JPH04303556A - フィラメントの成形方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は例えば灯台用等の高出
力白熱電球内に配設されるフィラメントの成形方法に関
する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、この種の高出力白熱電球として
、例えば特開昭５５−５３８７１号公報に示すように白
熱電球のバルブ内に、複数のコイル部を波形に折曲させ
た、いわゆる平形、花形と称されるフィラメントが配設
された構成のものが知られている。この花形フィラメン
トの成形作業は従来から次のように行なわれている。

【０００３】まず、フィラメント素材であるタングステ
ンの線材から複数のコイル部と各コイル部間を連結する
飛ばし巻部とが交互に形成された略直線状のフィラメン
ト構成体を製造する。

【０００４】次に、このフィラメント構成体の飛ばし巻
部を折曲してフィラメント構成体全体を所定の形状に成
形する。続いて、この所定の形状のフィラメント構成体
を電球のマウントに装着した後、所定の雰囲気内で通電
加熱し、表面の洗浄を行なうとともに、フィラメント素
材であるタングステンの再結晶をする等の熱処理を行な
っていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記従来方法ではフィ
ラメント構成体全体を所定の形状に折曲成形する際に各
折曲部分に曲げ、捩じれ等の歪みが残るので、この歪み
が次の熱処理工程中に回復してフィラメント構成体全体
が変形する問題があった。

【０００６】そのため、このフィラメントの成形時には
熱処理工程中の変形を見込んで成形したのち、型付した
コイル部を再度通電しながら引掛け棒等の工具を使用し
て修正する面倒な作業が必要になっていたので、熟練し
た作業者の手作業が必要になり、生産能率が低い問題が
あった。

【０００７】この発明は上記事情に着目してなされたも
ので、熟練した作業者の手作業に頼る必要がなく、生産
能率の向上を図ることができるフィラメントの成形方法
を提供することを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明は複数のコイル
部と各コイル部間を連結する飛ばし巻部とが交互に形成
された略直線状のフィラメント構成体を形成する工程と
、前記フィラメント構成体を通電加熱して再結晶する熱
処理工程と、この再結晶されたフィラメント構成体の飛
ばし巻部を加熱された成形治具に当ててこの部分を加熱
しながら所定の形状に折曲させて所望の形状のフィラメ
ントを折曲形成する折曲形成工程とを具備したものであ
る。

【０００９】

【作用】上記の方法において、フィラメント構成体を形
成した後の熱処理によってフィラメント構成体の歪みを
除去し、かつフィラメント構成体の素材であるタングス
テンを再結晶させるとともに、フィラメント構成体の飛
ばし巻部を成形治具に当ててこの部分を加熱しながら所
定の形状に折曲させて所望の形状のフィラメントを折曲
形成することにより、所定の雰囲気内で通電加熱しなが
らフィラメントの形状を修正する面倒な作業を省略し、
生産能率の向上を図るようにしたものである。

【００１０】

【実施例】図２は高出力白熱電球１を示すもので、２は
バルブ、３は口金である。また、バルブ２内にはこの発
明の方法によって成形される花形フィラメント４および
このフィラメント４を支持するマウント部５がそれぞれ
設けられている。

【００１１】マウント部５にはバルブ２の軸に沿って配
置された支持棒６が設けられている。この支持棒６の両
端部には軸方向に離間対向配置された一対のガラス製支
持部材７，８が取付けられている。さらに、口金３側の
支持部材７を貫通して２本の内部導線９，９が取付けら
れ、マウント部５全体がこの内部導線９，９によって支
持されている。

【００１２】また、支持部材７，８にはそれぞれ複数の
フィラメント張設線１０…，１１…が互いに対向するよ
うに突設されている。そして、口金３側の支持部材７に
突設されたフィラメント張設線１０…、先端側の支持部
材８に突設されたフィラメント張設線１１…および内部
導線９，９の先端部間に花形フィラメント４が張設され
ている。

【００１３】この花形フィラメント４には図１に示すよ
うに複数のコイル部１２…と各コイル部１２，１２間を
連結する飛ばし巻部１３…とが交互に形成された略直線
状のフィラメント構成体１４が設けられている。そして
、このフィラメント構成体１４の飛ばし巻部１３…が折
曲されて複数のコイル部１２…が略花弁状に配置される
ように形成されており、このフィラメント構成体１４の
飛ばし巻部１３…がフィラメント張設線１０…、１１…
の先端部に引掛け支持されている。

