JPH04302451A - 荷電ビーム描画方法 - Google Patents

荷電ビーム描画方法

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JPH04302451A
JPH04302451A JP3091677A JP9167791A JPH04302451A JP H04302451 A JPH04302451 A JP H04302451A JP 3091677 A JP3091677 A JP 3091677A JP 9167791 A JP9167791 A JP 9167791A JP H04302451 A JPH04302451 A JP H04302451A
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俊幸 馬越
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LSIなどの半導体集
積回路のパターンをマスクやウェーハなどの試料に高速
・高精度に描画するための荷電ビーム描画方法に係わり
、特に装置に受容可能な描画パターンデータを高速に生
成することを可能とした荷電ビーム描画方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、LSIのパターンは益々微細かつ
複雑になっており、このようなパターンを形成する装置
として電子ビーム描画装置が用いられている。この装置
を用いて所望のLSIパターンを描画する場合、CAD
を始めとするLSIパターンの設計データ作成ツールを
用いて作成される設計データを、そのままの形式で上記
描画装置の描画データとして供給することはできない。
【0003】即ち、設計パターンデータで定義されてい
るデータ体系は、一般的に非常に自由度の高いデータ体
系として作成されているため、電子ビーム描画装置に受
容可能なデータ体系とするためには、以下に示すような
制限を満足させなければならない。
【0004】(1) 電子ビーム描画装置で受容可能な
基本図形群(台形や矩形など)のみで構成される図形体
系で定義されること。 (2) 多重露光となってパターンの形成精度を低下さ
せてしまう図形相互の重なりのないデータで定義される
こと。 (3) 電子ビーム描画装置の描画方式に沿って所定の
単位描画領域毎に領域分割されたデータで定義されるこ
と。
【0005】従って、上記設計パターンデータを例えば
輪郭化処理といった手法を用いて多重露光領域の除去を
行い、その後ビームの偏向領域により決定する単位描画
領域(フレーム領域及びサブフィールド領域)毎の矩形
・台形及び三角形などの基本図形群に図形分割すること
により、電子ビーム描画装置にとって受容可能な図形デ
ータ体系とする。そして、このような図形体系のデータ
を基に所望とするLSIチップに係わる描画パターンデ
ータを生成し、該描画パターンデータを磁気ディスクに
代表される記憶媒体に記憶させて描画に供している。
【0006】そして、描画処理工程では上記描画パター
ンデータを1回のテーブル連続移動により描画し得る単
位領域毎である描画ストライプ領域毎(フレーム領域を
所定の規則により集めた領域)に読み出し、一時的にパ
ターンメモリ部に蓄積する。このデータを解読して、ビ
ーム成形手段により形成可能な描画単位図形(図形サイ
ズに制限を持った矩形と形状及びサイズに制限を持った
三角形)の集まりで所望パターンを構成すべく図形分割
を行う。その結果得られた図形データを基にして、ビー
ム位置及びビームを制御すると共に、試料を載置したテ
ーブルをX方向若しくはY方向に連続的に移動して、描
画ストライプ領域内に所望のパターンを描画する。
【0007】次いで、上記テーブルを連続移動方向と直
交する方向に描画ストライプ領域の幅だけステップ移動
し、上記処理を繰り返すことにより所望領域全体の描画
処理が行われる。
【0008】なお、主偏向手段により副偏向位置を制御
しながら、且つ副偏向手段により副偏向領域内に所望パ
ターンを描画する2段偏向方式では、単位描画領域(サ
ブフィールド)の集合体でフレーム領域を構成し、この
フレーム領域の集合体で描画ストライプ領域を構成して
おり、描画ストライプ領域の幅は上記主偏向手段と副偏
