JPH04320977A - 部分放電位置標定方法 - Google Patents

部分放電位置標定方法

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JPH04320977A
JPH04320977A JP9307591A JP9307591A JPH04320977A JP H04320977 A JPH04320977 A JP H04320977A JP 9307591 A JP9307591 A JP 9307591A JP 9307591 A JP9307591 A JP 9307591A JP H04320977 A JPH04320977 A JP H04320977A
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JP
Japan
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partial discharge
sensor
sensors
electrode
frequency
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JP9307591A
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English (en)
Inventor
Ko Fukunaga
香 福永
Susumu Takahashi
享 高橋
Masayuki Tan
丹 正之
Hajime Takehana
竹鼻 始
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力ケーブルの絶縁体
内部及び絶縁体−導体界面で発生する部分放電(Par
tial Discharge ;PD)を検出し、そ
の部分放電の発生位置を認識する部分放電標定方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】部分放電は固体絶縁体の破壊前駆現象と
して発生するため、これを活線下で検出することにより
、超高圧ケーブルシステムの事故を未然に防止できると
共に、その発生個所がジョイント内部か又はケーブル側
であるか等を認識できれば、交換すべき故障部位を容易
に標定することができる。
【0003】従来の部分放電測定方法としては、以下に
示すものがある。
【0004】先ず、部分放電が発生した場合の弾性波の
遅れ時間から発生点を算出するアコースティックエミッ
ション法による部分放電発生位置の推定方法がある(特
開平1−185458)。
【0005】また、ケーブル中で発生する放電パルスを
計測するための同調増幅器の共振周波数を変化させて最
も感度が良くなる周波数から放電発生点を決定する方法
も提案されている(特開平2ー203283)。
【0006】更に、放電発生時に発生する絶縁体の分解
生成ガスの相違により、放電発生個所を決定する方法も
ある(特開平2ー30672)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来の部分放電位置測定方法においては、以下に示す
欠点がある。
【0008】先ず、アコースティックエミッション法に
よる部分放電位置の推定方法においては、種々の条件下
で弾性波を検出するということが困難である。一般的に
、弾性波は減衰が大きい上に、指向性が強く、1個のセ
ンサで観測可能な長さはケーブルの長手方向に約10c
mである。また、ケーブルは円筒状であるため、センサ
の取り付け位置よりその周方向に90℃偏位した位置で
放電が発生した場合には、この放電の検出が極めて困難
である。仮に、多数のセンサを使用して放電直下で放電
を検出することができたとしても、アコースティックエ
ミッションの感度自体が電気的な検出方法と比して1桁
以上低い。このため、発生点の決定に使用する信号自体
が検出困難であり、この方法は実用性が低い。
【0009】また、同調増幅器の共振周波数を最も感度
が良くなるように調整してその周波数から放電発生点を
決定する方法は、この周波数帯域が数百KHzのオーダ
ーであり、この帯域が外部ノイズが多い領域であるとい
う欠点を有する。このため、この方法は検出感度が悪く
、実用的ではない。
