JPH04272095A - 液圧ジャッキ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液圧ジャッキに係り、
特に、長尺物であるタンク及びシリンダ等のベースに対
する固定構造を改良したものに関する。

【０００２】

【従来の技術】液圧ジャッキ、例えば、油圧ジャッキは
次のような構成になっている。まず、ベースがあり、こ
のベース上には中空状のタンクが溶接により固定されて
いる。このタンク内には、作動流体としての作動油が充
満されている。タンクの内側には、中空状のシリンダが
配置されていて、このシリンダもベース上に溶接により
固定されている。シリンダ内にはラムが移動可能に収容
配置されている。上記ベースには、各種流路が形成され
ているとともに、ポンプ手段が取付けられており、又、
排出弁等の各種機能部品が取付けられている。

【０００３】上記構成において、ポンプ手段を往復動操
作すると、タンク内の作動油が吸引されてシリンダ内で
あってラムの下方に供給される。それによって、ラムが
伸張されて所望のジャッキ機能が発揮される。又、ジャ
ッキ機能を解除する場合には、排出弁を開弁させる。そ
れによって、ラムが自重により降下し、シリンダ内に供
給された作動油がタンク内に戻される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成による
と次のような問題があった。すなわち、長尺物であるタ
ンク及びシリンダのベースに対する固定作業が繁雑であ
るという問題があった。これは、板状のベースと長尺物
のタンク及びシリンダ等を同時に取り扱うことの煩わし
さに起因するものであり、特に、ベースを複数枚の板体
を接合させて構成した場合には、そのような接合作業と
、溶接作業とは異なる種類の作業であり、それを一貫し
た生産ラインの中で行うことは、決して効率の良いもの
ではなかった。

【０００５】本発明はこのような点に基づいてなされた
ものでその目的とするところは、タンク及びシリンダ等
の長尺物のベースに対する固定作業の繁雑さを解消し、
作業効率を向上させることが可能な液圧ジャッキを提供
することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
本願発明による液圧ジャッキは、作動流体を収容するタ
ンクと、上記タンク内に配置されたシリンダと、上記シ
リンダ内に移動可能に収容されたラムと、上記タンクの
下部に固定され各種流路が形成されるとともに各種機能
部品が取付けられたベースと、上記ベースに取付けられ
上記タンク内の作動油を吸引して上記ラムの下方に供給
するポンプ手段と、を具備した液圧ジャッキにおいて、
上記ベース上に中空状の緩衝部材を接合・固定し、この
緩衝部材の外周側に上記タンクを嵌合させてベースに固
定し、緩衝部材の内周側に上記シリンダを嵌合させて上
記ベースに固定するようにしたことを特徴とするもので
ある。

【０００７】

【作用】まず、ベース上には中空状の緩衝部材が接合・
固定されている。タンクとシリンダをベースに固定する
場合には、この緩衝部材を使用して行う。まず、タンク
を緩衝部材の外周側に嵌合させ、その状態でベースに固
定する。又、シリンダについては、緩衝部材の内周側に
嵌合させ、その状態でベースに固定する。つまり、緩衝
部材を設置することにより、タンク及びベースの固定場
所を一義的に決定し、後はそれを使用してベースに固定
するものである。固定手段としては、各種接合方法、ね
じ込み、かしめ等による。

【０００８】

【実施例】以下、図１を参照して本考案の一実施例を説
明する。まず、中空円筒状のタンク１があり、このタン
ク１内には作動流体としての作動油３が充満されている
。タンク１の上端開口部５は、キャップ７により閉塞さ
れており、又、下端開口部９は、ベース１１により閉塞
されている。タンク１には給油口１３が形成されており
、この給油口１３にはプラグ１５が取付けられている。

