JPH04298972A - 化学電池 - Google Patents

化学電池

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JPH04298972A
JPH04298972A JP3278049A JP27804991A JPH04298972A JP H04298972 A JPH04298972 A JP H04298972A JP 3278049 A JP3278049 A JP 3278049A JP 27804991 A JP27804991 A JP 27804991A JP H04298972 A JPH04298972 A JP H04298972A
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JP
Japan
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alkali metal
electrolyte
cathode
anode
separator
Prior art date
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Pending
Application number
JP3278049A
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English (en)
Inventor
Johan Coetzer
ジヨアン・コーツエール
Isak L Vlok
イサーク・ロウ・ブロツク
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AABH Patent Holdings SA
Original Assignee
AABH Patent Holdings SA
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Publication date
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Publication of JPH04298972A publication Critical patent/JPH04298972A/ja
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/36Accumulators not provided for in groups H01M10/05-H01M10/34
    • H01M10/39Accumulators not provided for in groups H01M10/05-H01M10/34 working at high temperature
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
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  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化学電池(electr
ochemical  cell)に係わる。本発明は
、化学電池前駆体と、化学電池前駆体の製造方法と、化
学電池の製造方法とにも係わる。
【0002】
【作用】本発明は第一に、電池が充電状態に有る時に電
池の運転温度で溶融アルカリ金属アノードを収容するア
ノード室と、電池が放電状態に有る時に電池の運転温度
で、式MAlHal4〔式中Mはアノードのアルカリ金
属、Halはハロゲン〕を有し、やはり電池の運転温度
で融解するアルミニウムハロゲン化物のアルカリ金属塩
である溶融塩電解質を収容するカソード室と、アノード
室をカソード室から分離するセパレーターとを含み、カ
ソード室は電解質を浸透させ得る電子伝導性マトリック
スを含むカソードも収容しており、前記マトリックス中
にはFe、Ni、Co、Cr、Mn及びこれらの混合物
の中から選択された遷移金属Tを含有するカソード活物
質が分散しており、またこのマトリックスに前記電解質
を含浸させてあり、更に前記セパレーターはアノードの
アルカリ金属のイオンの固体伝導体か、またはアノード
のアルカリ金属を吸着させたマイクロモレキュラーシー
ブから成るような化学電池を製造する方法であって、ア
ルカリ金属Mのイオンの固体伝導体であるか、またはア
ルカリ金属Mを吸着させたマイクロモレキュラーシーブ
であるセパレーターによってカソード室から分離された
アノード室を有する電池ハウジングのカソード室内に式
MAlHal4〔式中Mはアノードのアルカリ金属、H
alはBr以外のハロゲン〕を有するアルミニウムハロ
ゲン化物のアルカリ金属塩である溶融塩電解質と、Fe
、Ni、Co、Cr、Mn及びこれらの混合物の中から
選択された遷移金属Tを含有するカソード活物質と、ア
ルカリ金属ハロゲン化物MHal〔式中M及びHalは
溶融塩電解質のアルカリ金属M及びハロゲンHalにそ
れぞれ同じ〕と、低比率のMBr〔式中Mは溶融塩電解
質のアルカリ金属Mに同じ〕とを装填することによって
化学電池前駆体を製造すること、並びにこの前駆体を溶
融塩電解質及びアルカリ金属Mが融解する温度で充電す
ることによりカソード活物質をハロゲン化してアルカリ
金属を生じさせ、生じたアルカリ金属はセパレーターを
透過してアノード室内に移動させ、カソード室内に装填
するアルカリ金属ハロゲン化物MHal、溶融塩電解質
及びMBrの比率は、電池が完全に充電され、有効なカ
ソード物質が総てハロゲン化された時にアルカリ金属イ
オンとアルミニウムイオンとの比率が、カソード活物質
の溶融電解質への溶解度が最小値か、または最小値付近
の値を取るような比率となるように選択することを含む
化学電池製造方法を提供する。
【0003】第二に本発明は、電池が充電状態に有る時
に電池の運転温度で溶融アルカリ金属アノードを収容す
るアノード室と、電池が放電状態に有る時に電池の運転
温度で、式MAlHal4〔式中Mはアノードと同じア
ルカリ金属、Halはハロゲン〕を有し、やはり電池の
運転温度で融解するアルミニウムハロゲン化物のアルカ
