JPH042899A - 紙用サイズ剤および該サイズ剤を用いる紙サイジング方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野１ 本発明は、新規な紙用サイズ剤および紙サイジング方法
に関する。更に詳しくは、酸性からアルカリ性に至る広
い抄紙ｐＨ域で好適に使用できる紙用サイズ剤および該
サイズ剤を用いるサイジング方法に関する。

〔従来の技術ｌ 従来のいわゆる酸性抄紙においては、強化ロジンのケン
化物もしくはエマルジョン、通常の脂肪酸のケン化物、
オレフィンオリゴマーコハク酸付加物のケン化物などが
好適なサイズ剤として使用されている。しかし、かかる
酸性抄紙による場合には、たとえば抄紙機械の腐食が起
こったり、えられた成紙の強度や耐久性などが経日的に
劣化するなどの弊害がある。

これに対して中性抄紙方法を採用する場合には、従来の
酸性抄紙による弊害を除去しつる利点があるため、各種
化合物を中性抄紙用サイズ剤に適用せんとして種々の検
討がなされている。しかしながら、従来の酸性抄紙用サ
イズ剤はいずれも中性抄紙に用いた場合、実用上別層満
足しつるものではない。また、代表的な中性抄紙用サイ
ズ剤であるアルケニル無水コハク酸系サイズ剤やアルキ
ルケテンダイマー系サイズ剤等も開発されてはいるが以
下のような課題を有する。

すなわち、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤は加水分
解性に劣るため水性分散液の状態で保存しえず、抄紙段
階の直前で乳化分散しなければならいため１作業性が悪
いという欠点がある。また、アルキルケテンダイマー系
サイズ剤にはサイズ効果の立上りが遅いため抄紙直後の
サイズ効果が劣るという不利がある。加えて、これら中
性サイズ剤は当然、定着剤として硫酸バンドを使用する
酸性抄紙には適用しがたい。

このように公知の各種サイズ剤はいずれも特定の抄紙ｐ
Ｈ域で使用できるにすぎず、酸性抄紙および中性抄紙の
いずれの条件下でも好適に使用しつるサイズ剤は開発さ
れていないのが現状である。

そのためかかる課題を解消しつる広いｐＨ域で使用でき
る抄紙用サイズ剤の開発が望まれていた。

〔発明か解決しようとする課題１ しかして、本発明者らは広いｐＨ＠で使用できる紙用サ
イズ剤及びサイジング方法を提供せんとしたのである。

即ち、本発明の目的は前記従来の欠点がなく、サイズ効
果、作業性、適用ｐＨ＠が広いことのいずれの点におい
ても満足しつる紙用サイズ剤を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本発明者らは、前記した課題を解決するべ（鋭意研究を
重ねた結果、有効成分として特定のａ−アミノカルボン
酸を用いる場合には、優れたサイズ効果および安定性を
有する紙用サイズ剤を提供しうること、および該サイズ
剤を用いることにより酸性からアルカリ性に至る広い抄
紙ｐＨｔｄにおいて採用しうる紙サイジング方法を提供
しうることを見い出し、本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明は一般式（■）： Ｒ’　　−Ｃ−ＣＯＯＨ（１） ＨＲ３ （式中、Ｒ１は炭素数７〜３０のアルキル基もしくはア
ルケニル基または一般式（■）ニ ーＣＨ２Ｃ０ＯＲ’　　　　　　　　（Ｉｌａ）（式中
、Ｒ４は炭素数７〜３０のアルキル基を示す）で表され
る基、一般弐（Ｉｌｂ）ニーＣＨ２Ｃ０ＮＲ５Ｒ’　　
　　（Ｉｌｂ）（式中、Ｒ″およびＲ６は水素原子、炭
素数１〜３０のアルキル基もしくはアルケニル基を示し
、Ｒ５およびＲ６のうちいずれか少なくとも１つは炭素
数７〜３０のアルキル基またはアルケニル基を示す）で
表される基を示し、ならびにＲ２およびＲ３は水素原子
、炭素数ｌ〜３０のアルキル基もしくはアルケニル基を
示す）で表されるａ−アミノカルボン酸またはその塙を
有効成分とすることを特徴とする紙用サイズ剤、更には
該紙用サイズ剤を用いることを特徴とする紙サイジング
方法に関する。

