JPH0430338Y2 - - Google Patents
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- JPH0430338Y2 JPH0430338Y2 JP1984042972U JP4297284U JPH0430338Y2 JP H0430338 Y2 JPH0430338 Y2 JP H0430338Y2 JP 1984042972 U JP1984042972 U JP 1984042972U JP 4297284 U JP4297284 U JP 4297284U JP H0430338 Y2 JPH0430338 Y2 JP H0430338Y2
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- intake
- cylinder chamber
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- 238000004804 winding Methods 0.000 claims description 3
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 8
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- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 2
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 description 2
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- 239000000779 smoke Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
本考案は、たとえば直接噴射式デイーゼルエン
ジンのシリンダ室における吸込空気の旋回渦流
(以下、スワールという)に対する制御構造を改
良した吸気装置に関する。
ジンのシリンダ室における吸込空気の旋回渦流
(以下、スワールという)に対する制御構造を改
良した吸気装置に関する。
たとえば直接噴射式デイーゼルエンジンのシリ
ンダヘツドには、空気をシリンダ室に導びくため
の吸気ポートが設けられ、この吸気ポートに備え
た吸気弁がエンジンの各行程に応じて開閉するよ
うになつている。
ンダヘツドには、空気をシリンダ室に導びくため
の吸気ポートが設けられ、この吸気ポートに備え
た吸気弁がエンジンの各行程に応じて開閉するよ
うになつている。
上記吸気ポートからシリンダ室に導入された空
気は圧縮され、噴射ノズルから噴出される燃料と
混合して爆発燃焼するが、空気と燃料との混合状
態が良い程、燃料効率が向上すること周知であ
る。
気は圧縮され、噴射ノズルから噴出される燃料と
混合して爆発燃焼するが、空気と燃料との混合状
態が良い程、燃料効率が向上すること周知であ
る。
従来より、空気と燃料との混合状態を良くする
ための種々の手段が用いられているが、その一つ
としてHSP構造と呼ばれるハイスワールポート
(強制渦流吸気孔)が挙げられる。
ための種々の手段が用いられているが、その一つ
としてHSP構造と呼ばれるハイスワールポート
(強制渦流吸気孔)が挙げられる。
これは、第1図および第2図A,Bに示すよう
になつている。図中はシリンダライナ、2はシリ
ンダ室、3はシリンダヘツド、4は吸気装置であ
り、これは吸気ポート5と、吸気弁6とからな
る。また、7は排気ポートである。なお、上記シ
リンダヘツド3にはシリンダ室2に対向して図示
しない燃料の噴射ノズルが備えられる。
になつている。図中はシリンダライナ、2はシリ
ンダ室、3はシリンダヘツド、4は吸気装置であ
り、これは吸気ポート5と、吸気弁6とからな
る。また、7は排気ポートである。なお、上記シ
リンダヘツド3にはシリンダ室2に対向して図示
しない燃料の噴射ノズルが備えられる。
上記吸気ポート5は吸気弁6の中心に対して少
しの「偏心」が設けられていて、吸気弁6が下降
し吸気ポート5が開放する吸込行程時に、吸気ポ
ート5で「偏心」を加えられた吸込空気がシリン
ダ室2に導びかれ、ここでその円周方向に沿つて
スワールを強制的に形成することとなる。したが
