JPH04287810A - エンジンのバルブスプリング着脱工具 - Google Patents

エンジンのバルブスプリング着脱工具

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JPH04287810A
JPH04287810A JP5178091A JP5178091A JPH04287810A JP H04287810 A JPH04287810 A JP H04287810A JP 5178091 A JP5178091 A JP 5178091A JP 5178091 A JP5178091 A JP 5178091A JP H04287810 A JPH04287810 A JP H04287810A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cotter
retainer
push rod
cotters
valve spring
Prior art date
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Pending
Application number
JP5178091A
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English (en)
Inventor
Tokio Yamagiwa
山際 外喜夫
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Individual
Original Assignee
Individual
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンジンのバルブ機
構の組立てや分解に際し、バルブスプリングを着脱する
のに用いるエンジンのバルブスプリング着脱工具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車等に搭載されている4行程の内燃
機関(以下、単にエンジンという)には、吸排気用のバ
ルブが組み込まれている。各バルブは、高速回転に十分
追従することができるように、強力なバルブスプリング
を介してシリンダヘッドに組み付けられている。
【0003】各バルブは、シリンダヘッドに対し、シリ
ンダヘッドの下面側、すなわち燃焼室側から上面側に向
けてバルブステムを貫通させ、バルブスプリングは、バ
ルブステムの端部に固定するリテーナとシリンダヘッド
との間に介装され、バルブを閉じる方向に付勢している
【0004】リテーナの固定には、2分割型のコッタが
用いられている。バルブステムの端部には、リング溝が
形成され、コッタ側には、リング溝に嵌まる凸条が形成
されている。また、コッタの外周には、上開きのテーパ
がつけられている。一方、リテーナには、コッタの全体
外形に一致するテーパ孔が設けられ、リテーナは、バル
ブスプリングを押し縮めてリング溝にコッタを取り付け
、テーパ孔内にコッタを収納した状態で固定されている
【0005】そこで、シリンダヘッド回りのメンテナン
ス等に際し、バルブスプリングを取り外すためには、リ
テーナからコッタを抜き取る必要があり、これには、従
来、バルブスプリングリフタと称する送りねじ式の工具
が用いられている。このものは、コ字形アームと、ハン
ドル付きのねじ棒とからなり、ねじ棒は、コ字形アーム
の一端側に、先端部をコ字形アームの他端側に向け、ね
じ送り可能に取り付けられている。また、コ字形アーム
の他端側は、U字溝が形成され、二股に分岐している。
【0006】シリンダヘッドを取り外した後、コ字形ア
ームの一端をリテーナ上に位置決めし、ねじ棒の先端部
をシリンダヘッドの裏面側からバルブに当て、ねじ棒を
回転することによりバルブスプリングを押し縮めると、
コッタとリテーナとが分離するから、U字溝の間からコ
