JPH04291020A - ディジタル画像信号の磁気記録方法 - Google Patents

ディジタル画像信号の磁気記録方法

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JPH04291020A
JPH04291020A JP3080680A JP8068091A JPH04291020A JP H04291020 A JPH04291020 A JP H04291020A JP 3080680 A JP3080680 A JP 3080680A JP 8068091 A JP8068091 A JP 8068091A JP H04291020 A JPH04291020 A JP H04291020A
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JP
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magnetic
data
circuit
digital image
block
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Application number
JP3080680A
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Kazunobu Chiba
千葉 一信
Kenichi Sato
研一 佐藤
Yuichi Arizaka
裕一 蟻坂
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Thin Magnetic Films (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ディジタルビデオ信
号等のディジタル画像信号を磁気テープに記録するため
に用いて好適なディジタル画像信号の磁気記録方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、カラービデオ信号をディジタル化
して磁気テープ等の記録媒体に記録するディジタルVT
Rとしては、放送局用のD1フォーマットのコンポーネ
ント型のディジタルVTR及びD2フォーマットのコン
ポジット型のディジタルVTRが実用化されている。前
者のD1フォーマットのディジタルVTRは、輝度信号
及び第1、第2の色差信号をそれぞれ13.5MHz、
6.75MHzのサンプリング周波数でA/D変換した
後、所定の信号処理を行って磁気テープ上に記録するも
ので、これらコンポーネント成分のサンプリング周波数
の比が4:2:2であるところから、4:2:2方式と
も称されている。後者のD2フォーマットのディジタル
VTRは、コンポジットカラービデオ信号をカラー副搬
送波信号の周波数fscの4倍の周波数の信号でサンプ
リングを行ってA/D変換し、所定の信号処理を行った
後、磁気テープに記録するようにしている。
【0003】これらのディジタルVTRは、共に放送局
用に使用されることを前提として設計されているため、
画質最優先とされ、1サンプルが例えば8ビットにA/
D変換されたディジタルカラービデオ信号を実質的に圧
縮することなしに記録するようにしている。一例として
、前者のD1フォーマットのディジタルVTRのデータ
量について説明する。カラービデオ信号の情報量は、上
述のサンプリング周波数で、各サンプル当たり8ビット
でA/D変換した場合には、約216Mbps(メガビ
ット/秒)の情報量となる。このうち水平及び垂直のブ
ランキング期間のデータを除くと、1水平期間の輝度信
号の有効画素数が720、色差信号の有効画素数が36
0となり、各フィールドの有効走査線数がNTSC方式
(525/60)では250となるので、1秒間の映像
信号のデータ量Dvは Dv=(720+360 +360)×8 ×250 
×60=172.8 Mbps となる。
【0004】PAL方式(625/50)でもフィール
ド毎の有効走査線数が300で、1秒間でのフィールド
数が50であることを考慮すると、そのデータ量がNT
SC方式と等しくなることがわかる。これらのデータに
エラー訂正及びフォーマット化のための冗長成分を加味
すると、映像データのビットレートは合計で約205.
8Mbpsとなる。また、オーディオ・データDaは約
12.8Mbpsとなり、さらに編集用のギャップ、プ
リアンブル、ポストアンブル等の付加データDoが約6
.6Mbpsとなるので、NTSC方式の場合の記録デ
ータ全体の情報量Dtは以下の通りとなる。 Dt=Dv+Da+Do =172.8 +12.8+6.6 =192.2 M
bps
【0005】この情報量を有するデータを記録す
るため、D1フォーマットのディジタルVTRでは、ト
ラックパターンとして、NTSC方式では1フィールド
で10トラック、また、PAL方式では12トラックを
用いるセグメント方式が採用されている。また、記録テ
ープとしては19mm幅のものが使用され、テープ厚さ
は13μmと16μmとの二種類があり、これを収納す
るカセットには大(L)、中(M)、小(S)の三種類
のものが用意されている。これらのテープに上述したフ
ォーマットで情報データを記録しているため、データの
記録密度としては約20.4μm2 /bit程度とな
っている。以上のパラメータを総合すると、D1フォー
マットのディジタルVTRの各サイズのカセットの再生
時間は次の通りとなる。すなわち、Sサイズのカセット
ではテープ厚さが13μmのときには13分、16μm
のときには11分、Mサイズのカセットではテープ厚さ
が13μmのときには42分、16μmのときには34
分、Lサイズのカセットではテープ厚さが13μmのと
きには94分、16μmのときには76分である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、D1フォ
ーマットのディジタルVTRは、放送局用の、画質最優
先の性能を求めたVTRとしては十分のものであるが、
19mm幅を有するテープを装着した大型のカセットを
使用しても、高々1.5時間程度の再生時間しか得られ
ず、家庭用のVTRとして使用するには、頗る不適当な
ものといえる。一方、例えば、5μmのトラック幅に対