つて、この空気と、噴射ノズルから噴出される燃
料との混合状態が良くなり、その結果燃焼効率が
向上する。
しの「偏心」が設けられていて、吸気弁6が下降
し吸気ポート5が開放する吸込行程時に、吸気ポ
ート5で「偏心」を加えられた吸込空気がシリン
ダ室2に導びかれ、ここでその円周方向に沿つて
スワールを強制的に形成することとなる。したが
つて、この空気と、噴射ノズルから噴出される燃
料との混合状態が良くなり、その結果燃焼効率が
向上する。
ところで、上記スワール状態は、たとえばエン
ジン回転速度、負荷などの運転条件に応じて可変
とすると良いことが実験結果から得られている。
すなわち、第3図に示すように、aのようなエン
ジン回転速度が低回転で高負荷の範囲は高スワー
ル状態、bの範囲は中スワール状態、cのような
エンジン回転速度に拘らず低負荷の範囲は低スワ
ール状態が最適である。シリンダ室における吸気
の旋回回転数とエンジン回転数との比率を「スワ
ール比」と呼んでいるが、このスワール比とエン
ジン性能とは必ずしも比例しないとともに燃焼効
率をさらに向上させ、排気ガスおよびスモークの
低減化から最適スワール比を常に選択しなければ
ならない。
ジン回転速度、負荷などの運転条件に応じて可変
とすると良いことが実験結果から得られている。
すなわち、第3図に示すように、aのようなエン
ジン回転速度が低回転で高負荷の範囲は高スワー
ル状態、bの範囲は中スワール状態、cのような
エンジン回転速度に拘らず低負荷の範囲は低スワ
ール状態が最適である。シリンダ室における吸気
の旋回回転数とエンジン回転数との比率を「スワ
ール比」と呼んでいるが、このスワール比とエン
ジン性能とは必ずしも比例しないとともに燃焼効
率をさらに向上させ、排気ガスおよびスモークの
低減化から最適スワール比を常に選択しなければ
ならない。
そこで従来、種々のスワール可変構造が開発さ
れた。たとえば、特公昭51−7243号公報にみられ
る可変構造は第4図A,Bに示すようになつてい
て、図中12がシリンダ室、15が吸気ポート、
16が吸気弁座である。上記吸気ポート15は勿
論スワールを生成できる構造となつていて、仕切
壁17によつて左右に二分割されたポート15
a,15bとなり、その一方のポート15bは開
閉弁18により開閉自在である。
れた。たとえば、特公昭51−7243号公報にみられ
る可変構造は第4図A,Bに示すようになつてい
て、図中12がシリンダ室、15が吸気ポート、
16が吸気弁座である。上記吸気ポート15は勿
論スワールを生成できる構造となつていて、仕切
壁17によつて左右に二分割されたポート15
a,15bとなり、その一方のポート15bは開
閉弁18により開閉自在である。
同図Aに示すように開閉弁18を開放すると、
両方のポート15a,15bに吸気が導びかれ、
吸気弁座16を通過する流速が遅いのでシリンダ
室12では低スワール状態となる。同図Bに示す
ように開閉弁18を閉成すると、一方のポート1
5aのみに吸気が導びかれる。吸気流路断面積が
半減し、吸気弁座16内径面積以上に絞られるの
で吸気の流速が速くなり、シリンダ室12では高
スワール状態となる。各状態でのスワール成分
は、図中矢印に示す方向と強さが得られる。
両方のポート15a,15bに吸気が導びかれ、
吸気弁座16を通過する流速が遅いのでシリンダ
室12では低スワール状態となる。同図Bに示す
ように開閉弁18を閉成すると、一方のポート1
5aのみに吸気が導びかれる。吸気流路断面積が
半減し、吸気弁座16内径面積以上に絞られるの
で吸気の流速が速くなり、シリンダ室12では高
スワール状態となる。各状態でのスワール成分
は、図中矢印に示す方向と強さが得られる。
この種構造のものでは、必要に応じてスワール
比を可変できるが、以下に述べる欠点がある。す
なわち、低スワール状態においてはシリンダ室1
2において単に一つの剛体うず的な旋回流れが生
じるだけであり、この剛体うずの中にシリンダ室
12の中心から放射状に噴射される噴霧は剛体う
ずから横風をうける程度の効果しか与えられない
ため、充分な噴霧と空気の混合が得られない。さ
らに高スワール状態では、吸気が一方のポート1
5aを導びかれ、仕切板17の端部を通過したと
ころで流路面積が急拡大することとなる。したが
つて、剥離による複数の渦流が生じたり、逆流な
どの損失がある。また、流路断面積が半減し、か
つポート15aの断面積が狭いため多大な流路抵