ッタを外部に取り出し、全体を分解することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術によれ
ば、工具のコ字形アームは、シリンダヘッドを側面から
跨ぐようにして用いなければならないので、シリンダヘ
ッドは、一方の側面を下にして横向きに起立しておく必
要があり、不安定で作業性が悪いとともに、吸気用のバ
ルブと排気用のバルブとは、シリンダヘッドの両側に列
設されているために、重いシリンダヘッドを作業の途中
で反転しなければならないという問題があった。
【0008】また、取り外したバルブスプリングの組付
けに際しては、リテーナによって拘束されるまで、コッ
タを片手で押えている必要があり、片手でコッタを押さ
えながら、一方の手でねじ棒を回さなければならず、し
かも、U字溝の内部に指先が入らないので、コッタがリ
テーナのテーパ孔に挿入される直前に、コッタを落とし
てしまうことも多く、バルブスプリングの組付けは、熟
練を要する手数のかかる作業となっている。
【0009】そこで、この発明の目的は、シリンダヘッ
ドを水平に据え、コッタセット用凹型またはコッタリセ
ット用の凹型を介してバルブスプリングを押すだけの操
作によってコッタを着脱し、バルブスプリングを簡単に
着脱することができるエンジンのバルブスプリング着脱
工具を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの発明の構成は、バルブスプリングを押し縮める
押し棒の端部に、押し棒の径方向に形成するリテーナ圧
下面と、リテーナ圧下面に、押し棒の軸方向に形成する
コッタ開拡孔と、コッタ開拡孔の奥に押し棒の径方向に
形成するコッタ圧下面と、コッタ圧下面に押し棒の軸方
向に形成するバルブステム挿通孔とからなるコッタセッ
ト用凹型と、押し棒の径方向に形成するリテーナ圧下面
と、リテーナ圧下面に押し棒の軸方向に形成するコッタ
開拡孔とからなるコッタリセット用凹型とを形成してな
り、コッタセット用凹型のリテーナ圧下面とコッタ圧下
面とは、コッタの上下寸法を超えない段差を形成し、ま
た、コッタリセット用凹型のコッタ開拡孔は、周壁にマ
グネットを備えることをその要旨とする。
【0011】なお、押し棒は、軸方向に摺動自在な摺動
棒を内装し、摺動棒は、閉じた一対のコッタ間を挿通す
る直径を有し、コッタセット用凹型のコッタ開拡孔を通
過してリテーナ圧下面から突出するコッタ位置決めピン
と、開拡したコッタを排出する直径を有し、コッタリセ
ット用凹型のコッタ開拡孔に突出するコッタ排出端を備
えることができる。
【0012】
【作用】かかる構成によれば、取り外されているバルブ
スプリングをバルブに組み込むに際し、バルブを固定し
、バルブステムを中心にバルブスプリングを位置決めし
、バルブスプリングの上端部にリテーナを載せ、リテー
ナのテーパ孔内に一対のコッタをセットした準備状態に
おいて、リテーナ上からコッタセット用凹型を介して押
し棒を当て、押し棒を軸方向に押すとき、先ず、リテー
ナがリテーナ圧下面によって押される。リテーナ圧下面
は、軸方向に対して垂直な径方向に形成されているので
、押されたリテーナは、傾くことなく均一にバルブスプ
リングを圧縮する。
【0013】リテーナを介してバルブスプリングが圧縮
されることによって、相対的に、バルブステムがリテー
ナの下方からテーパ孔内に挿入され、テーパ孔内のコッ
タが下方から上方へ、すなわち、押し棒の軸方向に突き
上げられる。この結果、一対のコッタは、上端部側から
軸方向に形成したコッタ開拡孔に入って開拡し、バルブ
ステムは、リテーナのテーパ孔と一対のコッタの中間を
貫通する。ただし、コッタ開拡孔の奥には、リテーナ圧
下面とコッタの上下寸法を超えない段差を形成するコッ
タ圧下面が形成されているので、コッタ開拡孔に入った
コッタは、コッタ圧下面に阻止され、コッタの下端部は
、テーパ穴から完全に抜け出ることができない状態に止
まっている。一方、バルブステムの先端部は、コッタ圧