【０００９】タンク１内には、中空円筒状のシリンダ１
７が配置されていて、このシリンダ１７の下端は上記ベ
ース１１に固定されている。シリンダ１７内にはラム１
９が図中上下方向に移動可能に収容されている。タンク
１とキャップ７との間には、Ｏリング２１が装着されて
おり、キャップ７とラム１９との間にはＯリング２３が
装着されており、又、シリンダ１７とラム１９との間に
もＯリング２５が装着されている。

【００１０】ベース１１は、板体２７とこの板体２７よ
り薄い別の板体２９とを接合した構成になっている。そ
して、上記板体２７側に溝を形成し、これを板体２９に
より閉塞することにより、所望の流路を構成するように
している。具体的には、図２及び図３に示すように、板
体２７側に溝３１、３３、３５を形成する。そこに板体
２９を接合することにより、吸込流路３７、供給流路３
９、排出流路４１を構成するものである。尚、板体２７
と２９とを接合する手段としては、加熱溶融溶着、カッ
パーろー付け、化学接合、アモルファス金属拡散接合等
がある。

【００１１】上記吸込流路３７の位置の板体２９側には
、図１及び図２に示すように、吸込ポート４３が形成さ
れていて、この吸込ポート４３の上方には、図１及び図
３に示すように、ポンプ手段４５が設置されている。 このポンプ手段４５は、操作レバー４７と、この操作レ
バー４７に連結されシリンダ４９内に移動可能に収容さ
れたロッド５１と、上記吸込ポート４３の直上位置に取
付けられた吸込弁５３等から構成されている。

【００１２】又、供給流路３９の端部位置の板体２９側
には、供給ポート５５が形成されている。そして、操作
レバー４７を図１中反時計方向に回転操作すると、吸込
弁５３が開弁して、タンク１内の作動油３がシリンダ４
９内に吸引される。次に、操作レバー４７を図１中時計
方向に回転操作すると、吸込弁５３が閉弁するので、シ
リンダ４９内の作動油３は、供給ポート５５及び供給流
路３９を介して、ラム１９の下方に供給される。それに
よって、ラム１９が上昇するものである。ラム１９の下
方位置の板体２９には別の供給ポート５７が形成されて
いて、この供給ポート５７の直上位置には供給弁５９が
取付けられている。上記した作用によって、供給流路３
９に作動油３が供給されると、上記供給弁５９が開弁し
、供給ポート５７及び供給弁５９を介して、ラム１９の
下方に供給されることになる。

【００１３】図３に示すように、吸込流路３７と排出流
路４１との間には、排出弁６１が取付けられている。こ
の排出弁６１は、従来のように、ベース内に内装される
のではなく、ベース１１上に別に設けられたハウジング
６２に装着されている。油圧ジャッキを作動させている
場合には、この排出弁６１は閉弁状態となっている。そ
して、油圧ジャッキの作動を解除する場合には、排出弁
６１を開弁させる。それによって、排出流路４１と吸込
流路３７とが連通され、ラム１９の下方がタンク１に連
通される。よって、ラム１９は自重によって降下し、そ
れによって、作動油３は排出流路４１及び吸込流路３７
を介してタンク１内に排出される。

【００１４】既に述べたタンク１及びシリンダ１７は、
従来のように、溶接によりベース１１に固定されている
のではなく、ベース１１の板体２９上に接合・固定され
た緩衝部材７１を介して固定されている。以下その固定
構造を詳細に説明する。緩衝部材７１は、図１に示すよ
うに、略中空円筒状をなしていて、板体２９上の所定位
置に接合・固定されている。接合方法としては、板体２
７と２９との接合の場合と同様である。

【００１５】緩衝部材７１の内周側には段部７３が形成
されていて、この段部７３がシリンダ１７側の段部７５
と係合する関係にある。そして、緩衝部材７１の外周側
にＯリング７７を介してタンク１が嵌合しており、又、
緩衝部材７１の内周側にＯリング７９を介してシリンダ
１７が嵌合している。そして、タンク１とシリンダ１７
をベース１１上に固定する場合には、緩衝部材７１を板
体２９上に予め接合・固定しておき、その緩衝部材７１
の外周側及び内周側にタンク１とシリンダ１７を嵌合さ
せて、後は、各種溶融、化学接合によって接合・固定す
るものである。