本発明の紙用サイズ剤の有効成分であるａ−アミノカル
ボン酸は、一般式（Ｔ）で表される各種のものをいう。

Ｒ’　　−Ｃ−ＣＯＯＨ（１） Ｎ）ＩＲ３ （式中、Ｒ１は炭素数７〜３０のアルキル基もしくはア
ルケニル基または一般式（Ｉｌａ）ニーＣＨ，Ｃ０ＯＲ
’　　　　　　　　（Ｉｌａ）（式中、Ｒ４は炭素数７
〜３０のアルキル基を示す）で表される基、一般式（ｎ
ｂ）ニ ーＣＨ，Ｃ０ＮＲ’　　Ｒ’　　　　（Ｉｌｂ）（式中
、Ｒ５およびＲ６は水素原子、炭素数ｌ〜３０のアルキ
ル基もしくはアルケニル基を示し、Ｒ’およびＲ６のう
ちいずれか少なくとも１つは炭素数７〜３０のアルキル
基またはアルケニル基を示す）で表される基を示し、な
らびにＲ２およびＲ３は水素原子、炭素数１〜３０のア
ルキル基もしくはアルケニル基を示す）で表されるａ−
アミノカルボン酸またはその塩である。Ｒ”のうち好ま
しい基としては炭素数８〜１６のアルキル基、または一
般式（口ａ）の基であってＲ４が炭素数８〜１８のアル
キル基が該当する。Ｒ２のうち好ましいものとしては水
素原子がある。また、Ｒ３のうち好ましいものとしては
水素原子および炭素数　１〜１８のアルキル基がある。

一般式（１）のａ−アミノカルボン酸のうち、Ｒ１が炭
素数７〜３ｏのアルキル基であり、Ｒ２とＲ３が共に水
素原子であるものとしては、例えば２−アミノノナン酸
、２−アミノデカン酸、２−アミノウンデカン酸、２ア
ミノドデカン酸、２−アミノトリデカン酸、２−アミノ
テトラデカン酸、２−アミノペンタデカン酸、２−アミ
ノヘキサデカン酸、２−アミンヘプタデカン酸、２−ア
ミンオクタデカン酸、２−アミノノナデカン酸、ならび
にこれらに対応する各種のアルケニルミーアミノカルボ
ン酸なとの長鎖ａ−アミノ酸が挙げられる。Ｒ１が一般
式（口ａ）で表される基であるａ−アミノカルボン酸は
各種のアスパラギン酸型アミノ酸誘導体を含む。

本発明サイズ剤の有効成分である一般式のａ−アミノカ
ルボン酸は、公知の合成方法で調製することができる。

これらのａ−アミノカルボン酸はそのままで、またはこ
れらを塩酸、硫酸などの無機酸、酢酸、グリコール酸、
シュウ酸などの右側Ｌアンモニア、トリエチルアミン、
モノエタノールアミンなどの有機アミン、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物など
を用いて各種の塩の形態とすることにより、水に滴解ま
たは分散させることができる。このようにして、該α−
アミノカルボン酸を有効成分とする本発明のサイズ剤と
成すことができる。

分数方法としては特に制限はされず、従来公知の各種方
法を適用できる。例えば、いわゆる高圧乳化法、反転法
のいずれをも採用できる。高圧乳化法による場合には分
散相を形成する前記ａ−アミノカルボン酸を溶融させる
かあるいはベンゼン、トルエンなと゛の？容剤に２容解
させ、ついでこれに乳化剤と温水とを混合し、高圧乳化
機を使用して乳化した後、そのままで、あるいは忍媒を
留去することによって水性分散液を収得できる。また反
転法による場合は、固形分であるα−アミノカルボン酸
と乳化剤とを十分に混練した後、ン容融・攪拌下に徐々
に温水を滴下し、相反転させることにより何らの温媒お
よび特殊乳化装置を使用することなく水性分散液をうる
ことができる。

前記方法で用いつる乳化剤としては、各種界面活性剤、
保護コロイド等を特に制限なく使用しつる。該界面活性
剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル
硫酸塩、ロジン石鹸等のアニオン系乳化剤、ポリエチレ
ンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のノニオン系乳
化剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫
酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルス
ルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テルのスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンジスチリ
ルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンジスチ
リルフェニルエーテルのスルホコハク酸塩等のノニオン
−アニオン性乳化剤等を例示することができる。また、
保護コロイドとしては、カゼイン、レシチン、ポリビニ
ルアルコール、スチレン−無水マレイン酸共重合体塩、
スチレン−アクリル酸共重合体塩、各種変性デンプン等
を例示しつる。更には、後述する定着剤をあらかじめ乳
化に際して使用することもできる。

