JP3199726B2 - 部分放電検出装置 - Google Patents
部分放電検出装置Info
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Landscapes
- Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
- Testing Relating To Insulation (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電力ケーブルの絶縁体内部及び絶縁体−導
体界面で発生する部分放電(Partial Discharge;)PD
を検出する部分放電検出装置(以下、「PD検出装置」と
称する)に関する。
体界面で発生する部分放電(Partial Discharge;)PD
を検出する部分放電検出装置(以下、「PD検出装置」と
称する)に関する。
[従来の技術] 従来、電力ケーブル内に発生する部分放電を検出する
PD検出装置として、例えば同調式検出法及びAE(アコー
スティック・エミッション)センサを使用する方法によ
るものが提案されている。
PD検出装置として、例えば同調式検出法及びAE(アコー
スティック・エミッション)センサを使用する方法によ
るものが提案されている。
前記同調式検出法を用いた同調式検出装置は、第10図
に示すように、電力ケーブル1の終端部2a又は2bの内部
導体と金属遮蔽層との間に、結合コンテンサ51及び検出
インピーダンス52を直列に接続し、検出インピーダンス
52の両端に生じた電位差を数百kHzの同調周波数を持つ
同調増幅器53によって取出すようにしたものである。
に示すように、電力ケーブル1の終端部2a又は2bの内部
導体と金属遮蔽層との間に、結合コンテンサ51及び検出
インピーダンス52を直列に接続し、検出インピーダンス
52の両端に生じた電位差を数百kHzの同調周波数を持つ
同調増幅器53によって取出すようにしたものである。
しかしながら、この同調式検出装置は、内部導体から
信号を取り出す必要があるため、活線下での検出は困難
であり、専用の結合コンデンサも必要であるという問題
点がある。また、この装置における同調周波数は、数百
kHzであるため、周囲のノイズの影響を受け易く、シー
ルドルーム内の実験では良好な検出精度が得られるもの
の、布設後のケーブルへの適用は難しい。
信号を取り出す必要があるため、活線下での検出は困難
であり、専用の結合コンデンサも必要であるという問題
点がある。また、この装置における同調周波数は、数百
kHzであるため、周囲のノイズの影響を受け易く、シー
ルドルーム内の実験では良好な検出精度が得られるもの
の、布設後のケーブルへの適用は難しい。
また、AEセンサを使用する検出装置は、部分放電によ
って絶縁体内部を伝搬する弾性波をAEセンサで検出する
ものであるが、この装置では、電気的なノイズによる影
響を受けない反面、超音波が直進性を有しているために
強い指向性を有し、検出位置によっては検出感度が極端
に低下するという問題点がある。
って絶縁体内部を伝搬する弾性波をAEセンサで検出する
ものであるが、この装置では、電気的なノイズによる影
響を受けない反面、超音波が直進性を有しているために
強い指向性を有し、検出位置によっては検出感度が極端
に低下するという問題点がある。
そこで、電力ケーブルの接続部において、金属遮蔽層
を絶縁し、部分放電発生時に絶縁部を挟む両金属遮蔽層
間に発生する電位差を、前記両金属遮蔽層間に接続され
た検出インピーダンスによって検出する検出法も提案さ
れている(「南池上線275kV CVケーブル線路の部分放
電試験結果」;勝田他、電気学会絶縁材料研究会資料EI
M−90−20)。
を絶縁し、部分放電発生時に絶縁部を挟む両金属遮蔽層
間に発生する電位差を、前記両金属遮蔽層間に接続され
た検出インピーダンスによって検出する検出法も提案さ
れている(「南池上線275kV CVケーブル線路の部分放
電試験結果」;勝田他、電気学会絶縁材料研究会資料EI
M−90−20)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、この方法は、金属遮蔽層が絶縁された
接続部のみに適用を限定され、また金属遮蔽層を非接地
状態とするために、短絡事故発生時の安全性に欠けると
いう問題点がある。また、装置も大型となり、測定にも
熟練を要するという欠点がある。
接続部のみに適用を限定され、また金属遮蔽層を非接地
状態とするために、短絡事故発生時の安全性に欠けると
いう問題点がある。また、装置も大型となり、測定にも
熟練を要するという欠点がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであっ
て、布設後の電力ケーブル及び接続部に容易に設置する
ことができ、適用範囲が広く、安全性及び測定精度にも
優れ、しかも装置の簡略化及び測定の簡易化を図ること
ができるPD検出装置を提供することを目的とする。
て、布設後の電力ケーブル及び接続部に容易に設置する
ことができ、適用範囲が広く、安全性及び測定精度にも
優れ、しかも装置の簡略化及び測定の簡易化を図ること
ができるPD検出装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明に係るPD検出装置は、電力ケーブルの防食層又
はプラスチックシース等のような絶縁性の被覆層上に装
