JPH04274248A - 加熱定着性トナー - Google Patents

加熱定着性トナー

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Publication number
JPH04274248A
JPH04274248A JP3055567A JP5556791A JPH04274248A JP H04274248 A JPH04274248 A JP H04274248A JP 3055567 A JP3055567 A JP 3055567A JP 5556791 A JP5556791 A JP 5556791A JP H04274248 A JPH04274248 A JP H04274248A
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JP
Japan
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toner
wax
parts
weight
propylene
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Withdrawn
Application number
JP3055567A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Doi
信治 土井
Masaji Fujiwara
藤原 雅次
Masashi Jinbo
神保 正志
Hiroaki Kawakami
宏明 川上
Keita Nozawa
野沢 圭太
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP3055567A priority Critical patent/JPH04274248A/ja
Publication of JPH04274248A publication Critical patent/JPH04274248A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電印刷
法、磁気記録法等における静電潜像、磁気潜像を現像す
るためのトナーに関し、とりわけ熱ローラー定着等の加
熱定着方式に供される加熱定着性トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第2
,297,691号明細書、特公昭42−23910号
公報及び特公昭43−24748号公報等に記載されて
いる如く多数の方法が知られているが、一般には光導電
性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜
像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必
要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加
熱,圧力,加熱加圧或いは溶剤蒸気などにより定着し複
写物を得るものであり、そして感光体上に転写せず残っ
たトナーは種々の方法でクリーニングされ、上述の工程
が繰り返される。
【0003】近年このような複写装置は、単なる一般に
いうオリジナル原稿を複写するための事務処理用複写機
というだけでなく、コンピューターの出力としてのプリ
ンターあるいは個人向けのパーソナルコピーという分野
で使われ始めた。
【0004】そのため、より小型,より軽量そしてより
高速、より高信頼性が厳しく追究されてきており、機械
は種々な点でよりシンプルな要素で構成されるようにな
ってきている。その結果、トナーに要求される性能はよ
り高度になり、トナーの性能向上が達成できなければよ
りすぐれた機械が成り立たなくなってきている。
【0005】例えばトナー像を紙などのシートに定着す
る工程に関して種々の方法や装置が開発されているが、
現在最も一般的な方法は熱ローラーによる圧着加熱方式
である。
【0006】加熱ローラーによる圧着加熱方式はトナー
に対し離型性を有する材料で表面を形成した熱ローラー
の表面に被定着シートのトナー像面を加圧下で接触しな
がら通過せしめることにより定着を行うものである。こ
の方法は熱ローラーの表面と被定着シートのトナー像と
が加圧下で接触するため、トナー像を被定着シート上に
融着する際の熱効率が極めて良好であり、迅速に定着を
行うことができ、高速度電子写真複写機において非常に
有効である。しかしながら上記方法では、熱ローラー表
面とトナー像とが溶融状態で加圧下で接触するためにト
ナー像の一部が定着ローラー表面に付着,転移し、次の
被定着シートにこれが再転移して所謂オフセット現象を
生じ、被定着シートを汚すことがある。熱定着ローラー
表面に対してトナーが付着しないようにすることが熱ロ
ーラー定着方式の必須条件の1つとされている。
【0007】従来、定着ローラー表面にトナーを付着さ
せない目的で、例えばローラー表面をトナーに対して離
型性のすぐれた材料、シリコンゴムや弗素系樹脂などで
形成し、さらにその表面にオフセット防止及びローラー
表面の疲労を防止するためにシリコンオイルの如き離型
性の良い液体の薄膜でローラー表面を被覆することが行
われている。しかしながら、この方法はトナーのオフセ
ットを防止する点では極めて有効であるが、オフセット
防止用液体を供給するための装置が必要なため、定着装
置が複雑になること等の問題点を有している。
【0008】これは小型化,軽量化と逆方向であり、し
かもシリコンオイルなどが熱により蒸発し、機内を汚染
する場合がある。そこでシリコンオイルの供給装置など
を用いないで、かわりにトナー中から加熱時にオフセッ
ト防止液体を供給しようという考えから、トナー中に低
分子量ポリエチレン,低分子量ポリプロピレンなどの離
型剤を添加する方法が提案されている。充分な効果を出
すために多量にこのような添加剤を加えると、感光体へ
のフィルミングやキャリアやスリーブなどのトナー担持
体の表面を汚染し、画像が劣化し実用上問題となる。そ
こで画像を劣化させない程度に少量の離型剤をトナー中
に添加し、若干の離型性オイルの供給もしくはオフセッ
トしたトナーを巻きとり式の例えばウェブの如き部材を
用いた装置でクリーニングする装置を併用することが行
われている。
【0009】しかし最近の小型化,軽量化,高信頼性の
要求を考慮するとこれらの補助的な装置すら除去するこ
とが必要であり好ましい。従ってトナーの定着,オフセ
ットなどのさらなる性能向上がなければ対応しきれず、
それはトナーのバインダー樹脂,離型剤等のさらなる改
良がなければ実現することが困難である。