【0010】更に、分解生成ガスの相違により放電発生
個所を決定する方法は、ガスの抽出方法及び分析迄の保
管方法に厳重な注意を払う必要があり、電力ケーブルの
常時監視等のリアルタイム測定が不可能であるため、活
性診断には不向きである。
【0011】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、活線下で部分放電の発生個所を高精度で把
握することができる部分放電位置標定方法を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る部分放電位
置標定方法は、電力ケーブルの絶縁性の被覆層上に設け
られる電極と、この電極の前記外側導電層に対する結合
容量に直列に接続されて共振特性を呈するインダクタン
スとを備えたセンサを前記電力ケーブルの複数個所に設
け、部分放電発生時に所定のトリガポイントから少なく
とも2個のセンサにて部分放電信号が検出されるまでの
時間差を求め、この時間差に基づいて部分放電位置を標
定することを特徴とする。
【0013】
【作用】部分放電パルスは、広帯域信号であり、分布定
数回路である電力ケーブルを導体間及び大地を帰路とし
て伝播する進行波となる。本願発明者等は、この点に着
目し、部分放電パルスによって生じ、外側導電層を伝播
する進行信号波の高周波成分を被覆層上から検出するよ
うにした。即ち、前記被覆層の外側に電極を設けこの電
極に更にコイル等のインダクタンス要素を接続し、この
インダクタンス要素を介して信号を取り出す。この場合
、前記電極の前記被覆層を挟んで対峙する前記外側導電
層に対する結合容量(高域通過フィルタとしてのコンデ
ンサ、即ちハイパスコンデンサとして機能する)と前記
インダクタンス要素との直列回路が共振特性を呈し、こ
の直列共振回路は適宜のQ(クォリティファクタ:共振
の強さ)値にて、所要の周波数帯域の信号に共振し、所
要の周波数帯域の信号を選択的に増幅し得る高周波共振
回路を形成する。
【0014】本発明によれば、部分放電発生の際に外側
金属層から接地に向かう進行波の高周波成分を、被覆層
を介して高周波共振回路により検出する方式であるため
、電力ケーブル又は接続部の被覆層上にセンサを装着す
るだけでセッティングが完了する。このため、布設後の
ケーブル及び接続部に容易に設置することができ、活線
状態下での測定も容易に行うことができる。
【0015】また、本発明では外側金属層を伝播する進
行波を検出する方式を用いているから、外側金属層を非
接地状態にする必要がない。このため本発明は、接続部
等の形式によって適用を限定されたり、安全性が低下し
たりする等の問題は発生しない。
【0016】而して、部分放電発生時に、大地を帰路と
して被覆層を伝播するパルス電流を電力ケーブルの被覆
層上に装着した共振型のセンサにより検出すると、信号
発生時からこの信号が各センサで検出される迄に、ns
オーダーの時間差が存在する。そこで、本発明において
は、前述の活線下で部分放電を検出できるセンサを電力
ケーブルの少なくとも2個所に設置し、特定のトリガポ
イントから各センサにて信号が検出される迄の時間差t
1−t2を求め、この時間差から部分放電の発生位置を
算出する。これにより、例えば、ジョイントのどの部分
で部分放電が発生しているかということを把握すること
ができる。
【0017】なお、トリガポイントはライン同期とする
ことにより、常に電源周波数に同期してトリガをかける
ことができる。また、外部に一定のトリガソースを設け
ることもできる。
【0018】また、前記センサから取り出す周波数成分
が5MHz以下であると、モータ及び発電機等の機械的
要素による外部ノイズの影響を受け易く、また、60M
Hz以上では、放送帯域の影響を受ける。このため、セ
ンサから取り出す周波数成分としては、5 MHz乃至
60MHzが好ましい。但し、部分放電は広帯域の信号
であり、あまり狭い帯域の信号のみを高い増幅度で検出
しても充分な感度は得られず、前記周波数範囲内の広い
帯域の信号を適切な増幅度で検出することが望ましい。 この点で、本発明の容量(コンデンサ)とインダクタン
スとの直列共振回路は、可変インダクタンスを使用した
り、可変抵抗を直列に接続することにより、共振周波数
及びQ値を任意に変えることができる。例えば、試料の
