JPH04275556A - 近赤外線感光性の光導電性素子 - Google Patents

近赤外線感光性の光導電性素子

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JPH04275556A
JPH04275556A JP33219491A JP33219491A JPH04275556A JP H04275556 A JPH04275556 A JP H04275556A JP 33219491 A JP33219491 A JP 33219491A JP 33219491 A JP33219491 A JP 33219491A JP H04275556 A JPH04275556 A JP H04275556A
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JP
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JP33219491A
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English (en)
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Hung Yann
ワイ.ハン
Mei W
ダブリュ.メイ
H Young Earle
アール.エイチ.ヤング
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Eastman Kodak Co
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  • Physics & Mathematics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真に関し、よ
り具体的には、電磁スペクトルの近赤外領域の輻射線に
高い感光度を有する光導電性素子に関する。
【0002】
【従来の技術】受光体または電子写真要素とも称される
光導電性素子は、伝導性基板と暗所で絶縁性であるが化
学線に露光することによって伝導性になる光導電性層と
からなる。画像形成のためには、素子の表面が暗所で静
電的に均一に帯電され、次いで化学線のあるパターンに
電光される。光導電性層が照射される領域では、可動電
荷担体が発生し、表面に移動し、そしてかかる領域で表
面電荷が消散する。表面上で得られた電荷パターンは静
電潜像と称される。この潜像は微粉砕された帯電トナー
粒子を含有する液体または乾式現像剤の使用により可視
化でき、場合により、紙シートのような別の表面に転写
そして固定することができる。
【0003】電子写真で有用なものとして多種多様な光
導電性材料が発見されてきた。これらには、セレンおよ
び酸化亜鉛のような無機物質、ならびにアリールアミン
類、アリールメタン類、カルバゾール類、ピロール類お
よびフタロシアニン類などのモノマーおよびポリマー状
有機化合物が包含される。
【0004】光導電性素子または受光体は、単一または
複数の活性層を含むことができる。複数活性層を有する
もの(ときどき、多活性素子または複合素子と称される
)は、電荷発生層少なくとも1つと電荷輸送層少なくと
も1つを有する。化学線下で、電荷発生層は可動電荷担
体を発生し、電荷輸送層は上記電荷担体の移動を促進し
て静電潜像を形成する。
【0005】既知光導電体の大部分は紫外線と可視電磁
線に感光性である。しかしながら、電磁スペクトルの近
赤外領域、すなわち700nm〜約900nmで主とし
て輻射線を放射する半導体レーザーの使用が増大してい
る。 多くの光導電体はこのような輻射線に対する感光度が低
いかまたは感光度を示さないか、あるいは他の短所を有
する。例えば、それらは暗所で徐徐に導電性になり、静
電荷を保持するそれらの能力を失うか、あるいは弱い赤
外線の吸収性を示すかまたは低い量子収量を示し、これ
らの両者が低い電子写真感光度をもたらす。
【0006】従って、電磁線スペクトルの近赤外領域に
感光性で、かつ低い暗減衰と改良された感光度を有する
光導電性素子に対するニーズが存在する。米国特許第4
,471,039号明細書でボーゼンバーガー(Bor
senberger)らは、多活性電子写真素子の電荷
発生層としてハロゲン化インジウムフタロシアニン顔料
のβ相が使用される場合に、その素子が近赤外領域で高
感光度を有することを公表した。
【0007】米国特許第4,666,802号明細書で
ハング(Hung) らは、光導電性素子の電荷発生層
で利用でき、そして電磁スペクトルの近赤外領域の輻射
線に感光度を有する新規C−センタード単斜晶ブロモイ
ンジウムフタロシアニン顔料を公表した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の光導電性材料と
他の光導電性材料の、例えばGax Al1−x As
半導体レーザーによって放射される赤外線に対する感光
度をさらに改良する必要性が存在する。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、受光体また
は光導電体の赤外感光度の改良を提供する。本発明の電
子写真要素は、(a)導電性支持体、(b)近赤外感光
性有機顔料を含む電荷発生材料、ならびに(c)上記電
荷発生材料と電気的に隣接し、(i)反復単位にアルキ
リデンジアリーレン基を有するポリマー少なくとも1種
と(ii)ピリリウム色素塩少なくとも1種の複合物を
分散した連続的な電気絶縁性ポリマー相を含む凝集体光
導電性材料、を含んでなる。
【0010】本明細書で使用される場合の「凝集体光導
電性材料」の語は、米国特許第3,615,414号お
よび同3,732,180号明細書に記載されるような
不均質または凝集体光導電性組成物を意味する。これら
の特許明細書に記載される凝集体光導電性材料は、(i
)ピリリウム系色素塩少なくとも1種と(ii)反復単
位にアルキリデンジアリーレン基を有するポリマー少な
くとも1種の微粉砕された粒状の共結晶複合物を含有す