なお、前記サイズ剤水性液の固形分濃度は特に制限はさ
れないが、通常は　５〜５０重量を程度とされ、抄紙に
あたり適宜希釈して使用される。

つぎに、前記方法で得られたサイズ剤を用いる紙サイジ
ング方法について説明する。

かようにして得られた水性分散液または水溶液である本
発明の紙用サイズ剤を、紙サイジング方法に適用する場
合、サイズ剤は、必要に応じて硫酸アルミニウム、填料
、定着剤、紙力増強剤、墳料歩留剤などとともに、バル
ブスラリーに添加することかできる。サイズ剤の添加量
は、バルブに対して通常０旧〜２０重量％　（固形分換
算）、好ましくは０．０５〜ｌＯ重量％である。０．０
１重量％に満たない場合は十分なサイズ効果を発現し難
く、また２、０重量％を越える場合は過剰に添加する意
義が認められないため、いずれも好ましくない。

また、使用しうる填料としては特に制限はされず従来公
知のいずれをも用いることができ、特にｐＨ６〜９の中
性抄紙の場合には従来の酸性抄紙方法では使用しえなか
った炭酸カルシウムのような安価なアルカリ性填料を好
適に利用できるため、成紙のコスト低減に大きく寄与し
つるというｉｌｌ　貞、がある。ここで、定着剤または
紙力増強剤として下記の公知各種のものを使用できる。

例えば、カチオン化澱粉、ポリアミドポリアミン樹脂の
エピクロルヒドリン変性物、ジシアンジアミド樹脂のエ
ピクロルヒドリン変性物、スチレン−ジメチルアミノエ
チルメタクリレート共重合体のエピクロルヒドリン変性
物、ポリアクリルアミドのマンニッヒ変性物、アクリル
アミド−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体
、ポリアクリルアミドのホフマン分解物、ジアルキルジ
アリルアンモニウムクロライドと二酸化イオウとの共重
合体等があげられる。

尚、本発明のサイズ剤は単独で優れたサイズ性能を発揮
しつるが、公知のサイズ剤、例えば強化ロジンのケン化
物もしくはエマルジョン、脂肪酸のケン化物、オレフィ
ンオリゴマーコハク酸付加物のケン化物、スチレン−ジ
メチルアミノエチルメタクリレート共重合体のエピクロ
ルヒドリン変性物、アルケニル無水コハク酸、アルキル
ケテンダイマー、脂肪酸−ポリアルキルポリアミン縮合
物のエピクロルヒドリン変性物等を併用または混合する
ことも可能である。

本発明において、抄紙時のｐＨは通常３〜９の酸性領域
からアルカリ性領域にいたるまで幅広く適用でき、優れ
たサイズ効果をいかんなく発揮しつる。また、本発明の
サイズ剤は、表面サイズ剤としても使用することもでき
る。

［実施例］ 以下、実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが１本発明はこれら各側に限定されるもので
はない。尚、各例中、部および％は特記しない限りすべ
て重量基準である。

実施例１〜３ 第１表に記載した各有効成分を該有効成分の濃度が０．
１％となるようＩＮ−水酸化ナトリ、ラムに溶解してサ
イズ剤水溶液を調製した。

実施例４〜７ 第１表に記載した各有効成分１００部をトルエン１００
部および乳化剤（ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル、第一工業製薬（株）製、商品名「ノイゲンＥ
Ａ−１２０Ｊ　）　１２部を加熱溶解し、温水９８００
部を加え、高速攪拌することにより、該有効成分濃度１
％の水性分散液を調製した。

