JPH0427307Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はコンバイン等の農業用機械に使用され
るフイードチエーンの改良に関するものである。

（従来の技術） 農業用機械例えばコンバインに使用されるフイ
ードチエーンにおいては、コンバインの機首部で
刈り取つた稲を後方の脱穀部まで連続的に搬送す
る他、脱穀作業中にその稲束を保持する機能を有
していなければならない。

そのため従来では、第２図に示すようにフイー
ドチエーンを構成するリンクプレート１の外周側
の側縁に山形状の突起２を形成して前記条件を満
すようにしていた。

（本考案が解決しようとする問題点） しかしながら、稲の種類及びコンバインの機種
によつてその処理能力は多様であるため、前記突
起の高さやチエーンの幅は前記稲の種類とコンバ
インの処理能力によつてそれぞれ変更しなければ
ならない。したがつて、該フイードチエーンは数
種に細分化しなければならないため、組立作業の
自動化が困難であり、数種類のフイードチエーン
の事前在庫が必要となる。よつて、該フイードチ
エーンの組立作業に時間を浪費するだけでなく、
部品管理も面倒であり、しかも、コスト高になる
という問題があつた。

（本考案の目的） そこで本考案は前記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであつて、フイードチエーンの組立作業
を自動化して作業能率を向上させると共に、部品
管理が容易で、大幅なコストダウンを計ることが
できるフイードチエーンを提供することを目的と
するものである。

（目的を達成するための手段） そのために本考案では該フイードチエーンを、
リンクプレートの外周側の側縁近傍に適宜間隔を
存して嵌挿孔と嵌合溝が形成されていると共に、
弾性を有する鋼線によりコ字状に折曲され、さら
に、その両端部が内側に直角に折曲されて平面〓
状に形成され、かつ、該鋼線の両端部が側面略山
形に折曲されたアタツチメントの両端部が前記リ
ンクプレートの嵌挿孔に抜き差し可能に嵌挿さ
れ、中間の直線部が前記リンクプレートの嵌合溝
に係脱可能に嵌合係止されて該アタツチメントが
前記リンクプレートに着脱可能に取付けられてい
る構造として所期の目的を達成するようにしたも
のである。

（作用） 前記のようにフイードチエーンの突起となる部
分を別部材である弾性を有する鋼線によつてアタ
ツチメントを形成してチエーン本体に着脱可能に
取付けるようになされているため、該アタツチメ
ントの山形の高さや中間の直線部の長さを、稲の
種類やコンバインの処理能力に応じて任意に設定
することによつてチエーン本体を標準化できるた
め、該フイードチエーンの組立作業の自動化が計
れる。

（実施例） 以下、本考案を図示せる実施例に随つて説明す
る。

Ａはコンバイン等の農業機械に使用されるフイ
ードチエーンであつて、チエーン本体ａと稲を搬
送する突起を形成するアタツチメントｂとから構
成されている。

チエーン本体ａはリンクプレート１１、ピン１
２、ブシユ１３及びローラ１４とから構成されて
いる。リンクプレート１１は横方向の中央におい
て内外に直線状に折曲された段部１１ａが形成さ
れ、その両側面は互いに平行になるようになされ
ている。そして、その外側に折曲された一側面１
１ｂにはブシユ１３に回転自在に遊嵌されたピン
１２の端部が圧入嵌着され、又、内側に折曲され
た他側面１１ｃは隣接するリンクプレート１１の
一側面１１ｂの内側にあつて、該他側面１１ｃに
はブシユ１３の端部が圧入嵌着されて、ローラチ
エーンの如く組立てられている。

したがつて、この実施例ではチエーン本体ａを
ローラチエーン仕立としたので、従来品のピンと
リンクプレートの緩み嵌めによるチエーンと異
り、剛性を高めることができ、かつ、各リンクプ
レートの屈折部分の軸受面積を少なくさせること
ができた。よつて、騒音の低下、耐摩耗性を向上
させることができた。

尚、前記実施例では、リンクプレート１１を横
方向の中央において内外に直線状に折曲して一側
面１１ｂにピン１２を、他側面１１ｃにブシユ１
３を圧入嵌着するようにしたが、これに限ること
なく、通常のローラチエーンと同様にローラリン
クプレートとピンリンクプレートで形成してもよ
いことはもちろんである。この場合には既存のロ
ーラチエーン自動組立機を使用することができ
る。

前記リンクプレート１１の外周側の側縁近傍に
は適宜間隔を存して嵌挿孔１５と、外周側に開口
する嵌合溝１６が形成されている。

アタツチメントｂは弾性を有する鋼線１７によ
りコ字状に折曲され、さらに、その両端部１７ａ
が内側に直角に折曲されて平面〓状に形成され、
かつ、その両側部１７ｂが側面山形に折曲されて
構成され、該山形部を稲を搬送する突起１８とし
ている。

前記のように構成されたアタツチメントｂは、
その両端部１７ａが前記リンクプレート１１の嵌
挿孔１５に抜き差し可能に嵌挿され、中間の直線
部１７ｃが前記リンクプレート１１の嵌合溝１６
に係脱可能に嵌合係止されて前記リンクプレート
１１に着脱可能に取付けられている。

（本考案のよる効果） 以上述べたように本考案によれば、フイードチ
エーンをチエーン本体と稲を搬送する突起となる
部分を別部材によつて形成したアタツチメントで
構成し、アタツチメントを各種の機能に応じた大
きさに成形するようにしたので、チエーン本体の
標準化することができるため、フイードチエーン
の組立作業を自動化することができた。又、アタ
ツチメントは鋼線により連続自動成形できる。し
たがつて、該フイードチエーンは極めて容易に効
率よく製造することができるのみならず、在庫管
理も軽減されるため、大幅にコストダウンをする
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるフイードチエーンを示す
斜視図、第２図は従来のフイードチエーンを示す
斜視図である。 Ａはフイードチエーン、ａはチエーン本体、ｂ
はアタツチメント、１１はリンクプレート、１５
は嵌挿孔、１６は嵌合孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リンクプレートの外周側の側縁近傍に適宜間隔
   を存して嵌挿孔と嵌合溝が形成されていると共
   に、弾性を有する鋼線によりコ字状に折曲され、
   さらに、その両端部が内側に直角に折曲されて平
   面〓状に形成され、かつ、該鋼線の両側部が側面
   略山形に折曲されたアタツチメントの両端部が前
   記リンクプレートの嵌挿孔に抜き差し可能に嵌挿
   され、中間の直線部が前記リンクプレートの嵌合
   溝に係脱可能に嵌合係止されて該アタツチメント
   が前記リンクプレートに着脱可能に取付けられて
   いることを特徴とするフイードチエーン。