JPH04304048A - 秘話電話装置 - Google Patents

秘話電話装置

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JPH04304048A
JPH04304048A JP3068281A JP6828191A JPH04304048A JP H04304048 A JPH04304048 A JP H04304048A JP 3068281 A JP3068281 A JP 3068281A JP 6828191 A JP6828191 A JP 6828191A JP H04304048 A JPH04304048 A JP H04304048A
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signal
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Hiroyuki Matsumoto
博幸 松本
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電話において音声を
暗号化して会話を行うことができる秘話電話装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】音声信号を直接暗号化するアナログ暗号
化方式として、スペクトル反転暗号方式(詳細は例えば
今村、服部、小園:“音声スペクトル反転秘話における
コンパンダとエンファシスによる通話品質改善効果”、
信学論(B)、J64−B,5,pp.425−432
(昭56−05)参照)、サンプルした音声の時間順序
および周波数を入れ替える方式(詳細は例えば、N.S
.Jayant,R.V.Cox,B.J.McDer
mott and A.M.Quinn: ”Anal
og scramblers for speech 
based on sequential permu
tations in timeand frquen
cy”,Bell Syst.Tech.J.62,1
,pp.25−46(Jan.1983)参照)、サン
プルした音声の極性を一定規則に従って反転する方式(
詳細は例えば、S. Asakawa, F.Sugi
yama and M. Nakamura : ”A
voice scrambler for mobil
 communication”,IEEE Tran
s.Veh Technol.29,1,pp.81−
86(Feb.1980)参照)等がある。また、FF
T(Faest Fourier Transform
:高速フーリエ変換)の手法を応用したFFTスクラン
ブル方式(詳細は例えば、松永、大川、桜井、古賀:“
FFTを用いた全2重アナログ秘話装置とその基本動作
”、信学論(A),J72−A,4,pp.692−7
02(昭64−04)参照)が提案されている。
【0003】また電文を暗号化するのと同様な手法で行
うように、アナログの音声信号を例えばμ法則符号化法
で符号化した後、暗号化するディジタル暗号化方式が提
案されている。現在ディジタル通信のセキュリティ対策
として送信者または受信者の一方が暗号鍵を決め相手に
同一の暗号鍵を送ってから、送信側で送るべきデータ(
平文)をその暗号鍵で暗号化して暗号文を送信し、受信
側では先の暗号鍵で受信した暗号文を暗号の逆変換つま
り復号し、もとの平文に戻す方法が用いられている。 これらで使用されている暗号アルゴリズムは不特定相手
と暗号通信を行うために暗号化アルゴリズムを公開する
ことが必須となる。アルゴリズム公開型暗号の代表例と
してDES(DESアルゴリズムの詳細は例えば、D.
W.Davies and W.L.Price(上園
監訳):“ネットワーク・セキュリティ”、日経マグロ
ウヒル社、1985pp.55−84参照)、FEAL
(FEALアルゴリズムの詳細は例えば、宮口、白石、
清水:“FEAL−8暗号アルゴリズム”、研実報第3
7巻第4/5号、1988pp.321−372参照)
がある。
【0004】次に、暗号利用形式(暗号利用形式の詳細
は例えば、D.W.Davies and W.L.P
rice(上園監訳):“ネットワーク・セキュリティ
”、日経マグロウヒル社、1985pp.85−102
 参照)は以下の4形式がある。 ■  ECB形式(Electronic Codeb
ook mode)。 ■  CBC形式(Cipher Block Cha
ining mode)。
【0005】■  CFB形式(Cipher Fee
dback mode)。 ■  OFB形式(Output Feedback 
mode)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】アナログ暗号化方式の
前記最初の三方式は、暗号強度が弱い、信号処理遅延に
よる会話のやりにくさ、暗号化による復号音質の劣化等
の欠点がある。また最後の方式は、信号処理遅延による
会話のやりにくさ、暗号化による復号音質の劣化、通常
の会話(非暗号通話)から暗号化した会話(暗号通話)
状態に切り替えるのに時間がかかる等の欠点がある。ま
た発信側と着信側での暗号鍵が異なった場合、暗号通話
開始時に意味不明なノイズを受話することになり不快感
を感じるとともに、以後の通話が不能となる。このとき
暗号通話から非暗号通話に切り替えるのは両者が暗号機
能を人手によって停止しなければならないなどの欠点が
あった。
【0007】ISDN(Integrated  Se
rvices Digital Network)がサ
ービス開始される以前では伝送路網はアナログ伝送がベ
