JPH04283205A - ポリ−α−オレフィン製造用遷移金属触媒成分およびそれを用いたα−オレフィンの重合方法 - Google Patents

ポリ−α−オレフィン製造用遷移金属触媒成分およびそれを用いたα−オレフィンの重合方法

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JPH04283205A
JPH04283205A JP4637591A JP4637591A JPH04283205A JP H04283205 A JPH04283205 A JP H04283205A JP 4637591 A JP4637591 A JP 4637591A JP 4637591 A JP4637591 A JP 4637591A JP H04283205 A JPH04283205 A JP H04283205A
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olefin
cyclopentadienyl
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則英 井上
Masahiro Jinno
神野 政弘
Yoshio Sonobe
善穂 園部
Kazumi Mizutani
一美 水谷
Tetsunosuke Shiomura
潮村 哲之助
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリ−α−オレフィン製
造用触媒成分に関する。詳しくはヘテロ原子を含有した
ポリ−α−オレフィン製造用触媒成分に関する。
【0002】さらに、上記ポリ−α−オレフィン製造用
触媒成分を用いたα−オレフィンの重合方法に関する。
【0003】
【従来の技術】シクロペンタジエニル基、インデニル基
、フルオレニル基、またはそれらの誘導体を配位子とす
る遷移金属化合物、いわゆるメタロセン化合物は、助触
媒、例えばアルミノキサンと共に使用してα−オレフィ
ンを重合することにより高活性にポリ−α−オレフィン
が製造できることが知られている。特開昭58−193
09号公報には(シクロペンタジエニル)2MeRHa
l(ここで、Rはシクロペンタジエニル、C1 〜C6
 のアルキル、ハロゲンであり、Meは遷移金属であり
、Halはハロゲンである)で表わされる遷移化合物と
アルミノキサンからなる触媒の存在下エチレンおよび/
またはα−オレフィンを重合または共重合させる方法が
記載されている。特開昭60−35008号公報には、
少なくとも2種のメタロセン化合物とアルミノキサンか
ら成る触媒を用いることにより幅広い分子量分布を有す
るポリ−α−オレフィンが製造できることが記載されて
いる。特開昭61−130314号公報には、一般式(
化2)
【0004】
【化2】 (式中、R3 は炭素原子数1〜4の環状炭化水素残基
または炭素原子数3〜6の環状炭化水素残基であり、A
1 およびA2 は単核または多核の対称炭化水素残基
であり、その際A1 およびA2 は互いに異なってい
てもまたは同じであってもよく、R1 およびR2 は
ハロゲン原子または炭素原子数1〜6のアルキル基であ
り、その際R1 およびR2 は互いに異なっていても
または同じであってもよい。)で表わされる立体的に固
定したジルコン・キレート化合物およびアルミノキサン
からなる触媒を用いてポリオレフィンを製造する方法が
記載されている。 また、同公報には遷移金属化合物としてエチレン−ビス
−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)
−ジルコニウムジクロリドを使用することにより、アイ
ソタクチック度の高いポリオレフィンが製造できること
が記載されている。特開昭64−66214号公報には
、少なくとも1つのフルオレニル基またはその誘導体を
配位子とする周期律表IVB族の遷移金属化合物とアル
ミノキサンからなる触媒の存在下、α−オレフィンを重
合または共重合させる方法が開示されている。特開平1
−301704号公報には一般式〔I〕(化3)で表わ
される遷移金属化合物
【0005】
【化3】 (但し、Mはチタン、ジルコニウムまたはハフニウムの
遷移金属、Yはケイ素、ゲルマニウムまたはスズを示す