下面に形成したバルブステム挿通孔へと進行することが
できる。
【0014】バルブステムのリング溝がコッタの凸条に
一致するか、または、コッタの凸条より上方に抜けた時
点において、押し棒による加圧を停止し、バルブスプリ
ングを復帰すると、リテーナは、バルブスプリングによ
って上方へ押し戻される。相対動作としてバルブステム
は、リテーナのテーパ孔内を下方に移動する。リテーナ
は、自重によってテーパ孔内に落ち込むことが可能であ
ることに加え、バルブステムが下方へ移動する。そこで
、コッタは、リング溝と凸条とが一致した時点において
、バルブステムを挾んで閉じ、バルブステムに引き込ま
れるようにテーパ孔内に収納され、バルブステムは、完
全にロックされる。
【0015】組み付けられているバルブスプリングを取
り外すに際しては、コッタリセット用凹型を介してバル
ブスプリングを圧縮する。リテーナがリテーナ圧下面に
よって押し下げられると、バルブステムは、相対的にリ
テーナのテーパ孔内を上方に移動する。テーパ孔内にお
いては、コッタの凸条は、バルブステムのリング溝に係
合している。したがって、コッタは、バルブステムに付
随してテーパ孔の上方に移動し、リテーナ圧下面に押し
棒の軸方向に形成したコッタ開拡孔内に抜け出して開拡
する。開拡したコッタは、コッタ開拡孔の周壁側へ接近
すると同時に、周壁に備えられたマグネットに吸着され
、バルブステムから完全に分離される。
【0016】そこで、押し棒による加圧を停止し、バル
ブスプリングを復帰することにより、バルブステムの先
端部からリテーナが外れ、バルブスプリングを抜き取る
ことができる。
【0017】なお、押し棒の内部にコッタ位置決めピン
と、コッタ排出端を備える摺動棒を内装するものは、摺
動棒の軸方向の往復スライド動作によってコッタ位置決
めピンとコッタ排出端とを、それぞれ、コッタセット用
凹型とコッタリセット用凹型の内部に突出させ、また、
押し棒内に収納することができる。
【0018】コッタ位置決めピンがコッタセット用凹型
内に突出するとき、コッタ位置決めピンは、リテーナ圧
下面から突出している。また、その直径は、閉じている
一対のコッタの間を挿通可能である。そこで、テーパ孔
内に一対のコッタを収納した状態のリテーナをコッタセ
ット用凹型を介して押す際に、先ず、コッタ位置決めピ
ンがコッタ間に差し込まれ、次いで、リテーナがリテー
ナ圧下面によって押される。摺動棒は、押し棒に対して
摺動自在であるから、コッタ位置決めピンは、バルブス
テムの相対的上昇によって下方から押し棒内に押し戻さ
れる。バルブステムは、閉じた状態のコッタ間を通過し
得ないから、下方からコッタを突き上げ、コッタは、テ
ーパ孔内から抜け出す。このとき、一対のコッタの間に
コッタ位置決めピンが挿通されているので、抜け出した
コッタは、中心側へ倒れることができず、外側に開拡す
る。バルブステムは、開拡したコッタの間へコッタ位置
決めピンを押し上げながら挿通される。したがって、作
業中にコッタが内側に倒れる余地がなく、作業の確実性
を格段に向上することができる。一方、コッタ排出端は
、摺動棒の動きによってコッタリセット用凹型のコッタ
開拡孔内に突出する。したがって、マグネットによって
コッタ開拡孔の周壁に付着しているコッタを外部に押し
出すことができるので、取り外したコッタを簡単に回収
することができる。
【0019】
【実施例】以下、図面を以って実施例を説明する。
【0020】エンジンのバルブスプリング着脱工具は、
押し棒10の両端部に、それぞれ、コッタセット用凹型
20と、コッタリセット用凹型30とを形成してなる(
図1)。押し棒10は、両端部の外径をシリングヘッド
Cのバルブリフタ摺動孔C1の内径に適合するように調
整した断面円形の棒状体であり、端部外周部分には、バ
ルブスプリングSの外径に適合する内径を有するガイド
筒11、11が形成されている。なお、押し棒10には