ースになっており、同一の音声信号を伝送するのにディ
ジタル伝送ではアナログ伝送の約20倍の周波数帯域が
必要となり、アナログ伝送を利用して電話のディジタル
暗号化はコスト面からみて実現された例はない。しかし
ISDNが普及するに従って電話による会話をディジタ
ル暗号化方式で暗号化して行うことが考えられる。この
場合、暗号強度を強くする点からストリーム暗号形式を
適用するとよいが、このストリーム暗号形式の暗号は暗
号開始時点が相手方で知らないと復号することができな
い。つまり、互いに会話を行う相互の電話機の暗号器と
復号器の動作開始を同時に行う必要がある。しかし、電
話ではデータ通信のようなプロトコルがないため以下機
能を実現する必要がある。
【0008】・送信側 音声コードの暗号化を開始するとともに、暗号化を開始
した音声コードを受信側に知らせる機能。 ・受信側 暗号化が開始された音声コードを検出し、その音声コー
ドから復号を開始する機能。
【0009】また相手側の電話に出た者が話をしたい者
であることを確認する必要がある。従って非暗号通話で
相手を確認した後に、短期間で暗号通話に切り替わる機
能が必要となる。さらに、暗号開始時に暗号鍵が発信側
と着信側で異なった場合、両電話機の利用者に暗号鍵が
異なっていることを通知するとともに、短期間に両電話
機とも非暗号会話の状態に切り替わる機能が必要である
【0010】この発明の目的は、通信回線上での盗聴防
止、非暗号会話と暗号会話との切り替えが容易で、暗号
鍵の違いにより暗号通話が正常に行えない場合、発信側
と着信側の両電話機にアラームを表示し、自動的に非暗
号通話に切り替わる機能を有し、暗号強度が強い秘話電
話装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、送話
器(マイク)からのアナログ信号をディジタル信号に変
換するnビット幅の符号器と、その符号器の出力、あら
かじめセットされたnビット幅の第1のコード(以下で
は第1のコードとして第1のキャラクタを用いたとして
説明する)、あらかじめセットされたnビット幅の第2
のコード(以下では第2のコードとして第2のキャラク
タを用いたとして説明する)のいずれかを選択する第1
のセレクタと、その第1のセレクタの出力をnビット単
位で暗号化するストリーム暗号形式を適用した暗号器と
、その暗号器の出力、上記第1のセレクタの出力のいず
れかを選択する第2のセレクタと、その第2のセレクタ
の出力を直列に変換して送出する並列直列変換器と、動
作開始指示よりT1までの時間内の任意の時間に出力が
オンとなる第1のタイマ出力と、動作開始指示よりT2
(ただしT2>T1+キャラクタを(M+1)個送出す
る時間)後に出力がオンとなる第2のタイマ出力とを有
するタイマと、以下の動作を順に制御する送話制御部と
、■  上記符号器の出力を送出するように上記第1の
セレクタおよび上記第2のセレクタを制御、■  外部
からの暗号開始指示により、第1のキャラクタをM個(
Mは2以上の整数)連続送出するように上記第1のセレ
クタを制御、■  第2のキャラクタを1個送出するよ
うに上記第1のセレクタを制御、■  上記暗号器の動
作および上記タイマの動作を開始するとともに上記符号
器の出力を暗号化して送出するように上記第1のセレク
タおよび上記第2のセレクタを制御、■  上記タイマ
の第1のタイマ出力がオンになれば第1のキャラクタを
M個暗号化して送出するように上記第1のセレクタを制
御、■  第2のキャラクタを1個暗号化して送出する
ように上記第1のセレクタを制御、■  上記符号器の
出力を暗号化して送出するように上記第1のセレクタを
制御、受話したディジタル信号をnビット幅の並列に変
換する直列並列変換器と、その直列並列変換器の出力を
nビット単位で復号するストリーム暗号形式を適用した
暗号復号器と、その暗号復号器の出力、上記直列並列変
換器の出力のいずれかを選択する第3のセレクタと、そ
の第3のセレクタ出力から第1のキャラクタを連続N個
(ただしN≦MでNは正の整数)検出する手段と、上記
第3のセレクタ出力から第2のキャラクタを検出する手
段と、上記第3のセレクタ出力をアナログ信号に変換す
る符号復号器と、音声発生回路と、その音声発生回路の
出力、上記符号復号器の出力のいずれかを選択し、受話
器(スピーカ)に供給する第4のセレクタと、外部への
割込み信号線と、以下の動作を順に行う受話制御部と、
■  上記直列並列変換器の出力を上記符号復号器に供
給し、上記符号復号器の出力を受話器に供給するように
上記第3のセレクタおよび上記第4のセレクタを制御す
るとともに、上記第3のセレクタ出力から第1のキャラ
クタを連続N個検出する動作、■  第1のキャラクタ
を連続N個検出すると、受話器に上記音声発生回路の出
力が供給されるように上記第4のセレクタを制御すると
ともに上記外部への割込み信号線に第1割込みを発生、
■  第2のキャラクタを検出すると、上記直列並列変
換器の出力を上記暗号復号器に供給するように上記第3
のセレクタを制御するとともに上記暗号復号器の復号動
作を開始し、上記第3のセレクタ出力から第1のキャラ
クタを連続N個検出する動作、■  第1のキャラクタ
を連続N個検出すると、第2のキャラクタを検出する動
作、■  第2のキャラクタを検出すると、上記暗号復
号器の出力を上記符号復号器で復号して受話器に供給す
るように上記第3のセレクタおよび上記第4のセレクタ
を制御するとともに上記外部への割込み信号線に第2割
込みを発生、■  上記■から■の動作中に上記タイマ
の第2のタイマ出力がオンになれば、上記外部への割込
み信号線に第3割込みを発生するとともに送話制御部を
