JPH04309673A - 舞台床面傾斜装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】［発明の目的］

【０００２】

【産業上の利用分野】本発明は、舞台およびその周辺の
床面を任意の角度で傾斜させることができる舞台床面傾
斜装置に関するものである。

【０００３】

【従来の技術】演劇や、各種のショー等を上演する劇場
の舞台およびその周辺の床面は、場面や用途に応じて傾
斜ができるようにしておくことにより、舞台の遠近感を
出すことができ演出効果が高められる。このため従来は
、図８に示すように舞台の床面１を片側から油圧ジャッ
キ２等により昇降させ、傾斜角度を変えるようにしてい
たが、床面１を傾動させる際図９に示すように隣接する
固定床面１ａとせり３の部分が干渉してしまうため、各
床面１，固定床面１ａの隙間を大きくとらなければなら
ず、特に床面１、固定床面１ａが厚い場合にはこの隙間
が著しく大きくなり、危険となっていた。

【０００４】そこで、これを解決する手段として特開平
１−１５８９９０号公報に示す構成のものが提案された
。この構成は、床面を該床面下方の支持架構上に傾動可
能に且つ支持点を移動し得るように取付けたことを特徴
とするものである。すなわち、図１０に示すように所要
の大きさに区画した小迫り用の床面４の下方に昇降可能
とした支持架構５を設け、この支持架構５の上部に支点
水平移動用の保持力を有するベアロックシリシダ６で横
動可能とした支えローラ７を設ける。この支えローラ７
には、中間部に床面４の下面中央部に突設した支持ブラ
ケット８の端部を枢着し、端部に床面傾斜用の保持力を
有するベアロックシリンダ９の一方の端部を枢着する。 このベアロックシリンダ９の他方の端部は、床面４の裏
側に枢着している。以上のように構成した舞台床面傾斜
装置１０を、床面４の傾動方向が同一方向となるように
前後、左右に複数設備して舞台迫り１１を形成している
。しかして、舞台迫り１１を全面的に同一方向に傾斜さ
せる場合は、水平状態では隣接する各床面４のせりが干
渉してしまい各床面４を傾動できないため、まず各支持
架構５をそれぞれ所定の高さに段階的に上昇させ、次に
、各ベアロックシリンダ９のロッド１２を略同一長さ突
出して各床面４を略同一角度に傾斜させる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】以上のように構成する
ことにより、舞台等の床面４を任意の角度に傾斜させる
ことができ、また隣接する床面４との隙間を狭くするこ
とができる。しかしながら、傾斜と水平の２方向の位置
をコントロールする機構が必要となり設備が大型化する
ため、より簡易な構造で傾斜させることができる装置が
望まれていた。また、舞台迫り１１を全面的に同一方向
に傾斜させる場合、上述したような手順で順次前側の床
面４から傾斜と水平位置の設定を行わなければならない
ことも、舞台の演出を制約することになるため、この改
善も望まれていた。

【０００６】本発明は、上記した事情に鑑みてなされた
もので、より単純な構成とし、単数または複数個が並設
されている床面を速かに傾斜角の転換ができるようにし
た舞台床面傾斜装置を提供することを目的としている。 ［発明の構成］

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、所要の大きさ
とした床面を、この床面の下方に配設されて昇降可能と
した支持架構上に、長さ方向の偏心した位置で交差し回
動可能に連結された一対の支持レバーを介して傾動可能
に取り付けるようにしたものである。