抗が生じるとともに吸気弁座16の一部分からし
か吸気がシリンダ室12に流出しないので、流量
係数が低く吸気量が不足する。
比を可変できるが、以下に述べる欠点がある。す
なわち、低スワール状態においてはシリンダ室1
2において単に一つの剛体うず的な旋回流れが生
じるだけであり、この剛体うずの中にシリンダ室
12の中心から放射状に噴射される噴霧は剛体う
ずから横風をうける程度の効果しか与えられない
ため、充分な噴霧と空気の混合が得られない。さ
らに高スワール状態では、吸気が一方のポート1
5aを導びかれ、仕切板17の端部を通過したと
ころで流路面積が急拡大することとなる。したが
つて、剥離による複数の渦流が生じたり、逆流な
どの損失がある。また、流路断面積が半減し、か
つポート15aの断面積が狭いため多大な流路抵
抗が生じるとともに吸気弁座16の一部分からし
か吸気がシリンダ室12に流出しないので、流量
係数が低く吸気量が不足する。
スワールについての基本的な考え方として、高
スワール状態を得たい場合はシリンダ室に対して
吸気を水平方向(周方向)から流入させるのが望
ましく、このとき吸気量は小である。低スワール
状態を得たい場合はシリンダ室に対して吸気を垂
直方向(軸方向)から流入させるのが望ましく、
このとき吸気量は大となる。
スワール状態を得たい場合はシリンダ室に対して
吸気を水平方向(周方向)から流入させるのが望
ましく、このとき吸気量は小である。低スワール
状態を得たい場合はシリンダ室に対して吸気を垂
直方向(軸方向)から流入させるのが望ましく、
このとき吸気量は大となる。
ところが、上記従来構造のものでは、単に吸気
ポート15を二分しただけであり、各スワール状
態の切換えにともなつて吸気方向も変換するまで
には至らず、いずれの状態でも吸気量の低減化と
して現れている。
ポート15を二分しただけであり、各スワール状
態の切換えにともなつて吸気方向も変換するまで
には至らず、いずれの状態でも吸気量の低減化と
して現れている。
なお、この他種々の構造がみられるが、全て充
分な吸気量を常に確保したままスワール状態を可
変することができず、また複雑な構造でコストに
悪影響を与えている。
分な吸気量を常に確保したままスワール状態を可
変することができず、また複雑な構造でコストに
悪影響を与えている。
本考案は上記事情に着目してなされたものであ
り、その目的とするところは、簡単な構造であり
ながらスワール強さを制御でき、かつ吸気ポート
から流入した吸気と混じり合うことなく円滑にシ
リンダ内に導いて常に充分な吸気量を確保できる
エンジンの吸気装置を提供しようとするものであ
る。
り、その目的とするところは、簡単な構造であり
ながらスワール強さを制御でき、かつ吸気ポート
から流入した吸気と混じり合うことなく円滑にシ
リンダ内に導いて常に充分な吸気量を確保できる
エンジンの吸気装置を提供しようとするものであ
る。
以下、本考案の一実施例を第5図ないし第8図
にもとづいて説明する。第5図および第6図に示
すように、図中21はたとえば6気筒直列のシリ
ンダライナ、22はシリンダ室、23はシリンダ
ヘツド、24は吸気マニホールド、Sは後述する
吸気装置である。この吸気装置Sはシリンダヘツ
ド23および吸気マニホールド24に設けられて
いて、吸気ポート25、吸気弁座26、吸気弁2
7、この吸気弁27近傍周壁に開口部28を有す
るスワール制御通路29および制御弁であるとこ
ろのバタフライ弁30とから構成される。上記吸
気ポート25は、シリンダ室22に開口する吸気
弁座26に連通する。吸気弁座26の開口直前部
分には、湾曲形成された渦室25aが形成され
る。吸気ポート25を導かれる吸込空気は、上記
渦室25aにより旋回渦流であるスワールを与え
られ、ここからシリンダ室22に導かれる。そし
て、上記吸気弁27および吸気弁座26の中心
を、上記シリンダ室22の中心から偏心して位置
するよう設定してある。このことから、上記吸気
ポート25の渦室25aは、シリンダ室22での
吸気の渦方向を、上記吸気弁27を中心にしてシ
リンダ室22の外方から巻き込むように導くよう
になつている。そしてこのような吸気ポート25
は、シリンダ室22に対して吸気を略水平方向
(周方向)から流入させる形状として、高スワー
ル比を得るのに最適である。上記吸気弁27は、
タイミングをとつて吸気ポート25を開閉するよ
う図示しないタイミング機構に連結される。上記