■の動作に遷移し受話制御部を■の動作に遷移、電話番
号、暗号鍵を入力する押しボタンダイヤルと、手動操作
され、上記暗号通話開始信号を出力する暗号スイッチと
、キー入力、発信元電話番号、アラーム等を標示する表
示器と、暗号鍵を保持して上記暗号器と上記暗号復号器
へ供給する第3のレジスタと、を具備する。
【0012】
【作  用】このような構成であるから以下のように作
用する。 ・ステップ1 送話側 アナログの音声信号を例えばμ法則符号化法でディジタ
ル化した場合、このディジタルの音声コードは同一の値
が連続することはない。そこでこのことを利用して、外
部から暗号開始指示があると、いままで送出していた音
声コードの代わりに第1のキャラクタをM個連続送出し
、ステップ2に遷移する。
【0013】受話側 音声コードを受話中にあかじめ決めた第1のキャラクタ
をN個(ただしN≦M)連続受話するまでは受話したデ
ータは音声コードとみなし、第1のキャラクタをN個連
続受話すれば以後のデータは音声コードでないため、受
話部内にある音声発生回路が発生する音声を符号復号器
出力に代えて受話器に送り、受話者に暗号開始を通知し
てステップ2に遷移する。ここで、Nの値をN≦Mと決
めたのは通信回線上でビット誤りが生じても確実に次の
第2のキャラクタを検出するためである。
【0014】・ステップ2 送話側 暗号動作の開始時点を送話側と受話側で同期化するため
に、ステップ1で使用した第1のキャラクタ以外の第2
のキャラクタの次のデータから暗号通話すると決め、第
2のキャラクタを1個送出後暗号動作を開始するととも
にステップ3に遷移する。
【0015】受話側 第2のキャラクタを検出すると、それ以後のデータから
暗号復号動作を開始して送話側と暗号動作を同期化させ
、ステップ3に遷移する。 ・ステップ3 送話側 暗号通話が正常であることを受話側で検出するために暗
号通話開始時から、その都度変化するダミーデータ、例
えば音声は発声ごとに異なるから音声コードを任意長(
長さは第1のタイマ出力で決定)と、第1のキャラクタ
を連続M個と、第2のキャラクタの1個とを順次暗号化
して送出し、ステップ4に遷移する。
【0016】受話側 暗号復号動作開始時からの復号されたデータにおいて、
第1のキャラクタをN個(ただしN≦M)連続検出待ち
とし、第1のキャラクタをN個検出すれば、次に第2の
キャラクタ検出待ちとし、第2のキャラクタを検出すれ
ば正常な暗号通話可能、つまり相互の暗号鍵が一致して
いるとみなして受話器への供給音声を、音声発生回路が
発生する音声から、符号復号器の出力である受話した音
声に切り替え、ステップ4に遷移する。
【0017】ここで第1のキャラクタ、第2のキャラク
タ検出方法をステップ1とステップ2と同様にしたのは
実現するハードウェアを削減するためである。また第1
のキャラクタ、第2のキャラクタは既に暗号化しないで
回線に送出しているため盗聴者には知れてしまっている
。そこで暗号強度を強くするために、第1のキャラクタ
を送出するまえに任意のコード、つまりその都度変化す
るダミーデータを、任意個、つまり必要に応じてその都
度異なる時間長、送出し、暗号化された第1,第2のキ
ャラクタの存在位置が固定しないようにしている。
【0018】・ステップ4 送話側 音声コードを暗号化して送出する。 受話側 暗号復号された音声コードを符号復号器で復号して受話
器に送る。
【0019】ステップ4以外、つまりステップ4となら
ないうちに、第2のタイマ出力がオンになれば発信側お
よび着信側で入力した暗号鍵が異なっているとみなし、
つまり暗号通話が不可能とみなし、CPU(外部)へ割
込み(アラーム)を発生し、送話側、受話側ともステッ
プ1に遷移する。この装置により、通信回線上での盗聴
防止、非暗号通話の任意の時点からの暗号通話への切り
替えが容易で、暗号鍵等の違いにより暗号通話が正常に
行えない場合、発信側と着信側の両電話機の利用者にそ
の旨を音声、表示等で通知し自動的に非暗号通話に切り
替えることが可能となる。
【0020】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面によ
り説明する。図1はこの発明による秘話電話装置(暗号
機能付きディジタル電話機)の実施例の構成を示す。こ
の装置は本体1,本体1に接続されたハンドセット2と
から成る。
【0021】本体1において本体全体の制御を行うマイ
クロプロセッサ部4と、マイクロプロセッサ部4が実行
するプログラムを格納するROMおよびデータを一時蓄
えておくRAMからなるメモリ部5と、暗号化された音
声信号を復号してハンドセット2の受話器2rへ音声信
号22を出力する受話部6と、ハンドセット2の送話器
2sからの音声信号23を暗号化して、送出する送話部
7,マイクロプロセッサ部4によってISDNのDチャ
ネルのレイヤ2を制御するLAP−D(Link Ac
cess Procedure on the D−c
hannel) 制御部8と、表示制御部9と、押しボ
タンダイヤル12,暗号スイッチ13からの各キー入力
を制御するキー入力制御部10とが内部バス21に接続
されている。
【0022】さらにISDNの回線終端装置(DSU)
とのインタ−フェース変換を行うISDNのBチャネル
のレイヤ1およびDチャネルのレイヤ1を制御するレイ
ヤ1制御部11と表示制御部9により制御される表示器
14とが設けられている。押しボタンダイヤル12は電
話番号の入力あるいは暗号通話する当事者同士しか知ら
ない暗号鍵を入力するために用いられ、暗号スイッチ1
3は通話内容の暗号開始および暗号解除を指示するため
