JPH04307303A - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JPH04307303A
JPH04307303A JP7185291A JP7185291A JPH04307303A JP H04307303 A JPH04307303 A JP H04307303A JP 7185291 A JP7185291 A JP 7185291A JP 7185291 A JP7185291 A JP 7185291A JP H04307303 A JPH04307303 A JP H04307303A
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magnet
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Nagakatsu Ito
伊藤 永勝
Kazuhiko Sakai
酒井 一比古
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CKD Corp
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CKD Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁石を備えた被検出体
の近傍に設けられ、被検出体との相対位置変化に伴い変
化する磁石からの磁界強度に基づき、被検出体の位置を
検出する位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、実開平2ー97604号公報
に開示されているように、磁電変換素子を移動体側のみ
開放し磁性材料からなる磁気シールド体で覆い、外界か
らの磁気を遮蔽して精度良く被検出体の位置を検出する
位置検出装置が存在した。即ち、図8で模式的に示され
るように、磁石1を備えた被検出体2の近傍に、所定方
向の磁界の強度に応じて電気的特性が変化する磁電変換
素子5を設け、その磁電変換素子5の磁石1の側を開放
した状態で磁気シールド体6で覆って外界からのノイズ
磁界等を遮蔽すると共に、磁電変換素子5を電気回路7
さらに表示手段8に接続することにより、被検出体2と
の相対位置の変化に伴い変化する磁石1からの磁界強度
を電位差や電流値の変化に変換して表示手段8に表示さ
せる移動体2の位置検出装置3が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのような従来の位置
検出装置5にあって、磁気シールド体6は磁性材料で構
成されていたため、磁気シールド体6は外部からのノイ
ズ磁界等だけでなく、磁石1からの磁界までも吸引して
しまう。従って、そのような磁気シールド体6により、
磁石1から磁電変換素子3への磁界強度が減少する。そ
の場合、磁電変換素子3の電気的特性の変化が鈍化して
検出精度が悪くなり、極端な場合には誤った位置検出が
なされる虞もあった。
【0004】そこで、被検出体の位置を精度良く確実に
検出することを目的として、本発明が生み出された。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのような本第1発明の
構成は、磁石を備えた被検出体の近傍に配設され、該被
検出体との相対位置変化に伴い変化する前記磁石からの
磁界強度に基づき、該被検出体の位置を検出する位置検
出装置であって、磁界強度に応じて電気的特性が変化す
る磁電変換素子と、該磁電変換素子の前記磁石側を開放
した状態で該磁電変換素子を覆う磁気シールド用磁性体
と、前記磁電変換素子の近傍に設けられた磁気誘導用磁
性体と、を有してなることを特徴とする位置検出装置で
ある。
【0006】また、本第2発明の構成は、磁石を備えた
被検出体の近傍に配設され、該被検出体との相対位置変
化に伴い変化する前記磁石からの磁界強度に基づき、該
被検出体の位置を検出する位置検出装置であって、磁界
強度に応じて電気的特性が変化する磁電変換素子と、該
磁電変換素子の前記磁石側を開放した状態で前記磁電変
換素子を覆う磁気シールド用磁性体と、を備え、該磁気
シールド用磁性体に、透磁率が該磁気シールド用磁性体
よりも小さい磁気抵抗部を設けてなることを特徴とする
位置検出装置である。
【0007】
【作用】本第1発明にかかる位置検出装置は、磁界強度
