ドライバ
ーにて上記と異なる最適値に設定されるから、その異な
る分だけ移動速度が上記と差を生ずる。
【0013】なお、前記ドライバーは、直交する2組の
変位発生体を同時に励振させることも可能で、この場合
には、振動モードはXおよびYの両軸に対する複合した
波動の屈曲振動モードになり、進行波となる固有振動数
の表面波をXおよびYの両軸間に発生させることができ
る。従って、X軸またはY軸のいずれか1軸方向への移
動に比べて表面波の進行エネルギーをロスし、その分だ
け移動効率は低下するが、印加する交流電圧および位相
のずれを適宜設定することにより、被移動体の移動方向
をX軸およびY軸の2自由度のみではなく、X,Y両軸
間の任意の方向に選定することが可能になる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図7を
参照して説明する。図1は圧電素子を使用した超音波ア
クチュエータの全体側断面図、図2は図1の1部を破断
した全体斜視図、図3は図1における振動子の斜視図、
図4は図3の振動子とドライバーとの接続状態を示す図
、図5は平板の各種振動モードを示す図、図6は表面波
による物体(平板)の移動原理説明図、図7は図1にお
ける被移動体の移動原理説明図である。
【0015】図1,図2において、1は長方形の被振動
板1aと、同じく長方形で被振動板1aに相対している
ベース板1bと、被振動板1aとベース板1bとの中心
部を接続する接続部1cとからなるケースで、ケース1
は例えば銅合金等を切削して形成される。2はケース1
の被振動板1aとベース板1bとの間に配設されている
複数の圧電素子で、圧電素子2は一端側をベース板1b
に接着剤等にて接着し、他端側を被振動板1aと当接状
態にして、X軸およびY軸の各方向にそれぞれ対向させ
て2組配置されている。3はケース1に該2組の圧電素
子2を組み込んでなる振動子である。振動子3は後述す
るドライバーにより振動させられ、該振動を被振動板1
aに伝達して、被振動板1aのXおよびYの各軸方向に
進行波となる所定の固有振動数の表面波を発生させるよ
うになっている。4は片面が被振動板1aと接触し、他
の片面が平滑面5aを有する平滑部材5に支持されてい
る板状の被移動体で、被移動体4は平滑面5a上をXお
よびYの直交する各軸方向に移動可能になっている。こ
こで、平滑部材5は摩擦係数の小さい材料、例えば、摩
擦係数が0.1程度のフッ素系樹脂等の高分子材が使用
される。6は平滑部材5を接着剤7等で固定する下ベー
ス、8は内部に振動子3をベース板1bを介してねじ9
により固設している上ベースで、上ベース8は被振動板
1aを介して被移動体4を平滑部材5上に所定の押圧力
で押圧できるように、下ベース6にボルト10で捩じ込
まれるようになっている。このボルト10の捩じ込みを
調整することにより、前記押圧力が適宜に設定可能にな
っている。なお、下ベース6および上ベース8は、例え
ばSUS等の鋼材で形成される。11は圧電素子2とケ
ーブル12で接続されたドライバーで、ドライバー11
は、圧電素子2に該圧電素子2が共振するように交流電
圧を印加し、振動子3に所定の固有振動数の表面波を発
生させ、被移動体4を所望の方向に所望量だけ移動させ
る駆動機構である。
【0016】本実施例におけるドライバー11は、振動
子3の2組の圧電素子2うち、X軸またはY軸のいずれ
か一方の組の圧電素子2b,2bの電源をOFFにし、
他方の組の圧電素子2a,2aに予め設定されている位
相のずれた交流電圧を印加するとともに、バイアスとし
て直流成分を印加することができるように構成されてお
り、また、振動子3に発生させる表面波を、X軸および
Y軸の2方向に切り替えて発生可能であるとともに、被
振動板1aの形状・寸法に応じて設定可能に構成されて
いる。
【0017】図3は振動子3の一例を示す外観図で、振
動子3が、長方形の相対する被振動板1a,ベース板1
bおよび中心部を接続する接続部1cからなるケース1
と、被振動板1aとベース板1bとの間の周辺部に、X
軸およびY軸の各方向に対向させて配置した2組で計4
個の圧電素子2a,2a,2b,2bとを組み込んで構
成される状態を示している。各圧電素子2a,2a,2
b,2bは、ケーブル12を介してドライバー11より
交流電圧を印加されると、図4に示す矢印aまたはbの
方向に共振周波数で振動させられるようになっている。
【0018】図6の表面波による物体(平板)の移動原
理説明図において、21は弾性体からなる板状のステー
タ、22はステータ21上に載置されている弾性体から
なる移動体である。いま、ステータ21を図示しない振
動源により振動させると、ステータ21の表面の粒子は
、縦波成分の振動と横波成分の振動との合成された図に
Cで示す楕円運動の波動を行い、図に矢印Bで示す方向
に伝搬する表面波を発生する。この状態で移動体22を
ステータ21上に適宜の押圧力で押圧すると、移動体2