サイズ等によって部分放電パルスに含まれる周波数成分
に若干の変動があってもそれに対応できる。
【0019】また、ケーブル事故は、その殆どが接続部
又は終端部で生ずる事故であることが知られている。こ
のため、前記センサを電力ケーブルの接続部又は終端部
の付属品に装着することにより、それらの品質保証及び
保守点検が可能になる。
【0020】更に、本発明は、外側金属層上を伝播する
進行波を検出する方式を採用しているため、数mにわた
る監視が可能である。このため、電力ケーブルの接続部
など、複数の検出手段を所定の間隔で設置し、これらの
検出手段からの出力を集中監視するように構成すると、
部分放電の発生箇所を検知することができ、事故発生の
未然防止及び故障箇所の特定を容易に行うことができる
【0021】
【実施例】以下、添付の図面を参照して、本発明の実施
例について説明する。
【0022】図1は、本発明の第1の実施例に係るPD
検出装置の構成を示すブロック図である。
【0023】この装置は、部分放電を検出すべき電力ケ
ーブル1に取り付けられた2個のセンサ6a,6bと、
このセンサ6a、6bの出力を夫々増幅する広帯域増幅
器7a,7bと、この広帯域増幅器7a,7bの出力に
対して、夫々アベレージング等の信号処理を施すディジ
タイジングオシロスコープ8a,8bと、このディジタ
イジングオシロスコ−プ8a,8bの信号が入力される
信号処理装置9とにより構成されている。
【0024】検出対象である電力ケーブル1は、例えば
275 kVのCVケーブルで、図2に示すように、中
心から順次、内部導体11、内部半導電層12、ケーブ
ル絶縁体(XLPE:cross−linked po
lyethylene 〜架橋ポリエチレン)13、外
側金属層としての金属遮蔽層14及び被覆層としてのプ
ラスチックシース15を同軸配置して形成されている。 この電力ケーブル1は、図1に示すように、所定の長さ
になるように、接続部4を介して複数本接続され、その
終端部2a,2bの内部導体11が、高圧電源線3に接
続される。また、この電力ケーブル1の金属遮蔽層14
は、終端部2a,2b及び接続部4等において適宜接地
されている。
【0025】センサ6a,6bは、電力ケーブル1のプ
ラスチックシース15の外周に装着されている。
【0026】図3及び図4は、電力ケーブル1に装着さ
れたセンサ6(センサ6a,6b)を示す夫々断面図及
び斜視図である。
【0027】電力ケーブル1のプラスチックシース15
の外周には、導電性塗料又は金属テープ等で形成された
電極21が全周にわたって設けられている。この電極2
1は、電力ケーブル1に装着された絶縁筒22、真鍮筒
23及びその外周を覆う鉛テープ24によって形成され
たシールド容器内に収容されている。真鍮筒23には、
例えばBNCコネクタ等の同軸コネクタ25が取り付け
られており、この同軸コネクタ25の内部導体と電極2
1との間にインダクタンス要素としてのコイル26が接
続されている。このコイル26も前記シールド容器内に
収容されている。前記シールド容器は電力ケーブル1の
金属遮蔽層14が接続される接地線と接続される。
【0028】次に、このように構成された装置を使用す
る部分放電位置標定方法の動作について説明する。
【0029】先ず、センサ6による部分放電の検出動作
について説明する。
【0030】電力ケーブル1の等価回路は図5に示すよ
うな回路と考えるのが一般的である。即ち、内部導体1
1、金属遮蔽層14及び終端部2a,2b及び接続部4
の接地線は、RL直列回路となる。内部導体11と金属
遮蔽層14とは、両者の間に介在するケーブル絶縁体1
3を介して容量結合されている。また、検出部Dは、セ
ンサ6の電極21と電力ケーブル1のプラスチックシー
ス15とにより決定される結合容量と、この容量に直列
に設けられたコイル26のインダクタンスと、測定器の
入力インピーダンスとから構成される。電極21による
結合容量は例えば電極21のケーブル長手方向の長さに
より調節することができる。
【0031】ケーブル絶縁体13内で部分放電が発生す
ると、それによって生じたパルス的な電流は、図中i2
 ,i2 ′,…で示す同軸モードと、同図中i1 ,
  i1 ′,i3 ,i3 ′で示す大地帰路モード
とに別れて伝播する。これにより、検出部Dには、i1