る連続的な電気絶縁性ポリマー相を有する。
【0011】本発明の電子写真素子または受光体は多層
素子または単層素子であることができる。多層素子(多
活性受光体またはデュアル受光体とも称される)は電荷
発生層(CGL)および電荷輸送層(CTL)の両者を
有し、これらは電気的に隣接している。近赤外感光性顔
料は電荷発生層中に存在することができる。凝集体材料
はこれらの層のいずれかに存在するか、または本発明の
多層素子における別の層中に存在してもよい。
【0012】本発明の単層素子では、電荷発生材料であ
り、上記凝集体材料と顔料とを含有する層が導電性支持
体上に塗布される。単層の態様と多層の態様とも、近赤
外感光性顔料と凝集体材料とが電気的に隣接している。
【0013】
【発明の具体的な態様】本発明の多活性電子写真素子の
1の態様では、近赤外に感光性の有機光導電性電荷発生
層が導電性支持体上に塗布される。色素ポリマー凝集体
材料と均一に混合された電荷輸送材料は、上記電荷発生
層上の1の層として塗布される。この態様では、本発明
の他の可能な態様と同様に、凝集体材料が電荷輸送層に
塗布され、それ自体が、電荷発生層と接触、すなわち電
気的に隣接するので、凝集体材料は電荷発生層と電気的
に隣接する。
【0014】本発明の光導電性素子の他の態様は、凝集
体材料が電荷発生層と隣接し、電荷発生顔料と凝集体材
料が電荷発生層中で一緒に混合される。他の態様では、
顔料電荷発生層が薄い(例えば、1〜2μm)の凝集体
層でオーバーコートされるので、凝集体材料はその電荷
発生層と電気的に隣接することになる。これら後者の両
態様では、必須のものとして凝集体材料を含まない電荷
輸送層が凝集体含有層上に形成される。
【0015】色素ポリマー凝集体類は、多活性素子中の
電荷発生層として既に記載されており(米国特許第4,
175,960号明細書)、そして無機酸化亜鉛または
セレン受光体を有する電荷輸送層として既に記載されて
いる(米国特許第4,108,657号明細書)。しか
しながら、それらは有機顔料電荷発生層を有する多活性
素子における別の添加剤として予め示唆するものでない
と解され、そのように組み入れらる場合にそれらが素子
の赤外感光度を高める可能性があることも認められない
。これは強色増感(supersensitizati
on)作用と称することができ、多活性素子に対するさ
らなる添加剤として使用される凝集体材料は強色増感剤
(supersensitizer)と称することがで
きる。本発明の素子では、予期できない強色増感が赤外
露光(有機顔料電荷発生層に対しては化学線となるが、
凝集体添加剤には透明である)によって得られる。
【0016】一般的に、本発明の電子写真素子の赤外感
光性有機電荷発生層は、近赤外感光度(すなわち、波長
範囲700〜900nmの輻射線に感光度)を有するい
ずれかの有機光導電性顔料を含んでなる。このような顔
料の幾つかの例としては、昇華ブロモインジウムフタロ
シアニン顔料、米国特許第4,666,802号明細書
に記載されるようなC−センタード単斜晶ブロモインジ
ウムフタロシアニン顔料塗布分散体、米国特許第4,4
71,039号明細書に記載されるようなβ−相インジ
ウムフタロシアニン顔料、米国特許第4,701,39
6号明細書に記載されるようなフッ素置換チタニルフタ
ロシアニン顔料(以下、〔(4−F)4 Pc〕TiO
と記載する)が挙げられる。これらの具体的な赤外感光
性光導電体は、本発明の色素ポリマー凝集体組成物と一
緒に使用する際に特によく感応する。
【0017】電荷発生層でブロモインジウムフタロシア
ニン顔料と一緒に使用される場合、本発明で用いる色素
ポリマー凝集体材料はGax Al1−x As半導体
レーザーによって放射される輻射線に対する感光度を高
めるのに特に有効である。これらのレーザーは、ガスレ
ーザーに比しより信頼性が高く、安価でよりコンパクト
であるので、Gax Al1−x Asが放射する近赤
外領域、特に、700〜900nmの範囲内に感光性で
ある光導電体についてのニーズが存在する。本発明の光
導電性素子は、このようなニーズに応ずるものとして特
に有用である。
【0018】有用な赤外感光性顔料の他の具体例として
は、クロロアルミニウムフタロシアニン、金属を含まな
い(メタルフリー)フタロシアニン、クロロインジウム
フタロシアニン、クロロインジウムクロロフタロシアニ
ン、バナジルフタロシアニンおよびフルオロ/メチルス
クアラン〔ロートフィ(Louffy)ら、Pure 
and Appl.Chem.,  60, 1047
〜1054ページ (1988) 〕が挙げられる。
【0019】本発明の光導電性素子は、半導体レーザー
記録における電子写真画像形成に使用される。この方法
では、光導電性素子が、例えばコロナ処理によって一定
ボルト(例えば、負または正の500〜600ボルト)
に帯電される。次に、それが一定パターンの近赤外輻射
線に露光されて、露光領域における電荷の消散がもたら
される。光導電性素子上に得られた電荷パターンは、正
または負に帯電したトナー粒子と接触することにより現
像される。適当な現像剤としては、当該技術分野で周知
の液体現像剤および乾式現像剤が挙げられる。このよう
な液体現像剤は、イソパラフィン系炭化水素のような揮
発性の絶縁性液体に着色されたポリマートナー粒子が分
散されたものを含んでなる。有用な乾式現像剤としては
、単一成分現像剤と2成分現像剤とが挙げられ、後者に
は、例えば、磁気担体粒子と着色された熱可塑性樹脂か
らなる粉末状トナー粒子との混合物が含まれる。
【0020】本発明の受光体で使用される凝集体組成物
は、例えば、米国特許第3,615,396号明細書に
記載される「ダイファースト(dye  first)
」技法のような数種の方法によって調製できる。また、
それらは、米国特許第3,615,415号明細書に記
載される「シャリング(shearing)」法によっ
て調製できる。後者の方法は、上記に引用した米国特許
第3,615,414号明細書に記載されるように、塗
布前に高速剪断にかけることを要し、こうして続く溶剤
