JPH0429606B2 - - Google Patents

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JPH0429606B2
JPH0429606B2 JP17240684A JP17240684A JPH0429606B2 JP H0429606 B2 JPH0429606 B2 JP H0429606B2 JP 17240684 A JP17240684 A JP 17240684A JP 17240684 A JP17240684 A JP 17240684A JP H0429606 B2 JPH0429606 B2 JP H0429606B2
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calcium carbonate
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sodium
causticization
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01FCOMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
    • C01F11/00Compounds of calcium, strontium, or barium
    • C01F11/18Carbonates

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明はパルプ蒸解工程における炭酸カルシウ
ムの回収方法、さらに詳しくいえば、パルプ蒸解
工程における緑液のカセイ化処理において、あら
かじめ該緑液に特定の処理を施して清澄化したの
ち、カセイ化処理を行うことによつて、プラスチ
ツク用や紙用のフイラーとして有用な白色度に優
れた炭酸カルシウムを回収する方法に関するもの
である。 従来の技術 一般に木材には、主成分として繊維素とリグニ
ンが含まれ、さらに多少の酸性有機物と微量の無
機物が含まれている。したがつて、化学的方法で
パルプを調製するためには、繊維と繊維とを強く
接着している主としてリグニンから成る中間層を
溶出して繊維素を単離し、同時に繊維素内に存在
するリグニン、非繊維素炭水化物及び特殊成分を
除去して、柔軟な繊維素を集めるといつた方法が
用いられている。このような化学的パルプ調製法
は、主としてアルカリ法、亜硫酸法及び塩素法の
3方法に分類することができる。 これらの方法の中でアルカリ法によるパルプの
調製には、さらに、水酸化ナトリウムのみで蒸煮
を行うカセイソーダ法と、補給薬品として硫酸ナ
トリウムを用い、水酸化ナトリウムと硫化ナトリ
ウムとの混合溶液で蒸煮する硫酸塩法の2つの方
法があるが、両方法とも木材中の非繊維素分の溶
出は主として水酸化ナトリウムの作用によるもの
で、経済的作業方法として、ともに水酸化ナトリ
ウムを回収使用する。したがつて、これらの2つ
の方法は根本原理において異なる製法ではない。 このアルカリ法によるパルプの調製は、大別し
て(1)蒸煮工程、(2)黒液の蒸発工程、(3)緑液のカセ
イ化工程の3工程から成つている。 すなわち、蒸煮工程においては、カセイソーダ
法の場合は主として水酸化ナトリウムを含有する
白液を用い、硫酸塩法の場合は主として水酸化ナ
トリウム及び硫化ナトリウムを含有する白液を用
いて、パルプ用木材の蒸煮を行い、リグニンなど
の非繊維素分の溶出を行う。この際、硫酸塩法に
おいては、硫化ナトリウムは、次の反応式 Na2S+H2ONaOH+NaSH ……() に従つて、加水分解し、蒸煮でNaOHが消費さ
れるに伴い、反応は右方へ進みNaOHが補給さ
れる。蒸煮終了後、繊維素(パルプ)と黒液とに
分離され、黒液は、次の黒液蒸発工程へ供給され
る。 黒液蒸発工程においては、黒液はまず固形分50
重量%程度になるまで濃縮されたのち、回収炉内
で残余の水分がとり除かれ、次に熱によつて有機
分が分解されて、可燃性の揮発性物質と不揮発性
の炭素及び無機薬品とになる。この無機薬品は、
カセイソーダ法では主として炭酸ナトリウムであ
り、硫酸塩法では炭酸ナトリウムと硫化ナトリウ
ムであり、硫酸塩法の場合、硫化ナトリウムは補
給されず、硫酸ナトリウムが補給され、このもの
が、この工程において炭素によつて還元されて、
硫化ナトリウムとなる。 前記工程で得られた不揮発性の炭素と無機薬品
との混合物は黒灰と呼ばれ、この黒灰を水で浸出
