JPH04296838A

JPH04296838A - 反射型スクリーンおよびその製造方法

Info

Publication number: JPH04296838A
Application number: JP3063393A
Authority: JP
Inventors: Kenji Matsumoto; 研二松本; Yoshiko Ugajin; 宇賀神　美子
Original assignee: Toppan Printing Co Ltd
Current assignee: Toppan Inc
Priority date: 1991-03-27
Filing date: 1991-03-27
Publication date: 1992-10-21

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、投射画像を映し出す反
射型スクリーンであって、特に反射輝度が高く、かつ視
野角の違いによっても反射輝度の差が少ない反射型スク
リーンおよびその製造方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】投射画像を映し出す画像投影機として、
例えば、ＯＨＰ（オーバーヘッドプロジェクタ）があり
、このＯＨＰで画像を投影する場合には、通常白壁に投
影したり、白い表面を有している白色スクリーンが用い
られている。白壁に投影する場合、白壁の表面は白色で
微細な凹凸があり、この白色で微細な凹凸が光反射層と
なり、投影された光が白壁表面で乱反射し、観察者が前
記白壁の前方のどこにいても投影された画像を見ること
ができる。また、白壁に投影する場合、画像が暗いとい
う不都合があり、前記の白色スクリーンも用いられてい
る。白色スクリーンは、フィルムやシートよりなる基材
表面を白色にし、さらに表面に凹凸を付し光反射層を形
成し、反射光にある程度の方向性を持たせ、画像の明る
さを向上させる様に計られているが、際立った改善は認
められない。

【０００３】そこで、画像の明るさを向上させるため、
フィルムやシートよりなる基材上に白色層を設けるか、
または、白色フィルムや白色シートを用い、さらにこの
白色層や白色フィルムや白色シート上に、光収束性のあ
るガラスビーズを一面に並べて光反射層を構成したビー
ズスクリーンが開発されている。ここで該ガラスビーズ
は、基材または、基材上の白色層から容易に剥離しない
ように接着剤により固定化されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする問題点】上記のビーズスクリ
ーンは、光の再帰性はかなり高いが反射輝度が低く、ま
た、観察者の位置、すなわち視野角の違いにより、反射
輝度のばらつきが認められる。また、ビーズスクリーン
上のビーズの剥離やガラスビーズを用いるための反射型
スクリーンの重量の増加が実用上問題である。さらに、
前記光収束性のあるガラスビーズを一面に並べて光反射
層を構成する場合、このガラスビーズの取り付けが非常
に難しく、バラツキが生じ易く、反射型スクリーンの様
な大面積の場合、非常に熟練を要する。

【０００５】本発明は、このような従来の問題点を解決
するためになされ、従来よりも反射輝度が高く且つ観察
者の位置による反射輝度のバラツキもなく、さらに、軽
量で基材からの光反射層の剥離も無い反射型スクリーン
を提供するものである。

【０００６】

【問題を解決するための手段】上記問題点を技術的に解
決するための手段として、本発明は、光反射層に、ガラ
スビーズに換えて、中空ポリマー粒子を用いたことを特
徴とする反射型スクリーンである。さらに、前記中空ポ
リマー粒子からなる光反射層の表面が１μｍ以下の凹凸
があり、かつこの凹凸上に光反射性のある金属薄膜を載
置すること、または、前記中空ポリマー粒子の基材側と
の接着面を光反射性のある金属薄膜で被覆することを特
徴とする反射型スクリーンである。

【０００７】また、前記中空ポリマー粒子の基材側との
接着面を光反射性のある金属薄膜で被覆した反射型スク
リーンの製造方法として、中空ポリマー粒子を剥離性フ
ィルムに塗布後、スパッタリング・蒸着・めっき・塗布
等により光反射性のある金属を該中空ポリマー粒子露出
面に載置後、基材に転写し形成することを要旨とするも
のである。

【０００８】

【作用】中空ポリマー粒子は、球状のポリマー粒子内部
に空気を内包しているため、光の散乱が大きく、この中
空ポリマー粒子を反射型スクリーンの光反射層に用いる
ことにより、反射輝度が高く、かつ反射輝度が観察者の
位置に依存しない反射型スクリーンが得られる。また、
中空ポリマー粒子は、ガラスビーズに比べて比重が極め
て小さく反射型スクリーンの軽量化が可能である。また
、バインダーと共に塗料化が可能であり、通常のグラビ
ア印刷やスクリーン印刷等の印刷方式、コーティングに
より均一な光反射層が簡単に得られ、しかも基材と強固
に接着した反射型スクリーンが得られる。また、前記中
空ポリマー粒子からなる光反射層の表面が１μｍ以下の
凹凸があり、かつこの凹凸上に光反射性のある金属薄膜
を載置すること、または、中空ポリマー粒子の基材側と
の接着面を光反射性のある金属薄膜で被覆することによ
り反射輝度がさらに高くなる。