スワール制御通路29は、その一端開口部28が
上記渦室25aの巻き終り端部の周壁に設けられ
る。またスワール制御通路29の中途部は吸気ポ
ート25に沿つていて、他端部はこの吸気ポート
25の上方部位に揃つて開口される。なお、これ
ら吸気ポート25およびスワール制御通路29
は、鋳物体であるところのシリンダヘツド23お
よび吸気マニホールド24に一体に設けられる。
上記バタフライ弁30は、スワール制御通路29
の他端部側開口部に回転自在に設けられる。なお
説明すると、これは第7図に示すようになつてい
て、その中間部を平面状に切削した丸棒状のシヤ
フト31を、上記スワール制御通路29の両壁に
設けられる取付孔24aに挿入し、回動自在に枢
支する。上記シヤフト31の切削平面はスワール
制御通路29に対向していて、ここに薄板状の弁
体32を小ねじ33にて螺着してなるものであ
る。シヤフト31の一端部は吸気マニホールド2
4から突出し、図示しない駆動機構が機械的に連
結される。
にもとづいて説明する。第5図および第6図に示
すように、図中21はたとえば6気筒直列のシリ
ンダライナ、22はシリンダ室、23はシリンダ
ヘツド、24は吸気マニホールド、Sは後述する
吸気装置である。この吸気装置Sはシリンダヘツ
ド23および吸気マニホールド24に設けられて
いて、吸気ポート25、吸気弁座26、吸気弁2
7、この吸気弁27近傍周壁に開口部28を有す
るスワール制御通路29および制御弁であるとこ
ろのバタフライ弁30とから構成される。上記吸
気ポート25は、シリンダ室22に開口する吸気
弁座26に連通する。吸気弁座26の開口直前部
分には、湾曲形成された渦室25aが形成され
る。吸気ポート25を導かれる吸込空気は、上記
渦室25aにより旋回渦流であるスワールを与え
られ、ここからシリンダ室22に導かれる。そし
て、上記吸気弁27および吸気弁座26の中心
を、上記シリンダ室22の中心から偏心して位置
するよう設定してある。このことから、上記吸気
ポート25の渦室25aは、シリンダ室22での
吸気の渦方向を、上記吸気弁27を中心にしてシ
リンダ室22の外方から巻き込むように導くよう
になつている。そしてこのような吸気ポート25
は、シリンダ室22に対して吸気を略水平方向
(周方向)から流入させる形状として、高スワー
ル比を得るのに最適である。上記吸気弁27は、
タイミングをとつて吸気ポート25を開閉するよ
う図示しないタイミング機構に連結される。上記
スワール制御通路29は、その一端開口部28が
上記渦室25aの巻き終り端部の周壁に設けられ
る。またスワール制御通路29の中途部は吸気ポ
ート25に沿つていて、他端部はこの吸気ポート
25の上方部位に揃つて開口される。なお、これ
ら吸気ポート25およびスワール制御通路29
は、鋳物体であるところのシリンダヘツド23お
よび吸気マニホールド24に一体に設けられる。
上記バタフライ弁30は、スワール制御通路29
の他端部側開口部に回転自在に設けられる。なお
説明すると、これは第7図に示すようになつてい
て、その中間部を平面状に切削した丸棒状のシヤ
フト31を、上記スワール制御通路29の両壁に
設けられる取付孔24aに挿入し、回動自在に枢
支する。上記シヤフト31の切削平面はスワール
制御通路29に対向していて、ここに薄板状の弁
体32を小ねじ33にて螺着してなるものであ
る。シヤフト31の一端部は吸気マニホールド2
4から突出し、図示しない駆動機構が機械的に連
結される。
しかして、上記吸気弁27が下降し、吸気弁座
26が開放する吸込行程時に、吸気ポート25で
「偏心」を加えられた吸込空気がシリンダ室22
に導びかれ、ここでその円周方向に沿つてスワー
ルが強制的に形成されることとなる。この空気
は、図示しない噴射ノズルから噴射される燃料と
混合し、燃焼する。
26が開放する吸込行程時に、吸気ポート25で
「偏心」を加えられた吸込空気がシリンダ室22
に導びかれ、ここでその円周方向に沿つてスワー
ルが強制的に形成されることとなる。この空気
は、図示しない噴射ノズルから噴射される燃料と
混合し、燃焼する。
エンジン回転数およびアクセルペタルの踏込み
角度(負荷)を検出した検出信号をマイコン等か
らなる図示しない制御回路を介して受け、駆動機
構に回動駆動信号を送る。この駆動機構は、バタ
フライ弁30は適宜回動駆動して、シリンダ室2
2に導入される吸気のスワール比を高くとりたい