、ガイド筒11、11に着脱自在に嵌着することができ
る嵌合部12aを有するキャップ12が付属している。 嵌合部12aの外周には、弾性体からなるリング12b
が嵌められ、キャップ12は、いずれの側のガイド筒1
1、11に対しても、適切な操作力によって着脱するこ
とができる。
【0021】コッタセット用凹型20は、ガイド筒11
の開口部側から順に、押し棒10の径方向(図1の矢印
B、以下同じ)に沿って形成するコッタ圧下面21と、
このコッタ圧下面21の中心に、押し棒10の軸方向(
図1の矢印A、以下同じ)に沿って形成するコッタ開拡
孔22と、このコッタ開拡孔22の奥に、押し棒10の
径方向に沿って形成するコッタ圧下面23と、このコッ
タ圧下面23の中心に、押し棒10の軸方向に形成する
バルブステム挿通孔24との複合形状からなる。リテー
ナ圧下面21は、リテーナRの中心部を除く外周部に対
応して設けられ、また、コッタ開拡孔22は、一対のコ
ッタT、Tの組合せ外形に対して十分大きな内径に形成
されている。コッタ圧下面23は、リテーナ圧下面21
に対して平行に形成され、バルブステム挿通孔24は、
コッタ開拡孔22と同心に形成されている。なお、バル
ブステム挿通孔24は、バルブステムB1 を遊嵌する
ことができる内径を有するが、コッタT、Tは、この中
に入ることができない。また、コッタ圧下面23とリテ
ーナ圧下面21とは、コッタT、Tの上下寸法を超えな
い段差Hを形成している。
【0022】コッタリセット用凹型30は、押し棒10
の他端側のガイド筒11の内部に形成されている。コッ
タリセット用凹型30は、押し棒10の径方向に形成す
るリテーナ圧下面31と、リテーナ圧下面31の中心に
、押し棒10の軸方向に形成するコッタ開拡孔32との
複合形状からなる。リテーナ圧下面31は、リテーナR
の外周部に対応して環状に設けられ、コッタ開拡孔32
は、コッタT、Tの組合せ外径に対して十分大きな内径
と、コッタT、Tの上下寸法に対して十分に深い奥行を
有している。また、コッタ開拡孔32の周壁には、環状
のマグネット33が装着されている。このマグネット3
3の端面は、リテーナ圧下面31の内周部に環状に表出
している。すなわち、この場合においては、マグネット
33の内孔部がコッタ開拡孔32の一部として利用され
、その端部がリテーナ圧下面31の一部をなしている。
【0023】このようなバルブスプリング着脱工具は、
取り外したシリンダヘッドCを水平に据え置き、コッタ
セット用凹型20、または、コッタリセット用凹型30
を介してバルブスプリングSを圧縮することによって、
極めて簡単に、バルブスプリングSを組み付け、取り外
すことができる。ただし、バルブスプリングSの着脱に
際しては、バルブステムB1 を固定し、バルブスプリ
ングSの組付けは、所定位置にバルブスプリングSをセ
ットし、バルブスプリングSの上端にリテーナRを載せ
、リテーナRのテーパ孔R1 内にコッタT、Tをセッ
トするとともに、キャップ12を押し棒10のコッタリ
セット用凹型30側の端部に取り付けて行なう。
【0024】押し棒10の外径は、シリンダヘッドCの
バルブリフタ摺動孔C1 の内径に合わせて決定されて
いるので、押し棒10をバルブリフタ摺動孔C1 内に
挿入すると、シリンダヘッドCに対する押し棒10の姿
勢が決定し、押し棒10に対するバルブスプリングSの
位置は、ガイド筒11に案内されて決定する。ここで、
キャップ12上から軸方向に押し棒10を押すと、バル
ブスプリンクSはリテーナRを介してバルブステムB1
 に沿って均一に圧縮される。リテーナRの下降に対し
、バルブステムB1 は、相対的に上昇する。リテーナ
Rは、その外周部のみがリテーナ圧下面21によって拘
束されている。したがって、上昇したバルブステムB1
 は、テーパ孔R1 内に収納されているコッタT、T
を上方へ突き上げる(図2)。コッタT、Tは、テーパ
孔R1 からコッタ開拡孔22へと抜け出すが、バルブ