。R1 n −Cs H4−n 及びR1 q −Cs
 H4−qは無置換もしくは置換シクロペンタジエニル
基を示し、n及びqは0〜4の整数であるが、同時には
0の値をとらない。各R1 は互いに同一でも異なって
いてもよく、水素、シリル基または炭化水素基を示すが
、R1のシクロペンタジエニル環上の位置及び種類は、
Mを含む対称面が存在しない配置をとるものとする。各
R2 は互いに同一でも異なっていてもよく、水素また
は炭化水素基を示す。またXは同一でも異なっていても
よく、水素、ハロゲンまたは炭化水素基を示す。)及び
アルミノキサンを有効成分とする立体規則性オレフィン
重合体製造用触媒が開示されている。特表平1−501
950号公報、特表平1−502036号公報には、シ
クロペンタジエニル金属化合物およびシクロペンタジエ
ニル金属カチオンを安定することのできるイオン性化合
物とからなる触媒を用いてオレフィンを重合する方法が
記載されている。
【0006】特開平2−41303号公報には下記式R
”(CpRn ) (CpR’m ) MeQk (但
し各Cpはシクロペンタジエニル又は置換されたシクロ
ペンタジエニル環であり:各Rn は同一または異なっ
ていてもよく、1〜20の炭素原子を有するヒドロカル
ビル残基であり:R”は触媒に立体規則性をもたらすC
p環の間の構造的架橋であり:Meは元素の周期律表の
4b、5b、又は6b族の金属原子を有するヒドロカル
ビル残基又はハロゲンであり:0≦k≦3:0≦n≦3
:及び1≦m≦4であり、:及びR’m は(CpRn
 ) が(CpR’m ) と立体的に相違しているよ
うに選択される、によって表記されるシンジオタクチッ
クポリオレフィンを製造するために使用されるメタロセ
ン触媒。を一成分とする触媒を使用することによってシ
ンジオタクティシティーの良好なポリα−オレフィンが
製造できることが記載されている。また、同公報には上
記メタロセン化合物を2種以上使用することにより幅広
い分子量分布を有するシンジオタクチックポリ−α−オ
レフィンが製造できることが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のようないわゆる
カミンスキー型触媒は遷移金属触媒成分の構造により生
成ポリマーの立体構造および分子量が決定され、異なる
立体構造(立体規則性)および分子量をもつポリ−α−
オレフィンを製造するために様々な遷移金属触媒成分の
合成が所望されている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
考慮し、ポリ−α−オレフィンを効果的に製造する遷移
金属触媒成分について鋭意検討した結果、ヘテロ原子を
含有する特定の有機化合物より得られる遷移金属触媒成
分がポリ−α−オレフィン製造用として有効であること
を見い出し、本発明を完成するに到った。
【0009】すなわち本発明は、(A)一般式(I)(
化4)
【0010】
【化4】 (ここでA1 、A2 はシクロペンタジエニル基、イ
ンデニル基、フルオレニル基、またはそれらの誘導体を
示す。A3 、A4 は炭素数1〜10までの炭化水素
基を示し、Qは酸素、窒素、イオウ、ケイ素またはそれ
らの原子を含む炭化水素基である。Cは炭素原子、Hは
水素原子である。)で表わされる有機化合物を(B)ア
ルカリ金属または有機アルカリ金属と反応させた後、さ
らに(C)一般式(II) Mxn                     (
II)(ここでMは周期律表IVB〜VIB族の遷移金
属原子、Xはハロゲン原子を示す。nは3〜6までの整
数である。)で表わされる遷移金属ハロゲン化物とを反
応させることによって得られるポリ−α−オレフィン製
造用遷移金属触媒成分を提供することにある。更に、上
記ポリ−アルカリ−オレフィン製造用遷移金属触媒成分
とアルミノキサン又はイオン性化合物よりなる触媒を用
いることを特徴とするα−オレフィンの重合方法を提供
することにある。
【0011】本発明における有機化合物(I)は、2つ
のシクロペンタジエニル基誘導体を有する新規有機化合
物である。一般式(I)中、A1 、A2 はシクロペ
ンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基、また