して最短波長0.5μmの信号を記録するようにすれば
、1.25μm2 /bitの記録密度を実現すること
ができ、記録情報量を再生歪みが少ないような形で圧縮
する方法を併用することによって、テープ幅が8mm或
いはそれ以下の幅狭の磁気テープを使用しても長時間の
記録・再生が可能となる。
【0007】しかしながら、記録密度を上述のように1
.25μm2 /bit程度に高めると、磁気テープの
再生時のビットエラーレートが非常に高くなってしまう
という問題があった。従って、この発明の目的は、磁気
記録媒体に記録されたディジタル画像信号の再生出力の
エラー訂正を行う前のビットエラーレートを1×10−
4以下に低減することができるディジタル画像信号の磁
気記録方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、入力ディジタル画像信号を複数の画
素データからなるブロック単位のデータに変換してブロ
ック化し、ブロック化されたデータをブロック単位に圧
縮符号化し、圧縮符号化されたデータをチャンネル符号
化し、チャンネル符号化されたデータを回転ドラムに装
着された磁気ヘッドにより磁気記録媒体に記録するよう
にしたディジタル画像信号の磁気記録方法において、磁
気記録媒体は非磁性支持体上に複数層の金属磁性薄膜が
酸化物からなる中間層を介して積層された磁性層を形成
してなり、磁性層の残留磁束密度と厚さと抗磁力との積
からなるエネルギー積は100G・cm・Oe以上であ
るものである。第2の発明においては、第1の発明にお
ける金属磁性薄膜を、非磁性支持体上に40〜70°の
入射角で金属を蒸着することにより形成する。
【0009】第3の発明は、入力ディジタル画像信号を
複数の画素データからなるブロック単位のデータに変換
してブロック化し、ブロック化されたデータをブロック
単位に圧縮符号化し、圧縮符号化されたデータをチャン
ネル符号化し、チャンネル符号化されたデータを回転ド
ラムに装着された磁気ヘッドにより磁気記録媒体に記録
するようにしたディジタル画像信号の磁気記録方法にお
いて、磁気記録媒体は非磁性支持体上にこの非磁性支持
体上に40〜70°の入射角で金属を蒸着することによ
り形成された単層または複数層の金属磁性薄膜からなる
磁性層を形成してなり、磁性層の残留磁束密度と厚さと
抗磁力との積からなるエネルギー積は100G・cm・
Oe以上であるものである。この発明の好適な実施形態
においては、磁気記録媒体の磁性層側の表面の粗さは中
心線平均粗さRa で30Å以下とされる。
【0010】
【作用】磁気記録媒体が非磁性支持体上に複数層の金属
磁性薄膜が酸化物からなる中間層を介して積層された磁
性層を形成してなり、しかも磁性層の残留磁束密度と厚
さと抗磁力との積からなるエネルギー積が100G・c
m・Oe以上であることにより、データの記録密度を1
μm2 /bit程度に高めても、磁気記録媒体に記録
されたディジタル画像信号の再生出力のエラー訂正を行
う前のビットエラーレートを1×10−4以下に低減す
ることができる。特に、非磁性支持体上に40〜70°
の入射角で金属を蒸着して金属磁性薄膜を形成すること
により、磁性層の結晶粒径を小さくすることができ、こ
れによってビットエラーレートをより一層低減すること
ができる。
【0011】また、磁気記録媒体が非磁性支持体上にこ
の非磁性支持体上に40〜70°の入射角で金属を蒸着
することにより形成された単層または複数層の金属磁性
薄膜からなる磁性層を形成してなることにより、磁性層
の結晶粒径を小さくすることができ、従って磁性層中の
結晶粒の充填密度を高くすることができる。そして、こ
のことと磁性層の残留磁束密度と厚さと抗磁力との積か
らなるエネルギー積が100G・cm・Oe以上である
こととによって、上述と同様に、データの記録密度を1
μm2 /bit程度に高めても、磁気記録媒体に記録
されたディジタル画像信号の再生出力のエラー訂正を行
う前のビットエラーレートを1×10−4以下に低減す
ることができる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の一実施例について説明する
。この説明は、下記の順序に従ってなされる。 a.信号処理部 b.ブロック符号化 c.チャンネルエンコーダ及びチャンネルデコーダd.
ヘッド・テープ系 e.電磁変換系 a.信号処理部 まず、この一実施例のディジタルVTRの信号処理部に
ついて説明する。図1は記録側の構成を全体として示す
ものである。符号1Y、1U、1Vでそれぞれ示す入力
端子に、例えばカラービデオカメラからの三原色信号R
、G、Bから形成されたディジタル輝度信号Y、ディジ
タル色差信号U、Vが供給される。この場合、各信号の
クロックレートは上述のD1フォーマットの各コンポー
ネント信号の周波数と同一とされる。すなわち、それぞ
れのサンプリング周波数が13.5MHz、6.75M
Hzとされ、かつこれらの1サンプル当たりのビット数
が8ビットとされている。従って、入力端子1Y、1U
、1Vに供給される信号のデータ量としては、上述した
ように、約216Mbpsとなる。この信号のうちブラ
ンキング期間のデータを除去し、有効領域の情報のみを
取り出す有効情報抽出回路2によってデータ量が約16
7Mbpsに圧縮される。有効情報抽出回路2の出力の
うちの輝度信号Yが周波数変換回路3に供給され、サン
プリング周波数が13.5MHzからその3/4に変換
される。この周波数変換回路3としては、例えば間引き
フィルタが使用され、折り返し歪みが生じないようにな
されている。周波数変換回路3の出力信号がブロック化
回路5に供給され、輝度データの順序がブロックの順序
に変換される。ブロック化回路5は、後段に設けられた
ブロック符号化回路8のために設けられている。
【0013】図3は、符号化の単位のブロックの構造を
示す。この例は、3次元ブロックであって、例えば2フ
レームにまたがる画面を分割することにより、図3に示
すように、(4ライン×4画素×2フレーム)の単位ブ
ロックが多数形成される。図3において、実線は奇数フ
ィールドのラインを示し、破線は偶数フィールドのライ
ンを示す。また、有効情報抽出回路2の出力のうち、二
つの色差信号U、Vがサブサンプリング及びサブライン
回路4に供給され、サンプリング周波数がそれぞれ6.