に応じて電気的特性が変化する磁電変換素子を有し、磁
石を備えた被検出体の近傍に配設される。そして、その
磁電変換素子の磁石側を開放した状態で磁電変換素子を
覆う磁気シールド用磁性体を設けると共に、磁電変換素
子の近傍に磁気誘導用磁性体を設けている。
【0008】従って、外部からのノイズ磁界等は磁気シ
ールド用磁性体で遮蔽されると共に、磁石からの磁界は
磁気誘導用磁性体により誘導されて磁電変換素子に達す
る。磁気誘導用磁性体が磁界を誘導するので、磁石から
の磁界が磁気シールド用磁性体に集まるのを妨げること
ができる。それ故、磁気誘導用磁性体により誘導された
磁界強度に従い磁電変換素子は被検出体との相対位置変
化に応じて電気的特性を変化させ、それによって、被検
出体の位置を精度良く確実に検出することが出来る。
【0009】また、本第2発明にかかる位置検出装置は
、磁界強度に応じて電気的特性が変化する磁電変換素子
を有し、磁石を備えた被検出体の近傍に配設される。 そして、その磁電変換素子の磁石側を開放した状態で磁
電変換素子を覆う磁気シールド用磁性体を設けると共に
、その磁気シールド用磁性体に透磁率が磁気シールド用
磁性体よりも小さい磁気抵抗部を設けている。
【0010】従って、外部からのノイズ磁界等は磁気シ
ールド用磁性体で遮蔽されるが、磁石からの磁界は磁気
シールド用磁性体に集まり難い。そのため、被検出体と
の相対位置変化に伴い変化する磁石からの磁界強度に応
じて磁電変換素子の電気特性も変化し、それによって被
検出体の位置を精度良く確実に検出することが出来る。
【0011】
【実施例】図面に基づき本発明の一実施例を詳細に説明
する。但し、本発明は以下に詳述する一実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、
当業者が想到し得る全ての実施例を含む。
【0012】本発明の一実施例であるピストン位置検出
装置10は、図1に示すように、非磁性体からなるシリ
ンダ90の外壁に取り付けられ、シリンダ90内を摺動
するピストン92に埋め込まれた永久磁石1からの磁界
の変化に基づきピストン92の位置を検出するためのも
のである。
【0013】ピストン位置検出装置10は、プリント基
板60表面に検出回路62を構成する各素子が配設され
ると共にプリント基板60の裏面に磁気抵抗(MR)素
子チップ20が取り付けられている。また、プリント基
板60の裏面には、検出回路62に電源を供給するため
のリード線70も接続されている。そして、シリンダ9
0への取付面側を除き、それらプリント基板60、検出
回路62、及びMR素子チップ20等を覆う鋼板製シー
ルドカバー80が設けられている。シールドカバー80
は矩形板状蓋体80aの四方からそれと垂直に脚部80
bが設けられ、矩形で底浅の容器状外観を有する。その
蓋体80aの両端付近には、磁気抵抗部として機能する
切欠き部80cが二条の溝として設けられている。また
、脚部80bの端部周縁には、合成ゴムよりなる基盤8
2が装着され、この基盤82がシリンダ90の外壁に固
定されることによって位置検出装置10がシリンダ90
に取り付けられている。
【0014】MR素子チップ20は、図2及び図3に模
式的に示すように、表面にパーマロイ製の磁気抵抗(M
R)素子パターン24及び半田パッド部26が形成され
たガラス製基板22(図4参照)のパターン形成部25
の表面をSiO2の絶縁体34で覆った後、その絶縁体
34の表面及び基板22の裏面に、コバルト系アモルフ
ァスで厚さ10μmの磁性薄膜30及び同じく5μmの
磁性薄膜32をそれぞれ積層し、更に表面の磁性薄膜3
2の上に、SiO2の絶縁体36を積層することにより
形成されている。なお、半田パッド部26の上面には、
ニッケルメッキ27だけが施されている。
【0015】MR素子チップ20は、図5に示すように
、洗浄工程(I)からダイシング工程(X)までを経て
製造される。まず、洗浄工程(I)においてガラス基板
22aを洗浄層の中性洗剤の中で洗浄して基板表面を浄
化し、次の工程における蒸着が良好に行えるよう準備す
る。蒸着工程(II)では、基板22aの片側面に、I
CB蒸着装置によりパーマロイ40を蒸着する。更にレ
ジスト工程(III) において、スピンナーによりパ
ーマロイ40の外側面にフォトレジスト41を塗布し、
プリベイクする。
【0016】プリベイク後、露光工程(IV)にて、図
4に示すようなパターン形状を複数型どったワーキング
