JPH04281843A - 選択吸着性多孔質炭素材の製造方法 - Google Patents

選択吸着性多孔質炭素材の製造方法

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JPH04281843A
JPH04281843A JP3069326A JP6932691A JPH04281843A JP H04281843 A JPH04281843 A JP H04281843A JP 3069326 A JP3069326 A JP 3069326A JP 6932691 A JP6932691 A JP 6932691A JP H04281843 A JPH04281843 A JP H04281843A
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JP
Japan
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porous carbon
carbon material
sulfide
potassium
pore
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JP3069326A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Arai
啓哲 新井
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Tokai Carbon Co Ltd
Original Assignee
Tokai Carbon Co Ltd
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Publication date
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  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス中から悪臭の有機
系成分を効果的に選択吸着することができる成形体形状
の多孔質炭素材を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、吸着剤として各種用途に汎用され
ている活性炭には、粉末、粒状および繊維状のものがあ
る。これら種類のうち、粉末活性炭は容易に飛散して作
業環境を汚染する取扱上の欠点がある。粒状活性炭も比
較的脆弱なカーボンの集合体で構成されているため、ハ
ンドリング時に破砕粉化して同様の環境汚染を発生させ
ることがある。この点、炭素繊維を活性化して製造され
る繊維状活性炭は前記のような汚染性が少ないうえに可
撓性があるためハンドリング面で便利であるが、吸着容
量が小さく、破過時間が短い性能面の欠点がある。
【0003】したがって、吸着性の微細孔を備え、組織
強度の高い多孔質炭素の成形体が得られれば前記の課題
は解消されるが、骨格組織が強固で選択吸着能を満足す
る成形状の多孔質炭素材は開発されていない。例えば、
特公平1−320279号公報には紙に熱硬化性樹脂を
含浸したのち非酸化性雰囲気下で炭化処理して多孔質炭
素材を製造する方法が記載されている。この材質は実質
的に複合系のガラス状炭素組織となっているため極めて
強固であるが、多孔組織としてはマクロ孔が支配的でミ
クロやメソ孔が存在しないため、比表面積が1.5m2
/g と不足して吸着剤としての機能は期待できない。 特公昭61−218060号公報には、熱硬化性樹脂に
孔形成剤を混入して炭化処理する多孔質炭素材の製造方
法が開示されているが、この場合には吸着性能に問題は
ないものの、材質組織が脆弱で破損し易い。また、特公
昭49−17394 号公報に記載されているようにフ
ェノール樹脂を酸化性ガスの存在下で炭化と賦活を同時
におこなう多孔質炭素材の製造でも、同様に比表面積は
高くなるが材質の脆い成形体となる。
【0004】一方、活性炭に除去成分を添着させて特定
の悪臭成分を選択的に除去する吸着剤については多くの
提案(特公昭62−726 号公報、特公昭62−72
9 号公報、特公昭55−51420 号公報、特公昭
55−51421 号公報、特公昭55−51422 
号公報) がなされているが、総じて粉末または粒状の
ものに限られており、成形体のものは開発されていない
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
実情に鑑みて開発されたもので、その目的は特に悪臭の
強い硫化水素、硫化カルボニル、メルカプタン類、スル
フィド類などの有機系成分を選択的に吸着除去すること
ができ、かつ材質組織の強固な選択吸着性多孔質炭素材
の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による選択吸着性多孔質炭素材の製造方法は
、平均気孔径50〜150 μm 、気孔率50%以上
の気孔性状を有する紙を所定の厚さに積層し、これを下