2は両者の接触面の摩擦力により図に矢印Aで示す方向
(Bと反対方向)に移動させられることになる。
【0019】図7に示す上記図6の原理に基づく本発明
の移動原理説明図において、前記図6におけるステータ
21上に発生した表面波を、或る一定の方向へ進行する
進行波とするためには、図7に示す相対する圧電素子2
a,2aを位相をずらした状態で励振する必要がある。 これは、位相をずらして振動させることにより、圧電素
子2a,2aの発生する上下方向の振動エネルギーから
左右(進行)方向の振動エネルギーを引き出し、この上
下方向振動成分と左右(進行)方向振動成分とが合成さ
れて被振動板1aに進行波となる楕円振動Cを形成する
からである。このため、圧電素子2a,2aは、ドライ
バー11により位相のずれを予め設定した交流電圧が印
加され、楕円運動Cの波動から矢印Bで示す方向に伝搬
する表面波を発生し、被移動体4を被振動板1aとの接
触面の摩擦力を介して矢印Aで示す方向(Bと反対方向
)に移動させられることになる。
【0020】ここで、被振動板1aは、その形状・寸法
により独自の複数の振動モードを有している。従って、
これらの各種振動モードの中から進行波となり得るもの
を選択し、その振動モードの固有振動数fで励振させな
ければならない。図5に示すように、平板には各種の固
有振動数f1,f2,……f6に応じた振動モードが存
在しているが、本実施例においては被振動板1aを固有
振動数f4で示す振動モードで励振させることとし、ケ
ース1における被振動板1aとベース板1bとの接続部
1cの位置を、図に鎖線で示す節線13上にくるように
配置して振動モードの屈曲振動が乱れないようにしてい
る。
【0021】上記構成により、ドライバー11を作動し
て、2組の圧電素子のうち、例えば、Y軸方向に相対す
る圧電素子2b,2bの電源をOFFにし、X軸方向に
相対する圧電素子2a,2aに交流電圧を印加すると、
電源をOFFにした圧電素子2b,2bは振動せず縮め
られた状態になり、一方、交流電圧を印加した圧電素子
2a,2aにその電圧に見合った振動が発生する。この
場合、交流電圧を印加した圧電素子2a,2aに、被振
動板1aを押し付けるようにバイアスとして直流成分を
印加する。被振動板1aには交流成分の振動により図5
の固有振動数f4で示す振動モードに従う振動を発生す
る。そして、前記交流電圧を位相のずれを予め設定して
印加することにより、被振動板1aに楕円振動を発生さ
せ進行波となる表面波を発生する。この表面波の発生に
より、被振動板1aに接触している被移動体4は、接触
面における摩擦力を介してX軸方向へ平滑部材5の平滑
面5a上を移動させられる。この場合、電源をOFFに
した圧電素子2b,2bは振動せず縮められた状態にな
っているため、表面波の進行は一切妨げられず、そのエ
ネルギーをロスすることなく伝搬させることができる。 従って、ドライバー11により高精度で制御可能な電圧
制御を行うことにより、被移動体4を高い精度で移動さ
せることが可能になる。また、被振動板1aと被移動体
4との接触面における摩擦力は、被移動体4を下ベース
6に固定されている平滑部材5上に、振動子3を介して
上ベース8により押圧している押圧力により生じ、その
値はボルト10による押圧力の調整により適宜に設定可
能であるが、この摩擦力は、常に被移動体4の停止トル
クとして作用しているため、該摩擦力より大きい外乱で
ない限り停止精度が確保される利点を有しており、しか
も該停止精度の確保には電力を要しない利点がある。
【0022】一方、Y軸方向への移動は、圧電素子2a
,2a側の電源をOFFにし、圧電素子2b,2b側に
交流電圧を印加して上記と同様に行えばよい。これは、
ドライバー11を切り替えることにより容易に可能であ
る。従って、上記X軸方向の移動およびY軸方向の移動
を、小形の装置で精度よく行うことが可能になり、そし
て、両方向のリニア駆動とも、ドライバー11により前
記進行波を連続的に供給することで長ストロークの送り
が可能になる。また、この場合、被振動板1aが長方形
のため、その屈曲振動モードおよび進行波となる表面波
の固有振動数fは、ドライバー11にてX軸移動の場合
と異なる値に設定されるから、その異なる分だけ移動速
度が上記と差を生ずることになる。
【0023】つぎに、図2に示すように、上ベース8に
被移動体4の移動を外部に伝達するためのX軸方向の開
口8aおよびY軸方向の開口8bを設け、該開口8a,
8bに被移動体4のX軸方向の端面4aおよびY軸方向
の端面4bをそれぞれ位置させると、図示していないが
、該端面4a,4bにブロックを介してハンドを容易に
取り付けることができる。このため、ハンドにより把持
するワークの位置を、所定の基準点から計測して検出す
るTVカメラ等の位置検出機能を付加するだけで、X軸
およびY軸の2自由度の位置決めを、高精度で、しかも
