JPH0430869Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、立体映像撮影用の複数のビデオカメ
ラ間における映像信号の調整機能を備えた立体映
像撮影モニタリング装置に関するものである。

〔従来の技術〕

立体映像は、視点の異なる２種類の関連する映
像を、左右の目で周期的かつ交互に見ることによ
り、立体的な映像として見えるものであり、特公
昭52−4884号公報には、左方及び右方撮像装置で
得た左方および右方映像信号を１フレーム毎に順
次切り換えてブラウン管に供給し、左眼用及び右
眼用の映像を交互にブラウン管に出現させると共
に、この切り換えと同期して聴視者の左右それぞ
れの目とブラウン管との間に設けられた左方及び
右方シヤツタを交互に切り換えるように構成され
た立体テレビジヨン装置が開示されている。

このような立体テレビジヨン装置においては、
右方及び左方撮像装置により撮影された左眼用及
び右眼用の映像が同期していることは勿論、画角
及び映像寸法等に関しても同等であることが要求
される。

上記従来の立体テレビジヨン装置において、画
角及び映像寸法の調整を行う場合、オペレータ
は、ブラウン管に交互に映し出される左眼用及び
右眼用の映像をみながら、左方及び右方撮像装置
の出力映像信号の調整を図ることになるが、これ
では正確な調整が行われ難く、より良質の立体映
像を得るために、これらの条件を監視しかつ調整
し得る装置の開発が望まれている。

〔考案の目的〕

本考案は、上記従来の問題点を考慮して成され
たものであつて、左眼用及び右眼用の映像を重合
させてモニターに映し出す構成とすることによ
り、容易かつ確実に画角及び映像寸法の調整を行
うことができ、高品位の立体映像信号を作成する
ことができる立体映像撮影モニタリング装置の提
供を目的とするものである。

〔考案の構成〕

本考案の立体映像撮影モニタリング装置は、上
記の目的を達成するために、同期信号発生器の同
期信号と同期して動作し、各々右眼用及び左眼用
の映像信号を出力すると共に、出力映像信号の調
整が可能な複数のビデオカメラと、これら複数の
ビデオカメラへ同期信号を送出する同期信号発生
器と、上記複数のビデオカメラから得た複数の映
像信号を水平走査期間内にて混合し、上記複数の
映像信号を含有した映像混合装置出力を送出する
映像混合装置と、映像混合装置出力を受け、右眼
用及び左眼用の映像を重合させて映し出すモニタ
とを備え、上記モニタに重合されて映し出された
右眼用及び左眼用の映像を比較しながら、上記複
数のビデオカメラから出力される右眼用及び左眼
用の映像信号間における調整を行うことを特徴と
するものである。

〔実施例〕

本考案の一実施例を第１図乃至第３図に基づい
て以下に説明する。

本考案に係る立体映像撮影モニタリング装置
は、第１図に示すように、同期信号発生器
（SSG）３の同期信号Ａと同期して動作し、各々
右眼用及び左眼用の映像信号V₁，V₂を出力する
ビデオカメラ１，２と、同期信号Ａを発生し、こ
れをビデオカメラ１，２へ供給する同期信号発生
器３と、上記映像信号V₁，V₂を水平走査期間Ｔ
内で混合する映像混合装置４と、映像を映し出す
モニター５とから構成されている。

上記のビデオカメラ１，２には、各々から出力
される右眼用及び左眼用の映像信号V₁，V₂の調
整を行う調整手段（図示せず）が具備されてお
り、上記調整手段によつてモニター５に映し出さ
れる映像の画角や映像寸法が調整できるようにな
つている。

上記の構成において、ビデオカメラ１，２から
出力される映像信号V₁，V₂間の調整は、以下の
ようにして行われる。

先ず、ビデオカメラ１，２によつて、所定の被
写体が２つの異なつた視点から撮影される。この
場合、これらのビデオカメラ１，２は、同期信号
発生器３からの第２図ａに示す同期信号Ａを受け
ることにより、同期して作動され、各々同図ｂ，
ｃに示す映像信号V₁，V₂を出力する。