記 (1)および(2) の成分を添加した残炭率40
%以上の熱硬化性樹脂溶液を含浸処理し、加熱して樹脂
成分を硬化したのち、非酸化性雰囲気下 800℃まで
の温度で焼成炭化することを構成上の特徴とする。 (1)塩化亜鉛、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、燐酸ナトリウムおよび硫化カリウムから選
ばれた孔形成剤成分。 (2)アルカリ金属の炭酸塩、酢酸塩、しゅう酸塩、安
息香酸塩およびフェノール類の塩から選ばれた1種以上
の除去薬剤成分。
【0007】本発明の骨格基材原料となる紙は、一般に
市販されている藁紙、雑種紙、段ボール原紙など製紙パ
ルプから製造される各種紙類、もしくはレーヨン、ビニ
ロン、ナイロン等を含む化学繊維を抄造して製造される
合成紙類であって、平均気孔径が50〜150 μm 
、気孔率が50%以上の気孔性状を有するものを選択し
て使用する。該原料紙は最終的に炭化して多孔質炭素材
の骨格組織を形成するものであるが、その紙質性状とし
て平均気孔径が50μm を下廻り、気孔率が50%未
満になると熱硬化性樹脂の含浸から焼成炭化の過程で気
孔の閉塞化を誘発し、吸着時の圧力損失が高くなる。ま
た平均気孔径が 150μm を越えると、得られる多
孔質炭素材の材質強度が弱くなる。
【0008】原料紙は所定の厚さになるように積層し、
必要により圧縮処理したのち含浸工程に移される。この
際、原料紙は積層前に予め50〜200 ℃の温度範囲
で加熱処理を施し、水分の除去と表面の改質をおこなっ
ておくと樹脂液との濡れ性がよくなる。
【0009】含浸溶液の組成は、孔形成剤成分および除
去薬剤成分を添加した残炭率40%以上の熱硬化性樹脂
溶液とする。残炭率とは樹脂を非酸化性雰囲気中100
0℃の温度で焼成したときに残留する炭素分の重量%を
指し、これが40%未満の場合には得られる多孔質炭素
材の強度を実用水準まで向上させることが困難となる。 40%以上の残炭率をもつ熱硬化性樹脂には、フェノー
ル系樹脂、フラン系樹脂などがあり、いずれも本発明の
目的に有効に使用される。これらの熱硬化性樹脂は、ア
セトン、アルコール等の溶剤で樹脂分が30〜90%に
なるように希釈して用いることが好ましい。樹脂濃度が
30%未満であると強度特性が減退し、90%を越える
と細孔の形成が阻害されて比表面積の低下を招くように
なる。
【0010】熱硬化性樹脂溶液に添加する孔形成剤は、
樹脂の炭化組織に吸着材として適切な気孔を形成するた
めに機能する成分で、塩化亜鉛、水酸化カリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、、燐酸ナトリウムおよび硫
化カリウムから選択される。該孔形成剤成分の使用量は
、樹脂に対して10〜50重量%の範囲に設定すること
が好適であり、10重量%を下廻ると孔形成の機能が十
分に発揮されず、50重量%を越えると材質強度を損ね
るため好ましくない。
【0011】除去薬剤は、硫化水素、硫化カルボニル、
メルカプタン類、スルフィド類などの悪臭ガスを選択的
に捕捉するために機能する成分で、アルカリ金属の炭酸
塩、酢酸塩、しゅう酸塩、安息香酸塩およびフェノール
類の塩から選ばれた1種または2種以上が熱硬化性樹脂
溶液に添加される。該除去薬剤成分は、焼成炭化後の炭
化物1g 当たり 2.0〜5.0mg/mol の範
囲で残留させることが効果的である。したがって、熱硬
化性樹脂溶液への添加量は前記の残留量範囲になるよう
に設定することが望ましい。
【0012】孔形成剤成分と除去薬剤成分を添加した熱
硬化性樹脂溶液は、十分に撹拌して各成分を均一に分散
させたのち、該溶液に積層した原料紙を浸漬するか、溶
液を原料紙に刷毛塗り、スプレー等の手段で塗布するこ
とによって含浸処理する。ついで、含浸物を加熱して樹
脂成分を硬化させる。好ましい硬化条件は、50℃で1
2時間加温したのち、20℃/hr の昇温速度で16
0 ℃まで加熱することである。
【0013】加熱硬化後の材料は、窒素、アルゴン、二
酸化炭素などの非酸化性ガス雰囲気に保持された焼成炉
に移し、800 ℃までの温度で焼成炭化処理する。焼
成温度が800 ℃を上廻ると細孔の収縮が始まり、ミ
クロ、メソ孔が閉塞される現象が生じる。好ましい焼成
炭化温度は、 500〜800 ℃の範囲である。この
焼成炭化処理を介して多孔質炭素材が製造される。
【0014】
【作用】本発明によれば、平均気孔径50〜150 μ
m 、気孔率50%以上の気孔性状の積層原料紙が炭化
して多孔炭素質の吸着基材を構成する。この吸着基材に
は孔形成剤成分と除去薬剤成分が均一分散した高炭化性
の熱硬化性樹脂溶液が含浸した状態で同時に炭化される
から、最終的に原料紙から転化した多孔炭素質の基材に
熱硬化性樹脂から転化したガラス状炭素が一体となった
複合系の強固な材質組織となる。この際、熱硬化性樹脂
の焼成炭化段階で、孔形成剤成分は吸着に好適なミクロ
、メソ孔などの微細な通気孔を均一に形成する機能を営
み、除去薬剤成分はこれらの気孔に均質に分布してガス
中から悪臭成分を選択的に捕捉除去するために機能する