を行い、緑液(グリーンリカー)を得る。該緑液
はカセイ化工程へ供給され、生石灰又は消石灰を
用いて、緑液中の炭酸ナトリウムのカセイ化を行
い、水酸化ナトリウムに変換する。この際、炭酸
カルシウムが副生するので、これを除去し、得ら
れた水溶液は白液として蒸煮工程へリサイクルす
る。 ところで、炭酸カルシウムは製紙、プラスチツ
クス、ゴムなどのフイラーや、インク、塗料など
の白色顔料として多量に使用されている。このよ
うな用途には、現在、天然産のものや、水酸化カ
ルシウムと二酸化炭素との反応によつて製造され
る合成炭酸カルシウムが使用されている。 本発明は、前記のパルプ蒸解工程における緑液
のカセイ化処理で副生する炭酸カルシウムを、簡
単な操作で、前記の各用途、特に紙用フイラーと
して用いうる白色度に優れたものとして回収する
方法に関するものである。 従来、パルプ蒸解工程における緑液のカセイ化
処理では、緑液にそのまま生石灰又は消石灰を投
入して炭酸ナトリウムのカセイ化を行つているた
め、副生炭酸カルシウムはカーボンなどを含み、
極めて色調が悪く、また純度が低いことから、前
記用途に用いることができず、したがつて、分離
された炭酸カルシウムは、乾燥したのち焼成を行
い、生石灰に変換して、緑液のカセイ化工程へリ
サイクルしている。しかしながら、このような副
生炭酸カルシウムを生石灰へ変換するシステム
は、設備コストやエネルギーコストの面で、必ず
しも経済的であるとはいえない。 発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、このような事情に鑑み、より経
済的にパルプを調製するため、前記緑液のカセイ
化工程において、付加価値の高い紙用フイラーな
どとして用いうる白色度などの品質に優れた副生
炭酸カルシウムを、極めて簡便な操作で回収する
方法を提供すべく鋭意研究を重ねた結果、該緑液
にあらかじめ特定の処理を施したのち、カセイ化
することにより、その目的を達成しうることを見
出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
つた。 問題点を解決するための手段 すなわち、本発明は、パルプ蒸解工程におい
て、緑液中の炭酸ナトリウムを消石灰又は生石灰
を用いてカセイ化したのち、生成した炭酸カルシ
ウムを分離回収するに当り、カセイ化する前に、
該緑液中に空気を吹き込んで、その中に懸濁して
いる遊離カーボンを主体とする黒色浮遊物を凝集
させ、次いでこのものを除去して該緑液を清澄化
することを特徴とする炭酸カルシウムの回収方法
を提供するものである。 本発明において用いる緑液は、カセイソーダ法
及び硫酸塩法のいずれのアルカリ法におけるもの
でもよく、カセイソーダ法による緑液には主とし
て炭酸ナトリウムが、硫酸塩法による緑液には主
として炭酸ナトリウム及び硫化ナトリウムが含有
されている。緑液のカセイ化工程においては、こ
れらの緑液中の炭酸ナトリウムを消石灰又は生石
灰を用いて、次の反応式に示すように水酸化ナト
リウムに変換する。 Na2CO3+Ca(OH)2→2NaOH+CaCO3
……() Na2CO3+CaO+H2O→2NaOH+CaCO3
……() この際、1モルの炭酸ナトリウムをカセイ化す
るのに、1モルの炭酸カルシウムが副生する。 この緑液には、前工程の黒液の蒸発工程で生じ
た遊離カーボンが懸濁しており、したがつて白色
度に優れた炭酸カルシウムを回収するためには、
この遊離カーボンをあらかじめ取り除くことが必
要である。 本発明方法においては、カセイ化する前に予
め、該緑液中に空気を吹き込んで、その中に懸濁
している遊離カーボンを主体とする黒色浮遊物を
凝集させ、次いでこのものをろ過などの手段を用
いて除去し、該緑液を清澄化したのち、カセイ化
処理を行う。空気吹込みは、通常20〜60℃で、緑
液1当り毎分1〜6の割合で行われる。この
際、所望に応じ各種の凝集剤を用いることができ
る。この凝集剤としては、例えばアニオン系高分
子凝集剤、ノニオン系高分子凝集剤、カチオン系
高分子凝集剤などの有機系凝集剤が好ましく用い
られる。空気吹込み時間は温度、吹込量、凝集剤
の有無などによつて左右されるが、通常10分間〜
2時間程度である。 カセイ化処理には、消石灰又は生石灰が用いら
れ、それらは通常炭酸ナトリウムに対する理論量
の約5%過剰量で使用される。炭酸ナトリウムの
カセイ化反応は吸熱反応であつて、低温度では著
しく遅くなる。生石灰を用いる場合は、消化反応
が発熱であるので、通常その熱によつてカセイ化
