JPH0431222B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

〔技術分野〕 本発明はイメージ・データの質を良くすること
に関するものであり、更に具体的にはグラフイツ
ク・イメージの質を良くし、圧縮し、且つデータ
の記憶及び伝送を効率化するための装置に関する
ものである。 〔先行技術〕 先行技術には数多くのイメージ・データ圧縮方
法がある。下記はその代表例である。 1969年４月８日乃至10日に開催された「通信の
コンピユータ処理に関するシンポジウム」に於て
発表されたSpencer及びHuang両氏の論文は、グ
レイスケール・イメージをビツト・プレーンと呼
ばれる等価な黒／白イメージの組に変換するに際
しての問題点を提起している。この論文はビツ
ト・プレーン・エンコーデングと、効果的な圧縮
のためのコードの選択について論じているけれど
も、各画素（pixel）の第１ビツト・プレーンの
輝度値の決定に基づいてグラフイツク・イメージ
の第２ビツト・プレーンに於て縁画素データを圧
縮する装置及び方法を開示していない。 本願出願人の並行出願、特願昭58−95118号は、
現在の画素の最上位ビツトがイメージの現在の走
査線上の先行画素及び後続画素の最上位ビツトと
等しいとき現在の最下位ビツトを画素コード当り
２ビツトの形で現在の画素の最上位ビツトと等価
するグレイスケール・イメージ・データのための
フイルタを開示している。この並行出願の装置は
走査線に沿つたグレイスケール画素値の急変をフ
イルタ（選出）するため水平冗長性を利用してい
る。しかしこの並行出願は考察中の縁画素が黒又
は白のような極限輝度値又は中間輝度値を持つて
いるか否かを決定することによりグラフイツク・
イメージの第２ビツト・プレーンに於て縁画素デ
ータを圧縮する装置及び方法を開示していない。 IBM Technical Disclosure Bulletin，第22巻
第７号（1979年12月発行）第2980頁以下に掲載さ
れた論文は垂直冗長方式を採用してグレイスケー
ル・イメージ・データをコード化する方法を示し
ている。その論文は現在の線の値をイメージの上
方の線の値と比較することにより線沿いに画素の
グレイレベルの走行に対する画素値をコード化す
る方法を開示しているが、考察中の縁画素が黒又
は白のような極限輝度値又は中間的な輝度値を持
つているか否かを決定することによるグラフイツ
ク・イメージの第２ビツト・プレーンに於ける縁
画素圧縮装置及び方法を開示していない。 米国特許第4006298号は64個の個別的な輝度レ
ベルを用いたイメージ・グレイスケールを有する
システムを開示している。この米国特許は考察中
の縁画素が黒又は白のような極限輝度値又は中間
的な輝度値を有するか否かを決定することにより
グラフイツク・イメージの第２ビツト・プレーン
に於て縁画素データを圧縮するシステムを開示し
ていない。 米国特許第4177470号では信号の情報内容を減
少させないで信号のビツト数を減少させるように
バイナリ・データ信号が処理される。これは基本
的にはデータ圧縮システムである。この米国特許
も本発明の如き縁画素データ圧縮装置を開示して
いない。 米国特許第4210936号は元の画素マトリツクス
から発生されるよりも少ないグレイスケール・デ
ータを用いる縮減マトリツクスによつてイメー
ジ・データの圧縮を達成する方法及び装置を示
す。例えば、若しも画素のグレイレベルが４ビツ
トのデータを必要とするならば、グレイスケール
の再生に１ビツトのデータしか必要としない。こ
の米国特許も本発明の如き縁画素データ圧縮装置
及び方法を開示していない。 米国特許第4229768号は選択的ランレングス圧
縮技法によつてバイナリ・イメージ信号を圧縮す
る装置を教示しているが、これも又本発明の如き
縁画素データ圧縮装置を開示していない。 米国特許第4280144号は荒い走査線プリント像
処理システムの品質を改善するための装置及び方
