JPH04292788A - 酸化鉄焙焼炉における炉内面付着物除去法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、酸洗廃液等から酸化鉄
を回収するために使用される酸化鉄焙焼炉において、そ
の炉内面に付着する付着物を効率よく除去する炉内面付
着除去法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、鋼材の酸洗に使用された後の
酸洗廃液から酸化鉄を再生することは広く行われている
。この回収には、通常、焙焼炉が用いられる。焙焼炉を
用いた酸化鉄の回収では、炉頂部から炉内に塩化第１鉄
が溶解した酸洗廃液が噴霧される。炉内に噴霧された酸
洗廃液は、炉下部側壁から炉内に旋回状態で噴射される
燃焼ガスにより、塩酸ガスと酸化鉄とに熱分解される。

【０００３】このような酸化鉄焙焼炉では、炉内面、と
りわけバーナーゾーンと呼ばれる炉下部の燃焼ガス旋回
ゾーンに位置する炉壁内面に、酸化鉄が付着するのを避
け得ない。この付着酸化物は、クリンカーと呼ばれ、製
品酸化鉄に比して著しく品位が低く、また、操業を続け
るに伴い除去に成長して自重や温度変化により炉壁から
剥離し、製品酸化鉄に混入するため、製品の品質を低下
させる原因になる。このため、操業停止期には、クリン
カーの除去が欠かせず行われている。

【０００４】酸化鉄焙焼炉におけるクリンカー除去法と
しては、炉下部側壁に開口するバーナー口から炉内に突
き棒を差し込んで、クリンカーに衝撃を与える方法が、
一般に採用されている。また、別の方法として、炉頂部
のスプレー口から炉内に分胴を吊り下げ、これを振子運
動により炉壁内面に衝突させる方法や、炉内に人が入っ
てクリンカーを突き落とす方法があり、更には、炉壁内
面をセラミックス溶射材で平滑におおい、この部分に高
圧ガスを吹き付ける方法も、特開平２−１４５４３８号
公報に開示されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】これらのクリンカー除
去法のうち、炉内に入る必要のある方法は、炉の冷却を
待たなければならず、大幅な生産性低下を伴うので、一
般には採用し難い。また、他の方法でも、バーナー口か
ら作業を行うものでは、除去範囲がバーナー口の周囲に
限られるという問題があり、スプレー口から吊り下げた
分胴を用いる方法では、炉壁を傷めるという問題がある
。更に、セラミックス被覆と高圧ガスとを組合せた方法
でも、実施に手数がかかるのを避け得ず、高圧ガスが高
温のクリンカーと反応する危険性もある。

【０００６】本発明の目的は、大幅な生産性低下を伴う
ことなく、燃焼ガス旋回ゾーン全体に付着する付着物を
確実に除去し、しかも、炉壁損傷や高温クンカーとの反
応のおそれがなく、実施もすこぶる容易な酸化鉄焙焼炉
における炉内面付着物除去法を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の酸化鉄焙焼炉に
おける炉内面付着物除去法は、炉頂部より塩化第１鉄溶
液を炉内に噴霧し、これを炉下部側壁より炉内に旋回状
態で噴射される燃焼ガスに接触させて酸化鉄を得る酸化
鉄焙焼炉において、操業停止時に炉頂部から炉内にロー
プを垂らす一方、炉下部側壁に設けた開口部から炉内に
、正面の炉壁まで到達する長尺の突き棒を差し込み、こ
の突き棒を前記ロープで懸吊支持した状態で、燃焼ガス
旋回ゾーンの炉壁内面に付着した付着物を突き棒先端で
突き落とすことを特徴としている。

【０００８】

【作用】炉頂部から垂らされたロープで突き棒を懸吊支
持するので、突き棒が長尺であるにもかかわらず、その
自重を作業者が支える必要がない。従って、長尺の突き
棒の操作が容易となり、支持棒を水平方向に移動させる
ことにより、燃焼ガス旋回ゾーンの炉壁内面に付着した
付着物が、内面全周にわたって突き棒先端で突き落とさ
れる。