着され、部分放電パルスによって前記電力ケーブルの内
部に発生し且つこの電力ケーブルの金属シース又は金属
遮蔽層等の外側導電層を伝播する信号の高周波成分を前
記被覆層を介して受信する検出手段、及びこの検出手段
の出力を処理する信号処理手段を有するPD検出装置にお
いて、前記検出手段は、前記電力ケーブルの被覆層上に
装着された電極と、この電極の前記外側導電層に対する
結合容量に直列に結合されて共振特性を呈するインダク
タンス要素とを含み、前記電力ケーブルの少なくとも接
続部又は終端部に予め装着されることを特徴とする。
はプラスチックシース等のような絶縁性の被覆層上に装
着され、部分放電パルスによって前記電力ケーブルの内
部に発生し且つこの電力ケーブルの金属シース又は金属
遮蔽層等の外側導電層を伝播する信号の高周波成分を前
記被覆層を介して受信する検出手段、及びこの検出手段
の出力を処理する信号処理手段を有するPD検出装置にお
いて、前記検出手段は、前記電力ケーブルの被覆層上に
装着された電極と、この電極の前記外側導電層に対する
結合容量に直列に結合されて共振特性を呈するインダク
タンス要素とを含み、前記電力ケーブルの少なくとも接
続部又は終端部に予め装着されることを特徴とする。
[作用] 一般に、電力ケーブルの外側導電層である金属遮蔽層
の電位は、場所に依存することなく一定の接地電位にあ
ることを前提としている。このため、従来の測定法は、
内部導体と金属遮蔽層との間の容量と外部検出インピー
ダンスとを利用した測定法であり、金属遮蔽層から信号
を取り出すには、原則的には金属遮蔽層を非接地にする
必要がある。また、金属遮蔽層を接地した場合には、内
部導体から非接地のカップリングコンデンサを介して直
接信号を検出する必要があった。
の電位は、場所に依存することなく一定の接地電位にあ
ることを前提としている。このため、従来の測定法は、
内部導体と金属遮蔽層との間の容量と外部検出インピー
ダンスとを利用した測定法であり、金属遮蔽層から信号
を取り出すには、原則的には金属遮蔽層を非接地にする
必要がある。また、金属遮蔽層を接地した場合には、内
部導体から非接地のカップリングコンデンサを介して直
接信号を検出する必要があった。
しかしながら、部分放電パルスは、広帯域信号であ
り、分布定数回路である電力ケーブルを導体間及び対地
を帰路として伝播する進行波となる。本願発明者等は、
この点に着目し、部分放電パルスによって生じ、外側導
電層を伝播する進行信号波の高周波成分を被覆層上から
検出するようにした。即ち、前記被覆層の外側に電極を
設けこの電極に更にコイル等のインダクタンス要素を接
続し、このインダクタンス要素を介して信号を取り出
す。この場合、前記電極の前記被覆層を挟んで対峙する
前記外側導電層に対する結合容量(高域通過フィルタと
してのコンデンサ即ちハイパスコンデンサとして機能す
る)と前記インダクタンス要素との直列回路が共振特性
を呈し、この直列共振回路は適宜なるQ(クォリティフ
ァクタ:共振の強さ)値にて、所要の周波数帯域の信号
に共振し、所要の周波数帯域の信号を選択的に増幅し得
る高周波共振回路を形成する。
り、分布定数回路である電力ケーブルを導体間及び対地
を帰路として伝播する進行波となる。本願発明者等は、
この点に着目し、部分放電パルスによって生じ、外側導
電層を伝播する進行信号波の高周波成分を被覆層上から
検出するようにした。即ち、前記被覆層の外側に電極を
設けこの電極に更にコイル等のインダクタンス要素を接
続し、このインダクタンス要素を介して信号を取り出
す。この場合、前記電極の前記被覆層を挟んで対峙する
前記外側導電層に対する結合容量(高域通過フィルタと
してのコンデンサ即ちハイパスコンデンサとして機能す
る)と前記インダクタンス要素との直列回路が共振特性
を呈し、この直列共振回路は適宜なるQ(クォリティフ
ァクタ:共振の強さ)値にて、所要の周波数帯域の信号
に共振し、所要の周波数帯域の信号を選択的に増幅し得
る高周波共振回路を形成する。
本発明によれば、部分放電発生の際に外側金属層から
接地に向かう進行波の高周波成分を、被覆層を介して高
周波共振回路により検出する方式であるため、電力ケー
ブル又は接続部の被覆層上に検出手段を装着させるだけ
でセッティングが完了する。このため、布設後のケーブ
ル及び接続部に容易に設置することができ、活線状態下
での測定も容易に行うことができる。
接地に向かう進行波の高周波成分を、被覆層を介して高
周波共振回路により検出する方式であるため、電力ケー
ブル又は接続部の被覆層上に検出手段を装着させるだけ
でセッティングが完了する。このため、布設後のケーブ
ル及び接続部に容易に設置することができ、活線状態下
での測定も容易に行うことができる。
また、本発明では外側金属層を伝播する進行波を検出
する方式を用いているから、外側金属層を非接地状態に
する必要がない。このため本発明は、接続部等の形式に
よって適用を限定されたり、安全性が低下したりする等
の問題は発生しない。
する方式を用いているから、外側金属層を非接地状態に
する必要がない。このため本発明は、接続部等の形式に
よって適用を限定されたり、安全性が低下したりする等
の問題は発生しない。
なお、前記検出手段から取り出す周波数成分が5MHz以
下であると、モータ及び発電機等の機械的要素による外
部ノイズの影響を受け易く、また、60MHz以上では、放
送帯域の影響を受ける。このため、検出手段から取り出
す周波数成分としては、5MHz乃至60MHzが好ましい。た