【0010】トナー中に離型剤としてポリアルキレン類
を含有させるのは公知であり、特開昭57−52574
号公報、特開昭52−3304号公報等でスチレン系樹
脂に低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等
の単重合体ワックスと含有させたり、特開昭50−93
647号公報では、同じくスチレン系樹脂に低分子量オ
レフィン共重合体を含有させる技術が開示されている。
【0011】しかし、上記のようなオフセット防止手段
として従来の方法は、結着樹脂との相溶が悪くトナー中
へ均一に分散されないため、トナーの帯電特性の悪化に
よるカブリ等の画像欠陥をひきおこしたり、遊離ワック
スの存在による感光部材、現像部材への融着、汚染等を
おこしやすく画像濃度の低下等をひきおこす等の欠点が
あった。また低分子量オレフィン共重合体の場合は結晶
性の低下のため粘着性が高くなり相溶が良化されるが、
粘着性が高くなるためトナーの流動性の悪化、トナーの
ブロッキング性の悪化等の欠点があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の如き問題点を解決したトナーを提供することにある。
【0013】即ち、本発明の目的は、低い温度で定着し
、かつ低温から高温までの広い温度範囲で耐オフセット
性のすぐれたトナーを提供することにある。
【0014】また本発明の目的は、感光体等への融着,
フィルミングが高速システムにおいても、また長期間の
使用でも発生しないトナーを提供することにある。
【0015】また本発明の目的はカブリ等の画像汚れ、
帯電部材の汚染による画像濃度の長期低落のないトナー
を提供することにある。
【0016】また本発明の目的は、耐ブロッキング性が
すぐれたトナートナーを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明はバイン
ダー樹脂と離型剤を少なくとも含有する加熱定着性トナ
ーにおいて、離型剤がプロピレンと炭素数4〜8のα−
オレフィンとの共重合ワックスであって、該ワックスの
融解熱量が20cal/g以下であり、該共重合ワック
ス100重量部のうちプロピレン構成単位が60〜95
重量%を占める離型剤を含有してなることを特徴とする
加熱定着性トナーにより、前記の目的を達成し得る。
【0018】また前記トナーにおいて、離型剤としての
共重合ワックスがプロピレンと1−ブテンの共重合オレ
フィンワックスであり、該ワックスの針入度が10以下
であり、しかも該ワックスの融点が90〜150℃であ
るとき前記の目的をより高度に達成し得る。
【0019】さらに前記トナーは固定支持された加熱体
と、該加熱体に対向圧接しかつフィルムを介して記録材
を該加熱体に密着させる加圧部材とにより、トナーの顕
画像を記録材に加熱定着する加熱定着方法に使用される
加熱定着性トナーにも好適に使用し得る。
【0020】以下に本発明について詳細に説明する。
【0021】低温定着性かつ低温から高温までの広い温
度範囲ですぐれた耐オフセット性を達成するためには、
バインダー樹脂に離型剤としてプロピレンと炭素数4〜
8のα−オレフィンとの共重合ワックスを用い、接触加
熱定着工程において瞬時の加熱時間で離型性を発現させ
るため該共重合ワックスの融解熱量が20cal/g以
下であり、しかも共重合ワックス中のプロピレン構成単
位が共重合ワックス100重量部に対して60〜95重
量部であるとき、該離型ワックスが適度の結晶化度をも
つためバインダー樹脂へ充分に小さなセグメントに均質
分散しえ、良好な耐オフセット効果を達成しつつトナー
の帯電特性を悪化させず、その結果カブリ等の弊害をひ
きおこさずしかも遊離ワックスの発生が減少するため感
光部材、現像部材への融着フィルミングあるいは汚染等
をひきおこさず、繰返し使用時の画像濃度の低下もない
優れた加熱定着性トナーを提供しうることをみいだした
【0022】さらに上記α−オレフィンが1−ブテンの
場合、比較的低融点の共重合ワックスを容易に得られ、
融点が90〜150℃であり、かつ針入度が10以下の
範囲であれば低温定着性、特に定着温度付近あるいはそ
れより低い温度領域での耐オフセット性が良好となり、
しかもトナーの耐ブロッキング性、トナーの粉体凝集性
の悪化がほとんどないことを見い出した。
【0023】また、記録材にトナーの顕画像を加熱定着
するにあたっては、従来からの熱ロール定着機の他に、
固定支持された加熱体と、加熱体に対向圧接しかつフィ
ルムを介して記録材を該加熱体に密着させる加圧部材と
により、トナーの顕画像を記録材に加熱定着する様な加
熱定着する定着方式に好適なトナーであることを見出し
た。
【0024】本発明トナーの離型剤として使用される前
記共重合ワックスの融解熱量は20cal/g以下であ
り、好ましくは15cal/g以下である。融解熱量が
20cal/gをこえると、加熱定着工程での該ワック
スの溶融が不充分となりトナーの耐オフセット性が低下
する。また該共重合ワックス100重量部中のプロピレ
ン構成単位が60〜95重量部であり、好ましくは65
〜90重量部である。60重量部未満のときはワックス
の粘着性が上昇し、トナーの耐ブロッキング性、粉体流
動性等を悪化せしめ、95重量部をこえるとバインダー
樹脂中への該共重合ワックスの分散相溶性が低下しトナ
ーの帯電特性の不均一化、感光部材等への融着、汚染等
がおこりやすくなる。
【0025】α−オレフィンが1−ブテンである際も上
記と同様であるがワックスの合成条件等を制御選択する
ことにより、該共重合ワックスの融点を90〜150℃
とし、好ましくは95〜140℃とし、しかも該ワック
スの針入度が10以下さらに8以下とするのが好ましい
。該ワックスの融点が90℃未満もしくは針入度が10
をこえる場合にはトナーの耐ブロッキング性、粉体流動
性が悪化する。融点が150℃をこえる場合にはトナー
の低温定着性、低温での耐オフセット性が損なわれる。 又、さらには、該プロピレン−1−ブテン共重合ワック
スの数平均分子量(Mn)は2000〜6000の範囲
が好ましく、しかも重量平均分子量(Mw)との比Mw
/Mnは5以下であることが好ましい。
【0026】本発明の共重合ワックスは離型剤としてト
ナー中にバインダー樹脂100重量部に対して0.5〜
10重量部含有させるのがよく、さらには1.0〜8.
0重量部含有させることが好ましい。
【0027】ここで本発明における離型剤の融点、およ
び融解熱量の測定方法はDSC−7(パーキンエルマー
社)を用いて昇温速度10℃/minでASTM(D3
418−82)の温度設定パターンに準じて行なうもの
とする。
【0028】離型剤の融点及び融解熱量を図1に沿って