上記の映像混合装置４は、上記ビデオカメラ
１，２から受けた映像信号V₁，V₂を水平走査期
間Ｔ内で混合し、同図ｄに示すように、上記映像
信号V₁，V₂を含有する映像混合装置出力Ｃをモ
ニター５へ送出する。

モニター５では、上記の映像混合装置出力Ｃを
受け、第３図に示すように、画面に映像信号V₁，
V₂に応じた右眼用及び左眼用の映像を重合され
て同時に映し出される。

このとき、オペレータは、モニター５の画面に
重合されて映し出される右眼用及び左眼用の映像
を比較しながら、ビデオカメラ１，２の調整手段
を操作し、画面上の映像の画角や映像寸法の調整
を行う。

上記のように、本実施例では、ビデオカメラ
１，２からの映像を重合させてモニター５に映し
出し、監視することができるようになつているの
で、ビデオカメラ１，２からの各映像を比較しな
がら画角及び映像寸法の調整をきわめて容易かつ
確実に行うことができ、高品位の立体映像信号を
作成することができる。

そして、上記の立体映像撮影モニタリング装置
による調整終了後、ビデオカメラ１，２から出力
される右眼用及び左眼用の映像信号V₁，V₂を１
水平走査期間毎に順次切り換えて、CRT等の受
像装置（モニター５でもよい）に供給し、右眼用
及び左眼用の映像を受像装置に交互に出現させる
と共に、この切り換え同期して、視聴者の左右そ
れぞれの目を受像装置との間に設けられた左右の
シヤツタを切り換えれば、良質の立体映像を得る
ことができる。また、受像装置に立体映像を映し
ている最中にも、オペレータは、モニター５に重
合されて映し出された右眼用及び左眼用の映像を
監視し、画角や映像寸法の調整を行うことができ
る。

（考案の効果） 本考案の立体映像撮影モニタリング装置は、以
上のように、各々右眼用及び左眼用の映像信号を
出力すると共に、出力映像信号の調整が可能な複
数のビデオカメラを、同期信号発生器の同期信号
と同期して動作させ、映像混合装置により、上記
複数のビデオカメラから得た各映像信号を水平走
査期間内にて混合して、上記各映像信号を含有し
た映像混合装置出力をモニターへ送出し、このモ
ニターにて右眼用及び左眼用の映像を重合させて
映し出し、モニター上のこれらの映像を比較しな
がら、上記複数のビデオカメラから出力される右
眼用及び左眼用の映像信号間における調整を行う
ように構成されている。

それゆえ、各ビデオカメラからの映像を比較し
ながら、画角及び映像寸法の調整をきわめて容易
かつ確実に行うことができ、高品位の立体映像信
号を作成することができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すブロツク図、
第２図ａ〜ｄは第１図に示した各部の出力信号を
示す波形図、第３図は第１図に示したモニターの
正面図である。 １，２はビデオカメラ、３は同期信号発生器、
４は映像混合装置、５はモニターである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 同期信号発生器の同期信号と同期して動作し、
   各々右眼用及び左眼用の映像信号を出力すると共
   に、出力映像信号の調整が可能な複数のビデオカ
   メラと、これら複数のビデオカメラへ同期信号を
   送出する同期信号発生器と、上記複数のビデオカ
   メラから得た複数の映像信号を水平走査期間内に
   て混合し、上記複数の映像信号を含有した映像混
   合装置出力を送出する映像混合装置と、映像混合
   装置出力を受け、右眼用及び左眼用の映像を重合
   させて映し出すモニターとを備え、上記モニター
   に重合されて映し出された右眼用及び左眼用の映
   像を比較しながら、上記複数のビデオカメラから
   出力される右眼用及び左眼用の映像信号間におけ
   る調整を行うことを特徴とする立体映像撮影モニ
   タリング装置。