JPH0428241B2 - - Google Patents

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JPH0428241B2
JPH0428241B2 JP62005531A JP553187A JPH0428241B2 JP H0428241 B2 JPH0428241 B2 JP H0428241B2 JP 62005531 A JP62005531 A JP 62005531A JP 553187 A JP553187 A JP 553187A JP H0428241 B2 JPH0428241 B2 JP H0428241B2
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JP
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lysozyme
avidin
highly purified
eyes
observed
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JP62005531A
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Jujiro Yamamoto
Takahiro Ogawa
Kazuya Yoshida
Mineo Hasegawa
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Senju Pharmaceutical Co Ltd
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Senju Pharmaceutical Co Ltd
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/64Proteins; Peptides; Derivatives or degradation products thereof
    • A61K8/66Enzymes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin

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  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、リゾチームまたはその塩を含有した
化粧品組成物に関するものである。 従来の技術 リゾチームは分子量約14000のタンパク質であ
り、全ての生体中に見い出される。リゾチームま
たはその塩は、抗炎症、止血、抗ウイルス、抗結
膜炎、抗眼炎症等の薬理作用を有しており、医薬
品として有用である。また化粧品にも用いられて
いる。 リゾチームの原料としては通常卵白が用いられ
る。 卵白リゾチームを製造するには、典型的には、
卵白を水中に中性付近で均一に分散した後、弱酸
性陽イオン交換樹脂と接触させてリゾチームを該
樹脂に吸着させ、ついで吸着しているリゾチーム
を適当な塩の溶液で溶出させ、さらに塩析を行つ
てリゾチームを結晶として取り出す方法が採用さ
れる。 卵白リゾチームの製造法または精製法に関する
文献としては、たとえば、特開昭55−71490号公
報、特開昭58−201986号公報、特開昭58−209977
号公報、特開昭58−209981号公報、特開昭58−
212784号公報などがある。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、リゾチームは卵白から取り出さ
れたタンパク質であつてヒトに対しては異種タン
パクであることから、リゾチームを医薬品や化粧
品として用いる場合は、それが精製品として市販
されているリゾチームであつてもアレルギーを起
こすことがあつた。 本発明者らは、リゾチームによるアレルギーが
果たしてリゾチームそのものに起因するか、ある
いはリゾチーム中に含まれる不純物によるものか
につき研究を行つていたが、一般に抗原性の発揮
のしやすさは分子量に依存する可能性があること
に鑑み、分子量約14000のリゾチームよりももつ
と大きな分子量のタンパク質が不純物として混入
していれば、そのタンパク質があたかもリゾチー
ム自身に起因するアレルギーのように思えること