はそれらの誘導体を示す。A3 、A4 はメチレン基
、エチレン基、プロピレン基、ジメチルメチレン基、1
,2−ジメチルエチレン基などの炭素数1〜10までの
炭化水素基である。Qは酸素、窒素、イオウ、ケイ素ま
たはそれらの原子を含む炭化水素基である。
【0012】Qの具体例として、下記のような構造(化
5)を有する基を挙げることができる。
【0013】
【化5】 (ここで、R1 、R2 、R3 は水素原子または炭
素数1〜10までのアルキル基である。)一般式(I)
で表わされる有機化合物の具体例としては例えば、4,
4−ジシクロペンタジエニルテトラヒドロピラン、4,
4−ジシクロペンタジエニルテトラヒドロチオピラン、
4,4−ジシクロペンタジエニル−1−メチルピペリジ
ン、4,4−ジシクロペンタジエニル−1,1−ジメチ
ル−1−シラシクロヘキサン、4−シクロペンタジエニ
ル−4−インデニルテトラヒドロピラン、4−シクロペ
ンタジエニル−4−インデニルテトラヒドロチオピラン
、4−シクロペンタジエニル−4−インデニル−1−メ
チルピペリジン、4−シクロペンタジエニル−4−イン
デニル−1−ジメチルシラシクロヘキサン、4−シクロ
ペンタジエニル−4−フルオレニルテトラヒドロピラン
、4−シクロペンタジエニル−4−フルオレニルテトラ
ヒドロチオピラン、4−シクロペンタジエニル−4−フ
ルオレニル−1−メチルピペリジン、4−シクロペンタ
ジエニル−4−フルオレニル−1,1−ジメチルシラン
シクロヘキサン、4−メチルシクロペンタジエニル−4
−フルオレニルテトラヒドロピラン、4−メチルシクロ
ペンタジエニル−4−フルオレニルテトラヒドロチオピ
ラン、4−メチルシクロペンタジエニル−4−フルオレ
ニル−1−メチルピペリジン、4−メチルシクロペンタ
ジエニル−4−フルオレニル−1,1−ジメチルシラシ
クロヘキサン、4−シクロペンタジエニル−4−(2,
7−ジtertブチルフルオレニル)テトラヒドロピラ
ン、4−シクロペンタジエニル−4−(2,7−ジte
rtブチルフルオレニル)テトラヒドロチオピラン、4
−シクロペンタジエニル−4−(2,7−ジtertブ
チルフルオレニル)−1−メチルピペリジン、4−シク
ロペンタジエニル−4−(2,7−ジtertブチルフ
ルオレニル)−1,1−ジメチルシラシクロヘキサンな
どを挙げることができる。
【0014】一般式(I)中、Cは炭素原子、Hは水素
原子を示す。本発明における一般式(I)で表わされる
有機化合物は、例えば下記(化6、化7)のような経路
により合成することができる。
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】 本発明において(B)成分として使用されるアルカリ金
属または有機アルカリ金属の具体例としては例えば、リ
チウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、メチル
リチウム、ブチルリチウム、リチウムヒドリド、ナトリ
ウムヒドリドなどを挙げることができる。
【0017】上記一般式(I)で表わされる本発明にお
ける(A)成分と、(B)成分とを反応させる際に使用
する溶媒としては例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン
、オクタンなどの飽和炭化水素、ベンゼン、トルエンな
どの芳香族炭化水素の他にジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル
類も使用することができる。一般式(I)で表わされる
有機化合物に対するアルカリ金属または有機アルカリ金
属の使用割合は1.0〜10.0、好ましくは2.0〜
4.0モル比、反応温度は−100℃〜150℃、好ま
しくは−90℃〜90℃の範囲である。
【0018】本発明において使用される(C)成分とし
ては周期律表IVB〜VIB族の遷移金属ハロゲン化物
である。これらの具体例としては例えば三塩化チタン、
四塩化チタン、四塩化ジルコニウム、四塩化ハフニウム
、四フッ化チタン、四フッ化ジルコニウム、三塩化バニ
ジウム、五塩化ニオブ、五フッ化ニオブ、六塩化モリブ
デン、六塩化タングステンなどを挙げることができる。