説明すると、離型剤の融点は最高融解温度のピークトッ
プの位置する温度T2とし、離型剤の融解熱量は、ベー
スラインからの全転移潜熱ピークの全ピーク面積(図中
、斜線部分)に相当する熱量(カロリー)を、被検試料
重量(g)で除した値とする。尚、トナーから離型剤を
単離抽出して、上述の同様の測定を行なってもよい。
【0029】本発明における離型剤の針入度は、JIS
  K−2207に準拠し測定される。具体的には、直
径約1mmで頂角9°の円すい形先端をもつ針を一定荷
重で貫入させたときの貫入深さを0.1mmの単位で表
わした数値である。本発明中での試験条件は試料温度が
25℃,荷重100g,貫入時間5秒である。
【0030】本発明における、離型剤の分子量分布はG
PC(ゲルパーミテーションクロマトグラフィー)によ
って次の条件で測定される。 (GPC測定条件)装置  GPC−150C(ウォー
ターズ社) カラム  ショーデックスKF−80M  2連(昭和
電工社) 温度  135℃ 溶媒  O−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール
添加) 流速  1.0ml/min 試料  0.15%の試料を0.4ml注入以上の条件
で測定し、試料の分子量算出にあたっては単分散ポリス
チレン標準試料により作成した分子量較正曲線を使用す
る。
【0031】本発明で使用するα−オレフィンは1−ブ
テンの他に1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン
、1−オクテンのような直鎖のα−オレフィン、および
分枝部分が末端にあるような分枝α−オレフィン、およ
びこれらの不飽和基の位置のことなるオレフィン等があ
げられる。
【0032】また、本発明の共重合ワックスはスチレン
系誘導体もしくは不飽和脂肪酸誘導体でグラフト変性し
てもよく、変性量は未変性共重合ワックス100重量部
に対して5〜20重量部が好ましい。変性種としてのス
チレン系誘導体としては例えばスチレン、o−メチルス
チレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α
−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメ
チルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert
−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n
−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n
−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メ
トキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルス
チレン、3,4−ジクロルスチレン等を挙げることがで
き、これらの1種又は2種以上を同時に用いることがで
き、中でもスチレンを使用することが好ましい。
【0033】もう一つの変性種としての不飽和脂肪酸系
誘導体としては、例えばメタクリル酸およびメチルメタ
クリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリ
レート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタク
リレート、n−オクチルメタクリレート、2−エチルヘ
キシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステ
アリルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、フェ
ニルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、メタクリ
ル酸−2−ヒドロキシエチル、2,2,2−トリフルオ
ロエチルメタクリレート、メタクリル酸グリシジル等の
メタクリレート類、アクリル酸およびメチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、n−
ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−オ
クチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリ
ルアクリレート、ドデシルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、フェニルアクリレート、2−クロ
ルエチルアクリレート、アクリル酸−2−ヒドロキシエ
チル、シクロヘキシルアクリレート、ジメチルアミノエ
チルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート
、ジブチルアミノエチルアクリレート、2エトキシアク
リレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、な
どのアクリレート類、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸およびモノエチルマレート、ジエチル
マレート、モノプロピルマレート、ジプロピルマレート
、モノブチルマレート、ジブチルマレート、ジ−2エチ
ルヘキシルマレート、モノエチルフマレート、ジエチル
フマレート、ジブチルフマレート、ジ−2エチルヘキシ
ルフマレート、モノエチルイタコネート、ジエチルイタ
コネート、モノエチルシトラコネート、ジエチルシトラ
コネートなどの不飽和二塩基酸エステルなどをあげるこ
とができ、これらの1種あるいは2種以上を同時に用い
ることができ、中でも不飽和二塩基酸エステル類が好ま
しく、又その中でもジブチルフマレートが特に好ましい
【0034】グラフト変性する方法としては、従来公知
の方法を用いることができる。たとえば本発明の共重合
ワックスと、スチレン系誘導体モノマー及び不飽和脂肪
酸系誘導体モノマーを溶融状態あるいは溶媒に溶解して
大気下又は加圧下でラジカル開始剤の存在下あるいは不
存在下で加熱して反応させることによりグラフト変性ポ
リオレフィンが得られる。スチレン系誘導体モノマー及
び不飽和脂肪酸系誘導体モノマーによるグラフト化は、
両者を同時に行なうことも良く、個々に行なうことも良
い。
【0035】グラフト化反応に用いる開始剤としては、
たとえばベンゾイルパーオキサイド、ジクロルベンゾイ
ルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルパー
フェニルアセテート、クミンパーピバレート、アゾビス
−イソブチロニトリル、ジメチルアゾイソブチレート、
ジクミルパーオキサイド等を挙げることができる。
【0036】本発明に使用するトナーの結着樹脂は、形
成する単量体として、スチレン、α−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、p−クロルスチレン、ビニルトル
エンの如きスチレンおよびその置換体;アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸t−ブチルの如きアクリル酸エステル;メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、の如きメタク
リル酸エステル;アクリロニトリル;ビニルメチルエー
テル、ビニルエチルエーテルの如きビニルエーテル類;
マレイン酸、マレイン酸エステルの如き不飽和カルボン
酸、不飽和カルボン酸エステル;エチレン、プロピレン
、ブタジエンなどのオレフィン類、ジオレフィン類が例
示される。これら単量体の単重合体、および2種類以上
の単量体よりなる共重合体、およびポリエステル、非線
状ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、エポキシ
樹脂、ポリアマイド、テルペン樹脂、フェノール樹脂、
が単独あるいは混合して使用できる。
【0037】前述の単量体を重合するにあたっては開始
剤の存在下、架橋剤の存在下あるいは不存在下で重合し
得る。
【0038】開始剤としてはジ−t−ブチルパーオキサ
イド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキ
サイド、t−ブチルパーオキシラウレート、2,2’−
アゾビスイソブチロニトリル、1,1−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン
、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン、1,4−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニル)
シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ
)オクタン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパー
オキシ)バリレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)ブタン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ−
イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3
、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキ
シ)ヘキサン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレ
ート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキ
シシクロヘキシル)プロパン、ジ−t−ブチルパーオキ
シα−メチルサクシネート、ジ−t−ブチルパーオキシ
ジメチルグルタレート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキ
サヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシア
ゼラート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)−ヘキサン、ジエチレングリコール−ビス
(t−ブチルパーオキシカーボネート)、ジ−t−ブチ
ルパーオキシトリメチルアジペート、トリス(t−ブチ
ルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t−ブチル
パーオキシ)シラン等が挙げられ、これらが単独あるい
は併用して使用できる。
【0039】次に、架橋剤としては、主として2個以上
の重合可能な二重結合を有する化合物を用いることがで
きる。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン
のような芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート
、ビスフェノールジエチレングリコールジアクリレート
のような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジ
ビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホ
ンの如きジビニル化合物及び3個以上のビニル基を有す
る化合物が単独もしくは混合物として用いても良い。
【0040】本発明において、結着樹脂としてスチレン
−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタアクリ
ル酸エステル共重合体、ポリエステル樹脂が好ましく、
耐オフセット性、耐久性の点で、架橋スチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、架橋スチレン−メタクリル酸エ
ステル共重合体、非線状ポリエステル樹脂が好ましく、
耐オフセット性と低温定着性の両立という点では、樹脂
の分子量分布が少なくとも2つ以上のピークを有するも
のが好ましく、例えば上記樹脂の低分子樹脂と高分子樹
脂の混合系、低分子樹脂と架橋樹脂の混合系、上記樹脂
を構成するモノマーを使用する二段重合系等が挙げられ
る。
【0041】本発明のトナーに使用する荷電制御剤とし
ては、従来公知の正あるいは負の荷電制御剤が用いられ
る。今日、当該技術分野で知られている荷電制御剤とし
ては以下のものがあげられる。
【0042】(1)トナーを正荷電性に制御するものと
して下記の物質がある。
【0043】ニグロシン、炭素数2〜16のアルキル基
を含むアジン系染料(特公昭42−1627号),塩基
性染料(例えばC.I.Basic  Yellow 
 2(C.I.41000),C.I.Basic  
Yellow  3,C.I.Basic  Red 
 1(C.I.45160),C.I.Basic  
Red  9(C.I.42500),C.I.Bas
ic  Violet  1(C.I.42535),
C.I.Basic  Violet  3(C.I.