に用いられ、この暗号スイッチ13はトグルスイッチに
なっており押下するごとに暗号開始指示と暗号解除指示
とを繰り返す。表示器14はキー入力、発信元電話番号
など、アラームなどを表示する。レイヤ1制御部11は
ISDN用プラグ3を用いてDSU(図示せず)に接続
される。
【0023】レイヤ1制御部11からのBチャネル信号
24は受話部6へ供給され、送話部7からのBチャネル
信号25はレイヤ1制御部11へ供給され、押しボタン
ダイヤル12の出力信号26はキー入力制御部10へ供
給され、暗号スイッチ13の暗号要求信号27はキー入
力制御部10へ供給され、受話部6からのCPU割込み
信号29はマイクロプロセッサ部4へ供給され、表示制
御部9からの表示信号28は表示器14へ供給される。
【0024】図2に図1の受話部6および送話部7の内
部構成を示す。送話制御部41は送話部7の全体を制御
する。内部バス21にIDLレジスタ42,EOCレジ
スタ43,タイマ44,KEYレジスタ45,Mレジス
タ46,制御レジスタ47が接続されている。IDLレ
ジスタ42はマイクロプロセッサ部4によって第1のキ
ャラクタ(以下この1バイトのキャラクタを“IDLキ
ャラクタ”と記す)がセットされ、EOCレジスタ43
はマイクロプロセッサ部4によって第2のキャラクタ(
以下この1バイトのキャラクタを“EOCキャラクタ”
と記す)がセットされ、タイマ44は送話制御部41の
制御出力信号57によって制御され、動作開始指示より
時間T1内の任意の時間に第1のタイマ出力(出力信号
96)がオンとなるものであり、KEYレジスタ45は
図1の押しボタンダイヤル12から入力された暗号鍵が
マイクロプロセッサ部4によって処理された後セットさ
れ、Mレジスタ46はIDLキャラクタの連続送出個数
を示す値(以下この値を“M”と記す)がマイクロプロ
セッサ部4によってセットされ、制御レジスタ47は送
話制御部41および受話制御部71に対しての動作指示
がマイクロプロセッサ部4によってセットされる。
【0025】符号器48は図1のハンドセット2の送話
器2sからの送話信号(アナログ信号)23を1バイト
(8ビット)のディジタル信号に変換する。このアナロ
グ信号をディジタル信号に変換する規定はCCITT勧
告G.711等による。セレクタ49は1バイト幅のセ
レクタであって送話制御部41の制御信号70によって
制御され、符号器48の出力信号61と、IDLレジス
タ42からのIDLキャラクタ55と、EOCレジスタ
43からのEOCキャラクタ56とのいずれかを選択し
て出力する。暗号器50は1バイトのディジタル信号を
1バイト単位で暗号化する。その暗号形式にはストリー
ム暗号形式であるOFB形式の8ビットフィードバック
を適用する。セレクタ51は1バイト幅のセレクタであ
って送話制御部41の制御信号66によって制御され、
セレクタ49の出力信号62と、暗号器50の出力信号
63とのいずれかを選択して出力する。並列直列変換器
52はセレクタ51の出力信号64の1バイト幅の並列
データを1ビット幅の直列データに変換してBチャネル
信号25として出力する。カウンタ53はIDLキャラ
クタが1個送出されるごとにカウント値が1増加する。 比較器54はカウンタ53の計数値出力68とMレジス
タ46の出力信号59との内容が一致したとき、出力6
9をオンにして送話制御部41に通知する、KEYレジ
スタ45からの暗号鍵(一般には8バイト)58は暗号
器50および暗号復号器74へ供給される。送話制御部
41からは暗号器50を制御する信号65、カウンタ5
3を制御する信号67が出力されている。
【0026】受話制御部71は受話部6の全体を制御す
る。Nレジスタ72は内部バス21に接続され、IDL
キャラクタの連続受信個数を示す値(以下この値を“N
”と記す:ただしN≦M)がマイクロプロセッサ部4に
よってセットされる。直列並列変換器73はBチャネル
信号24の1ビット幅の直列データを1バイト幅の並列
データに変換し、暗号復号器74は直列並列変換器73
の出力信号84(1バイトのディジタル信号)を1バイ
ト単位で復号する。その復号はストリーム暗号形式であ
るOFB形式の8ビットフィードバックを適用する。セ
レクタ75は1バイト幅のセレクタであって、受話制御
部71の制御信号89によって制御され、直列並列変換
器73の出力信号84と、暗号復号器74の出力信号8
5とのいずれかを選択して出力する。符号復号器76は
セレクタ75の出力信号86(1バイト幅)のディジタ
ル信号を音声信号(アナログ信号)に変換する。 このディジタル信号をアナログ信号に変換する規定はC
CITT勧告G.711等による。電子音発生回路(音
声発生回路)77は、非暗号通話から暗号通話に切り替
わるとき、IDLキャラクタ、EOCキャラクタなどの
音声信号以外が受話され、これが不快な音としてハンド
セット2の受話器2rより流れるのを防止するため、こ
の不快な音の代わりに電子音発生回路77から別の音声
(アナログ信号)を発生して受話器2rへ供給するため
のものであり、この発生音声は受話者に非暗号通話から
暗号通話に切り替わる途中であることを知らせる役目も
兼ねる。
【0027】セレクタ78はアナログ信号のセレクタで
あって受話制御部71の制御信号90によって制御され
、符号復号器76の出力87と、電子音発生回路77の
出力88とのいずれかを選択して出力する。比較器82
はセレクタ75の出力信号86とEOCレジスタ43の
出力EOCキャラクタ56との内容が一致したとき出力
95がオンとなる。比較器79はセレクタ75の出力信
号86とIDLレジスタ42の出力IDLキャラクタ5
6の内容とが一致したとき出力91がオンとなる。カウ