【００１６】以上本実施例によると次のような効果を奏
することができる。まず、長尺物であるタンク１及びシ
リンダ１７のベース１１に対する固定作業が容易になっ
た。これは、ベース１１の板体２９上に緩衝部材７１を
予め接合・固定しておき、タンク１及びシリンダ１７の
固定位置が一義的に決定されていること、従来のように
溶接により固定するのではなく、緩衝部材７１に嵌合さ
せてベース１１の板体２７、２９の接合の場合と同種の
接合作業により固定するようにしたからである。又、緩
衝部材７１の採用により、タンク１及びシリンダ１７の
基端部の機械的強度が向上し、強固な固定構造を提供す
ることができる。

【００１７】次に、図４を参照して第２実施例を説明す
る。この実施例の場合には、緩衝部材７１を中空円筒状
のものとし、第１実施例における段部７３、７５をなく
したものである。よって、前記第１実施例の場合と同様
の効果を奏することができる。

【００１８】次に、図５を参照して第３実施例を説明す
る。この場合には、緩衝部材７１を略中空円筒状とする
とともに、シリンダ１７を緩衝部材７１の内周部にねじ
込むようにしたものである（図中ねじ込み部を符号８１
で示す）。この場合にも、前記第１及び第２実施例の場
合と同様の効果を奏することができる。

【００１９】次に、図６を参照して第４実施例を説明す
る。この場合には、緩衝部材７１の内周部であって上端
部をかしめたものであり（図中その部分を符号８３で示
す）、それによって、シリンダ１７を固定するようにし
たものである。この場合にも、前記各実施例と同様の効
果を奏することができる。

【００２０】尚、本発明は前記各実施例に限定されるも
のではない。例えば、固定手段としては、接合による固
定、かしめによる固定、ねじ込みによる固定を適宜組み
合わせるようにすればよい。又、ベース１１の構成は図
示したものに限定されず、一枚の板体により構成したベ
ースについても同様に適用できる。又、緩衝部材７１の
形状等についてもこれを特に限定するものではない。さ
らに、油圧ジャッキ以外の液圧ジャッキにも適用できる
。

【００２１】

【発明の効果】以上詳述したように本発明による液圧ジ
ャッキによると、ベース上に中空状の緩衝部材を接合・
固定し、この緩衝部材の外周側に上記タンクを嵌合させ
てベースに接合・固定し、緩衝部材の内周側に上記シリ
ンダを嵌合させて上記ベースに接合・固定するようにし
たので、タンク、シリンダ等長尺物とベースに体する固
定作業が容易になった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す油圧ジャッキの断面
図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ断面図である。

【図３】平面図である。

【図４】本発明の第２実施例を示す油圧ジャッキの断面
図である。

【図５】本発明の第３実施例を示す油圧ジャッキの断面
図である。

【図６】本発明の第４実施例を示す油圧ジャッキの断面
図である。

【符号の説明】

１　　タンク ３　　作動油（作動流体） １１　　ベース １７　　シリンダ １９　　ラム ７１　　緩衝部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　作動流体を収容するタンクと、上記タ
   ンク内に配置されたシリンダと、上記シリンダ内に移動
   可能に収容されたラムと、上記タンクの下部に固定され
   各種流路が形成されるとともに各種機能部品が取付けら
   れたベースと、上記ベースに取付けられ上記タンク内の
   作動油を吸引して上記ラムの下方に供給するポンプ手段
   と、を具備した液圧ジャッキにおいて、上記ベース上に
   中空状の緩衝部材を接合・固定し、この緩衝部材の外周
   側に上記タンクを嵌合させてベースに固定し、緩衝部材
   の内周側に上記シリンダを嵌合させて上記ベースに固定
   するようにしたことを特徴とする液圧ジャッキ。