42555),C.I.Basic  Violet 
 10(C.I.  45170),C.I.Basi
c  Violet  14(C.I.42510),
C.I.BasicBlue  1(C.I.4202
5),C.I.Basic  Blue3(C.I.5
1005),C.I.Basic  Blue  5(
C.I.42140),C.I.Basic  Blu
e  7(C.I.42595),C.I.Basic
  Blue  9(C.I.52015),C.I.
Basic  Blue24(C.I.52030),
C.I.Basic  Blue  25(C.I.5
2025),C.I.Basic  Blue  26
(C.I.44025),C.I.Basic  Gr
een  1(C.I.42040),C.I.Bas
ic  Green  4(C.I.42000)など
、これらの塩基性染料のレーキ顔料(レーキ化剤として
は、りんタングステン酸,りんモリブデン酸,りんタン
グステンモリブデン酸,タンニン酸,ラウリン酸,没食
子酸,フェリシアン化物、フェロシアン化物など),C
.I.Sovent  Black  3(C.I.2
6150),ハンザイエローG(C.I.11680)
,C.I.Mordlant  Black  11,
C.I.Pigment  Black  1等。
【0044】または、例えばベンゾルメチル−ヘキサデ
シルアンモニウムクロライド,デシル−トリメチルアン
モニウムクロライドあるいはジブチル,ジオクチルなど
のジアルキルチン化合物,高級脂肪酸の金属塩,ガラス
,雲母,酸化亜鉛等の無機微粉末,EDTA,アセチル
アセトンの金属錯体等,アミノ基を含有するビニル系ポ
リマー,アミノ基を含有する縮合系ポリマー等のポリア
ミン樹脂。特に分散性などの面から、ニグロシン,高級
脂肪酸の金属塩,アミノ基を有するビニル系ポリマーな
どが好ましい。
【0045】(2)トナーを負荷電性に制御するものと
して下記物質がある。特公昭41−20153号、同4
2−27596号、同44−6397号、同45−26
478号など記載されているモノアゾ染料の金属錯塩が
挙げられる。
【0046】特開昭50−133338号に記載されて
いるニトロアミン酸及びその塩或いはC.I.1464
5などの染顔料,特公昭55−42752号,特公昭5
8−41508号,特公昭58−7384号,特公昭5
9−7384号などに記載されているサリチル酸,ナフ
トエ酸,ダイカルボン酸のZn,Al,Co,Cr,F
e等の金属錯体,スルホン化した銅フタロシアニン顔料
,ニトリル基,ハロゲンを導入したスチレンオリゴマー
,塩素化パラフィン等。特に分散性の面などから、モノ
アゾ染料の金属錯塩,サリチル酸,アルキルサリチル酸
,ナフトエ酸,ダイカルボン酸の金属錯体が好ましい。
【0047】本発明のトナーは、必要に応じて添加剤を
混合した場合にもよい結果が得られる。添加剤としては
、例えばテフロン,ステアリン酸亜鉛,ポリ弗化ビニリ
デンの如き滑剤、中でもポリ弗化ビニリデンが好ましい
。あるいは酸化セリウム,炭化ケイ素,チタン酸ストロ
ンチウム等の研磨剤、中でもチタン酸ストロンチウムが
好ましい。あるいは例えばコロイダルシリカ,酸化アル
ミニウム等の流動性付与剤、中でも特に疎水性コロイダ
ルシリカが好ましい。ケーキング防止剤、あるいは例え
ばカーボンブラック,酸化亜鉛,酸化アンチモン,酸化
スズ等の導電性付与剤、あるいはカルナバろう,アミド
系ワックス,高級アルコール系ワックス等の各種極性ワ
ックス類なども使用可能である。また逆極性の白色微粒
子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量用いること
もできる。
【0048】さらに本発明のトナーは、二成分系現像剤
として用いる場合にはキャリヤー粉と混合して用いられ
る。この場合には、トナーとキャリヤー粉との混合比は
トナー濃度として0.1〜50重量%、好ましくは0.