向手段のビーム偏向幅により規定されている。
【0009】上述の如く一連の描画処理に供される描画
パターンデータを生成するに際しては、LSIパターン
の微細化及び高集積化への対応策として、メモリーセル
のような繰り返し構造を有するパターン領域については
、繰り返しの種となる図形パターン群とその繰り返し情
報で描画パターンデータを構成することにより描画パタ
ーンデータの圧縮をはかっていた。その理由は、パター
ン密度の微細化及び集積度の伸長が著しいメモリーデバ
イスに代表される繰り返しパターン部を多く有するデー
タ変換処理にあっては、上記繰り返し構造を利用したデ
ータ圧縮を行わないと計算機資源を著しく圧迫すること
と、データ変換処理時間が長期化し実用的でなくなると
いった観点から、最早データ変換不能な状況となってし
まうからである。
【0010】このような背景から実際のデータ変換処理
において、繰り返しのないパターン領域のデータ変換処
理においては、該領域を所定のサブフィールドサイズを
基にマトリクス状に領域分割し、サブフィールド領域毎
にその描画位置と該サブフィールド領域に包含される描
画図形パターン群を定義した描画パターンデータを生成
する。そして、繰り返しのあるパターン領域については
、繰り返しの種となる領域が上記サブフィールドサイズ
より大きいか否かを判定し、小さいか等しい場合には、
上記繰り返しの種パターン領域に包含される描画図形パ
ターンを示す図形データに繰り返し情報を付与した描画
パターンデータとする。サブフィールド領域より大きい
場合には、繰り返しの種パターン領域を所定のサブフィ
ールドサイズで領域分割し、該サブフィールド領域毎に
繰り返し情報を付与した体系の描画パターンデータを生
成する。
【0011】さらに、上記サブフィールド領域への図形
分割に際しては、設計データにおいて定義されているブ
ロック領域の参照配置方向を考慮しながら処理する必要
があるため、設計データ上の1ブロックデータを幾つか
の配置方向別にサブフィールド分割し直す必要があり、
上記図形のサブフィールド分割に要する処理時間の長期
化を招いていた。
【0012】このような工程により生成した描画パター
ンデータを組み合わせて、LSIチップの領域を構成す
る1単位であるフレーム領域に係わる描画パターンデー
タ(フレームデータ)を構築する。さらに、該フレーム
データの集合体としてチップデータを表現し、描画する
際には1回のテーブル連続移動により描画可能なフレー
ム領域を集めた単位領域である描画ストライプ領域毎に
描画処理を繰り返して所望領域全体の描画処理を行って
いた。
【0013】しかしながら、この種の方法にあっては次
のような問題があった。即ち、CADで作成された設計
パターンデータから描画パターンデータにデータ変換す
る過程で、上記ブロック領域内に包含される図形相互の
重なり除去処理及び図形のサブフィールド分割処理に多
くの処理時間を費やしており、これがデータ変換処理の
高速化を阻害する大きな要因となっていた。
【0014】このような状況から現在のデータ変換処理
では、CADで作成される設計パターンデータから所望
とする描画パターンデータを高速にデータ生成するのに
制限があり、LSIの微細化及び高集積化が進む状況に
あってデータ変換時間の長期化を誘引している。さらに
、描画装置自体の描画スループットが向上していくに伴
って描画パターンデータの供給が追い付かなくなるとい
う問題を引き起こすことも考えられ、データ変換処理を
行う計算機の拡張や性能向上が常に叫ばれることとなる
【0015】そして、このような問題点は、電子ビーム
描画装置の稼働率を低下させると共に、LSIの生産性
の低下を引き起こすこととなる。また、今後LSIの急
速な進歩でパターンの微細化・集積度が向上するに伴い
、電子ビーム描画装置で描画されたLSIパターンに対
する信頼性及び装置の稼働率を高める上で大きな問題と
なる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このように、ビーム偏
向手段の組み合わせによりビーム位置をビーム形状を制
御して描画する方式の描画パターンデータを設計パター
ンデータなどからデータ変換する処理工程において、上