だし、部分放電は広帯域の信号であり、あまり狭い帯域
の信号のみを高い増幅度で検出しても充分な感度は得ら
れず、前記周波数範囲内の広い帯域の信号を適切な増幅
度で検出することが望ましい。この点で、本発明の容量
(コンデンサ)とインダクタンスとの直列共振回路は、
可変インダクタンスを使用したり、可変抵抗を直列に接
続することにより、共振周波数及びQ値を任意に変える
ことができる。例えば、試料のサイズ等によって部分放
電パルスに含まれる周波数成分に若干の変動があっても
それに対応できる。
下であると、モータ及び発電機等の機械的要素による外
部ノイズの影響を受け易く、また、60MHz以上では、放
送帯域の影響を受ける。このため、検出手段から取り出
す周波数成分としては、5MHz乃至60MHzが好ましい。た
だし、部分放電は広帯域の信号であり、あまり狭い帯域
の信号のみを高い増幅度で検出しても充分な感度は得ら
れず、前記周波数範囲内の広い帯域の信号を適切な増幅
度で検出することが望ましい。この点で、本発明の容量
(コンデンサ)とインダクタンスとの直列共振回路は、
可変インダクタンスを使用したり、可変抵抗を直列に接
続することにより、共振周波数及びQ値を任意に変える
ことができる。例えば、試料のサイズ等によって部分放
電パルスに含まれる周波数成分に若干の変動があっても
それに対応できる。
また、ケーブル事故は、その殆どが接続部又は終端部
で生ずる事故であることが知られている。このため、前
記検出手段を電力ケーブルの接続部又は終端部の付属品
に装着することにより、それらの品質保証及び保守点検
が可能になる。
で生ずる事故であることが知られている。このため、前
記検出手段を電力ケーブルの接続部又は終端部の付属品
に装着することにより、それらの品質保証及び保守点検
が可能になる。
更に、本発明は、外側金属層上を伝播する進行波を検
出する方式を用いているため、数mにわたる監視が可能
である。このため、電力ケーブルの接続部など、複数の
検出手段を所定の間隔で設置し、これらの検出手段から
の出力を集中監視するように構成すると、部分放電の発
生箇所を検知することができ、事故発生の未然防止及び
故障箇所の特定を容易に行うことができる。
出する方式を用いているため、数mにわたる監視が可能
である。このため、電力ケーブルの接続部など、複数の
検出手段を所定の間隔で設置し、これらの検出手段から
の出力を集中監視するように構成すると、部分放電の発
生箇所を検知することができ、事故発生の未然防止及び
故障箇所の特定を容易に行うことができる。
[実施例] 以下、添付の図面を参照して、本発明の実施例につい
て説明する。
て説明する。
第1図は、本発明の第1の実施例に係るPD検出装置の
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
この装置は、部分放電を検出すべき電力ケーブル1に
取り付けられたセンサ6と、このセンサ6の出力を増幅
する広帯域増幅器7と、この広帯域増幅器7の出力に対
して、アベレージング等の信号処理を施すデジタイジン
グオシロスコープ8とにより構成されている。
取り付けられたセンサ6と、このセンサ6の出力を増幅
する広帯域増幅器7と、この広帯域増幅器7の出力に対
して、アベレージング等の信号処理を施すデジタイジン
グオシロスコープ8とにより構成されている。
検出対象である電力ケーブル1は、例えば275kVのCV
ケーブルで、第2図に示すように、中心から順次、内部
導体11、内部半導電層12、ケーブル絶縁体(XLPE:cross
−linked polyethylene〜架橋ポリエチレン)13、外側
金属層としての金属遮蔽層14及び被覆層としてのプラス
チックシース15を同軸配置して形成されている。この電
力ケーブル1は、第1図に示すように、所定の長さにな
るように、接続部4a,4bを介して複数接続され、その終
端部2a,2bの内部導体11が、高圧電源線3に接続され
る。また、この電力ケーブル1の金属遮蔽層14は、終端
部2a,2b及び接続部4a,4b等において適宜接地されてい
る。
ケーブルで、第2図に示すように、中心から順次、内部
導体11、内部半導電層12、ケーブル絶縁体(XLPE:cross
−linked polyethylene〜架橋ポリエチレン)13、外側
金属層としての金属遮蔽層14及び被覆層としてのプラス
チックシース15を同軸配置して形成されている。この電
力ケーブル1は、第1図に示すように、所定の長さにな
るように、接続部4a,4bを介して複数接続され、その終
端部2a,2bの内部導体11が、高圧電源線3に接続され
る。また、この電力ケーブル1の金属遮蔽層14は、終端
部2a,2b及び接続部4a,4b等において適宜接地されてい
る。
センサ6は、電力ケーブル1のプラスチックシース15
の外周に装着されている。
の外周に装着されている。
第3図及び第4図は、センサ6の一側が電力ケーブル
1に装着された部分を示す夫々断面図及び斜視図であ
る。
1に装着された部分を示す夫々断面図及び斜視図であ
る。
即ち、電力ケーブル1のプラスチックシース15の外周
には、導電性塗料又は金属テープ等で形成された電極21
が全周にわたって設けられている。この電極21は、電力
ケーブル1に装着された絶縁筒22、真鍮筒23及びその外
周を覆う鉛テープ24によって形成されたシールド容器内
に収容されている。真鍮筒23には、例えばBNCコネクタ
等の同軸コネクタ25が取り付けられており、この同軸コ
ネクタ25の内部導体と電極21との間にインダクタンス要