【０００９】また、前記中空ポリマー粒子の基材側との
接着面を光反射性のある金属薄膜で被覆した反射型スク
リーンの製造方法として、中空ポリマー粒子を剥離性フ
ィルムに塗布後、スパッタリング・蒸着・めっき・塗布
等により光反射性のある金属を該中空ポリマー粒子露出
面に載置後、基材に転写し形成することにより、均一か
つ簡易に反射型スクリーンを製造できる。

【００１０】

【実施例】以下実施例により具体的に本発明を説明する
。図１は、本発明による反射型スクリーンの断面を模式
的に示したものである。図１において、基材１は、厚さ
２００μｍのポリエチレンテレフタレートフィルムから
なる。基材１は、不織布や樹脂フィルム等のフィルムや
シート状のものであれば良く、その形状・材質は使用す
る反射型スクリーンの用途により決定される。この基材
１上に中空ポリマー粒子５が均一に載置され、接着剤２
により基材１と接着され、光反射層４を形成している。

【００１１】ここで中空ポリマー粒子５は、図４の（Ａ
）に示した中央部が中空のもの、図４の（Ｂ）　に示し
た中空部が複数存在するもの、図４の（Ｃ）　に示した
中空部の形状が不定形のもの、図４の（Ｄ）　に示した
中空部が不定形であり、粒子表面にも中空孔が露出して
いるもの等がある。これらの中空ポリマー粒子の製造法
は、コア／シェル型ラテックスをアルカリ膨潤すること
による方法、ラテックスを溶剤等により膨潤後架橋重合
する方法等、いわゆるマイクロカプセルを作る公知の製
造法で調製できる。

【００１２】また、中空ポリマー粒子の粒子径と粒度分
布は、所望する反射型スクリーンの特性により決定され
るが、粒子径は０．５から５．０μｍの範囲が望ましく
、粒度分布が狭い方が反射輝度は向上する。中空ポリマ
ー粒子５からなる光反射層４の形成方法は種々の方法が
考えられるが、印刷方式あるいはコーティング方式が簡
便であり且つ均一な表面の光反射層が得られる。この印
刷方式で光反射層４を形成する例として、重量比で中空
ポリマー粒子２０部、ポリウレタン樹脂２０部、イソシ
アネート系架橋剤５部、トルエン４０部、メチルエチル
ケトン４０部、シリコーン系消泡剤０．５部を均一に分
散混合後、セル深度４５μｍ、格子幅５０μｍの格子彫
刻グラビア版でグラビア印刷により基材１上に形成する
。

【００１３】このように構成された反射型スクリーンは
、中空ポリマー粒子５を光反射層４に用いているため、
反射輝度が高く、かつ反射輝度が観察者の場所に依存し
ない反射型スクリーンが得られる。また、中空ポリマー
粒子５は、ガラスビーズに比べて比重が極めて小さく反
射型スクリーンの軽量化が可能である。また、バインダ
ーと共に塗料化が可能であり、通常のグラビア印刷やス
クリーン印刷等の印刷方式、コーティングにより均一な
光反射層４が簡単に得られ、しかも基材と強固に接着し
た反射型スクリーンが得られる。

【００１４】さらに、図２に示す如く、上記の反射型ス
クリーンの実施例において、直径１μｍ以下の中空ポリ
マー粒子５を用いて光反射層４を形成することにより、
１μｍ以下の凹凸がある光反射層４が形成でき、該光反
射層４表面に金属薄膜３を載置することにより反射型ス
クリーンの反射輝度がさらに向上する。また、表面が１
μｍ以下の凹凸のある中空ポリマー粒子５を用いて光反
射層４を形成するか、光反射層４を形成後１μｍ以下の
凹凸を該表面に形成した後、該光反射層４表面に金属薄
膜３を載置することにより図２の実施例と同様に反射輝
度が向上した反射型スクリーンが得られる。

【００１５】ここで、光反射層４表面の凹凸が１μｍ以
上である場合、光は光反射層４表面で鏡面反射し、反射
型スクリーンとしては適さない。金属薄膜３の載置方法
は、スパッタリングや蒸着等の一般に知られている方法
で載置でき、用いる金属の種類も金、銀、ニッケル、ア
ルミ等の金属が用いられるがこれらに限定される物では
なく、所望する反射型スクリーンの特性に併せて、適宜
選択される。