75MHzからその半分に変換された後、二つのディジ
タル色差信号が交互にライン毎に選択され、1チャンネ
ルのデータに合成される。従って、このサブサンプリン
グ及びサブライン回路4からは線順次化されたディジタ
ル色差信号が得られる。この回路4によってサブサンプ
ル及びサブライン化された信号の画素構成を図4に示す
。図4において、○は第1の色差信号Uのサンプリング
画素を示し、△は第2の色差信号Vのサンプリング画素
を示し、×はサブサンプルによって間引かれた画素の位
置を示す。
【0014】サブサンプリング及びサブライン回路4の
線順次出力信号がブロック化回路6に供給される。ブロ
ック化回路6では、ブロック化回路5と同様に、テレビ
ジョン信号の走査の順序の色差データがブロックの順序
のデータに変換される。このブロック化回路6は、ブロ
ック化回路5と同様に、色差データを(4ライン×4画
素×2フレーム)のブロック構造に変換する。ブロック
化回路5及び6の出力信号が合成回路7に供給される。 合成回路7では、ブロックの順序に変換された輝度信号
及び色差信号が1チャンネルのデータに変換され、合成
回路7の出力信号がブロック符号化回路8に供給される
。このブロック符号化回路8としては、後述するように
ブロック毎のダイナミックレンジに適応した符号化回路
(ADRCと称する)、DCT回路等が適用できる。 ブロック符号化回路8の出力信号がフレーム化回路9に
供給され、フレーム構造のデータに変換される。このフ
レーム化回路9では、画像系のクロックと記録系のクロ
ックとの乗り換えが行われる。
【0015】フレーム化回路9の出力信号がエラー訂正
符号のパリティ発生回路10に供給され、エラー訂正符
号のパリティが生成される。パリティ発生回路10の出
力信号がチャンネルエンコーダ11に供給され、記録デ
ータの低域部分を減少させるようなチャンネルコーディ
ングがなされる。チャンネルエンコーダ11の出力信号
が記録アンプ12A、12B及び回転トランス(図示せ
ず)を介して磁気ヘッド13A、13Bに供給され、磁
気テープに記録される。なお、図示は省略するが、オー
ディオ信号は、ビデオ信号とは別に圧縮符号化され、チ
ャンネルエンコーダに供給される。
【0016】上述の信号処理によって、入力のデータ量
216Mbpsが有効走査期間のみを抽出することによ
って約167Mbpsに低減され、さらに周波数変換と
サブサンプル及びサブラインとによって、これが84M
bpsに減少される。このデータは、ブロック符号化回
路8で圧縮符号化することにより約25Mbpsに圧縮
され、その後のパリティ、オーディオ信号等の付加的な
情報を加えて、記録データ量としては31.56Mbp
s程度となる。
【0017】次に、再生側の構成について図2を参照し
て説明する。図2において磁気ヘッド13A、13Bか
らの再生データが回転トランス(図示せず)及び再生ア
ンプ21A、21Bを介してチャンネルデコーダ22に
供給される。チャンネルデコーダ22において、チャン
ネルコーディングの復調がされ、チャンネルデコーダ2
2の出力信号がTBC回路(時間軸補正回路)23に供
給される。このTBC回路23において、再生信号の時
間軸変動成分が除去される。TBC回路23からの再生
データがECC回路24に供給され、エラー訂正符号を
用いたエラー訂正とエラー修整とが行われる。ECC回
路24の出力信号がフレーム分解回路25に供給される
。フレーム分解回路25によって、ブロック符号化デー
タの各成分がそれぞれ分離されると共に、記録系のクロ
ックから画像系のクロックへの乗り換えがなされる。 フレーム分解回路25で分離された各データがブロック
復号回路26に供給され、各ブロック単位に原データと
対応する復元データが復号され、復号データが分配回路
27に供給される。この分配回路27で、復号データが
輝度信号と色差信号とに分離される。これらの輝度信号
及び色差信号がブロック分解回路28及び29にそれぞ
れ供給される。ブロック分解回路28及び29は、送信
側のブロック化回路5及び6と逆に、ブロックの順序の
復号データをラスター走査の順に変換する。
【0018】ブロック分解回路28からの復号輝度信号
が補間フィルタ30に供給される。補間フィルタ30で
は、輝度信号のサンプリングレートが3fs から4f
s (4fs =13.5MHz) に変換される。補
間フィルタ30からのディジタル輝度信号Yは出力端子
33Yに取り出される。一方、ブロック分解回路29か
らのディジタル色差信号が分配回路31に供給され、線
順次化されたディジタル色差信号U、Vがディジタル色
差信号U及びVにそれぞれ分離される。分配回路31か
らのディジタル色差信号U及びVが補間回路32に供給
され、それぞれ補間される。補間回路32は、復元され
た画素データを用いて間引かれたライン及び画素のデー
タを補間するもので、この補間回路32からは、サンプ
リングレートが4fs のディジタル色差信号U及びV
が得られ、出力端子33U、33Vにそれぞれ取り出さ
れる。
【0019】b.ブロック符号化 上述の図1におけるブロック符号化回路8としては、先
に本出願人が出願した特願昭59−266407号、特
願昭59−269866号等に示されるADRC(Ad
aptive Dynamic Range Codi
ng) エンコーダが用いられる。 このADRCエンコーダは、各ブロックに含まれる複数
の画素データの最大値MAX及び最小値MINを検出し
、これらの最大値MAX及び最小値MINからブロック
のダイナミックレンジDRを検出し、このダイナミック
レンジDRに適応した符号化を行い、原画素データのビ
ット数よりも少ないビット数により、再量子化を行うも
のである。ブロック符号化回路8の他の例として、各ブ
ロックの画素データをDCT(Discrete Co
sine Transform) した後、このDCT
で得られた係数データを量子化し、量子化データをラン
レングス・ハフマン符号化して圧縮符号化する構成を用
いても良い。ここでは、ADRCエンコーダを用い、さ
らにマルチダビングした時にも画質劣化が生じないエン
コーダの例を図5を参照して説明する。
【0020】図5において、符号41で示す入力端子に