ステム挿通孔24に入り込むことができず、コッタ圧下
面23に衝突して停止する。ただし、コッタ圧下面23
とリテーナ圧下面21との段差Hは、コッタT、Tの上
下寸法を超えないように抑えられているので、コッタT
、Tの下端部は、テーパ孔R1の上端部内に位置し、コ
ッタT、Tの下端部は、その範囲内において拘束を受け
ている。
【0025】コッタT、Tが停止するにも拘らずバルブ
ステムB1 が上昇する結果、コッタT、Tの下端部は
、テーパ孔R1 の上端部の拘束の範囲内において、両
側へ押し開かれるとともに、コッタT、Tの上端部は、
コッタT、Tの凸条T2 、T2 とバルブステムB1
 の先端部との干渉によって開拡する。同時に、バルブ
ステムB1 は、一対のコッタT、Tの間を通過し、バ
ルブステム挿通孔24へと上昇する。一方、開拡したコ
ッタT、Tに対しては、これを上方に押し上げるような
力は何ら働かないので、コッタT、Tは、下端部側から
テーパ孔R1 内に落ち込もうとしている。すなわち、
一対のコッタT、Tは、テーパ孔R1 の斜面によって
コッタT、Tを閉じる向きに付勢されている。そこで、
バルブステムB1 が移動し、そのリング溝B2 とコ
ッタT、Tの凸条T2 、T2 とが一致すると、凸条
T2、T2 は、リング溝B2 内に入り込み、バルブ
ステムB1 とコッタT、Tとが係合する(図3)。し
たがって、この時点で押し棒10による圧下を停止し、
バルブスプリングSを復帰すれば、リテーナRが上昇し
、コッタT、Tは、バルブステムB1 に伴ってテーパ
孔R1 内に引き込まれる。リテーナRは、コッタを完
全に収納する位置でロックされ、バルブスプリングSの
上端部は、リテーナRを介して拘束される。
【0026】なお、押し棒10によるバルブスプリング
S圧下の停止タイミングは、必ずしもリング溝B2 と
凸条T2 、T2 とが一致した時点に限るものではな
く、バルブスプリングSをさらに圧縮した任意の時点に
おいてバルブスプリングSを復帰することにより、リテ
ーナRをロックすることが可能である(図4)。すなわ
ち、コッタT、Tの上昇限は、コッタ圧下面23により
規制されているので、コッタT、Tの下端部は、バルブ
ステムB1 の上昇に拘らずリテーナRのテーパ孔R1
内に残り、その拘束を受ける。したがって、コッタT、
Tが閉じる向きに付勢されている状態には変化がなく、
バルブスプリングSの復帰によってバルブステムB1 
が下降し、リング溝B2と凸条T2 、T2 とが一致
すれば、同様の動作によってリテーナRをロックするこ
とができる。
【0027】組み付けられているバルブスプリングSを
取り外すには、押し棒10を反転し、キャップ12をコ
ッタセット用凹型20側に取り付けて用いる(図5)。 押し棒10の端部をバルブリフタ摺動孔C1 に挿入す
ると、押し棒10の軸方向とバルブステムB1 の方向
とが一致するように押し棒10の姿勢が決定する。コッ
タリセット用凹型30を介してリテーナRを一気に押し
下げると、バルブステムB1 の先端部がコッタT、T
を伴ってコッタ開拡孔32内に突出する。コッタ開拡孔
32は、コッタT、Tの上下寸法に対して十分に深く、
また、一対のコッタT、Tの組合せ外径寸法に対して十
分大きな内径に形成されているので、コッタ開拡孔32
内に突出したコッタT、Tは、リテーナRのテーパ孔R
1 から完全に抜け出し、テーパ孔R1 による拘束を
失ってバルブステムB1 から離脱し、開拡する。開拡
動作によってコッタ開拡孔32の周壁に接近したコッタ
T、Tは、マグネット33によって吸着され、開拡した
後テーパ孔R1 内に落下するのを防ぐことができる。 ここで、押し棒10を戻し、バルブスプリングSを復帰
すれば、リテーナRは、上方に押し上げられてバルブス
テムB1 から抜けるので、バルブスプリングSを取り
外すことができる。また、バルブステムB1 から解放
されたリテーナRは、リテーナ圧下面31に表出するマ
グネット33の端部に吸着されるので、押し棒10とと