もありうるとの考えに達した。 そこで、リゾチームを種々の方法で取得してそ
の分析を行つたところ、精製品として市販されて
いるリゾチームは電気泳動図においてアビジン
(分子量約64000)が検出されると共に、アビジン
が電気泳動過程において分解して生ずるアビジン
分解物も検出されるのに対し、さらに充分な精製
を行つたリゾチーム高精製品の中には電気泳動図
においてアビジンもアビジン分解物も実質的に検
出されないものがあることを見い出した。 本発明者らは、このアビジンンがリゾチームを
投与したときのアレルギーの原因の一つではない
かという仮説をたて、それを確認するために鋭意
研究を行つた結果、以下に述べる本発明に到達し
た。 問題点を解決するための手段 すなわち、本発明のリゾチーム含有化粧品組成
物は、リゾチームまたはその塩を含有した化粧品
組成物において、前記リゾチームまたはその塩と
して、電気泳動図においてアビジンおよびアビジ
ン分解物を実質的に検出しないアビジン不含有高
精製リゾチームまたはその塩を用いたことを特徴
とするものである。 以下本発明を詳細に説明する。 リゾチームまたはその塩は種々の原料から製造
しうるが、卵白から製造することが有利である。 リゾチームの塩としては、塩酸塩のほか、炭酸
塩、リン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、硫酸塩、グ
ルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩
など各種の無機酸または有機酸の塩があげられ
る。特に塩酸塩、つまり塩化リゾチームが重要で
ある。 リゾチームの製造法としては、従来の技術の項
でも説明したように、卵白を水中に中性付近で均
一に分散した後、弱酸性陽イオン交換樹脂と接触
させてリゾチームを該樹脂に吸着させ、ついで吸
着しているリゾチームを適当な塩の溶液で溶出さ
せ、さらに塩析を行つてリゾチームを結晶として
取り出す方法が採用される。 リゾチームの高度の精製は、たとえば、 (a) 弱酸性陽イオン交換樹脂と接触させてリゾチ
ームを該樹脂に吸着させた後の洗浄操作に際
し、塩類水溶液や水による不純物の除去を多数
回行う方法、 (b) 弱酸性陽イオン交換樹脂に吸着したリゾチー
ムを塩類水溶液や緩衝液などにより溶出させる
に際し、PH、濃度、撹拌条件等を工夫する方
法、 (c) 溶出したリゾチームを含む水溶液をさらに弱
酸性陽イオン交換樹脂と接触させる操作を繰り
返す方法、 (d) 溶出後に種結晶を加えて塩析するに際し、
PH、濃度、撹拌条件、冷却条件などを工夫する
方法、 (e) 塩析操作を複数回繰り返す方法、 (f) リゾチームの結晶を水に溶解し、PHをコント
ロールしながらバルブ、木綿、その他の吸着材
を加えてこの吸着材に不純物を吸着させる方
法、 などを適宜組み合わせて行うことにより達成され
る。いずれにせよ、本発明で用いるリゾチームま
たはその塩は、アビジンを実質的に含有しないほ
どに高度に精製したものであることが要求され
る。ただし、本発明の趣旨を損なわない限りにお
いて、痕跡程度のアビジンが含まれている場合ま
でも本発明外とするものではなく、「アビジンを
実質的に含有しない」とは、アビジンの有無を容
易に確認できる測定法の一つである電気泳動法の
電気泳動図において、アビジンおよびアビジン分
解物の存在を示すピークまたは肩がほとんど全く
認められないことを言うものとする。 第1図は、本発明で用いる高精製リゾチーム
(100μg)の電気泳動図であり、リゾチーム1に
基く主ピークのみが見られ、アビジンやアビジン
分解物に基く肩やピークは認められない。 第2図は、市販の精製リゾチーム(100μg)
の電気泳動図であり、リゾチーム1に基く主ピー
クの立ち上り部分にアビジン2に基く肩が認めら
れる、またその左側にアビジン分解物3に基くピ
ークも認められる。 第3図は、上記市販の精製リゾチーム(100μ
g)にアビジン(2μg)を加えたものの電気泳
動図であり、リゾチーム1に基く主ピークの立ち
上り部分にアビジン2に基くピークが認められ、
またその左側にアビジン分解物3に基くピークが
認められる。 第4図は、上記市販の精製リゾチーム(100μ
g)にアビジン(4μg)を加えたものの電気泳
動図であり、リゾチーム1に基く主ピークの立ち
上り部分にアビジン2に基くピークが認められ、
またその左側にアビジン分解物3に基くピークが