記データ変換時間の高速化を阻害していた図形の領域分
割処理がLSIパターンの大規模化に伴って変換時間全
体の長期化を誘引していた。
【0017】このため、データ変換時間(実際に設計パ
ターンデータを入力してから描画パターンデータが出力
されるまでの時間)の長期化を招き、これが描画スルー
プットの低下を招くという問題に発展することが十分考
えられる。また、超短納期のマスク描画や近年提案され
ている繰り返しパターン部の種パターンを1ショットに
て描画処理するCP方式の描画装置においては、描画ス
ループットが上記データ変換時間によって制限される問
題が生ずる事も十分考えられる。
【0018】なお、上記問題は電子ビーム描画方法に限
ったものではなく、イオンビーム用いたイオンビーム描
画方法やレーザーによるレーザー描画方法についても同
様に言えることである。
【0019】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
のでその目的とするところは、データ変換処理工程の中
で比率の高い図形の領域分割に係る処理時間を高速化し
、データ変換時間の短縮及び描画スループットの向上を
はかり得る荷電ビーム描画方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、LSI
の図形パターンを表現する設計データからビームの形状
及びビーム位置を制御してマスクやウェーハなどの試料
に所望のLSIパターンを描画処理するための描画デー
タを生成するに際して、図形を描画装置固有の単位描画
領域毎に領域分割する図形分割処理を高速化することに
より、データ変換時間全体の大幅な高速化を行うことに
ある。
【0021】即ち本発明は、描画すべき図形パターン情
報及び他のブロックの参照情報から構成されるブロック
データの集合として表現されるLSIチップの設計パタ
ーンデータから、ビームの形状及び描画位置を制御して
マスクやウェーハなどの試料上に描画すべき所望パター
ンを表現する描画パターンデータを生成し、該描画パタ
ーンデータを基にして所望パターンを描画処理する荷電
ビーム描画方法において、設計パターンデータを構成し
ているブロックの定義領域を該ブロック内の図形群及び
他のブロックの参照定義領域を包含する領域とし、この
ブロック定義領域をビームの位置決めを行う単位描画領
域の整数倍でかつブロック定義領域を包含する大きさに
正規化し、この正規化されたブロックに包含される図形
パターン群を単位描画領域毎の図形集合とすべく図形分
割を行って、該正規化ブロックの描画位置データ及び図
形パターン情報から構成される描画パターンデータを生
成するようにした方法である。
【0022】また、本発明の望ましい実施態様としては
、設計パターンデータを構成するブロックデータに定義
される参照情報は、他のブロックの90度単位の参照配
置方向が定義されていること。さらに、所望パターンを
描画処理する際に、偏向領域の大きい主偏向手段と偏向
領域は小さいがビーム位置の制御が高速な副偏向手段を
組み合わせた2段偏向手段を用い、上記単位描画領域を
、副偏向手段のみによりビームの描画位置が制御可能な
サブフィールド領域としたこと、などがあげられる。
【0023】
【作用】本発明によれば、階層構造を有効利用して作成
されたLSIの設計パターンデータから、ビームの形状
及びビーム位置を制御して試料上に所望パターンを描画
処理するための描画データを生成するに際して、それぞ
れのブロック領域に包含されている図形パターンをビー
ムの副偏向手段等により偏向可能な領域から制限される
単位描画領域(サブフィールド)への図形分割処理をブ
ロックの参照配置方向によらず一律に図形分割すること
ができ、データ変換時間の大幅な高速化を行うことがで
きる。
【0024】上述したように本発明方法は、階層構造を
有する設計データから実際の描画処理に必要な描画デー
タをデータ変換する処理時間を大幅に短縮することが可
能となり、その結果として荷電ビーム描画装置の稼働率
を高めると共にLSIの生産性を高めることができる。 また、荷電ビーム描画装置のデータ変換方法は今後パタ
ーンの微細化及び高集積化が進む状況下にあって、描画
マスクの短納期化が叫ばれる中より有効な効果を発揮す
ると期待される。
【0025】
