JPH04303710A - 車両用のアナログ式ヘッドアップ表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は車両用のアナログ式ヘッ
ドアップ表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、車速，　走行距離，　燃料残量な
どの運転情報はダッシュボードに設けられた計器類にて
表示していたが、最近運転者がこれらの情報を見るのに
前方視界から大きく視線を移動させなくてすむようにこ
れらの運転情報を運転者前方の投影部材例えばフロント
ガラスに投影させることにより、表示像をフロントガラ
スの外側の前方視野内に結像させ、視野内の風景と重な
るようにして見えるようにしたヘッドアップ表示装置が
開発され、例えば実開昭６３−８１７２１号公報などで
開示されている。これはダッシュボードにプロジェクタ
を内蔵し、このプロジェクタに液晶表示装置や螢光表示
管などのデジタル式表示体を設けるとともに、この表示
体からの表示光を投影部材としてのフロントガラスに向
けて案内する光通路を形成しており、表示体から放射さ
れる運転情報としての表示光がプロジェクタの光通路を
通ってフロントガラスに放射されフロントガラスの外側
前方をに例えば「６０」からなるデジタル的な表示像が
結像されるようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術に示すよ
うにヘッドアップ表示装置においては、デジタル表示に
限られ、アナログ表示の実用化が困難とされていたため
、従来のヘッドアップ表示装置は直感的な判読性が低い
とともに使用者の表示形態の好みに応じられないという
問題があった。

【０００４】ヘッドアップ表示装置としてアナログ表示
を実用化できない理由としては次のことが考えられる。 これは、アナログ式計器本体がデジタル式計器本体に比
べて大型である上、アナログ式計器本体にはさらに実開
平２−２５８２０　号公報などで開示されている導光体
利用タイプや実開昭５２−５６７４４号公報，　特開平
１−２７７１８　号公報で開示されている自発光タイプ
の指針照明手段が組み込まれるため大型の表示体となり
、この大型の表示体をダッシュボード内にてプロジェク
タに内蔵させることはスペース上の制約から困難である
とともに、表示像が大きくなると前方視界を妨げてしま
い走行安全性を低下するという問題もある。また、ヘッ
ドアップ表示装置は表示像を視野内の風景と重なるよう
にして見るものであるため比較的高い輝度の表示像を得
る必要があるのに対し、必要とする輝度の指針表示像を
得ることが難しかった。

【０００５】そこで本発明は組付スペース上および表示
輝度上の問題を解消してアナログ表示を可能にした車両
用のアナログ式ヘッドアップ表示装置を提供することを
目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明はアナログ式計器
本体に設けられ第１，第２の１／４　波長板とこの第１
，第２の１／４　波長板の間に位置する１／２　波長板
とからなる指針と、この指針の後方に設けられた第１の
直線偏光板と、前記指針の前方に設けられ前記直線偏光
板と直交した偏光軸を有する第２の直線偏光板と、前記
第１，第２の直線偏光板の少なくとも一方に設けられ光
散乱性や旋光性を有する表示部と、前記第１の直線偏光
板の後方に設けられた面発光型光源とからなる表示体を
備え、この表示体からの表示光を光通路を通して運転者
前方の投影部材に放射し、この投影部材に前記指針およ
び前記表示部の表示像を投影するように構成した車両用
のアナログ式ヘッドアップ表示装置である。

【０００７】

【作用】上記構成によって、光源からの光線は第１の直
線偏光板により一方向に直線偏光され、直接第２の直線
偏光板に入射した光線はカットされる。一方、指針に照
射した光線は第２の直線偏光板の偏光軸方向に偏光され
、表示部に照射した光線は散乱あるいは旋光し、これら
の光線は第２の直線偏光板を高い透過率で透過し、表示
光として光通路を通して運転者前方の投影部材に放射し
、投影部材の外側の前方視野内に比較的高い輝度を有す
る指針，表示部からなるデジタル表示像が結像される。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。

【０００９】図１乃至図３において、１は車両２のフロ
ントガラスであり、後述する表示像を投影する投影部材
となる。３は不透光性の材料から成るダッシュボードで
あり、その上面に後述するプロジェクタに連通する開口
窓４が設けられている。５はダッシュボード３内に設け
られたプロジェクタであり、このプロジェクタ５は車速
などの走行状態を示す情報を表示するアナログ式表示体
６と、この表示体６からの表示光７を前記開口窓４を通
してフロントガラス１へ誘導する凸面レンズ８とを内蔵
し、表示体６から開口窓４までの光通路９を有している
。

【００１０】１０はフロントガラス１の内面または外面
に蒸着またはコーテングなどの方法により表示光７が反
射するように形成されたコンバイナ、１１はフロントガ
ラス１の外側前方に結像された表示像である指針、１２
は表示像である目盛・数字、１３は風景、１４は運転者
である。