認められる。アビジン2に基くピークは、第3図
の場合よりも高くなつている。 第2図と第3〜4図との比較からも、第2図の
肩やピークが、それぞれアビジン、アビジン分解
物であることが確認できる。 このようにして得られたアビジンを実質的に含
有しない高精製リゾチームまたはその塩を用いた
リゾチーム含有化粧品組成物は、アレルギー症状
をほとんど起こさないが、これについては後の実
施例で詳述する。 本発明の組成物は、化粧品として、液体、クリ
ームをはじめ種々の形態で使用される。 これらの化粧品は、化粧品を製造する常法のい
ずれもを便宜に利用して製造することができる。
もちろん、本発明の目的に反しない限りにおい
て、リゾチーム以外の有効成分を添加し、または
適宜の添加物、たとえば賦形剤、増量剤、結合
剤、湿潤剤、崩壊剤、潤滑剤、防腐剤、安定剤、
乳化剤、懸濁化剤、香料、色素等を共存させても
よい。 作 用 アビジンを実質的に含有しない高精製リゾチー
ムまたはその塩は抗原性が小さいので抗体をほと
んど産生せず、従つてアレルギー症状を起こすお
それがほとんどない。 すなわち、動物を、アビジンを実質的に含ま
ない高精製リゾチーム、アビジンが検出される
市販の精製リゾチーム、アビジン、でそれぞれ
感作し、抗体価の測定を行うと、アビジン群の抗
体価が最も大きく、ついで市販の精製リゾチーム
が抗体価が高く、高精製リゾチームは抗体価が最
も小さいという結果が得られる。 このようにアビジンが含まれている市販の精製
リゾチームはアビジンを実質的に含まない高精製
リゾチームに比し抗体産生性能が大きく、さらに
アビジン単独では高い抗体産生性能が示されると
いう事実から、抗体産生にアビジンが大きく関与
していることがわかる。 次に、これら抗体保有動物に点眼を行い、惹起
させたアレルギー症状を観察したところ、アビジ
ンを実質的に含まない高精製リゾチームで感作し
た動物は、アビジンを含む市販の精製リゾチーム
で感作した動物に比し有意にアレルギー症状は弱
く、誘発原性が低いものと考えられた。 しかしながら、この結果は、両群の抗体価に差
があるために、誘発されたアレルギー症状にも相
違が出たという可能性が考えられる。そこで抗原
性の原因物質と考えたアビジンそのもので感作を
行つた動物に点眼し、アレルギー症状を観察した
ところ、アビジンを点眼した群においては、上記
高精製リゾチーム、市販の精製リゾチームを点眼
したときよりもかなり強い症状が現れ、市販の精
製リゾチーム点眼ではそれよりも弱く、高精製リ
ゾチーム点眼ではさらに弱い反応が見られたのみ
であつた。 この結果は、上述の高精製リゾチーム感作群と
市販の精製リゾチーム感作群での症状の差が抗体
価の違いによるという可能性だけでなく、抗体を
有する動物に症状を惹き起こさせる能力の違い、
つまり誘発原性が異なることを示している。そし
て、高精製リゾチームを用いることにより、抗原
性および誘発原性が減弱するということを示して
いる。 よつて、リゾチームをアビジンが実質的に検出
されなくなるまで高度に精製することによつてア
レルギー症状の発現が減少し、臨床的にもより安
全なリゾチーム含有化粧品を製造しうることが明
らかとなつた。 実施例 次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。 <実験材料および方法> 高精製リゾチームの製造 卵白より得られた市販のリゾチーム3gを水に
溶解して1とし、そこに食塩30gを溶かし、加
えて水に溶解して1とし、1N水酸化ナトリウ
ムを加えてPHを9.5にしてから、これに予め用意
しておいた5%濃度の等電点結晶リゾチーム懸濁
液(5%食塩水)0.4gを添加し、ついで20℃に
4時間保持した後晶温を2℃に下げ、この温度で
さらに4時間保持してから白濁状態にある溶液を
瀘紙(東洋瀘紙No.2)を用いてゲージ圧1.5Kg/
cm2の条件で濾過した。なお濾過までの操作はアジ
テーターによる撹拌条件下に行つた。 このようにして得られた結晶リゾチームを水に
溶解してから再結晶する操作をさらに2回行い、
目的とする高精製リゾチームを得た。 次にこの高精製リゾチームの水溶液を塩酸酸性
PH3〜3.5とし、食塩を加えて塩析させて高精製
の塩化リゾチームを得た。以下単に高精製リゾチ
ームとあるのは、この高精製塩化リゾチームを言
うものとする。 被験物質 動物を感作し、またアレルギー反応の惹起を見
るため、被験物質として上述の高精製リゾチー