【０００８】

【作用】支持レバ―の一方を押し上げて交差角を増大さ
せると、支持レバ―が偏心した位置で交差して連結され
ているので、端部における上方への移動距離が相違する
。したがって、支持レバーに支持されている床面は、上
方へ移動すると共に支持レバ―の端部における移動距離
の差によって傾斜する。上方へ移動した距離分だけ支持
架構を下降させて、床面と固定床面とのレベル合せを行
う。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図１は、本発明の一実施例を示す構成図である
。同図において、２１は四角の枠状に形成された支持架
構で、駆動機構（図示しない）によって上下動可能とし
た支柱２２に支持されている。支持架構２１の上面には
、一方の端部に支持台２３が突出して設けられ、他方の
端部にガイドレール２４が設けられている。支持レバー
２５は、一方の端部を支持台２３に設けた支持ピン２６
を介して回動自在に支持され、他方の端部に回転自在と
した支持ローラ２７を設け中間部をベアロックシリンダ
２８で支持架構２１と連結している。床面２９は、下面
の一方端部（上記した支持台２３と同じ側の端部）　に
支持ピン３０を介して支持レバー３１の一方の端部を回
動自在に連結し、下面の他方の端部に支持ローラ２７が
転動しながらガイドされるガイドレール３２を設けてい
る。支持レバー３１の他方の端部には、ガイドレール２
４上を転動しながらガイドされる支持ローラ３３が回転
自在に設けられている。支持レバー２５と３１は、交差
するが長さ方向の中心点より支持ピン２６や支持ピン３
０側に偏った位置で、連結ピン３４を介して回動自在に
連結されている。なお、上記したベアロックシリンダ２
８は、床面傾斜用の保持力を有し、下部は支持架構２１
の上面と回転自在に連結し、上部はロッド３５を介して
床面２９の下面と回動自在に連結している。

【００１０】次に、以上のように構成された実施例の作
用を説明する。まず、ベアロックシリンダ２８のロッド
３５を突出させ、支持レバー２５を押上げる。支持レバ
ー２５は、支持ピン２６を中心として同図において反時
計方向に回動し、連結ピン３４は３４ａに移動し、支持
ローラ２７がガイドレール３２を転動しながら床面２９
を押上げ２７ａまで移動する。また、連結ピン３４の３
４ａへの移動により、支持レバ―３１も押上げられ、支
持ピン３０は３０ａへ移動しながら床面２９を押上げ、
支持ロ―ラ３３がガイドレ―ル２４を転動しながら３３
ａまで移動する。ここで、連結ピン３４が支持レバ―２
５，３１の長手方向中心より支持ピン２６，３０側に偏
よった位置にあるので、支持ロ―ラ２７が移動した２７
ａの方が、支持ピン３０の移動した３０ａより高くなり
、水平状態にある床面２９は、全体として押上げられる
が、さらに支持ロ―ラ２７側の端部が支持ピン３０側の
端部より高く押上げられて傾斜する。このため、床面２
９は、同図の実線の位置から二点鎖線で示す２９ａまで
移動する。つまり、床面２９は、上下方向ではＭ寸法だ
け上昇する。そこで、次に支柱２２を駆動機構（図示し
ない）によりＭ寸法だけ下降させることにより支持架構
２１を下降させ、固定床面１ａとレベル合せを行う。同
図に二点鎖線で示す床面２９ａは、このレベル合せをし
た後の状態を示す。床面２９を元の状態に復帰させるに
は、逆の操作をすればよい。なお、床面２９を傾斜させ
るとき、床面２９は、固定床面１ａ側の端部が固定床面
１ａ側にも移動するので、固定床面１ａと干渉しないよ
うにするために水平状態において予め隙間Ｎを設けてお
く必要がある。しかしながら、床面２９と固定床面１ａ
との隙間Ｎが大きいと、演技者がつまずいたり転んだり
する危険性があるので、この隙間Ｎはできるだけ小さい
方が望ましい。このため、図２に示すように支持ローラ
３３の位置を支持ピン２６側へ寄せておくことにより、
幾何学的に隙間Ｎを小さくすることができる。

【００１１】したがって、以上のように構成された実施
例は、非常に単純な機構によって床面の傾斜が可能とな
り、固定床面との干渉を生じないために速やかな舞台転
換が可能となり、演出上の効果も大きい。また、水平状
態における固定床面との隙間は、実用上支障ない程度ま
で小さくすることができる。