マスクをフォトレジスト41の塗布面に被せつつアライ
ナーにより紫外線を照射する。照射後、現像工程(V)
で、現像液を蓄えた現像槽に入れて現像し、基板22a
上の蒸着膜に塗布されたフォトレジスト41により複数
のMR素子パターンを型どる。さらに、これをポストベ
イクした後、エッチング工程(VI)で、エッチング槽
においてフォトレジスト41に覆われていないパーマロ
イ40を腐食して、パーマロイ40によるMR素子パタ
ーン24及び半田パッド部26を形成する。
【0017】剥離工程(VII) で、残ったフォトレ
ジスト41を剥離する。そして、磁性膜形成工程(VI
II)でMR素子パターン24が形成されたパターン形
成部25を露出させたマスクを被せ、パターン形成部2
5の上へ絶縁体34を積層し、半田パッド部26の上に
ニッケルメッキ27を施す。更に、絶縁体34の上に磁
性薄膜32を蒸着し、基板22aの逆側面には、全面に
磁性薄膜30を蒸着する。
【0018】そして、真空高温炉による熱処理工程(I
X)を経て、ダイシング工程(X)で約4mm四方ほど
の各パターン毎に切断して個々のMR素子チップ20を
形成する。なお、熱処理工程(IX)は、必須の工程で
はなく省略されることもある。
【0019】つぎにプリント基板60に設けられた検出
回路62について図6に基づき説明する。検出回路62
は、電源電圧を分圧して基準電圧を設定する抵抗R1、
R2、それらの抵抗と並列に設けられたMR素子チップ
20、設定された基準電圧とMR素子チップ20の抵抗
値の変化に基づき変化するMR出力電圧との大小を比較
するコンパレータ72、コンパレータ72の出力部に接
続されその出力に基づきON・OFFするpnp型トラ
ンジスタ74、及びトランジスタ74がONしたとき点
灯する表示ランプ68等で構成され、リード線70を介
して電源78から電力の供給を受けている。
【0020】シリンダ90内でピストン92に連動する
永久磁石1と位置検出装置10に設けられたMR素子チ
ップ20との相対的な位置関係、及び検出回路62の作
動原理を図1、図6及び図7に基づき詳述する。
【0021】図7a)に示すように、永久磁石1が線P
上を移動する場合に点0のMR素子チップ20に及ぶ磁
束の変化の様子は、永久磁石1を固定し線Pに平行で点
0を含む線Q上をMR素子チップ20が移動した場合の
磁束の様子と同じである。
【0022】図7a)乃至c)に示されるように、永久
磁石1がMR素子チップ20に最も近づいたとき、MR
素子チップ20に及ぶ磁束密度の水平成分は最大である
ため、MR出力電圧も最大となる。そのとき、MR出力
電圧が抵抗R1,R2で設定された基準電圧を上回るの
で、コンパレータ72のout出力電圧がLowとなり
、トランジスタ74がONされ表示ランプ68が点灯す
る。
【0023】永久磁石1がMR素子チップ20から遠ざ
かり、MR素子チップ20に及ぶ水平方向の磁束密度が
減ると、MR出力電圧も減少し基準電圧を下回わる。す
ると、コンパレータ72のout出力電圧もHiとなっ
てトランジスタ74はOFFして表示ランプ68も消え
る。
【0024】以上説明したように、本実施例においては
、磁電変換素子であるMR素子パターン24の上下に鋼
板製シールドカバー80よりも透磁率の高いアモルファ
ス磁性薄膜30、32が配設されている。そのアモルフ
ァス磁性薄膜30、32により、シールドカバー80に
磁石1からの磁界が集まるのを妨げつつ、MR素子パタ
ーン24へ磁石1からの磁界を誘導している。
【0025】また、本実施では、シールドカバー80に
切欠き部80cを二条の溝として設けている。この切欠
き部80cは、シールドカバー80による磁気回路にお
いて磁気抵抗としての機能を果たすため、その磁気回路
の磁気抵抗値は、切欠き部80cが設けられていないシ
ールドカバー80の磁気抵抗値よりも大きくなって、磁
石1からの磁界は集まり難くなっている。
【0026】そのような、切欠き部80cの有無に基づ
く相違を明らかにするため、本実施例に相当するモデル
と、切欠き部80cが設けられていない点で本実施例と
相違する比較モデルとを設計して有限要素解析を行った
。その解析結果を示す図8乃至図10において、(A)
は本実施例に対応させ切欠き部180cが設けられたモ
デルを、(B)は切欠き部を有しない比較モデルを、そ
れぞれ示す。判り易くするため、図8乃至図10は何れ
も、検出部200に磁石1が最も近付いた位置での磁界