 +i1 ′又はi3+i3′に示す電流が流れるので
、この電流をセンサ6(センサ6a,6b)が検出する
ことになる。
【0032】本実施例では、共振特性を得るために特殊
な素子を用いるのではなく、センサ6の内部に簡単で且
つ小さな(1cm3程度)コイル26を設け、このコイ
ル26をプラスチックシース15の外周に被着した電極
21と同軸コネクタ25の内部導体と電極21との間に
接続することにより、電極21による結合容量とコイル
26のインダクタンスとの直列共振回路を形成している
。 このように直列共振の場合、検出部Dの抵抗成分の変化
による共振点の変化は生じないので、容量C及びインダ
クタンスLの選定により、Q値のみを適切に調整するこ
とができる。また、前記抵抗成分の抵抗値を適宜選定す
れば、検出周波数帯域にある程度の幅をもたせることが
でき、広帯域の部分放電信号成分の分布する周波数領域
のうちノイズが少ない全領域をカバーできるようにする
ことができる。即ち、ノイズの少ない広い周波数領域に
対する共振特性を利用して部分放電信号を高感度に検出
することができる。従って、簡単な構成で、容易に良好
なS/N比を得ることができる。
【0033】次に、上述の如くして検出した部分放電を
示す信号から、信号処理装置9にて部分放電位置を標定
する方法について説明する。
【0034】図6に示すように、接続部(ジョイント)
4内で部分放電が発生した場合に、その発生位置とセン
サ6a及びセンサ6bとの間の距離を夫々x1及びx2
とする。そして、図7に示すように、印加電圧の印加開
始時点をトリガポイントt0とする。そうすると、放電
発生位置からx1及びx2だけ離隔したセンサ6a,6
bには、トリガポイントt0から、パルス伝播時間に依
存した時間だけ遅れて放電パルスが検出される。
【0035】図8は横軸にパルス伝播時間(ns)をと
り、縦軸に部分放電発生位置からセンサ迄の距離(m)
をとって、両者の関係を示すグラフ図である。但し、こ
の図8のデータは6kVCVケーブルについてのもので
ある。この図8から明らかなように、放電発生位置とセ
ンサとの間の距離と、パルス伝播時間との間には、パル
ス伝播速度v=260m/μsを比例定数として比例関
係が存在する。
【0036】そこで、各センサ6a、6bがこのパルス
を検出した時点を夫々t1,t2とすると、即ち、セン
サ6a、6bの検出信号波形を示すオシロスコープ上に
夫々t1,t2の時点で波形が現れたとすると、パルス
の伝播速度をv、センサ間の距離をLとしてこれらの数
値の間に下記数式1乃至3にて示す関係が存在する。
【0037】
【数1】v(t1−t0)=x1
【0038】
【数2】v(t2−t0)=x2
【0039】
【数3】x1+x2=L これにより、x1,x2は下記数式4,5により求めら
れる。
【0040】
【数4】x1={L−v(t2−t1)}/2
【004
1】
【数5】x2=L−x1 なお、トリガポイントt0は、図7に示すように、印加
電圧に同期させても良いし、又は外部発振器を使用して
設定しても良い。
【0042】一方、放電が接続部4内で発生した場合は
、数式3の替わりに下記数式6を使用すれば良い。
【0043】
【数6】±(x1−x2)=L このようにして、トリガポイントt0から、各センサ6
a,6bが信号を検出する迄の時間差t1−t0,t2
−t0を測定することにより、部分放電の発生位置を標
定することができる。
【0044】本発明は、上記実施例のように、センサ6
a,6bを接続部4を挟んで設ける場合に限らず、長尺
ケーブルの場合には、例えば数mおきに夫々センサを配
置することにより、部分放電位置の評定が可能である。
【0045】例えば、図10に示すように、センサAか
ら3.5m、センサBから2mのセンサA、B間の位置
で放電が発生した場合に、図11に示すように、センサ
Aでは12ns、センサBでは7.7nsだけ遅れて信
号を検出し、両者には時間差が存在する。換言すれば、
この時間差から部分放電位置を検出することができる。
【0046】なお、本実施例によるセンサ6の特性を詳
細に調べるため、コイル26のインダクタンスL及び電
極21の結合容量Cの値を種々選定した場合の共振周波
数及びQ値を概算したところ、インダクタンスLが1μ
Hで容量Cが 2.8pFの場合は共振周波数が95.