【０００９】

【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は本発明の一実施態様を示す模式図、図２は
図１のＡ−Ａ線矢視図、図３は図１の実施態様に使用さ
れる突き棒の側面図である。

【００１０】酸化鉄焙焼炉は、炉頂部中心位置に、下向
きに差し込まれたスプレー１を有する。スプレー１周囲
の炉頂壁には複数の上部マンホール２が設けられている
。炉下部の側壁には複数のバーナー口３が開設されてい
る。バーナー口３の中心軸は、燃焼ガスを旋回させるた
めに、側壁内面の接線方向にほぼ向けられている。そし
て、バーナー口３に挟まれて、側壁には下部マンホール
４が設けられ、また、その近くにウィンチ５が付設され
ている。

【００１１】本発明法を実施するには、操業停止期に、
ウィンチ５からワイヤロープ６を引出し、上部マンホー
ル２から炉内に入れる。ワイヤロープ６の先端が下部マ
ンホール４のレベルに達すると、下部マンホール４から
差し込んだ手かぎ等によりワイヤロープ６をたぐり寄せ
て炉外へ引出し、その先端を突き棒７に結ぶ。突き棒７
は、先端にタガネ８を有し、フック９にワイヤロープ６
が結び付けられる。突き棒７の長さは、炉内径より大き
く設定されている。

【００１２】ワイヤロープ６の先端が突き棒７に結び付
けられると、ワイヤロープ６で懸吊支持しつつ突き棒７
を下部マンホール４から炉内に差し込む。突き棒７は、
ワイヤロープ６で支持されているので、下部マンホール
４の外から容易に操作できる。

【００１３】突き棒７が基部を残して炉内へ差し込まれ
ると、下部マンホール４の正面に位置する炉壁を突き棒
７の先で突き、この部分に付着するクリンカーを剥落さ
せる。突き棒７の先端レベルは、ウィンチ５で調節する
。下部マンホール４から突き棒７を引抜きつつこれを側
方へ旋回させれば、両側炉壁内面に付着するクリンカー
も除去できる。下部マンホール４付近の炉壁内面に付着
するクリンカーは、短い突き棒で突き落とせばよい。 かくして、燃焼ガス旋回ゾーンにおける付着クリンカー
が炉内面全周にわたって確実に除去される。

【００１４】

【発明の効果】本発明の酸化鉄焙焼炉における炉内面付
着物除去法は、突き棒を使用するので、炉体の冷却を待
たずに作業ができ、且つ、力加減が微妙に調節できるた
めに、炉壁を損傷させるおそれがない。突き棒が長尺で
、しかも懸吊支持されているので、炉内面全周にわたっ
て容易かつ確実に付着物を除去できる。また、実施が容
易で経費がかからず、経済性に優れる。更に、高圧ガス
使用で問題となる付着物との反応の危険性もない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明法の一実施態様を示す模式側面図である
。

【図２】図１のＡ−Ａ線矢視図である。

【図３】図１の実施態様に使用される突き棒の側面図で
ある。

【符号の説明】

１　　スプレー ２　　上部マンホール ３　　バーナー口 ４　　下部マンホール ５　　ウィンチ ６　　ワイヤロープ ７　　突き棒

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　炉頂部より塩化第１鉄溶液を炉内に噴
   霧し、これを炉下部側壁より炉内に旋回状態で噴射され
   る燃焼ガスに接触させて酸化鉄を得る酸化鉄焙焼炉にお
   いて、操業停止時に炉頂部から炉内にロープを垂らす一
   方、炉下部側壁に設けた開口部から炉内に、正面の炉壁
   まで到達する長尺の突き棒を差し込み、この突き棒を前
   記ロープで懸吊支持した状態で、燃焼ガス旋回ゾーンの
   炉壁内面に付着した付着物を突き棒先端で突き落とすこ
   とを特徴とする酸化鉄焙焼炉における炉内面付着物除去
   法。