の様子または磁束密度ベクトルを示す。図9に示す磁束
密度ベクトルは、ピストン192に連動する磁石101
からの磁束密度をシールドカバー180、280で囲ま
れた検出部200で検出した。
【0027】図8(A)と(B)とを比べれば明らかな
ように、切欠き部が設けられていない比較モデル(B)
では磁石1からの磁界がシールドカバー280に集まり
検出部200に磁界が及ぶのが妨げられているのに対し
、切欠き部180cが設けられている本実施例に相当す
るモデル(A)では磁石1からの磁界がシールドカバー
180に集まり難くなって磁界は十二分に検出部200
に達している。また、それらの磁界を検出部200付近
で拡大した様子、及び検出部200を六点に分け各点で
の磁束密度ベクトルを、図9に示す。表1には図9に示
した磁束密度ベクトルをX成分とY成分とに分けて掲げ
た。
【0028】
【表1】
【0029】表1においてX成分、Y成分の基準となる
X軸及びY軸は、検出部200の各点を原点として、図
9に示す検出部200の六点、6から1の方向をY軸の
正方向に、そのY軸と直行するX軸は、検出部200か
ら磁石101と逆の方向を正方向にとった。また、検出
部200の六点の平均値をX,Y各成分毎に示した。
【0030】表1の平均値に示すように、MR素子パタ
ーン24の抵抗値を変化させるY成分(水平成分)の大
きさは、切欠き部がある場合(A)と、ない場合(B)
とで大きく異なる。即ち、図8及び図9に基づき詳述し
たように、切欠き部180cを設けると、磁石101か
らの磁界は、シールドカバー180に集まり難くなるの
で、切欠き部がある場合(A)は切欠き部がない場合(
B)に比べ検出部200の磁束密度Y成分の平均値が1
.5倍以上の大きな値となっている。従って、切欠き部
がない場合(B)に比べ切欠き部がある場合(A)は、
検出感度を1.5倍以上に高めることが可能である。
【0031】また、図10に示すように、たとえ切欠き
部180cを設けていても、シールドカバー180は外
部からの磁界(8000アンペアの電流を流した導線1
90の周囲に発生する磁界)を有効に遮蔽する。磁石1
01からの磁界に比べ導線190による外部磁界は極め
て強いため、シールドカバー180に設けられた切欠き
部180cのような小さなエアーギャップは、磁石10
1からの磁界には大きく影響するが強い外部磁界に殆ど
影響を及ぼさないからであると考えられる。
【0032】本実施例によれば、アモルファス磁性薄膜
30、32によって、シールドカバー80に磁石1から
の磁界が集まるのを妨げつつMR素子パターン24へ磁
石1からの磁界を誘導すると共に、シールドカバー80
に切欠き部80cを設けて、磁石1からシールドカバー
80への磁界強度を減らしている。従って、外界からの
ノイズ磁界等は、シールドカバー80で遮蔽されつつ、
アモルファス磁性薄膜30、32で誘導された磁石1か
らの磁界強度に応じMR素子パターン24の電気抵抗値
が変化し、MR出力電圧は図7b)に示すように、永久
磁石1がMR素子チップ20の直下付近にあるときだけ
高い値を示す良好な特性が得られる。従って、切欠き部
80cを設けたシールドカバー80と共にアモルファス
磁性薄膜30、32を用いた本実施例によれば、ピスト
ン92の位置を精度良く確実に検出することが出来る。
【0033】また、磁気誘導用として適した一定の薄さ
(おおよそ1μm〜30μm)に全体を精度良く形成す
ることが難しかった(適切な薄さに形成したとしても特
性の変化が生じてしまう)一般の板材に比べ、磁性薄膜
30、32はイオンプレーティングビーム法、真空蒸着
、またはスパッタリング等の薄膜形成技術により、特性
をコントロールしつつ一定の薄さに精度良く形成し得て
磁界の誘導を的確に行うことが出来る。従って、そのよ
うな磁性薄膜30、32を用いた本実施例によれば、M
R出力電圧を適切にコントロールし、移動体の位置を正
確に検出することが可能である。
【0034】さらに、前述のように、従来例に比べて良
好なMR出力電圧特性が得られる本実施例によれば、基
準電圧の設定にあたって許容幅があるため、温度変化や
ノイズ等の外乱に対し柔軟に対応することが出来ると共
に、MR素子チップ20を汎用のものとすることが可能
となった。即ち、良好なMR出力電圧特性を有するMR
素子チップ20は、永久磁石の磁力や電気回路等の相違
に基づき基準電圧の値にバラツキがある他の位置検出装