処理を除去する。いずれの方法で調製した場合であって
も、凝集体組成物は適当な液体塗布ベヒクルを用いて支
持体または下層上に塗布して個別に識別できる多層凝集
体組成物を形成し、このものの不均質性は拡大下で観察
した場合には一般に明らかになるが、拡大を伴わない肉
眼では均一なように見える可能性がある。もちろん、顕
微鏡下では不均質になる可能性がある。好ましくは、不
連続相中のピリリウム型色素塩を含有する凝集体は、微
粉砕(すなわち、典型的には約0.01〜約25μmの
範囲にほとんどが入る)される。
【0021】ピリリウム型色素塩類、特にチアピリリウ
ムおよびセレナピリリウム色素塩類が本発明の凝集体組
成物を生成する上で有用である。有用な色素類は、米国
特許第3,615,414号明細書に記載されている。 凝集体の生成に特に有用なものは、次式で示されるピリ
リウム色素塩類である。
【0022】
【化1】
【0023】上式中、R5 およびR6 はフェニル基
であり、R7 はジメチルアミノ置換フェニル基であり
、Xはセレン、イオウまたはテルルであり、そしてZは
パークロレート、テトラフルオロボレートまたはヘキサ
フルオロホスフェートのような陰イオンである。
【0024】凝集体組成物を生成する際に有用なポリマ
ー類は、米国特許第3,615,414号および同3,
732,180号明細書に記載される線状ポリマー類の
ような反復単位にアルキリデンジアリーレン基を有する
電気絶縁性のフィルム形成ポリマーである。
【0025】凝集体を形成するのに有用なポリマーの具
体例としては、反復単位に以下の基を含む疎水性カーボ
ネートポリマーが挙げられる。
【0026】
【化2】
【0027】上式中、Rはフェニレン基であり、そして
R9 およびR10はそれぞれメチルであるか、または
一緒になってノルボニル基を表す。このような組成物は
、例えば、米国特許第3,028,365号および同3
,317,466号明細書に記載されている。一定の具
体例はビスフェノールAを用いて生成されるポリカーボ
ネート類である。多種多様なフィルム形成性ポリカーボ
ネート樹脂が利用でき、満足な結果はインヘレント粘度
約0.5〜約1.8で特徴付けられる市販のポリマー材
料を使用するときに得られる。凝集体組成物に有用なポ
リマーの具体例は、米国特許第4,108,657号明
細書第13欄の表Iに列挙されている。
【0028】本明細書に記載される凝集体光導電性組成
物で使用される上記ピリリウム型色素塩の量は、相当に
変動しうる。有用な結果は、凝集体光導電性組成物の重
量当り約0.001〜約50重量%の量で上記ピリリウ
ム型色素塩類を用いて得られる。同様に、凝集体組成物
中のアルキリデンジアリーレン基含有ポリマーの量も相
当に変動しうる。典型的には、この凝集体組成物は、凝
集体組成物重量当り20〜98重量%の範囲内で上記ポ
リマーを含むが、より多量または少量も使用できる。
【0029】本発明の一定の多活性光導電性素子におけ
る電荷輸送層は、ポリ−N−ビニルカルバゾールのよう
な電荷輸送有機ポリマー、または、電荷輸送性有機モノ
マーの固溶液、例えば不活性ポリマーバインダー中のト
リ−p−トリルアミンのような芳香族アミンを含んでな
る。本明細書の実施例で具体的な電荷輸送材料をより詳
細に説明するが、モノマーもしくはポリマーまたは無機
材料を含む多種多様な電荷輸送材料を使用できる。それ
らは、p型またはn型の電荷輸送材料のいずれであって
もよい。多種多様で有用な材料の具体例は、米国特許第
4,701,396号明細書に記載されている。
【0030】本発明の光導電性素子のある態様では、凝
集体材料が電荷輸送層で有機電荷輸送材料と均一に配合
される。このような態様の本発明は、二つのモード(b
imodality)を有する貴重な品質を示す。この
ような態様で特に有用な電荷輸送材料は、p型または正
孔輸送材料、例えばトリアリールアミン類とアミノ置換
ポリアリールアルカン類である。電荷輸送材料用のポリ
マーバインダーの具体例としては、ビスフェノール−A
−ポリカーボネートが挙げられる。色素ポリマー凝集体
としては、ビスフェノール−A−ポリカーボネートを用
いて凝集したチアピリリウム色素が特に良好な結果を与
える。
【0031】正および負の表面ポテンシャルの両方で効
果的に帯電および放電できる場合の受光体は二つのモー
ド〔またはバイモード(bimodal)〕を有するも
のと称される。バイモード受光体は、同一受光体と同一
現像剤を原画像のポジティブまたはネガティブな複製に
使用できる長所を有する。例えば、正に帯電されたトナ
ー粒子を含む現像剤を使用する場合、正の表面ポテンシ
ャルがネガティブな画像を提供(受光体の照射された領
域にトナーが運ばれる)し、一方負の表面ポテンシャル
はポジティブな画像を提供する(トナーは未照射領域に
運ばれる)。
【0032】均一な電荷が受光体表面に印加され、そし
て電荷発生層が化学線で像様露光された場合、電荷発生
層は電荷担体、すなわち電子および正孔を発生し、そし
て少なくとも1種の符号をもつ電荷担体を電荷輸送層中
に注入する。次に、電荷輸送層は素子の残余部を横切っ
てこれらの電荷担体を輸送して像様露光に対応する静電
パターンを形成する。帯電した表面へ照射線を投射する
ので、活性近赤外線に実質的に透明であることが電荷輸
送層では好ましい。そうであれば、像様の照射線はその
層を容易に通過して電荷発生層に至るであろう。しかし
ながら、照射線が導電性支持体を通過するとき、電荷輸
送層は透明であることを要さない。
【0033】赤外感光性顔料を含む電荷発生層は所望の
感光度に応じて各種の厚さをとることができる。厚さは
2つの相反する態様で感光度に影響を及ぼす。厚さが増
加するにつれて、化学線の大部分がその層に吸収される
ようになるが、また、電荷担体がトラップされる可能性
が高くなるので画像形成に寄与しなくなる。これらの2
要素は、適当な厚さを選んでバランスをとらねばならな
い。一般的に、0.05μm〜6.0μmの範囲内にあ
る厚さが極大感光度について最適である。厚さが0.0
5μmを下廻わると輻射線の吸収が不十分になり、6.