リ金属塩である溶融塩電解質を収容するカソード室と、
アノード室をカソード室から分離するセパレーターとを
含み、カソード室は電解質を浸透させ得る電子伝導性マ
トリックスを含むカソードも収容しており、前記マトリ
ックス中にはFe、Ni、Co、Cr、Mn及びこれら
の混合物の中から選択された遷移金属Tを含有するカソ
ード活物質が分散しており、またこのマトリックスに前
記電解質を含浸させてあり、更に前記セパレーターはア
ノードのアルカリ金属のイオンの固体伝導体か、または
アノードのアルカリ金属を吸着させたマイクロモレキュ
ラーシーブから成るような化学電池の前駆体を製造する
方法であって、アルカリ金属Mのイオンの固体伝導体で
あるか、またはアルカリ金属Mを吸着させたマイクロモ
レキュラーシーブであるセパレーターによってカソード
室から分離されたアノード室を有する電池ハウジングの
カソード室内に式MAlHal4〔式中Mはアノードの
アルカリ金属、HalはBr以外のハロゲン〕を有する
アルミニウムハロゲン化物のアルカリ金属塩である溶融
塩電解質と、Fe、Ni、Co、Cr、Mn及びこれら
の混合物の中から選択された遷移金属Tを含有するカソ
ード活物質と、アルカリ金属ハロゲン化物MHal〔式
中M及びHalは溶融塩電解質のアルカリ金属M及びハ
ロゲンHalにそれぞれ同じ〕と、低比率のMBr〔式
中Mは溶融塩電解質のアルカリ金属Mに同じ〕とを装填
することによって、溶融塩電解質及びアルカリ金属Mが
融解する温度で充電すると化学電池に変成する化学電池
前駆体を製造することを含み、この前駆体から得られる
化学電池ではカソード活物質がハロゲン化されてアルカ
リ金属が生じ、生じたアルカリ金属はセパレーターを透
過してアノード室内に移動し、前記カソード室内に装填
するアルカリ金属ハロゲン化物MHal、溶融塩電解質
及びMBrの比率は、電池が完全に充電され、有効なカ
ソード物質が総てハロゲン化された時にアルカリ金属イ
オンとアルミニウムイオンとの比率が、カソード活物質
の溶融電解質への溶解度が最小値か、または最小値付近
の値を取るような比率となるように選択される化学電池
前駆体製造方法を提供する。
【0004】上記溶解度が最小値を取るためには、電解
質中のアルカリ金属イオンとアルミニウムイオンとのモ
ル比率もしくはモル比を1以上とすることが好ましい。
【0005】アルカリ金属Mはナトリウムとし得、その
際セパレーターはβ−アルミナとする。しかし、本発明
の他の具体例によればアルカリ金属はカリウムやリチウ
ムでもよく、セパレーターは使用するアルカリ金属に適
合し得るように選択する。
【0006】ハロゲン化物を構成するハロゲンは塩素と
し得、従ってアルカリ金属ハロゲン化物MHalは塩化
ナトリウムとなる。この時、電解質は塩化ナトリウム−
塩化アルミニウム混合物の形態を取るか、または複塩即
ちNaAlCl4の形態を取り得る。しかし、ハロゲン
はヨウ素でもよく、その場合アルカリ金属ハロゲン化物
はNaI、電解質はNaAlI4となる。
【0007】当然ながらMBrはNaBrとなり、液体
電解質中のNaBrの比率は1〜20モル%、好ましく
は2〜15モル%で、典型的には3〜10モル%とし得
る。即ち、電解質は低比率のNaBrをドーパントとし
て含有する。このドーパントは、例えば電池のサイクル
運転における抵抗安定性をもたらす。
【0008】電解質は、いかなる充電状態においてもカ
ソード活物質の該電解質への溶解度が最小値を取るよう
に選択するべきである。このことは、電解質を、あらゆ
る充電段階において溶融塩が少なくとも幾分かの固体ナ
トリウムハロゲン化物と共存するナトリウムハロゲン化
物とアルミニウムハロゲン化物とのモル比1:1の混合
物とすれば、即ち電解質として中性電解質を選択すれば
達成される。β−アルミナセパレーターを用いる場合、
ナトリウム以外のアルカリ金属はβ−アルミナに悪影響
を及ぼす恐れが有るのでアルカリ金属としてはナトリウ
ムのみを存在させ、また臭化ナトリウムを電解質の20
モル%以下という上記低比率で用いる。臭化ナトリウム
のこの比率は、電解質が塩化アルミニウムナトリウム電
解質としての実質的な特性を維持するうえで十分な低率
である。先に述べたように、電池が完全に充電された時
にカソード室内に固体ナトリウムハロゲン化物を残存さ
せる、即ち溶解度を最小限に維持するためには十分なナ
トリウムハロゲン化物を存在させなければならない。
【0009】電解質中に少量の不純物、即ち溶融電解質
中で電離して電解質の電気化学的作用に影響するイオン
を生じる物質が存在することは許容できると考えられる
が、しかしそのような不純物の量は電解質の、先に規定
したようなMAlHal4系としての実質的な特性を変
えるには不十分であるべきである。
【0010】本発明の方法は、カソード室内に最初にア
ルミニウムを装填することも含み得、その際アノード室
内にナトリウムは当初存在しない。電池前駆体に対して
最初の充電を行なうと、アルミニウムがアルカリ金属ハ
ロゲン化物MHalと反応することによって新たに溶融
塩電解質が生成されると同時にアルカリ金属Mのイオン
が生じ、このイオンはセパレーターを透過してアノード
室内に到達する。従ってアルミニウムは、充電時に最初
に起こるアルカリ金属ハロゲン化物との反応によってア
ノード室内に最初のスタートアップ量のナトリウムをも
たらすのに十分な量で用い、その際電池はその後に起こ
る次の反応   2M+THal2 →2MHal+T      
              (1)に従い、完全充電
状態と完全放電状態との間での正常な充放電反応を行な
う。
【0011】カソード活物質の遷移金属Tは、Fe、N
i及びこれらの混合物の中から選択し得る。遷移金属を
鉄とした場合、カソードに低比率のニッケル及び/また
はカルコゲンをドーパントとして含有させ得る。遷移金
属をニッケルとした場合は低比率の鉄及び/または硫黄
のようなカルコゲンをドーパントとしてカソードに含有
させ得る。
【0012】本発明の特別の具体例ではカソード活物質
をカソード室内に、非金属C、Si、B、N及びPのう
ちの少なくとも一つと遷移金属Tとの中間体の耐熱性硬
質金属化合物(intermediate  refr