、例えば1サンプルが8ビットに量子化されたディジタ
ルビデオ信号(或いはディジタル色差信号)が図1の合
成回路7より入力される。入力端子41からのブロック
化データが最大値、最小値検出回路43及び遅延回路4
4に供給される。最大値、最小値検出回路43は、ブロ
ック毎に最小値MIN、最大値MAXを検出する。遅延
回路44は、最大値及び最小値が検出されるのに要する
時間、入力データを遅延させる。遅延回路44からの画
素データが比較回路45及び比較回路46に供給される
【0021】最大値、最小値検出回路43からの最大値
MAXが減算回路47に供給され、最小値MINが加算
回路48に供給される。これらの減算回路47及び加算
回路48には、ビットシフト回路49から4ビット固定
長でノンエッジマッチング量子化をした場合の1量子化
ステップ幅の値(Δ=(1/16)DR)が供給される
。ビットシフト回路49は、(1/16)の割算を行う
ように、ダイナミックレンジDRを4ビットシフトする
構成とされている。減算回路47からは、(MAX−Δ
)のしきい値が得られ、加算回路48からは、(MIN
+Δ)のしきい値が得られる。これらの減算回路47及
び加算回路48からのしきい値が比較回路45及び46
にそれぞれ供給される。なお、このしきい値を規定する
値Δは、量子化ステップ幅に限らず、ノイズレベルに相
当する固定値としても良い。
【0022】比較回路45の出力信号がANDゲート5
0に供給され、比較回路46の出力信号がANDゲート
51に供給される。ANDゲート50及び51には、遅
延回路44からの入力データが供給される。比較回路4
5の出力信号は、入力データがしきい値より大きい時に
ハイレベルとなり、従って、ANDゲート50の出力端
子には、(MAX〜MAX−Δ)の最大レベル範囲に含
まれる入力データの画素データが抽出される。比較回路
46の出力信号は、入力データがしきい値より小さい時
にハイレベルとなり、従って、ANDゲート51の出力
端子には、(MIN〜MIN+Δ)の最小レベル範囲に
含まれる入力データの画素データが抽出される。
【0023】ANDゲート50の出力信号が平均化回路
52に供給され、ANDゲート51の出力信号が平均化
回路53に供給される。これらの平均化回路52及び5
3は、ブロック毎に平均値を算出するもので、端子54
からブロック周期のリセット信号がこれらの平均化回路
52及び53に供給されている。平均化回路52からは
、(MAX〜MAX−Δ)の最大レベル範囲に属する画
素データの平均値MAX´が得られ、平均化回路53か
らは、(MIN〜MIN+Δ)の最小レベル範囲に属す
る画素データの平均値MIN´が得られる。平均値MA
X´から平均値MIN´が減算回路55で減算され、減
算回路55からダイナミックレンジDR´が得られる。 また、平均値MIN´が減算回路56に供給され、遅延
回路57を介された入力データから平均値MIN´が減
算回路56において減算され、最小値除去後のデータP
DIが形成される。このデータPDI及び修整されたダ
イナミックレンジDR´が量子化回路58に供給される
。この実施例では、量子化に割り当てられるビット数n
が0ビット(コード信号を伝送しない)、1ビット、2
ビット、3ビット、4ビットの何れかとされる可変長の
ADRCであって、エッジマッチング量子化がなされる
。割り当てビット数nは、ブロック毎にビット数決定回
路59において決定され、ビット数nのデータが量子化
回路58に供給される。
【0024】可変長ADRCは、ダイナミックレンジD
R´が小さいブロックでは、割り当てビット数nを少な
くし、ダイナミックレンジDR´が大きいブロックでは
、割り当てビット数nを多くすることで、効率の良い符
号化を行うことができる。すなわち、ビット数nを決定
する際のしきい値をT1〜T4(T1<T2<T3<T
4)とすると、(DR´<T1)のブロックは、コード
信号が伝送されず、ダイナミックレンジDR´の情報の
みが伝送され、(T1≦DR´<T2)のブロックは、
(n=1)とされ、(T2≦DR´<T3)のブロック
は、(n=2)とされ、(T3≦DR´<T4)のブロ
ックは、(n=3)とされ、(DR´≧T4)のブロッ
クは、(n=4)とされる。このような可変長ADRC
では、しきい値T1〜T4を変えることにより、発生情
報量を制御すること(いわゆるバッファリング)ができ
る。従って、1フィールド或いは、1フレーム当たりの
発生情報量を所定値にすることが要求されるこの発明の
ディジタルVTRのような伝送路に対しても可変長AD
RCを適用できる。
【0025】図5において、符号60は、発生情報量を
所定値にするためのしきい値T1〜T4を決定するバッ
ファリング回路を示す。バッファリング回路60では、
しきい値の組(T1、T2、T3、T4)が複数例えば
32組用意されており、これらのしきい値の組がパラメ
ータコードPi(i=0、1、2、・・、31)により
区別される。パラメータコードPiの番号iが大きくな
るに従って、発生情報量が単調に減少するように設定さ
れている。但し、発生情報量が減少するに従って、復元
画像の画質が劣化する。バッファリング回路60からの
しきい値T1〜T4が比較回路61に供給され、遅延回
路62を介されたダイナミックレンジDR´が比較回路
61に供給される。遅延回路62は、バッファリング回
路60でしきい値の組が決定されるのに要する時間、D
R´を遅延させる。比較回路61では、ブロックのダイ
ナミックレンジDR´と各しきい値とがそれぞれ比較さ
れ、比較出力がビット数決定回路59に供給され、その
ブロックの割り当てビット数nが決定される。量子化回
路58では、ダイナミックレンジDR´と割り当てビッ
ト数nとを用いて遅延回路63を介された最小値除去後
のデータPDIがエッジマッチングの量子化により、コ
ード信号DTに変換される。量子化回路58は、例えば
ROMで構成されている。遅延回路62及び64をそれ
ぞれ介して修整されたダイナミックレンジDR´及び平
均値MIN´が出力され、さらにコード信号DTとしき
い値の組を示すパラメータコードPiが出力される。こ
の例では、一旦ノンエッジマッチ量子化された信号が新