5〜15重量%、さらに好ましくは3〜5重量%が望ま
しい。
【0049】本発明に使用しうるキャリヤーとしては公
知のものが使用可能であり、例えば鉄粉,フェライト粉
,ニッケル粉の如き磁性を有する粉体、ガラスビーズ等
及びこれらの表面をフッ素系樹脂またはアクリル系樹脂
またはシリコン系樹脂等で表面処理したものなどがあげ
られる。
【0050】さらに本発明のトナーは更に磁性材料を含
有させ磁性トナーとしても使用しうる。この場合、磁性
材料は着色剤の役割をかねている。本発明の磁性トナー
中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト,ヘマタ
イト,フェライト等の酸化鉄又は二価金属と酸化鉄との
化合物;鉄,コバルト,ニッケルのような金属或いはこ
れらの金属のアルミニウム,コバルト,銅,鉛,マグネ
シウム,スズ,亜鉛,アンチモン,ベリリウム,ビスマ
ス,カドミウム,カルシウム,マンガン,セレン,チタ
ン,タングステン,バナジウムのような金属の合金およ
びその混合物等が挙げられる。
【0051】これらの強磁性体は平均粒子が0.1〜2
μm、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが好ま
しい。トナー中に含有させる量としては樹脂成分100
重量部に対し約20〜200重量部、特に好ましくは樹
脂成分100重量部に対し40〜180重量部が良い。
【0052】さらに本発明のトナーには必要に応じて着
色剤を添加しても良い。
【0053】本発明のトナーに使用する着色剤としては
、任意の適当な顔料または染料が使用される。トナー着
色剤は周知であって、例えば顔料としてカーボンブラッ
ク,アニリンブラック,アセチレンブラック,ナフトー
ルイエロー,ハンザイエロー,ローダミンレーキ,アリ
ザリンレーキ,ベンガラ,フタロシアニンブルー,イン
ダンスレンブルー等がある。これらは定着画像の光学濃
度を維持するのに必要充分な量が用いられ、樹脂100
重量部に対し0.1〜20重量部、好ましくは2〜10
重量部の添加量が良い。また同様の目的で、さらに染料
が用いられる。例えばアゾ系染料、アントラキノン系染
料、キサンテン系染料、メチン系染料等があり樹脂10
0重量部に対し0.1〜20重量部、好ましくは0.3
〜3重量部の添加量が良い。
【0054】本発明に係る静電荷像現像用トナーを作製
するには前記本発明に係る共重合ワックス及び樹脂組成
物、荷電制御剤、必要に応じて磁性材料及び着色剤とし
ての顔料又は染料,添加剤等をボールミルその他の混合
機により充分混合してから加熱ロール,ニーダー,エク
ストルーダー等の熱混練機を用いて溶融、混和及び練肉
して樹脂類を互いに相溶せしめた中に顔料又は染料を分
散又は溶解せしめ、冷却固化後粉砕及び分級して平均粒
径3〜20μmのトナーを得ることが出来る。
【0055】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に説明する
が、これは本発明をなんら限定するものではない。なお
以下の配合における部数は重量部である。
【0056】共重合ワックスの製造例
【0057】製造例1〜6 チーグラー型触媒により、低圧下で直接プロピレンモノ
マー70部と1−ブテンモノマー30部を共重合させ、
表1に示す製造例1のプロピレン−1−ブテン共重合ワ
ックスを得た。更に、製造例1と同様にして表1に示す
製造例2〜6の共重合ワックスを得た。
【0058】
【表1】
【0059】   実施例1   スチレン−アクリル酸nブチル共重合体     
             100部  磁性粉   
                         
                      60部
  ニグロシン系染料               
                         
  2部  製造例1のプロピレン−1−ブテン共重合
ワックス            4部尚、上記スチレ
ン−アクリル酸nブチル共重合体の重量平均分子量Mw
は約30万、しかもゲルパーミテーションクロマトグラ
ムにおいて2ピークを有する。 [但し、バインダー樹脂の分子量分布測定においては、
GPC条件として溶媒はテトラヒドロフラン(THF)
、溶媒温度40℃、カラム構成として例えば昭和電工社
製のショーダックスKF−801,802,803,8
04,805,806,807の7連の組合せを採る。 ] 上記材料を乾式で前混合した後、2軸混練押出機で溶融
混練した後、冷却し気流式粉砕機で微粉砕し、風力分級
機で分級し、重量平均粒径11.2μの黒色微粉末を得
た。次いで該黒色微粉末100部にアミノ変性シリコン
オイル処理シリカ0.5部を乾式混合し、一成分磁性ト
ナーを得た。
【0060】このトナーをキヤノン製複写機FC−2を
用いて評価した。1万枚の通紙耐久後も現像剤担持体上
、感光体上等にフィルミング、融着は見られず、カブリ
、画像濃度の低下等の画像欠陥もみられなかった。また