場合にスワール制御通路29を閉成し、低いスワ
ール比をとりたい場合に開放する。すなわち、吸
気ポート25は高スワール状態を得るのに最適形
状である。したがつてバタフライ弁30がスワー
ル制御通路29を閉成することにより吸気は全て
吸気ポート25を流れて高スワール状態となり、
かつ充分な吸気量が得られる。このとき、上記ス
ワール制御通路29の開口部28は吸気ポート2
5に対向しているが、吸気の流れを阻害するよう
なことはない。何故ならば、開口部28が吸気ポ
ート25に導かれる吸気のうち流速の遅い流れが
シリンダ室22に導入される直前の位置、すなわ
ち吸気ポート25の渦室25a巻き終り端部周壁
に開口部28が開口されていて、ここでは既に吸
気の主流がシリンダ室22に吸込まれ、残りの流
速の遅い流れが存在するにすぎない。さらに、開
口部28は凸部でなく凹部であるので流れの抵抗
とはならない。これらのことから高スワール状態
など、スワール制御通路29が機能しない場合に
おいてスワール性能に悪影響を及ぼすことはな
い。
角度(負荷)を検出した検出信号をマイコン等か
らなる図示しない制御回路を介して受け、駆動機
構に回動駆動信号を送る。この駆動機構は、バタ
フライ弁30は適宜回動駆動して、シリンダ室2
2に導入される吸気のスワール比を高くとりたい
場合にスワール制御通路29を閉成し、低いスワ
ール比をとりたい場合に開放する。すなわち、吸
気ポート25は高スワール状態を得るのに最適形
状である。したがつてバタフライ弁30がスワー
ル制御通路29を閉成することにより吸気は全て
吸気ポート25を流れて高スワール状態となり、
かつ充分な吸気量が得られる。このとき、上記ス
ワール制御通路29の開口部28は吸気ポート2
5に対向しているが、吸気の流れを阻害するよう
なことはない。何故ならば、開口部28が吸気ポ
ート25に導かれる吸気のうち流速の遅い流れが
シリンダ室22に導入される直前の位置、すなわ
ち吸気ポート25の渦室25a巻き終り端部周壁
に開口部28が開口されていて、ここでは既に吸
気の主流がシリンダ室22に吸込まれ、残りの流
速の遅い流れが存在するにすぎない。さらに、開
口部28は凸部でなく凹部であるので流れの抵抗
とはならない。これらのことから高スワール状態
など、スワール制御通路29が機能しない場合に
おいてスワール性能に悪影響を及ぼすことはな
い。
バタフライ弁30を回動してスワール制御通路
29をわずかでも開放すれば、シリンダ室22の
スワール比が低下する。すなわち、第8図に示す
ように吸気ポート25から吸気弁座26を介して
シリンダ室22に、また上記スワール制御通路2
9から開口部28および吸気弁座26を介してシ
リンダ室22に、それぞれ吸気が導びかれる。吸
気ポート25から導びかれた吸気は、シリンダ室
22で図中時計廻り方向の順スワール方向成分と
なる。これに対してスワール制御通路29から導
びかれた吸気は、シリンダ室22で図中反時計廻
り方向の逆スワール方向成分となる。これらスワ
ールはシリンダ室22で互いに衝突し、この逆ス
ワール方向のスワール強さを制御することによつ
て、シリンダ室22に生じる順スワール方向のス
ワール強さを制御している。
29をわずかでも開放すれば、シリンダ室22の
スワール比が低下する。すなわち、第8図に示す
ように吸気ポート25から吸気弁座26を介して
シリンダ室22に、また上記スワール制御通路2
9から開口部28および吸気弁座26を介してシ
リンダ室22に、それぞれ吸気が導びかれる。吸
気ポート25から導びかれた吸気は、シリンダ室
22で図中時計廻り方向の順スワール方向成分と
なる。これに対してスワール制御通路29から導
びかれた吸気は、シリンダ室22で図中反時計廻
り方向の逆スワール方向成分となる。これらスワ
ールはシリンダ室22で互いに衝突し、この逆ス
ワール方向のスワール強さを制御することによつ
て、シリンダ室22に生じる順スワール方向のス
ワール強さを制御している。
このようなスワール強さの制御は、第9図およ
び第10図から説明できる。なお、第9図A,B
は、逆スワール方向成分がなく、全体のスワール
強さの強い高スワール状態である。第10図A,
Bは、逆スワール方向成分が発生してスワール強
さの弱い低スワール状態であり、先に示した第8
図の状態を詳細に説明する。
び第10図から説明できる。なお、第9図A,B
は、逆スワール方向成分がなく、全体のスワール
強さの強い高スワール状態である。第10図A,