素としてのコイル26が接続されている。このコイル26も
前記シールド容器内に収容されている。前記シールド容
器は電力ケーブル1の金属遮蔽層14が接続される接地線
と接続される。
には、導電性塗料又は金属テープ等で形成された電極21
が全周にわたって設けられている。この電極21は、電力
ケーブル1に装着された絶縁筒22、真鍮筒23及びその外
周を覆う鉛テープ24によって形成されたシールド容器内
に収容されている。真鍮筒23には、例えばBNCコネクタ
等の同軸コネクタ25が取り付けられており、この同軸コ
ネクタ25の内部導体と電極21との間にインダクタンス要
素としてのコイル26が接続されている。このコイル26も
前記シールド容器内に収容されている。前記シールド容
器は電力ケーブル1の金属遮蔽層14が接続される接地線
と接続される。
次に、このように構成された本実施例に係るPD検出装
置の動作について説明する。
置の動作について説明する。
電力ケーブル1の等価回路は第5図に示すような回路
と考えるのが一般的である。即ち、内部導体11、金属遮
蔽層14及び終端部2a,2b及び接続部4a,4bの接地線は、RL
直列回路となる。内部導体11と金属遮蔽層14とは、両者
の間に介在するケーブル絶縁体13を介して容量結合され
ている。また、検出部Dは、センサ6の電極21と電極ケ
ーブル1のプラスチックシース15とにより決定される結
合容量と、この容量に直列に設けられたコイル26のイン
ダクタンスと、測定器の入力インピーダンスとから構成
される。電極21による結合容量は例えば電極21のケーブ
ル長手方向の長さにより調節することができる。
と考えるのが一般的である。即ち、内部導体11、金属遮
蔽層14及び終端部2a,2b及び接続部4a,4bの接地線は、RL
直列回路となる。内部導体11と金属遮蔽層14とは、両者
の間に介在するケーブル絶縁体13を介して容量結合され
ている。また、検出部Dは、センサ6の電極21と電極ケ
ーブル1のプラスチックシース15とにより決定される結
合容量と、この容量に直列に設けられたコイル26のイン
ダクタンスと、測定器の入力インピーダンスとから構成
される。電極21による結合容量は例えば電極21のケーブ
ル長手方向の長さにより調節することができる。
ケーブル絶縁体13中で部分放電が発生すると、それに
よって生じたパルス的な電流は、図中i2,i2′,…で示
す同軸モードと、同図中i1,i1′,…,i3,i3′,…で示
す対地帰路モードとに別れて伝播する。これにより、検
出部Dには、i1+i1′に示す電流が流れるので、この電
流をセンサ6が検出することになる。
よって生じたパルス的な電流は、図中i2,i2′,…で示
す同軸モードと、同図中i1,i1′,…,i3,i3′,…で示
す対地帰路モードとに別れて伝播する。これにより、検
出部Dには、i1+i1′に示す電流が流れるので、この電
流をセンサ6が検出することになる。
本実施例では、共振特性を得るために特殊な素子を用
いるのではなく、センサ6の内部に簡単で且つ小さな
(1cm3程度)コイル26を設け、このコイル26をプラスチ
ックシース15の外周に被着した電極21と同軸コネクタ25
の内部導体と電極21との間に接続することにより、電極
21による結合容量とコイル26のインダクタンスとの直列
共振回路を形成している。このように直列共振の場合、
検出部Dの抵抗成分の変化による共振点の変化は生じな
いので、容量C及びインダクタンスLの選定により、Q
値のみを適切に調整することができる。また、前記抵抗
成分の抵抗値を適宜選定すれば、検出周波数帯域にある
程度の幅をもたせることができ、広帯域の部分放電信号
成分の分布する周波数領域のうちノイズの少ない全領域
をカバーできるようにすることができる。即ち、ノイズ
の少ない広い周波数領域に対する共振特性を利用して部
分放電信号を高感度に検出することができる。従って、
簡単な構成で、容易に良好なS/N比を得ることができ
る。
いるのではなく、センサ6の内部に簡単で且つ小さな
(1cm3程度)コイル26を設け、このコイル26をプラスチ
ックシース15の外周に被着した電極21と同軸コネクタ25
の内部導体と電極21との間に接続することにより、電極
21による結合容量とコイル26のインダクタンスとの直列
共振回路を形成している。このように直列共振の場合、
検出部Dの抵抗成分の変化による共振点の変化は生じな
いので、容量C及びインダクタンスLの選定により、Q
値のみを適切に調整することができる。また、前記抵抗
成分の抵抗値を適宜選定すれば、検出周波数帯域にある
程度の幅をもたせることができ、広帯域の部分放電信号
成分の分布する周波数領域のうちノイズの少ない全領域
をカバーできるようにすることができる。即ち、ノイズ
の少ない広い周波数領域に対する共振特性を利用して部
分放電信号を高感度に検出することができる。従って、
簡単な構成で、容易に良好なS/N比を得ることができ
る。
本実施例によるセンサ6の特性を更に詳細に調べるた
め、コイル26のインダクタンスL及び電極21の結合容量
Cの値を種々選定した場合の共振周波数及びQ値を概算
したところ、インダクタンスLが1μHで容量Cが2.8p
Fの場合は共振周波数が95.1MHzでQ値が11.9、インダク
タンスLが1μHで容量Cが12.5pFの場合は共振周波数
が45.0MHzでQ値が5.65、インダクタンスLが1μHで
容量Cが20pFの場合は共振周波数が35.6MHzでQ値が4.4