actory  hard  metal  comp
ound)の形態で装填し得る。
【0013】粒状のカソード活物質と粒状のアルカリ金
属ハロゲン化物とを混合して混合物を得、この混合物を
焼結して電解質を浸透させ得るマトリックスを形成し、
電解質にMBrをドープし、上記マトリックスにカソー
ド室内への装填前にこのドープした溶融塩電解質を含浸
させることが可能である。
【0014】遷移金属が中間体の耐熱性硬質金属化合物
の形態を取る場合、この化合物は炭化物、即ち例えば炭
化鉄、炭化クロムまたは炭化マンガンであり得る。他の
具体例では、上記化合物は複数種の非金属を有する少な
くとも1種の遷移金属の化合物、及び/または少なくと
も1種の非金属を有する複数種の遷移金属の化合物を含
み得る。上記化合物には一つの、または第一の遷移金属
と混合または合金化した別の、または第二の遷移金属を
含ませ得る。第二の遷移金属の比率は低率、即ち例えば
合金または混合物の30%未満とし得る。
【0015】マトリックスが少なくとも1種の中間体の
耐熱性硬質金属化合物を含有する場合、このマトリック
スにNaCl及びNaBrを含有させ、かつ電解質を含
浸させるとセパレーターを介してアノード室と結合され
たカソード前駆体が得られ、この前駆体は少なくとも一
つの充電サイクル経過後にカソードとなる。
【0016】マトリックスの形成は特に、遷移金属また
は中間体の耐熱性硬質金属化合物の粉末または繊維のよ
うな粒子を還元雰囲気下に焼結することを含み得る。あ
るいは他の場合には、マトリックスの形成において、遷
移金属または中間体の耐熱性硬質金属化合物を有機結合
剤と混合して粒状の混合物を得、この混合物を圧縮して
単一体としてから、結合剤の熱分解に十分な温度である
400℃の温度で真空下に加熱して結合剤を分解させる
ことが可能である。例えば、用いる遷移金属の炭化物を
少量のフェノール−ホルムアルデヒド樹脂のような炭素
生成有機結合剤と混合し、得られる混合物を電極の形状
に圧縮してから樹脂を600℃より高温で真空下に分解
させ得、その際樹脂分解温度は結合剤が熱分解して導電
性炭素が生じるように選択する。
【0017】NaCl及びNaBrのマトリックスへの
添加は、マトリックス形成前に微細粒子の形態のNaC
l及びNaBrを粒状のマトリックス材料中に分散させ
ることによりマトリックスの形成と同時に実施し得る。 あるいは他の場合には、電解質を融解させ、得られる溶
融電解質中に微粒子状のNaCl及びNaBrを、マト
リックスに該電解質を含浸させる前に懸濁させ、その後
マトリックスにNaCl及びNaBrの懸濁した電解質
を含浸させることによってもNaCl及びNaBrのマ
トリックスへの添加を行なうことができる。更に別の具
体例によれば、NaClを上述のようにしてマトリック
スの形成と同時にマトリックスに添加し、一方NaBr
はやはり上述のようにして溶融電解質中に懸濁させるこ
とによりマトリックスに添加することも可能である。
【0018】このように、NaCl及びNaBrのマト
リックスへの添加を幾つかの様々な適当方法のうちの任
意のもので実施し得ることは明らかである。
【0019】本発明のより特定的な別の具体例では、N
aClとNaBrとの粒状混合物を製造することによっ
てこれら2種の物質を組み合わせ得る。更に特定的には
、混合物の製造はNaCl粉末とNaBr粉末との混合
を含み得る。
【0020】マトリックスに溶融塩電解質を含浸させる
ことは、溶融状態の電解質を用いての真空含浸によって
実現し得る。
【0021】その場合、粉末混合物に電解質を含浸させ
る、即ち例えば粉末混合物を電解質に関して飽和させる
ことも可能であり、このことは単に、例えば粉末混合物
をカソード室内に例えば突き固めによって詰めた後に該
混合物を溶融液状電解質で濡らすことによって実現でき
る。その結果、放電状態のカソード前駆体が事実上得ら
れ、この前駆体は充電によって活性化できる。
【0022】上記前駆体の充電反応では混合物の金属成
分のハロゲン化が起こり、このハロゲン化においてナト
リウムが生じ、生じたナトリウムはイオンの形態でセパ
レーターを透過してアノード室内に到達する。ナトリウ
ムは少なくとも部分的に充電された電池のアノード室内
に溶融ナトリウム金属として存在し、充電時に電子は外
部回路を通ってカソード室からアノード室へと移動する
【0023】粉末混合物は液体電解質で飽和させたのち
粉末の形態のままで充電できるが、先に述べたように本
発明の方法は、粉末混合物を電解質で飽和させる前に焼
結して電解質を浸透させ得るマクロ多孔質のマトリック
スを形成し、このマトリックスを、一つ以上の充電サイ
クルを通してカソードとして用いてそのハロゲン化を行
なうことで活性化する付加的ステップを含み得る。
【0024】本発明は、上述の本発明方法で製造した化
学電池も提供する。
【0025】本発明はまた、上述の本発明方法で製造し
た化学電池前駆体も提供する。
【0026】本発明は更に、アルカリ金属Mのイオンの
固体伝導体か、またはアルカリ金属Mを吸着させたマイ
クロモレキュラーシーブから成るセパレーターによって
互いから分離されたアノード室とカソード室とを具えた
電池ハウジングを有する高温化学電池の前駆体であって
、前記カソード室は式MAlHal4〔式中Mはセパレ
ーターのアルカリ金属、HalはBr以外のハロゲン〕
を有するアルミニウムハロゲン化物のアルカリ金属塩で
ある溶融塩電解質と、Fe、Ni、Co、Cr、Mn及
びこれらの混合物の中から選択された遷移金属Tを含有
するカソード活物質を含むカソードと、アルカリ金属ハ
ロゲン化物MHal〔式中Mはセパレーターのアルカリ
金属、Halは溶融塩電解質のハロゲン〕と、低比率の
MBr〔式中Mはセパレーターのアルカリ金属〕とを収
容しており、この前駆体は溶融塩電解質及びアルカリ金
属Mが融解する温度で充電され得、それによってカソー
ド活物質がハロゲン化されてアルカリ金属Mが生じ、生
じたアルカリ金属Mはセパレーターを透過してアノード
室内に移動するものであり、アルカリ金属ハロゲン化物
MHal、MBr及び溶融塩電解質の比率は、電池が完
全に充電され、有効なカソード活物質が総てハロゲン化