【００１２】なお、本発明は、上記した実施例（以下、
第１実施例という）に限定されるものではなく、種々変
形実施できる。図３は、本発明の他の実施例（以下、第
２実施例という）を示す構成図である。同図において、
支持レバー３６は、床面２９側にベアロックシリンダ３
７を設け、このベアロックシリンダ３７のロッド３８の
端部を支持ピン３０を介して床面２９の下面に連結する
。ベアロックシリンダ２８のロッド３５を突出させて床
面２９を傾斜させるとき、ベアロックシリンダ３７のロ
ッド３８の突出長さをコントロールすることにより、床
面２９の固定床面１ａ側への移動寸法をコントロールす
ることが可能となり、水平状態における固定床面１ａと
床面２９との隙間Ｎを最小にすることができる。したが
って、第２の実施例は、以上のような追加の駆動機構を
設けることにより、隙間Ｎを自在に調整することが可能
となる。この駆動機構は、支持レバー３６の床面２９側
に設ける代りに支持架構２１側に設けてもよい。また、
支持レバー２５に設けることも可能である。さらに、支
持ピン２６を支持台２３上から昇降させたり、または横
移動させるようにしても同様の効果が得られる。

【００１３】図４は、本発明のさらに異なる他の実施例
（以下、第３実施例という）を示す構成図である。同図
において、支持架構２１には、支持台３９を介して円弧
状に形成したガイドレール４０を取付ける。ベアロック
シリンダ２８のロッド３５が突出すると、支持レバー２
５は支持ピン２６を中心として回動し床面２９を傾斜さ
せるが、この際支持レバー３１に設けた支持ローラ３３
はガイドレール４０上を転動する。このガイドレール４
０は、床面２９が傾斜する際に、床面２９上の角部の頂
点ａが常に沿直線Ｘ上を通過するように設定されており
、支持レバー２５および３１の各長さや連結ピン３４の
設けられる位置等を含めた全ての要素により、幾何学的
に求めることができる。したがって、第３実施例は、床
面２９が固定床面１ａや隣接する迫り（図示しない）と
干渉することがなく、演出上の要求に応じて自由な動作
が可能となる。上記したガイドレール４０は、床面２９
上の任意の点（実際には床面２９が面積を持っているの
で線であるが、二次元的に説明するため点となる）ｂが
常にその沿直線Ｙ上を通過するように設定することも可
能である。また、第３の実施例では支持レバー３１の支
持ローラ３３に対してガイドレール４０を設けたが、支
持レバー２５の支持ローラ２７が転動するガイドレール
に対して適用しても同様の効果が得られる。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、単
純な構成とし、かつ床面を任意の位置で隣接する他の床
面との干渉を生じることなく速に傾斜させることができ
るので、演出上で大きな効果が得られのみでなく、操作
や保守も容易で経済的にも有利な舞台床面傾斜装置を提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す構成図。

【図２】本発明の他の実施例を示す構成図。

【図３】本発明のさらに異なる他の実施例を示す構成図
。

【図４】本発明のさらに異なる他の実施例を示す構成図
。

【図５】従来の舞台床面傾斜装置を示す構成図。

【図６】図５に示す従来の舞台床面傾斜装置の作用を示
す説明図。

【図７】図５とは異なる従来の舞台床面傾斜装置を複数
個並設した状態を示す説明図。

【符号の説明】

１ａ…固定床面、２１…支持架構、２２…支柱、２３…
支持台、２４，３２…ガイドレール、２５，３１…支持
レバー、２６，３０…支持ピン、２７，３３…支持ロー
ラ、２８…ベアロックシリンダ、２９…床面、３４…連
結ピン、３５…ロッド。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　所要の大きさとした床面を、この床面
   の下方に配設されて昇降可能とした支持架構上に、長さ
   方向の偏心した位置で交差し回動可能に連結された一対
   の支持レバーを介して傾動可能に取付けたことを特徴と
   する舞台床面傾斜装置。