7、インダクタンスLが1μHで容量Cが50pFの場合は
共振周波数が22.5MHzでQ値が2.82、及びインダクタン
スLが20μで容量Cが50pFの場合は共振周波数が5.0MHz
でQ値が12.6なる値が得られた。また、部分放電パルス
の信号成分の周波数特性を確認するために一発パルスを
ディジタルオシロスコープで時間軸を拡大し、減衰振動
波形の周波数を求めたところ、共振周波数とほぼ一致す
ることが確かめられた。従って部分放電パルスは本実施
例の共振作用によって効果的に測定されることは明かで
ある。
め、コイル26のインダクタンスL及び電極21の結合容量
Cの値を種々選定した場合の共振周波数及びQ値を概算
したところ、インダクタンスLが1μHで容量Cが2.8p
Fの場合は共振周波数が95.1MHzでQ値が11.9、インダク
タンスLが1μHで容量Cが12.5pFの場合は共振周波数
が45.0MHzでQ値が5.65、インダクタンスLが1μHで
容量Cが20pFの場合は共振周波数が35.6MHzでQ値が4.4
7、インダクタンスLが1μHで容量Cが50pFの場合は
共振周波数が22.5MHzでQ値が2.82、及びインダクタン
スLが20μで容量Cが50pFの場合は共振周波数が5.0MHz
でQ値が12.6なる値が得られた。また、部分放電パルス
の信号成分の周波数特性を確認するために一発パルスを
ディジタルオシロスコープで時間軸を拡大し、減衰振動
波形の周波数を求めたところ、共振周波数とほぼ一致す
ることが確かめられた。従って部分放電パルスは本実施
例の共振作用によって効果的に測定されることは明かで
ある。
また、上述のインダクタンスL及び結合容量Cの値の
組み合わせについて、印加電圧4kVでの観測パルス数を
実験により計測し、平衡ブリッジ法(先に述べた同調式
と同様に活線に対しては使用できないが現存する部分放
電の検出方法において最も高感度のもの)との比較換算
による検出限度を求めたところ、インダクタンスLが1
μHで容量Cが2.8pFの場合(共振周波数95.1MHz)は10
サイクル(検出限界8.70pC)、インダクタンスLが1μ
Hで容量Cが12.5pFの場合(共振周波数45.0MHz)は26
サイクル(検出限界1.50pC)、インダクタンスLが1μ
Hで容量Cが20pFの場合(共振周波数35.6MHz)は28サ
イクル(検出限界1.98pC)、インダクタンスLが1μH
で容量Cが50pFの場合(共振周波数22.5MHz)は15サイ
クル(検出限界3.30pC)、及びインダクタンスLが20μ
Hで容量Cが50pFの場合(共振周波数5.0MHz)は8サイ
クル(検出限界15.0pC)なる値が得られた。
組み合わせについて、印加電圧4kVでの観測パルス数を
実験により計測し、平衡ブリッジ法(先に述べた同調式
と同様に活線に対しては使用できないが現存する部分放
電の検出方法において最も高感度のもの)との比較換算
による検出限度を求めたところ、インダクタンスLが1
μHで容量Cが2.8pFの場合(共振周波数95.1MHz)は10
サイクル(検出限界8.70pC)、インダクタンスLが1μ
Hで容量Cが12.5pFの場合(共振周波数45.0MHz)は26
サイクル(検出限界1.50pC)、インダクタンスLが1μ
Hで容量Cが20pFの場合(共振周波数35.6MHz)は28サ
イクル(検出限界1.98pC)、インダクタンスLが1μH
で容量Cが50pFの場合(共振周波数22.5MHz)は15サイ
クル(検出限界3.30pC)、及びインダクタンスLが20μ
Hで容量Cが50pFの場合(共振周波数5.0MHz)は8サイ
クル(検出限界15.0pC)なる値が得られた。
上述した同一印加電圧のときの出力特性から測定感度
を比較すると、インダクタンスLが1μH、容量Cが1
2.5pFの組み合わせ(45MHz)の場合が最も良いようであ
るが、インダクタンスLが1μH、容量Cが20pF(35.6
MHz)もほとんど差はなかった。共振のQ値はL1/2に比
例し、C1/2に反比例することから、インダクタンスL
が同一ならば容量CがCの小さい方が狭帯域になる。厳
密にはこの点も考慮して電力ケーブルに合わせて最適な
値を算出しリード線のインダクタンスL等の影響も考慮
することが望ましい。しかしながら、30〜50MHz近傍で
はほとんど差がなく良好な測定が行えることと、部分放
電そのものの大きさ等がばらつくことから、厳密に最適
値を算出する必要性は高くない。
を比較すると、インダクタンスLが1μH、容量Cが1
2.5pFの組み合わせ(45MHz)の場合が最も良いようであ
るが、インダクタンスLが1μH、容量Cが20pF(35.6
MHz)もほとんど差はなかった。共振のQ値はL1/2に比
例し、C1/2に反比例することから、インダクタンスL
が同一ならば容量CがCの小さい方が狭帯域になる。厳
密にはこの点も考慮して電力ケーブルに合わせて最適な
値を算出しリード線のインダクタンスL等の影響も考慮
することが望ましい。しかしながら、30〜50MHz近傍で
はほとんど差がなく良好な測定が行えることと、部分放
電そのものの大きさ等がばらつくことから、厳密に最適
値を算出する必要性は高くない。
本実施例のセンサ6の特性を更に詳細に検討するた
め、部分放電の印加電圧特性を上述した平衡ブリッジ法
及び本実施例によるセンサ6を用いて測定した。第6図
(a)は平衡ブリッジ法におけるパルス一発あたりの放
電電荷量Δq(1サイクル中の平均値)及び1サイクル
あたりの発生頻度nの印加電圧に対する特性、第6図