された時に電解質中のアルカリ金属イオンとアルミニウ
ムイオンとの比率が、カソード活物質の溶融電解質への
溶解度が最小値か、または最小値付近の値を取るような
比率となるように選択されている前駆体をも提供する。
【0027】先に述べたように、カソード活物質、アル
カリ金属ハロゲン化物及びMBrは粒状であり得、その
場合アルカリ金属ハロゲン化物及びMBrをカソード活
物質と混合し、得られる混合物に溶融塩電解質を含浸さ
せる。
【0028】本発明の別の具体例において、カソードは
電解質を浸透させ得る電子伝導性マトリックスを含み得
、このマトリックス中にカソード活物質、アルカリ金属
ハロゲン化物及びMBrが分散しており、またこのマト
リックスには溶融塩電解質を含浸させてある。
【0029】本発明の更に別の具体例によれば、電池の
カソードは電解質を浸透させ得る微細多孔質の電子伝導
性マトリックスを含み得、このマトリックス中には塩素
化ニッケル含有カソード活物質が分散しており、その際
電解質及び/またはカソード活物質はカソードの容量が
カソード充放電サイクルの繰り返しに伴い漸次減小する
のを抑制するべく低比率で分散した適当なカルコゲンを
含有する。
【0030】カソード活物質にはNiCl2そのものや
、1種以上の塩素化されたニッケル化合物や、これらを
組み合わせたものが含まれ得る。特別の具体例ではマト
リックス自体がニッケルを含有し得、この時カソード活
物質はNiCl2から成る。あるいは他の場合には、マ
トリックスはニッケルを含有しない材料によって構成さ
れ得、その際カソード活物質はハロゲン化によって活性
化されたニッケルの中間体の耐熱性硬質金属化合物、即
ちニッケルの亜リン酸塩、ホウ化物またはケイ化物など
から成る。
【0031】カソードがβ−アルミナ固体電解質もしく
はセパレーターとの結び付きで遷移金属として鉄を含む
場合、該カソードは、Fe/FeCl3//Naプラト
ーの開回路電圧より小さく、ナトリウムアノードと接続
した時完全充電状態において実現するカソードの開回路
電圧より大きい電圧での塩素化により酸化するカソード
保護物質も含み得る。このことは、β−アルミナを毒し
て電池の抵抗を増大させる遊離FeCl3の生成を防止
または抑制するうえで必要である。
【0032】カソードはマトリックス中に分散するカソ
ード活物質としてFe/FeCl2を含み得、その際カ
ソード保護物質はFe/FeCl2//Naプラトーの
開回路電圧より大きい電圧での塩素化によって酸化する
【0033】カソード保護物質は微細な形態でカソード
全体に分散させることができ、このカソード保護物質は
Ni/NiCl2、Co/CoCl2、及びNi/Ni
Cl2とCo/CoCl2とを組み合わせたものの中か
ら選択し得る。
【0034】セパレーターがマイクロモレキュラーシー
ブである場合、このマイクロモレキュラーシーブはテク
トケイ酸塩、即ち例えば長石、準長石またはゼオライト
であり得る。セパレーターとして用いるゼオライトは、
ゼオライト3A、4A、13X等の合成ゼオライトであ
り得る。しかし好ましくは、セパレーターはβ−アルミ
ナやナシコン(nasicon)のようなナトリウムイ
オンの固体伝導体である。例えば、β−アルミナ製の管
を用い得る。β−アルミナ管の内側をアノード室として
用いることができ、この管を電池ハウジング内に配置す
れば該ハウジングの内部でβ−アルミナ管外側がカソー
ド室として定められる。その際アノード室集電体は、実
質的にセパレーター全体との間で密な電気的接触状態に
保たれる。β−アルミナ管は密閉するが、この管を充電
前に脱気して、充電時にナトリウムが管壁を透過してア
ノード室内へと移動する際の該室内での望ましくない圧
力上昇を抑制することも可能である。本明細書中で“β
−アルミナ”という語は広義に用いてあり、ナトリウム
イオンを伝導するβ−アルミナのあらゆる相、即ちβ″
−アルミナなども含めて意味する。
【0035】ナトリウムを管壁の内側全体に広げ、かつ
アノード室集電体とセパレーターとの上記密な接触を実
現するために、集電体と電気的に接続した導電性微細粒
子を含有する適当な吸い上げ材(wicking  m
aterial)を管壁の内側面を覆って設置し得る。 吸い上げ材は、例えば任意に錫メッキを施した鉄メッシ
ュであり得る。その場合、メッシュはアノード集電体の
一部として機能し、充電前に管内部を脱気するのに用い
る、同じ金属から成る脱気管に取り付けることができ、
この脱気管は電池外部に突出してアノード集電体の残部
を構成する。
【0036】本発明の電池のカソードの主要集電体は普
通、カソード粉末の組み合わせもしくは混合物中に用い
るような金属で形成し得るハウジング自体である。カソ
ードの主要集電体がハウジング自体である場合、ハウジ
ングは粉末混合物の金属と同じ金属か、または充電電位
のより高い金属から成り得、即ちハウジングは常に金属
のままで存在するようにする。電池の初期活性化もしく
は充電特性を改善するべく、カソード集電体に、例えば
溶接によってハウジングと接続した金属メッシュまたは
金網を含ませることが可能である。
【0037】バッテリー(集合電池)において密に充填
するために、電池は細長い四角形ハウジングを有し得、
このハウジングの内側に沿って、ほぼ中央に位置する管
が伸長する。アノード室内での吸い上げを容易にするべ
く電池は水平にして用い得るが、その結果カソード室内
に、充電時ナトリウムがアノード室内へと移動すること
により空所が生じかねない。この理由から、電池は、カ
ソード室から多少とも分離してはいるがカソード室と連
通している電解質容器を含み得、この容器から電解質は
、例えば重力下での緩徐流出によってカソード室内にも
たらされ、それによってカソード室は常に液体電解質で
満たされる。当然ながら、密な充填のために、上記のよ
うな電池に替えて横断面が六角形である類似構造の電池
を用いることも可能である。
【0038】先に述べたように、液体電解質及び/また
はカソード活物質は、カソードがマトリックス中に塩素
化ニッケル含有物質をカソード活物質として含有してい
る場合、カソードの容量が電池の充放電サイクルの繰り
返しに伴い漸次減小するのを抑制するために、分散した
適当なカルコゲンを低比率で含有し得る。