ンタ80は比較器79の出力91がオンのときカウント
値が1増加し、比較器79の出力91がオフのときカウ
ント値が0となる。比較器81はカウンタ80の計数値
出力92とNレジスタ72の出力93との内容が一致し
たとき出力94がオンとなって受話制御部71に通知す
る。受話制御部71から暗号復号器74およびセレクタ
75を制御する信号89、マイクロプロセッサ部4への
割込みを発生するCPU割込み信号29が出力される。
【0028】この発明は、ISDN基本インタフェース
加入者線の情報チャネル(Bチャネル)を用いて、音声
を符号化して通話を行うディジタル電話機に適用できる
。以下このディジタル電話機を例に、図1,図2および
図3を用いてこの発明の動作を説明する。この発明を適
用した発信側の暗号機能付きディジタル電話機(以下「
X電話機」と記す)、同じくこの発明を適用した着信側
の暗号機能付きディジタル電話機(以下「Y電話機」と
記す)において、X電話機のBチャネルとY電話機のB
チャネルが接続された後の時点より説明を行う。
【0029】暗号通話を行う前に、第三者への漏洩防止
のために、まずY電話機のハンドセットを取った者は、
X電話機をかけた者がこれから話を行いたい相手である
か否かを判断する必要がある。最初に会話内容から、Y
電話機のハンドセットを取った者が、X電話機をかけた
者が話を行いたい相手でなければその時点で電話を切れ
ばよい。次に、何らかの手段、例えば郵送であらかじめ
送られている暗号鍵(当時者同士のみしか知らない数字
の組み合わせ)を双方が各電話機の押しボタンダイヤル
より暗号鍵を入力し、その入力が完了したことを双方が
確認し、双方あるいはいずれか一方の者が暗号スイッチ
を押下し暗号通話を開始する。双方が入力した暗号鍵が
一致していれば暗号通話状態で会話ができるが、もしY
電話機側で入力した暗号鍵がX電話機のそれと異なって
いれば通信不能となり、双方の電話機はアラームを発生
し表示器に表示する。これにより誤って当事者以外の者
に秘密の通話内容を漏らすことはない。また暗号鍵を誤
って入力した場合でもアラームを発生し非暗号通話状態
になり、以後の通話が可能であるため再度会話により当
事者同士の確認ができる。
【0030】また回線上の何処かで盗聴しようとしても
、この発明を適用した電話機で、先と同じ暗号鍵で、か
つ暗号通話の開始時から通話内容を復号しない限り盗聴
は不可能である。この発明ではコード化する音声信号が
8ビット(1バイト)単位であること、会話を行うため
にリアルタイム性を要求されることより、ストリーム暗
号形式で8ビット単位に暗号を行うCFBモードを適用
し、初期変数(IV)は固定とする。
【0031】次に上記の動作をX電話機の送話側、Y電
話機の受話側を例に詳細に説明する。 送話側 送話側には7つの動作フェーズが存在する。 第1の動作フェーズは、入力音声コードを暗号化しない
で送出する(以下、“フェーズ1”と記す)。
【0032】第2の動作フェーズは、マイクロプロセッ
サ部からの暗号開始指示により、M個のIDLキャラク
タを送出し、フェーズ3に遷移するまで(以下、“フェ
ーズ2”と記す)。第3の動作フェーズは、1個のEO
Cキャラクタを送出し、フェーズ4に遷移するまで(以
下、“フェーズ3”と記す)。
【0033】第4の動作フェーズは、任意時間入力音声
コードを暗号化して送出し、フェーズ5に遷移するまで
(以下、“フェーズ4”と記す)。第5の動作フェーズ
は、M個のIDLキャラクタを暗号化して送出し、フェ
ーズ6に遷移するまで(以下、“フェーズ5”と記す)
。第6の動作フェーズは、1個のEOCキャラクタを暗
号化して送出し、フェーズ7に遷移するまで(以下、“
フェーズ6”と記す)。
【0034】第7の動作フェーズは、入力音声コードを
暗号化して送出する(以下、“フェーズ7”と記す)。 動作開始に先立ちマイクロプロセッサ部4は初期プログ
ラムの実行により、送話部7のIDLレジスタ42にI
DLキャラクタをセットし、送話部7のEOCレジスタ
43にEOCキャラクタをセットし、送話部7のMレジ
スタ47にIDLキャラクタの連続送出個数値Mをセッ
トし、受話部6のNレジスタ72にIDLキャラクタの
連続受信個数値Nをセットし、送話部7の制御レジスタ
47に、送話制御部41および受話制御部71を初期状
態にするように指示し、LAP−D制御部8,キー入力
制御部10を動作可能状態にする。
【0035】・フェーズ1 図1のハンドセット2の送話器2sの出力信号23(ア
ナログ信号)は、送話器7の符号器48で1バイトのデ
ィジタル信号(音声コード)に変換される。このとき送
話制御部41は制御信号70によりセレクタ49に対し
て符号器48の出力信号61を選択するように指示し、
制御信号66によりセレクタ51に対してセレクタ49
の出力信号62を選択するように指示する。
【0036】よって本フェーズでは図1の送話部7の出
力信号25には暗号化されていない入力音声コードを送
出する。また本フェーズ動作中にY電話機のハンドセッ
トを取った者が、X電話機を操作した者にとって話を行
いたい相手であれば、双方がそれぞれの電話機の押しボ
タンダイヤル12より暗号鍵を入力する。マイクロプロ
セッサ部4は入力された暗号鍵を処理し、それぞれを送
話部7のKEYレジスタ45にセットする。KEYレジ
スタ45にセットされた内容は暗号器50および暗号復
号器74に暗号鍵としてセットされる。
【0037】・フェーズ2 フェーズ1で双方が暗号鍵の入力を完了したことを確認
後、双方があるいはいずれか一方の者が電話機に付いて
いる暗号通話の開始を指示する暗号スイッチ13を押下