【0019】本発明における(C)成分を(A)および
(B)成分との反応により得られる生成物と反応させる
際使用される溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタンなどの飽和炭化水素、ベンゼン、トルエ
ンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル
類の他にクロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素など
のハロゲン化炭化水素を挙げることができる。(B)成
分として使用されるアルカリ金属または有機アルカリ金
属に対する遷移金属ハロゲン化物の使用割合は、0.1
〜5.0、好ましくは0.4〜2.0モル比、反応温度
は−100℃〜150℃、好ましくは−90℃〜90℃
の範囲である。
【0020】また、本発明の遷移金属触媒成分の製造は
、SiO2 、Al2 O3 、MgCl2 などの公
知の担体の存在下で行ってもよい。重合の際、遷移金属
触媒成分とともに使用される助触媒としては公知のアル
ミノキサン類、公知のイオン性化合物及び他に本出願人
が先に出願した(a)有機金属化合物、および(b)遷
移金属化合物と反応してイオン性化合物を形成する化合
物とからなる助触媒も使用することができる。
【0021】アルミノキサン類としては一般式(化8)
【0022】
【化8】 および/または(化9)
【0023】
【化9】 (ここでRは炭素数1〜3の炭化水素、nは2以上の整
数を示す)で表わされる化合物であり、特にRがメチル
基であるメチルアルミノキサンでnが5以上、好ましく
は10以上のものが利用される。上記アルミノキサン類
には若干のアルキルアルミニウム化合物が混入していて
も差支えない。
【0024】上記アルミノキサン類の製造法は公知であ
り、例えば結晶水を含む塩類(硫酸銅水和物、塩化マグ
ネシウム水和物など)に炭化水素溶媒中、トリアルキル
アルミニウムを添加して反応させる方法、あるいは有機
化合物溶媒中でトリアルキルアルミニウムと水を直接反
応させる方法などを例示することができる。
【0025】本出願人が先に出願した助触媒のうち(a
)成分である有機金属化合物は、アルミニウム、亜鉛、
マグネシウムから選ばれる金属の化合物が用いられる。 これらの有機金属化合物はハロゲン、酸素、水素、アル
キル、アルコキシ、アリールなどの残基を配位子として
有し、これらの配位子はそれぞれ同一でも良いし、異な
っていても構わないが、少なくとも1つはアルキル基を
有す。例えば、炭素数1〜12のアルキル残基が1〜n
個結合したアルキル金属化合物、アルキル金属ハライド
、アルキル金属アルコキシなどが利用できる。中でもア
ルキルアルミニウム化合物が好適に用いられ、例えば、
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ト
リイソプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウム
、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニ
ウムクロライド、ジイソプロピルアルミニウムクロライ
ド、ジイソプロピルアルミニウムイソプロポキシド、エ
チルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジ
イソプロポキシド等が挙げられる。(b)成分である遷
移金属化合物と反応してイオン性化合物を形成する化合
物としては、カチオンとアニオンのイオン対から形成さ
れるイオン性化合物や親電子性の化合物が挙げられる。
【0026】イオン性化合物の例としては、特開平1−
501950号公報、特開平1−502036号公報に
記載されている化合物が挙げられる。また、親電子性化
合物としては、ハロゲン化金属や固体酸として知られて
いる金属酸化物等が挙げられる。
【0027】本発明における遷移金属触媒成分および/
または助触媒は、そのままでもSiO2 、Al2 O
3 、MgCl2 などのチーグラー型触媒を但持する
公知の担体上に但持して使用してもよい。本発明におけ
る遷移金属化合物に対する助触媒の使用割合としては、
例えばアルミノキサン類を助触媒として使用した場合は