【００１１】アナログ式表示体６は次のように構成され
ている。

【００１２】図１，図３において、１５はケース１６内
の底部に回路基板１７を介して固定されたアナログ式計
器本体であり、第１，第２の１／４　波長板１８Ａ，　
１８Ｂとこの第１，第２の１／４　波長板１８Ａ，　１
８Ｂ間に位置する１／２　波長板１８Ｃとを接着一体化
してなる指針１８が設けられている。前記第１，第２の
１／４波長板１８Ａ，　１８Ｂは前記１／２　波長板１
８Ｃの矢印Ａ方向の結晶光軸に対し相互に逆方向に４５
°の角度をなす矢印Ｂ，　Ｃ方向の結晶光軸をそれぞれ
有している。１９は前記指針１８の後方に位置して水平
に設けられた第１の直線偏光板であり、これは矢印Ｄ方
向の偏光軸を有している。２０は第１の直線偏光板１９
の前面に設けられた目盛・数字などからなる表示部であ
り、これは透明でかつ光線を９０°捩じって透過させる
旋光性または光散乱性を有している。２１は第１の直線
偏光板１９の後面に重ね合わせて設けられた面発光型の
光源である。 ２２は指針１８の前方に位置して水平に設けられた第２
の直線偏光板であり、これは第１の直線偏光板１９の偏
光軸と直交する矢印Ｅ方向の偏光軸を有している。２３
はケース１６の前面開口部に設けられた透明なカバーで
ある。前記表示部２０は前述した特性を有するインクを
印刷または塗布したりあるいは部材を接着して構成され
る。また表示部２０は第２の直線偏光板２２の後面に設
けることもでき第１の直線偏光板１９の前面と第２の直
線偏光板２２の後面の双方に設けることもできる。また
、指針１８や表示部２０の色はそれ自体を着色する他、
光源２１を着色したりあるいは光源２１と第１の直線偏
光板１９との間にカラーフィルタ（図示せず）を介在さ
せることにより得ることもできる。またアナログ式計器
本体１５は指針１８を回転するタイプのものを示したが
指針を直線的に移動させるタイプのものなどにも適用で
きる。また、光源２１は光拡散板や反射鏡などを用いて
面状に照射するものなどを用いてもよい。

【００１３】次に上記構成につき、その作用を説明する
。

【００１４】走行時において、走行状態を示す情報はダ
ッシュボード３内の計器類によって表示されるとともに
、車速などの情報は表示体６を構成するアナログ式計器
本体１５の指針１８と表示部２０との対比によっても指
示表示される。そして、表示体６においては光源２１の
前面から面発光状態で放射した図３の矢印Ｆに示す光線
が第１の直線偏光板１９によって矢印Ｇに示す方向に直
線偏光され、この偏光された光線のうち直接第２の直線
偏光板２２に入射した光線は第２の直線偏光板２２によ
ってカットされる。一方、矢印Ｇ方向に偏光された光線
の一部は指針１８に照射して、第２の１／４　波長板１
８Ｂ，　１／２　波長板１８Ｃ，　第１の１／４波長板
１８Ａにより順次偏光されて、第２の直線偏光板２２の
偏光軸と同じ矢印Ｈ方向に偏光され、この偏光された光
線は矢印Ｈと同方向である矢印Ｉ方向の光として高い透
過率で第２の直線偏光板２２を透過して表示体６から放
射される。また矢印Ｇ方向の偏光光線のうち表示部２０
を照射した光線は矢印Ｈ方向に旋光されあるいは散乱さ
れて透過し、矢印Ｉ方向の光として高い透過率で第２の
直線偏光板２２を透過して表示体６から放射される。こ
のようにして、表示体６から指針および目盛・数字の形
態をした表示光７として放射され、この表示光７は図１
に示すように光通路９を通して凸面レンズ８を介してフ
ロントガラス１に向けて放射され、これにより運転者１
４はフロントガラス１の外側の前方視野内に指針表示像
１１と目盛・数字表示像１２との対比状態を風景１３と
重ねて見ることができる。この場合、指針１８が回転す
ることにより、指針１８が有する結晶光軸方向つまり矢
印Ａ，　Ｂ，　Ｃが第１，第２の直線偏光板２１，　２
２の偏光軸方向である矢印Ｄ，Ｅに対し変化するが、こ
の変化に関係無く指針１８を透過した光線は第２の直線
偏光板２２の偏光軸方向である矢印Ｅと同じ矢印Ｈ方向
に偏光されるものであり、例えば図４に示すように矢印
Ｄに対し矢印Ｃが同方向になる指針位置では、第１の直
線偏光板１９で偏光された矢印Ｇの光線がこれと同方向
の矢印Ｊの光線として第２の１／４　波長板１８Ｂを透
過し、かつ１／２　波長板１８Ｃによって矢印Ｊと直交
した矢印Ｋ方向つまり矢印Ｈ方向と同方向に偏光され、
さらに第１の１／４　波長板１８Ａを矢印Ｈ方向の光線
として透過する。また図５に示すように矢印Ｄに対し矢
印Ｃが３０°の角度をなす方向になる指針位置では、矢
印Ｇの光線が第２の１／４　波長板１８Ｂにより矢印Ｊ
′に示すように一方向に楕円偏光され、かつ１／２　波
長板１８Ｃによって矢印Ｋ′に示すように９０°傾きが
他方向に楕円偏光され、さらに第１の１／４　波長板１
８Ａにより矢印Ｉと同方向の矢印Ｈ方向に偏光される。 また図６に示すように矢印Ｄに対し矢印Ｃが４５°の角
度をなす方向になる指針位置では、矢印Ｇの光線が第２
の１／４　波長板１８Ｂにより矢印Ｊ″に示すように一
方向に円偏光され、かつ１／２　波長板１８Ｃによって
矢印Ｋ″に示すように他方向に円偏光され、さらに第１
の１／４　波長板１８Ａにより矢印Ｉと同方向の矢印Ｈ
方向に偏光される。