1MHzでQ値が11.9、インダクタンスLが1μH
で容量Cが12.5pFの場合は共振周波数が45.0
MHzでQ値が5.65、インダクタンスLが1μHで
容量Cが20pFの場合は共振周波数が35.6MHz
でQ値が4.47、インダクタンスLが1μHで容量C
が50pFの場合は共振周波数が22.5MHzでQ値
が2.82、及びインダクタンスLが20μHで容量C
が50pFの場合は共振周波数が5.0MHzでQ値が
12.6なる値が得られた。また、部分放電パルスの信
号成分の周波数特性を確認するために一発パルスをディ
ジタルオシロスコープで時間軸を拡大し、減衰振動波形
の周波数を求めたところ、共振周波数とほぼ一致するこ
とが確かめられた。従って部分放電パルスは本実施例の
共振作用によって効果的に測定されることは明かである
【0047】また、上述のインダクタンスL及び結合容
量Cの値の組み合わせについて、印加電圧4kVでの観
測パルス数を実験により計測し、平衡ブリッジ法(先に
述べた同調式と同様に活線に対しては使用できないが現
存する部分放電の検出方法において最も高感度のもの)
との比較換算による検出限界を求めたところ、インダク
タンスLが1μHで容量Cが2.8 pFの場合(共振
周波数95.1MHz)は10サイクル(検出限界8.
70pC)、インダクタンスLが1μHで容量Cが12
.5pFの場合(共振周波数45.0MHz)は26サ
イクル(検出限界1.50pC)、インダクタンスLが
1μHで容量Cが20pFの場合(共振周波数35.6
MHz)は28サイクル(検出限界1.98pC)、イ
ンダクタンスLが1μHで容量Cが50pFの場合(共
振周波数22.5MHz)は15サイクル(検出限界3
.30pC)、及びインダクタンスLが20μHで容量
Cが50pFの場合(共振周波数5.0 MHz)は8
サイクル(検出限界15. 0 pC)なる値が得られ
た。
【0048】上述した同一印加電圧のときの出力特性か
ら測定感度を比較すると、インダクタンスLが1μH、
容量Cが12.5pFの組み合わせ(45MHz)の場
合が最も良いようであるが、インダクタンスLが1μH
、容量Cが20pF(35.6MHz)もほとんど差は
なかった。共振のQ値はL1/2に比例し、C1/2に
反比例することから、インダクタンスLが同一ならば容
量CがCの小さい方が狭帯域になる。厳密にはこの点も
考慮して電力ケーブルに合わせて最適な値を算出しリー
ド線のインダクタンスL等の影響も考慮することが望ま
しい。しかしながら、30〜50MHz近傍ではほとん
ど差がなく良好な測定が行えることと、部分放電そのも
のの大きさ等がばらつくことから、厳密に最適値を算出
する必要性は高くない。
【0049】本実施例のセンサ6の特性を更に詳細に検
討するため、部分放電の印加電圧特性を上述した平衡ブ
リッジ法及び本実施例によるセンサ6を用いて測定した
。図12(a)は平衡ブリッジ法におけるパルス一発あ
たりの放電電荷量Δq(1サイクル中の平均値)及び1
サイクルあたりの発生頻度nの印加電圧に対する特性、
図12(b)は本実施例によるセンサ6におけるパルス
一発あたりの出力信号電圧Δv(1サイクル中の平均値
)及び1サイクルあたりの発生頻度nの印加電圧に対す
る特性、図13(a)は平衡ブリッジ法における1サイ
クルあたりの総放電電荷量Σqの印加電圧に対する特性
、そして図13(b)は本実施例によるセンサ6におけ
る1サイクルあたりの出力信号の総和電圧Σv及び1サ
イクルあたりの発生頻度nの印加電圧に対する特性を夫
々示す。これらの測定結果より、印加電圧の上昇に比例
して、1サイクルあたりの総放電電荷量Σq又は出力信
号の総和電圧Σvが増大(パルス一発あたりの放電電荷
量Δq又は出力信号電圧Δvは若干減少、1サイクルあ
たりの発生頻度nは増大)するという、内部部分放電特
有の傾向が両者ともほぼ対応して現れることが確認され
た。
【0050】勿論、本実施例の装置では、電極21がシ
ールド容器によってシールドされているので、周囲のノ
イズの影響を受けずに、広帯域の部分放電パルスを検出
することができる。