法を開示している。画素の反射特性を表わす荒く
走査された画素に対してエンコーダがコードを割
当てる。荒く走査されたデータをきめこまかに再
生するため、荒く走査された画素を少くとも４つ
の隣接した水平及び垂直画素と加え合わせること
により、少くとも４つのサブ素子より成るきめこ
まかな１つの画素を再生させる。この米国特許は
隣接した画素から特定画素のきめこまかな値を決
定するための情報を得ているが、実際には荒い走
査からのデータをきめこまかな再生のため拡張す
る方法を教示するものであつて、実はフイルタさ
れたイメージ・データを教示しておらず本発明の
如き縁画素データ圧縮装置及び方法を開示してい
ない。 〔本発明の要的〕 本発明の目的は、イメージの第１のビツト・プ
レーンのエンコーデング又はデコーデングにより
縁画素を識別するステツプと、縁画素の所在を確
認するステツプと、縁画素毎に少くとも１つのビ
ツトを発生するステツプと、各縁画素が黒／白輝
度値又はグレイ輝度値の何れを有するかを指示す
るステツプとを含む方法により、ビツト・プレー
ン間の相関を用いて少くとも第１及び第２のビツ
ト・プレーンを有するグラフイツク・イメージの
データを圧縮することである。第２のビツト・プ
レーンのコーデングは縁画素を除き第２のビツ
ト・プレーンには中間（グレイ）レベルが存在し
ないものと仮定する。若しもグラフイツク・イメ
ージが２ビツト・プレーンより多くのプランを含
むならば、本発明の装置は各縁画素毎に発生され
たビツトの数を増加することによつて一般化可能
である。 従つてここに開示するデータ圧縮装置及び方法
は、グラフイツク・イメージを少くとも第１及び
第２のビツト・プレーンに分離し、黒／白変化を
示す第１のビツト・プレーンから縁画素を識別
し、縁画素の所在を探知し、縁画素が黒又は白の
ような極限輝度値又は中間のグレイ輝度値の何れ
を有するかを示す単１のビツトを各縁画素に対し
て発生する。 〔実施例の説明〕 本発明はグラフイツク・イメージ（画像）のデ
ータ圧縮を高品質で行うときの重大な問題に対す
る解決策を与える。グラフイツク・イメージとは
文書又は図形の形で有用な情報を含むものであ
り、カメラ又は他の入力装置で捕えられた生デー
タは多レベルのものであるにも拘らずその性質上
２レベルであることが予定されたものである。写
真のようなグレイスケール・イメージに対する先
行技術の圧縮アルゴリズムは走査されたグラフイ
ツク・イメージを処理可能ではあるが、より高度
のデータ圧縮率によつて除去可能な多量の不要デ
ータを伝送してしまう。元のイメージを先づ閾値
（スレシヨールド）処理し、それを画素当り１ビ
ツトで２レベル黒／白イメージに変換し、然る後
その黒／白イメージに対して別のデータ圧縮方法
を用いることによつて著しく高い圧縮率が達成さ
れる。 ２レベル・イメージは高解像度の場合にのみ良
好な品質を持つ。低解像度の場合には文字の縁は
階段状（ギザギザ）に見え、字画の幅が不揃いに
なる。このような場合には品質改善が必要とされ
る。 ２より大なる多数のグレイスケール・レベルを
許容する一般化された閾値処理を用いることによ
り、イメージの品質が著しく改善される。イメー
ジの品質に関するその見掛上の効果は、２レベ
ル・フオーマツトを維持して解像度を増した場合
と似ている。４グレイスケール・レベルを採用す
ると、第１表に示すような「ビツト・プレーン」
又はグレイコードと呼ばれる２レベル・イメージ
に相当する画素当り２ビツトのコーデングを必要
とする。

【表】

【表】 直接的なコーデングは各ビツト・プレーン毎に
１度づつ２レベル即ち黒／白の圧縮方法を２度適
用することである。先行技術の前述のSpencer及
びHuangの論文はグレイコード・フオーマツト
の第２ビツト面は正規のバイナリコード・フオー
マツトのものよりも僅かに良好に圧縮することを
示している。何れの場合でも、２つのプレーンの
独立のコーデング方式を用いると画素当りのビツ