する。暗号スイッチ13の押下により信号27がオンに
なりキー入力制御部10に知らせ、キー入力制御部10
は暗号スイッチ13が押下されたことをマイクロプロセ
ッサ部4に知らせる。マイクロプロセッサ部4はこれを
受けて制御レジスタ47に対して暗号開始指示を行う(
図3の101の時点)。
【0038】また、相手側(Y電話機)がこちら側より
先に暗号スイッチ13を押下した場合、受話部6の受話
制御部71はCPU割込み信号29でマイクロプロセッ
サ部4に対してIDLキャラクタを連続N個受信したこ
とを報告する(詳細は受話側で説明する)。マイクロプ
ロセッサ部4はこの報告を受けて、上記の暗号スイッチ
13が押下された場合と同様に、制御レジスタ47に対
して暗号開始指示を行う。
【0039】制御レジスタ47に対しての暗号開始指示
により、送話制御部41は制御信号70によりセレクタ
49に対してIDLレジスタ42の出力信号55を選択
するように指示するとともに、制御信号67をオンにし
てカウンタ53をスタートさせる。カウンタ53はID
Lキャラクタを1個送出するごとにカウント値を1ずつ
増加し、計数値出力信号68の値がMレジスタ46にセ
ットされた値Mになれば比較器54の出力信号69がオ
ンになり、送話制御部41はこれを受けて制御信号67
をオフにしてカウンタ53を0にクリアするとともに、
フェーズ3の動作に遷移する。
【0040】よって本フェーズでは図1の送話部7の出
力信号25としてIDLキャラクタをM個送出し、フェ
ーズ3に遷移する(図3の101から102の期間)。 ・フェーズ3 送話制御部41は制御信号70によりセレクタ49がE
OCレジスタ43の出力信号56を選択するように指示
し、EOCキャラクタを1個送出してフェーズ4の動作
に遷移する。
【0041】よって本フェーズでは図1の送話部7の出
力信号25としてEOCキャラクタを1個送出し、フェ
ーズ4に遷移する(図3の102から103の期間)。 ・フェーズ4 送話制御部41は制御信号70によりセレクタ49が符
号器48の出力信号61を選択するように指示し、制御
信号65で暗号器50に対して暗号開始を指示し、制御
信号66でセレクタ51に対して暗号器50の出力信号
63を選択するように指示し、タイマ44の動作を開始
させる。本フェーズでタイマ44の出力信号96(第1
のタイマ出力)がオンになればフェーズ5に遷移する。
【0042】よって本フェーズではタイマ44の出力信
号96がオンになるまで、図1の送話部7の出力信号2
5として、押しボタンダイヤル12よりセットされた暗
号鍵で暗号化した入力音声コード(例えば、そのとき送
話器2sに捕捉される周囲雑音)を送出する。この音声
コードは暗号開始指示ごとに変わるダミーデータとして
送出するものであり、このように周囲雑音や、そのとき
の時刻など、暗号開始指示ごとに異なるものを用いる。
【0043】・フェーズ5 タイマ44の出力信号96がオンになると送話制御部4
1はこれを受けて、制御信号70によりセレクタ49に
対してIDLレジスタ42の出力信号55を選択するよ
うに指示するとともに、制御信号67をオンにしてカウ
ンタ53をスタートさせる。カウンタ53は暗号化した
IDLキャラクタを1個送出するごとにカウント値を1
ずつ増加し、計数値出力信号68の値がMレジスタ46
にセットされた値Mになれば比較器54の出力信号69
がオンになり、送話制御部41はこれを受けて制御信号
67をオフにしてカウンタ53を0にクリアするととも
に、フェーズ6の動作に遷移する。
【0044】よって本フェーズでは図1の送話部7の出
力信号25として、押しボタンダイヤル12よりセット
された暗号鍵で暗号化したIDLキャラクタをM個送出
し、フェーズ6に遷移する(図3の104から105の
期間)。 ・フェーズ6 送話制御部41は制御信号70によりセレクタ49がE
OCレジスタ43の出力信号56を選択するように指示
し、暗号化したEOCキャラクタを1個送出してフェー
ズ7の動作に遷移する。
【0045】よって本フェーズでは図1の送話部7の出
力信号25として、押しボタンダイヤル12よりセット
された暗号鍵で暗号化したEOCキャラクタを1個送出
し、フェーズ7に遷移する(図3の105から106の
期間)。 ・フェーズ7 送話制御部41は制御信号70によりセレクタ49が符
号器48の出力信号61を選択するように指示し、暗号
化した入力音声コードを送出する。
【0046】よって本フェーズでは図1の送話部7の出
力信号25として、押しボタンダイヤル12よりセット
された暗号鍵で暗号化した入力音声コードを送出する(
図3の106以降)。 受話側 受話側には5つの動作フェーズが存在する。
【0047】第1の動作フェーズは、受話した音声コー
ドをそのまま出力するとともに、IDLキャラクタを連
続N個検出すれば、フェーズ2に遷移する(以下、“フ
ェーズ1”と記す)。第2の動作フェーズは、受話した
音声コードの出力を停止しEOCキャラクタの検出待ち
で、EOCキャラクタを検出すればフェーズ3に遷移す
る(以下、“フェーズ2”と記す)。
【0048】第3の動作フェーズは、受話したデータを
復号し、復号したデータからIDLキャラクタを連続N
個検出すれば、フェーズ4に遷移する(以下、“フェー
ズ3”と記す)。第4の動作フェーズは、受話したデー
タを復号し、復号したデータからEOCキャラクタの検
出待ちで、EOCキャラクタを検出すればフェーズ5に
遷移する(以下、“フェーズ4”と記す)。
【0049】第5の動作フェーズは、受話したデータ(
暗号化された音声コード)を復号するとともにその音声
コードの出力を行う(以下、“フェーズ5”と記す)。 ・フェーズ1 受話制御部71は制御信号89によりセレクタ75に対