【実施例】以下、本発明の詳細を図示の実施例によって
説明する。
【0026】図1は、本発明の一実施例方法に使用した
電子ビーム描画装置を示す概略構成図である。図中10
は試料室であり、この試料室10内には半導体ウェーハ
若しくはマスクなどの試料11を載置したテーブル12
が収容されている。テーブル12は、テーブル駆動回路
13によりX方向(紙面左右方向)及びY方向(紙面裏
表方向)に駆動される。そして、テーブル12の移動位
置は、レーザー干渉計等を用いた位置回路14により測
定されるものとなっている。
【0027】試料室10の上方には、電子ビーム光学系
20が配置されている。この光学系20は、電子銃21
,各種レンズ22〜26,ブランキング用偏向器31,
ビーム寸法可変用偏向器32,ビーム走査用の主偏向器
33,ビーム走査用の副偏向器34及びビーム成形アパ
ーチャ35,36などから構成されている。
【0028】そして、主偏向器33により所定の副偏向
領域(サブフィールド)に位置決めし、副偏向器34に
よりサブフィールド内での図形描画位置の位置決めを行
うと共に、ビーム寸法可変用偏向器32及び成形アパー
チャ35,36によりビーム形状を制御し、テーブル1
2を一方向に連続移動しながら、LSIチップのフレー
ム領域を1回のテーブル連続移動により描画可能な範囲
内で集めた描画ストライプ領域を描画処理する。さらに
、テーブル12を連続移動方向と直交する方向にステッ
プ移動し、上記処理を繰り返して各描画ストライプ領域
を順次描画処理するものとなっている。
【0029】一方、制御計算機40には磁気ディスク(
記憶媒体)41が接続されており、このディスク41に
LSIチップの描画データが格納されている。磁気ディ
スク41から読み出されたLSIチップの描画データは
、前記描画ストライプ領域毎にパターンメモリ部(デー
タバッファ部)42に一時的に格納される。データバッ
ファ部42に格納された描画ストライプ領域毎のパター
ンデータ(描画位置及び基本図形データから構成)は、
データ解読部であるパターンデータデコーダ43及び描
画データデコーダ44により解読され、ブランキング回
路45,ビーム成形器ドライバ46,主偏向器ドライバ
47及び副偏向器ドライバ48に送られる。
【0030】即ち、パターンデータデコーダ43では上
記描画ストライプ領域毎の描画データを入力し、描画ス
トライプデータとして定義されているパターンの繰り返
し情報を基に圧縮された描画図形データを展開処理する
と共に、該描画ストライプ領域の描画処理において描画
すべき領域か否か及び次に描画すべき領域についてサブ
フィールド毎に判断及び解読する。これと同度に、前記
描画データに定義された描画図形データを前記成形アパ
ーチャ35,36の組み合わせにより形成可能な描画単
位図形群に図形分割して、このデータに基づいてブラン
キングデータが作成され、ブランキング回路45に送ら
れる。そして、更に希望するビーム寸法データがビーム
成形器ドライバ46に送られる。
【0031】次に、ビーム成形器ドライバ46から前記
光学系20のビーム寸法可変用偏向器32に所定の偏向
信号が印加され、これにより電子ビームの寸法が制御さ
れるものとなっている。また、描画データデコーダ44
では上記描画ストライプデータに基づいてサブフィール
ドの位置決めデータを解読〜作成し、主偏向器ドライバ
47に送られる。そして、主偏向器ドライバ47から前
記光学系の主偏向器33に所定の偏向信号が印加され、
これにより電子ビームは指定のサブフィールド位置に偏
向走査される。さらに、描画データデコーダ44では副
偏向走査の制御信号が生成され、この信号により副偏向
器ドライバ48を介して副偏向器34に所定の副偏向信
号が印加され、これによりサブフィールド毎の描画処理
が行われるものとなっている。
【0032】次に、上記構成された電子ビーム描画装置
を用いた電子ビーム描画方法について説明する。描画処
理を行うためのデータ生成工程を示したのが図2である
。LSIのパターンは、CADシステムにより設計〜パ
ターン作成(ディジタイズ処理)され、その設計データ
は大型計算機に代表されるような処理能力の高いホスト
計算機により前記電子ビーム描画装置の描画方式に依存
した装置固有の描画データにデータ変換される。この描