たなダイナミックレンジ情報に基づいて、エッジマッチ
量子化されているためにダビングした時の画像劣化は少
ないものとされる。
【0026】c.チャンネルエンコーダ及びチャンネル
デコーダ 次に、図1のチャンネルエンコーダ11及びチャンネル
デコーダ22について説明する。これらの回路の詳細に
ついては、本出願人が出願した特願平1−143491
号にその具体構成が開示されているが、その概略構成に
ついて図6及び図7を参照して説明する。図6において
、符号71は、図1のパリティ発生回路10の出力が供
給される適応型スクランブル回路で、複数のM系列のス
クランブル回路が用意され、その中で入力信号に対し高
周波成分及び直流成分の最も少ない出力が得られるよう
なM系列が選択されるように構成されている。符号72
がパーシャルレスポンス・クラス4検出方式のためのプ
リコーダで1/1−D2 (Dは単位遅延用回路)の演
算処理がなされる。このプリコーダ出力を記録アンプ1
2A、12Bを介して磁気ヘッド13A、13Bにより
記録・再生し、再生出力を再生アンプ21A、21Bに
よって増幅するようになされている。
【0027】チャンネルデコーダ22の構成を示す図7
において、符号73がパーシャルレスポンス・クラス4
の再生側の演算処理回路を示し、1+Dの演算が再生ア
ンプ21A、21Bの出力に対して行われる。符号74
がいわゆるビタビ復号回路を示し、演算処理回路73の
出力に対してデータの相関性や確からしさ等を用いた演
算により、ノイズに強いデータの復号が行われる。この
ビタビ復号回路74の出力がディスクランブル回路75
に供給され、記録側でのスクランブル処理によって並び
かえられたデータが元の系列に戻されて原データが復元
される。この実施例において用いられるビタビ復号回路
74によって、ビット毎の復号を行う場合よりも、再生
C/N換算で3dBの改善がなされる。
【0028】d.テープ・ヘッド系 上述の磁気ヘッド13A及び13Bは、図8Aに示すよ
うに、回転ドラム76に対して、180°の対向間隔で
取りつけられている。或いは図8Bに示すように、磁気
ヘッド13A及び13Bが一体構造とされた形でドラム
76に取りつけられる。ドラム76の周面には、180
°よりやや大きいか、またはやや少ない巻き付け角で磁
気テープ(図示せず)が斜めに巻きつけられている。図
8Aに示すヘッド配置では、磁気テープに対して磁気ヘ
ッド13A及び13Bがほぼ交互に接し、図8Bに示す
ヘッド配置では、磁気ヘッド13A及び13Bが同時に
磁気テープを走査する。
【0029】磁気ヘッド13A及び13Bのそれぞれの
ギャップの延長方向(アジマス角と称する)が異ならさ
れている。例えば図9に示すように、磁気ヘッド13A
と13Bとの間に、±20°のアジマス角が設定されて
いる。このアジマス角の相違により、磁気テープには、
図10に示すような記録パターンが形成される。この図
10からわかるように、磁気テープ上に形成された隣合
うトラックTA及びTBは、アジマス角が相違した磁気
ヘッド13A及び13Bによりそれぞれ形成されたもの
となる。従って、再生時には、アジマス損失により、隣
合うトラック間のクロストーク量を低減することができ
る。
【0030】図11A及び図11Bは、磁気ヘッド13
A、13Bを一体構造(いわゆるダブルアジマスヘッド
)とした場合のより具体的な構成を示す。例えば150
rps(NTSC方式)の高速で回転される上ドラム7
6に対して、一体構造の磁気ヘッド13A及び13Bが
取りつけられ、下ドラム77が固定とされている。従っ
て、磁気テープ78には、1フィールドのデータが5本
のトラックに分割して記録される。このセグメント方式
により、トラックの長さを短くすることができ、トラッ
クの直線性のエラーを小さくできる。磁気テープ78の
巻き付け角θは例えば166°とされ、ドラム径φは1
6.5mmとされている。また、ダブルアジマスヘッド
を使用し、同時記録を行っている。通常、上ドラム76
の回転部の偏心等により、磁気テープ78の振動が生じ
、トラックの直線性のエラーが発生する。図12Aに示
すように、磁気テープ78が下側に押さえつけられ、ま
た、図12Bに示すように、磁気テープ78が上側に引
っ張られ、これにより磁気テープ78が振動し、トラッ
クの直線性が劣化する。しかしながら、ダブルアジマス
ヘッドで同時記録を行うことにより、180°で一対の
磁気ヘッドが対向配置されたものと比較して、この直線
性のエラー量を小さくすることができる。さらに、ダブ
ルアジマスヘッドは、ヘッド間の距離が小さいので、ペ
アリング調整をより正確に行うことができるという利点
がある。このようなテープ・ヘッド系により、狭い幅の
トラックの記録・再生を行うことができる。
【0031】e.電磁変換系 次に、この発明に用いられる電磁変換系について説明す
る。まず、記録媒体としての磁気テープ(MEテープ)
は次のような方法で製造される。第1の方法では、例え
ば厚さ10μmのポリエチレンテレフタレート(PET
)フィルムからなるベース上に、例えばアクリル酸エス
テル系ラテックスを主成分とするエマルジョンを含有し
た液を塗布した後、乾燥を行い、ベースの一主面上に上
記エマルジョン微粒子よりなる微小突起を形成する。 ベースに内添されるフィラーとしては、SiO2 、T
iO2 、Al2 O3 等が用いられる。この後、次
のような方法で、上記ベース上に、下層の金属磁性薄膜
上に中間酸化物層を介して上層の金属磁性薄膜が積層さ
れた構造の磁性層を形成する。
【0032】すなわち、まず、例えば図13に示す真空
蒸着装置を用いて、ベースB上にCoからなる金属磁性
薄膜を形成する。図13において、符号81c、81d
は真空槽、82は間仕切り板、84はベースBの供給ロ
ール、85は巻き取りロール、86a、86bはガイド
ロール、87はベースBをガイドする円筒型のクーリン
グキャン、88は蒸発源、89は蒸発源88を加熱する
電子ビーム、90はベースBに対する蒸発金属の入射角
θを規制するための遮蔽板、91は酸素(O2 )ガス
の導入パイプ、92は電子銃である。
【0033】このように構成された真空蒸着装置におい