して直列並列変換器73の出力信号84を選択するよう
に指示し、制御信号90はセレクタ78に対して符号復
号器76の出力信号87を選択するように指示している
ため、図1のハンドセット2の受話器2rには相手から
の音声を暗号復号化しないでそのまま出力する。
【0050】またカウンタ80は動作中であるため、相
手側が音声の暗号化を開始する前に送出する複数個のI
DLキャラクタはいつでも検出可能である。比較器79
がIDLキャラクタを1個検出するごとにカウンタ80
のカンウト値は1ずつ増加する(信号86がIDLキャ
ラクタ以外のときは比較器79の出力信号91はオフと
なり、カウンタ80はクリアされて0となる)。カウン
タ80の計数値出力信号92の値がNレジスタ72にセ
ットされた値Nになれば比較器81の出力信号95がオ
ンになり、受話制御部71はこれを受けてフェーズ2の
動作に遷移するとともにマイクロプロセッサ部4へのC
PU割込み信号29でIDLキャラクタを連続N個受話
したことを報告する。マイクロプロセッサ部4はこれを
受け、制御レジスタ47に対して暗号開始指示を行って
いない場合は、制御レジスタ47に対して暗号開始指示
を行う(図3の111の時点参照)。また既に制御レジ
スタ47に対して暗号開始指示を行っている場合は、こ
の割込みは無視する。
【0051】よって本フェーズでは図1の受話部6の出
力信号22に受話した音声信号(ディジタル信号)をそ
のままアナログ信号に変換して出力するとともに、ID
Lキャラクタを連続N個検出待ちの状態である。 ・フェーズ2 受話制御部71は制御出力信号90によってセレクタ7
8に対して電子音発生回路77の出力信号88を選択す
るよう指示する。よって図1のハンドセット2の受話器
2rからは電子音発生回路77が発生する音声が流れる
【0052】また、比較器82がEOCキャラクタを検
出すれば、比較器82の出力信号95はオンとなり受話
制御部71に知らせ、受話制御部71はこれを受けてフ
ェーズ3の動作に遷移する(図3の113の時点)。よ
って本フェーズでは、受話器2rに電子音発生回路から
の音声を流し、EOCキャラクタ待ちの状態である。
【0053】・フェーズ3 受話制御部71は制御信号89により暗号復号器74に
対して受話データの復号動作の開始指示と、セレクタ7
5に対して暗号復号器74の出力信号85を選択するよ
う指示する。またカウンタ80は動作中であるため、暗
号化された複数個のIDLキャラクタはいつでも検出可
能である。比較器79がIDLキャラクタを1個検出す
るごとにカウンタ80のカウント値は1ずつ増加する。 カウンタ80の計数値出力信号92の値がNレジスタ7
2にセットされた値Nになれば比較器81の出力信号9
5がオンになり、受話制御部71はこれを受けてフェー
ズ4の動作に遷移する。
【0054】よって本フェーズでは受話器に電子音発生
回路からの音声を流し、復号した受話データからIDL
キャラクタを連続N個検出待ちの状態で、復号した受話
データからIDLキャラクタを連続N個検出すればフェ
ーズ4に遷移する(図3の114の時点)。ここで復号
した受話データからIDLキャラクタを連続N個検出し
たことは、X電話機およびY電話機に入力した暗号鍵が
同一であることを意味する。
【0055】・フェーズ4 受話制御部71はフェーズ3と同様に制御信号89によ
り暗号復号器74に対して受話データの復号動作指示と
、セレクタ75に対して暗号復号器74の出力信号85
を選択するよう指示する。
【0056】また比較器82がEOCキャラクタを検出
すれば、比較器82の出力信号95はオンとなり受話制
御部71に知らせ、受話制御部71はこれを受けてフェ
ーズ5の動作に遷移する。よって本フェーズでは受話器
に電子音発生回路からの音声を流し、復号した受話デー
タからEOCキャラクタの検出待ちの状態で、復号した
受話データからEOCキャラクタを検出すればフェーズ
5に遷移する(図3の115の時点)。
【0057】・フェーズ5 受話制御部71は制御部90によりセレクタ78に対し
て符号復号器76の出力信号87を選択するよう指示す
る。よって本フェーズでは図1の受話部6の出力信号2
2として受話した暗号化された音声信号を復号し、それ
をアナログ信号に変換して出力する。
【0058】フェーズ5になることなく、タイマ44の
出力信号(第2のタイマ出力)97がオンとなるとX電
話機およびY電話機に押しボタンダイヤル12から入力
した暗号鍵が異なっているとみなし、受話制御部71は
これを受けてCPU割込み信号29でマイクロプロセッ
サ部4に対して暗号鍵が一致しなかったことを報告する
。マイクロプロセッサ部4はこれを受けると、表示制御
部9にアラームを表示器14に表示するように指示する
とともに制御レジスタ47に再動作開始指示を行い、送
話制御部41と受話制御部71に対してフェーズ1より
動作を開始することを指示する。タイマ44の第2のタ
イマ出力(出力信号97)がオンになるタイマ期間は、
ダミーデータ送出に割り当てられている最長期間T1(
図3の時点103〜104の最長のもの)と、M個のI
DLキャラクタの送出および1個のEOCキャラクタの
送出期間(図3の時点104〜106)との和より長い
適当な値とする。
【0059】
【発明の効果】以上説明から理解されるように、この発
明は下記の効果を有する。■  DES,FEAL等の
暗号アルゴリズムで、かつストリーム暗号形式を使用し
ているため暗号強度が強い。■  暗号化、復号化はデ
ィジタル信号で行うため、暗号化による復号音質の劣化
はない。
【0060】■  暗号、復号処理を符号器および符号