もに外部に取り出すことができる。
【0028】なお、バルブスプリングSの着脱作業に際
しては、補助工具として、バルブ固定ブロック40を用
いるのが便利である(図6)。バルブ固定ブロック40
は、各種エンジンの燃焼室の形状に倣って形成され、ミ
リングヘッドCを取り外し、これを水平に据え置く際に
、シリンダヘッドCの裏面側から各気筒ごとに燃焼室内
に装填して用いる。バルブ固定ブロック40により、吸
排気側バルブB、B…を同時にロックすることができる
ので、バルブスプリングSを圧縮する際に、各バルブB
が動作するのを防止し、作業を確実に進行することがで
きる。
【0029】
【他の実施例】押し棒10は、内部に、押し棒10の軸
方向に摺動自在な摺動棒50を備えることができる(図
7)。摺動棒10は、スライダ51の両端にコッタ位置
決めピン52と、コッタ排出端53とを形成してなり、
コッタ位置決めピン52をコッタセ用凹型20の方に向
け、したがって、コッタ排出端53をコッタリセット用
凹型30の方に向け、マグネット33の端縁とスライダ
51の段部51aとの間に圧縮スプリング51sを介装
することによって、全体をコッタセット用凹型20の方
へ付勢した状態で押し棒10の中心部に内装されている
【0030】コッタ位置決めピン52は、リテーナRの
テーパ孔R1 内にセットした一対のコッタT、Tの間
を挿通することができる直径に成形され、その先端部は
、コッタセット用凹型20のバルブステム挿通孔24と
コッタ開拡孔22の中心位置を通過し、リテーナ圧下面
21から外部側へ突出している。また、コッタ排出端5
3は、コッタリセット用凹型30のコッタ開拡孔32の
奥に位置し、その外径は、コッタ開拡孔32の内径より
僅かに小さく設定されている。ただし、コッタ排出端5
3は、スライダ51の端部に嵌着した非磁性材料からな
るシールドキャップ53aによって形成され、磁力線を
遮断することができるようになっている。また、摺動棒
10を付勢するための圧縮ばね51sには、ばね定数が
小さくストロークの大きなものが用いられ、押し棒10
全体を上下に振るか、または、キャップ12を取り外し
てコッタ位置決めピン52を押し下げることにより、摺
動棒50を押し込み、コッタ排出端53をコッタリセッ
ト用凹型30のコッタ開拡孔32内に突出させることが
できる。
【0031】このような押し棒10を用いれば、コッタ
リセット用凹型30によってバルブスプリングSを取り
外した際に、マグネット33に吸着されてコッタ開拡孔
32内に残留したコッタT、Tと、リテーナ圧下面31
に付着したリテーナRとを、押し棒10を振ることによ
り外部に排出することができるので(図7の二点鎖線)
、極めて便利である。また、バルブスプリングSの組付
けに際してコッタセット用凹型20を用いるときは(図
8)、コッタ位置決めピン52が、セットされたコッタ
T、Tの間に挿入された状態でリテーナRが押し下げら
れるので、バルブステムB1 に突き上げられるコッタ
T、Tは、内側に倒れることなく確実に開拡する。また
、バルブステムB1 は、その先端部と、コッタ位置決
めピン52の先端部とが接続性を保って上昇し、コッタ
位置決めピン52と入れ替るようにコッタT、Tの間に
侵入する。したがって、バルブステムB1 の挿通が確
実に行なわれ、押し棒10の操作も円滑である。
【0032】コッタセット用凹型20のコッタ圧下面2
1は、マグネット25を備えることができる(図9)。 マグネット25は、リテーナ圧下面21の外周部に嵌め
込むように固定され、その端面は、リテーナ圧下面21
側に環状に表出し、リテーナ圧下面21の一部を構成し
ている(図9)。また、コッタセット用凹型20の中心
部には、進退自在のコッタ位置決めピン52が設けられ
ている。このものは、コッタ位置決めピン52によって
コッタT、TをリテーナR内に位置決めした状態でリテ
ーナRをリテーナ圧下面21に吸着することができる。 したがって、バルブスプリングSの上端に、リテーナR