【００１６】また、図３に示すように、中空ポリマー粒
子５の基材１側との接着面を光反射性のある金属薄膜３
で被覆することにより反射輝度がさらに高くなる。この
場合、中空ポリマー粒子５の形状は、直径１μｍ以上で
その表面が比較的平滑であることが好ましい。これは、
中空ポリマー粒子５で散乱した光が金属薄膜３で全反射
されるため、反射輝度が高くなると考えられる。

【００１７】上述の中空ポリマー粒子５の基材１側との
接着面を光反射性のある金属薄膜３で被覆した図３の反
射型スクリーンの製造方法の一例を示す。重量比で、中
空ポリマー粒子２０部、ポリウレタン樹脂２０部、イソ
シアネート系架橋剤５部、トルエン４０部、メチルエチ
ルケトン４０部、シリコーン系消泡剤０．５部を均一に
分散混合後、シリコーン樹脂を含浸させた剥離性フィル
ムに塗布後乾燥し、転写フィルムを調製する。この転写
フィルムにスパッタリングにより、アルミニウムを該中
空ポリマー粒子５の露出面に載置し、光反射性のある金
属薄膜３を形成後、熱可塑性ポリウレタンを塗布した１
００μｍのポリエチレンテレフタレート基材１に熱転写
することにより反射型スクリーンを形成する。

【００１８】ここで、該光反射性のある金属薄膜３の形
成法として前記スパッタリング以外に蒸着、めっき等の
方式も適宜選定できる。

【００１９】

【発明の効果】以上の様に、中空ポリマー粒子を反射型
スクリーンの反射層に用いた本発明は、反射輝度が高く
、且つ反射輝度が観察者の場所に依存しない反射型スク
リーンが得られる。また、中空ポリマー粒子は、ガラス
ビーズに比べて比重が極めて小さく反射型スクリーンの
軽量化が可能である。また、バインダーと共に塗料化が
可能であり、通常のグラビア印刷やスクリーン印刷等の
印刷方式、コーティングにより均一な光反射層が簡単に
得られ、しかも基材と強固に接着した反射型スクリーン
が得られる。

【００２０】また、前記中空ポリマー粒子からなる光反
射層の表面が１μｍ以下の凹凸があり、かつこの凹凸上
に光反射性のある金属薄膜を載置すること、または、中
空ポリマー粒子の基材側との接着面を光反射性のある金
属薄膜で被覆することにより反射輝度がさらに高くなる
。

【００２１】また、前記中空ポリマー粒子の基材側との
接着面を光反射性のある金属薄膜で被覆した反射型スク
リーンの製造方法として、中空ポリマー粒子を剥離フィ
ルムに塗布後、スパッタリング・蒸着・めっき・塗布等
により光反射性のある金属を該中空ポリマー粒子露出面
に載置後、基材に転写し形成することにより均一、かつ
簡易に反射型スクリーンが製造できる。

【００２２】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の反射型スクリーンの一実施例を模式的
に示す断面図である。

【図２】本発明の反射型スクリーンの他の実施例を模式
的に示す断面図である。

【図３】本発明の反射型スクリーンの他の実施例を模式
的に示す断面図である。

【図４】図４の（Ａ）　〜（Ｄ）　は、本発明に用いる
中空ポリマー粒子の様々の形状を模式的に示す断面図で
ある。１　　　　基材２　　　　接着剤３　　　　金属薄膜４　　　　光反射層５　　　　中空ポリマー粒子

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】フィルムまたはシートよりなる基材上に光
反射層を設ける反射型スクリーンにおいて、光反射層に
中空ポリマー粒子を用いたことを特徴とする反射型スク
リーン。
【請求項２】前記中空ポリマー粒子からなる光反射層の
表面が、１μｍ以下の凹凸があり、かつこの凹凸上に光
反射性のある金属薄膜を載置したことを特徴とする請求
項１に記載の反射型スクリーン。
【請求項３】前記中空ポリマー粒子の基材側との接着面
を光反射性のある金属薄膜で被覆したことを特徴とする
請求項１に記載の反射型スクリーン。
【請求項４】中空ポリマー粒子を剥離性フィルムに塗布
後、スパッタリング・蒸着・めっき・塗布等により光反
射性のある金属薄膜を該中空ポリマー粒子露出面に載置
後、基材に転写し形成することを特徴とする反射型スク
リーンの製造方法。