Bは、逆スワール方向成分が発生してスワール強
さの弱い低スワール状態であり、先に示した第8
図の状態を詳細に説明する。
すなわち各図Aにおいて吸気弁座26を8等分
し、1ないし8の番号を附す。吸気が吸気ポート
25から吸気弁座26と吸気弁27との隙間を通
つてシリンダ室22内に流入する際に、各番号に
対応する位置からシリンダ室22内に流入される
吸気のシリンダ中心軸に直角方向成分を示すと、
図中矢印に示す方向と、矢印の長さに相当する強
さの吸気がシリンダ室22に吸入される。番号1
から4までの吸気ベクトルはシリンダ中心O1の
回りを時計回り方向(+)に旋回しようとするの
で順スワール方向成分となり、これらのモーメン
トは順スワール方向モーメントとなる。番号5か
ら8の吸気ベクトルは、吸気ポート25とシリン
ダ室22との位置関係で自然に決まるスワール方
向と逆となり、上記中心O1の回りに反時計回り
方向(−)に旋回しようとする逆スワール成分と
なり、これらのモーメントは逆スワール方向モー
メントとなる。各図Bにおいて、各番号のスワー
ル方向モーメントの大きさを、順、逆方向別に矢
印で示す。なお、O2は吸気弁座26の中心点で
ある。
し、1ないし8の番号を附す。吸気が吸気ポート
25から吸気弁座26と吸気弁27との隙間を通
つてシリンダ室22内に流入する際に、各番号に
対応する位置からシリンダ室22内に流入される
吸気のシリンダ中心軸に直角方向成分を示すと、
図中矢印に示す方向と、矢印の長さに相当する強
さの吸気がシリンダ室22に吸入される。番号1
から4までの吸気ベクトルはシリンダ中心O1の
回りを時計回り方向(+)に旋回しようとするの
で順スワール方向成分となり、これらのモーメン
トは順スワール方向モーメントとなる。番号5か
ら8の吸気ベクトルは、吸気ポート25とシリン
ダ室22との位置関係で自然に決まるスワール方
向と逆となり、上記中心O1の回りに反時計回り
方向(−)に旋回しようとする逆スワール成分と
なり、これらのモーメントは逆スワール方向モー
メントとなる。各図Bにおいて、各番号のスワー
ル方向モーメントの大きさを、順、逆方向別に矢
印で示す。なお、O2は吸気弁座26の中心点で
ある。
第9図A,Bの場合は、上記バタフライ弁30
によスワール制御通路29が閉成されているとこ
ろから、順スワール方向モーメントの総和(シリ
ンダ中心O1から各吸気ベクトルに下した垂線の
長さLiと、吸気ベクトルの大きさViとの積であ
るスワールモーメントMi=Li・Viを順スワール
方向成分だけで合計したもの)と、逆スワール方
向モーメントの総和(逆スワール方向成分だけで
合計したもの)との差が充分大きく、全体として
高スワール状態となる。
によスワール制御通路29が閉成されているとこ
ろから、順スワール方向モーメントの総和(シリ
ンダ中心O1から各吸気ベクトルに下した垂線の
長さLiと、吸気ベクトルの大きさViとの積であ
るスワールモーメントMi=Li・Viを順スワール
方向成分だけで合計したもの)と、逆スワール方
向モーメントの総和(逆スワール方向成分だけで
合計したもの)との差が充分大きく、全体として
高スワール状態となる。
ところが、第10図A,Bの場合は、吸気ポー
ト25とともにバタフライ弁30がスワール制御
通路29を開放しているところから、このスワー
ル制御通路29からも吸気がシリンダ室22に導
びかれ、特に番号6,7附近の逆スワール方向モ
ーメントが大となる。この方向のモーメントの総
和は順スワール方向モーメントの総和に近づく。
シリンダ室22における順スワール方向の吸気
に、スワール制御通路29から導びかれた逆スワ
ール方向の吸気が衝突し、かつ互いに相殺し合つ
て低スワール状態を得る。しかも、本来の吸気ポ
ート25から流入する吸気に加えて、スワール制
御通路29からも吸気がある。すなわち、第11
図に示すように、スワール制御通路29の略中央
部から他端部までを斜め下方に延びて配設する構
成であるとともに、他端開口部28が吸気ポート
25の渦室25a巻き終り端部で吸気弁座26近
傍に位置されている構成であるので、高い位置か
ら吸気弁座26近傍に上から下へ空気が流れ、吸
気ポート25の終端部で滞留し難く、吸気ポート
25から流入した吸気と混じり合うことなくスム
ーズにシリンダ室22内に流入される。これによ
つて吸入空気量が充分確保される。
ト25とともにバタフライ弁30がスワール制御