ム、市販の精製リゾチーム、およびアビジン(シ
グマ社製)を用いた。 第1図は高精製リゾチームの電気泳動図、第2
図は市販の精製リゾチームの電気泳動図である。
高精製リゾチームには市販の精製リゾチームに見
られるアビジンの位置に肩がなく、アビジンは実
質的に混入していないことがわかる。 また、第3図、第4図は、それぞれ市販の精製
リゾチーム(100μg)に種々の濃度のアビジン
(2μg、4μg)を添加したものの電気泳動図であ
り、第2図に見られる肩がアビジンであることが
わかる。 感作方法 静岡実験動物協同組合より購入した体重580g
〜700gのハーレー(Hartley)系雄性モルモツ
ト23匹を高精製リゾチーム群5匹、市販の精製リ
ゾチーム群5匹、およびアビジン群13匹に分け
た。 高精製リゾチームおよび市販の精製リゾチーム
はそれぞれ5%溶液となるように生理食塩液に溶
かした。またアビジンは0.5%溶液となるように
生理食塩液に溶かした。 これらの溶液をそれぞれフロインド完全アジユ
バント(Freund complete adjuvant)(シグマ
社製)と1:1の割合で混合し、エマルジヨンを
調製した。 これらのエマルジヨンを各群とも1回目は、モ
ルモツトの四肢足蹠皮内に0.2mlずつ合計1匹に
つき0.8mlを注射した。この2週間後に再び同じ
くエマルジヨンを調製し、0.2mlずつを背部皮内
4ケ所に合計1匹につき0.8mlを注射した。 抗体価測定 2回目感作の1週後モルモツトの後肢の爪を切
り、血液をセパラピツドチユーブミニS(セキス
イメデイカル社製)に各1ml採取した。採取した
血液を3000rpmで10分間遠心し、得られた血清に
ついて別に用意したモルモツト(15匹)を用いて
4時間PCA反応を行い、抗体価を測定した。 すなわち、各群とも希釈抗血清の0.1mlずつを
前日に毛を刈つておいたモルモツト背部皮内に注
射し、4時間後に抗原0.5%とエバンスブルー0.5
%とを含む溶液(生理食塩液に溶解)1mlを後肢
足背部静脈より注射し、30分後に皮膚の色素漏出
斑の長径および短径を測定した。その長径および
短径の平均値が5mm以上の場合を陽性とし、陽性
反応を示す最大希釈倍数を抗血清の抗体価とし
た。 惹起方法 抗体価測定の翌日、点眼により惹起を行つた。
高精製リゾチーム群5匹の感作モルモツトの8眼
に生理食塩液に溶解した0.5%高精製リゾチーム
を点眼し、2眼には生理食塩液を点眼した。 市販の精製リゾチーム群についても、5匹の感
作モルモツトの8眼に生理食塩液に溶解した0.5
%市販精製リゾチームを点眼し、2眼には生理食
塩液を点眼した。 アビジン群については、13匹の感作モルモツト
の8眼に0.5%高精製リゾチームを、8眼に0.5%
市販精製リゾチームを、8眼に生理食塩液に溶解
した。0.5%アビジンを、2眼に生理食塩液を点
眼した。 そしていずれの動物も点眼開始1、2、4、
7、24、48および72時間後に観察を行つた。観察
は、角膜の混濁、結膜充血、結膜浮腫および分泌
物について、次に示す採点基準で行つた。 眼障害度採点基準 採点基準は次の通りである。合計点は15点満点
となる、なお、各点数の中間にあたるような症状
のときには、0.5、1.5というように中間の採点を
行つた。 角膜混濁 0…透明である 1…虹彩の細部が明瞭に見える程度の混濁 2…虹彩の細部が不明瞭な混濁 3…不透明、虹彩が見えない混濁 4…全く不透明、出血、膿瘍を伴なうこともある 結膜発赤 0…充血なし 1…角膜周囲の血管がやや拡張 2…血管の拡張が著明になる 3…全体にビマン性に赤味 4…全体に著しい赤味 結膜浮腫 0…膨張なし 1…わずかに浮腫の傾向 2…明らかに膨張 3…浮腫のため角膜を覆いはじめる 4…浮腫のために角膜のかなりの部分を覆う。 分泌物 0…分泌物なし 1…正常と異なる多少の量 2…眼瞼と眼瞼に接する毛を濡らしている 3…眼瞼の毛と眼の周囲のかなりの区域を濡らし
ている <実験結果> 各感作群の抗体価を第1表に示す。
【表】
【表】 高精製リゾチーム群は×100〜800の幅で平均は
×320、市販の精製リゾチーム群は×800〜1600の
幅で平均は×1440、アビジン群は×3200〜6400の
幅で平均は×5420であつた。このように、高精製
リゾチーム群の抗体価はt検定(Student′s t−
test)の結果、他の2群より有意に低く、アビジ
ンの抗体価は他の2群より有意に高かつた。 抗体価測定後、点眼での局所アレルギー反応惹