置にも有効に用いることが出来る。
【0035】加えて、本実施例で用いられるアモルファ
スの磁性薄膜30、32は、一般の結晶膜に比べて成膜
条件が緩く製造が容易であるため、安価に量産すること
が出来る。
【0036】さらに加えて、本実施例で用いられるMR
素子チップ20は、図5に示すような製造工程を経て、
即ち、蒸着によりガラス基板22a上に複数のMR素子
チップ20のための成膜を一度に行なった後、個々のチ
ップ20毎に切断しているので、特性の揃ったMR素子
チップ20を容易に量産することが出来る。
【0037】なお、本実施例では、切欠き部80cを設
けたシールドカバー80と共にアモルファス磁性薄膜3
0、32を用いたが、どちらか一方だけでも良い。すな
わち、切欠き部の設けられていないシールドカバーと共
にアモルファス磁性薄膜30、32を用いることによっ
ても、磁石1からの磁界がシールドカバーに集まるのを
妨げてMR素子に磁界を誘導し、良好なMR出力電圧特
性を得て、ピストン92の位置を精度良く確実に検出す
ることが出来る。
【0038】また、アモルファス磁性薄膜を用いないで
シールドカバー80に切欠き部80cを設けただけでも
、磁石1からの磁界がシールドカバーに集まるのを妨げ
、良好なMR出力電圧特性を得て、ピストン92の位置
を精度良く確実に検出することが出来る。
【0039】本実施例では、二枚の磁性薄膜30、32
により永久磁石1からの磁界を誘導しているので、一枚
の磁性薄膜30だけで誘導する場合に比べ、永久磁石1
からの磁界がシールドカバー80に集まるのを更に妨げ
、より強く磁界を誘導することが出来、MR出力電圧を
より適切にコントロールして、ピストン92の位置を検
出する精度及び確度の向上を図ることが可能となった。 しかしながら、二枚の磁性薄膜のどちらか一方のみでも
、永久磁石1からの磁界がシールドカバー80に集まる
のを妨げつつ、その磁界をMR素子パターン24に誘導
して、磁性薄膜を用いない場合に比べ良好なMR出力電
圧特性を得て、ピストン92の位置を精度良く確実に検
出することが出来る。また、磁気誘導手段の配設位置も
、例えば永久磁石等磁力発生体の移動方向と平行に磁電
変換素子に並設する等、磁界を効果的に誘導できる位置
であれば良い。
【0040】また、前述した本実施例においてアモルフ
ァス磁性薄膜30、32に垂直方向の透磁率が小さく水
平方向の透磁率が大きいという磁気異方性を有する材料
を用いれば、その磁気異方性を利用して磁束密度の方向
だけでなく大きさもコントロールすることにより、永久
磁石からの磁界がシールドカバー80に集まるのを妨げ
つつ、永久磁石1がMR素子チップ20に最も近付いた
ときだけMR素子パターン24に水平方向の磁束密度成
分が及ぶようにすることも可能であり、そうすれば位置
検出装置10の精度を更に向上させることが出来る。
【0041】さらに、本発明にかかる磁気誘導用磁性体
としては、本実施例のアモルファス磁性薄膜のような強
磁性体だけでなく、反磁性体、または弱磁性体など、蒸
着等により薄膜を形成し得る全ての磁性体を使用するこ
とができる。磁石からの磁界がシールド用磁性体に集ま
るのを妨げつつ、磁石と磁電変換素子との相対位置変化
に対応した磁電変換素子の電気的特性の変化を磁気誘導
により実現し得るものであれば、空気の透磁率と異なる
透磁率を有し保持力の小さい各種の物質を磁気誘導用磁
性体として用いることが出来るからである。
【0042】本発明にかかる位置検出装置は、本実施例
のようにピストンのような往復運動をする移動体の位置
を検出する場合だけでなく、モータ等の回転体や往復運
動以外の運動をする移動体の位置を検出する場合にも用
いることができる。本実施例のように磁石側が移動し位
置検出装置が固定されているのとは逆に、磁石側が固定
され位置検出装置が移動する場合であっても良い。また
、本発明にかかる位置検出装置は、磁石からの磁界強度
に基づき被検出体の位置を検出するものであったが、そ
の磁石の代わりに電磁石や電流の流れる導体等であって
も良く、それら磁界を発生させる種々のものからの磁界
強度に基づき被検出体の位置を検出することが出来る。
【0043】本実施例では、磁性薄膜を形成した基板2
2としてガラスを用いたが、シリコンやセラミック等を
用いても良い。また、本実施例ではSiO2が用いられ
た絶縁体34、36として、ポリイミド等の有機絶縁材
料が用いられても良い。