自動化可能なシステムとして容易に実現することが可能
になる。
【0024】なお、図示していないが、被移動体4の移
動を外部に伝達するための開口を、下ベース6側の例え
ば中央部に設け、被移動体4の下面に取付けたハンド装
着用のブロックを該開口から突出させ、該ブロックの先
端部にハンドを取り付ける構成にした2自由度位置決め
システムも可能であり、さらに、上ベース8および下ベ
ース6の両方に開口を設け、それぞれにハンドを取り付
ける構成にした位置決めシステムにすることも可能であ
る。
【0025】なお、ドライバー11は、直交する2組の
圧電素子2a,2a,2b,2bを同時に励振させるこ
とも可能である。ただしこの場合には、振動モードはX
およびYの両軸に対する複合した波動の屈曲振動モード
になり、進行波となる固有振動数fの表面波をXおよび
Yの両軸間に発生させることになる。従って、X軸また
はY軸のいずれか1軸方向への移動に比べて表面波の進
行エネルギーをロスし、その分だけ移動効率は低下する
が、印加する交流電圧および位相のずれを適宜設定する
ことにより、被移動体4の移動方向をX軸およびY軸の
2自由度のみに限定されることなく、X,Y両軸間の任
意の方向に選定することが可能になる。
【0026】上記実施例は、圧電素子2を使用する場合
について説明したが、圧電素子2に代えて磁歪素子を使
用してもほぼ同様の作用・効果を奏することが可能であ
る。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、被移動体
のX軸およびY軸の2自由度のリニア駆動を、小形かつ
軽量の装置で精度よく行うことができ、しかも長ストロ
ーク駆動を可能にすることができる効果を奏するほか、
各自由度に対する停止精度の確保、2自由度位置決めシ
ステムの構築等を容易に行うことが可能等の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の圧電素子を使用した超音波
アクチュエータの全体側断面図である。
【図2】図1の1部を破断した全体斜視図である。
【図3】図1における振動子の斜視図である。
【図4】図3の振動子とドライバーとの接続状態を示す
図である。
【図5】平板の各種振動モードを示す図である。
【図6】表面波による物体(平板)の移動原理説明図で
ある。
【図7】図1における被移動体の移動原理説明図である
【符号の説明】
1…ケース、1a…被振動板、1b…ベース板、1c…
接続部、2,2a,2b…圧電素子、3…振動子、4…
被移動体、5…平滑部材、5a…平滑面、6…下ベース
、8…上ベース、8a,8b…開口、10…ボルト、1
1…ドライバー、12…ケーブル。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心部を接続された長方形の相対する被振
    動板とベース板とからなるケースと、前記被振動板とベ
    ース板との間に、一端側を該ベース板に接着し、他端側
    を前記被振動板と当接状態にしてX軸およびY軸方向に
    それぞれ対向させて配置した2組の変位発生体と、該2
    組の変位発生体と前記ケースとにより構成され、前記被
    振動板のX軸およびY軸方向に進行波となる所定の固有
    振動数の表面波を発生する振動子と、片面が前記被振動
    板と接触し、他の片面が平滑面を有する平滑部材に支持
    されて該平滑面上をXおよびYの各軸方向に移動可能な
    板状の被移動体と、前記平滑部材を固定する下ベースと
    、前記振動子を前記ベース板を介して固設するとともに
    、前記被振動板を介して前記被移動体を平滑部材上に所
    定の押圧力で押圧可能な上ベースと、前記振動子に前記
    所定の固有振動数の表面波を発生させ該表面波により前
    記被移動体を移動させるドライバーとを備えたことを特
    徴とする超音波アクチュエータ。
  2. 【請求項2】前記振動子を構成する変位発生体が、圧電
    素子である請求項1記載の超音波アクチュエータ。
  3. 【請求項3】前記上ベースと下ベースとのいずれか、ま
    たは両方に、前記被移動体のXおよびYの各軸方向の移
    動を該上下ベースの外部に伝達可能な開口を設けてなる
    請求項1記載の超音波アクチュエータ。
  4. 【請求項4】前記ドライバーが、前記振動子のうち、X
    軸またはY軸のいずれか一方の対向する変位発生体の電
    源をOFFにし、他方の変位発生体に位相のずれを予め
    設定した交流電圧を印加するとともに、バイアスとして
    直流成分を印加し、前記被振動板を所望の屈曲振動モー
    ドとなる固有振動数にて励振可能に構成されてなる請求
    項1記載の超音波アクチュエータ。
  5. 【請求項5】前記ドライバーが、前記振動子に発生させ
    る表面波を、X軸およびY軸の2方向に切り替えて発生