【００１４】次に、上記花形フィラメント４の成形方法
について説明する。まず、フィラメント素材であるタン
グステンの線材を図示しない成形用芯材に巻き付けて図
３（Ａ）に示すように複数のコイル部１２…と各コイル
部１２，１２間を連結する飛ばし巻部１３…とが交互に
形成された略直線状の長尺のフィラメント構成体１４を
成形する（フィラメント構成体形成工程）。

【００１５】さらに、このフィラメント構成体１４の成
形後、フィラメント構成体１４の各コイル部１２…のコ
イリング歪を除去する熱処理が行なわれる。続いて、こ
のフィラメント構成体１４が適当な長さに切断されたの
ち、上記成形用芯材がフィラメント構成体１４から抜き
取られる。

【００１６】次に、図３（Ｂ）に示すようにフィラメン
ト構成体１４の各コイル部１２…内にタングテン素線か
らなる芯金１５が差し込まれる。この状態で、続いてフ
ィラメント構成体１４を通電加熱してフィラメント構成
体１４の素材であるタングステンを再結晶する熱処理が
行なわれる（熱処理工程）。

【００１７】そして、最後にこの熱処理によって再結晶
されたフィラメント構成体１４の飛ばし巻部１３…を図
３（Ｃ）に示すように例えば３００℃以上程度の加熱温
度に加熱されたヒ−タ棒（成形治具）１６に当ててこの
部分を加熱しながら所定の形状に折曲させて所望の花形
形状のフィラメント４を折曲形成する折曲形成工程が行
なわれる。

【００１８】なお、上記の方法によって成形されたフィ
ラメント４は電球１のマウント部５に装着され、後は通
常の方法によって電球１が製造される。

【００１９】そこで、上記方法にあってはフィラメント
構成体１４を形成した後の熱処理によってフィラメント
構成体１４の各コイル部１２…のコイリング歪みを除去
し、次にタングテン素線からなる芯金１５を差し込み、
通電加熱してフィラメント構成体１４の素材であるタン
グステンを再結晶させるようにしたので、フィラメント
構成体１４の歪みを確実に除去することができる。さら
に、この熱処理の終了後にフィラメント構成体１４の飛
ばし巻部１３…をヒ−タ棒１６に当ててこの部分を加熱
しながら所定の形状に折曲させて所望の形状のフィラメ
ント４を折曲形成するようにしたので、従来のように所
定の雰囲気内で通電加熱しながらフィラメント４の形状
を修正する面倒な作業を省略することができる。そのた
め、従来のようにフィラメント４の成形作業を熟練した
作業者の手作業に頼る必要がないので、生産能率の向上
を図ることができる。

【００２０】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
変形実施できることは勿論である。

【００２１】

【発明の効果】この発明によればフィラメント構成体を
形成した後の熱処理によってフィラメント構成体の歪み
を除去し、フィラメント構成体の素材であるタングステ
ンを再結晶させるとともに、フィラメント構成体の飛ば
し巻部を成形治具によって加熱しながら所定の形状に折
曲させて所望の形状のフィラメントを折曲形成するよう
にしたので、熟練した作業者の手作業に頼る必要がなく
、生産能率の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】　　この発明の一実施例の方法によって成形さ
れた花形フィラメントを示す側面図。

【図２】　　白熱電球全体の概略構成を示す縦断面図。

【図３】　　フィラメントの成形手順を示すもので、（
Ａ）は略直線状のフィラメント構成体を示す側面図、（
Ｂ）はフィラメント構成体内にタングステン芯金を差し
込んだ状態を示す側面図、（Ｃ）はフィラメントの折曲
形成工程を示す斜視図。

【符号の説明】

４…花形フィラメント，１２…コイル部，１３…飛ばし
巻部，１４…フィラメント構成体，１６…ヒ−タ棒（成
形治具）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　複数のコイル部と各コイル部間を連結
   する飛ばし巻部とが交互に形成された略直線状のフィラ
   メント構成体を形成する工程と、前記フィラメント構成
   体を通電加熱して再結晶する熱処理工程と、この再結晶
   されたフィラメント構成体の飛ばし巻部を加熱された成
   形治具に当ててこの部分を加熱しながら所定の形状に折
   曲させて所望の形状のフィラメントを折曲形成する折曲
   形成工程とを具備したことを特徴とするフィラメントの
   成形方法。