トで見積つた総合的なコーデング率は、第１ビツ
ト・プレーンのみをコーデングした場合よりも少
くとも２倍の大きさとなるのが普通である。この
ことは第２ビツト・プレーンをコーデングするに
は第１ビツト・プレーンをコーデングするのに要
したよりも多くのビツト数を必要とすることを意
味する。 前述の並行出願（特願昭58−95118号）の方法
はラスタ走査線に沿つた第１ビツト・プレーンの
値の変化が起つた画素に対してのみ第２ビツト・
プレーンに於て中間輝度値即ちグレイ・レベル輝
度値を生じさせるために第２ビツト・プレーンを
フイルタとすることを提案している。例えば走査
線に沿つた第１ビツト・プレーンの下記の形態に
於て、＊印の付された画素（縁画素と呼ばれる）
のみが１のグレイコード第２ビツト・プレーン値
を持つことができ、残りの画素に対する第２ビツ
ト・プレーン値は０にされる。 00000011000010000111100 ＊＊＊＊ ＊＊＊ ＊＊
＊＊ 並行出願のフイルタ方法は印刷された文字のよ
うな字劃の縁のまわりに中間輝度レベルの所望の
影響を保ちつつ背景即ちグラフイツク情報の領域
外に於けるノイズを除去することにより良好な品
質を達成している。それは又同じ理由で第２ビツ
ト・プレーンに対する圧縮率を改善する。 本発明はグラフイツク・イメージに於ける各画
素に対する２レベル表示の第１及び第２ビツト・
プレーン間の高い相関を認識してそれを利用す
る。 第１ビツト・プレーンは最上位ビツトと一般に
呼ばれ、第２ビツト・プレーンは最下位ビツトと
一般に呼ばれるものである。前述の第１表を見る
と、若しも最上位ビツトが１であるなら画素はダ
ークグレイ（暗灰色）又は黒であり、若しも最上
位ビツトが０であるならば画素ライトグレイ（明
灰色）又は白であることがわかる。画素の２つの
中間閾値即ちグレイ値は最下位ビツト即ち第２ビ
ツト・プレーンによつて決定される。 第１ビツト・プレーンが前述の並行出願のよう
な方法によつてコーデングされた後に、（縁画素
は第１ビツト・プレーン即ち最上位ビツトの値が
１から０へ、又は０から１へ変化する場所として
定義されているので）縁画素の所在を知ることが
できる。画素が極限値（白又は黒）であろうと又
は中間値（暗又は明グレイ値）であろうと、ラス
タ走査順序で各画素に対して指示するため、縁ビ
ツトが第１ビツト・プレーンデータで発生され且
つ記憶され又は伝送される。発生された縁画素ビ
ツトはフイルタされたイメージ・データがバツフ
ア記憶から読出されるとき第１ビツト・プレーン
の圧縮済みビツト流れに挿入されてもよい。 第１図、第２図、及び第３図に本発明の実施例
の方法及び装置が示されている。グラフイツク・
イメージの第１ビツト・プレーンのコーデングの
後に第１ビツト・プレーン・データがイメージ・
バツフア１０に記憶される。現在の画素の最上位
ビツトｃは縁検出器兼第２ビツト・プレーン圧縮
器２０に対する最初の入力として線１２上に出力
され、次の画素の最上位ビツトｆは縁検出器兼第
２ビツト・プレーン圧縮器２０に対する第２入力
として線１４上に出力される。排他的OR
（XOR1）２２が線１２上の第１ビツト・プレー
ンビツトｃと線１４上のビツトｆとを比較し、下
記の式に従つて縁ビツトを識別する。 Ｅ＝（ｃ XOR ｆ）又は（ｃ XOR ｐ） ここでｃは現在の画素の第１プレーン・ビツ
ト、ｆは後続画素の第１プレーン・ビツト、ｐは
先行画素の第１プレーン・ビツトである。 第３図及び第２表に示されているようにOR２
８の出力即ち縁検出器の出力は、現在の画素、先
行画素、及び後続画素が等しいとき０であり、現
在の画素、先行画素及び後続画素の第１プレーン
のビツト間に相異があるとき１であつて縁ビツト
を表示する。 イメージに於ける第２ビツト・プレーンに対し
て及び縁画素に対して伝送されること又は記憶さ
れることが要求される唯１のビツトである縁ビツ
トはフイルタ済みイメージ・データ線３２上に伝
送することが要求されるまでイメージ・バツフア