【００１５】上記実施例においては、指針１８が小型軽
量であり、従ってアナログ式計器本体１５も、小トルク
の小型のものを使用できる上、従来のような導光体利用
タイプや自発光タイプの指針照明手段を用いることなく
偏光作用を利用して指針１８および表示部２０のみを良
好に発光させるものであるから、アナログ式表示体６が
小型化されダッシュボード３内にてプロジェクタ５に内
蔵させることができ、しかも表示像１１，１２　も小さ
くなるため視界が妨げられず走行安全性も確保され、さ
らに表示像１１，１２　の発光輝度も高いため指針表示
像１１と目盛・数字表示像１２との対比状態を風景１３
と重ねて明瞭に読み取ることができる。そして、このよ
うにヘッドアップ表示装置においてアナログ表示を可能
にしたことにより直感的な判読性が高められるとともに
使用者の表示形態の好みに適応でき商品価値の向上も図
られる。また、第１の直線偏光板１９により直線偏光し
た光線のうち直接第２の直線偏光板２２に達した光は、
相互に直交する偏光Ｄ，Ｅの関係から確実にカットされ
て黒に近い暗色の地となって見え、而も斜めから視認し
た場合でも光漏れが殆どなく黒に近い暗色の地として見
えるものであり、さらに指針１８の位置に関係なく指針
１８や表示部２０に達した光は高い透過率で第２の直線
偏光板２２を透過するものであるため、暗色のコントラ
ストが高く商品価値も高められる。また指針１８のみを
１／４　波長板１８Ａ，　１８Ｂと１／２　波長板１８
Ｃにより構成し、地色部分を直線偏光板１９，２２によ
り構成すればよいため、構造も簡単である。

【００１６】なお本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施
が可能である。例えばヘッドアップ表示装置は各種タイ
プのものに適用することができる。また指針を構成する
１／２　波長板は一枚で構成した場合を示したが、結晶
光軸方向を一致させた２枚の１／４　波長板により構成
してもよい。

【００１７】

【発明の効果】本発明はアナログ式計器本体に設けられ
第１，第２の１／４　波長板とこの第１，第２の１／４
　波長板の間に位置する１／２　波長板とからなる指針
と、この指針の後方に設けられた第１の直線偏光板と、
前記指針の前方に設けられ前記直線偏光板と直交した偏
光軸を有する第２の直線偏光板と、前記第１，　第２の
直線偏光板の少なくとも一方に設けられ光散乱性や旋光
性を有する表示部と、前記第１の直線偏光板の後方に設
けられた面発光型光源とからなる表示体を備え、この表
示体からの表示光を光通路を通して運転者前方の投影部
材に放射し、この投影部材に前記指針および前記表示部
の表示像を投影するように構成したものであり、組付ス
ペース上および表示輝度上の問題を解消してアナログ表
示を可能にした車両用のアナログ式ヘッドアップ表示装
置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す概略説明図である。

【図２】ヘッドアップ表示状態を示す正面図である。

【図３】アナログ式表示体の分解斜視図である。

【図４】本発明の作用状態を示す概略説明図である。

【図５】本発明の作用状態を示す概略説明図である。

【図６】本発明の作用状態を示す概略説明図である。

【符号の説明】

１　　フロントガラス（投影部材） ６　　表示体 ９　　光通路 １１　　指針表示像（表示像） １２　　目盛・数字表示像（表示像） １５　　アナログ式計器本体 １８　　指針 １８Ａ　　第１の１／４　波長板 １８Ｂ　　第２の１／４　波長板 １８Ｃ　　１／２　波長板 １９　　第１の直線偏光板 ２０　　表示部 ２１　　光源 ２２　　第２の直線偏光板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　アナログ式計器本体に設けられ第１，
   第２の１／４　波長板とこの第１，第２の１／４　波長
   板の間に位置する１／２　波長板とからなる指針と、こ
   の指針の後方に設けられた第１の直線偏光板と、前記指
   針の前方に設けられ前記直線偏光板と直交した偏光軸を
   有する第２の直線偏光板と、前記第１，第２の直線偏光
   板の少なくとも一方に設けられ光散乱性や旋光性を有す
   る表示部と、前記第１の直線偏光板の後方に設けられた
   面発光型光源とからなる表示体を備え、この表示体から
   の表示光を光通路を通して運転者前方の投影部材に放射
   し、この投影部材に前記指針および前記表示部の表示像
   を投影するように構成したことを特徴とする車両用のア
   ナログ式ヘッドアップ表示装置。