とコッタT、Tをセットする必要がないので、オートラ
ッシュアジャスタを備える関係上、バルブリフタ摺動孔
C1 が深く形成されている場合にも、遅滞なく作業を
進行することができる。
【0033】押し棒10は、押し棒10の先端部に交換
可能に嵌着するコッタリセット用アダプタ30aとコッ
タセット用アダプタ20aとを介して、コッタリセット
用凹型30とコッタセット用凹型20とを備えるもので
あってもよい(図10、図11)。すなわち、押し棒1
0に対するコッタセット用凹型20とコッタリセット用
凹型30の形成は、押し棒10の一端に、コッタセット
用凹型20を形成したコッタセット用アダプタ20a、
または、コッタセット用凹型30を形成したコッタセッ
ト用アダプタ30aを取り付けることによって実現する
ことができる。
【0034】押し棒10の他端は、外径を大きくした上
、弾性体からなるキャップ13を被せることにより、力
を加え易くしてある(図10)。また、押し棒10の内
部には摺動孔50hが形成され、摺動棒50が内装され
ている。摺動棒50は、その前端面がコッタ排出端53
となっており、コッタ位置決めピン52は、コッタ排出
端53の中心から押し棒10の軸方向に突出するように
形成されている。摺動棒50の後端側には、圧縮ばね5
1sが介装され、摺動棒50は、押し棒10の先端部側
へ向けて付勢されている。ただし、摺動棒50には、ロ
ックピン54が突設され、このロックピン54は、摺動
孔50hに沿って形成した長孔14の範囲内を移動する
ことができるようになっている。したがって、摺動棒5
0の前進限と後退限とは、長孔14の長さと位置によっ
て決定する。なお、長孔14の後端部には、ロック孔1
4aが形成され、ロックピン54をこの部分に移動する
ことにより、摺動棒50を後退限にロックすることがで
きる。
【0035】コッタリセット用アダプタ30aは、リン
グ36bを取り付けた嵌合部36を押し棒10の先端部
に嵌入することにより、簡単に取り付けることができる
。ここで、摺動棒50を後退限にロックすると、コッタ
位置決めピン52は、コッタ開拡孔32から完全に退く
(図10の二点鎖線)。したがって、何らの支障なくバ
ルブスプリングSを圧縮し、コッタT、Tを抜き取るこ
とができる。この後、ロックピン54を解放すれば、摺
動棒50が前進し、コッタ排出端53がコッタ開拡孔3
2内に突出する。したがって、マグネット33に吸着さ
れていたコッタT、Tをコッタ開拡孔32から排出する
ことができる。
【0036】コッタセット用アダプタ20aも、同様に
、嵌合部26を介して押し棒10の先端部に固定するこ
とができる(図11)。なお、コッタセット用アダプタ
20aの長さは、摺動棒50が前進端に位置するとき、
コッタ位置決めピン52がリテーナ圧下面21から突出
するように設定されている。なお、コッタセット用アダ
プタ20aには、マグネット25を備えるコッタセット
用凹型20が形成されている。前進端に位置する摺動棒
50は、長孔14の範囲内において後退することができ
るので、バルブスプリングSの組付け作業に際し、コッ
タ位置決めピン52は、バルブステムB1 の上昇に伴
って退くことができる。したがって、押し棒10に対し
、直接にコッタセット用凹型20を形成したものと同等
に機能することができる。
【0037】マグネット25を備えるコッタセット用凹
型20にリテーナRとコッタT、Tをセットするには、
補助工具としてセット用アダプタ60を用いることがで
きる(図11)。セットアダプタ60は、ベース61と
、嵌合部62とからなり、嵌合部62は、ガイド筒11
内に挿入することができる外径に形成されている。嵌合
部62の上端面には、リテーナRを位置決めする位置決
め凹部62aと、この凹部の中心に設ける中心凹部62
bとが形成されている。なお、中心凹部62bは、コッ
タ位置決めピン52を挿入することができる内径に仕上