この間耐オフセット性も良好で裏汚れ等もみられなかっ
た。
【0061】さらにオフセット性に関してはFC−2機
の定着器設定温度より高い温度の220℃設定とし、間
欠通紙を1000枚行なったがオフセット性は良好で裏
汚れ等もみられなかった。定着性に関してはFC−2の
定着器の設定温度を10℃下げて画像を出し50g/c
m2の荷重をかけたシルボン紙で10往復こすり、ベタ
画像濃度の低下率をもって評価した。その結果、濃度低
下率は5%で非常に良好であった。
【0062】実施例2,3 実施例1で離型剤として製造例1のプロピレン−1−ブ
テン共重合ワックスの代わりに、実施例2においては製
造例2のプロピレン−4−メチルペンテン共重合ワック
ス5部を、実施例3においては製造例3のプロピレン−
n−ペンテン共重合ワックス4部を使用する以外は実施
例1と同様に一成分磁性トナーを調製し、評価したとこ
ろ、画像性、耐フィルミング、融着性、定着性、耐オフ
セット性の諸特性は実施例1と同様実用上申し分のない
ものであった。
【0063】   実施例4   非線状ポリエステル樹脂            
                    100部 
 磁性粉                     
                         
    60部  サリチル酸金属錯体       
                         
        2部  製造例4のプロピレン−1−
ブテン共重合ワックスを          4部  
  さらにグラフト変性した離型ワックス尚、上記ポリ
エステル樹脂は、全構成モノマー中、網状化剤として無
水トリメリット酸を6モル%含有させて、重縮合させた
ものであり40℃におけるTHF不溶分はほとんどなく
実施例1と同様のGPC条件下での数平均分子量Mnが
約5,000、重量平均分子量Mwが約15,000で
あり、又、樹脂の酸価が13.0KOHmg/gであっ
た。さらに上記グラフト変性離型ワックスは、製造例4
のプロピレン−1−ブテン共重合ワックス100部に対
して、スチレン6部、フマル酸ジエステル6部がグラフ
ト共重合されており、このものの融解熱量は10.5c
al/g、融点127℃、針入度1.5であった。
【0064】上記材料を乾式で前混合した後、2軸混練
押出機で溶融混練した後、冷却し気流式粉砕機で微粉砕
し、風力分級機で分級し、重量平均粒径11.2μの黒
色微粉末を得た。次いで該黒色微粉末100部に疎水性
コロイダルシリカ0.5部を乾式混合し、一成分磁性ト
ナーを得た。
【0065】上記トナーをキヤノン製レーザービームプ
リンターLBP−8IIで評価した。1万枚通紙耐久後
も、現像剤担持体上、感光体上等にフィルミング、融着
は見られず、カブリ、画像濃度の低下等の画像欠陥もみ
られなかった。またこの間耐オフセット性も良好で裏汚
れ等もみられなかった。
【0066】さらにオフセット性に関してはLBP−8
II機定着器の設定温度より高い温度の210℃設定と
し、間欠通紙を1000枚行なったが、オフセット性は
良好で裏汚れ等もみられなかった。定着性に関してはL
BP−8IIの定着器の設定温度を20℃下げて画像を
出し50g/cm2の荷重をかけたシルボン紙で10往
復こすり、ベタ画像濃度の低下率をもって評価した。そ
の結果、濃度低下率は5%で非常に良好であった。
【0067】実施例5 実施例4で離型剤を、製造例1のプロピレン−1−ブテ
ン共重合ワックス4部に代える以外は、実施例4と同様
にして一成分磁性トナーを得て、キヤノン製複写機NP
−6650で評価した。10万枚通紙耐久後も現像剤担
持体上、感光体上等にフィルミング、融着は見られず、
カブリ、画像濃度の低下等の画像欠陥もみられなかった
。又この間耐オフセット性も良好で裏汚れ等もみられな
かった。
【0068】さらにオフセット性に関してはNP−66
50機定着器の設定温度より高い温度の210℃設定と
し、間欠通紙を1000枚行なったがオフセット性は良
好で裏汚れ等もみられなかった。定着性に関してはNP
−6650の定着器の設定温度を20℃下げて画像を出
し50g/cm2の荷重をかけたシルボン紙で10往復
こすり、ベタ画像濃度の低下率をもって評価した。その
結果、濃度低下率は7%で非常に良好であった。
【0069】実施例6 実施例5で磁性粉の代わりにカーボンブラック7部とす
る以外は、実施例5と同様にして非磁性トナーを得た。
【0070】上記トナーと樹脂コートフェライトキャリ
アとを乾式混合し、(トナー濃度8%)スタート剤とし
、又上記トナーを補給剤とする現像剤を得た。この現像
剤をキヤノン製複写機NP−6650の色現像器を用い
て評価した。
【0071】10万枚の通紙耐久後も現像担持体上、感
光体上等にフィルミング、融着は見られず、さらにキャ
リアへのスペント化もほとんどなく、カブリ、画像濃度
の低下等の画像欠陥もみられなかった。またこの間耐オ
フセット性も良好で裏汚れ等もみられなかった。
【0072】さらにオフセット性に関してはNP−66
50機定着器設定温度より高い温度の210℃設定とし