て、ベースBは供給ロール84からガイドロール86a
、クーリングキャン87、ガイドロール86b、巻き取
りロール85の順に移送される。このとき、クーリング
キャン87において、酸素雰囲気中でCoからなる金属
磁性薄膜が斜め蒸着によりベースB上に形成される。 このCoからなる金属磁性薄膜の膜厚は例えば900Å
程度とする。この真空蒸着は、真空槽81c、81dを
例えば真空度1×10−4Torrに保ちながら、これ
らの真空槽81c、81d内に導入パイプ91により酸
素ガスを例えば200cc/min の割合で導入しな
がら行う。ベースBに対する蒸発金属の入射角θは例え
ば45°(θmin )〜90°(θmax )の範囲
とする。なお、蒸発源88に用いられるインゴットの組
成は例えばCo100%である。
【0034】次に、上述のようにしてベースB上に形成
されたCoからなる金属磁性薄膜上に、例えばDCマグ
ネトロンスパッタにより、例えば膜厚が200Å程度の
中間酸化物層(例えば、Co3 O4 層)を形成する
。このDCマグネトロンスパッタにおいては、例えばC
o100%のターゲットを用い、酸素ガスとアルゴンガ
スとからなる混合ガス雰囲気中で反応性スパッタを行う
。この場合、ターゲットとベースBとの間の距離は例え
ば20mmとする。また、アルゴンガスの流量は例えば
200cc/min とし、酸素ガスの流量は例えば7
0cc/min とする。ベースBの走行速度は例えば
10m/min 程度とする。
【0035】次に、再び図13に示す真空蒸着装置を用
いて、上述と同様な方法により、上記中間酸化物層上に
例えば膜厚が900Å程度のCoからなる金属磁性薄膜
を形成する。これによって、Coからなる下層の金属磁
性薄膜上に中間酸化物層を介してCoからなる上層の金
属磁性薄膜が積層された構造の磁性層が形成される。こ
の多層構造の磁性層の全体の厚さは例えば2000Å程
度である。以上のようにして多層構造の磁性層が形成さ
れたベースBに、例えばカーボン及びエポキシ系バイン
ダーからなるバックコートとパーフルオロポリエーテル
からなる潤滑剤のトップコートとを施した後、これを8
mm幅に裁断して磁気テープを作製する。
【0036】図14に、磁性層の膜構造や中間酸化物層
の厚さを種々に変えて作製した磁気テープの特性を比較
例とともに示す。なお、図14中、Ra は磁気テープ
の磁性層側の表面の中心線平均粗さである。また、図1
4の膜構造において、順2層とは、下層の金属磁性薄膜
と上層の金属磁性薄膜との柱状の結晶粒の長手方向の軸
が同一方向に向いている場合を示し、逆2層とは、この
柱状の結晶粒の長手方向の軸が膜面に立てた法線に関し
て互いに逆側に向いている場合を示す。図14からわか
るように、中間酸化物層を介して2層の金属磁性薄膜が
積層された構造の磁性層を有する実施例1〜4の磁気テ
ープでは、ビットエラーレートは1×10−4以下にな
っている。これに対して、単層の金属磁性薄膜により磁
性層が形成された比較例では、ビットエラーレートは4
.8×10−4と大きい。また、図14から明らかなよ
うに、実施例1〜4及び比較例の磁気テープは、いずれ
もRa ≦30Å、エネルギー積≧100G・cm・O
eの条件を満たしている。
【0037】なお、磁気テープの表面粗さの測定は、通
常JIS  B0601により行われるが、今回の測定
は下記条件により行った。 測定器:タリステップ(ランクテーラー社製)針径:0
.2×0.2μm、角型針 針圧:2mg ハイパスフィルター:0.33Hz
【0038】図15は、下層の金属磁性薄膜上に中間酸
化物層を介して上層の金属磁性薄膜が積層された構造の
磁性層の深さ(厚さ)方向のオージェプロファイルの測
定結果の一例を示す。但し、測定には日本電子(株)製
のオージェ電子分光装置(Jamp30)を使用し、入
射電子の加速電圧は2.00kV、真空度は9.0×1
0−8Pa、オージェ電子の分析系の時定数は20ms
、エッチング用のイオンの加速電圧は1.00kV、エ
ッチング速度は16.6Å/min とした。図15に
おいて、Coの二つのピークが下層の金属磁性薄膜と上
層の金属磁性薄膜とに対応し、これらのピークの間に存
在するOのピークがこれらの金属磁性薄膜の間の中間酸
化物層に対応する。このOのピークの半値幅は約300
Åである。下層及び上層の金属磁性薄膜と中間酸化物層
との間には遷移層が存在し、それらの間の境界は必ずし
も明確ではないが、中間酸化物層の厚さは例えばこのO
のピークの半値幅を目安にして評価することができる。
【0039】上述のように磁性層を下層の金属磁性薄膜
と上層の金属磁性薄膜との2層構造とするとともに、こ
れらの金属磁性薄膜の間に中間酸化物層を設けているこ
とにより、磁性層における磁気的カップリングを少なく
することができるとともに、短波長領域における電磁変
換特性の向上を図ることができる。特に、中間酸化物層
の厚さを磁性層全体の厚さの約20%以下とすることに
より、短波長領域における電磁変換特性を良好なものと
することができる。そして、上述のようにビットエラー
レートを低減することができる。このような多層構造の
磁性層を有する磁気テープにおいて、Coからなる金属
磁性薄膜の膜厚は、600Åよりも小さいと出力不足と
なり、1200Åよりも大きいとノイズが増えるので、
600〜1200Åであるのが好ましい。また、中間酸
化物層の厚さは、300Åよりも大きいと下層の金属磁
性薄膜から信号を取り出しくくなるため、300Å以下
とするのが好ましい。
【0040】第2の方法では、図16に示す真空蒸着装
置を用いて、ベースB上にCoからなる単層の金属磁性
薄膜を酸素雰囲気中で斜め蒸着により形成する。この図
16に示す真空蒸着装置は図13に示す真空蒸着装置と
同様な構成を有するが、ベースBに対する蒸発金属の入
射角θが遮蔽板90により40°(θmin )〜70
°(θmax )の範囲に制限されている点が図13に
示す真空蒸着装置と異なる。この真空蒸着は、真空槽8
1c、81dを例えば真空度1×10−4Torrに保
ちながら、これらの真空槽81c、81d内に導入パイ
プ91により酸素ガスを例えば200cc/min の
割合で導入しながら行う。この単層の金属磁性薄膜から