【0039】カルコゲンは、セレンや硫黄などを1種以
上存在させるか、または遷移金属硫化物のような硫黄含
有化合物の形態で存在させ得る。カルコゲンは好ましく
はきわめて微細な形態で存在し、カルコゲン、またはカ
ルコゲンと液体電解質の成分との反応生成物を電解質に
溶解させることも可能である。
【0040】本発明の具体例を、添付図面を参照しつつ
以下に詳述する。
【0041】図1において、参照符号10は本発明によ
る化学電池の全体を指している。
【0042】電池10は円筒形の外側ケーシング12を
含み、ケーシング12は円形底部24と結合された側壁
22を有する。ケーシング12内部に同軸に配置された
β−アルミナ管14はその一方の端部16において閉じ
、他方の端部18では開いており、その際端部18の周
囲にカラーアセンブリ20が配置されている。カラーア
センブリ20はα−アルミナから成る環形絶縁リング2
6を含み、このリング26に管14の端部18が、リン
グ26に設けられた環状溝28内に密に配置し、かつ熱
圧接によってかまたは圧縮シールを用いてリング26と
密に結合することにより取り付けられている。参照符号
30及び32を付して示した、互いに同軸に位置する2
個の短いニッケル製円筒がリング26の外側及び内側の
曲面にそれぞれ液密に接着されている。環形の閉鎖ディ
スク34が管14の開放端部18を閉じており、その際
ディスク34は短円筒もしくはリング32に36におい
て固定されている。更に、環形ディスク40がケーシン
グ12の底部24から離隔した方の端部を閉じており、
このディスク40はケーシング12に42において、ま
たリング30には44において例えば溶接によって固定
されている。鋼棒集電体46が管14内へ突入しており
、また鋼棒集電体50が52においてディスク40から
突出している。集電体46は、セパレーター管14を内
張りした、即ち管14と密接に接触した多孔吸い上げ層
47と電気的に接続されており、層47は微細導電粒子
、即ち例えばNi及び/またはFe粒子を保持している
【0043】このように、管14内側にアノード室56
が設けられ、またケーシング12内で管14の外側周囲
にカソード室58が設けられているので、β−アルミナ
管14はアノード室56とカソード室58との間のセパ
レーターを構成する。
【0044】カソード室58内にはFeまたはNiから
成る、電解質を浸透させ得るマトリックス60が配置さ
れ、このマトリックス60は塩化ナトリウム粉末を分散
形態で含有する。マトリックス60には少量のカルコゲ
ンも含有させ得る。カルコゲンは、例えばマトリックス
60にNiを用いた場合はFeSの形態で存在し得る。 マトリックス60を入れたカソード室58内には次に、
ドープしていないか、または後述のようにNaBrをド
ープした十分量の溶融NaAlCl4電解質を入れ、そ
れによってマトリックス60は電解質を含浸し、電解質
はセパレーターもしくは管14を濡らす。電池にNaB
rをドープする場合、電解質へのドーピングに替えて、
微粒子状のNaBrを例えばマトリックス形成前にマト
リックスを構成する粒状物質中に分散させることにより
マトリックス全体に分散させることも可能である。この
ように、β−アルミナ管14はケーシング12内で、電
解質を収容するカソード室58とアノード室56とを隔
てる連続的なバリヤーを構成する。初め、層47が集電
体46とセパレーター14との必要な電気的接触を保証
する。しかし、ナトリウムがセパレーター14を透過し
始めると、透過ナトリウムは層47に沿って“吸い上げ
られ”、それによってアノード室56とセパレーター1
4との間にも電気的接触が実現する。
【0045】電池10を充電すると、カソード室内で反
応 2NaCl+Fe→2Na+FeCl2       
          (2A)または 2NaCl+Ni→2Na+NiCl2       
          (2B)が生起する。反応によっ
て生じたNaはβ−アルミナを透過してアノード室内に
移動する。集電体46をセパレーター14と接続するべ
く、溶融状態の開始Naを少量アノード室に入れておく
ことが可能である。
【0046】
【実施例】図1に示した電池10に類似の本発明の電池
について、一連の試験を行なった。実施例1〜6の電池
はNiカソードもしくは正極を有し、実施例7の電池は
Feカソードもしくは正極を有した。
【0047】実施例1〜7に記載の試験において、6モ
ル%(電解質に基づく)のNaBrをドーパントとして
電解質に、低比率のFeS及びNaFと同様に、先に述
べたように電解質使用前に添加した。しかし、Feカソ
ードを用いた実施例7ではFeSドーパントは添加しな
かった。比較試験には、NaBrドーパントを添加しな
い類似電池を用いた。これらの電池は“標準電池”とさ
れているものである。5個以下の類似電池同士を直列接
続し、それらの電池を個々の実験条件に従って一体的に
サイクル運転した。試験電池は、熱圧接(TCB)シー
ル(実施例1〜3)か圧縮リングシール(実施例4〜7
)を有した。電量分析下でのサイクル運転(coulo
metric  cycling)は、2.75Vであ
る一定の充電限界値の下で各サイクルでの充電電流を積
算する積算電流計を用いて調整した。温度変動に起因し
て積算電流計の精度にばらつきが見られ、また積算電流
計を、自動リセットを用いずにアップモードとダウンモ
ードとの両方で用いたため誤差が積算された。所望容量
の維持には規則的な再較正が必要であったが、そのよう
な再較正を行なってもなお幾分かの容量変動は生じた。
【0048】実施例1 加速試験 試験パラメーター:31.7Ah;30A放電;放電時
の温度300〜350℃;2時間停止;偏移(trip
)上限2.8V、偏移下限1.0V;直列接続した3個
の電池使用 結果: 60サイクル後の容量―31.7Ah(公称40Ah)
初期抵抗(R)―5サイクル後12mΩ;60サイクル
後16〜17mΩ 21AhでのR―5サイクル後20mΩ;60サイクル
後22mΩ この試験の結果は図2及び図3にも示してある。
【0049】実施例2 高温試験 試験パラメーター:温度350℃;30A放電及び4A
充電の正常サイクル運転;偏移限界2.72V及び1.
