JPH04313456A - ダイカストマシンの射出シリンダ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はダイカストマシン等の射
出シリンダ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来からダイカスト鋳造装置において使
用されている射出シリンダの構成は図５に示すように射
出シリンダ１と射出シリンダ１に内設したピストン２と
、ピストン２に連結され、同心軸上にあるピストンロッ
ド３と、ピストンロッド３の先端のピストンロッド端部
４及び図示しない射出プランジャに連結するプランジャ
ロッド５の後端のプランジャロッド端部６とを結ぶ分割
形のカップリング７とからなる。

【０００３】カップリング７は軸方向に２分割された部
材３１と３２で（あるいは３分割）構成され、ボルト３
３で部材３１および３２を締結することにより、ピスト
ンロッド端部４とプランジャロッド端部６を連結するよ
うになっている。カップリング７内のピストンロッド端
部４、プランジャロッド端部６の間にはスペーサ１４が
設けてあり、互いに軸方向の動きを防止している。

【０００４】ピストンロッド３には点線で示した螺線か
らなる磁性・非磁性のピッチパターン１６があり、図６
の部分断面図で示すように溝１７と平面部１８がピッチ
Ｐの螺線状に形成され、溝１７には非磁性材のＮｉ、Ｃ
ｒなどメッキを重ねて溝１７を充填し、さらにピストン
ロッド３の表面にピストンロッド３の耐磨耗に対して硬
質クロムメッキ３４を施して研磨仕上げしている。１９
は磁性・非磁性のピッチパターン１６を検出する磁気セ
ンサでパルス信号を出力し、パルスをカウントしてピス
トンロッド２のストロークを検出するようになっている
。１５はプランジャロッド５を冷却する冷却水ホースで
ある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで従来技術によ
るダイカスト鋳造装置においては、ピストンロッド３と
ピストン２は同心軸上にあり、又ピストンロッド３およ
びプランジャロッド５は回り止めもないカップリング７
に取付けられている為繰返し、成形運転が行われるうち
にはピストンロッド３およびプランジャロッド５は軸中
心を支点として回転してしまい、例えばピストンロッド
３が１回転したとすれば磁性・非磁性からなる螺線のピ
ッチパターン１６は１ピッチの検出誤差を生ずることに
なる。

【０００６】またピストンロッド３の外周面全面にメッ
キして溝１７を充填する場合、何回か重ねメッキを施す
必要があり、１回メッキ毎に平面部１８のメッキ層を研
削して除去した後次回のメッキを施さなければならない
ため為多大の工数を要し、コスト高になる。

【０００７】さらにプランジャロッド３を交換する際に
カップリング７の部材３１および３２を締付けているボ
ルト３３を取外し、カップリング７から取外すことにな
るが大形ダイカストマシンになるとカップリング７の部
材３１、３２は相当な重量となり、人力での取扱いを困
難とし、分割数を３分割にするなどして重量を軽減して
いるが、複数の重量のある部材３１、３２を手で支えな
がら数個のボルト３３を締結しなければならない為操作
性が良くない。

【０００８】またプランジャロッド５もピストンロッド
３と同様に回転可能状態となっている為、冷却水ホース
１５がプランジャロッド５の往復行程中に図示しない機
械本体のフレームに接触・衝突して破損する等の問題が
生ずる。

【０００９】本発明は上記した従来技術の課題を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、ピ
ストンロッドの回転を防止して位置検出器の位置検出精
度を向上するとともに、射出プランジャロッド交換時の
操作性を向上することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに本発明にあっては材料を押出すための射出シリンダ
と、前記射出シリンダに進退自在に装着されたピストン
と、前記ピストンの軸心に対し、偏心して取付けられ、
先端部に段付頭部を設けたピストンロッドと、射出スリ
ーブ内に進退自在に取付けられ、先端部にプランジャチ
ップ、後端部は前記射出スリーブの軸心に対して偏心し
て取付けられた段付部を設けた射出プランジャロッドと
、前記ピストンロッドの段付頭部と前記射出プランジャ
ロッドの後端部の段付部を同心状態で連結するカップリ
ングと、前記ピストンロッドの段付頭部端面と前記プラ
ンジャロッドの段付部端面の間にあり前記カップリング
内の両段付部の軸方向の動きを止めるスペーサとからな
るダイカストマシンの射出シリンダ装置を用いる。

