JPH0428465Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、スカートやズボンなどの衣服を多段
に掛ける多段衣服ハンガーに係るものである。

〔従来の技術〕

従来の多段タイプの衣服ハンガーは、単に上端
部にフツクを有する取付杆に多段にハンガー杆を
付設し、このハンガー杆に衣服を少しずつ重なる
ようにして多段に吊下げるものであつた。

従つてハンガー杆の位置は固定されているた
め、多段に重なつた衣服を側方から取り出すこと
が容易でなく掛けることもやつかいであつた。

また、正面から取る場合も衣服が重なり合つて
いるから希望する衣服の取り出し並びに掛けるこ
とも容易でなかつた。

〔考案が解決しようとする課題〕

本考案は、かかる欠点を解決したもので、正面
からでも側方からでも衣服の取り出し、並びに掛
けることが容易であり、また、衣服ハンガーを洋
服タンスの掛棒に吊下したり、室内の長押に掛け
ることも可能な衣服ハンガーを提供することが技
術的な課題である。

〔課題を解決するための手段〕

添付図面を参照して詳述すると次の通りであ
る。

取付体１に一定間隔毎にガイド孔２を穿設し、
このガイド孔２にコ字型のハンガー杆３の上部ガ
イド杆３ａをスライド自在に嵌挿して取付体１に
ハンガー杆３を一定間隔毎に並設し、このコ字型
のハンガー杆３の下部掛杆３ｂを上部ガイド杆３
ａより長く形成し、この下部掛杆３ｂの上面に衣
服すべり止部材４を付設し、取付体１の一端部に
廻動自在にフツク取付具５を枢着し、このフツク
取付具５の廻動面と直角な廻動面となる廻動方向
に廻動自在にフツク６を枢着したことを特徴とす
る多段衣服ハンガーに係るものである。

取付体１の両端部に夫々廻動自在にフツク取付
具５を枢着し、この夫々のフツク取付具５にフツ
ク取付具５の廻動面と直角な廻動面となる廻動方
向に廻動自在にフツク６を夫々枢着したことを特
徴とする請求項１記載の多段衣服ハンガーに係る
ものである。

〔作用〕

例えば第１図は本案品を洋服タンスの掛棒７に
吊下して使用する場合で、夫々のハンガー杆３の
下部掛杆３ｂに衣服８を折り返し状に掛けて使用
する。

必要の衣服８を取り出す場合、また掛ける場合
には、ハンガー杆３を手前に引き出す、即ち上部
ガイド杆３ａを手前にスライドさせて下部掛杆３
ｂを引き出す。

衣服８がスカートの場合には、例えば実施例に
示すようにスカート側の吊紐８ａをハンガー杆３
の下部掛杆３ｂの左右端に設けた掛け片９にひつ
かけて吊下する。

また、第２図は、フツク６を廻動してハンガー
杆３に対して直角にせしめて、本案品を長押１０
に掛け下げて使用する場合であり、第３図は左右
のフツク６のフツク取付具５を廻動して洋服タン
スの掛棒７に掛けて取付体１を水平にし、ハンガ
ー杆３を掛棒７と直交させて使用する場合であ
る。

いずれの場合も必要なハンガー杆３を前方に引
き出して衣服８を取り出したり、掛けたりする。

また、第４図は左右のフツク６を長押１０に掛
け本案品を長押１０前面に取り付けて使用する場
合である。

〔実施例〕

本案品は熱可塑性樹脂を使用しオールプラスチ
ツク製品の方が量産に適し、取付体１を板状に設
計し、この板面にガイド孔２と連通するガイド筒
１１を突設して上部ガイド杆３ａのスライドをス
ムーズにした場合を図示している。

上部ガイド杆３ａの先端部には抜き止め膨出部
１２を一体に設けた場合を図示している。

下部掛杆３ａの先端部には、衣服８がずれ外れ
ることを防止する外れ止め突起１３を一体に設
け、左右下方にスカートの吊紐８ａを引つ掛ける
掛け片９を一体に設けた場合を図示している。