起を見るため、高精製リゾチーム、市販の精製リ
ゾチーム、アビジンの溶液を1回5μずつ1時
間間隔で8回点眼を行い、経時的に眼での症状を
観察し、その結果を第2表に示した。また累積法
による分散分析の結果を第3表に示した。
【表】
【表】
【表】 高精製リゾチームで感作し、高精製リゾチーム
で点眼惹起した群では、点眼開始4時間後までは
何ら症状は認めらなかつたが、7時間後に8眼中
4眼に角膜周囲の血管がやや拡張する程度の球結
膜の軽度充血が見られた。しかし、それらは24時
間後には正常に回復した。 市販の精製リゾチームで感作し、市販の精製リ
ゾチームで点眼惹起した群では、点眼開始後1時
間後より8眼中2眼に球結膜の軽度充血が認めら
れ、さらに4時間後には4眼に認められ、7時間
後には球結膜の軽度充血が2眼、血管の拡張が著
明になつたものが5眼あつた。しかし24時間後に
はすべて回復していた。 次にアビジンで感作した動物にそれぞれの溶液
で点眼惹起した。高精製リゾチーム点眼では点眼
開始1時間後より球結膜の軽度充血が2眼に出は
じめ、1眼は点眼とともに症状がひどくなつてい
つたが、24時間後には症状は全く認められなくな
つた。 市販の精製リゾチーム点眼では、点眼開始1時
間後より球結膜の軽度充血が2眼に出はじめ、点
眼とともに症状は悪化し、4時間後には著明な球
結膜の充血3眼を含む5眼に症状が認められた。
7時間後にはさらに例数が増え、6眼に症状が認
められた。そのうち4眼は24時間後にもまだ症状
が残つており、48時間後にもまだ2眼には観察さ
れたが、その2例も72時間後には症状は回復し
た。 アビジン点眼では、点眼1時間後には1眼しか
球結膜の充血が見られなかつたが、点眼とともに
増え、7時間後には著明な充血4眼を含む6眼と
なつた。それらの充血は48時間後においてまだ4
眼に認められ、72時間後においてもまだ2眼回復
しなかつた。また、輝度の結膜浮腫が7時間後よ
り1眼、また24時間後より1眼に認められ、それ
ぞれ48、72時間後まで残つていた。 今回認められたアレルギー症状は球結膜の充血
および浮腫で、角膜混濁および分泌物は全く認め
られなかつた。また、どの感作群においても、生
理食塩液の点眼による症状は認められなかつた。 <処方例> (化粧用クリーム) 高精製リゾチーム 0.5g ステアリン酸 2.0g ステアリルアルコール 7.0g スクワラン 5.0g オクチルドデカノール 6.0g ポリオキシエチレン(15)セチルエーテル 3.0g グリセリンモノステアレート 2.0g プロピレングリコール 5.0g p−安息香酸メチル 0.2g p−オキシ安息香酸プロピル 0.1g 減菌精製水 全量69.2g 発明の効果 本発明の組成物は、リゾチームを用いるもので
あるにもかかわらず抗原性が小さく、従つてアレ
ルギー症状を起こすおそれがほとんどない。 よつて本発明の組成物は、リゾチーム含有化粧
品組成物として有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で用いる高精製リゾチームの電
気泳動図である。第2図は市販の精製リゾチーム
の電気泳動図である。第3図および第4図は、上
記市販の精製リゾチームにアビジンを加えたもの
の電気泳動図である。 1……リゾチーム、2……アビジン、3……ア
ビジン分解物。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 リゾチームまたはその塩を含有した化粧品組
    成物において、前記リゾチームまたはその塩とし
    て、電気泳動図においてアビジンおよびアビジン
    分解物を実質的に検出しないアビジン不含有高精
    製リゾチームまたはその塩を用いたことを特徴と
    するリゾチーム含有化粧品組成物。
JP62005531A 1987-01-13 1987-01-13 リゾチーム含有化粧品組成物 Granted JPS63174935A (ja)

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KR100853717B1 (ko) 2007-08-07 2008-08-25 전북대학교산학협력단 리소좀을 포함하는 친환경 항균제 및 그 제조방법

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