0μmを上廻わると電荷担体のトラップが過剰になる。
【0034】電荷発生層より厚い電荷輸送層を使用する
ことが有利であり、一般的に、電荷発生層の厚さより電
荷輸送層が4〜400倍、特に10〜200倍となると
き最高の結果が得られる。しかしながら、有用な結果は
電荷発生層より薄い電荷輸送層を使用しても得ることが
できる。
【0035】
【実施例】本発明を以下の例によりさらに具体的に説明
する。例中、パーセンテージは特記しない限り重量%で
ある。
【0036】例1 ポリ〔アクリロニトリル−コ−塩化ビニリデン(重量比
15/85)〕の0.02μm厚の接着層でオーバーコ
ートしたニッケル被覆ポリ(エチレンテレフタレート)
フィルム支持体シートを導電性支持体として使用した。 厚さ0.15μmのブロモインジウムフタロシアニン(
合成については、米国特許第4,666,802号明細
書を参照のこと)電荷発生層を1秒当り20Åの速度で
耐熱性タンタルボートからの真空昇華によって支持体上
に堆積した。電荷輸送剤、4,4′−ベンジリデン−ビ
ス−(N,N−ジメチル−m−トルイジン)(40%)
、ビスフェノール−A−ポリカーボネート(57%)、
ならびに凝集性色素として、4−(p−ジメチルアミノ
フェニル)−2,6−ジフェニルチアピリリウムヘキサ
フルオロホスフェート(3%)および少量の凝集体の種
をジクロロメタンと1,1,2−トリクロロエタン(6
0/40)混合液の溶液として上記電荷発生層上に塗布
した。ビスフェノール−A−ポリカーボネートは「Le
xan145(商標)」であり、General El
ectric Companyの製品であった。透過ス
ペクトルと断面の顕微鏡写真は凝集体材料が電荷輸送層
中に形成されたことを示した。
【0037】得られた受光体フィルムの電子写真レスポ
ンスは、フィルムのコロナ帯電表面(500ボルト)に
輻射線を投射する連続的な低照度露光について測定した
。正帯電表面と負帯電表面の両方に対する電子写真感光
度を測定した。本明細書において感光度は、500ボル
トから100ボルトまでフィルムを放電するのに必要な
エネルギー密度として表示されている。また、電荷輸送
層が凝集性色素を含まない以外は、同じ組成の対照フィ
ルムも試験した。本発明のフィルム(電荷輸送層に凝集
体材料を含有する)は、凝集体材料が800nmの輻射
線に対して実質的に透明であるにもかかわらず、正帯電
および負帯電の両方に800nmにおける約5 erg
/cm2 の露光だけで高い感光度を示した。対照フィ
ルムは、電荷輸送層に凝集体材料を含む多活性素子に比
し、正帯電表面ではまったく感光度を示さず、そして負
帯電表面については低い感光度を示した。対照フィルム
は800nmで11 erg/cm2 の露光が必要で
あった。
【0038】さらに驚くべき結果は、電荷輸送層に凝集
体材料を含めなかった対照フィルムに比し、電荷輸送層
に凝集体材料を添加したものは、支持体に対する著しく
改善された付着性をもたらした。
【0039】例2 トルイジン化合物に代えトリ−p−トリルアミンを電荷
輸送材料として用いる以外は例1に記載したように素子
を作製した。電荷輸送層に凝集体強色増感剤を含有する
多層フィルムは、同一条件下で対照フィルムが感光度8
 erg/cm2 であるのに比し、感光度4 erg
/cm2 を示した。
【0040】本発明のある態様では、導電性支持体上の
ブロモインジウムフタロシアニン電荷発生層が電荷輸送
層でオーバーコートされている。後者は、(a)ビスフ
ェノール−A−ポリカーボネート(「Lexan145
(商標)」樹脂)中電荷輸送材料、1,1−ビス(4−
ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン(35
%)固溶液、ならびに(b)ビスフェノール−A−ポリ
カーボネートとチアピリリウム色素、4−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−2,6−ジフェニルチアピリリウ
ムヘキサフルオロホスフェートの凝集体から構成した。 受光体の感光度に対するチアピリリウム色素の濃度効果
は、このような受光体に対する以下の一連の例によって
示される。
【0041】例3〜7 記載した組成の5種の受光体を、それぞれ電荷発生層の
厚さが0.1ミクロン、電荷輸送層の厚さが10ミクロ
ンになるように作製した。5種の受光体におけるチアピ
リリウム色素の濃度を総電荷輸送層重量当り1重量%〜
5重量%の範囲にした。また、対照として、それが電荷
輸送層中にチアピリリウム色素を含まない以外、他の5
種と同じ第6番目の受光体を作製した。
【0042】色素ポリマー凝集体を含む5種の受光体(
例3〜7)と対照を−500ボルトに帯電し、近赤外線
(830nm)に露光し、次いで受光体を−100ボル
トまで放電するのに要するエネルギー(erg/cm2
 )を測定することによって試験した。
【0043】
【表1】
【0044】これらの結果は、色素ポリマー凝集体が存
在する場合に受光体を放電するのに要するエネルギーが
低減することを示す。すなわち、凝集体による強色増感
を示す。それらはまた、電荷輸送層の重量当り1〜4重
量%の範囲内に負電荷に対する至適色素濃度を示す。色
素が増感剤となるには凝集状態にあらねばならないもの
と思われる。高色素濃度において、ある種の色素はポリ
カーボネート樹脂と凝集体とならないかも知れない。
【0045】以下の例は、例1の昇華に代わって分散塗
布によって赤外感光性顔料層を形成した本発明の光導電
性素子の作製と比較試験を記載する。
【0046】例8 チタニルテトラフルオロフタロシアニン顔料をハング(
Hung) ら、米国特許第4,701,396号明細
書の例(Example)1の方法によって生成した。 次に、この顔料を含む薄い電荷発生層(厚さ1.5μm
)を、顔料層が薄い電荷輸送層でオーバーコートしない
ことを除き、上記ハングらの特許明細書の例(Exam
ple)3のような導電性支持体上に塗布した。その代
わりに、35重量%の1,1−ビス(4−ジ−p−トリ
ルアミノフェニル)シクロヘキサン、3重量%の4−(
p−ジメチルアミノフェニル)−2,6−ジフェニルチ
アピリリウムヘキサフルオロホスフェート、ビスフェノ
ール−A−ポリカーボネートおよび少量の凝集体の種を
含む薄い凝集体層(3μm)を顔料層上に塗布した。乾
燥後、20重量%の1,1−ビス−(4−ジ−p−トリ
ルアミノフェニル)シクロヘキサン、20重量%のトリ
−p−トリルアミンならびに4,4′−(2−ノルボニ
リデン)ジフェノールとテレフタル酸およびアゼライン
酸(モル比60/40)とのポリエステルを含む電荷輸
送層を塗布しそして乾燥した。
【0047】チアピリリウム含有層を省略し、電荷輸送
層の厚さを15μmにした以外は同様の方法で比較用対
照光導電性素子を作製した。例3〜7と同様に試験した
ところ、感光度は同じ条件下で対照が8.6 erg/
cm2 であるのに比し、例8の凝集体含有素子は7.