復号器の出力幅単位で行っているため信号処理遅延が少
なく、会話のやりにくさはない。■  非暗号通話から
暗号通話に切り替え中は受話データ(ダミーデータ、第
1のキャラクタ、第2のキャラクタ等)の代わりに別の
音声を発生して受話器へ供給しているため不快感はなく
、かつ非暗号通話から暗号通話状態に切り替わったこと
を確認できる。
【0061】■  送話側は暗号開始時に自動的に第1
のキャラクタを所定数送出し、受話側はこのとき受話す
る第1のキャラクタの連続検出個数が送出個数より少な
いことより、伝送路上でビット誤りが生じてもこの特定
のキャラクタの検出が容易に行える。■  暗号鍵の違
いにより暗号通話が正常に行えない場合、発信側と着信
側との両電話機にその旨を表示し、自動的に非暗号通話
に切り替わる。
【0062】■  発信側と着信側とで入力した暗号鍵
の一致性の確認に先立ち、任意個の任意コードをダミー
データを挿入しているため暗号強度が強い。■  受話
側での暗号復号化開始は暗号化された第2のキャラクタ
の次から行えばよいため、ストリーム暗号形式に適して
いる。■  簡単な構成であるためハードウェア規模が
小さく、現在のLSI技術で容易に1チップ化可能な範
囲であり、安価に装置の実現が可能である。
【0063】上述において第1,第2のキャラクタの代
わりに第1,第2のコードを用いてもよい、暗号鍵が不
一致であるとみなして非暗号通話状態に戻した場合に、
そのことを警告するために表示することなく、警告音に
よってもよい、また装置が非暗号通話状態であるか、暗
号通話状態であるかを常に表示するように構成されてい
る場合は、その状態表示により前記警告としてよい。電
子音発生回路は必ずしも設けなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図。
【図2】図1中の受話部6および送話部7の内部構成例
を示すブロック図。
【図3】非暗号通話から暗号通話への変換動作を示すタ
イムチャート。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  送話器からのアナログ信号をディジタ
    ル信号に変換する符号器と、上記符号器の出力、第1の
    コード、第2のコード、ダミーデータのいずれかを選択
    して出力する第1のセレクタと、その第1のセレクタの
    出力をストリーム暗号形式で暗号化する暗号器と、その
    暗号器の出力、上記第1のセレクタの出力のいずれかを
    選択する第2のセレクタと、最初は、上記符号器の出力
    を送出するように上記第1のセレクタおよび上記第2の
    セレクタを制御し、外部からの暗号開始指示により、上
    記第1のコードをM個(Mは2以上の整数)送出するよ
    うに上記第1のセレクタを制御し、次に上記第2のコー
    ドを1個送出するように上記第1のセレクタを制御し、
    次に上記暗号器の動作およびタイマの動作を開始すると
    ともに、その都度変化するダミーデータを暗号化して送
    出するように上記第1のセレクタおよび上記第2のセレ
    クタを制御し、タイマ値がある値以下の任意な時間に第
    1のコードをM個暗号化して送出するように上記第1の
    セレクタを制御し、次に第2のコードを1個暗号化して
    送出するように上記第1のセレクタを制御し、次に上記
    符号器の出力を暗号化して送出するように上記第1のセ
    レクタを制御する送話制御部と、受話したディジタル信
    号をストリーム暗号形式で復号する暗号復号器と、その
    暗号復号器の出力、受話したディジタル信号のいずれか
    を選択する第3のセレクタと、その第3のセレクタ出力
    から上記第1のコードを連続N個(ただしN≦MでNは
    正の整数)検出する手段と、上記第3のセレクタ出力か
    ら上記第2のコードを検出する手段と、上記第3のセレ
    クタ出力をアナログ信号に変換する符号復号器と、上記
    符号復号器の出力が供給される受話器と、最初は、受話
    したディジタル信号を上記符号復号器に供給し、その符
    号復号器の出力を受話器に供給するように上記第3のセ
    レクタを制御するとともに上記第3のセレクタ出力から
    第1のコードを連続N個検出する動作を行い、第1のコ
    ードを連続N個検出すると第2のコードを検出する動作
    を行い、第2のコードを検出すると受話したディジタル
    信号を上記暗号復号器に供給するように上記第3のセレ
    クタを制御するとともに上記暗号復号器の復号動作を開
    始し、上記第3のセレクタ出力から第1のコードを連続
    N個検出する動作を行い、第1のコードを連続N個検出
    すると第2のコードを検出する動作を行い、第2のコー
    ドを検出すると上記暗号復号器の出力を上記符号復号器
    で復号して上記受話器に供給するように上記第3のセレ
    クタを制御し、前の第2のコードの検出から所定時間経
    過しても後の第2のコードを検出しないと送話制御部、
    受話制御部とも最初の状態に遷移するとともに非暗号通
    話状態であることを通知する手段を有する受話制御部と
    、を具備している秘話電話装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019068473A (ja) * 2019-01-10 2019-04-25 住友電気工業株式会社 通信システム

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