【0044】本実施例では磁電変換素子として強磁性金
属抵抗素子(MR素子)を用いたが、その代わりにホー
ル素子や半導体磁気抵抗素子等を用いることもできる。 本実施例では、磁気抵抗部として溝状の切欠き部が使用
されたが、切欠き部の形状は、円孔状、矩形状等の種々
の形状とすることが可能である。切欠き部に代えて、種
々の形状の凹部を設けたり、鋼板より透磁率の小さい他
の物質、例えばプラスチック等をシールドカバーに埋め
込んだりすることによって、磁気抵抗部を形成しても良
い。また、シールドカバー80を複数に分割し間隙を隔
てて配設することにより磁気抵抗部を形成しても良い。 結局、磁気抵抗部としては、シールドカバーが形成する
磁気回路の磁気抵抗値を大きくするための全ての手段が
用いられ得る。
【0045】
【発明の効果】以上、一実施例を用いて詳述した本第1
発明にかかる位置検出装置は、磁電変換素子の磁石側を
開放した状態で磁電変換素子を覆う磁気シールド用磁性
体と、磁気シールド用磁性体の開放部近傍に設けられた
磁気誘導用磁性体とを有している。従って、外部からの
ノイズ磁界等は磁気シールド用磁性体で遮蔽されると共
に、磁石からの磁界は磁気誘導用磁性体により誘導され
て、磁気シールド用磁性体に集まるのが妨げられつつ磁
電変換素子に達する。それ故、被検出体との相対位置変
化にともない変化する磁石からの磁界強度によって磁電
変換素子の電気的特性が変化し、被検出体の位置を精度
良く確実に検出することが出来る。
【0046】また、本第2発明にかかる位置検出装置は
、磁電変換素子の磁石側を開放した状態で磁電変換素子
を覆う磁気シールド用磁性体を設けると共に、その磁気
シールド用磁性体に透磁率が磁気シールド用磁性体より
も小さい磁気抵抗部を設けている。従って、外部からの
ノイズ磁界等は磁気シールド用磁性体で遮蔽されるが、
磁石からの磁界は磁気シールド用磁性体に集まり難い。 そのため、被検出体との相対位置変化にともない変化す
る磁石からの磁界強度に応じて磁電変換素子の電気特性
も変化し、それによって被検出体の位置を精度良く確実
に検出することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るピストン位置検出装置
10の概略を示す説明図である。
【図2】MR素子チップ20の側面拡大説明図である。
【図3】MR素子チップ20の分解説明図である。
【図4】基板22表面におけるパターン図である。
【図5】MR素子チップ20の製造工程図である。
【図6】本実施例の位置検出装置10の電気回路図であ
る。
【図7】ピストンの変位にともなう変化説明図である。
【図8】本実施例のモデルと従来例のモデルとを用いて
比較した有限要素解析結果の説明図である。
【図9】本実施例のモデルと従来例のモデルとを用いて
比較した有限要素解析結果の要部説明図である。
【図10】本実施例のモデルを用いて行なった外部磁界
からの磁気シールドの様子を示す有限要素解析結果の説
明図である。
【図11】従来例を説明したブロック図である。
【符号の説明】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  磁石を備えた被検出体の近傍に配設さ
    れ、該被検出体との相対位置変化に伴い変化する前記磁
    石からの磁界強度に基づき、該被検出体の位置を検出す
    る位置検出装置であって、磁界強度に応じて電気的特性
    が変化する磁電変換素子と、該磁電変換素子の前記磁石
    側を開放した状態で該磁電変換素子を覆う磁気シールド
    用磁性体と、前記磁電変換素子の近傍に設けられた磁気
    誘導用磁性体と、を有してなることを特徴とする位置検
    出装置。
  2. 【請求項2】  磁石を備えた被検出体の近傍に配設さ
    れ、該被検出体との相対位置変化に伴い変化する前記磁
    石からの磁界強度に基づき、該被検出体の位置を検出す
    る位置検出装置であって、磁界強度に応じて電気的特性
    が変化する磁電変換素子と、該磁電変換素子の前記磁石
    側を開放した状態で前記磁電変換素子を覆う磁気シール
    ド用磁性体と、を備え、該磁気シールド用磁性体に、透
    磁率が該磁気シールド用磁性体よりも小さい磁気抵抗部
    を設けてなることを特徴とする位置検出装置。
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