7 erg/cm2 であった。
【0048】例9 ハングらの米国特許第4,666,802号明細書の光
導電性素子例(Photoconductive  E
lement  Example)に準じてブロモイン
ジウムフタロシアニン顔料で作製した薄い電荷発生層(
1.5μm)を導電性支持体上に塗布した。40%の1
,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シク
ロヘキサン、6.4%の4−(p−ジメチルアミノフェ
ニル)−2,6−ジフェニルチアピリリウムヘキサフル
オロホスフェートおよび53.6%のビスフェノール−
A−ポリカーボネートならびに少量の凝集体の種を含む
薄い凝集体層(2μm)を上記顔料層上に塗布した。乾
燥後、20%の1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミ
ノフェニル)シクロヘキサン、20%のトリ−p−トリ
ルアミン、ならびに4,4′−(2−ノルボルニリデン
)ジフェノールとテレフタル酸およびアゼライン酸(モ
ル比60/40)とのポリエステルを含む電荷輸送層を
塗布しそして乾燥した。
【0049】対照光導電性素子は、凝集体含有量を省略
しそして電荷輸送層の厚さを14μmとした以外は同様
に作製した。同じ条件下で、凝集体含有素子は感光度1
4.4 erg/cm2 を示したのに比し、対照は1
7.7 erg/cm2 を示した。
【0050】例10 顔料8.0g、4−(p−ジメチルアミノフェニル)−
2,6−ジフェニルチアピリリウムヘキサフルオロホス
フェート0.2g、トリ−p−トリルアミン3.0g、
ビスフェノール−A−ポリカーボネート4.2gおよび
少量の凝集体の種を使用した以外は、例9に準じてブロ
モインジウムフタロシアニンの薄い電荷発生層を作製し
た。20%の1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノ
フェニル)シクロヘキサン、20%のトリ−p−トリル
アミン、ならびに4,4′−(2−ノルボニリデン)ジ
フェノールとテレフタル酸およびアゼライン酸(モル比
60/40)とのポリエステルを含む電荷輸送層を塗布
しそして乾燥した。
【0051】電荷発生層にチアピリリウム色素を含めな
かった以外は同様に対照光導電性素子を作製した。例1
0の凝集体含有素子は感光度13.4 erg/cm2
 を示し、これに比し、同一の条件下で対照は14.4
 erg/cm2 を示した。
【0052】例1,8,9および10は、凝集体材料を
含有する層を塗布するに際して凝集体の種の使用に関連
するものである。このことは、層の凝集用核形成部位を
提供するように少量の予め調製された凝集体と凝集性成
分(例えば、ポリカーボネートおよび凝集性チアピリリ
ウム色素)とを混合するような凝集体材料を作製する方
法を意味する。予め調製された凝集体は、ジクロロメタ
ンと1,1,2−トリクロロエタンとの混合液で色素お
よびポリカーボネートを溶解し、次いで乾燥するまで蒸
発させることによって調製した。他の適当な操作は、グ
ラムザ(Gramza) の米国特許第3,615,4
15号明細書に記載されている。その例(Exampl
e)3を参照されたい。
【0053】後述の例11,14および16は、本発明
の単層電子写真素子の作製例である。対照例12,13
,15および17は単層素子の比較例である。
【0054】例11 フタロシアニン顔料分散体を、容器中ジクロロメタン1
20gに〔(4−F)4 Pc〕TiO6g顔料とLe
xan145(商標)のポリカーボネート3gを加え、
次いで細砕機で2日半粉砕して調製した。次に、この分
散体をジクロロメタン60gを加えることによってさら
に希釈した。
【0055】色素溶液は、2種の凝集性色素、4−(p
−ジメチルアミノフェニル)2,6−ジフェニルチアピ
リリウムヘキサフルオロホスフェート0.8gと4−(
p−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−エトキシフ
ェニル)−6−フェニルチアピリリウムフルオロボレー
ト0.2gを容器中で混合溶液(ジクロロメタン/トリ
クロロエタン、70/30;重量比)に溶解し、4時間
攪拌して調製した。この容器に1,1−ビス(4−ジ−
p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン8.0gと
4,4′−ビス(ジエチルアミノ)テトラフェニルメタ
ン0.3gを含む電荷輸送材料を加え、次いで0.5時
間攪拌を続けた。
【0056】次に、この容器に凝集性ポリカーボネート
(Lexan145、商標)20.2gとグリコールの
モル比55:45のポリ(エチレン−コ−ネオペンチル
テレフタレート)1.6gを加え、12時間攪拌を続け
た。最後に、この容器にフタロシアニン顔料分散体25
.2gを加え、塗布ドープを形成するまで攪拌を続けた
。得られた塗布ドープをポリ(エチレンテレフタレート
)基体にニッケルの薄い導電層からなる導電性支持体上
に塗布して乾燥層厚12μmの光導電性塗膜を提供した
【0057】対照例12(比較例、顔料省略)フタロシ
アニン顔料分散体を加えなかった以外は例11の操作を
繰り返した。得られた光導電性塗膜厚は13μmであっ
た。
【0058】対照例13(比較例、凝集体なし)凝集体
色素を加えなかった以外は例11の操作を繰り返し、色
素量の代わりに余分の「Lexan(商標)」ポリカー
ボネート1.0gを加えた。
【0059】次の例は、別の顔料を使用する本発明の単
層素子を記載する。
【0060】例14 フタロシアニン顔料をチタニルフタロシアニンで置き換
えた以外は例11の操作を繰り返した。
【0061】対照例15(比較例;凝集体なし)フタロ
シアニン顔料をチタニルフタロシアニンで置き換えた以
外は例13の操作を繰り返した。
【0062】次の例は、別の顔料を用いる本発明の単層
素子を記載する。
【0063】例16 フタロシアニン顔料をブロモインジウムフタロシアニン
で置き換えた以外は例11の操作を繰り返した。
【0064】次の例は、凝集体を省略する以外は例16