【0015】このような作用が相乗して、硫化水素、硫
化カルボニル、メルカプタン類、スルフィド類等の悪臭
成分を効率的に選択吸着する性能をもつ高い材質強度の
多孔質炭素材を得ることが可能となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0017】実施例1 気孔性状(平均気孔径および気孔率)の異なるレーヨン
シート〔東海パルプ(株)製〕を電気乾燥器に入れ、1
00 ℃で12時間加熱処理を施したのち50枚積層し
て圧着した( 厚さ約5mm) 。これを塩化亜鉛(孔
形成剤成分)25 重量%と炭化物1g 当たり2.5
mg/mol に相当する量の炭酸ナトリウム(除去薬
剤成分)を添加したフェノール樹脂のアセトン溶液(樹
脂濃度40%) に浸漬し、樹脂液が原料紙の内部に十
分浸透するまで含浸処理した。含浸物を取り出し、60
℃の温度で12時間保持し、さらに20℃/hr の昇
温速度で160 ℃に加熱して樹脂を硬化した。ついで
、硬化後の材料を焼成炉に移し、窒素ガス雰囲気下で 
500℃の温度で焼成炭化処理して厚さ約3mmの多孔
質炭素材を製造した。
【0018】得られた多孔質炭素材の各種物理特性を測
定し、その結果を原料紙の気孔性状と対比させて表1に
示した。なお、特性のうち、平均気孔径および気孔率は
水銀圧入法、見掛比重はJIS  R7202、曲げ強
度および曲げ弾性率はJISK6911によって測定し
た。
【0019】
【0020】表1のように、本発明で得られる多孔質炭
素材は、優れた材質強度と気孔構造を兼備していること
が認められる。
【0021】実施例2 除去薬剤成分に各種の物質を用いたほかは実施例1と同
一組成として熱硬化性樹脂溶液を調整した。この各樹脂
溶液に、実施例1で使用した平均気孔径60μm、気孔
径60%の積層原料紙を同一の条件により含浸処理し、
引き続き硬化、焼成炭化処理を施して多孔質炭素材を製
造した。
【0022】次に、各多孔質炭素材を破砕してカラムに
充填し、1.0 容量%のH2 Sを含有する25℃の
空気(相対湿度20%)を40cm/secの流速で6
時間流通させてH2 Sの吸着量を測定した。その結果
を表2に示した。
【0023】
【0024】表2の結果から、本発明の多孔質炭素材は
硫化水素を効率的に吸着する性能を示すことが認められ
るが、硫化カルボニル、メルカプタン類、スルフィド類
等の悪臭成分に対しても同様の選択吸着特性を示した。
【0025】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によればガス中か
ら悪臭を発散する硫化水素、硫化カルボニル、メルカプ
タン類、スルフィド類などの成分を選択的に吸着除去す
る性能を有し、かつ高強度材質からなる成形体組織の多
孔質炭素材を製造することができる。したがって、工業
用吸着材として大きな有用性が期待できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  平均気孔径50〜150 μm 、気
    孔率50%以上の気孔性状を有する紙を所定の厚さに積
    層し、これに下記 (1)および(2) の成分を添加
    した残炭率40%以上の熱硬化性樹脂溶液を含浸処理し
    、加熱して樹脂成分を硬化したのち、非酸化性雰囲気下
     800℃までの温度で焼成炭化することを特徴とする
    選択吸着性多孔質炭素材の製造方法。 (1)塩化亜鉛、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭
    酸カリウム、燐酸ナトリウムおよび硫化カリウムから選
    ばれた孔形成剤成分。 (2)アルカリ金属の炭酸塩、酢酸塩、しゅう酸塩、安
    息香酸塩およびフェノール類の塩から選ばれた1種以上
    の除去薬剤成分。
JP3069326A 1991-03-08 1991-03-08 選択吸着性多孔質炭素材の製造方法 Pending JPH04281843A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009261999A (ja) * 2008-04-22 2009-11-12 Panasonic Corp 吸着材
JP2014528822A (ja) * 2011-08-15 2014-10-30 エンパイア テクノロジー ディベロップメント エルエルシー 水銀除去用のオキサレート収着剤
CN109052731A (zh) * 2018-09-14 2018-12-21 杭州开源环保工程有限公司 一种从印染废水中高效除锑的方法

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JP2014528822A (ja) * 2011-08-15 2014-10-30 エンパイア テクノロジー ディベロップメント エルエルシー 水銀除去用のオキサレート収着剤
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