が行われるが、消石灰を用いる場合は加熱してカ
セイ化を行う。カセイ化温度は90℃以上が好まし
く、カセイ化時間は温度に左右されるが、一般に
30分間〜3時間程度である。またカセイ化反応は
バツチ式で行つてもよいし、連続式で行つてもよ
い。 前記カセイ化反応が終了すれば、副生炭酸カル
シウムを公知のろ過手段、例えばフイルタープレ
スや連続回転ろ過機などを用いてろ過する。得ら
れたろ液は白液として蒸煮工程へリサイクルす
る。この白液は、カセイソーダ法では水酸化ナト
リウムを主成分として含有し、硫酸塩法では水酸
化ナトリウム及び硫化ナトリウムを主成分として
含有する。 一方、回収された炭酸カルシウムは白色度に優
れたものであり、十分に洗浄したのち乾燥して、
そのまま紙用フイラーなどとして用いてもよい。
また、該フイラーとして用いる場合、分散性が重
要であり、したがつて、分散性を向上させるため
に、所望に応じ、十分に洗浄後の前記炭酸カルシ
ウムを5〜80重量%濃度のスラリーにしたのち、
サンドミル、ボールミル、コロイドミルなどを用
いて湿式粉砕してもよい。この際、ポリアクリル
酸ナトリウムなどの公知の分散剤を該スラリー
に、固形分当り0.5〜1.5重量%添加することが望
ましい。 発明の効果 本発明方法によれば、パルプ蒸解工程における
緑液のカセイ化処理で副生する炭酸カルシウム
は、白色度に優れたものであつて、付加価値の高
い紙用フイラーなどとして利用することができ、
したがつて、パルプ調製コストは従来の方法に比
べて経済的に有利となる。 実施例 次に実施例によつて本発明をさらに詳細に説明
する。 実施例 1 30℃の緑液に空気を該緑液1当り2の割合
で30分間吹き込み、黒色浮遊物を凝集させたの
ち、該黒色浮遊物をろ別して緑液を清澄化した。
次いでこのものに、生石灰を緑液中の炭酸ナトリ
ウムに対して理論量の5%過剰添加し、90℃で1
時間カセイ化処理を行つた。生成した炭酸カルシ
ウムはろ取して十分水洗したのち乾燥し、白色
度、粒度分布、ワイヤー摩耗性などの粉体物性を
求めた。その結果を第1表に示す。 なお、白色度はKett式白度計(グリーンフイ
ルター)を、粒度分布は光透過式粒度分布測定器
を、摩耗試験は日本フイルコン製摩耗試験機(プ
ラスチツクワイヤー)を用いて測定した。 実施例 2 実施例1と同様にして緑液のカセイ化処理を行
い、生成した炭酸カルシウムをろ取して十分に水
洗したのち、固形分20重量%のスラリーとし、サ
ンドミルを用いて微粉砕した。微粉砕した炭酸カ
ルシウムは乾燥したのち、実施例1と同様にして
各粉体物性を求めた。その結果を第1表に示す。 実施例 3 実施例2において、スラリー濃度を70重量%と
し、このスラリーにポリアクリル酸ナトリウム
1.0重量%を添加する以外は、実施例2と同様に
して、微粉砕炭酸カルシウムを得、その粉体物性
を求めた。その結果を第1表に示す。 比較例 実施例1において空気の吹込みは行わずに、そ
の他は実施例1と同様にして炭酸カルシウムを
得、その粉体物性を求めた。その結果を第1表に
示す。 なお、比較のため市販の白色重質炭酸カルシウ
ムの各粉体物性も第1表に併記する。
【表】 応用例 実施例1〜3、比較例で得た炭酸カルシウム及
び市販品の白色重質炭酸カルシウムをフイラーと
して用い、抄紙を行い、得られた紙について各紙
質試験を行つた。その結果を第2表に示す。 なお、抄紙条件は パルプ LBKP100% 叩解度 350mlc.f.s 填 料 灰分(CaCO3換算)15% サイズ剤 ハーコン40(デイツクハーキユレス製)
0.4% 定着剤 セパランAP−30(ダウケミカル製)0.05
% であり、紙質試験はJISに準じて行つた。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 パルプ蒸解工程において、緑液中の炭酸ナト
    リウムを消石灰又は生石灰を用いてカセイ化した
    のち、生成した炭酸カルシウムを分離回収するに
    当り、カセイ化する前に、該緑液中に空気を吹き
    込んで、その中に懸濁している遊離カーボンを主
    体とする黒色浮遊物を凝集させ、次いでこのもの
    を除去して該緑液を清澄化することを特徴とする
    炭酸カルシウムの回収方法。
JP17240684A 1984-08-21 1984-08-21 炭酸カルシウムの回収方法 Granted JPS6153112A (ja)

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