の顔料を用いる比較例である。
【0065】対照例17(比較例;凝集体なし)フタロ
シアニン顔料をブロモインジウムフタロシアニンで置き
換えた以外例13の操作を繰り返した。
【0066】一連の追加デュアル層素子の作製は、以下
の例で記載する。例18,21および23は本発明の具
体例であるが、対照例19,20,22および24は比
較例である。
【0067】例18 以下の化学品を各種量で使用する以外は例11の操作と
同様な方法で電荷発生層(CGL)を作製した。
【0068】   4−(p−ジメチルアミノフェニル)−2,6− 
 ジフェニルチアピリリウムヘキサフルオロホスフェー
ト        1.28g  4−(4−ジメチル
アミノフェニル)−2−(4−  エトキシフェニル)
−6−フェニルチアピリリウム  フルオロボレート 
                         
                0.32g  ジク
ロロメタン/トリクロロエタン=70/30(重量比)
  172.2g  1,1−ビス(4−ジトリルアミ
ノフェニル)シクロヘキサン    4.0g  トリ
−4−トリルアミン                
                    3.85g
  4,4′−ビス(ジエチルアミノ)テトラフェニル
メタン      0.15g  「Lexan145
(商標)」ポリカーボネート            
    8.1g  ポリ(エチレン−コ−ネオペンチ
ル(モル比55:45)  テレフタレート     
                         
                0.8g  フタロ
シアニン顔料分散体                
                  31.5g
【0
069】得られた塗膜は、電荷発生層として乾燥層厚4
.5μmを与えた。次に、以下の成分からなる電荷輸送
層ドープでオーバーコートした。
【0070】   4,4′−(2−ノルボニリデン)ジフェノールと
  テレフタル酸/アゼライン酸(モル比40/60)
  とのポリエステル               
                         
    315g  1,1−ビス(4−ジトリルアミ
ノフェニル)シクロヘキサン    105g  トリ
−4−トリルアミン                
                      101
g  4,4′−ビス(ジエチルアミノ)テトラフェニ
ルメタン            4g  ジクロロメ
タン/酢酸メチル(重量比70/30)       
   4,725g電荷発生層と電荷輸送層の総厚さは
、24μmであった。
【0071】対照例19(比較例;顔料省略)フタロシ
アニン顔料分散体を加えなかった以外は例18の操作を
繰り返した。得られた光導電性塗膜はCGL5.5μm
を含む乾燥厚24μmであった。
【0072】対照例20(比較例;凝集体なし)凝集体
を加えなかった以外は、例18の操作を繰り返した。余
分の「Loxan145(商標)」ポリカーボネートを
色素の代わりに加えた。得られた光導電性塗膜は、CG
L4μmを含む乾燥厚19μmであった。
【0073】次の例は、別の顔料を用いる本発明のジュ
アル層素子を例示する。
【0074】例21 フタロシアニン顔料をチタニルフタロシアニンで置き換
えた以外は例18の操作を繰り返した。
【0075】対照例22(比較例;凝集体なし)フタロ
シアニン顔料をチタニルフタロシアニンで置き換えた以
外は例20の操作を繰り返した。
【0076】次の例は、別の顔料を用いる本発明のジュ
アル層素子を記載する。
【0077】例23 フタロシアニン顔料をブロモインジウムフタロシアニン
で置き換えた以外は例18の操作を繰り返した。
【0078】対照例24(比較例;凝集体なし)フタロ
シアニン顔料をブロモインジウムフタロシアニンで置き
換えた以外は例20の操作を繰り返した。
【0079】例11〜24で作製した光導電性素子を比
較センシトメトリー試験にかけた。各試験では、光導電
性素子をVoが500Vの均一な正または負ポテンシャ
ルに帯電させ、次いで電磁スペクトルの赤外領域にあた
る830nmの輻射線に露光した。素子を正または負の
Vo/2まで放電するのに要するエネルギー(erg/
cm2 )を算出し、以下の表に報告する。
【0080】
【表2】
【0081】上記表のデータに関して、例12は、顔料
が省略された場合の単層素子が、830nmの輻射線に
露光したとき放電を示さないことを示す。従って、それ
はこの波長に非感光性であった。例11と13の比較は
、凝集体材料が例11の素子中で顔料と一緒に存在する
場合に830nmにおける感光度が高まることを示す。 例14と15は、別の近赤外感光性顔料を用いる類似の
比較を示す。同様に、例16と17は、例16のように
凝集体材料を含めることが近赤外感光性顔料の感光度を
高めることを示す。
【0082】例16と17では、例1のように真空蒸着
されたものの代わりに、ブロモインジウムフタロシアニ
ン顔料を粉砕し、次いで分散塗布した。より大きな感光
度が真空蒸着顔料によって示された。
【0083】なお、本発明によれば、分散塗布顔料の感
光度は素子に凝集体材料を含めることによって高まった
。このことは、分散塗布顔料(感光度が低いものの)は
昇華顔料より安価に堆積できることが多いので有意であ
る。すなわち、その感光度の改良は価値があり、かつ予
期されないものである。
【0084】同様に例18から24は、近赤外感光性顔
料と凝集体を含有するデュアル層素子の予想外の利点を
示す。
【0085】本発明の新規受光体の利点の1つは、近赤
外領域のスペクトルにおける輻射線に対してそれらが感
光度を有することから、それらを使用して半導体レーザ
ー線を、記録できることにある。しかしながら、そのよ
うな使用に限定されるものでない。それらは、例えば広
範な感光度を示す光伝導素子を提供するような可視光に
対して、感光度を示す電荷発生化合物も含めることがで
きる。
【0086】各例では特定の電荷輸送層材料を具体的に
説明したが、電荷輸送層は電荷発生層で生じた電荷担体