(b)は本実施例によるセンサ6におけるパルス一発あ
たりの出力信号電圧Δv(1サイクル中の平均値)及び
1サイクルあたりの発生頻度nの印加電圧に対する特
性、第7図(a)は平衡ブリッジ法における1サイクル
あたりの総放電電荷量Σqの印加電圧に対する特性、そ
して第7図(b)は本実施例によるセンサ6における1
サイクルあたりの出力信号の総和電圧Σv及び1サイク
ルあたりの発生頻度nの印加電圧に対する特性を夫々示
す。これらの測定結果より、印加電圧の上昇に比例し
て、1サイクルあたりの総放電電荷量Σg又は出力信号
の総和電圧Σvが増大(パルス一発あたりの放電電荷量
Δq又は出力信号電圧Δvは若干減少、1サイクルあた
りの発生頻度nは増大)するという、内部部分放電特有
の傾向が両者ともほぼ対応してあらわれることが確認さ
れた。
め、部分放電の印加電圧特性を上述した平衡ブリッジ法
及び本実施例によるセンサ6を用いて測定した。第6図
(a)は平衡ブリッジ法におけるパルス一発あたりの放
電電荷量Δq(1サイクル中の平均値)及び1サイクル
あたりの発生頻度nの印加電圧に対する特性、第6図
(b)は本実施例によるセンサ6におけるパルス一発あ
たりの出力信号電圧Δv(1サイクル中の平均値)及び
1サイクルあたりの発生頻度nの印加電圧に対する特
性、第7図(a)は平衡ブリッジ法における1サイクル
あたりの総放電電荷量Σqの印加電圧に対する特性、そ
して第7図(b)は本実施例によるセンサ6における1
サイクルあたりの出力信号の総和電圧Σv及び1サイク
ルあたりの発生頻度nの印加電圧に対する特性を夫々示
す。これらの測定結果より、印加電圧の上昇に比例し
て、1サイクルあたりの総放電電荷量Σg又は出力信号
の総和電圧Σvが増大(パルス一発あたりの放電電荷量
Δq又は出力信号電圧Δvは若干減少、1サイクルあた
りの発生頻度nは増大)するという、内部部分放電特有
の傾向が両者ともほぼ対応してあらわれることが確認さ
れた。
もちろん、本実施例の装置では、電極21がシールド容
器によってシールドされているので、周囲のノイズの影
響を受けずに、広帯域の部分放電パルスを検出すること
ができる。
器によってシールドされているので、周囲のノイズの影
響を受けずに、広帯域の部分放電パルスを検出すること
ができる。
なお、本願発明者等は、本実施例の装置を使用して電
力ケーブル1のAC破壊試験を行った。その結果、破壊電
圧へ至るまでは、何らのパルスも観測されなかったが、
破壊電圧まで昇圧した直後から部分放電パルス波形が観
測され、約2分後に破壊した、このように、本実施例の
装置は、充分な破壊予知性能を有している。なお、この
試験において、破壊点は、センサ6から3m離れており、
今回得られた出力電圧が十分に大きいことから、更に長
距離にわたる監視が可能であると考えられる。
力ケーブル1のAC破壊試験を行った。その結果、破壊電
圧へ至るまでは、何らのパルスも観測されなかったが、
破壊電圧まで昇圧した直後から部分放電パルス波形が観
測され、約2分後に破壊した、このように、本実施例の
装置は、充分な破壊予知性能を有している。なお、この
試験において、破壊点は、センサ6から3m離れており、
今回得られた出力電圧が十分に大きいことから、更に長
距離にわたる監視が可能であると考えられる。
上述のように、本実施例に係る共振型PD検出装置の検
出部は、実験結果からみても非常に優れた検出部であ
り、 (1)共振特性を持っているため部分放電パルスの任意
の周波数の高周波成分を効果的に増幅することができ、 (2)Q値が比較的低いため、観測周波数帯域を広くと
ることができる という特徴を有している。
出部は、実験結果からみても非常に優れた検出部であ
り、 (1)共振特性を持っているため部分放電パルスの任意
の周波数の高周波成分を効果的に増幅することができ、 (2)Q値が比較的低いため、観測周波数帯域を広くと
ることができる という特徴を有している。
第8図は、本発明の第2の実施例に係るPD検出装置の
ブロック図である。
ブロック図である。
この装置は、電力ケーブル1の各接続部4a,4b,…,4c
に夫々上述の第1の実施例と同様のセンサ6a,6b,…,6c
を設け、各センサ6a〜6cからの出力を、集中監視するこ
とにより、長距離電力ケーブルにおける故障区間の検出
を行うようにしたものである。
に夫々上述の第1の実施例と同様のセンサ6a,6b,…,6c
を設け、各センサ6a〜6cからの出力を、集中監視するこ
とにより、長距離電力ケーブルにおける故障区間の検出
を行うようにしたものである。
また、第9図は、この装置の接続部4aの詳細を示す断
面図である。内部導体11は、導体接続管36によって結合
されている。そして、この結合部のケーブル絶縁体13が
剥離された部分に絶縁テープ37が巻かれており、更に、
その上に金属遮蔽層14及びプラスチックシース15が覆わ
れている。センサ6aは、この接続部4aを構成する付属品
(図示していない)に装着されている。他の接続部4b〜
4cも第9図と同様の構成である。
面図である。内部導体11は、導体接続管36によって結合
されている。そして、この結合部のケーブル絶縁体13が
剥離された部分に絶縁テープ37が巻かれており、更に、
その上に金属遮蔽層14及びプラスチックシース15が覆わ
れている。センサ6aは、この接続部4aを構成する付属品
(図示していない)に装着されている。他の接続部4b〜
4cも第9図と同様の構成である。
さて、第8図において各センサ6a〜6cの出力は、広帯