通路29を開放しているところから、このスワー
ル制御通路29からも吸気がシリンダ室22に導
びかれ、特に番号6,7附近の逆スワール方向モ
ーメントが大となる。この方向のモーメントの総
和は順スワール方向モーメントの総和に近づく。
シリンダ室22における順スワール方向の吸気
に、スワール制御通路29から導びかれた逆スワ
ール方向の吸気が衝突し、かつ互いに相殺し合つ
て低スワール状態を得る。しかも、本来の吸気ポ
ート25から流入する吸気に加えて、スワール制
御通路29からも吸気がある。すなわち、第11
図に示すように、スワール制御通路29の略中央
部から他端部までを斜め下方に延びて配設する構
成であるとともに、他端開口部28が吸気ポート
25の渦室25a巻き終り端部で吸気弁座26近
傍に位置されている構成であるので、高い位置か
ら吸気弁座26近傍に上から下へ空気が流れ、吸
気ポート25の終端部で滞留し難く、吸気ポート
25から流入した吸気と混じり合うことなくスム
ーズにシリンダ室22内に流入される。これによ
つて吸入空気量が充分確保される。
以上説明したように本発明によれば、シリンダ
室に流入される吸気に順方向成分のスワールを得
るよう偏心して設けられた吸気ポート、この吸気
ポートの渦室巻き終り端部周壁に一端部を開口し
上記吸気ポートの上方部に他端部を開口して設け
られたスワール制御通路、このスワール制御通路
への空気流入量をエンジン回転数と負荷との条件
によつて開閉するよう制御する制御弁とを具備
し、上記スワール制御通路は、この他端部から略
中央部までを上記吸気ポートの上方に沿つて配設
し、この略中央部から一端部までを斜め下方に延
びて配設し、一端部を上記吸気弁の弁座近傍に配
設し、上記スワール制御通路から流入した吸気が
シリンダ室で逆方向成分のスワールとなるよう構
成したから、スワール強さを容易に制御できると
とともにスワール制御通路からの吸気が吸気ポー
トから流入する吸気と混じり合うことなくシリン
ダ室内に導びかれ、エンジン回転速度が高回転で
あつても充分な吸気量を常に確保して燃料効率の
向上化と排気ガスやスモークの発生低減化を得
る。そしてまた、上記吸気ポートとスワール制御
通路はごく簡単な構成であるので、コストに悪影
響を与えることなく、廉価なエンジンの吸気装置
を提供できる。
室に流入される吸気に順方向成分のスワールを得
るよう偏心して設けられた吸気ポート、この吸気
ポートの渦室巻き終り端部周壁に一端部を開口し
上記吸気ポートの上方部に他端部を開口して設け
られたスワール制御通路、このスワール制御通路
への空気流入量をエンジン回転数と負荷との条件
によつて開閉するよう制御する制御弁とを具備
し、上記スワール制御通路は、この他端部から略
中央部までを上記吸気ポートの上方に沿つて配設
し、この略中央部から一端部までを斜め下方に延
びて配設し、一端部を上記吸気弁の弁座近傍に配
設し、上記スワール制御通路から流入した吸気が
シリンダ室で逆方向成分のスワールとなるよう構
成したから、スワール強さを容易に制御できると
とともにスワール制御通路からの吸気が吸気ポー
トから流入する吸気と混じり合うことなくシリン
ダ室内に導びかれ、エンジン回転速度が高回転で
あつても充分な吸気量を常に確保して燃料効率の
向上化と排気ガスやスモークの発生低減化を得
る。そしてまた、上記吸気ポートとスワール制御
通路はごく簡単な構成であるので、コストに悪影
響を与えることなく、廉価なエンジンの吸気装置
を提供できる。
第1図は本考案の従来例を示すエンジン要部の
斜視図、第2図Aは吸気装置の横断平面図、同図
Bは同図AのB−B線に沿う断面図、第3図はス
ワールのエンジン回転速度に対する負荷の特性
図、第4図Aはさらに異なる従来例を示す吸気装
置の平面図、同図Bは同図Aとは異なる状態の平
面図、第5図は本考案の一実施例を示すエンジン
要部の縦断側面図、第6図は吸気装置の一部省略
した斜視図、第7図はその一部省略した斜視図、
第8図は低スワール状態を説明する図、第9図A
は高スワール状態でスワール成分を説明する図、
同図Bは同状態におけるスワール方向モーメント
を説明する図、第10図Aは低スワール状態での
スワール成分を説明する図、同図Bは同状態にお
けるスワール方向モーメントを説明する図、第1
1図は低スワール状態を説明する斜視図である。 23……シリンダヘツド、22……シリンダ
室、25……吸気ポート、25a……渦室、26