げられている。リテーナRとコッタT、Tとを組み合わ
せて位置決め凹部62aに落し込み、嵌合部62をガイ
ド筒11内に挿入することにより、コッタ位置決めピン
52によってコッタT、Tがコッタセット用凹型20の
中心に位置決めされた状態でリテーナRをリテーナ圧下
面21に吸着固定することができるので、コッタT、T
がリテーナRから抜け出して不完全な位置に吸着される
のを防ぐことができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
、押し棒の端部に、リテーナとコッタとを順次に圧下し
、バルブステムとリテーナとの間にコッタを組み込むコ
ッタセット用凹型と、リテーナのみを圧下し、開拡した
コッタを吸着してバルブステムとリテーナとの間のコッ
タを抜き取るコッタリセット用凹型とを形成することに
より、シリングヘッドを水平に据え置き、コッタセット
用凹型、または、コッタリセット用凹型を介し、押し棒
によってバルブスプリングを一気に圧縮し、直ちに押し
棒を戻す一挙動によって、バルブステムに対してリテー
ナを固定したり、バルブステムからリテーナを抜き取っ
たりすることができるので、水平に置いたシリンダヘッ
ドに対する安定な作業によって、極めて容易に、しかも
、短い作業時間内に、バルブスプリングを着脱すること
ができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】  要部破断全体側面説明図
【図2】  要部拡大断面説明図
【図3】  図2相当図
【図4】  図2相当図
【図5】  図1相当図
【図6】  バルブ固定ブロックの全体斜視図
【図7】
  他の実施例を示す断面図
【図8】  図7の要部動作説明図
【図9】  他の実施例を示す要部断面図
【図10】 
 他の実施例を示す要部破断側面図
【図11】  要部
断面説明図
【符号の説明】
S…バルブスプリング B1 …バルブステム R…リテーナ T…コッタ H…段差 10…押し棒 20…コッタセット用凹型 30…コッタリセット用凹型 21、31…リテーナ圧下面 22、32…コッタ開拡孔 23…コッタ圧下面 24…バルブステム挿通孔 33…マグネット 50…摺動棒 52…コッタ位置決めピン 53…コッタ排出端

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  押し棒の端部に、該押し棒の径方向に
    形成するリテーナ圧下面と、該リテーナ圧下面に前記押
    し棒の軸方向に形成するコッタ開拡孔と、該コッタ開拡
    孔の奥に前記押し棒の径方向に形成するコッタ圧下面と
    、該コッタ圧下面に前記押し棒の軸方向に形成するバル
    ブステム挿通孔とからなるコッタセット用凹型と、前記
    押し棒の径方向に形成するリテーナ圧下面と、該リテー
    ナ圧下面に前記押し棒の軸方向に形成するコッタ開拡孔
    とからなるコッタリセット用凹型とを形成してなり、前
    記コッタセット用凹型の前記リテーナ圧下面とコッタ圧
    下面とは、コッタの上下寸法を超えない段差を形成し、
    前記コッタリセット用凹型の前記コッタ開拡孔は、周壁
    にマグネットを備えることを特徴とするエンジンのバル
    ブスプリング着脱工具。
  2. 【請求項2】  前記押し棒は、前記押し棒の軸方向に
    摺動自在な摺動棒を内装し、該摺動棒は、閉じた一対の
    コッタ間を挿通する直径を有し、前記コッタセット用凹
    型のコッタ開拡孔を通過して前記リテーナ圧下面から突
    出するコッタ位置決めピンと、開拡したコッタを排出す
    る直径を有し、前記コッタリセット用凹型の前記コッタ
    開拡孔に突出するコッタ排出端を備えることを特徴とす
    る請求項1記載のエンジンのバルブスプリング着脱工具
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