なる磁性層の厚さは例えば2000Åとする。なお、蒸
発源88に用いられるインゴットの組成は例えばCo1
00%である。また、蒸発金属の入射角θの範囲が上述
のように狭くなると、金属磁性薄膜の成膜速度が小さく
なるため、蒸発金属の入射角θの範囲に応じてベースB
の走行速度を調整することにより、所望の成膜速度を得
ることができる。 この後、第1の方法と同様にして例えば8mm幅の磁気
テープを作製する。
【0041】図17に、ベースBに対する蒸発金属の入
射角θの範囲を変えて作製した磁気テープの特性を示す
。図17からわかるように、ベースBに対する蒸発金属
の入射角θを40〜70°に制限して斜め蒸着を行った
実施例5では、記録波長λ=0.5μmの出力として0
.5dBが得られ、ビットエラーレートは5.0×10
−5と小さい。さらに、入射角θを実施例5の場合より
もさらに制限して45〜65°として斜め蒸着を行った
実施例6では、λ=0.5μmの出力として0.7dB
が得られ、ビットエラーレートは3.8×10−5とさ
らに小さくなっている。これに対して、ベースBに対す
る蒸発金属の入射角θが40〜90°である比較例では
、λ=0.5μmの出力は0であり、ビットエラーレー
トは6.6×10−4と大きかった。
【0042】このようにベースBに対する蒸発金属の入
射角θを40〜70°または45〜65°に制限して斜
め蒸着を行った実施例5、6においてλ=0.5μmの
出力として大きな値が得られ、ビットエラーレートが低
減されるのは、次のような理由によるものと考えられる
。すなわち、入射角θを40〜70°または45〜65
°の範囲に制限したことにより、ベースB上に入射する
金属のベースBの膜面に平行な方向の成分が小さくなり
、磁性層の結晶粒径が小さくなる。これによって、磁性
層中の結晶粒の充填密度が高くなり、キャリアレベル対
ノイズレベル比(C/N)が向上する。その結果、ビッ
トエラーレートが上述のように低減される。
【0043】上述のように、ベースBに対する蒸発金属
の入射角θを制限することによりビットエラーレートを
低減することができるが、この手法は、上記第1の方法
における多層構造の磁性層を形成する場合にも用いるこ
とができる。すなわち、上記第1の方法において、蒸発
金属の入射角θを40〜70°の範囲に制限することに
より、ビットエラーレートをより一層低減することがで
きる。その例を図18に示す。図18からわかるように
、上記第1の方法において、蒸発金属の入射角θを40
〜70°の範囲に制限して斜め蒸着を行った実施例7、
8では、ビットエラーレートはそれぞれ2.8×10−
5、3.3×10−5であり、図14に示す実施例1、
2、3、4の場合に比べて小さくなっている。これに対
して、入射角θの範囲が40〜90°と広い比較例では
、ビットエラーレートはそれぞれ4.8×10−4と大
きい。なお、図18中の参考例は、上記第1の方法によ
る多層構造の磁性層の金属磁性薄膜を、入射角θを45
〜90°として蒸着を行うことにより形成した磁気テー
プについてのものである。
【0044】図19はこの発明に用いられる磁気ヘッド
の一例を示す。図19に示すように、この磁気ヘッドは
、単結晶Mn−Znフェライトコア101A、101B
上にスパッタ法により形成されたFe−Ga−Si−R
u系軟磁性層102、103の間にギャップ104を有
している。このギャップ104のトラック幅方向の両側
にはガラス105、106が充填され、これによってト
ラック幅が例えば約4μm幅に規制されている。107
は巻線孔であり、この巻線孔107に記録用コイル(図
示せず)が巻装される。この磁気ヘッドの実効ギャップ
長は0.20μmである。この磁気ヘッドは、ギャップ
104の近傍に飽和磁束密度Bs が14.5kGのF
e−Ga−Si−Ru系軟磁性層102、103を用い
ているため、高抗磁力の磁気テープに対してもヘッドの
磁気飽和を生じることなく記録を行うことができる。
【0045】以上のようなMEテープと磁気ヘッドとを
用いることにより、1.25μm2 /bit以下の記
録密度が実現される。すなわち、上述のように、5μm
のトラック幅に対して最短波長0.5μmの信号を記録
することによって1.25μm2 /bitが実現され
る。 ところが、再生出力のC/Nは記録波長及びトラック幅
が減少するに従って劣化することが知られており、この
劣化をおさえるために、上述した構成のテープ及びヘッ
ドが使用されている。本出願人は、1988年に8mm
幅のMEテープを使用してトラックピッチ15μmで最
短波長0.5μmのディジタルVTRを試作したが、こ
の時は40mm径の回転ドラムを使用して60rpmで
このドラムを回転させ、記録・再生を行った。このシス
テムでは、記録波長1μmに対して、5ldBのC/N
が得られた。そして、そのシステムのビット・エラーレ
ートは4×10−5であった。この発明の実施例のよう
に、5μm幅のトラックを使用すると、同一の仕様で約
44dBのC/Nしか得られず画質が劣化することにな
る。この7dBのC/Nの劣化分を補うために、上述し
たこの発明の実施例の構成が用いられることになる。
【0046】すなわち、一般に記録及び再生中のテープ
と磁気ヘッドとの間のスペーシングが大きくなれば信号
出力レベルが低下することが知られており、このスペー
シングの量はテープの平坦度に依存することも知られて
いる。また、塗布型テープの場合、テープの平坦度は塗
布剤に依存するが、MEテープの場合は、ベースそのも
のの表面平坦度に依存することが知られている。上述の
実施例では、ベースフィルムの表面粗さを極力小に選定
することによりC/Nが1dB上昇するという実験結果
が得られた。また、上述した実施例の蒸着材料、蒸着方
法を用いることにより、1988年の時の試作で用いら
れた磁気テープに対して3dBのC/N向上が実験結果
として得られた。以上のことから、この発明のヘッド及
びテープを用いることにより、以前の試作機に対して4
dBのC/Nの上昇が得られたことになる。また、この
発明では、チャンネル復号にビタビ復号が用いられてい
るため、以前の試作機で使用されていたビット毎の復号