、10〜10000モル倍、通常50〜5000モル倍
、遷移金属化合物と反応してイオン性化合物を形成する
化合物を助触媒として使用した場合は0.1〜1000
0モル倍、通常0.5〜5000モル倍である。
【0028】本発明の方法で行われる重合方法及び重合
条件については特に制限はなくα−オレフィンの重合で
行われる公知の方法が用いられ、不活性炭化水素媒体を
用いる溶媒重合法、または実質的に不活性炭化水素媒体
の存在しない塊状重合法、気相重合法も利用でき、重合
温度としては−100〜200℃、重合圧力としては常
圧〜100kg/cm2 で行うのが一般的である。好
ましくは−50℃〜100℃、常圧〜50kg/cm2
 である。
【0029】重合に際し使用される炭化水素媒体として
は例えばブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、ノナン、デカン、シクロペンタン、シクロヘキサ
ンなどの飽和炭化水素の他に、ベンゼン、トルエン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素も使用することができる。
【0030】重合反応の際に使用されるα−オレフィン
としては、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、
1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、
1−オクタデセンなどの炭素数3〜25のα−オレフィ
ンを挙げることができる。
【0031】本発明においては、α−オレフィンの単独
重合のみならず、例えばプロピレンとエチレン、プロピ
レンと1−ブテンなどの炭素数2〜25程度のエチレン
またはα−オレフィンの共重合体を製造する際にも利用
できる。
【0032】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 〔遷移金属化合物の合成〕4−シクロペンタジエニル−
4−フルオレニルテトラヒドロピラン 6.7gのフルオレンを100mlのTHFに溶解し、
メチルリチウムを滴下し、室温で4時間反応させること
によりフルオレニルリチウムのTHF溶液を得た。この
溶液に、6.0gのシクロペンタジエニリデンテトラヒ
ドロピラン(J.Org.Chem.,49,1849
(1984) に記載の方法に従い合成した) のTH
F溶液30mlを−70℃で加え、室温で10時間反応
させた。この反応液に1N塩酸水70mlを加え、エー
テル層を水洗し、無水硫酸マグネシウムを用いて脱水し
たのち溶媒を減圧留去することにより黄色の固体を得た
。この固体をさらにエーテルを用いて再結晶することに
より10.3gの4−シクロペンタジエニル−4−フル
オレニルテトラヒドロピランを得た。
【0033】この化合物の分析値は以下のようであった
。  1H−NMR  スペクトル    図1遷移金属触
媒成分 上記合成した4−シクロペンタジエニル−4−フルオレ
ニルテトラヒドロピラン4.0gをTHF80mlに溶
解し、この溶液にブチルリチウム26mmolを滴下し
、室温で24時間反応させることにより赤褐色溶液を得
た。この溶液より溶媒を減圧留去することより得た赤褐
色固体を3.0gの四塩化ジルコニウムとペンタン中2
4時間反応させた。その結果、得られたピンク色の固体
を濾過、乾燥することにより遷移金属触媒成分とした。
【0034】実施例2 〔重合〕充分窒素置換した2lのオートクレーブにトル
エン1lを装入し、続いて実施例1で製造した遷移金属
触媒成分10.0mgと東ソー・アクゾ社製メチルアル
ミノキサン(重合度17.7)1.0gを加えた。プロ
ピレンを加えて系内を3kg/cm2 に保ち、20℃
で1時間重合を行った。未反応のプロピレンをパージし
、濾過、乾燥することによりシンジオタクチックポリプ
ロピレンパウダー51.6gを得た。またトルエンに可
溶な成分は1.3gであった。パウダーの135℃のテ
トラリン溶液で測定した極限粘度(以下ηと略記する)
は0.83dl/g、13C−NMR測定で約20.2
ppmのメチル基に帰属するピーク強度より求めたシン
ジオタクチックペンタッド分率は0.887であった。