80V;直列接続した4個の電池使用 結果: 10サイクル後の容量―31.7Ah(公称40.5A
h) 初期R―3サイクル後9.4〜10.1mΩ;10サイ
クル後9.2〜10.1mΩ 21AhでのR―3サイクル後17.6〜17.9mΩ
;10サイクル後17.0〜17.4mΩこの試験の結
果を図4及び図5に示す。
【0050】実施例3 漸減充電試験(taper  charging)試験
パラメーター: 30A放電;一定電圧(V)での充電(2.75V);
初期充電電流15A;容量31.7Ah(実施例1との
比較のため);直列接続した4個の電池使用結果: 60サイクル後の容量―31.7Ah(公称40Ah)
初期R―5サイクル後12〜13mΩ;60サイクル後
13〜16mΩ 21AhでのR―5サイクル後23〜24mΩ;60サ
イクル後23.5〜25mΩ この試験の結果を図6及び図7に示す。
【0051】実施例4 電量分析下でのサイクル運転試験 A.NaBrをドープした電池: 試験パラメーター:一定V(2.75V)充電;初期充
電電流10A;放電電流8A;容量33Ah;直列接続
した5個の電池使用 結果: 90サイクル後の容量―33Ah(公称40Ah)初期
R―5サイクル後12mΩ;90サイクル後14mΩ 21AhでのR―5サイクル後21mΩ;90サイクル
後27mΩ B.標準電池: 試験パラメーター:直列接続した5個の標準電池使用;
その他のパラメーターはNaBrをドープした電池の場
合に同じ 結果: 60サイクル後の容量―33Ah(公称40Ah)初期
R―5サイクル後13mΩ;60サイクル後26mΩ 21AhでのR―5サイクル後26mΩ;60サイクル
後29mΩ この試験の結果を図8及び図9に示す。
【0052】実施例5 41Ahへの過充電試験 A.NaBrをドープした電池: 試験パラメーター:総て実施例4でのパラメーターに同
じ 結果: 60サイクル後の容量―41Ah(公称40Ah)初期
R―5サイクル後12〜13mΩ;60サイクル後14
〜28mΩ 21AhでのR―5サイクル後21〜28mΩ;60サ
イクル後20〜29mΩ B.標準電池: 試験パラメーター:総て実施例4でのパラメーターに同
じ 結果: 79サイクル後の容量―36Ah(公称40Ah)初期
R―5サイクル後14〜16mΩ;70サイクル後23
〜26mΩ 21AhでのR―5サイクル後25〜27mΩ;70サ
イクル後25〜27mΩ この試験の結果を図10〜図13に示す。図10及び図
12はNaBrをドープした電池及び標準電池の最良値
をそれぞれ示し、図11及び図13はNaBrをドープ
した電池及び標準電池の平均値をそれぞれ示す。
【0053】実施例6 高温試験 試験パラメーター:3A充電;30A放電;ただ1個の
電池を3A充電及び30A放電において53サイクルの
間温度300℃とした。その後、温度を350℃に上昇
させてから充放電サイクルを更に繰り返した。電圧の上
限及び下限を2.72V及び1.50Vにそれぞれ設定
した。
【0054】結果:350℃での139サイクルにわた
って、試験電池での容量損失や抵抗増大は起こらなかっ
た。この試験の結果を図14に示す。
【0055】実施例7 容量及び抵抗試験 試験パラメーター:温度265℃;並列接続した3個の
電池使用;理論容量20Ah/電池;9A充電;60A
放電 結果:電池列は、1時間放電し5時間充電するサイクル
を980回繰り返す運転の後も、可能な20Ahに対し
て19Ah/電池の公称容量を示し、その際初期抵抗は
14.5ミリオーム、70%DODでの抵抗は18ミリ
オームである。換言すれば、この試験は容量損失や抵抗
増大を示していない。試験結果は図15に  も示して
ある。
【0056】
【効果】このように、電池のカソード側にNaBrを存
在させることによって、前述のサイクル運転において抵
抗値を、ドープしていない電池に比べて改善することが
できる。
【0057】通常、ドープした電池は始動期間(run
−in  period)を必要としなかった。ドープ
した電池は十分な容量を有し、加速サイクル運転条件下
でサイクルが60回繰り返された後もその容量を維持す
る。ドープした電池は加速試験と、電量分析下でのサイ
クル運転試験との両方において60サイクル後も優れた
抵抗安定性を示す。更に、ドープした電池は41Ahま
での過充電を行なっても60サイクル後に優れた抵抗安
定性を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による化学電池の縦断面図である。
【図2】本発明による試験電池において得られた結果を
示すグラフである。
【図3】本発明による試験電池において得られた結果を
示すグラフである。
【図4】本発明による試験電池において得られた結果を
示すグラフである。
【図5】本発明による試験電池において得られた結果を
示すグラフである。
【図6】本発明による試験電池において得られた結果を
示すグラフである。
【図7】本発明による試験電池において得られた結果を
示すグラフである。
【図8】本発明による試験電池において得られた結果を
示すグラフである。
【図9】本発明による試験電池において得られた結果を
示すグラフである。
【図10】本発明による試験電池において得られた結果
を示すグラフである。
【図11】本発明による試験電池において得られた結果
を示すグラフである。
【図12】本発明による試験電池において得られた結果
を示すグラフである。
【図13】本発明による試験電池において得られた結果
を示すグラフである。
【図14】本発明による試験電池において得られた結果
を示すグラフである。
【図15】本発明による試験電池において得られた結果
を示すグラフである。
【符号の説明】
10  化学電池(単位電池) 12  ケーシング 14  セパレーター 46,50  集電体 56  アノード室 58  カソード室 60  マトリックス

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  電池が充電状態に有る時に電池の運転
    温度で溶融アルカリ金属アノードを収容するアノード室
    と、電池が放電状態に有る時に電池の運転温度で、式M