を輸送できるすべての有機材料または無機材料によって
作製することもできる。ほとんどの電荷輸送材料は、正
電荷(正孔)または負電荷(電子)のいずれかを優先的
に受容しそして輸送するが、これらの材料が正電荷も負
電荷も輸送可能であることは知られている。正電荷担体
の伝導に好ましい輸送材料は、p型輸送材料と称されて
おり、負電荷の伝導に好ましいものはn型と称されてい
る。
【0087】有用なp型およびn型電荷輸送材料の具体
例は、例えば、米国特許第4,666,802号明細書
に記載されている。p型電荷輸送材料のいくつかの例は
、下記式で示されるトリ−p−トリルアミンおよびアミ
ノ置換ポリアリールアルカンのようなトリアリールアミ
ン類の光伝導体である。
【0088】
【化3】
【0089】上式中、DおよびGは、同一または異って
いてもよく、アリール基を表し、そしてJおよびEは、
同一または異っていてもよく、水素原子、アルキル基ま
たはアリール基を表し、D,EおよびGの少なくとも1
つはアミノ置換基を含む。特に有用なポリアリールアル
カンは、上記式中のJおよびEが水素原子、アリールま
たはアルキル基を表し、そしてDおよびGが置換アリー
ル基であって、それらの置換基としてジアリールアミノ
基(ここで、アリール基は、フェニルのような未置換ア
リール基もしくはトリルのようなアルキル置換アリール
である)を有する基を表す。これらの後者のポリアリー
ルアルカン類の関連するさらなる詳細は、米国特許第4
,127,412号明細書中に見い出されるであろう。 このような化合物の具体例は、上記例8に記載されるよ
うなシクロヘキサン誘導体である。
【0090】有用なn型電荷輸送材料としては、2,4
,7−トリニトロ−9−フルオレノンおよびそれとポリ
(ビニルカルバゾール)との複合物が挙げられる。他の
ものとしては、4H−チオピラン−1,1−ジオキシド
類(米国特許第4,514,481号);フルオレニリ
デンメタン誘導体類(米国特許第4,559,287号
);キノン類のN−シアノイミン誘導体類(米国特許第
4,913,996号);ナフトキノン誘導体類(米国
特許第4,869,984号、同4,909,966号
、同4,921,637号および同4,869,985
号);7−ニトロ−2−アザ−9−フルオレニリデンマ
ロノニトリル(米国特許第4,135,928号);な
らびにジフェノキノン誘導体類(Y.Yamaguch
i ら、J.Chem.Soc.Chem.Commu
n.1990, 222) が挙げられる。
【0091】単一または1つより多くの電荷輸送層を使
用することができる。単一の電荷輸送層が使用される場
合には、その層はp型またはn型のどちらかであること
ができる。
【0092】層を塗布する溶剤が使用される場合には、
フィルム形成性ポリマーバインダーを使用することがで
きる。バインダーが電気絶縁性である場合には、そのバ
インダーは電気絶縁性を有する素子を提供するのに役立
つかも知れない。それはまた、(a)層を塗布する際に
、(b)隣接層にある層を付着させる際に、そして(c
)それがトップ層である場合には、平滑で清浄化が容易
で、かつ耐摩耗性表面を提供する際にも利用できる。
【0093】ポリマーバインダーが電荷発生層か電荷輸
送層のいずれかで使用される場合には、バインダーに対
する電荷発生材料または電荷輸送材料の最適比率は、特
定のバインダーおよび電荷輸送材料に応じて大きく変動
しうる。一般的に、層内に含まれる活性電荷発生材料ま
たは電荷輸送材料がその層の乾燥重量当り2〜90%の
範囲内で変化する場合に有用な結果が得られる。
【0094】電荷発生層および電荷輸送層でバインダー
として利用できる代表的な材料は、非常に高い絶縁耐力
および優れた電気絶縁性を有するフィルム形成性ポリマ
ー類である。このようなバインダー類としては、例えば
、スチレン−ブタジエンコポリマー類、ビニルトルエン
−スチレンコポリマー類、スチレン−アルキッド樹脂類
、シリコーン−アルキッド樹脂類、ソーヤ−アルキッド
(soya−alkyd)樹脂類、塩化ビニリデン−塩
化ビニルコポリマー類、ポリ(塩化ビニリデン)、塩化
ビニル−アクリロニトリルコポリマー類、酢酸ビニル−
塩化ビニルコポリマー類、ポリ(ビニルブチラール)の
ようなポリ(ビニルアセタール)類、ニトロ化ポリスチ
レン、ポリメチルスチレン、イソブチレンポリマー類、
ポリ〔エチレン−コ−アルキレンビス(アルキレンオキ
シアリール)フェニレンジカルボキシレート〕のような
ポリエステル類、フェノールホルムアルデヒド樹脂類、
ケトン樹脂類、ポリアミド類、ポリカーボネート類、ポ
リチオカーボネート類、ポリ〔エチレン−コ−イソプロ
ピリデン−2,2−ビス(エチレンオキシフェニレン)
テレフタレート〕、ポリ(ビニル−m−ブロモベンゾエ
ート−コ−酢酸ビニル)のようなビニルハロアクリレー
ト類と酢酸ビニルのコポリマー類、塩素化ポリ(エチレ
ン)のような塩素化ポリオレフィン類が挙げられる。
【0095】バインダーポリマー類は、層を通過して電
荷担体の輸送をほとんど妨害しないか、またはまったく
妨害しないように提供しなければならない。p型電荷輸
送層で特に有用なバインダーポリマー類の具体例として
は、スチレン含有ポリマー類、ビスフェノールAポリカ
ーボネート類、フェノールホルムアルデヒド樹脂類、ポ
リ〔エチレン−コ−イソプロピリデン−2,2−ビス(
エチレンオキシ−フェニレン)〕テレフタレートのよう
なポリエステル類、およびポリ(ビニル−m−ブロモベ
ンゾエート−コ−酢酸ビニル)のようなビニルハロアク
リレート類と酢酸ビニルのコポリマー類が挙げられる。
【0096】電荷発生層および電荷輸送層は、層の各種
物理特性を高めるかまたは改良するような他の添加剤、
例えば均展剤、界面活性剤および可塑剤を含んでよい。 さらに、素子の電子写真レスポンスの改良するための各
種添加剤を電荷輸送層に含めてもよい。例えば、一定の
正孔トラップ剤および一定の容易に酸化される色素類の
ようなコントラスト調節剤を組み入れてもよい。このよ
うなコントラスト調節剤は、論文題名「有機光導電体組
成物および素子のコントラスト調節用添加物(Addi
tives For Contrast Contro