画データを基にして、電子ビームの位置及びビーム形状
を制御して一連の描画処理が行われる。
【0033】ここで、CADシステムにより作成される
LSIチップの設計データは、例えば図3に示すように
51〜53のブロックの組み合わせにより構成されてお
り、図中ブロック番号と共に付与されている“Fマーク
”はブロックの参照配置方向を示す記号である。
【0034】それぞれのブロックの定義情報について、
ブロック51を例に説明する。ブロック51のブロック
データは、図4に示すように下位ブロック52及び53
のブロック参照情報と54〜57の図形パターン情報の
集合として、図5に示すような体系でデータ定義されて
いる。なお、ブロック参照情報は参照するブロックの配
置方向に応じてそれぞれ別々のデータ定義となっており
、このブロック配置方向は図6に示すように90度単位
に最大8種類の配置方向が定義可能である。
【0035】このような形式の設計データを前記電子ビ
ーム描画装置で許容し得るデータ形式とするため、ホス
ト計算機で上記設計データを構成するブロックに包含さ
れる図形パターンが互いに重畳するか否かについて検査
及び展開処理を(例えば特願昭62−32719号に開
示した方法により前処理)行うが、ここでは上記ブロッ
ク間の重なり除去処理を行ってブロック参照関係が変化
しなかったとして説明を進めることとする。
【0036】かくして得られたそれぞれのブロックに包
含されている図形パターン相互の重なり除去や白黒反転
といった図形演算処理を行った後、図形の領域(サブフ
ィールド)分割処理を行う。この図形分割処理について
以下に説明する。
【0037】図7(a)は、1つのブロック領域に包含
される図形パターン群の一例を示しており、図形パター
ン58,59で構成されている。これらの図形群58,
59を従来方法でサブフィールド分割した例を示したの
が、図7(b)及び(c)である。
【0038】図7(b)は同図(a)を回転なしで所定
のサブフィールドサイズ(通常は最大サイズ)で図形分
割した図形体系であり、図7(c)は同図(a)を90
度回転したときの図形分割体系を示しており、それぞれ
図形の分割体系が異なってくる。そのため、ブロックの
配置方向に応じて全て別ブロックとして図形のサブフィ
ールド分割を行う必要があった。
【0039】なお、分割したブロック内のサブフィール
ド毎に分割したサブフィールドサイズを定義すること及
び分割するサブフィールドサイズをブロック毎に最適化
(ブロック内のサブフィールドがマトリクス状に並ぶよ
うなサイズ)して配置方向による分割を避けることも考
えられるが、これらはデータ量の増大につながり適当で
ない。
【0040】本実施例では、ブロック内の図形群をサブ
フィールド分割するに際して、図8に示すように設計デ
ータで定義されている元のブロック領域60を包含し、
且つ所定のサブフィールド領域62がマトリクス状に規
則的に並ぶように、ブロック領域61に正規化補正処理
する。そして、上記正規化補正処理したブロック領域の
図形58,59を図形分割した結果を、図9に示す。図
9(a)は図7(b)と同様回転なしの図形分割体系を
示しており、図9(b)は図7(c)と同様に90度回
転有りの場合の図形分割体系を示している。図9(a)
と(b)の図形群の比較から明確なように、双方の図形
分割体系は図形の回転及び移動は生じているが、図形体
系自体は同一である。
【0041】このような処理工程により得た図形を、ブ
ロックの配置方向に応じて図形の回転補正及びブロック
内のサブフィールド毎の図形群を描画順序にソーティン
グするという処理を経て、図10に示すようなブロック
内の描画パターンを定義するデータ部を生成する。
【0042】そして、上述の処理工程を経て得られたブ
ロック単位の図形パターン群に対して、ブロックの参照
情報がLSIチップ全体を示すブロック51以外にはブ
ロック参照がないようにパターンの階層構造を1レベル
に制限するための展開処理を行う(本実施例では元のデ
ータにおいて1レベルのデータ構造となっている)。そ
して、図11に示すように回転指定された下位ブロック
52(2)〜(4)及び53(2)のブロック51にお
けるブロック配置位置を、前記正規化補正処理後のブロ