    AlHal4〔式中Mはアノードのアルカリ金属、Ha
    lはハロゲン〕を有し、やはり電池の運転温度で融解す
    るアルミニウムハロゲン化物のアルカリ金属塩である溶
    融塩電解質を収容するカソード室と、アノード室をカソ
    ード室から分離するセパレーターとを含み、カソード室
    は電解質を浸透させ得る電子伝導性マトリックスを含む
    カソードも収容しており、前記マトリックス中にはFe
    、Ni、Co、Cr、Mn及びこれらの混合物の中から
    選択された遷移金属Tを含有するカソード活物質が分散
    しており、またこのマトリックスに前記電解質を含浸さ
    せてあり、更に前記セパレーターはアノードのアルカリ
    金属のイオンの固体伝導体か、またはアノードのアルカ
    リ金属を吸着させたマイクロモレキュラーシーブから成
    るような化学電池を製造する方法であって、アルカリ金
    属Mのイオンの固体伝導体であるか、またはアルカリ金
    属Mを吸着させたマイクロモレキュラーシーブであるセ
    パレーターによってカソード室から分離されたアノード
    室を有する電池ハウジングのカソード室内に式MAlH
    al4〔式中Mはアノードのアルカリ金属、HalはB
    r以外のハロゲン〕を有するアルミニウムハロゲン化物
    のアルカリ金属塩である溶融塩電解質と、Fe、Ni、
    Co、Cr、Mn及びこれらの混合物の中から選択され
    た遷移金属Tを含有するカソード活物質と、アルカリ金
    属ハロゲン化物MHal〔式中M及びHalは溶融塩電
    解質のアルカリ金属M及びハロゲンHalにそれぞれ同
    じ〕と、低比率のMBr〔式中Mは溶融塩電解質のアル
    カリ金属Mに同じ〕とを装填することによって化学電池
    前駆体を製造すること、並びにこの前駆体を溶融塩電解
    質及びアルカリ金属Mが融解する温度で充電することに
    よりカソード活物質をハロゲン化してアルカリ金属を生
    じさせ、生じたアルカリ金属はセパレーターを透過して
    アノード室内に移動させ、カソード室内に装填するアル
    カリ金属ハロゲン化物MHal、溶融塩電解質及びMB
    rの比率は、電池が完全に充電され、有効なカソード物
    質が総てハロゲン化された時にアルカリ金属イオンとア
    ルミニウムイオンとの比率が、カソード活物質の溶融電
    解質への溶解度が最小値か、または最小値付近の値を取
    るような比率となるように選択することを含む化学電池
    製造方法。
  2. 【請求項2】  アルカリ金属Mがナトリウムであり、
    セパレーターはβ−アルミナであり、ハロゲンHalは
    塩素であり、MBrはNaBrであることを特徴とする
    請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】  液体電解質中のNaBrの比率が1〜
    20モル%であることを特徴とする請求項2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】  液体電解質中のNaBrの比率が2〜
    15モル%であることを特徴とする請求項3に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】  カソード活物質の遷移金属TをFe、
    Ni及びこれらの混合物の中から選択することを特徴と
    する請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】  カソード室内に最初に幾分かのアルミ
    ニウムを装填することも含み、その際アノード室内にナ
    トリウムが当初存在しないことを特徴とする請求項1か
    ら5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】  カソード活物質をカソード室内に、非
    金属C、Si、B、N及びPのうちの少なくとも一つと
    遷移金属Tとの中間体の耐熱性硬質金属化合物の形態で
    装填することを特徴とする請求項1から6のいずれか1
    項に記載の方法。
  8. 【請求項8】  粒状のカソード活物質と粒状のアルカ
    リ金属ハロゲン化物とを一緒に混合して混合物を得、こ
    の混合物を焼結して電解質を浸透させ得るマトリックス
    を形成し、電解質にMBrをドープし、前記マトリック
    スにカソード室内への装填前にこのドープした溶融塩電
    解質を含浸させることを特徴とする請求項1から7のい
    ずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】  請求項1から8のいずれか1項に記載
    の方法で製造した化学電池。
  10. 【請求項10】  電池が充電状態に有る時に電池の運
    転温度で溶融アルカリ金属アノードを収容するアノード
    室と、電池が放電状態に有る時に電池の運転温度で、式
    MAlHal4〔式中Mはアノードと同じアルカリ金属
    、Halはハロゲン〕を有し、やはり電池の運転温度で
    融解するアルミニウムハロゲン化物のアルカリ金属塩で
    ある溶融塩電解質を収容するカソード室と、アノード室
    をカソード室から分離するセパレーターとを含み、カソ
    ード室は電解質を浸透させ得る電子伝導性マトリックス
    を含むカソードも収容しており、前記マトリックス中に
    はFe、Ni、Co、Cr、Mn及びこれらの混合物の
    中から選択された遷移金属Tを含有するカソード活物質
    が分散しており、またこのマトリックスに前記電解質を
    含浸させてあり、更に前記セパレーターはアノードのア
    ルカリ金属のイオンの固体伝導体か、またはアノードの
    アルカリ金属を吸着させたマイクロモレキュラーシーブ
    から成るような化学電池の前駆体を製造する方法であっ
    て、アルカリ金属Mのイオンの固体伝導体であるか、ま