l in Organic Photoconduct
or Compositions and Eleme
nts) 」のResearch Disclosur
e, Vol.122, 1974年6月、33ページ
に記載されている。
【0097】電荷発生層または電荷輸送層が溶剤塗布さ
れる場合、それらの成分を、1種が使用されるときには
バインダーと共に、そして場合によって他の添加剤と共
に液体に溶解または分散する。
【0098】有用な液体としては、ベンゼン、ナフタレ
ン、トルエン、キシレンおよびメシチレンのような芳香
族炭化水素類;アセトンおよびブタノンのようなケトン
類;塩化メチレン、クロロホルムおよび塩化エチレンの
ようなハロゲン化炭化水素類;エチルエーテルやテトラ
ヒドロフランのような環状エーテル類を包含するエーテ
ル類、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0099】本発明の素子において、例えば、紙(相対
湿度20%以上);アルミニウム−紙ラミネート類、ア
ルミニウムホイルおよび亜鉛ホイルなどの金属ホイル;
アルミニウム板、銅板、亜鉛板、黄銅板および亜鉛めっ
き板などの金属板;紙またはポリ(エチレンテレフタレ
ート)、酢酸セルロースなどの通常の写真フィルムベー
ス上に、銀、クロム、ニッケルおよびアルミニウムなど
を真空蒸着した金属層のような、シート状、ドラム状ま
たはエンドレスベルト状の多様な導電性支持体が使用で
きる。クロムやニッケルなどの導電性材料は、十分に薄
い層で透明なフィルム支持体上に真空蒸着できるので、
いずれかの面をさらすことによってそこに電子写真素子
を作製できる。特に有用な導電性支持体は、ポリ(エチ
レンテレフタレート)のような支持体材料を樹脂に半導
体を分散して含む導電層で被覆することによって作製で
きる。このような導電性層の電気遮断層を含むものも含
まないものも米国特許第3,245,833号明細書に
記載されている。
【0100】この素子の各層は直接導電性支持体上に塗
布できる。ある場合には、導電性支持体とオーバーレイ
層との間の付着性を改良するか、または米国特許第2,
940,348号明細書に記載されるような電気遮断層
として機能する1以上の中間的な下塗層を導電性支持体
上に使用することが好ましいかも知れない。使用する場
合のこのような下塗り層は、典型的には、0.01〜5
μmの範囲にある乾燥厚さを有する。
【0101】典型的な下塗り層材料としては、ニトロセ
ルロース、ポリエステル類、ポリ(ビニルピロリドン)
と酢酸ビニルのコポリマー類、ならびにモノマーまたは
少なくとも60重量%の塩化ビニリデンを含むプレポリ
マーの重合性ブレンドから生成された2種、3種および
4種の成分のポリマーを初めとする塩化ビニリデン含有
ポリマー類が挙げられる。
【0102】代表的な塩化ビニリデン含有ポリマー類と
しては、米国特許第3,143,421号明細書に記載
されるような塩化ビニリデン−メタクリル酸メチル−イ
タコン酸のターポリマーが挙げられる。使用可能な各種
塩化ビニリデン含有ヒドロゾルとしては、米国特許第3
,640,708号明細書に記載されるような塩化ビニ
リデン、アクリル酸メチル、アクリロニトリルおよびア
クリル酸のテトラポリマヒが挙げられる。
【0103】他の有用な塩化ビニリデン含有コポリマー
類としては、ポリ(塩化ビニリデン−アクリル酸メチル
)、ポリ(塩化ビニリデン−メタクリロニトリル)、ポ
リ(塩化ビニリデン−アクリロニトリル)およびポリ(
塩化ビニリデン−アクリロニトリル−アクリル酸メチル
)が挙げられる。他の下塗り材料としては、米国特許第
3,228,770号明細書に記載されるいわゆるター
ゲル(tergel)類が挙げられる。
【0104】必要があれば、場合によってオーバーコー
ト層も使用してよい。例えば、表面硬度および耐耗性を
改良するには、本発明の素子表面を1種以上の電気絶縁
性の有機ポリマー塗膜または電気絶縁性の無機塗膜で被
覆してもよい。有用なオーバーコートは、例えば、Re
search  Disclosure,「電子写真素
子、材料および処理(Electrophotogra
phic Element, Materials a
nd Processes)」、Vol.109 、6
3ページ、パラグラフV、1973年5月に記載されて
いる。
【0105】新規光導電性素子は、電子写真で有用であ
るが、光導電性素子が使用される他の技術分野、例えば
太陽電池分野で使用することができる。
【0106】
【発明の効果】本発明者らは、近赤外感光性顔料を含む
電荷発生材料を有し、そして電気的に隣接して凝集体材
料(強色増感剤)を有する電子写真素子が近赤外線に対
する感光度において予期できない改良をもたらすことを
見い出した。この新規素子は、電荷発生材料の適当な選
択で分光レスポンスを調節する際の柔軟性、反復使用中
の再生能および支持体への改良された付着性のような利
点を提供する。さらに、凝集体材料が電荷輸送層の電荷
輸送材料と混合された本発明の多層態様では、電荷輸送
層によって正孔輸送かまたは電子輸送いずれかの2種の
モードを有するので、この電子写真素子を化学線に露光
したとき負表面ポテンシャルかまたは正表面ポテンシャ
ルのいずれかを効率よく放電することを可能にする。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (a)導電性支持体、(b)近赤外感
    光性有機顔料を含む電荷発生材料、ならびに(c)上記
    電荷発生材料と電気的に隣接し、(i)反復単位にアル
    キリデンジアリーレン基を有するポリマー少なくとも1
    種と(ii)ピリリウム色素塩少なくとも1種の複合物
    を分散した連続的な電気絶縁性ポリマー相を含む凝集体
    光導電性材料、を含んでなる光導電性素子。
JP33219491A 1990-12-17 1991-12-16 近赤外線感光性の光導電性素子 Pending JPH04275556A (ja)

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