下部掛杆３ｂの上面に付設した衣服すべり止め
部材４にはウレタンゴムのような摩擦の強い材料
のものを採用することが望ましい。

また、図示したフツク取付構造は、第５図に示
すように取付体１の端部板面に取付孔１４を穿設
し、この取付孔１４に基部取付杆５ａを廻動自在
且つ抜け止め状態に設け、この基部取付杆５ａに
設けた軸受５′ａにフツク取付杆５ｂの基部を直
交する方向に設け、このフツク取付杆５ｂにフツ
クを同じく廻動自在且つ抜け止め状態に設けたも
のである。

尚、図中符号１５はすべての差し込み部品の端
部に設けた切り込みであり、切り込み１５を押し
つぶすことにより嵌挿可能となるものである。

〔考案の効果〕

本考案は、上述のように構成したから次の様な
特長を有するものである。

１ 一度に数枚の衣服を整理して吊下することが
出来るから極めて便利である。

２ 第１図〜３図に示すようにして使用した場合
には、必要の衣服を取り出す場合には衣服が吊
下されているハンガー杆を手前に引き出すこと
により他の衣服が邪魔にならず簡単に衣服を取
り外したり、掛けたりすることが出来る。

この場合、ハンガー杆は下部掛杆が上部ガイ
ド杆よりも長いからこの突出している部分が衣
服を掛ける時のガイドになるから非常に掛け易
くなる。

３ 第４図に示すように夫々のハンガー杆を前方
に突出させると左右のフツクを長押にひつかけ
て本案品を長押に取り付けて使用することが出
来る。

４ 取付体の一端若しくは両端に廻動自在にフツ
ク取付具を枢着し、このフツク取付具の廻動面
と直角な廻動面となる廻動方向に廻動自在にフ
ツクを枢着したから、第１図のように洋服ダン
スの掛杆に吊り下げたり、第２図にように長押
に掛け下げたり、第３図や第４図のように取付
体とハンガー杆とが直交するように使用するな
ど、種々の使用方法が可能となる。

５ かように本案品は、取付場所に応じていろい
ろな取り付け方が出来る上に、衣服の取り外し
や掛けることが容易であると共に構造も簡単で
あるから各部材をプラスチツク成型し、この成
型品を組み立てることにより簡単に本案品が出
来上がり、よつて量産し、それだけ製品を低コ
ストに提供することになる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
はフツク１つを掛棒に掛けた場合の斜視図、第２
図はフツク１つを長押に掛けた場合の斜視図、第
３図はフツク２ケで掛棒に掛けた場合の斜視図、
第４図はフツク２ケで長押に掛けた場合の斜視
図、第５図はフツク取付部の断面図、第６図はハ
ンガー杆の断面図である。 １……取付体、２……ガイド孔、３……ハンガ
ー杆、３ａ……上部ガイド杆、３ｂ……下部掛
杆、４……衣服すべり止め部材、５……フツク取
付具、６……フツク。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 取付体に一定間隔毎にガイド孔を穿設し、こ
   のガイド孔にコ字型のハンガー杆の上部ガイド
   杆をスライド自在に嵌挿して取付体にハンガー
   杆を一定間隔毎に並設し、このコ字型のハンガ
   ー杆の下部掛杆を上部ガイド杆より長く形成
   し、この下部掛杆の上面に衣服すべり止部材を
   付設し、取付体の一端部に廻動自在にフツク取
   付具を枢着し、このフツク取付具の廻動面と直
   角な廻動面となる廻動方向に廻動自在にフツク
   を枢着したことを特徴とする多段衣服ハンガ
   ー。 ２ 取付体の両端部に夫々廻動自在にフツク取付
   具を枢着し、この夫々のフツク取付具にフツク
   取付具の廻動面と直角な廻動面となる廻動方向
   に廻動自在にフツクを夫々枢着したことを特徴
   とする請求項１記載の多段衣服ハンガー。