域増幅器31a,31b,…,31cで増幅され、E/O変換(電気−
光変換)器32a,32b,…,32cで電気−光変換されたのち、
光ファイバケーブル33a,33b,…,33cにて伝送される。伝
送された信号は、O/E変換(光−電気変換)器34a,34b,
…,34cで光−電気変換され、集中監視装置35に供給され
る。
域増幅器31a,31b,…,31cで増幅され、E/O変換(電気−
光変換)器32a,32b,…,32cで電気−光変換されたのち、
光ファイバケーブル33a,33b,…,33cにて伝送される。伝
送された信号は、O/E変換(光−電気変換)器34a,34b,
…,34cで光−電気変換され、集中監視装置35に供給され
る。
本実施例では、センサ6a〜6cの取り付けが極めて容易
であることから、この装置のように、各接続部4a〜4cに
夫々センサ6a〜6cを設置することも、少ない労力で行え
る。
であることから、この装置のように、各接続部4a〜4cに
夫々センサ6a〜6cを設置することも、少ない労力で行え
る。
一般に、ケーブル事故は、その殆どが接続部又は終端
部での事故であることから、このように各接続部4a〜4c
又は終端部2a,2bにセンサを設置すると、良好な検出感
度が得られると共に、品質保証及び保守点検が容易にな
る。この場合、部分放電発生の位置によって、各センサ
6a〜6cで検出される信号波のレベルが異なってくるの
で、このレベル差に基づいて故障区間を容易に検出する
ことができる。
部での事故であることから、このように各接続部4a〜4c
又は終端部2a,2bにセンサを設置すると、良好な検出感
度が得られると共に、品質保証及び保守点検が容易にな
る。この場合、部分放電発生の位置によって、各センサ
6a〜6cで検出される信号波のレベルが異なってくるの
で、このレベル差に基づいて故障区間を容易に検出する
ことができる。
なお、上述のインダクタンス要素としてはコイル26を
設ける代わりにリード線を巻回してコイル状にする等、
適切なインダクタンスを呈する構成であればどのような
構成を用いてもよい。また、監視対象の電力ケーブル
も、上述した形態のものに限定されることはない。例え
ば、前記実施例では、外側金属層として金属遮蔽層14、
被覆層としてプラスチックシース15を設けた電力ケーブ
ル1について説明したが、外側金属層として金属シー
ス、被覆層としてプラスチック防食層を設けた電力ケー
ブルの監視にも本発明を適用することが可能であること
はいうまでもない。
設ける代わりにリード線を巻回してコイル状にする等、
適切なインダクタンスを呈する構成であればどのような
構成を用いてもよい。また、監視対象の電力ケーブル
も、上述した形態のものに限定されることはない。例え
ば、前記実施例では、外側金属層として金属遮蔽層14、
被覆層としてプラスチックシース15を設けた電力ケーブ
ル1について説明したが、外側金属層として金属シー
ス、被覆層としてプラスチック防食層を設けた電力ケー
ブルの監視にも本発明を適用することが可能であること
はいうまでもない。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば、部分放電発生時
に外側金属層を伝播する信号の高周波成分を、被覆層上
から電極による結合容量とコイル等によるインダクタン
ス要素との直列共振回路により検出するようにしたの
で、布設後の電力ケーブル及び接続部に容易に設置する
ことができ、適用範囲が広く、安全性に優れて、しかも
部分放電パルスを任意の広い周波数帯域の高周波成分に
ついて増幅して検出することを可能とするPD検出装置を
提供することができる。
に外側金属層を伝播する信号の高周波成分を、被覆層上
から電極による結合容量とコイル等によるインダクタン
ス要素との直列共振回路により検出するようにしたの
で、布設後の電力ケーブル及び接続部に容易に設置する
ことができ、適用範囲が広く、安全性に優れて、しかも
部分放電パルスを任意の広い周波数帯域の高周波成分に
ついて増幅して検出することを可能とするPD検出装置を
提供することができる。
第1図は本発明の第1の実施例に係るPD検出装置のブロ
ック図、第2図は同装置における電力ケーブルの断面
図、第3図は同装置におけるセンサ部分の断面図、第4
図は同装置におけるセンサ部分の斜視図、第5図は同装
置における電力ケーブル及び検出系の等価回路図、第6
図及び第7図は平衡ブリッジ法及び同装置による部分放
電の印加電圧特性を示すグラフ図、第8図は本発明の第
2の実施例に係るPD検出装置のブロック図、第9図は同
装置における接続部の断面図、第10図は従来の同調式PD
検出装置のブロック図である。 1;電力ケーブル、2a,2b;終端部、3;電圧電源線、4a,4b,
4c;接続部、6,6a〜6c;センサ、7,31a〜31c;広帯域増幅
器、8;ディジタイジングオシロスコープ、11;内部導
体、12;内部半導電層、13;ケーブル絶縁体、14;金属遮
蔽層、15;プラスチックシース、21;電極、22;絶縁筒、2
3;真鍮筒、24;鉛テープ、25;同軸コネクタ、26;コイ
ル、32a〜32c;電気−光変換器、33a〜33c;光ファイバケ
ーブル、34a〜34c;光−電気変換器、35;集中監視装置、
36;導体接続管、37;絶縁テープ
ック図、第2図は同装置における電力ケーブルの断面
図、第3図は同装置におけるセンサ部分の断面図、第4
図は同装置におけるセンサ部分の斜視図、第5図は同装
置における電力ケーブル及び検出系の等価回路図、第6