記憶３２に記憶され、その時点でイメージの縁ビ
ツトは第１ビツト・プレーンの縁ビツト（即ち
黒／白変化ビツト）に隣接した地点に於て第１ビ
ツト・プレーンに対するデータ流れ中に挿入され
る。若しも第１ビツト・プレーンがランレング
ス・コードによつてエンコードされるならば、第
２プレーン縁ビツトは各ランレングス・コード語
の後にデータ流れへ挿入可能である。一般的には
各縁毎に２つの縁画素がある（上記の走査線の例
を参照されたい）。しかし２つの縁を持つものと
考えるべきであるレングス（長さ）１のランに対
しては４つではなく３つだけの縁画素がエンコー
ドされなければならない。 第３図及び第２表を参照して本発明のハードウ
エアの実施例を説明する。 現在の画素の最上位ビツトc1と後続の画素の最
上位ビツトf1とが排他的OR（XOR1）２２で比較
される。第２表はc1がf1と相異して縁を表示して
いるとき１である排他的OR（XOR1）２２の出力
を示す。排他的OR（XOR1）２２の出力はOR２
８の入力及びAND２４の入力へ接続されている。
ラツチ２６は先行の画素の第１面ビツトp1とc1
との比較結果を記憶する。現在の画素の時刻にラ
ツチ２４の出力もOR２８の入力へゲートされ
て、若しもc1とf1又はp1との間に相異があるなら
ば、OR２８が出力を出すようにする。OR２８
からの１なる出力は縁画素を表示すると共に可転
送線４０のレベルを上昇させる。その上昇したレ
ベルは記憶装置３０（第２図参照）へ至る線３４
上に圧縮済み第２プレーン・ビツトの値をゲート
する。 それと同時に排他的OR（2）３２に於てc1
が現在の画素の第２プレーン・ビツトc2と比較さ
れて、現在の画素が黒又は白のような極限的な輝
度値（この場合c2はc1と等しい、第２表参照）を
持つか又は中間的な輝度値（グレイ、この場合c2
はc1と相異する）を持つかを決定する。 排他的OR（2）３２の出力はAND３６の
入力へ接続されており、可転送線４０が１であつ
て縁ビツトを表示しているときAND３６でゲー
トされる。 本発明に従う方法及び装置は４レベル・グラフ
イツク・イメージの第２ビツト・プレーンに対す
る如何なるデータの伝送をも著しく減少する。何
故ならば画素の総数と較べた縁画素の割合は極め
て小さく６％程度だからである。若しも望むなら
ば第２プレーン縁情報を表わすビツトに対して更
にデータ圧縮技法を適用することができる。上述
のように第２ビツト・プレーンへ向けて伝送され
なければならないビツトは第１ビツト・プレーン
（即ち実際には縁）に於ける変化を表わすビツト
だけである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に従う方法の流れ図、第２図は
本発明の装置のブロツク図、第３図は本発明の縁
検出器兼圧縮器のブロツク図である。 １０……イメージ・バツフア記憶装置、２０…
…縁検出器兼圧縮器、２２……排他的OR、２４
……ANDゲート、２６……ラツチ、２８……OR
ゲート、３０……圧縮済みイメージのバツフア記
憶装置、３２……排他的OR。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ グラフイツク・イメージの各々の画素に対す
   る最上位ビツトと最下位ビツトをそれぞれ含む第
   一ビツト・プレーン及び第二ビツト・プレーンを
   少なくとも有するグラフイツク・イメージを表す
   ２値化データを圧縮するための装置であつて、 上記グラフイツク・イメージの第一ビツト・プ
   レーンにおいて連続するビツトの２進状態の変化
   から縁画素を識別する手段と、 上記縁画素毎に上記第一ビツト・プレーンと第
   二ビツト・プレーンの対応するビツトを比較し
   て、上記縁画素が極限輝度値を有するか又は中間
   輝度値を有するかを示す少なくとも単一のビツト
   を上記縁画素毎に発生する手段とより成るグラフ
   イツク・イメージを表す２値化データの圧縮装
   置。