【００１１】

【作用】ピストンに対して偏心したピストンロッドと、
そのピストンロッドと偏心し、ピストンの中心軸と同一
軸心を有するプランジャロッドを非分割カップリングで
スペーサを介して連結した為に、ピストンロッド及びプ
ランジャロッドは共に回転不能となり、位置検出精度が
向上し、更に非分割カップリングを用いることによりプ
ランジャロッド交換が容易に実施できる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を示す図１および図４
により詳細に説明する。なお、従来技術と同一部材は同
一符号を付す。

【００１３】射出シリンダ１に内接したピストン２は同
ピストン２の中心軸に対して偏心量ｅを持つピストンロ
ッド３と連結している。

【００１４】ピストン２と相反する位置のピストンロッ
ド３先端にあり、段付頭部を有するピストンロッド端部
４は軸方向の位置調整の為のスペーサ１４を介して図示
しない射出プランジャに連結するプランジャロッド５の
後端の段付頭部を有するプランジャロッド端部６とカッ
プリング７内で連結されている。

【００１５】カップリング７はピストンロッド端部４に
ボルト８で固着されており、その構造を図１、図３及び
図４で説明すると、本体中央部に内径Ｄ１φ、長さＭの
円筒形の中空穴９を設け、本体外面より中空穴９へ連通
する幅Ｄ１、長さがＭより小さいＬの開口部１０を設け
るとともに、本体の両端面より各々径がＤ１φより小径
のＤ２φ、Ｄ３φの中空穴９へ連通する穴１１、１２を
設け、本体の開口部１０の開口側から夫々穴１１、１２
の全長に亘って幅Ｄ２、長さＮ、幅Ｄ３、長さＳの溝を
軸方向に設けた非分割構造である。

【００１６】なおプランジャロッド端部６はカップリン
グ７の穴の内径Ｄ１より小径とし、隙間δを設けてプラ
ンジャロッドの芯合わせ対策としている。

【００１７】カップリング７の穴９の中心に対して偏心
量ｅを設けたプランジャロッド５の軸心Ｆはピストン２
の軸心と同一軸心としており、開口１２に続く円穴２０
は内径をＤ３とし穴９の軸心に対して偏心ｅを設けてい
る為プランジャロッド５は回転不能である。

【００１８】依ってプランジャロッド５の側端面に取着
され、図示しない射出プランジャを冷却する為の冷却水
ホース１５は、取着しているプランジャロッド５が回転
不能な為機械フレーム等に接触して破損するという欠点
は取除かれる。

【００１９】なお本実施例ではピストンロッド３が回転
しない為、磁気センサ１９に対しピッチパターン１６を
従来技術のように螺線状にする必要はなく図２に示すよ
うにピストンロッド３の外周に外周に沿った任意の長さ
の円弧として軸線方向に変位分のみ作成するとよい為メ
ッキを要する面積が従来に比し少なく、メッキ費用を安
価にすることができる。

【００２０】次にカップリング７にピストンロッド端部
４及びプランジャロッド端部６を挿入する際の動作を述
べる。

【００２１】カップリング７にピストンロッド端部４を
挿入する際は、図３に示すようにピストンロッド端部４
を開口部１０を介して穴９に挿入し、右方向に移動し穴
９に連なるａ部の穴に嵌入しボルト８で締結する。なお
ピストンロッド端部４のカップリング７への挿入は図示
しないダイカストマシン本体に組み込む際に実施する為
、通常頻繁に行われるプランジャロッド５の交換の際に
はカップリング７より取外す必要はない。又ピストンロ
ッド３はカップリング７にボルト８にて締結している上
に、ピストン２に対して偏心して取付けられている為回
転を生じることはなく、開口１０、１１、１２は共に常
に上部に位置している。

【００２２】プランジャロッド５の交換の際はピストン
ロッド端部４とプランジャロッド端部６の間に位置し、
端部４、６間の位置を規定する為のスペーサ１４を締結
しているボルト１３を取外し、穴９に嵌入したスペーサ
１４を取外し、プランジャロッド５を右に移動し、図３
に示すｂ部から引き抜き開口１０および１２から上方に
持上げて取外すことができる。なお新たなプランジャロ
ッド５を取付ける際は上記と逆の動作を実施すればよい
。