図及び第7図は平衡ブリッジ法及び同装置による部分放
電の印加電圧特性を示すグラフ図、第8図は本発明の第
2の実施例に係るPD検出装置のブロック図、第9図は同
装置における接続部の断面図、第10図は従来の同調式PD
検出装置のブロック図である。 1;電力ケーブル、2a,2b;終端部、3;電圧電源線、4a,4b,
4c;接続部、6,6a〜6c;センサ、7,31a〜31c;広帯域増幅
器、8;ディジタイジングオシロスコープ、11;内部導
体、12;内部半導電層、13;ケーブル絶縁体、14;金属遮
蔽層、15;プラスチックシース、21;電極、22;絶縁筒、2
3;真鍮筒、24;鉛テープ、25;同軸コネクタ、26;コイ
ル、32a〜32c;電気−光変換器、33a〜33c;光ファイバケ
ーブル、34a〜34c;光−電気変換器、35;集中監視装置、
36;導体接続管、37;絶縁テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹鼻 始 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−157673(JP,A) 特開 平2−95275(JP,A) 実開 昭63−188576(JP,U) 実開 昭62−195306(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/12 G01R 31/02
Claims (2)
- 【請求項1】電力ケーブルの絶縁性の被覆層上に設けら
れ、部分放電パルスによって前記電力ケーブルの内部に
発生し且つこの電力ケーブルの外側導電層を伝播する信
号の高周波成分を前記被覆層を介して受信する検出手
段、及びこの検出手段の出力を処理する信号処理手段を
有する部分放電検出装置において、前記検出手段は、前
記電力ケーブルの被覆層上に装着された電極と、この電
極の前記外側導電層に対する結合容量に直列に結合され
て共振特性を呈するインダクタンス要素とを含み、前記
電力ケーブルの少なくとも接続部又は終端部に予め装着
されることを特徴とする部分放電検出装置。 - 【請求項2】前記検出手段は、前記電力ケーブルに対し
所定間隔で複数設けられており、且つ前記信号処理手段
は、前記複数の検出手段の出力に基づいて前記電力ケー
ブルの部分放電発生箇所を集中監視する集中監視手段を
含むことを特徴とする請求項1に記載の部分放電検出装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31019790A JP3199726B2 (ja) | 1990-11-15 | 1990-11-15 | 部分放電検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31019790A JP3199726B2 (ja) | 1990-11-15 | 1990-11-15 | 部分放電検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04181177A JPH04181177A (ja) | 1992-06-29 |
JP3199726B2 true JP3199726B2 (ja) | 2001-08-20 |
Family
ID=18002345
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31019790A Expired - Fee Related JP3199726B2 (ja) | 1990-11-15 | 1990-11-15 | 部分放電検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3199726B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
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---|---|---|---|---|
JPH0487437A (ja) * | 1990-07-31 | 1992-03-19 | Fujitsu Ltd | 回線分岐方式 |
JP2860002B2 (ja) * | 1992-06-30 | 1999-02-24 | 株式会社フジクラ | 高周波部分放電センサ |
JP2866533B2 (ja) * | 1992-07-14 | 1999-03-08 | 株式会社フジクラ | 高周波部分放電検出システム |
JP6296689B2 (ja) * | 2013-03-26 | 2018-03-20 | 株式会社かんでんエンジニアリング | 電力ケーブルの無停電絶縁劣化診断方法 |
WO2022172541A1 (ja) * | 2021-02-15 | 2022-08-18 | 住友電気工業株式会社 | ケーブル監視装置、管理装置、ケーブル監視システムおよびケーブル監視方法 |
-
1990
- 1990-11-15 JP JP31019790A patent/JP3199726B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04181177A (ja) | 1992-06-29 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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