、間欠通紙を1000枚行なったが耐オフセット性は良
好で裏汚れ等もみられなかった。定着性に関してはNP
−6650の定着器の設定温度を20℃下げて画像を出
し50g/cm2の荷重をかけたシルボン紙で10往復
こすり、ベタ画像濃度の低下率をもって評価した。その
結果、濃度低下率は5%で非常に良好であった。
【0073】比較例1 実施例1で離型剤として製造例5のプロピレン−1−ブ
テン共重合ワックス4部とする以外は実施例1と同様に
して一成分磁性トナーを得た。
【0074】このトナーを実施例1と同様にキヤノン製
複写機FC−2を用いて評価したところ、耐オフセット
性、定着性等は実施例1と同等かそれ以上の性能を有し
たが、1万枚の通紙耐久において、1000枚時から画
像濃度の低下が現われ、5000枚時において実用不可
のレベルとなり、しかも画像ムラも併発した。この時点
で耐久トナーをとり出したところ明らかにトナーの粉体
流動性が低下しており、ボソボソであった。しかも現像
担持体スリーブ等にも離型ワックス成分が付着していた
【0075】また別に本比較例トナーをFC−2カート
リッヂに仕込み50℃で3日間放置したところ現像器ホ
ッパー中でトナーのブロッキングがおこり初期から画像
濃度の低いムラぽい画像しか得られなかった。
【0076】比較例2 実施例5で離型剤を製造例6のポリプロピレンワックス
4部に代える以外は実施例5と同様にして一成分磁性ト
ナーを得て、キヤノン製複写機NP−6650で同様に
評価した。
【0077】10万枚の通紙耐久後も現像担持体上、感
光体上等にフィルミング、融着等は見られなかったが、
8万枚以降、若干のカブリ、画像濃度の低下が見られた
。またこの間耐オフセット性に関しては定着ウェブのオ
フセットトナーによる汚れは実施例5の程度より劣るも
のの、画像に出るオフセットとはならず裏汚れ等は発生
せず実用上問題のないレベルであった。
【0078】但し、定着性に関しては、NP−6650
機の定着器の設定温度を20℃下げて実施例5と同様に
評価したところ、こすりによる濃度低下率は20%とな
り、実用上不可となった。また該設定温度で、外気温1
5℃の環境下で朝−ウォームアップ直後300枚連続通
紙したところ、150枚時点でこすりによる濃度低下率
が15%をこえ実用上不可となった。尚、実施例5のト
ナーでは外気温15℃の環境下での朝−定着性は200
枚で10%の濃度低下率とはなるがそれ以降の通紙枚数
でも低下せず300枚まで10%の濃度低下率を維持し
実用上問題はなかった。
【0079】
【発明の効果】本発明のトナーは、離型剤としてプロピ
レンと炭素数4〜8のα−オレフィンとの共重合ワック
スを含有するトナーであり、該ワックスの融解熱量が2
0cal/g以下であり、該ワックス中のプロピレン構
成単位が60〜95重量部の範囲であることにより、優
れた耐オフセット性、定着性を有し、しかもトナーバイ
ンダー樹脂中への分散が良好でその結果として感光部材
、現像部材等への融着、フィルミング等をおこすことが
なく、安定した画像濃度を維持し、カブリのない鮮明な
る画質を提供しうる。
【0080】又さらにプロピレンと共重合させるα−オ
レフィンが1−ブテンであるとき、上記効果のうち、特
に低温定着性にすぐれたトナーを提供しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における離型ワックスの融点と融解熱量
を説明するためのグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  プロピレンと炭素数4〜8のα−オレ
    フィンとの共重合ワックスを含有する加熱定着性トナー
    であって、該ワックスの融解熱量が20cal/g以下
    であり、該ワックス中プロピレン構成単位が60〜95
    重量%の範囲であることを特徴とする加熱定着性トナー
  2. 【請求項2】  ワックスがプロピレンと1−ブテンと
    の共重合ワックスであり、かつ該ワックスの融点が90
    〜150℃、針入度が10以下であることを特徴とする
    請求項1に記載の加熱定着性トナー。
JP3055567A 1991-02-28 1991-02-28 加熱定着性トナー Withdrawn JPH04274248A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10207116A (ja) * 1996-06-27 1998-08-07 Fuji Xerox Co Ltd 静電潜像現像剤用トナー、その製造方法、静電潜像現像剤及び画像形成方法
JP2003337442A (ja) * 2002-05-20 2003-11-28 Toyo Ink Mfg Co Ltd トナー用離型剤含有ウレタン変性ポリエステル樹脂及びそれを用いた静電荷像現像用トナー及び二成分系電子写真用現像剤

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