【００２３】以上に述べた本実施例の効果を整理すると
、ピストン２の軸心に対してピストンロッド３の軸心を
偏心させ、更にピストンロッド３の軸心に対してプラン
ジャロッド５の軸心を偏心させた上にピストンロッド端
部４をボルト８にて固定させた為にピストンロッド３及
びプランジャロッド５は回転不能となり、磁気センサー
１９による位置検出精度は向上した。

【００２４】更にピストンロッド３が回転不能となった
為、ピッチパターン１６はピストンロッド３の外周の外
周に沿ったある一定範囲の円弧とした軸線方向に作成す
るとよい為メッキを要する面積が従来に比し少なくなっ
た。

【００２５】又カップリング７を採用することにより、
その取扱いが容易となり操作時間及び操作性が著しく向
上した。その上プランジャロッド５が回転不能となった
為、プランジャロッド５に取着している冷却水ホース１
５が所定のスペース内で往復運動することができる為、
図示しない他のフレーム等に接触・衝突することがなく
、冷却水ホース１９の損傷を防止することができた。

【００２６】

【発明の効果】ピストンロッドとプランジャロッドを結
合するカップリングを非分割形カップリングとして操作
性を向上するとともに、ピストンロッドが回転しない為
位置検出器の位置検出精度が向上し、磁性・非磁性パタ
ーンの形成コストを低減することができ、なおプランジ
ャロッドが回転しない為冷却水ホースの損傷を防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す断面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ断面斜視図である。

【図３】図１のＢ矢視図である。

【図４】図３のＣ−Ｃ断面図である。

【図５】従来の射出シリンダ装置の断面図である。

【図６】図５のＥ部拡大断面図である。

【符号の説明】

１　　射出シリンダ ２　　ピストン ３　　ピストンロッド ４　　ピストンロッド端部 ５　　プランジャロッド ６　　プランジャロッド端部 ７　　カップリング ８　　ボルト ９　　穴 １０　　開口 １１　　開口 １２　　開口 １３　　ボルト １４　　スペーサ １５　　冷却水ホース １６　　ピッチパターン １７　　溝 １８　　ランド部 １９　　磁気センサ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　材料を押出すための射出シリンダと、
   前記射出シリンダに進退自在に装着されたピストンと、
   前記ピストンの軸心に対し、偏心して取付けられ、先端
   部に段付頭部を設けたピストンロッドと、射出スリーブ
   内に進退自在に取付けられ、先端部にプランジャチップ
   、後端部は前記射出スリーブの軸心に対して偏心して取
   付けられた段付部を設けた射出プランジャロッドと、前
   記ピストンロッドの段付頭部と前記射出プランジャロッ
   ドの後端部の段付部を同心状態で連結するカップリング
   と、前記ピストンロッドの段付頭部端面と前記プランジ
   ャロッドの段付部端面の間に有り前記カップリング内の
   両段付部の軸方向の動きを止めるスペーサとから成るダ
   イカストマシンの射出シリンダ装置。
2. 【請求項２】　　前記カップリングは本体中央部に内径
   Ｄ１φ、長さＭの円筒形の中空穴９を設け、本体外面よ
   り前記中空穴９へ連通する幅Ｄ１、長さが前記Ｍより小
   さいＬの開口部１０を設けるとともに、本体の両端面よ
   り各々径が前記Ｄ１φより小径のＤ２φ、Ｄ３φの前記
   中空穴９へ連通する穴１１、１２を設け、前記本体の開
   口部１０の開口側から夫々穴１１、１２の全長に亘って
   幅Ｄ２、Ｄ３の溝を軸方向に設けて成ることを特徴とす
   る請求項第１項のダイカストマシンの射出シリンダ装置
   。
3. 【請求項３】　　前記ピストンロッドは、位置検出用の
   磁性・非磁性の等ピッチパターンをピストンロッドの外
   周に外周に沿った任意の長さの円弧として、軸線方向に
   形成したことを特徴とする請求項第１項のダイカストマ
   シンの射出シリンダ装置。