    たはアルカリ金属Mを吸着させたマイクロモレキュラー
    シーブであるセパレーターによってカソード室から分離
    されたアノード室を有する電池ハウジングのカソード室
    内に式MAlHal4〔式中Mはアノードのアルカリ金
    属、HalはBr以外のハロゲン〕を有するアルミニウ
    ムハロゲン化物のアルカリ金属塩である溶融塩電解質と
    、Fe、Ni、Co、Cr、Mn及びこれらの混合物の
    中から選択された遷移金属Tを含有するカソード活物質
    と、アルカリ金属ハロゲン化物MHal〔式中M及びH
    alは溶融塩電解質のアルカリ金属M及びハロゲンHa
    lにそれぞれ同じ〕と、低比率のMBr〔式中Mは溶融
    塩電解質のアルカリ金属Mに同じ〕とを装填することに
    よって、溶融塩電解質及びアルカリ金属Mが融解する温
    度で充電すると化学電池に変成する化学電池前駆体を製
    造することを含み、この前駆体から得られる化学電池で
    はカソード活物質がハロゲン化されてアルカリ金属が生
    じ、生じたアルカリ金属はセパレーターを透過してアノ
    ード室内に移動し、前記カソード室内に装填するアルカ
    リ金属ハロゲン化物MHal、溶融塩電解質及びMBr
    の比率は、電池が完全に充電され、有効なカソード物質
    が総てハロゲン化された時にアルカリ金属イオンとアル
    ミニウムイオンとの比率が、カソード活物質の溶融電解
    質への溶解度が最小値か、または最小値付近の値を取る
    ような比率となるように選択される化学電池前駆体製造
    方法。
  11. 【請求項11】  アルカリ金属Mがナトリウムであり
    、セパレーターはβ−アルミナであり、ハロゲンHal
    は塩素であり、MBrはNaBrであることを特徴とす
    る請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】  液体電解質中のNaBrの比率が1
    〜20モル%であることを特徴とする請求項11に記載
    の方法。
  13. 【請求項13】  液体電解質中のNaBrの比率が2
    〜15モル%であることを特徴とする請求項12に記載
    の方法。
  14. 【請求項14】  カソード活物質の遷移金属TをFe
    、Ni及びこれらの混合物の中から選択することを特徴
    とする請求項10から13のいずれか1項に記載の方法
  15. 【請求項15】  カソード室内に最初に幾分かのアル
    ミニウムを装填することも含むことを特徴とする請求項
    10から14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 【請求項16】  カソード活物質をカソード室内に、
    非金属C、Si、B、N及びPのうちの少なくとも一つ
    と遷移金属Tとの中間体の耐熱性硬質金属化合物の形態
    で装填することを特徴とする請求項10から15のいず
    れか1項に記載の方法。
  17. 【請求項17】  粒状のカソード活物質と粒状のアル
    カリ金属ハロゲン化物とを一緒に混合して混合物を得、
    この混合物を焼結して電解質を浸透させ得るマトリック
    スを形成し、電解質にMBrをドープし、前記マトリッ
    クスにカソード室内への装填前にこのドープした溶融塩
    電解質を含浸させることを特徴とする請求項10から1
    6のいずれか1項に記載の方法。
  18. 【請求項18】  請求項10から17のいずれか1項
    に記載の方法で製造した化学電池前駆体。
  19. 【請求項19】  アルカリ金属Mのイオンの固体伝導
    体か、またはアルカリ金属Mを吸着させたマイクロモレ
    キュラーシーブから成るセパレーターによって互いに分
    離されたアノード室とカソード室とを具えた電池ハウジ
    ングを有する高温化学電池の前駆体であって、前記カソ
    ード室は式MAlHal4〔式中Mはセパレーターのア
    ルカリ金属、HalはBr以外のハロゲン〕を有するア
    ルミニウムハロゲン化物のアルカリ金属塩である溶融塩
    電解質と、Fe、Ni、Co、Cr、Mn及びこれらの
    混合物の中から選択された遷移金属Tを含有するカソー
    ド活物質を含むカソードと、アルカリ金属ハロゲン化物
    MHal〔式中Mはセパレーターのアルカリ金属、Ha
    lは溶融塩電解質のハロゲン〕と、低比率のMBr〔式
    中Mはセパレーターのアルカリ金属〕とを収容しており
    、この前駆体は溶融塩電解質及びアルカリ金属Mが融解
    する温度で充電され得、それによってカソード活物質が
    ハロゲン化されてアルカリ金属Mが生じ、生じたアルカ
    リ金属Mはセパレーターを透過してアノード室内に移動
    するものであり、アルカリ金属ハロゲン化物MHal、
    MBr及び溶融塩電解質の比率は、電池が完全に充電さ
    れ、有効なカソード活物質が総てハロゲン化された時に
    電解質中のアルカリ金属イオンとアルミニウムイオンと
    の比率が、カソード活物質の溶融電解質への溶解度が最
    小値か、または最小値付近の値を取るような比率となる
    ように選択されている前駆体。
  20. 【請求項20】  カソードが電解質を浸透させ得る電
    子伝導性マトリックスを含み、このマトリックス中にカ
    ソード活物質及びアルカリ金属ハロゲン化物が分散して
    おり、またこのマトリックスにMBrをドープした溶融
    塩電解質が含浸されていることを特徴とする請求項19
    に記載の前駆体。
  21. 【請求項21】  カソード活物質、アルカリ金属ハロ
    ゲン化物及びMBrが粒状であり、アルカリ金属ハロゲ
    ン化物及びMBrをカソード活物質と混合して得られる
    混合物に溶融塩電解質を含浸させてあることを特徴とす
    る請求項19に記載の前駆体。
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