上記で得られた本発明のサイズ剤である各水性液を用い
、以下の紙サイジング方法に従って抄紙を行ない、サイ
ズ性能を調べた。

ＩＮ中性抄紙方法 バルブ（Ｌ−ＢＫＰＩをカナデイアン・スタツクド・フ
リーネス４５０ｍ１に叩解して、１％スラリーとした。

該スラリーに填料として炭酸カルシウム（三共精扮（株
）製、商品名［ニスカロン＃１００　Ｊ　）をバルブに
対して固形分換算で２０％添加し、＆Ｍ酸アルミニウム
をバルブに対して１％、カチオン化澱粉（玉子ナショナ
ルＣ株）製、商品名ｒＣａｔｏ　１５　Ｊ　）をバルブ
に対して１％添加後、各実施例で得られたサイズ剤をバ
ルブに対して０．２％添加し、さらに填料歩留剤（アラ
イドコロイド・リミテッド製、商品名「パーコール４７
」）を０．０２％添加して均一に分散させた。この時の
バルブスラリーのｐＨは７．８であった。得られたスラ
リーをタッピ・スタンダード・シートマシンを用いて坪
量７０ｇ／ｒｎ’となるように抄紙した。

（２）酸性抄紙方法 中性抄紙の場合と同様に叩解した１％バルブスラリーに
硫酸アルミニウムをバルブに対して３％添加した後、各
実施例で得られたサイズ剤をバルブに対して０２％添加
し、均一に分散させた。この時のバルブスラリーのｐＨ
は４．５であった。得られたスラリーを前記と同様にし
て抄紙した。

ついで上記（１）および　（２）の方法で得られたｌＳ
紙を圧縮脱水し、１００℃で１分間乾燥させた後、ＪＩ
Ｓ　Ｐ　８１１１　（試験用紙の前処理）に記載の条件
で２４時間調湿し、ついでステキヒト法（ＪＩＳ　Ｐ　
８１２２）によりそれぞれのサイズ効果（サイズ度（秒
）で表す）を測定した。その測定結果を第１表に示す。

比較例１〜５ 比較例１としてステアリン酸、比較例２としてコハク酸
モノステアリルエステル、比較例３としてアルキルケテ
ンダイマー系サイズ剤（荒用化学工業■製、商品名「サ
イズバインド９０２　Ｊ　）　、比較例４として強化ロ
ジン分散物（荒用化学工業■製、商品名［サイズパイン
Ｎ−７０５Ｊ　）　、比較例５としてアルケニルコハク
酸金属塩（荒用化学工業■製、商品名「サイズバインＳ
−３００Ｊ　）の各市販サイズ剤を用い、各実施例と同
様にして抄紙を行い、サイズ効果を測定した。その測定
結果を第１表に示す。

第１表 〔以下余白１ ［発明の効果］ 本発明の紙サイズ剤はｐ）１３〜９の広いｐＨ域で極め
て優れたサイズ効果を発揮し、しかも保存安定性（加水
分解安定性）が良いという効果を奏する。

また本発明の紙サイジング方法はアルキルケテンタイマ
ー系サイズ剤を用いる紙サイジング方法の場合のような
成紙のサイズ効果の立上りが遅いという現象はなく、ま
たアルケニル無水コハク酸を用いる紙サイジング方法の
ように抄紙直前の乳化操作を必要としないため、作業性
に優れ、工業的価値が高い方法である。

荒川化学工業株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ［１］一般式（ I ）： ▲数式、化学式、表等があります▼（ I ） （式中、Ｒ＾１は炭素数７〜３０のアルキル基もしくは
   アルケニル基または一般式（II）： −ＣＨ＿２ＣＯＯＲ＾４（IIａ） （式中、Ｒ＾４は炭素数７〜３０のアルキル基を示す）
   で表される基、一般式（IIｂ）： −ＣＨ＿２ＣＯＮＲ＾５Ｒ＾６（IIｂ） （式中、Ｒ＾５およびＲ＾６は水素原子、炭素数１〜３
   ０のアルキル基もしくはアルケニル基を示し、Ｒ＾５お
   よびＲ＾６のうちいずれか少なくとも１つは炭素数７〜
   ３０のアルキル基またはアルケニル基を示す）で表され
   る基を示し、ならびにＲ＾２およびＲ＾３は水素原子、
   炭素数１〜３０のアルキル基もしくはアルケニル基を示
   す）で表されるα−アミノカルボン酸またはその塩を有
   効成分とすることを特徴とする紙用サイズ剤。 ［２］一般式（III）： ▲数式、化学式、表等があります▼（III） （式中、Ｒ＾３およびＲ＾４は前記と同じ）で表される
   α−アミノカルボン酸またはその塩を有効成分とするこ
   とを特徴とする紙用サイズ剤。 ［３］請求項［１］または［２］記載のα−アミノカル
   ボン酸またはその塩を有効成分とする紙用サイズ剤を用
   いることを特徴とする紙サイジング方法。