ック領域での配置位置となるよう補正処理する。
【0043】LSIチップの全体領域51を、図12に
示すようにビームの主偏向幅により決定される暫定的な
フレーム領域(71〜75)に領域分割する。図12に
おいて、テーブル連続移動方向は紙面左右方向であり、
テーブルステップ移動方向は紙面上下方向とする。
【0044】次に、上記フレーム処理毎に行うデータ変
換処理について説明する。上記暫定的に分割されたフレ
ーム領域71〜75(以下仮想フレーム領域と呼ぶ)に
一部でも含まれる正規化ブロック領域について、該ブロ
ック領域の描画位置を上記仮想フレーム領域の基準位置
(A1〜A5)からの相対位置により定義した位置デー
タとアレイ属性情報から構成されるブロック配置データ
と、該ブロック領域内の描画図形を前記副偏向手段によ
り偏向可能なサブフィールド領域毎にグループ分けされ
た図10に示すようなブロック図形データから構成され
るブロック描画データの集合体と該ブロック領域の描画
位置データにて構成するフレームデータを構成する。
【0045】なお、上記ブロック配置位置は図13に示
すように仮想フレーム76においてフレームの基準位置
A6からの相対値で定義されるため、図13(a)に示
すようなオリジナルのブロック60を正規化処理したブ
ロック61の回転補正後の位置は、図13(b)に示す
ように仮想フレーム76を飛び出してマイナス座標とな
ることがある。
【0046】そして、上記磁気ディスク41に格納され
た描画パターンデータを基にして、試料を載置したテー
ブルをX方向若しくはY方向に連続移動しながら、前記
2段偏向手段によりビーム位置及び形状を制御しながら
描画処理することにより、高速・高精度な描画処理を実
現することができる。
【0047】かくして本実施例方法によれば、CADシ
ステムで作成される設計データと整合性の高い描画パタ
ーンデータを高速にデータ変換することができる。ちな
みに本発明者らが実験した結果では、数倍以上の大幅な
高速化を達成することができた。
【0048】従って本実施例方法によれば、階層構造を
有する設計データから実際の描画処理に必要な描画パタ
ーンデータをデータ変換する処理時間を大幅に短縮する
ことが可能となり、その結果として荷電ビーム描画装置
の稼働率を高めると共にLSIの生産性を高めることが
できる。
【0049】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。例えば、前記描画パターンデータを格
納する手段としては磁気ディスクに限るものではなく、
磁気テープや半導体メモリなど、他の記憶媒体を用いる
ことができる。また、電子ビーム描画装置の構成は図1
に何等限定されるものではなく、仕様に応じて適宜変更
可能である。また、実施例では電子ビームを例にとり説
明したが、電子ビームに限定されることなくイオンビー
ムやレーザービームを含む荷電ビームに対し適用可能で
あり、可変成形ビームを用いたショット方式の他楕円形
ビームを用いたベクタ若しくはラスタ方式の装置につい
ても適用可能であると共に、テーブル連続移動方式でな
く試料を載置したテーブルの移動及び停止を繰り返しテ
ーブル停止時に描画するステップ&リピート方式に対し
ても適用可能である。
【0050】また、記憶媒体に格納される描画データの
図形体系は矩形や台形などの基本図形でなく描画単位図
形や多角図形でもよく、このような図形体系のデータに
ついても適用可能である。さらに、変換対象となる入力
データについても階層構造を有する設計データに限定さ
れることなく、描画方式の異なる装置にデータ供給する
描画パターンデータであってもよい。その他、本発明の
要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することが
できる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、階
層構造を有するLSIの設計パターンデータからビーム
の形状及びビームの描画位置を制御して所望パターンを
描画処理するために必要な描画データを生成するに際し
て、データ変換時間のなかで比率の高い図形の領域分割
処理に要する処理時間を高速化することができ、データ
変換時間の大幅な高速化を行うことができ、その結果と