に対して3dBの上昇が得られることが確認された。以
上により、全体として7dBのC/N劣化分を補うこと
ができ、1.25μm2 /bitの記録密度で198
8年の試作機と同等のビットエラーレートが得られるこ
とになる。再生出力に関して、エラー訂正符号の訂正処
理の前の段階のビットエラーレートが10−4以下であ
ることが必要なのは、20%程度の冗長度のエラー訂正
符号を使用した時に、訂正可能な程度の量にエラーを抑
えるためである。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
データの記録密度を1μm2 /bit程度に高めても
、磁気記録媒体に記録されたディジタル画像信号の再生
出力のエラー訂正を行う前のビットエラーレートを1×
10−4以下に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるディジタルVTRに
おける信号処理部の記録側の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】信号処理部の再生側の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】ブロック符号化のためのブロックの一例を示す
略線図である。
【図4】サブサンプリング及びサブラインの説明に用い
る略線図である。
【図5】ブロック符号化回路の一例のブロック図である
【図6】チャンネルエンコーダの一例の概略を示すブロ
ック図である。
【図7】チャンネルデコーダの一例の概略を示すブロッ
ク図である。
【図8】ヘッド配置の説明に用いる略線図である。
【図9】ヘッドのアジマスの説明に用いる略線図である
【図10】記録パターンの説明に用いる略線図である。
【図11】テープ・ヘッド系の一例を示す上面図及び側
面図である。
【図12】ドラムの偏心でテープの振動が生じることを
説明するための略線図である。
【図13】磁気テープの製法の説明に用いる略線図であ
る。
【図14】この発明の種々の実施例による磁気テープの
特性を示す表である。
【図15】下層の金属磁性薄膜上に中間酸化物層を介し
て上層の金属磁性薄膜を積層した構造の磁性層の深さ方
向のオージェプロファイルの測定結果の一例を示す図で
ある。
【図16】磁気テープの製法の説明に用いる略線図であ
る。
【図17】この発明の種々の実施例による磁気テープの
特性を示す表である。
【図18】この発明の種々の実施例による磁気テープの
特性を示す表である。
【図19】磁気ヘッドの構造の一例を示す斜視図である
【符号の説明】
1Y  コンポーネント信号の入力端子1U  コンポ
ーネント信号の入力端子1V  コンポーネント信号の
入力端子5  ブロック化回路 6  ブロック化回路 8  ブロック符号化回路 11  チャンネルエンコーダ 13A  磁気ヘッド 13B  磁気ヘッド 22  チャンネルデコーダ 26  ブロック復号回路 28  ブロック分解回路 29  ブロック分解回路 B  ベース 81c  真空槽 81d  真空槽 87  クーリングキャン 88  蒸発源 90  遮蔽板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  入力ディジタル画像信号を複数の画素
    データからなるブロック単位のデータに変換してブロッ
    ク化し、該ブロック化されたデータをブロック単位に圧
    縮符号化し、該圧縮符号化されたデータをチャンネル符
    号化し、該チャンネル符号化されたデータを回転ドラム
    に装着された磁気ヘッドにより磁気記録媒体に記録する
    ようにしたディジタル画像信号の磁気記録方法において
    、上記磁気記録媒体は非磁性支持体上に複数層の金属磁
    性薄膜が酸化物からなる中間層を介して積層された磁性
    層を形成してなり、上記磁性層の残留磁束密度と厚さと
    抗磁力との積からなるエネルギー積は100G・cm・
    Oe以上であることを特徴とするディジタル画像信号の
    磁気記録方法。
  2. 【請求項2】  上記非磁性支持体上に40〜70°の
    入射角で金属を蒸着することにより上記金属磁性薄膜を
    形成するようにした請求項1記載のディジタル画像信号
    の磁気記録方法。
  3. 【請求項3】  入力ディジタル画像信号を複数の画素
    データからなるブロック単位のデータに変換してブロッ
    ク化し、該ブロック化されたデータをブロック単位に圧
    縮符号化し、該圧縮符号化されたデータをチャンネル符
    号化し、該チャンネル符号化されたデータを回転ドラム
    に装着された磁気ヘッドにより磁気記録媒体に記録する
    ようにしたディジタル画像信号の磁気記録方法において
    、上記磁気記録媒体は非磁性支持体上にこの非磁性支持
    体上に40〜70°の入射角で金属を蒸着することによ
    り形成された単層または複数層の金属磁性薄膜からなる
    磁性層を形成してなり、上記磁性層の残留磁束密度と厚
    さと抗磁力との積からなるエネルギー積は100G・c
    m・Oe以上であることを特徴とするディジタル画像信
    号の磁気記録方法。
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DE69125691T DE69125691T2 (de) 1990-11-30 1991-11-29 Magnetischer Aufnahmeträger und Verfahren zur magnetischen Aufnahme von analogen oder, vorzugsweise, digitalen Bildsignalen
US08/637,562 US5906880A (en) 1990-11-30 1996-04-25 Magnetic recording medium

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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