    可能である請求項1または4記載の超音波アクチュエー
    タ。
  6. 【請求項6】前記ドライバーが、XおよびYの各軸方向
    の進行波となる所定の固有振動数の表面波を、前記被振
    動板の形状・寸法に応じて設定可能である請求項1,4
    または5記載の超音波アクチュエータ。
JP3092193A 1991-04-23 1991-04-23 超音波アクチュエータ Expired - Lifetime JP2971971B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3092193A JP2971971B2 (ja) 1991-04-23 1991-04-23 超音波アクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3092193A JP2971971B2 (ja) 1991-04-23 1991-04-23 超音波アクチュエータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04322177A true JPH04322177A (ja) 1992-11-12
JP2971971B2 JP2971971B2 (ja) 1999-11-08

Family

ID=14047609

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3092193A Expired - Lifetime JP2971971B2 (ja) 1991-04-23 1991-04-23 超音波アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2971971B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016040990A (ja) * 2014-08-13 2016-03-24 セイコーエプソン株式会社 圧電駆動装置、ロボット、及び、それらの駆動方法
US9893651B2 (en) 2014-01-16 2018-02-13 Canon Kabushiki Kaisha Linear vibration-wave motor

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9893651B2 (en) 2014-01-16 2018-02-13 Canon Kabushiki Kaisha Linear vibration-wave motor
JP2016040990A (ja) * 2014-08-13 2016-03-24 セイコーエプソン株式会社 圧電駆動装置、ロボット、及び、それらの駆動方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2971971B2 (ja) 1999-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5200665A (en) Ultrasonic actuator
US6081063A (en) Ultrasonic motor and electronic apparatus having ultrasonic motor
JPH0117354B2 (ja)
KR20090105683A (ko) 전방향성 선형 압전초음파모터
EP0718899A2 (en) Vibration actuator
JPH04322177A (ja) 超音波アクチュエータ
JPS59185180A (ja) 超音波モ−タ
KR100530867B1 (ko) 복합 압전선형 초음파모터
JPH01264582A (ja) 超音波リニアモータ
JP2004304963A (ja) 圧電アクチュエータ
KR100712591B1 (ko) 전방향성 초음파 압전 액츄에이터 시스템
JPH02188169A (ja) 超音波モータ
JPH0223070A (ja) リニア型超音波モータ
JPH08242592A (ja) 超音波アクチュエータ
JP4128248B2 (ja) 超音波モータ
JPH08149862A (ja) 超音波振動子
JPH05316756A (ja) 超音波振動子およびこの振動子を有する駆動装置
JP2632897B2 (ja) 振動波駆動装置
JPH0386087A (ja) アクチュエータ
JP2004312814A (ja) 稼働装置および電気機器
JPH03118780A (ja) 超音波モータ
JPS63214381A (ja) 超音波振動子とその駆動制御方法
JPH07110143B2 (ja) 平面型超音波アクチュエータ
JPS63110968A (ja) 超音波リニアモ−タ
JPH02168868A (ja) 複数自由度アクチュエータ