【0035】実施例3 〔遷移金属触媒成分の製造〕4−シクロペンタジエニル
−4−フルオレニルテトラヒドロチオピラン6.6gの
フルオレンとメチルリチウムから調製したフルオレニル
リチウムのTHF溶液に6.5gのシクロペンタジエニ
リデンテトラヒドロチオピラン(J.org.Chem
.,49,1849(1984) に記載の方法に従い
合成した) のTHF溶液30mlを−70℃で加え、
室温で10時間反応させた。この反応液に1N塩酸水1
00mlを加えエーテル層を水洗し、生成した沈澱を濾
別、メタノール洗浄、乾燥することにより4−シクロペ
ンタジエニル−4−フルオレニルテトラヒドロチオピラ
ン11.8gを得た。
【0036】この化合物の分析値を以下に示す。  1H−NMR  スペクトル    図2遷移金属触
媒成分 上記合成した4−シクロペンタジエニル−4−フルオレ
ニルテトラヒドロチオピラン4.1gをTHF100m
lに溶解し、この溶液にブチルリチウム25mmolを
滴下し、室温で24時間反応させた。溶媒を減圧留去す
ることにより得た赤褐色固体に2.9gの四塩化ジルコ
ニウムを含むペンタンスラリーを加え、室温で48時間
反応させた。生成した褐色の粉末を濾別し、乾燥するこ
とにより遷移金属触媒成分を得た。
【0037】実施例4 〔重合〕実施例3で製造した遷移金属触媒成分10.0
mgを使用した以外実施例2と同様にして重合を行った
。得られたシンジオタクチックポリプロピレンパウダー
は38.6g、トルエン可溶分は2.8gであった。 パウダーのηは0.89dl/g、シンジオタクチック
ペンタッド分率は0.895であった。
【0038】実施例5 実施例3で製造した遷移金属触媒成分10.0mgにト
ルエン10mlおよびトリエチルアルミニウム0.2g
を加え、次いでトリフェニルメタンテトラ(ペンタフル
オロフェニル)硼素30mgを加え触媒溶液とした。
【0039】2lのオートクレーブにトルエン1lおよ
び上記調製した触媒溶液を装入した。プロピレンを加え
系内を3kg/cm2 に保ち、20℃で1時間重合を
行った。得られたシンジオタクチックポリプロピレンパ
ウダー22.4g、トルエンに可溶な成分は3.1gで
あった。パウダーのηは0.77dl/g、シンジオタ
クチックペンタッド分率は0.871であった。
【0040】
【発明の効果】本発明の遷移金属触媒成分を使用するこ
とにより、高活性でポリ−α−オレフィンを製造するこ
とができ工業的に極めて価値がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で合成した4−シクロペンタジエニル
−4−フルオレニルテトラヒドロピランの1 H−NM
Rスペクトルである。
【図2】実施例2で合成した4−シクロペンタジエニル
−4−フルオレニルテトラヒドロチオピランの1 H−
NMRスペクトルである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (A)下記一般式(I)(化1)【化
    1】 (ここで、A1 、A2 はシクロペンタジエニル基、
    インデニル基、フルオレニル基、またはそれらの誘導体
    を示す。A3 、A4 は炭素数1〜10までの炭化水
    素基を示し、Qは酸素、窒素、イオウ、ケイ素またはそ
    れらの原子を含む炭化水素基である。Cは炭素原子、H
    は水素原子である。)で表わされる有機化合物を(B)
    アルカリ金属または有機アルカリ金属と反応させた後、
    さらに(C)一般式(II) Mxn                     (
    II)(ここでMは周期律表IVB〜VIB族の遷移金
    属原子、Xはハロゲン原子を示す。nは3〜6までの整
    数である。)で表わされる遷移金属ハロゲン化物とを反
    応させることによって得られるポリ−アルカリ−オレフ
    ィン製造用遷移金属触媒成分。
  2. 【請求項2】  請求項1記載のポリ−アルカリ−オレ
    フィン製造用遷移金属触媒成分とアルミノキサン又はイ
    オン性化合物よりなる触媒を用いることを特徴とするα
    −オレフィンの重合方法。
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