【0051】なお、本願発明者等は、本実施例の装置を
使用して電力ケーブル1のAC破壊試験を行った。その
結果、破壊電圧へ至るまでは、何らのパルスも観測され
なかったが、破壊電圧まで昇圧した直後から部分放電パ
ルス波形が観測され、約2分後に破壊した。このように
、本実施例の装置は、充分な破壊予知性能を有している
。なお、この試験において、破壊点は、センサ6から3
m離れており、今回得られた出力電圧が十分に大きいこ
とから、更に長距離にわたる監視が可能であると考えら
れる。
【0052】上述のように、本実施例に係る共振型PD
検出装置の検出部は、実験結果からみても非常に優れた
検出部であり、(1) 共振特性を持っているため部分
放電パルスの任意の周波数の高周波成分を効果的に増幅
することができ、(2) Q値が比較的低いため、観測
周波数帯域を広くとることができるという特徴を有して
いる。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、共
振型部分放電センサを少なくとも2個電力ケーブルに設
置し、2個のセンサにて部分放電信号が検出された時点
の時間差から部分放電位置を認識することができるので
、活線下で放電発生と同時にその発生個所を把握するこ
とができる。この共振型部分放電センサは、ノイズの影
響を受け難く、また活線下で部分放電を検出することが
できるという優れた特性を有するので、本発明は活線下
で且つ高精度で部分放電位置を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る部分放電位置標定
方法を示すブロック図である。
【図2】電力ケーブルの構造を示す断面図である。
【図3】センサの構造を示す断面図である。
【図4】センサの装着状態を示す斜視図である。
【図5】電力ケーブル及び検出系の等価回路図である。
【図6】本実施例方法の放電位置標定原理を示す図であ
る。
【図7】検出信号を示す波形図である。
【図8】センサ迄の距離とパルス伝播時間との関係を示
すグラフ図である。
【図9】本発明の他の実施例方法の放電位置標定原理を
示す図である。
【図10】本発明の更に他の実施例方法の放電位置標定
原理を示す図である。
【図11】本実施例方法におけるパルス検出遅れを示す
グラフ図である。
【図12】平衡ブリッジ法と本発明にて使用するセンサ
による部分放電の印加電圧特性を示すグラフ図である。
【図13】平衡ブリッジ法と本発明にて使用するセンサ
による部分放電の印加電圧特性を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1;電力ケーブル、 2a,2b;終端部、 3;電圧電源線、 4;接続部、 6,6a,6b;センサ、 7,31a〜31c;広帯域増幅器、 8;ディジタイジングオシロスコープ、9;信号処理装
置 11;内部導体、 12;内部半導電層、 13;ケーブル絶縁体、 14;金属遮蔽層、 15;プラスチックシース、 21;電極、 22;絶縁筒、 23;真鍮筒、 24;鉛テープ、 25;同軸コネクタ、 26;コイル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  電力ケーブルの絶縁性の被覆層上に設
    けられる電極と、この電極の前記外側導電層に対する結
    合容量に直列に接続されて共振特性を呈するインダクタ
    ンスとを備えたセンサを前記電力ケーブルの複数個所に
    設け、部分放電発生時に所定のトリガポイントから少な
    くとも2個のセンサにて部分放電信号が検出されるまで
    の時間差を求め、この時間差に基づいて部分放電位置を
    標定することを特徴とする部分放電位置標定方法。
JP9307591A 1991-03-31 1991-03-31 部分放電位置標定方法 Pending JPH04320977A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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