……吸気弁座、27……吸気弁、28……開口
部、29……スワール制御通路、30……制御弁
(バタフライ弁)。
斜視図、第2図Aは吸気装置の横断平面図、同図
Bは同図AのB−B線に沿う断面図、第3図はス
ワールのエンジン回転速度に対する負荷の特性
図、第4図Aはさらに異なる従来例を示す吸気装
置の平面図、同図Bは同図Aとは異なる状態の平
面図、第5図は本考案の一実施例を示すエンジン
要部の縦断側面図、第6図は吸気装置の一部省略
した斜視図、第7図はその一部省略した斜視図、
第8図は低スワール状態を説明する図、第9図A
は高スワール状態でスワール成分を説明する図、
同図Bは同状態におけるスワール方向モーメント
を説明する図、第10図Aは低スワール状態での
スワール成分を説明する図、同図Bは同状態にお
けるスワール方向モーメントを説明する図、第1
1図は低スワール状態を説明する斜視図である。 23……シリンダヘツド、22……シリンダ
室、25……吸気ポート、25a……渦室、26
……吸気弁座、27……吸気弁、28……開口
部、29……スワール制御通路、30……制御弁
(バタフライ弁)。
Claims (1)
- エンジンのシリンダヘツドに形成されシリンダ
室に開口する吸気弁座に連通して設けられ吸気を
吸気弁座からシリンダ室に導くとともにこの吸気
に順方向のスワールを得るよう吸気弁座の開口直
前部分に湾曲形成される渦室が形成された吸気ポ
ートと、この吸気ポートの上記渦室の巻き終り端
部の周壁に一端部を開口し上記吸気ポートの上方
部に他端部を開口して設けられたスワール制御通
路と、このスワール制御通路への空気流入量をエ
ンジン回転数と負荷との条件によつて開閉するよ
う制御する制御弁とを具備し、上記スワール制御
通路は、この他端部から略中央部までを上記吸気
ポートの上方に沿つて配設し、この略中央部から
一端部までを斜め下方に延びて配設し、一端部を
上記吸気弁座近傍に配設し、上記スワール制御通
路から流入した吸気がシリンダ室で逆方向成分の
スワールとなるよう構成したことを特徴とするエ
ンジンの吸気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4297284U JPS60155728U (ja) | 1984-03-26 | 1984-03-26 | エンジンの吸気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4297284U JPS60155728U (ja) | 1984-03-26 | 1984-03-26 | エンジンの吸気装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60155728U JPS60155728U (ja) | 1985-10-17 |
JPH0430338Y2 true JPH0430338Y2 (ja) | 1992-07-22 |
Family
ID=30554206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4297284U Granted JPS60155728U (ja) | 1984-03-26 | 1984-03-26 | エンジンの吸気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60155728U (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58183819A (ja) * | 1982-04-21 | 1983-10-27 | Mazda Motor Corp | エンジンの吸気装置 |
-
1984
- 1984-03-26 JP JP4297284U patent/JPS60155728U/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58183819A (ja) * | 1982-04-21 | 1983-10-27 | Mazda Motor Corp | エンジンの吸気装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60155728U (ja) | 1985-10-17 |
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