して荷電ビーム描画装置の稼働率を高めると共にLSI
の生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例方法に使用した電子ビーム描
画装置を示す概略構成図、
【図2】描画パターンデータの生成工程を示す模式図、
【図3】設計データのデータ構造を示す模式図、
【図4
】ブロックのデータ体系を示す模式図、
【図5】ブロッ
クのデータ体系を示す模式図、
【図6】ブロックの配置
方向を示す模式図、
【図7】従来の領域分割体系を示す
模式図、
【図8】ブロックの正規化補正処理を示す模式
図、
【図9】本実施例による領域分割体系を示す模式図
【図10】ブロックの描画パターンデータを示す模式
図、
【図11】正規化ブロックの配置位置の補正処理を示す
模式図、
【図12】LSIチップのフレーム分割を示す模式図、
【図13】フレーム内のブロック配置体系(正規化補正
後)を示す模式図。
【符号の説明】
10…試料室、                  
  11…試料、12…テーブル、         
 13…テーブル駆動回路、14…位置回路、    
              20…電子光学系、21
…電子銃、                    
22〜26…レンズ、31〜34…偏向器、     
         35,36…ビーム成形アパーチャ
、40…制御計算機、41…磁気ディスク(記憶媒体)
、42…パターンメモリ、            4
3…パターンデータデコード、44…描画データデコー
ダ、        45…ブランキング回路、46…
ビーム成形器ドライバ、      47…主偏向器ド
ライバ、48…副偏向器ドライバ、         
 51〜53…ブロック、54〜59…図形パターン、
        60…ブロック(オリジナル)、61
…正規化補正ブロック、  62…サブフィールド、7
1〜75…フレーム領域。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】描画すべき図形パターン情報及び他のブロ
    ックの参照情報から構成されるブロックデータの集合と
    して表現されるLSIチップの設計パターンデータから
    、ビームの形状及び描画位置を制御して試料上に描画す
    べき所望パターンを表現する描画パターンデータを生成
    し、該描画パターンデータを基にして所望パターンを描
    画処理する荷電ビーム描画方法において、前記設計パタ
    ーンデータを構成しているブロックの定義領域を該ブロ
    ック内の図形群及び他のブロックの参照定義領域を包含
    する領域とし、このブロック定義領域を前記ビームの位
    置決めを行う単位描画領域の整数倍で且つ前記ブロック
    定義領域を包含する大きさに正規化し、この正規化され
    たブロックに包含される図形パターン群を前記単位描画
    領域毎の図形集合とすべく図形分割を行って、該正規化
    ブロックの描画位置データ及び図形パターン情報から構
    成される描画パターンデータを生成することを特徴とす
    る荷電ビーム描画方法。
  2. 【請求項2】前記設計パターンデータを構成するブロッ
    クデータに定義される参照情報は、他のブロックの90
    度単位の参照配置方向が定義されることを特徴とする請
    求項1記載の荷電ビーム描画方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005521071A (ja) * 2001-07-13 2005-07-14 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド 階層データのキャッシュされたセルを用いるパターン生成方法及び装置
JP2009278010A (ja) * 2008-05-16 2009-11-26 Nuflare Technology Inc 荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画装置の描画データ転送方法

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